JP3397039B2 - 用紙搬送方式 - Google Patents

用紙搬送方式

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JP3397039B2
JP3397039B2 JP09275596A JP9275596A JP3397039B2 JP 3397039 B2 JP3397039 B2 JP 3397039B2 JP 09275596 A JP09275596 A JP 09275596A JP 9275596 A JP9275596 A JP 9275596A JP 3397039 B2 JP3397039 B2 JP 3397039B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、用紙を上流側ロー
ル対と下流側ロール対との間で形成する湾曲状態を保持
しながら搬送する用紙搬送方式に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複写機等の画像形成装置においては、例
えば、原稿トレイ上に載置される複数の原稿用紙を1枚
ずつ画像読み取り部に搬送する際に、その搬送方向に対
して用紙方向が斜め方向に向いた姿勢で送られる、いわ
ゆる斜行が発生しないようにする必要があることから、
以下のような用紙搬送方式が採用されている。
【0003】すなわち、図9aに示すように、原稿トレ
イ100と画像読み取り部101の間に設けられる上流
側ロール対102と下流側ロール対103において、上
流側ロール対102により搬送される用紙Pの先端部を
停止している下流側ロール対103のニップ部に突き当
てて停止させることにより用紙Pを湾曲(ループ)状態
にたわませた後、下流側ロール対103を回転させて画
像読み取り部101に搬送するようになっている。つま
り、斜行して上流側ロール対102から搬送される用紙
Pの先端部が、下流側ロール対103のニップ部に突き
当てて停止されることによりそのニップ部に沿って矯正
されるというものである。そして、この斜行矯正は、そ
の用紙後方部が上流側ロール対102に保持された状態
のままで行われる点に特徴がある。
【0004】ところが、この用紙搬送方式は、斜行矯正
後の用紙Pを画像読み取り部101に搬送するに当たっ
ては、上流側ロール対102を停止させ下流側ロール対
103のみを回転させることにより、用紙後方部を上流
側ロール対102から引き抜くようにして行っていた。
このため、上流側ロール対102による用紙後方部の保
持バランス等がくずれた場合には、斜行が再発生すると
いう不具合があった。
【0005】そこで、このような不具合を解消する用紙
搬送方式として、図9bに示すように、用紙Pの先端部
を下流側ロール対103のニップ部に突き当てて湾曲状
態にした後、上流側ロール対102と下流側ロール対1
03とを同じ速度で回転させてその湾曲状態を保持しな
がら用紙Pを画像読み取り部101に或いは下流側ロー
ル対103の搬送方向下流側に搬送する技術が提案され
ている(特開昭62−244846号公報、特開平4−
209152号公報)。
【0006】このように2つのロール対間において用紙
を湾曲状態にした後にその湾曲状態を保持しながら搬送
する方式(以後、このような搬送方式を「ループ保持搬
送方式」とも称す)は、画像形成装置内に記録用紙を搬
送させる場合においても採用し得るものであるが、原稿
用紙を自動原稿送り装置により給紙して固定された画像
読み取り部により読み取りを行う方式(原稿移動型読み
取り方式)に採用した場合には特に有益である。
【0007】すなわち、下流側ロール対103のみを回
転させて用紙後方部を上流側ロール対102から引き抜
くようにして用紙Pを画像読み取り部101に搬送する
場合には、用紙後方部が、上流側ロール対102の搬送
方向上流側に配置され、原稿トレイ100から送られる
複数の用紙Pを分離して1枚のみ搬送する原稿用紙分離
搬送ロール対104を通り抜ける瞬間に発生する衝撃が
用紙の搬送速度に変動をもたらすため、原稿読み取りが
正常になされないことがあるが、ループ保持搬送方式を
採用した場合には、原稿読み取り中における用紙搬送の
速度変動を抑制することができるのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このル
ープ保持搬送方式を採用した用紙搬送方式では、斜行し
て搬送される用紙Pの先端部側は斜行が矯正されている
ものの、その用紙後方部側は斜行した姿勢のままである
ため、上流側ロール対102と下流側ロール対103と
の間で形成される湾曲(ループ)部分Rpがねじれた状
態になる。つまり、このねじれとは、湾曲部分Rpが搬
送方向の左右両側で対称的に湾曲した状態にならず、斜
行により先行した用紙端部(図10中の符号P1 )側は
よりおおきく湾曲し、反対に斜行により遅れた用紙端部
(図10中の符号P2 )側は小さく湾曲した状態をい
う。図10の符号Hは搬送方向、P0 は斜行せず正常な
姿勢で搬送される用紙を示す。そして、このねじれが存
在した状態でループ保持搬送を行った場合には、主に下
流側ロール対103において原稿用紙Pが物理的ダメー
ジを受けたり、ジャムが発生するという問題があり、ま
た、下流側ロールから送り出される際において用紙の直
進性が悪化し、斜行した状態で搬送されてしまうという
問題がある。
【0009】本発明の目的は、2つのロール対間におい
て用紙を湾曲状態にした後にその湾曲状態を保持しなが
ら搬送する用紙搬送方式として、湾曲状態にした用紙部
分に発生するねじれを簡便にかつ確実に解消することが
できる用紙搬送方式を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の用紙搬送方式
は、搬送方向上流側から搬送される用紙を引き込んで搬
送する上流側ロール対と、その上流側ロール対の搬送方
向下流側に配置され、上流側ロール対により搬送され且
つ先端部が突き当て部材に突き当てられた後の用紙を搬
送する下流側ロール対とを少なくとも備えた用紙搬送装
置を用いる搬送方式であって、上流側ロール対により搬
送される用紙を、その先端部を突き当て部材に一時的に
突き当てて上流側ロール対と下流側ロール対との間で湾
曲状態にした後、上流側ロール対と下流側ロール対とを
同じ速度で回転させてその湾曲状態を保持しながら下流
側ロール対の搬送方向下流側に搬送する用紙搬送方式に
おいて、前記上流側ロール対と下流側ロール対との間の
用紙搬送路を形成する搬送路形成部材にその上流側ロー
ル対と下流側ロール対との間で用紙が湾曲状態となるた
めの余裕空間を形成する空間形成部材を配設し、前記用
紙を、前記余裕空間内で湾曲状態保持しながら下流側
ロール対の搬送方向下流側に搬送するに先だって、下流
側ロール対のみを回転させて用紙先端部を搬送する一方
で用紙後半部を斜行が原因で発生する湾曲状態のねじれ
に応じて上流側ロール対から所定量引き出すことで湾曲
状態を一旦解消した後、上流側ロール対を高速回転させ
て上流側ロール対と下流側ロール対との間で再び湾曲状
態にすることを特徴とするものである。
【0011】上記上流側ロール対は、少なくとも下流側
ロール対のみを回転させて用紙の湾曲状態を一旦解消す
る際に、用紙を搬送方向に対してのみ変位可能に保持し
得るように構成されていることが望ましい。このように
構成することにより、用紙の湾曲状態を解消する際に、
湾曲状態にある用紙部分のねじれをより確実に解消する
ことができる。
【0012】上記用紙搬送装置が、原稿トレイ上に載置
される複数枚の原稿用紙を1枚ずつ上流側ロール対と下
流側ロール対とを経て下流側ロール対の搬送方向下流側
に配置された画像読み取り部まで搬送する自動原稿送り
装置である場合、湾曲状態が一旦解消した後の用紙を再
び湾曲状態にするまでの動作を、その原稿用紙の先端部
が画像読み取り部に到達するまでに完了させるように制
御することが望ましい。これにより、用紙の湾曲状態を
一旦解消した後に再び湾曲状態にする動作による用紙搬
送の速度変動を誘発することがなく、その結果、画像読
み取り中における搬送速度変動による読み取り異常(不
良)が発生することがない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。
【0014】図1は、本発明の用紙搬送方式の一例を示
す搬送工程図である。図中において、符号2は搬送方向
上流側から搬送される用紙Pを引き込んで搬送する一対
のロールからなる上流側ロール対、3は上流側ロール対
2の搬送方向下流側に配置され、上流側ロール対2によ
り搬送され且つ先端部が突き当て部材に突き当てられた
後の用紙Pを搬送する一対のロールからなる下流側ロー
ル対、4は上流側ロール対2と下流側ロール対3の間の
用紙搬送路を形成する搬送路形成部材である。搬送路形
成部材4は、上流側ロール対2と下流側ロール対3の間
で用紙Pが湾曲状態となるための余裕空間を形成する空
間形成部材4aを備えている。
【0015】本発明の用紙搬送方式は、図1に例示する
ように、上流側ロール対2と下流側ロール対3とを少な
くとも備えた用紙搬送装置1を用いる搬送方式である。
この用紙搬送装置1は、上流側ロール対2と下流側ロー
ル対3とを少なくとも備え、しかも、上流側ロール対2
により搬送される用紙Pを、その先端部Paを突き当て
部材5に一時的に突き当てて上流側ロール対2と下流側
ロール対3との間で湾曲状態にした後、上流側ロール対
2と下流側ロール対3とを同じ速度で回転させてその湾
曲状態を保持しながら下流側ロール対3の搬送方向下流
側に搬送するものであればよい。上記の突き当て部材5
は、ゲート板等の専用の突き当て部材を設けてもよい
が、本例のように下流側ロール対3のニップ部を突き当
て部材として機能させるようにしてもよい。
【0016】このような用紙搬送装置1としては、特に
制約されるものではないが、例えば、原稿トレイ上に載
置される複数枚の原稿用紙を1枚ずつ画像読み取り部ま
で搬送する自動原稿送り装置や、給紙トレイ上に載置さ
れる複数枚の記録用紙を1枚ずつ画像形成部に搬送する
用紙搬送装置等が適用できる。
【0017】そして、本発明の用紙搬送方式は、基本的
には、従来技術のように、上流側ロール対2により搬送
される用紙Pを(図1a)、その先端部Paを突き当て
部材5である(回転停止している)下流側ロール対3の
ニップ部に突き当てることにより上流側ロール対2と下
流側ロール対3との間で湾曲状態Rpにした後(図1
b)、上流側ロール対2と下流側ロール対3とを同じ速
度で回転させることによりその湾曲状態Rpを保持しな
がら搬送し(図1e)、最終的に下流側ロール対3の搬
送方向下流側に搬送する(図1f)ものであるが、図1
eに図示したように湾曲状態Rpを保持しながら下流側
ロール対3の搬送方向下流側に搬送するに先だって、以
下の搬送動作を行うようになっている。
【0018】すなわち、図1cに示すように、下流側ロ
ール対3のみを回転させることにより図1bに示の前工
程において形成した湾曲状態Rp1を一旦解消し、しか
る後、図1dに示すように上流側ロール対2を高速回転
させることにより上流側ロール対2と下流側ロール対3
との間で再び湾曲状態Rp2にする。そして、その湾曲
状態Rp2を形成した後の用紙Pは、前記したように上
流側ロール対2と下流側ロール対3とを同じ速度で回転
させることにより湾曲状態Rp2を保持しながら搬送す
るようになっている。
【0019】上流側ロール対2を高速回転させて用紙P
に再び湾曲状態Rp2を形成する際、下流側ロール対3
は、その回転を停止させておくこともできるが、通常
は、湾曲状態Rp1を一旦解消するために回転させた状
態のまま継続して回転させておいてもよい。このように
下流側ロール対3を回転させる場合には、上流側ロール
対2を下流側ロール対3よりも高速で回転させることは
いうまでもない。
【0020】このように、いわゆるループ保持搬送(図
1e)を行うに先だって、上流側ロール対2と下流側ロ
ール対3との間で形成した湾曲状態Rp1を一旦解消さ
せることにより、その湾曲状態Rp1において発生する
ねじれが解消される。この結果、その後のループ保持搬
送を行うために用紙を再び湾曲状態にしても、その湾曲
部分にはねじれが発生しない。
【0021】これは、用紙Pの先端部は斜行が解消され
た状態で下流側ロール対3により搬送される一方で、そ
の用紙後半部は斜行が原因で発生する湾曲状態Rp1の
ねじれに応じて上流側ロール対2から所定量引き出され
ることにより、湾曲状態のねじれが解消されるものと推
測される。つまり、用紙の湾曲状態は下流側ロール対3
の搬送力により用紙先端側が搬送されて解消していく
が、この際、斜行により遅れた用紙側は湾曲状態が小さ
いため、その湾曲状態が解消されると同時に斜行により
先行した用紙側の大きい湾曲部分が解消されるまで上流
側ロール対2から引き出され、これにより用紙後方部の
斜行状態が矯正されることによるものと考えられる。
【0022】このねじれ解消をより確実に行う観点か
ら、上流側ロール対2は、用紙Pを搬送方向に対しての
み変位可能に保持し得るように構成する、言いかえれば
搬送方向に対して自由度をもたせるように保持できるよ
うに構成することが望ましい。つまり、このように構成
することにより、湾曲状態を解消する際に用紙後方側が
上流側ロール対2において搬送方向に対してのみ変位し
やすくなり、その結果、用紙後方部の斜行状態が矯正さ
れて湾曲状態のねじれが解消されやすくなる。
【0023】具体的には、上流側ロール対2が搬送方向
にのみ回転自在となるワンウェイ(一方向)クラッチ機
構を適用することができる。この場合、上流側ロール対
2にニップされた用紙後方部が下流側ロール対3の回転
により搬送方向側に引かれたときに、ワンウェイ・クラ
ッチ機構により用紙とともに連れ回る上流側ロール対2
により変位しやすくなる。
【0024】その他にも、上流側ロール対2の配置や形
状等を特定することができる。すなわち、搬送する用紙
Pの幅方向Dに複数個のロール体を配設した上流側ロー
ル対2を使用する場合には、図2aに示すように、その
ロール体2a、2bのロール間距離Lを用紙搬送力を損
なわない範囲内でできるだけ短く設定する。図中の2c
は軸を示す。場合によっては、図2bに示すように、用
紙搬送力を損なわない程度のロール幅Mを確保してなる
1個のロール体2dで構成してもよい。また、これらの
各ロール体は、前記したようにワンウェイ・クラッチ機
構を備えたものであればより好ましい。
【0025】また、その他にも、ロール体の形状を、用
紙Pとの接触面積ができるだけ小さくなるような形態に
することができる。例えば、図3に例示するように紡錘
形状に成形したロール体2eを使用してもよい。この場
合には、ロール体2eは用紙Pとほぼ点接触することに
なる。
【0026】なお、上流側ロール対2は、その一対のロ
ールのいずれも上記のごとき各ロール体のように構成し
てもよいが、少なくとも一対の片側のロールだけを上記
のごとき各ロール体のように構成すればよい。
【0027】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明について更に具
体的に説明する。
【0028】図4〜5は本発明の用紙搬送方式を適用し
た自動原稿送り装置の一実施例を示すもので、図4はそ
の全体の構成を示す概念図、図5はその主要部の構成を
示す説明図である。この自動原稿送り装置10は、複写
機等の画像形成装置本体60に搭載されており、原稿ト
レイ11と排紙トレイ12と用紙搬送部13とを備えた
ものである。用紙搬送部13は、複数の搬送ロールや搬
送路形成部材等により構成されている。
【0029】図1において、14は原稿トレイ11上の
原稿用紙Pを複数枚引き込むための給紙ロール、15は
給紙ロール14により給紙される複数枚の原稿用紙Pを
一枚ずつ分離して搬送する分離搬送ロール対、20は分
離搬送ロール対15から搬送される用紙Pを引き込んで
搬送する、上流側ロールとしての搬送ロール対(T/A
ロール)、30は搬送ロール対20により搬送される用
紙Pの先端部を突き当てる突き当て部材を兼ねる、下流
側ロール対としてのレジストロール、15は用紙Pを画
像形成装置本体50の画像読み取り部を通過させるよう
に搬送するプラテンロール、16は読み取り給紙ロール
15から送り出される用紙Pを排出する送出しロール、
17は送出しロール16により搬送される用紙Pを排紙
トレイ12に排出する排出ロールである。
【0030】また、図中の一点鎖線R1 は通常の用紙搬
送路、R2 は両面画像用紙搬送路、R3 はループ保持搬
送路であり、用紙搬送部13にはこれら各搬送路が形成
されるように搬送路形成部材が適宜配設されている。両
面画像用紙搬送路R2 は、例えば、第1面目の画像読み
取りが終了した後の両面画像用紙が、排出ロール17の
反転駆動と搬送ゲート部材18の搬送方向切り換えによ
り搬送されるようになっている。
【0031】さらに、61は原稿移動式読み取り用のプ
ラテン、62は原稿固定式読み取り用のプラテン、63
は画像読み取り装置である。原稿固定式読み取り用のプ
ラテン62は、例えば、開閉可能に取り付けられた自動
原稿送り装置10を持ち上げて原稿用紙Pを載置してか
ら自動原稿送り装置10を元に戻し、その用紙の画像を
走査式の画像読み取り装置により読み取るようになって
いる。
【0032】そして、この自動原稿送り装置10におい
ては、図5に示すように、搬送ロール対20とレジスト
ロール対30の間に、通常の搬送路を形成するための搬
送路形成部材40と、原稿先端部矯正時に原稿用紙Pの
先端部をレジストロール対30に突き当てた状態に保持
するとともにループ保持搬送路を形成するための可動式
の搬送路形成部材(バッフル)41とが配設されてい
る。可動式の搬送路形成部材41は、支軸42を中心に
揺動する構造になっており、ループ保持搬送時において
二点鎖線で示すように揺動して搬送路形成部材40との
間に大きな空間を形成する。
【0033】搬送ロール対20としては、図6に示すよ
うに、軸21に対して2つのロール体22を所定の間隔
Lをあけて配置するとともに、そのロール体22が用紙
搬送方向Hに対してのみ自由回転するワンウェイ・クラ
ッチ機構を介して取り付けたものを使用している。しか
も、搬送ロール対20は、その一対であるロールの双方
が上記のごとく2つに分割されたロール体22にて構成
されている。また、レジストロール30としては、図6
に示すように、軸31に対して4つのロール体32を取
り付けた構造のものを使用している。
【0034】また、この搬送ロール対20とレジストロ
ール30の動作については、図5に示すように、制御手
段50にて制御されるようになっている。すなわち、マ
イクロコンピュータ等の制御回路からなる制御手段50
には、その出力側に、搬送ロール対20を駆動する駆動
手段25やレジストロール30を駆動する駆動手段35
が接続されており、その入力側には自動原稿送り装置1
0内に設置されたセンサーや画像形成装置本体60側の
制御部等が接続されて、それらのセンサーや制御部から
の各種信号Sが入力されるようになっている。そして、
この制御手段50は、後述するように、搬送ロール対2
0とレジストロール30を図8に示すようなタイミング
と回転速度に基づいてそれぞれ駆動制御するように設定
されている。
【0035】次に、この自動原稿送り装置10による用
紙搬送動作について説明する。
【0036】例えば、画像形成装置本体60の操作パネ
ルからコピー動作のスタート指示が制御手段50に入力
されると、原稿トレイ11上に載置された原稿用紙P
は、給紙ロール14の回転により用紙搬送部13内に複
数枚引き込まれた後、分離搬送ロール15の駆動により
1枚ずつ分離されて搬送ロール20側に送られる。分離
搬送ロール15により1枚ずつ送られる原稿用紙Pは、
搬送ロール20の回転により引き込まれ、その用紙先端
部がレジストロール30のニップ部に突き当たるように
搬送される。この際、レジストロール30は回転してい
ない。また、搬送路形成部材41は揺動して搬送路形成
部材40との間で広い空間を形成している。
【0037】そして、搬送ロール20は、図8に示すよ
うに、例えば、レジストロール30のニップ部に突き当
たる直前の原稿用紙Pがレジストロール30の手前位置
に設置されたレジ−センサーS1 により検知されてから
所定時間t1 が経過した時点で停止するようになってい
る。搬送ロール20は、実際のところ、所定時間t1
経過した後に減速するようにして停止する。
【0038】これにより、原稿用紙Pは、図7(イ)に
示すように、その先端部がレジストロール30により停
止した状態のままその後半部が搬送ロール20により所
定時間搬送されるため、搬送路形成部材40、41によ
り形成される空間内で湾曲状態になる。このときの湾曲
度合いは、図8中の右上がりの斜線部領域で示す搬送ロ
ール20の用紙搬送量にほぼ相当する。なお、図8中の
イ、ロ、ハ、ニで示す時間帯は、図7のイ、ロ、ハ、ニ
に示す各動作がそれぞれ行われている帯域を示してい
る。
【0039】続いて、画像形成装置本体60側から読み
込み開始信号が制御手段50に入力されると、レジスト
ロール30のみが回転し始め、原稿用紙Pをその先端部
側から送り出す。これ以降、レジストロール30は、画
像読み込み速度に相当する一定速度V1 で回転し続け
て、原稿用紙Pを順次画像読み取り部であるプラテン5
1に向けて搬送する動作状態にはいる。
【0040】この際、搬送ロール20は停止しているた
め、原稿用紙Pは、図7(ロ)に示すように、その先端
部側から随時レジストロール30により搬送されるた
め、先の湾曲状態Rpが解消される。そして、この湾曲
状態の解消により、前述したように湾曲部分におけるね
じれも解消される。このときの湾曲状態Rpの解消は、
図8中の右上がり点線領域Eで示すレジストロール30
の用紙搬送量によって行われる。この際、用紙搬送路形
成部材41は自重により閉じる方向(図中の左下方向)
に揺動する。
【0041】次いで、この湾曲状態Rpが解消されるに
相当する時間が経過すると、搬送ロール20が高速(高
加速度)で回転し始める。このときの搬送ロール20
は、例えば前記読み込み開始信号を基準にして予め設定
された所定の時間(パルスカウント)が経過した後に発
せられる回転開始信号により回転し始め、また、最終的
にレジストロール30の速度V1 を上回る速度V2にな
るまで回転する。この際、レジストロール30は前述し
たように速度V1 で一定回転している。
【0042】これにより、原稿用紙Pは、図7(ハ)に
示すように、レジストロール30に比べて搬送ロール2
0により多量に搬送されるため、搬送路形成部材40、
41により形成される空間内で再び湾曲状態になる。そ
して、搬送ロール20は、再形成する湾曲状態の量(再
ループ形成量)に応じて予め設定される所定の時間が経
過した後に、高速回転から速度V1 への回転に切り替わ
るようになっている。このときの湾曲度合いは、図8の
右下がり斜線領域で示す搬送ロール20の用紙搬送量と
図8の交差斜線領域で示すレジストロール30の用紙搬
送量との差にほぼ相当する。また、この湾曲状態の再形
成のための動作は、図8に示すように、レジストロール
30により送り出されている原稿用紙Pの画像読み取り
が開始される以前に完了するようになっている。具体的
には、その原稿用紙Pの先端部が画像読み取り部である
プラテン63上に到達するまでに完了するように制御設
定されている。
【0043】この湾曲状態の再形成が行われた後、搬送
ロール20は速度V1 への回転に切り替わることにより
レジストロール30と同じ回転速度で回転することにな
る。これにより、原稿用紙Pは、図7(ニ)に示すよう
に、再形成した湾曲状態を保持しながら(いわゆるルー
プ保持搬送されながら)レジストロール30から送りだ
される。ちなみに、従来のループ保持搬送方式において
は、原稿用紙を最初に湾曲状態とした後、図8の二点鎖
線で示すように搬送ロール20についても読み取り開始
信号によりレジストロール30と同時に速度V1 で回転
させて、直ちにループ保持搬送を実行していた。
【0044】そして、このループ保持搬送によりレジス
トロール30から送り出される原稿用紙Pは、読み取り
速度(V1 )で回転するプラテンロール15によってプ
ラテン61上を一定速度(V1 )で通過するように搬送
され、固定された画像読み取り装置63により随時読み
取りが行われる。なお、この読み取り動作中において原
稿用紙Pの後端部が分離搬送ロール15を通り抜けて用
紙搬送速度に変動をもたらすことがあっても、原稿用紙
Pは搬送ロール20とレジストロール30の間でループ
保持搬送されているため、搬送速度変動による読み取り
異常が発生することはない。
【0045】原稿用紙Pの読み取りが終了した後は、そ
の用紙Pは回転する送出しロール16と排出ロール17
により排出トレイ12に排出される。このような用紙搬
送動作が連続して行われることにより、原稿トレイ11
上の複数枚の原稿用紙Pが1枚ずつ自動的にかつ正確に
画像読み取り部にそれぞれ搬送されるようになってい
る。また、原稿用紙Pがその両面に原稿情報がある場合
には、前記した用紙搬送動作に従って第1面目の搬送と
読み取りが行われた後、両面画像用紙搬送路R2に搬送
され、それ以後は前記した搬送ロール20からの用紙搬
送動作により第2面目の搬送と読み取りが行われるよう
になっている。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の用紙搬送
方式は、2つのロール対間において用紙を湾曲状態にし
た後にその湾曲状態を保持しながら搬送するに先だっ
て、その湾曲状態を一旦解消してから再び湾曲状態を形
成し直す搬送動作を行うため、当初の湾曲部分に発生す
るねじれを簡便かつ確実に解消し、そのねじれがない状
態で用紙を2つのロール対間において湾曲状態を保持し
ながら搬送(ループ保持搬送)することが可能となる。
この結果、ループ保持搬送時における湾曲部分のねじれ
による用紙の物理的ダメージやジャムの発生を防止した
り、下流側ロールでの用紙の直進搬送性の悪化や斜行の
再発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の用紙搬送方式の一形態例を示す搬送
工程図である。
【図2】 上流側ロールの構成例を示す説明図である。
【図3】 上流側ロールの他の構成例を示す説明図であ
る。
【図4】 本発明の一実施例に係る自動原稿送り装置の
構成を示す概念図である。
【図5】 図4の装置における用紙搬送部の構成を示す
説明図である。
【図6】 図4の装置における上流側ロール(搬送ロー
ル)と下流側ロール(レジストロール)の構成を示す説
明図である。
【図7】 図4の装置による用紙搬送動作の一部を示す
動作状態の説明図である。
【図8】 図7の用紙搬送動作における上流側ロールと
下流側ロールの制御内容を示す説明図である。
【図9】 従来の用紙搬送方式を示す説明図である。
【図10】 用紙搬送時における用紙の斜行と湾曲部分
のねじれを説明するための図である。
【符号の説明】 1…用紙搬送装置、2、20…上流側ロール対、3、3
0…下流側ロール対、10…自動原稿送り装置、P…用
紙、Rp…湾曲状態(部分)。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搬送方向上流側から搬送される用紙を引
    き込んで搬送する上流側ロール対と、その上流側ロール
    対の搬送方向下流側に配置され、上流側ロール対により
    搬送され且つ先端部が突き当て部材に突き当てられた後
    の用紙を搬送する下流側ロール対とを少なくとも備えた
    用紙搬送装置を用いる搬送方式であって、上流側ロール
    対により搬送される用紙を、その先端部を突き当て部材
    に一時的に突き当てて上流側ロール対と下流側ロール対
    との間で湾曲状態にした後、上流側ロール対と下流側ロ
    ール対とを同じ速度で回転させてその湾曲状態を保持し
    ながら下流側ロール対の搬送方向下流側に搬送する用紙
    搬送方式において、 前記上流側ロール対と下流側ロール対との間の用紙搬送
    路を形成する搬送路形成部材にその上流側ロール対と下
    流側ロール対との間で用紙が湾曲状態となるための余裕
    空間を形成する空間形成部材を配設し、 前記用紙を、前記余裕空間内で湾曲状態に保持しながら
    下流側ロール対の搬送方向下流側に搬送するに先だっ
    て、下流側ロール対のみを回転させて用紙先端部を搬送
    する一方で用紙後半部を斜行が原因で発生する湾曲状態
    のねじれに応じて上流側ロール対から所定量引き出すこ
    とで湾曲状態を一旦解消した後、上流側ロール対を高速
    回転させて上流側ロール対と下流側ロール対との間で再
    び湾曲状態にすることを特徴とする用紙搬送方式。
  2. 【請求項2】 原稿トレイ上に載置される複数枚の原稿
    用紙を1枚ずつ搬送し、その搬送される用紙を引き込ん
    で搬送する上流側ロール対と、その上流側ロール対の搬
    送方向下流側に配置され、上流側ロール対により搬送さ
    れ且つ先端部が突き当て部材に突き当てられた後の原稿
    用紙を搬送する下流側ロール対とを少なくとも備え、そ
    の上流側ロール対と下流側ロール対とを経て下流側ロー
    ル対の搬送方向下流側に配置された画像読み取り部まで
    搬送する自動原稿送り装置を用いる搬送方式であって、
    上流側ロール対により搬送される原稿用紙を、その先端
    部を突き当て部材に一時的に突き当てて上流側ロール対
    と下流側ロール対との間で湾曲状態にした後、上流側ロ
    ール対と下流側ロール対とを同じ速度で回転させてその
    湾曲状態を保持しながら下流側ロール対の搬送方向下流
    側に搬送する用紙搬送方式において、 前記用紙を、湾曲状態に保持しながら下流側ロール対の
    搬送方向下流側に搬送するに先だって、下流側ロール対
    のみを回転させて湾曲状態を一旦解消した後、上流側ロ
    ール対を高速回転させて上流側ロール対と下流側ロール
    対との間で再び湾曲状態にし、 かつ、前記湾曲状態が一旦解消した後の原稿用紙を再び
    湾曲状態にするまでの動作を、その原稿用紙の先端部が
    画像読み取り部に到達するまでに完了させることを特徴
    とする 用紙搬送方式。
  3. 【請求項3】 前記上流側ロール対は、搬送する用紙の
    幅方向に複数個のロール体をそのロール間距離が用紙搬
    送力を損なわない範囲内で用紙の搬送時の幅よりもでき
    るだけ短くなるように配設して構成されている請求項
    記載の用紙搬送方式。
  4. 【請求項4】 前記上流側ロール対は、搬送する用紙の
    幅方向に1つのロール体をそのロール幅が用紙搬送力を
    損なわない程度に用紙の搬送時の幅よりも短くなるよう
    に配設して構成されている請求項記載の用紙搬送方
    式。
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