JP3392660B2 - 排煙処理装置および破泡器 - Google Patents

排煙処理装置および破泡器

Info

Publication number
JP3392660B2
JP3392660B2 JP28515996A JP28515996A JP3392660B2 JP 3392660 B2 JP3392660 B2 JP 3392660B2 JP 28515996 A JP28515996 A JP 28515996A JP 28515996 A JP28515996 A JP 28515996A JP 3392660 B2 JP3392660 B2 JP 3392660B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pipe
foam
liquid
air
breaker
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28515996A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10128009A (ja
Inventor
雅和 鬼塚
徹 ▲高▼品
喜雄 中山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP28515996A priority Critical patent/JP3392660B2/ja
Publication of JPH10128009A publication Critical patent/JPH10128009A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3392660B2 publication Critical patent/JP3392660B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボイラなどからの
排ガス中の硫黄酸化物やばいじんを除去する排煙処理装
置および破泡器に関する。
【0002】
【従来の技術】湿式石灰−石膏法の排煙脱硫装置におい
て、吸収液に発泡性が見られる場合がある。特に、吸収
剤となる原料石灰中に、タンパク質や有機物などが含ま
れている場合には、消泡性の悪い泡が発生することがあ
る。
【0003】また、排ガス中のS02 を吸収して生成す
る亜硫酸を酸化するために、吸収液中に空気を吹き込む
場合にも、排ガス中の微粒ばいじんが脱硫時に同時に洗
浄されて吸収液中に分散し、この微粒ばいじんの作用に
よって発泡する場合がある。通常、これらの発泡に対し
ては泡分を抜き出して消泡した後、固液分離して排水す
るなどの対策が取られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術に
は次のような問題がある。 (1)近年、燃料の多様化に伴い、排煙脱硫装置でも従
来見られなかった発泡現象が見られることがあり、この
発泡に起因して、排煙処理圧力損失の異常上昇、泡の溢
流による機器の損傷などの問題が顕在化している。 (2)吸収剤に起因した発泡については、事前に吸収剤
の熱処理によって発泡成分を分解することができるが、
排ガスに起因する発泡の場合には、概ね運転開始後の問
題として対策を要求される。
【0005】このため、この種の発泡に対しては容易に
消泡できる対策技術の確立が必要となる。本発明は、こ
れらの問題を解決することができる装置を提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】(第1の手段) 本発明に係る排煙処理装置は、 (A)湿式脱硫を行う吸収塔(1)と、吸収塔(1)下
部に設置した吸収剤Cを含んだ吸収液Bを貯留する循環
タンク(2)と、循環タンク(2)内から吸収塔(1)
内に吸収液Bをスプレーパイプ(6)を介して揚液噴霧
させる循環ポンプ(3)と、吸収液B内に空気Hを噴射
する散気装置(4)と、散気装置(4)に空気Hを供給
するブロワー(5)から構成される脱硫部と、 (B)破泡器(8)と、 (C)ポンプ(9)とからなり、 (D)前記循環タンク(2)と破泡器(8)は、循環タ
ンク(2)内の吸収液Bの液面Jよりも上部で、且つ泡
液面Gよりも下部の位置で、配管(7)を介して接続
し、 (E)前記破泡器(8)の下部は、ポンプ(9)に接続
し、 (F)前記ポンプ(9)は、破泡器(8)内で生成した
破泡液Eを配管(10)を介して循環タンク(2)に戻
すように接続し、 (G)前記破泡器(8)の上部は、一旦その配管経路の
途中が泡液面Gよりも高位まで持ち上げられた配管(1
4)で排気ブロワー(15)と接続し、 (H)前記排気ブロワー(15)の出口は、配管(1
6)により吸収塔(1)の出口煙道(17)に接続し、 (I)前記破泡器(8)内には、下部が開口した通気管
(12)を設け、 (J)前記通気管(12)は、前記ブロワー(5)から
の空気の一部を取り込むための配管(11)と接続し、 (K)前記破泡器(8)の上部には、ミスト分離器(1
3)を設けたことを特徴とする。 (第2の手段) 本発明に係る排煙処理装置は、 (A)湿式脱硫を行う吸収塔(1)と、吸収塔(1)下
部に設置した吸収剤Cを含んだ吸収液Bを貯留する循環
タンク(2)と、循環タンク(2)内から吸収塔(1)
内に吸収液Bをスプレーパイプ(6)を介して揚液噴霧
させる循環ポンプ(3)と、吸収液B内に空気Hを噴射
する散気装置(4)と、散気装置(4)に空気Hを供給
するブロワー(5)から構成される脱硫部と、 (B)破泡器(8)と、 (C)ポンプ(9)と、 (D)排気循環ファン(20)とからなり、 (E)前記循環タンク(2)と破泡器(8)は、循環タ
ンク(2)内の吸収液Bの液面Jよりも上部で、且つ泡
液面Gよりも下部の位置で、配管(7)を介して接続
し、 (F)前記破泡器(8)の下部は、ポンプ(9)に接続
し、 (G)前記ポンプ(9)は、破泡器(8)内で生成した
破泡液Eを配管(10)を介して循環タンク(2)に戻
すように接続し、 (H)前記破泡器(8)の上部は、一旦その配管経路の
途中が泡液面Gよりも高位まで持ち上げられた配管(1
4)で排気ブロワー(15)と接続し、 (I)前記排気ブロワー(15)の出口は、配管(1
6)により吸収塔(1)の出口煙道(17)に接続し、 (J)前記破泡器(8)内には、下部が開口した通気管
(12)を設け、 (K)前記排気循環ファン(20)は、破泡器(8)の
上部に設置したミスト分離器(13)で処理された排気
を吸引し、 (L)前記通気管(12)は、前記排気循環ファン(2
0)の吐出排気管からの排気を取り込むための配管と接
続することを特徴とする。 (第3の手段) 本発明に係る破泡器は、吸収剤スラリーと排煙とを接触
させ、排煙中の硫黄酸化物を吸収する排煙脱硫装置で発
生する泡を破壊する破泡器であって、 (A)排煙脱硫装置の吸収塔の吸収液上部に発生した泡
相から泡を導入する泡導入管と、 (B)導入された泡の中に外部から導入した空気を放出
する空気導入管と、 (C)下部に溜まった液を排出する
液排出口と、 (D)上部の空気を排出する空気排出口を具備する こと
を特徴とする。 (第4の手段) 本発明に係る破泡器は、第3の手段において、 (A)空気導入管が排煙脱硫装置の吸収液循環タンクの
散気装置に空気を送るブロワーの吐出側に接続され、 (B)液排出口がポンプを介して吸収液循環タンクに接
続され、 (C)空気排出口が排気ブロワーを介して吸収塔の煙道
に接続されてなることを特徴とする。 (第5の手段) 本発明に係る破泡器は、第3の手段または第4の手段に
おいて、空気排出口の前流にミスト分離器を具備するこ
とを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)本発明の第1の実施の形態を図1
に示す。第1の実施の形態に係る装置は、図1に示すよ
うに、湿式脱硫を行う吸収塔1と、吸収塔1下部には吸
収剤Cを含んだ吸収液Bを貯留する循環タンク2と、循
環タンク2内から吸収塔1内に吸収液Bをスプレーパイ
プ6を介して揚液噴霧させる循環ポンプ3と、吸収液B
内に空気Hを噴射する散気装置4と、散気装置4に空気
Hを供給するブロワー5から構成される脱硫部におい
て、(A)循環タンク2内の吸収液Bの液面Jよりも上
部で、且つ泡液面Gよりも下部の位置で、循環タンク2
と破泡器8とを配管7で接続し、(B)前記破泡器8の
下部は、ポンプ9に接続し、(C)前記ポンプ9は、破
泡器8内で生成した破泡液Eを配管10を介して循環タ
ンク2に戻すように接続し、(D)破泡器8の上部は、
一旦その配管経路の途中が泡液面Gよりも高位まで持ち
上げられた配管14で排気ブロワー15と接続し、
(E)排気ブロワー15の出口は、配管16により吸収
塔1の出口煙道17に接続し、(F)前記破泡器8内に
は、下部が開口した通気管12を設け、(G)前記通気
管12は、前記ブロワー5からの空気の一部を取り込む
ための配管11と接続し、(H)前記破泡器8の上部に
は、ミスト分離器13を設けた構成とする。 (第1の実施の形態の実験例)実験は図1に示す装置を
用いて行った。 (a)図1において、毎時10,000 m3 Nの排ガ
ススAを湿式脱硫処理する吸収塔1に導いた。 (b)吸収塔1に導いた排ガスAの条件は以下の通りで
ある。
【0008】S0x濃度 :1,000ppm ばいじん濃度:50mg/m3 N (c)吸収塔1内に導いた排ガスAは、吸収液Bをポン
プ3で毎時200m3 揚液し、ノズルパイプ6から吸収
塔1内に散布して気液接触処理し、脱硫、ならびに、除
じんした。 (d)循環タンク2には、脱硫量と量論的にほぼ等量の
石灰石を、吸収剤Cとして供給する一方、量論的にほぼ
等量の生成石膏を排液Dとして抜き出した。 (e)吸収塔1で脱硫、ならびに、除じんされた排ガス
Aは、処理ガスとして出口煙道17を介して排気した。 (f)循環タンク2には、液面Jが約2mの吸収液Bを
貯留させ、吸収液B中には、毎時100m3 Nの空気H
を、ブロワー5で加圧して散気装置4から吹き込んだ。 (g)この状態でしばらくしてから、発泡が始まり、泡
相Kの残留がみられ、 (h)泡相Kの高さが約70cmに達した状態で排気ブ
ロワー15を起動し、 (i)圧力計19の指示を、−1000mmAqとして
吸引を開始し、 (j)同時に消泡空気配管11を介して毎時約50m3
/hの空気を通気管12から消泡器8内に噴射し、 (k)更にポンプ9で破泡器8内に溜まった破泡液Eを
循環タンク2に戻し、 (l)この状態で圧力計19の指示を、−1000mm
Aqに再調整した。 (m)上記の操作によって、発泡液面Gの高さは、配管
7の接続位置よりも約5cm程度上部で安定して維持さ
れた。
【0009】第1の実施の形態で用いた主要設備の主要
寸法などは次の通りである。 (1)吸収塔1は、断面積が約1m2 で、スプレーパイ
プから上の高さは約12mとした。 (2)循環タンク2の断面は、2m×3.2mで、天板
18までの高さは、3.5mである。 (3)循環タンク2と破泡器8の接続配管には、呼び径
80Aのパイプを用い、循環タンク2と配管7との接続
部は、液面Jよりも30cm上部とした。 (4)破泡器8は、直径約200mmで,長さ約250
0mmのパイプであり、破泡器8の下から約lmのとこ
ろで配管7と接続した。 (5)破泡液Eの排出配管10の径は、よび径40Aの
パイプを用いた。 (6)通気管12は、呼び径50Aのパイプとし、その
先端は破泡器8下部から約1mとした。 (7)ミスト分離器13は、折り板式を用いた。 (8)配管14及び配管16は、よび径50Aのパイプ
を用いた。
【0010】なお、図1には示していないが、循環タン
ク2内の吸収液Bは、撹拌機を用いて撹拌した。 (第1の実施の形態と従来装置との比較試験例)第1の
実施の形態と従来装置との比較試験を行うために、 (a)第1の実施の形態の構成において、 (b)ポンプ9は停止し、排気ブロワーで、−1000
mmAqに吸引し、 (c)且つ、消泡空気も噴射しない状態で放置し、 (d)泡液面Gの上昇を観察した結果、本来、液面Jと
天板18との隙間は約1.5mであるところ、泡液面G
は天板18の約0.2m 下まで達した。 (e)泡液面Gの異常上昇により、天板18と泡液面G
の間が狭まり、排ガス通路が狭まり、この部分での排ガ
スの流速は約7倍も上昇した。 (f)この結果、吸収塔1の入口排ガスAの圧力が約2
50mmAqも上昇し、また、泡相Kの一部が出口煙道
17へと飛散するに至つた。 (g)比較試験における試験条件、ならびに、排ガス条
件は、第1の実施の形態の実験の場合と同じである。 (第1の実施の形態の作用効果)本発明によれば、排ガ
スを湿式脱硫処理するにおいて、 (A)排ガス洗浄により排ガスから吸収液中に取り込ん
だ成分、ならびに、吸収した亜硫酸の酸化用に供給した
空気との相乗作用によって生じた泡を、一旦破泡器に抜
き出し、 (B)これに多量の空気を噴射して飛散させ破泡し、飛
散して破泡した液の落下力で更に残留する泡の破泡を促
進し、 (C)一方、破泡して生成した液は、遅滞なく吸収液循
環タンクに戻すことによつて、破泡器内に発泡成分が滞
留して濃縮(発明者らの知見によれば、破泡して生成し
た破泡液を自重で排出させていると、次第に破泡器内に
かなり大きな泡が安定して残留するようになり、徐々に
破泡能力が低下してくる傾向が見られた。これは、破泡
液中の微粒子が、流入してくる泡に作用して泡と共に再
浮上し、次第に濃縮されるためと考えられる。)するこ
となく破泡を継続できた。 (D)また、破泡液の排出によって排気ブロワーの吸引
力を泡相の破泡器内導入の推進力として十分に活用でき
た。 (E)以上のように継続して破泡を行ったことによっ
て、比較試験例に示したような排ガスの送気圧力の上昇
や、出口煙道への破泡液の飛散を防止できた。
【0011】以上説明したように、本発明によれば、発
泡相から泡を抜き出して、通気処理して破泡し、破泡液
は吸収液に戻し、破泡ガスは出口排ガスに戻す簡易な手
法によつて、発泡による圧力損失上昇や、本実験では設
けていない出口排ガス後流の再加熱器などの設備の機能
低下などを、防止することができる。 (第2の実施の形態)本発明の第2の実施の形態を図2
に示す。
【0012】第2の実施の形態は、第1の実施の形態に
おける配管11で供給される消泡用空気の代わりに、排
気循環ファン20を設けて、ミスト分離器13の出口と
接続し、ミスト分離器13の出口の排気Fを吸引して、
通気管12から噴射するように配管で接続した構成にし
たものである。
【0013】すなわち、第2の実施の形態は、(A)湿
式脱硫を行う吸収塔1と、吸収塔1下部には吸収剤Cを
含んだ吸収液Bを貯留する循環タンク2と、循環タンク
2内から吸収塔1内に吸収液Bをスプレーパイプ6を介
して揚液噴霧させる循環ポンプ3と、吸収液B内に空気
Hを噴射する散気装置4と、散気装置4に空気Hを供給
するブロワー5と、排気循環ファン20から構成される
脱硫部と、(B)破泡器8とからなり、(C)前記循環
タンク2内の吸収液Bの液面Jよりも上部で、且つ泡液
面Gよりも下部の位置で、循環タンク2と破泡器8とを
配管7で接続し、(D)前記破泡器8の下部は、ポンプ
9に接続し、(E)前記ポンプ9は、破泡器8内で生成
した破泡液Eを配管10を介して循環タンク2に戻すよ
うに接続し、(F)破泡器8の上部は、一旦その配管経
路の途中が泡液面Gよりも高位まで持ち上げられた配管
14で排気ブロワー15と接続するとともに、排気循環
ファン20への配管に接続し、(G)排気ブロワー15
の出口は、配管16により吸収塔1の出口煙道17に接
続し、(H)前記破泡器8内には、下部が開口した通気
管12を設け、(I)前記通気管12は、前記排気循環
ファン20からの空気を取り込むための配管と接続し、
(J)前記破泡器8の上部には、ミスト分離器13を設
けたことを特徴とする。 (第2の実施の形態の実験例)実験は図2の形態の装置
を用いて行った。
【0014】第2の実施の形態の実験において、吸収塔
1に導いた排ガスAの条件は、第1の実施の形態の実験
の場合と同じである。第1の実施の形態の実験と同様、 (a)泡相Kの高さが約70cmに達した状態で排気ブ
ロワー15を起動し、 (b)圧力計19の指示をー1000mmAqとして吸
引を開始し、 (c)同時に排気循環ファン20を起動して毎時約50
/hの排気Fを吸引して、通気管12から破泡器
内に噴射し、 (d)更にポンプ9で破泡器8内に溜まった破泡液Eを
循環タンク2に戻した。 (e)その後、圧力計19の指示をー1000mmAq
に再調整した。 (f)上記操作によって、発泡液面Gの高さは配管8の
接続位置よりも約5cm程度上部で安定して維持され
た。
【0015】第1の実施の形態と共通する部分以外の第
2の実施の形態で用いた主要設備の仕様としては、 (1)ミスト分離器13の出口から排気循環フアン20
を介して通気管12を結ぶ配管には、呼び径50Aのパ
イプを用いた。 (2)排気循環ファン20は、風量100m3 /h、吐
出圧1500mmAqの仕様のものを用いた。 (第2の実施の形態の作用効果)第2の実施の形態によ
れば、第1の実施の形態と同様の作用によって、破泡を
行うものであるが、次の特徴がある。 (A)破泡の難易度に応じて排気の通気量を変化させる
ことが可能である。 (B)更に、第1の実施の形態との大きな違いは、排気
ブロワーでは通気に用いたガス分の風量を処理する必要
がない。 (C)排気ブロワーの圧力変動が比較的少ない。 (D)酸化空気用ブロワーの負担が無い。
【0016】以上のように継続して破泡を行ったことに
よって、第1の実施の形態と同様、排ガスの送気圧力の
上昇や、出口煙道への破泡液の飛散を防止することがで
きた。
【0017】以上説明したように、本発明によれば、
(1)発泡相から泡を抜き出して通気処理して破泡し、
(2)破泡液は吸収液に戻し、破泡ガスは出口排ガスに
戻す簡易な手法によって、(3)発泡による圧力損失上
昇や、本実験では設けていない出口排ガス後流の再加熱
器などの設備の機能低下などを防止することができる。
【0018】
【発明の効果】本発明は前述のように構成されているの
で、以下に記載するような効果を奏する。 (1)発泡相から泡を抜き出して、通気処理して破泡
し、破泡液は吸収液に戻し、破泡ガスは出口排ガスに戻
す簡易な手法によつて、発泡による圧力損失上昇や、出
口排ガス後流の再加熱器などの設備の機能低下などを、
防止することができる。すなわち、 (a)排ガス洗浄により排ガスから吸収液中に取り込ん
だ成分、ならびに、吸収した亜硫酸の酸化用に供給した
空気との相乗作用によって生じた泡を、一旦破泡器に抜
き出し、これに多量の空気を噴射して飛散させ破泡し、
飛散して破泡した液の落下力で更に残留する泡の破泡を
促進することができる。 (b)破泡して生成した液は,遅滞なく吸収液循環タン
クに戻すことによつて、破泡器内に発泡成分が滞留して
濃縮することなく破泡を継続することができる。 (c)また、破泡液の排出によって排気ブロワーの吸引
力を泡相の破泡器内導入の推進力として活用することが
できる。 (d)以上のように継続して破泡を行ったことによっ
て、排ガスの送気圧力の上昇や、出口煙道への破泡液の
飛散を防止することができる。 (2)請求項2の発明の場合には、さらに次の効果を奏
する。 (a)破泡の難易度に応じて排気の通気量を変化させる
ことが可能である。 (b)排気ブロワーでは通気に用いたガス分の風量を処
理する必要がない。 (c)排気ブロワーの圧力変動が比較的少ない。 (d)酸化空気用ブロワーの負担が無い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る装置の構成を
示す図。
【図2】本発明の第2の実施の形態の係る装置の構成を
示す図。
【符号の説明】
1…吸収塔 2…循環タンク 3…循環ポンプ 4…散気装置 5…ブロワー 6…スプレーパイプ 7…配管 8…破泡器 9…ポンプ 10…配管 11…消泡用空気配管 12…通気管 13…ミスト分離器 14…配管 15…排気ブロワー 16…配管 17…出口煙道 18…天板 19…圧力計 20…排気循環ファン A…排ガス B…吸収液 C…吸収剤 D…排液 E…破泡液 F…排気 G…泡液面 H…空気 J…液面 K…泡相
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−71305(JP,A) 実開 平2−86634(JP,U) 実開 昭62−170128(JP,U) 実開 昭62−75827(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 19/00 - 19/04

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)湿式脱硫を行う吸収塔(1)と、吸
    収塔(1)下部に設置した吸収剤Cを含んだ吸収液Bを
    貯留する循環タンク(2)と、循環タンク(2)内から
    吸収塔(1)内に吸収液Bをスプレーパイプ(6)を介
    して揚液噴霧させる循環ポンプ(3)と、吸収液B内に
    空気Hを噴射する散気装置(4)と、散気装置(4)に
    空気Hを供給するブロワー(5)から構成される脱硫部
    と、 (B)破泡器(8)と、 (C)ポンプ(9)とからなり、 (D)前記循環タンク(2)と破泡器(8)は、循環タ
    ンク(2)内の吸収液Bの液面Jよりも上部で、且つ泡
    液面Gよりも下部の位置で、配管(7)を介して接続
    し、 (E)前記破泡器(8)の下部は、ポンプ(9)に接続
    し、 (F)前記ポンプ(9)は、破泡器(8)内で生成した
    破泡液Eを配管(10)を介して循環タンク(2)に戻
    すように接続し、 (G)前記破泡器(8)の上部は、一旦その配管経路の
    途中が泡液面Gよりも高位まで持ち上げられた配管(1
    4)で排気ブロワー(15)と接続し、 (H)前記排気ブロワー(15)の出口は、配管(1
    6)により吸収塔(1)の出口煙道(17)に接続し、 (I)前記破泡器(8)内には、下部が開口した通気管
    (12)を設け、 (J)前記通気管(12)は、前記ブロワー(5)から
    の空気の一部を取り込むための配管(11)と接続し、 (K)前記破泡器(8)の上部には、ミスト分離器(1
    3)を設けたことを特徴とする排煙処理装置。
  2. 【請求項2】(A)湿式脱硫を行う吸収塔(1)と、吸
    収塔(1)下部に設置した吸収剤Cを含んだ吸収液Bを
    貯留する循環タンク(2)と、循環タンク(2)内から
    吸収塔(1)内に吸収液Bをスプレーパイプ(6)を介
    して揚液噴霧させる循環ポンプ(3)と、吸収液B内に
    空気Hを噴射する散気装置(4)と、散気装置(4)に
    空気Hを供給するブロワー(5)から構成される脱硫部
    と、 (B)破泡器(8)と、 (C)ポンプ(9)と、 (D)排気循環ファン(20)とからなり、 (E)前記循環タンク(2)と破泡器(8)は、循環タ
    ンク(2)内の吸収液Bの液面Jよりも上部で、且つ泡
    液面Gよりも下部の位置で、配管(7)を介して接続
    し、 (F)前記破泡器(8)の下部は、ポンプ(9)に接続
    し、 (G)前記ポンプ(9)は、破泡器(8)内で生成した
    破泡液Eを配管(10)を介して循環タンク(2)に戻
    すように接続し、 (H)前記破泡器(8)の上部は、一旦その配管経路の
    途中が泡液面Gよりも高位まで持ち上げられた配管(1
    4)で排気ブロワー(15)と接続し、 (I)前記排気ブロワー(15)の出口は、配管(1
    6)により吸収塔(1)の出口煙道(17)に接続し、 (J)前記破泡器(8)内には、下部が開口した通気管
    (12)を設け、 (K)前記排気循環ファン(20)は、破泡器(8)の
    上部に設置したミスト分離器(13)で処理された排気
    を吸引し、 (L)前記通気管(12)は、前記排気循環ファン(2
    0)の吐出排気管からの排気を取り込むための配管と接
    続することを特徴とする排煙処理装置。
  3. 【請求項3】吸収剤スラリーと排煙とを接触させ、排煙
    中の硫黄酸化物を吸収する排煙脱硫装置で発生する泡を
    破壊する破泡器であって、 (A)排煙脱硫装置の吸収塔の吸収液上部に発生した泡
    相から泡を導入する泡導入管と、 (B)導入された泡の中に外部から導入した空気を放出
    する空気導入管と、 (C)下部に溜まった液を排出する液排出口と、 (D)上部の空気を排出する空気排出口を具備する こと
    を特徴とする破泡器。
  4. 【請求項4】(A)空気導入管が排煙脱硫装置の吸収液
    循環タンクの散気装置に空気を送るブ ロワーの吐出側に
    接続され、 (B)液排出口がポンプを介して吸収液循環タンクに接
    続され、 (C)空気排出口が排気ブロワーを介して吸収塔の煙道
    に接続されてなることを特徴とする請求項3に記載の
    泡器。
  5. 【請求項5】空気排出口の前流にミスト分離器を具備す
    ることを特徴とする請求項3または4に記載の破泡器。
JP28515996A 1996-10-28 1996-10-28 排煙処理装置および破泡器 Expired - Fee Related JP3392660B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28515996A JP3392660B2 (ja) 1996-10-28 1996-10-28 排煙処理装置および破泡器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28515996A JP3392660B2 (ja) 1996-10-28 1996-10-28 排煙処理装置および破泡器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10128009A JPH10128009A (ja) 1998-05-19
JP3392660B2 true JP3392660B2 (ja) 2003-03-31

Family

ID=17687856

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28515996A Expired - Fee Related JP3392660B2 (ja) 1996-10-28 1996-10-28 排煙処理装置および破泡器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3392660B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2275190A2 (en) 2009-07-17 2011-01-19 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Spray scrubber with defoamer spray unit

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20150321123A1 (en) * 2014-05-08 2015-11-12 Alstom Technology Ltd Antifoam device and method of use for seawater foam control

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2275190A2 (en) 2009-07-17 2011-01-19 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Spray scrubber with defoamer spray unit
EP2361666A1 (en) 2009-07-17 2011-08-31 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Spray scrubber with defoamer spray unit
US8741033B2 (en) 2009-07-17 2014-06-03 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Air pollution control apparatus

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10128009A (ja) 1998-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH01503766A (ja) ガス浄化方法および装置
JP2002210326A (ja) 湿式排煙脱硫装置、及び、湿式排煙脱硫方法
JP3332678B2 (ja) 湿式排煙脱硫装置
JP3268140B2 (ja) 湿式排煙脱硫装置
JP2734499B2 (ja) 排煙処理装置
JP3392660B2 (ja) 排煙処理装置および破泡器
JP2002253925A (ja) 湿式排煙脱硫装置
JP3910307B2 (ja) 湿式排煙脱硫装置
JP3388984B2 (ja) 排煙処理装置
JPH1094714A (ja) 排煙処理方法
JP4014073B2 (ja) 二室型湿式排煙脱硫装置
KR200333254Y1 (ko) 이중 다공판 세트 부착형 다공판식 스크러버
JP3382837B2 (ja) 排煙脱硫装置の空気吹込み装置
CN211562272U (zh) 分压式微气泡废气处理装置
JPH10118451A (ja) 排煙処理装置及び排煙処理方法
JP3883745B2 (ja) 二室型湿式排煙脱硫装置及び方法
JP2001120946A (ja) 湿式排煙脱硫装置とその運転方法
JP3842706B2 (ja) 湿式排煙脱硫装置と方法
JP2005342721A (ja) 二室型湿式排煙脱硫装置及び方法
JPH08950A (ja) 気体吹込装置
JPH10263563A (ja) オゾン水生成装置
JPH08126813A (ja) 湿式排煙脱硫装置の吸収塔
JPS621440A (ja) 湿式排煙脱硫装置
JP2004041875A (ja) 湿式排煙脱硫装置
RU2008075C1 (ru) Способ улавливания токсичных веществ из газообразных выбросов

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20021217

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees