JP3380300B2 - 自動車インストルメントパネル用樹脂組成物 - Google Patents

自動車インストルメントパネル用樹脂組成物

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JP3380300B2 JP19845793A JP19845793A JP3380300B2 JP 3380300 B2 JP3380300 B2 JP 3380300B2 JP 19845793 A JP19845793 A JP 19845793A JP 19845793 A JP19845793 A JP 19845793A JP 3380300 B2 JP3380300 B2 JP 3380300B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、フィラーにより補強さ
れたプロピレン系樹脂組成物からなる自動車インストル
メントパネル用樹脂組成物に関するものである。更に、
詳細には、特定のスチレン系ゴム、エチレン系ゴム、タ
ルクを特定の結晶性プロピレン・エチレンブロック共重
合体(以下、単に「PP」と略記することがある。)に
練り込んで得られるプロピレン系樹脂組成物からなる機
械的強度及び成形性(金型汚染性を含む)に優れた自動
車インストルメントパネル用樹脂組成物に関するもので
ある。 【0002】 【従来の技術】従来、タルクや各種ゴム成分を複合・強
化したプロピレン系樹脂組成物が、その優れた機械的強
度、成形性や経済性を備えているとの特徴を活かして自
動車用インストルメントパネルに供されている。このよ
うな状況下で、より一層良好な成形性、高度な機械的強
度バランス、良好な成形品外観についての品質が求めら
れる場合、従来においては、タルクの微粒子化、エチレ
ン・プロピレン共重合ゴム成分の配合や、金属塩・ワッ
クス等の分散剤の添加による改良が試みられてきた。し
かしながら、上記タルクの微粒子化は二次凝集による強
度や外観の低下が生じる。また、上記ゴム成分の配合は
コストの上昇のみならず耐熱性の低下が生じる。更に、
上記既存の分散剤の添加は金型の汚染が生じる等の、そ
れぞれ問題を抱えている。すなわち、剛性(耐熱性)と
衝撃強度との機械的強度バランスが低水準であったり、
射出成形したインストルメントパネル製品にフローマー
ク(波形状流れ模様)が発生したり、金型が汚染された
り、その成形性(流動性)が低水準であったために、イ
ンストルメントパネルのデザインによる設計の自由度や
生産性の向上を阻む場合が多かった。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、軽量
でありながら、成形性(流動性、成形品外観)・機械的
強度バランス(剛性、衝撃強度)の高度な水準を保有
し、かつ、金型汚染を抑制したタルク含有プロピレン系
樹脂組成物を用いる自動車インストルメントパネルを提
供することにある。 【0004】 【課題を解決するための手段】 [発明の概要]本発明者等は、上記課題を達成するため
に、鋭意種々の研究を重ねた結果、特定のプロピレン・
エチレンブロック共重合体、スチレン系エラストマー、
エチレン系エラストマー及び処理を施したタルクからな
るプロピレン系樹脂組成物を、常法により成形すること
により、金型汚染が抑制され、軽量でありながら良好な
成形品外観で、かつ、高水準の機械的強度バランスを備
えている自動車インストルメントパネルが得られること
を見出して本発明を完成することに至ったものである。 【0005】すなわち、本発明の自動車インストルメン
トパネル用樹脂組成物は、下記の(a) 〜(d) 各成分から
なることを特徴とするものである。 (a)成分: エチレン含量が2〜5重量%、常温キシレン可溶分が4〜8重量% 、かつ、MFRが5〜15g/10分のプロピレン・エチレンブロック共重合体 :100重量部 (b)成分: 結合スチレン量15〜20%、数平均分子量(Mn)40,000 〜80,000、MFR(230℃、2.16kg)8〜15g/10分のスチ レン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体 :2〜13重量部 (c)成分: ムーニー粘度ML1+4 100℃ 85〜90、沃素価20以下、か つ、エチレン含量71〜74重量%のエチレン・プロピレン・エチリデンノルボ ルネン三元系共重合ゴム(EPDM) :5〜16重量部 (d)成分: 一般式 (RCOO)nM (式中、Rは分子量が250〜500の1価の炭化水素基又はヒドロキシ基を含 む分子量が250〜500の1価の炭化水素基を表わし、Mはリチウム、カルシ ウム、ストロンチウム又はバリウム原子を表わし、nはMの原子価と同じ数を表 わす。) にて表わされる化合物を、100重量部当たり0.1〜3重量部の割合で用いて 表面処理された、レーザー光散乱方式粒度分布計にて測定される平均粒径が2〜 5μmのタルク :20〜32重量部 【0006】[発明の具体的説明] [I] プロピレン系樹脂組成物 (1) 構成成分 (a) プロピレン・エチレンブロック共重合体((a) 成
分) 上記(a) 成分のプロピレン・エチレンブロック共重合体
としては、チーグラー・ナッタ型の触媒等の高立体規則
性触媒を用いてブロック共重合させることにより得られ
た立体規則性重合体であり、エチレン含量が2〜5重量
%、常温キシレン可溶分が4〜8重量%、かつ、MFR
が5〜15g/10分のものである。 [測定法]ここで、常温キシレン可溶分の測定は、2g
の試料を沸騰キシレン600ml中に20分間浸漬して
溶解させた後、室温まで冷却し、G4型ガラスフィルタ
ーで濾過し、乾燥して求めた固相重量から逆算して値を
決める方法による。また、エチレン含量の測定値は赤外
線スペクトル分析やNMRを用いる常法で求められる。
上記MFRの値はJIS−K7210(230℃、2.
16kg)に準拠して測定することができる。この(a)
成分のプロピレン・エチレンブロック共重合体全体のエ
チレン含量や常温キシレン可溶分が上記範囲未満のもの
では耐衝撃性が劣り、エチレン含量や常温キシレン可溶
分が上記範囲を超えるものは耐熱性が劣る。また、MF
R(230℃、2.16kg)が上記範囲未満のものは
成形品の外観が劣り、上記範囲を超えるものは衝撃強度
が劣る。更に、このブロック共重合体のMFRは、重合
条件の変更のみで上記範囲のMFR値に調整させたもの
であり、例えばジアルキルパーオキサイド等の過酸化物
等にて減成処理をして調整・設定したものの場合は成形
品の外観が低下するので好ましくない。 【0007】(b) スチレン・エチレン・ブチレン・スチ
レンブロック共重合体((b) 成分) 上記(b) 成分のスチレン・エチレン・ブチレン・スチレ
ンブロック共重合体としては、結合スチレン量15〜2
0%、数平均分子量40,000〜80,000、MF
R(230℃、2.16kg)8〜15g/10分のス
チレン系のエラストマーである。ここで、結合スチレン
量・数平均分子量・MFRの値が上記範囲外のものは、
成形品の性能特に衝撃強度が劣ったものとなる。更に、
該エラストマーのビニル量(水添ポリブタジエン部分の
1,2−結合量)は30〜50%であることが望まし
い。また、該エラストマーの重量平均分子量/数平均分
子量(Mw/Mn)は1.3〜2.5の範囲内であるこ
とが好ましい。なお、これら結合スチレン量、数平均分
子量、重量平均分子量/数平均分子量、ビニル量(水添
ポリブタジエン部分の1,2−結合量)は、赤外線スペ
クトル分析法、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー(GPC)やNMR等の常法によって測定される値で
ある。本発明にて用いられるスチレン・エチレン・ブチ
レン・スチレンブロック共重合体の製造法としては、特
別に限定されたものではなく、一般に、スチレン・ブタ
ジエン・スチレン共重合体を部分水素添加することによ
り製造することができる。 【0008】(c) エチレン・プロピレン・エチリデンノ
ルボルネン三元系共重合ゴム((c)成分) 上記(c) 成分のエチレン・プロピレン・エチリデンノル
ボルネン三元系共重合ゴムとしては、ムーニー粘度(M
1+4 ,100℃)85〜90、沃素価20以下、かつ
エチレン含量71〜74重量%のものである。ここでエ
チレン含量は赤外線スペクトル分析法、NMR等により
測定される値である。この共重合ゴムのムーニー粘度が
上記範囲未満のものは光沢が高く不適当であり、一方、
上記範囲を超えるものは外観、特にフローマークが悪く
不適当である。 【0009】(d) タルク((d) 成分) 本発明の自動車インストルメントパネル用樹脂組成物を
構成する上記(d) 成分のタルクとしては、タルク100
重量部当たり0.1〜3重量部の割合で用いた、上記の
一般式 (RCOO)nM にて表わされる化合物にて
表面処理した、レーザー光散乱方式粒度分布計にて測定
される平均粒径が2〜5μmのものである。上記表面処
理に供するタルクは、例えばタルク原石を衝撃式粉砕機
やミクロンミル型粉砕機で粉砕し、更にミクロンミル、
ジェット型粉砕機で微粉砕した後、サイクロンやミクロ
ンセパレーター等で分級調整し製造する。ここで原石は
金属不純物が少ない中国産を使用することが好ましい。
タルクの平均粒径は、レーザー光散乱方式粒度分布計に
て測定された値であり、測定装置としては、例えば堀場
製作所製LA−500型は測定精度が優れているので望
ましい。平均粒径が上記範囲を超えるタルクを用いる
と、自動車用インストルメントパネルの機械的強度バラ
ンスが劣り、一方、平均粒径が上記範囲より小さくなる
と、タルクを分散させることが困難となり、機械的強度
バランスがかえって悪化するので好ましくない。上記の
一般式 (RCOO)nM にて表わされる化合物とし
ては、アラキン酸、ベヘン酸、セロチン酸、モンタン
酸、メリシン酸、アビエチン酸、デキストロピマル酸、
ヒドロキシステアリン酸等の有機酸の金属塩を挙げるこ
とができる。具体的には、ベヘン酸リチウム、モンタン
酸リチウム、ヒドロキシステアリン酸リチウム、ベヘン
酸カルシウム、モンタン酸カルシウム、ヒドロキシステ
アリン酸カルシウム、ベヘン酸ストロンチウム、ベヘリ
ン酸バリウム、モンタン酸バリウム、ヒドロキシステア
リン酸バリウム等を挙げることができる。これらの中で
も好ましいものはカルシウム塩、バリウム塩であり、特
に好ましいのはカルシウム塩である。上記金属塩以外の
ものでは金型汚染の抑制効果や高水準の機械的強度バラ
ンス・良好な成形性の発現を奏することができない。 【0010】[表面処理]これらの金属塩を用いたタル
クの表面処理方法は特に限定されないが、例えば、所定
の金属塩と被処理タルクを高速ミキサー中で攪拌した
り、分散媒、溶媒等で希釈或いは融解させた該金属塩を
被処理タルクに噴霧したり、混合したりする方法を挙げ
ることができる。なお、該表面処理は前記の様に予めタ
ルクを上記金属塩で処理する方法が好ましいが、上記
(a) 成分〜(d) 成分を混練する工程で、未処理の対象タ
ルクと他の成分と共に該表面処理剤を添加する方法にて
行なうことができる。 【0011】(e) 成分:その他の任意の配合成分 本発明の自動車インストルメントパネル用樹脂組成物
は、上記(a) 〜(d) の各必須成分の他に、必要に応じ
て、着色するために顔料を配合したり、更に性能の向上
をはかるために酸化防止剤、加工安定剤、光安定剤等の
付加的成分を添加することができる。 【0012】(2) 量 比 本発明の自動車インストルメントパネル用樹脂組成物に
おいては、上記(a) 〜(d) の各必須成分の配合量比が重
要であり、前記(a) 〜(d) の各必須成分の中で前記(a)
成分のプロピレン・エチレンブロック共重合体100重
量部を配合基準としている。前記(b) 成分のスチレン・
エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体の配合
量としては、前記(a) 成分のプロピレン・エチレンブロ
ック共重合体100重量部当たり2〜13重量部の量比
で配合される。前記(b) 成分のスチレン・エチレン・ブ
チレン・スチレンブロック共重合体の配合量が上記範囲
未満では衝撃強度が劣り、また、上記範囲を超えると耐
熱剛性や成形品外観が劣るようになるので不適当であ
る。前記(c) 成分のエチレン・プロピレン・エチリデン
ノルボルネン三元系共重合ゴム(EPDM)の配合量と
しては、前記(a) 成分のプロピレン・エチレンブロック
共重合体100重量部当たり5〜16重量部である。前
記(c) 成分のエチレン・プロピレン・エチリデンノルボ
ルネン三元系共重合ゴム(EPDM)の配合量が上記範
囲未満では成形品の剛性(耐熱性)や寸法安定性が劣
り、上記範囲を超えると耐衝撃性や成形品外観が劣るよ
うになるので不適当である。前記(d) 成分のタルクの配
合量としては、前記(a) 成分のプロピレン・エチレンブ
ロック共重合体100重量部当たり20〜32重量部で
ある。前記(d) 成分のタルクの配合量が上記範囲未満で
は成形品の剛性(耐熱性)が劣り、また、上記範囲を超
えると成形品自体の重量が重くなる外に、耐衝撃性や成
形品外観が劣るようになるので不適当である。なお、上
記(b) 成分と(c) 成分の合計量は、(a) 成分100重量
部当たり13〜21重量部であることが、耐衝撃性及び
耐熱性の点で好ましい。 【0013】[II] プロピレン系樹脂組成物の製造 前記(a) 〜(d) の各成分を、必要により(e) 成分を、前
記量比により配合・混練することによってプロピレン系
樹脂組成物を製造することができる。これら各成分の配
合・混練は、一般に一軸押出機、二軸押出機、バンバリ
ーミキサー、ロール、ブラベンダープラストグラフ、ニ
ーダー等通常の混練機を用いて混練造粒して得られるの
が一般的である。この場合各成分の分散を良好化するた
めに混練造粒法を選ぶことが好ましく、通常は二軸押出
機を用いて混練造粒する。この際、上記(a) 〜(d) の各
成分を同時混練しても良く、また性能の向上を図るべく
各成分を分割、例えば、先ず(a) 成分と(b) 成分の一部
または全部を混練し、その後に残りの成分を混練造粒す
ることも出来る。また、前述したように、このような
(a) 成分〜(d) 成分の各成分の混練に際して、表面処理
剤を混合して、(a) 成分〜(d) 成分の混練と表面処理と
を同時に行なうこともできる。 【0014】[III] プロピレン系樹脂組成物の成形 自動車インストルメントパネルは、上記プロピレン系樹
脂組成物を常法による各種の樹脂の成形方法、すなわ
ち、射出成形、圧縮成形、押出成形(シート成形、ブロ
ー成形)等にて成形することによって製造されるが、こ
れら各種成形方法の中でも効果発現の点で射出成形、射
出圧縮成形(プレスインジェクション)を行なって成形
することが最適である。この自動車インストルメントパ
ネルは、高水準な機械的強度バランスと良好な外観及び
成形性(流動性)を有しているだけでなく、金型汚染も
抑制することができるし、優れた塗装性や寸法安定性も
発現することができるので、高機能化や大型化に適した
素材として、実用に充分な性能を有している。 【0015】 【実施例】以下に実験例を示して本発明を更に具体的に
説明する。ここで行なった評価方法は次に示すとおりで
ある。 [I] 評価方法 (1) テストピース(試験片)による評価 [成形性]流動性 幅14mm、厚み2.5mmの断面形状を有するスパイ
ラル状試験片(二条型)の成形(流動)長さ(平均値)
を測定した。なお、成形は東芝機械製IS−170型射
出成形機を用い、成形条件は230℃、700kg/c
2 で行った。外観・フローマーク観察 上記スパイラル状試験片を射出成形し、その外観(フロ
ーマーク)を目視にて観察した。判 定 1級:ほとんど認められない 2級:わずかに認められるが実用上差し支えがない。 3級:はっきり認められ、実用が困難。 4級:著しく認められる。金型汚染 上記射出成形機にて長さと幅が各々100mm、厚み3
mmのシートを、220℃、600kg/cm2 の条件
下でその目付けの約50%充填の状態で連続成形し、充
填された樹脂の末端に金型汚染(白濁状模様)が見え始
めるまでのショット数を観察した。この数値が大きいほ
ど金型汚染の抑制効果が奏されていることを示す。光 沢 JIS−Z8741に準拠して測定した。 【0016】[機械的強度評価]上記射出成形機にて、
成形温度230℃で、密度、曲げ弾性率及びIZOD衝
撃強度の測定用試験片を成形し、下記の条件下で測定し
た。密 度 JIS−K7112に準拠して測定した。曲げ弾性率 JIS−K7203に準拠して測定した。測定温度は2
3℃である。本測定値は耐熱性の目安ともなる。IZOD衝撃強度 JIS−K7110に準拠(切削ノッチ)して測定し
た。測定温度は23℃である。 【0017】(2) インストルメントパネルによる評価 [成形性]成形加工性 表1の実施例及び比較例に示す配合の材料を、現在実際
に工業的に使用しているインストルメントパネル用金型
を用いて射出成形機(東芝機械社製IS−2500D
N)で実際に射出成形加工して、金型への溶融樹脂の充
填の程度を持って判断した。 ○:満足 △:やや満足 ×:不満足金型汚染性 上記金型において50ショット連続成形を行なって、そ
れによって充填された樹脂の末端に金型汚染が見えるか
どうかを観察した。 ○:汚染無し ×:汚染が見られる外 観 前記金型を用いて成形したインストルメントパネル用金
型の表面外観を観察しフローマークの目立ちを判断し
た。 ○:満足 △:やや満足 ×:不満足 【0018】[機械的強度]耐熱変形性 前記金型で成形したインストルメントパネルを車両のカ
ットモデルに取り付け、高温槽中に投入し、雰囲気温度
85〜92℃、製品表面温度(ブラックパネルで)11
5℃、4時間照射後の製品前端部の最大変化量を測定し
た。 ○:最大変化量が基準(初期)に対して3mm未満のも
の ×:最大変化量が基準(初期)に対して3mm以上のも
耐衝撃性 MVSS−201項、ECE21項の試験条件に基づく
衝撃を前記カットモデルに取り付けた状態で加え、発生
減速度の測定と打撃部分の観察を行なった。 ○:発生減速度は3ms以上連続して80gを超えず、
また、打撃点にはシャープなエッジが出ない。 ×:発生減速度が3ms以上連続して80gを超える。
または、打撃点にはシャープなエッジが出る。 【0019】[II] 実験例 実施例1〜3及び比較例1〜4 下記の(a) 成分(粉末)、(b) 成分、(c) 成分及び(d)
成分を表1に示す割合で配合し、更にテトラキス〔メチ
レン‐3‐(3′,5′‐ジ‐t‐ブチル‐4′‐ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート〕メタンを(a) 〜(d)
成分の合計量100重量部に対して0.08重量部、ジ
‐ステアリル‐チオ‐ジ‐プロピオネートを0.07重
量部を各々配合し、高速ミキサーにて充分に混合させ
た。然る後、神戸製鋼(株)製高速二軸押出機を用い
て、220℃の温度条件下にて混練・造粒した後、得ら
れたペレットをIS−170型射出成形機へ供給してテ
ストピースを成形し、また、IS−2500DN型射出
成形機へ供給して、インストルメントパネルテストピー
スを成形し、表2に示す評価を行なった。その評価結果
を表2に示す。 【0020】(a) 成分 a−1:エチレン含量が4重量%、常温キシレン可溶分
6重量%、MFRが10g/10分のエチレン・プロピ
レンブロック共重合体 a−2:エチレン含量が4重量%、常温キシレン可溶分
3重量%、MFRが4g/10分のエチレン・プロピレ
ンブロック共重合体 (b) 成分 b−1:結合スチレン量20%、数平均分子量55,0
00、MFR12g/10分、ビニル含量35%のスチ
レン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体 b−2:結合スチレン量35%、数平均分子量65,0
00、MFR2g/10分、ビニル含量37%のスチレ
ン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体 (c) 成分 c−1:ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)88、沃
素価14、かつエチレン含量73重量%のエチレン・プ
ロピレン・エチリデンノルボルネン三元系共重合ゴム
(EPDM) c−2:ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)23、エ
チレン含量73重量%のエチレン・プロピレン共重合ゴ
ム(EPM) (d) 成分 d−1:レーザー光散乱方式粒度分布計にて測定された
実質的に全体の長さが15μm以下であって、長さが1
0μm未満部分99.5%、平均粒径が2.9μmで、
平均アスペクト比6のタルクを、該タルク100重量部
当たり1重量部のベヘン酸カルシウムで表面処理(高速
ミキサーにてブレンド)を施したもの。 d−2:レーザー光散乱方式粒度分布計にて測定された
全体の長さが15μmを超過する部分9%、長さが10
μm未満部分70.5%、平均粒径が8.6μmのタル
クを、該タルク100重量部当たり2重量部のステアリ
ン酸マグネシウムで表面処理(高速ミキサーにてブレン
ド)を施したもの。 【0021】表2に示す様に、実施例1〜3に示す組成
を持った樹脂組成物から射出成形された自動車インスト
ルメントパネルは、何れも軽量で、かつ良好な成形品外
観及び機械的強度バランスを有していたし、金型汚染も
抑制された。一方、比較例1〜4に示したものは、何れ
もそれらの一部又は全部が不充分であった。 【0022】 【表1】 【0023】 【表2】【0024】 【発明の効果】本発明の樹脂組成物からなる自動車イン
ストルメントパネルは、その組成に特定のプロピレン・
エチレンブロック共重合体、特定のスチレン系エラスト
マー、エチレン系ゴム及び特定の処理を施したタルクウ
イスカーを用いたことから、従来の成形用ポリプロピレ
ン系樹脂組成物を素材とする「自動車インストルメント
パネル」とは異なり、金型汚染が抑制され、かつ流動性
に富んだ良好な成形性や成形品外観と共に高水準の機械
的強度バランスを備えているものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜 浦 正 英 三重県四日市市東邦町1番地 三菱油化 株式会社 四日市総合研究所内 (72)発明者 市 川 茂 治 埼玉県大宮市日進町2丁目1910番地 株 式会社 カンセイ内 (72)発明者 新 井 勝 徳 埼玉県大宮市日進町2丁目1910番地 株 式会社 カンセイ内 (56)参考文献 特開 平4−57848(JP,A) 特開 平1−256557(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 53/00 C08K 9/04

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】下記の(a) 〜(d) 各成分からなることを特
    徴とする自動車インストルメントパネル用樹脂組成物。 (a)成分: エチレン含量が2〜5重量%、常温キシレン可溶分が4〜8重量% 、かつ、MFRが5〜15g/10分のプロピレン・エチレンブロック共重合体 :100重量部 (b)成分: 結合スチレン量15〜20%、数平均分子量(Mn)40,000 〜80,000、MFR(230℃、2.16kg)8〜15g/10分のスチ レン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体 :2〜13重量部 (c)成分: ムーニー粘度ML1+4 100℃ 85〜90、沃素価20以下、か つ、エチレン含量71〜74重量%のエチレン・プロピレン・エチリデンノルボ ルネン三元系共重合ゴム(EPDM) :5〜16重量部 (d)成分: 一般式 (RCOO)nM (式中、Rは分子量が250〜500の1価の炭化水素基又はヒドロキシ基を含 む分子量が250〜500の1価の炭化水素基を表わし、Mはリチウム、カルシ ウム、ストロンチウム又はバリウム原子を表わし、nはMの原子価と同じ数を表 わす。) にて表わされる化合物を、100重量部当たり0.1〜3重量部の割合で用いて 表面処理された、レーザー光散乱方式粒度分布計にて測定される平均粒径が2〜 5μmのタルク :20〜32重量部
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