JP3382169B2 - 積層板の製造方法及び積層板 - Google Patents

積層板の製造方法及び積層板

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JP3382169B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリント配線板の
製造に使用される、板厚精度及び成形性が良好な積層板
の製造方法及び積層板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板等に加工して使用される
金属箔張積層板は、複数枚のプリプレグを重ねたものを
一組とし(あるいはプリプレグを内層回路板に重ねたも
のを一組とし)、この片側あるいは両側に銅箔等の金属
箔を重ねて組合せ材を形成し、複数の組合せ材をSUS
板等のプレートを介して積層して組合せブロックを形成
し、これを熱盤間に配置して、熱盤にて加熱・加圧して
積層成形する多段式ホットプレス成形を行って製造する
方法が一般的であった。
【0003】しかしこの方法では組合せブロックの内層
に配置されたプリプレグを充分に加熱することが困難で
あり、多段に積み重ねられた各組合せ材のプリプレグを
それぞれ均一に加熱することが困難なものであって、形
成される積層板の成形性、板厚等の品質にばらつきが生
じる恐れがあった。そこで近年、組合せブロック中の各
組合せ材をムラなく加熱するために、金属箔に電源を接
続し、金属箔に通電して金属箔を発熱させることによっ
て加熱を行うようにする方法(以下、「直接電流加熱
法」という)が提供されている。
【0004】図1はその一例を示すものであり、まず金
属箔2として長尺のものを用い、金属箔2を複数重に折
り返し屈曲させると共に折り返し屈曲して対向する金属
箔2間に、複数組の組合せ材4と、複数枚の電気的絶縁
性を有する鏡面板5とを交互に挟み込むことによって、
複数重に蛇行状に屈曲した金属箔2、多段に重ねた複数
枚の電気的絶縁性を有する鏡面板5、及び複数組の組合
せ材4から成る積層ブロック8を作製する。組合せ材4
は複数枚のプリプレグ1を重ねたものを一組として(あ
るいはプリプレグ1に内層配線基板3を重ねたものを一
組として)形成されるものである。そしてこの積層ブロ
ック8を加圧プレート6の間にセットすると共に金属箔
2の両端に電源7を接続し、加圧プレート6でプレスし
ながら金属箔2に通電すると、金属箔2はジュール熱に
よって発熱し、この発熱で各組の組合せ材4のプリプレ
グ1を加熱して成形を行うことできるものである。
【0005】この直接電流加熱法によれば各組の組合せ
材4のプリプレグ1を金属箔2を熱源として直接に加熱
することができるため、多段に積み重ねられた各組合せ
材4のプリプレグ1の加熱温度のばらつきを抑制するこ
とができ、金属箔張積層板の品質のばらつきを抑制する
ことができるものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記のような直
接電流加熱法においても、わずかな加熱温度のばらつき
が生じることを完全に防ぐことはできず、そのため形成
される積層板の成形性の悪化や、板厚のばらつきが生じ
てしまうものであった。
【0007】すなわち従来は、積層板を加熱・加圧成形
するにあたっては、多段式ホットプレス法、直接電流加
熱法のいずれの場合であっても、図3に示すように、一
旦プリプレグ中の樹脂の粘度が低下し始める温度まで急
加熱した後、1.5〜4.5℃/分程度の一定の昇温速
度で加熱していくものであり、このとき樹脂の粘度は最
低粘度に達した後、熱硬化反応により上昇するものであ
る。このようにプリプレグ中の樹脂の溶融粘度は一旦低
下した後速やかに上昇するものであり、そのため上記組
合せ材4の温度がわずかでも異なると、プリプレグ中の
樹脂の樹脂流れにばらつきが生じ、形成される積層板の
成形性、板厚のばらつきが生じてしまうものであった。
【0008】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、成形性及び板厚精度良く製造することができる積
層板の製造方法及びこの方法にて製造される積層板を提
供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
積層板の製造方法は、複数枚のプリプレグ1を積層して
構成される組合せ材4を対向する金属箔2間に配置し、
プレスすると共に金属箔2に通電することによって加熱
・加圧成形する積層板の製造方法であって、加熱開始
後、樹脂温度が130〜160℃の間のいずれかの温度
に達した時点から8〜15分間経過するまでの樹脂の昇
温速度を、0.5〜1.5℃/分とし、且つ加熱開始
後、樹脂温度が130〜160℃の間のいずれかの温度
に達した時点までの加圧力を1kg/cm 2 以下とし、
樹脂温度が130〜160℃の間のいずれかの温度に達
した時点から8〜15分間経過するまでの間に加圧力を
9〜15kg/cm 2 まで上昇させることを特徴とする
ものである。
【0010】また本発明の請求項2に係る積層板の製造
方法は、請求項1の構成に加えて、130〜160℃に
おける樹脂成分の溶融粘度が1000〜5000ポイズ
となるプリプレグを用い、加熱開始後、プリプレグ中の
樹脂温度が70〜120℃となるまで3〜10℃/分の
昇温速度で加熱して樹脂を軟化させ、続いて1.5〜
4.5℃/分の昇温速度で、樹脂温度が130〜160
℃となり樹脂の溶融粘度が1000〜5000ポイズと
なるまで加熱し、続いて0.5〜1.5℃/分の昇温速
度で8〜15分間加熱し、続いて昇温速度を1.5〜
4.5℃/分として13〜20分間加熱して樹脂温度が
175〜210℃の間のいずれかの温度となるようにし
た後、加熱温度を一定に保って、硬化反応を進行させ、
且つ、加熱開始後プリプレグ中の樹脂の温度が130〜
160℃となって昇温速度を0.5〜1.5℃/分に制
御するまでは、プリプレグへの加圧力を1kg/cm 2
以下又は無加圧状態とし、樹脂の温度が130〜160
℃となって昇温速度を0.5〜1.5℃/分に制御して
いる間に加圧力を増大させて9〜15kg/cm 2 まで
昇圧し、以後加熱を終了するまで9〜15kg/cm 2
の圧力に保つようにすることを特徴とするものである。
【0011】また本発明の請求項3に係る積層板の製造
方法は、請求項1又は2の構成に加えて、加熱・加圧成
形を、50mmHg以下の減圧雰囲気下で行うことを特
徴とするものである。
【0012】また本発明の請求項4に係る積層板は、請
求項1乃至3のいずれかに記載の方法にて製造されて成
ることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0014】プリプレグ1は、ガラス繊維の織布あるい
は不織布からなるガラス布基材に熱硬化性樹脂ワニスを
含浸た後、乾燥することにより、ガラス布基材にBステ
ージ状態に半硬化された樹脂を含浸させたものとして調
製されるものである。このプリプレグ1における樹脂含
浸率は、40〜70%となるようにすることが好まし
い。
【0015】上記のプリプレグ1を作製するための熱硬
化性樹脂ワニスは、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポ
リフェニレンエーテル樹脂等の熱硬化性樹脂に硬化剤等
を配合して調製される樹脂組成物を必要に応じて溶剤に
溶解させることにより得られるものであり、プリプレグ
1を調製した際の、130〜160℃における樹脂成分
の溶融粘度が1000〜5000ポイズとなるものが好
ましい。
【0016】上記熱硬化性樹脂ワニスの具体的組成を例
示する。
【0017】エポキシ樹脂ワニスとしては、エポキシ当
量500の臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂10
0重量部、エポキシ当量220のクレゾールノボラック
型エポキシ樹脂11重量部、ジシアンジアミド2.5重
量部、2−エチル−4−メチルイミダゾール0.1重量
部を配合して得られるエポキシ樹脂樹脂組成物に、メチ
ルエチルケトン30重量部、ジメチルホルムアミド20
重量部、ジメチルセルソルブ10重量部を配合したもの
を挙げることができる。
【0018】またポリフェニレンエーテル樹脂組成物と
しては、エポキシ当量190のビスフェノールA型エポ
キシ樹脂100重量部、ポリフェニレンエーテル(例え
ば日本ジェネラル・エレクトリック社製のPPE)を過
酸化ベンゾイル及びビスフェノールAと、トルエン溶媒
中で90℃で60分間加熱することにより再分配反応さ
せて得られる変性ポリフェニレンエーテル15重量部、
ジシアンジアミド6重量部を配合して得られるエポキシ
樹脂樹脂組成物に、メチルエチルケトン30重量部、ジ
メチルホルムアミド20重量部、ジメチルセルソルブ1
0重量部を配合させて得られるポリイミド樹脂組成物
に、メチルエチルケトン30重量部、ジメチルホルムア
ミド20重量部、ジメチルセルソルブ10重量部を配合
したものを挙げることができる。
【0019】またポリイミド樹脂ワニスとしては、ビス
マレイミドとしてジメチルメタンマレイミドを100重
量部、ポリアレンとしてジアミノジフェニルメタンを3
0重量部、溶剤としてジメチルアセトアミドを70重量
部混合し、撹拌しながら80℃で3時間加熱反応させて
得られるものを挙げることができる。
【0020】上記のようにして得られるプリプレグ1を
用いて積層板を成形するにあたっては、複数枚のプリプ
レグ1を積層し、あるいはプリプレグ1を回路形成され
た内層配線基板3に積層して構成される組合せ材4を、
対向する金属箔2間に配置し、プレスすると共に金属箔
2に通電することによって加熱・加圧成形するものであ
る。従来の多段式ホットプレスでは、加熱温度が不均一
となるために成形カスレが発生するため、成形が困難で
あるが、このようにプリプレグ1に金属箔2を積層し、
この金属箔2に通電して金属箔2を発熱させることによ
り積層板を製造する手法においては、成形が容易なもの
である。
【0021】積層板の製造方法を具体的に説明すると、
例えば複数枚のプリプレグ1を積層し、あるいは図1に
示すように両面銅張積層板等の金属張積層板の表面の金
属箔に回路を形成して得られる内層配線基板3の両側
に、1又は複数枚のプリプレグ1を配置して、組合せ材
4を構成する。また銅箔等の金属箔2として、厚み6〜
70μmの長尺のものを2枚用い、この2枚の金属箔2
を対向させて配置すると共に複数重に蛇行状に折り曲
げ、対向する金属箔2間に上記組合せ材4と、アルミニ
ウム板の表面に絶縁被覆を形成する等して構成される電
気絶縁性の鏡面板5とを交互に配置して、図1に示すよ
うに、積層ブロックを構成する。このそしてこの積層ブ
ロックを加圧プレート6の間にセットすると共に2枚の
金属箔2に電源7を接続し、加圧プレート6によるプレ
ス及び金属箔2への通電を行う。このように金属箔2に
通電すると、金属箔2はジュール熱によって発熱するた
め、この発熱で各組合せ材4のプリプレグ1中の樹脂を
加熱硬化させて、積層板を多段に成形することができる
ものである。
【0022】金属箔2に通電することにより加熱を行う
にあたっての、好ましい加熱条件を以下に提示する。図
2に示すように、まずプリプレグ1中の樹脂の温度が7
0〜120℃となるまで3〜10℃/分の昇温速度で加
熱し、樹脂を軟化させる。続いて1.5〜4.5℃/分
の昇温速度で樹脂の温度が130〜160℃となり、樹
脂の溶融粘度が1000〜5000ポイズとなるまで加
熱する。そして続いて0.5〜1.5℃/分、好ましく
は0.7〜1.0℃/分の昇温速度で8〜15分間加熱
する。このように樹脂の温度が130〜160℃の間の
いずれかの温度となった時点からの昇温速度を制御する
と、図2に示すように、樹脂の溶融粘度が1000〜5
000ポイズ程度の範囲となる低粘度領域を10〜15
分間程度保つことができ、このときの各プリプレグ1に
おける樹脂流れを一定に保つことができる。続いて昇温
速度を1.5〜4.5℃/分として13〜20分間加熱
し、樹脂の温度が175〜210℃の間のいずれかの温
度となるようにした後、加熱温度を30分間一定に保っ
て、硬化反応を進行させる。
【0023】ここで加圧条件は、金属箔2への通電を開
始した後、プリプレグ1中の樹脂の温度が130〜16
0℃となって、昇温速度を0.5〜1.5℃/分に制御
するまでは、プリプレグ1への加圧力を1kg/cm2
以下又は無加圧状態とし、樹脂の温度が130〜160
℃となって、昇温速度を0.5〜1.5℃/分に制御し
ている間に加圧力を増大させて9〜15kg/cm2
で昇圧し、以後加熱を終了するまで9〜15kg/cm
2の圧力に保つようにすることが好ましい。加圧条件を
このように制御すると、積層板成形に供されている全て
のプリプレグ1中の樹脂が1000〜5000ポイズ程
度の低粘度状態にあるときに最終的な成形圧力まで加圧
することができ、プリプレグ1中における樹脂流れを一
定に保つことができる。
【0024】また上記の加熱加圧成形は、50mmHg
以下の減圧雰囲気下で行うことが好ましく、このように
すると、樹脂の熱硬化反応の進行に伴って発生するガス
成分を除去して、成形される積層板中にボイドが発生す
ることを抑制し、成形性、板厚精度を向上することがで
きる。このときの圧力は低ければ低いほど好ましいもの
であるが、実際上の下限としては、10mmHgとなる
と思われる。
【0025】上記のようにして作製された積層板は、表
面の金属箔2にエッチング処理等を施すことにより回路
形成を行って、プリント配線板を作製することができる
ものである。またこのプリント配線板を上記の内層配線
板として適用し、更に多層の積層板を作製することがで
きるものである。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳述する。 (実施例1)エポキシ当量500の臭素化ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂100重量部、エポキシ当量220
のクレゾールノボラック型エポキシ樹脂11重量部、ジ
シアンジアミド2.5重量部、2−エチル−4−メチル
イミダゾール0.1重量部を配合して得られるエポキシ
樹脂樹脂組成物に、メチルエチルケトン30重量部、ジ
メチルホルムアミド20重量部、ジメチルセルソルブ1
0重量部を配合して樹脂ワニスを調製した。この樹脂ワ
ニスを2116タイプのガラスクロスに含浸しさせ、1
60℃、で7分間加熱乾燥することにより、樹脂含浸率
52%のプリプレグ1を作製した。
【0027】また上記のプリプレグ1を2枚重ねると共
にその両側に厚み18μmの銅箔を重ね、170℃、
3.9MPaの条件下で90分間加熱加圧成形して厚み
0.2mmの両面銅張積層板を作製した。
【0028】上記の内層配線基板3の両側に、1又は複
数枚の、内層配線基板3の作製に用いたものと同様のプ
リプレグ1を配置して、50組の組合せ材4を構成し
た。また金属箔2として厚み18μmの長尺の銅箔を2
枚用い、この2枚の金属箔2を対向させて配置すると共
に複数重に蛇行状に折り曲げ、対向する金属箔2間に上
記組合せ材4と、表面に絶縁処理が施されたアルミニウ
ム板(鏡面板5)とを交互に配置して、図1に示すよう
な、50段の積層ブロックを構成した。そしてこの積層
ブロックを加圧プレート6の間にセットすると共に2枚
の金属箔2に電源7を接続し、40mmHgの雰囲気下
において、加圧プレート6によるプレス及び金属箔2へ
の通電を行って、積層板を得た。ここで加熱加圧条件
は、下記表1に示すものとした。
【0029】
【表1】
【0030】(実施例2)実施例1と同様の条件にて構
成した積層ブロックを加圧プレート6の間にセットする
と共に2枚の金属箔2に電源7を接続し、40mmHg
の雰囲気下において、加圧プレート6によるプレス及び
金属箔2への通電を行って、積層板を得た。ここで加熱
加圧条件は、下記表2に示すものとした。
【0031】
【表2】
【0032】(実施例3)プリプレグ1を調製する際の
プリプレグ1の樹脂含浸率を58%とした以外は、実施
例1と同様の条件にて構成した積層ブロックを加圧プレ
ート6の間にセットすると共に2枚の金属箔2に電源7
を接続し、40mmHgの雰囲気下において、加圧プレ
ート6によるプレス及び金属箔2への通電を行って、積
層板を得た。ここで加熱加圧条件は、下記表3に示すも
のとした。
【0033】
【表3】
【0034】(実施例4)実施例1と同様の条件にて構
成した積層ブロックを加圧プレート6の間にセットする
と共に2枚の金属箔2に電源7を接続し、40mmHg
の雰囲気下において、加圧プレート6によるプレス及び
金属箔2への通電を行って、積層板を得た。ここで加熱
加圧条件は、下記表4に示すものとした。
【0035】
【表4】
【0036】(比較例1) 実施例1と同様の条件にて構成した積層ブロックを加圧
プレート6の間にセットすると共に2枚の金属箔2に電
源7を接続し、40mmHgの雰囲気下において、加圧
プレート6によるプレス及び金属箔2への通電を行っ
て、積層板を得た。ここで加熱加圧条件は、下記表5に
示すものとした。
【0037】
【表5】
【0038】(比較例) 実施例1と同様の条件にて構成した積層ブロックを加圧
プレート6の間にセットすると共に2枚の金属箔2に電
源7を接続し、常圧下において、加圧プレート6による
プレス及び金属箔2への通電を行って、積層板を得た。
ここで加熱加圧条件は、下記表6に示すものとした。
【0039】
【表6】
【0040】(比較例) 実施例1と同様の条件にて構成した積層ブロックを加圧
プレート6の間にセットすると共に2枚の金属箔2に電
源7を接続し、常圧下において、加圧プレート6による
プレス及び金属箔2への通電を行って、積層板を得た。
ここで加熱加圧条件は、下記表7に示すものとした。
【0041】
【表7】
【0042】(比較例) 実施例1と同様の条件にて構成した積層ブロックを加圧
プレート6の間にセットすると共に2枚の金属箔2に電
源7を接続し、40mmHgの雰囲気下において、加圧
プレート6によるプレス及び金属箔2への通電を行っ
て、積層板を得た。ここで加熱加圧条件は、下記表8に
示すものとした。
【0043】
【表8】
【0044】(比較例) 実施例1と同様の条件にて構成した組合せ材4の両側
に、厚み18μmの銅箔を配置して10組の積層物を構
成し、この積層物を、ステンレスプレートを介して積層
して積層ブロックを構成し、この積層ブロックの上下に
クッション材を配置して、一対の熱盤間にセットした。
そして熱盤にて積層ブロックを加熱加圧することによ
り、積層板を得た。ここで加熱加圧条件は、下記表9に
示すものとした。尚、表9中で温度変化を樹脂温度では
なく熱盤温度で表示したのは、熱盤にて加熱する場合
は、多層に配置されたプリプレグ1中の樹脂の温度を均
一に制御することができないためである。
【0045】
【表9】
【0046】(評価試験)上記の各実施例及び比較例に
て得られた各積層板の表面の銅箔をエッチング処理によ
り除去し、露出した樹脂層を観察して、500mm角の
範囲内における、樹脂層中のボイドの個数を計数して、
成形性を評価した。
【0047】また上記各配線板の端部から外側に流れ出
た樹脂の、端面からの距離のうちの最大距離を測定し、
樹脂流れを評価した。
【0048】また上記各配線板の板厚を測定して、その
板厚の標準偏差を算出した。
【0049】以上の評価結果を表10に示す。
【0050】
【表10】
【0051】表1乃至10から明らかなように、実施例
1〜では、比較例1〜と比べて、成形性に優れかつ
板厚精度が良好な配線板が得られた。
【0052】
【発明の効果】上記のように本発明の請求項1に係る積
層板の製造方法は、複数枚のプリプレグを積層して構成
される組合せ材を対向する金属箔間に配置し、プレスす
ると共に金属箔に通電することによって加熱・加圧成形
する積層板の製造方法であって、加熱開始後、樹脂温度
が130〜160℃の間のいずれかの温度に達した時点
から8〜15分間経過するまでの樹脂の昇温速度を、
0.5〜1.5℃/分とし、且つ加熱開始後、樹脂温度
が130〜160℃の間のいずれかの温度に達した時点
までの加圧力を1kg/cm 2 以下とし、樹脂温度が1
30〜160℃の間のいずれかの温度に達した時点から
8〜15分間経過するまでの間に加圧力を9〜15kg
/cm 2 まで上昇させるものであり、積層板成形に供さ
れているプリプレグ中の樹脂が低粘度状態である時間を
長く保って、成形中の各プリプレグにおける樹脂流れを
一定に保つことができ、成形性、板厚精度を向上するこ
とができるものであり、また積層板成形に供されている
全てのプリプレグ中の樹脂が低粘度状態にあるときに最
終的な成形圧力まで加圧することができ、プリプレグ中
における樹脂流れを一定に保って、成形性、板厚精度を
更に向上することができるものである。
【0053】また本発明の請求項2に係る積層板の製造
方法は、請求項1の構成に加えて、130〜160℃に
おける樹脂成分の溶融粘度が1000〜5000ポイズ
となるプリプレグを用い、加熱開始後、プリプレグ中の
樹脂温度が70〜120℃となるまで3〜10℃/分の
昇温速度で加熱して樹脂を軟化させ、続いて1.5〜
4.5℃/分の昇温速度で、樹脂温度が130〜160
℃となり樹脂の溶融粘度が1000〜5000ポイズと
なるまで加熱し、続いて0.5〜1.5℃/分の昇温速
度で8〜15分間加熱し、続いて昇温速度を1.5〜
4.5℃/分として13〜20分間加熱して樹脂温度が
175〜210℃の間のいずれかの温度となるようにし
た後、加熱温度を一定に保って、硬化反応を進行させ、
且つ、加熱開始後プリプレグ中の樹脂の温度が130〜
160℃となって昇温速度を0.5〜1.5℃/分に制
御するまでは、プリプレグへの加圧力を1kg/cm 2
以下又は無加圧状態とし、樹脂の温度が130〜160
℃となって昇温速度を0.5〜1.5℃/分に制御して
いる間に加圧力を増大させて9〜15kg/cm 2 まで
昇圧し、以後加熱を終了するまで9〜15kg/cm 2
の圧力に保つようにするものであり、樹脂の溶融粘度が
1000〜5000ポイズ程度の範囲となる低粘度領域
を10〜15分間程度保つことができて、このときの各
プリプレグにおける樹脂流れを一定に保つことができ、
且つ積層板成形に供されている全てのプリプレグ中の樹
脂が1000〜5000ポイズ程度の低粘度状態にある
ときに最終的な成形圧力まで加圧することができ、プリ
プレグ中における樹脂流れを一定に保つことができるも
のである。
【0054】また本発明の請求項3に係る積層板の製造
方法は、請求項1又は2の構成に加えて、加熱・加圧成
形を、50mmHg以下の減圧雰囲気下で行うものであ
り、樹脂の熱硬化反応の進行に伴って発生するガス成分
を除去して、成形される積層板中にボイドが発生するこ
とを抑制し、成形性、板厚精度を更に向上することがで
きるものである。
【0055】また本発明の請求項4に係る積層板は、請
求項1乃至3のいずれかの方法にて製造されるものであ
り、成形性、板厚精度が優れた配線板を得ることができ
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例を示す概略図であ
る。
【図2】本発明における加熱条件及びプリプレグ中の樹
脂粘度の変化の概略を示すグラフである。
【図3】従来技術における加熱条件及びプリプレグ中の
樹脂粘度の変化の概略を示すグラフである。
【符号の説明】
1 プリプレグ 2 金属箔 4 組合せ材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B29C 43/00 - 43/58

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数枚のプリプレグを積層して構成され
    る組合せ材を対向する金属箔間に配置し、プレスすると
    共に金属箔に通電することによって加熱・加圧成形する
    積層板の製造方法であって、加熱開始後、樹脂温度が1
    30〜160℃の間のいずれかの温度に達した時点から
    8〜15分間経過するまでの樹脂の昇温速度を、0.5
    〜1.5℃/分とし、且つ加熱開始後、樹脂温度が13
    0〜160℃の間のいずれかの温度に達した時点までの
    加圧力を1kg/cm 2 以下とし、樹脂温度が130〜
    160℃の間のいずれかの温度に達した時点から8〜1
    5分間経過するまでの間に加圧力を9〜15kg/cm
    2 まで上昇させることを特徴とする積層板の製造方法。
  2. 【請求項2】 130〜160℃における樹脂成分の溶
    融粘度が1000〜5000ポイズとなるプリプレグを
    用い、 加熱開始後、プリプレグ中の樹脂温度が70〜120℃
    となるまで3〜10℃/分の昇温速度で加熱して樹脂を
    軟化させ、続いて1.5〜4.5℃/分の昇温速度で、
    樹脂温度が130〜160℃となり樹脂の溶融粘度が1
    000〜5000ポイズとなるまで加熱し、続いて0.
    5〜1.5℃/分の昇温速度で8〜15分間加熱し、続
    いて昇温速度を1.5〜4.5℃/分として13〜20
    分間加熱して樹脂温度が175〜210℃の間のいずれ
    かの温度となるようにした後、加熱温度を一定に保っ
    て、硬化反応を進行させ、 且つ、加熱開始後プリプレグ中の樹脂の温度が130〜
    160℃となって昇温速度を0.5〜1.5℃/分に制
    御するまでは、プリプレグへの加圧力を1kg/cm 2
    以下又は無加圧状態とし、樹脂の温度が130〜160
    ℃となって昇温速度を0.5〜1.5℃/分に制御して
    いる間に加圧力を増大させて9〜15kg/cm 2 まで
    昇圧し、以後加熱を終了するまで9〜15kg/cm 2
    の圧力に保つようにする ことを特徴とする請求項1に記
    載の積層板の製造方法。
  3. 【請求項3】 加熱・加圧成形を、50mmHg以下の
    減圧雰囲気下で行うことを特徴とする請求項1又は2に
    記載の積層板の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の方法
    にて製造されて成ることを特徴とする積層板。
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