JP3353323B2 - ベンゾチアゾリウム塩化合物を含有する硬化性組成物 - Google Patents

ベンゾチアゾリウム塩化合物を含有する硬化性組成物

Info

Publication number
JP3353323B2
JP3353323B2 JP05653192A JP5653192A JP3353323B2 JP 3353323 B2 JP3353323 B2 JP 3353323B2 JP 05653192 A JP05653192 A JP 05653192A JP 5653192 A JP5653192 A JP 5653192A JP 3353323 B2 JP3353323 B2 JP 3353323B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound
alkyl group
hydrogen atom
halogen atom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP05653192A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05222111A (ja
Inventor
栄治 高橋
隆男 森川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Nippon Soda Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Soda Co Ltd filed Critical Nippon Soda Co Ltd
Priority to JP05653192A priority Critical patent/JP3353323B2/ja
Publication of JPH05222111A publication Critical patent/JPH05222111A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3353323B2 publication Critical patent/JP3353323B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymerization Catalysts (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は硬化性組成物に関し、更
に詳しくは、光照射及び/又は熱により、低温かつ短時
間で硬化するカチオン重合性組成物に関する。該組成物
の硬化物は、優れた物性を有するため塗料、接着剤、イ
ンキ等の材料として好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】光照射によりエポキシ化合物などのカチ
オン重合性化合物を硬化させる触媒及びその組成物の例
は、特開昭50−151997、特開昭50−1586
80号報等に記載されている。加熱によりエポキシ化合
物などのカチオン重合性化合物を硬化させる触媒及びそ
の組成物が記載されているものとして、特開昭56−1
52833、特開昭58−37003、特開昭63−2
23002、特開平2−178319、及び特開平3−
17119号報等が知られている。また、光照射及び熱
によりエポキシ化合物などのカチオン重合性化合物を硬
化させる触媒及びその組成物は、特開平2−19681
2号報等に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】エポキシ化合物等のカ
チオン重合性化合物をカチオン重合した化合物は、アク
リル化合物等のラジカル重合性化合物をラジカル硬化し
た化合物に比較して、硬化収縮が小さいことや硬化の際
に酸素の影響を受けない等の種々の特徴を有している。
カチオン硬化に用いられるカチオン重合触媒には光触媒
と熱触媒がある。例えば、光照射によりカチオン重合性
化合物を硬化させる触媒として、スルホニウム塩系及び
鉄−アレン錯体等がある。これらの触媒は高い光活性を
示すが、通常使用される温度範囲の加熱によってはカチ
オン重合性組成物を硬化させることができない。このた
め、光硬化の後に加熱処理を行っても厚膜を硬化するこ
とはできないという問題点がある。一方、特開昭58−
37003、特開昭63−223002、特開平2−1
78319、及び特開平3−17119号報等で述べら
れている触媒は、熱触媒のためカチオン重合性化合物を
光照射で硬化することができない上、重合を開始させる
温度も高いものが多く実用上問題がある。また、特開平
2−196812号報等で述べられている触媒は、カチ
オン重合性化合物を加熱及び光照射により硬化させるこ
とがきると記載されているものの、光硬化の場合におい
てはその触媒活性は著しく低い。
【0004】従って、光と熱の両方に高い活性を示すカ
チオン重合触媒、及びそれを含有する硬化性組成物はこ
れまで知られていない。本発明は、これらの事情からみ
てなされたもので、光照射及び/又は熱により、低温か
つ短時間で、カチオン重合性化合物を硬化させることが
できる高性能な硬化性組成物を提供することを目的とし
ている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討したところ、光硬化の場合は、
ベンゾチアゾリウム塩化合物と光照射により活性ラジカ
ルを発生する化合物を併用することで、ベンゾチアゾリ
ウム塩化合物を光カチオン重合触媒として作用させるこ
とができ、カチオン重合性化合物を光硬化させることが
可能となることを見出した。また、熱硬化の場合は、ベ
ンゾチアゾリウム塩化合物と加熱により活性ラジカルを
発生する化合物を併用することで、べンゾチアゾリウム
塩化合物の分解温度をより低温度で起こることを見出
し、カチオン重合性化合物を光及び/又は熱により、低
温かつ短時間で硬化させることが可能となった。
【0006】本発明は、成分(A):カチオン重合性化
合物、成分(B):ベンゾチアゾリウム塩化合物及び成
分(C):活性ラジカルを発生する化合物を含有してな
る硬化性組成物である。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いる(A)成分のカチオン重合性化合物として、次の
ような化合物が挙げられる。 (a)エポシキ基を有する化合物として、1,1,3−
テトラデカジエンジオキサイド、リモネンジオキサイ
ド、4−ビニルシクロヘキセンジオキサイド、(3,4
−エポキシシクロヘキシル)メチル−3,4−エポキシ
シクロヘキシルカルボキシレート、ジ(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)アジペート、フェニルグリシジルエ
ーテル、ビスフェノールA型エポシキ樹脂、ハロゲン化
ビスフェノールA型エポシキ樹脂、o−,m−,p−ク
レゾールノボラック型エポシキ樹脂、フェノールノボラ
ック型エポシキ樹脂、多価アルコールのポリグリシジル
エーテル等のエポシキ化合物がある。
【0008】(b)ビニル化合物として、スチレン、α
−メチルスチレン、p−クロロメチルスチレン等のスチ
レン類;n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニル
エーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、ヒドロキシ
ブチルビニルエーテル等のアルキルビニルエーテル類;
アリルビニルエーテル、1−オクタヒドロナフチルビニ
ルエーテル等のアルケニルビニルエーテル類;エチニル
ビニルエーテル、1−メチル−2−プロペニルビニルエ
ーテル等のアルキニルビニルエーテル類;フェニルビニ
ルエーテル、p−メトキシフェニルビニルエーテル等の
アリールビニルエーテル類;ブタンジオールジビニルエ
ーテル、トリエチレングリコールビニルエーテル、シク
ロヘキサンジオールジビニルエーテル等のアルキルジビ
ニルエーテル類;1,4−ベンゼンジメタノールジビニ
ルエーテル、N−m−クロロフェニルジエタノールアミ
ンジビニルエーテル、m−フェニレンビス(エチレング
リコール)ジビニルエーテル等のアラルキルジビニルエ
ーテル類;ハイドロキノンジビニルエーテル、レゾルシ
ノールジビニルエーテル等のアリールジビニルエーテル
類;N−ビニルカルバゾール、N−ビニルピロリドン等
のカチオン重合性窒素含有化合物等がある。
【0009】(C)ビシクロオルソエステル化合物とし
て、1−フェニル−4−エチル−2,6,7−トリオキ
サビシクロ〔2,2,2〕オクタン,1−エチル−4−
ヒドロキシメチル−2,6,7−トリオキサビシクロ
〔2,2,2〕オクタン等 (d)スピロオルソカーボネート化合物として、1,
5,7,11−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカ
ン、3,9−ジベンジル−1,5,7,11−テトラオ
キサスピロ〔5,5〕ウンデカン等や1,4,6−トリ
オキサスピロ〔4,4〕ノナン,2−メチル−1,4,
6−トリオキサスピロ〔4,4〕ノナン,1,4,6−
トリオキサスピロ〔4,5〕デカン等のスピロオルソエ
ステル化合物等がある。これらは単独若しくは2種以上
を併用して用いても差し支えない。 (a)〜(d)の内で、殊に(a)のエポシキ基を有す
る化合物が好んで使用される。
【0010】本発明で用いる(B)成分のベンゾチアゾ
リウム塩化合物としては、例えば、下記一般式〔1〕〜
〔3〕で示される化合物を挙げることができる。すなわ
ち、ベンゾチアゾリウム塩化合物〔1〕として、
【0011】
【化1】 〔式中、R1 ,R2 は、水素原子、ハロゲン原子、アル
キル基、アルコキシ基、ニトロ基、ビニル基、カルバモ
イル基又はアルカノイル基を表し、R3 は水素原子、ア
ルキル基又は置換されていてもよいフェニル基を表し、
4 は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換され
ていてもよいフェニル基又はアルキルチオ基を表し、R
5 は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、又はフェニ
ル基を表し、XはSbF6 ,AsF6 ,PF6 又はBF
4 を表す〕 ベンゾチアゾリウム塩化合物〔2〕として、
【0012】
【化2】 〔式中、R6 は水素原子、アルキル基又はシアノ基を表
し、R7 はアルキル基又は置換置換されていてもよいフ
ェニル基を表し、R8 は水素原子、アルキル基、ハロゲ
ン原子、置換されていていてもよいフェニル基又はアル
キルチオ基を表し、R9 は水素原子、アルキル基、ハロ
ゲン原子、アルキル基、又はフェニル基を表し、XはS
bF6 ,AsF6 ,PF6 又はBF4 を表す〕 ベンゾチアゾリウム塩化合物〔3〕として、
【0013】
【化3】 〔式中、R10,R11は、水素原子、ハロゲン原子、アル
キル基、アルコキシ基を表し、R12は水素原子、アルキ
ル基、ハロゲン原子、置換されていていてもよいフェニ
ル基又はアルキルチオ基を表し、R13は水素原子、アル
キル基、ハロゲン原子、アルキル基、又はフェニル基を
表し、XはSbF6 ,AsF6 ,PF6 又はBF4 を表
す〕を、それぞれ例示することができる。
【0014】本発明で用いる(B)成分のベンゾチアゾ
リウム塩化合物のうち一般式〔1〕で示される化合物
は、例えば特開平2ー26813号公報に記載の方法等
によって合成することができる。
【0015】本発明で用いる(B)成分のベンゾチアゾ
リウム塩化合物のうち一般式〔2〕又は〔3〕で示され
る化合物は、例えば、次の方法で得ることができる。シ
ンナミルブロマイド等のシンナミルハライドとベンチア
ゾール又はベンゾチアゾール誘導体とを等モルずつ、必
要に応じてメチルアルコール、アセトン、アセトニトリ
ル等の溶媒存在下にて室温〜80℃で数時間〜30日間
反応させ、次いで、得られた生成物をイオン交換させて
得ることができる。イオン交換に用いられる塩として
は、例えば、SbF6 、AsF6 、PF6 又はBF4
アルカリ金属又はアルカリ土類金属塩を例示することが
できる。
【0016】本発明の(C)成分である活性ラジカルを
発生する化合物とは、加熱又は光照射により活性ラジカ
ルを発生する化合物であり、その例として下記のような
ものが挙げられる。
【0017】(a)光照射により活性ラジカルを発生す
る化合物 光照射により活性ラジカルを発生する化合物としては、
一般的に知られている光ラジカル開始剤が適用でき、例
えばベンジル系、ベンゾインエーテル系、ベンジルケタ
ール系、ベンゾフェノン系、チオキサントン系などがあ
る。その他にも、アゾイソブチロニトリルなどのアゾ化
合物、アジド化合物、ジスルフィド化合物、パーオキサ
イド化合物などが適用可能である。特に、ケトン系の光
ラジカル開始剤が好ましく適用される。例えば、ベンゾ
フェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メ
チル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルスルフ
ィド、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノ
ン、テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾ
フェノン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジエチ
ルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサン
トン、2,4−ジメチルチオキサントン、イソプロピル
チオキサントン、アントラキノン、2−エチルアントラ
キノン、1,8−ジクロロアントラキノン、1,2−ベ
ンズアントラキノン、9−フルオレノン、ベンズアンス
ロン、9,10−フェナントレンキノンキサントンなど
が使用される。
【0018】(b)加熱により活性ラジカルを発生する
化合物 加熱により活性ラジカルを発生する化合物としては、一
般的に知られているアゾイソブチロニトリル等のアゾ化
合物、アジド化合物、ジスルフィド化合物、パーオキサ
イド化合物などが適用される。特に、パーオキサイド化
合物が好ましく適用され、例えば下記のようなものが使
用される。メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロ
ヘキサノンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキ
サイド、のようなケトンパーオキサイド;1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサノン、2,2−
ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンのようなパーオキ
シケタール;t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメ
ンハイドロパーオキサイドのようなハイドロパーオキサ
イド;ジクミルパパーオキサイド、ジ−t−ブチルパー
オキサイドのようなジアルキルパーオキサイド;イソブ
チルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ベンゾ
イルパーオサイドのようなジアシルパーオキサイド;ジ
イソプロピルパーオキシカーボネートなどのパーオキシ
カーボネート;t−ブチルパーオキシアセテート、クミ
ルパーオキシネオデカネートのようなパーオキシエステ
ル;アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイ
ド、テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾ
フェノンなどが適用できる。特に、芳香族のジアシルパ
ーオキサイドやパーオキシエステルなどが好ましく使用
される。
【0019】成分(A)のカチオン重合性化合物と成分
(B)のベンゾチアゾリウム塩化合物との配合割合は、
カチオン重合性化合物100重量部に対し、ベンゾチア
ゾリウム塩化合物0.01〜20重量部、好ましくは
0.1〜10重量部の割合で配合する。このベンゾチア
ゾリウム塩化合物量が0.01重量部未満であるとカチ
オン重合性化合物の硬化性が低下し、20重量部を超え
ると硬化物の特性が低下する。 一方、成分(A)のカ
チオン重合性化合物と成分(C)の活性ラジカルを発生
する化合物との配合割合は、カチオン重合性化合物10
0部に対し、活性を発生する化合物0.01〜20重量
部、好ましくは0.1〜10重量部の割合で配合する。
活性ラジカルを発生剤量が、0.01未満であるとカチ
オン重合性化合物の光硬化性の低下や硬化温度の低減が
できなくなり、20重量部を超え過剰になると硬化物の
特性が低下する。
【0020】本発明の硬化性組成物は、光及び/又は熱
により容易に硬化することがきる。本発明の硬化性組成
物を光硬化する場合は、波長500nm以下の光、特に
紫外線が好適に使用されるため、光源として低圧水銀
灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハ
ライドランプ、クセノンランプ、カーボンアーク灯等が
用いられる。熱硬化する場合は、30〜200℃、好ま
しくは、60〜180℃の範囲で使用される。
【0021】また、本発明の硬化性組成物は、α線、β
線、γ線、中性子線、加速電子線のような電離性放射線
によっても容易に短時間で硬化することができる。電離
性放射線による硬化の場合は通常0.5〜60Mrad
の線量の範囲が使用でき、1〜50Mradの範囲が好
ましい。なお、光、電離性放射線及び熱を併用して硬化
させることも可能である。
【0022】本発明の硬化性組成物において、ベンゾチ
アゾリウム塩化合物成分(B)は潜在性熱カチオン重合
性開始剤であるため、カチオン重合性化合物成分(A)
を熱により硬化でき、厚膜硬化が可能である。
【0023】一方、ベンゾチアゾリウム塩化合物と光照
射により活性ラジカルを発生する化合物を用いること
で、ベンゾチアゾリウム塩化合物を光触媒として機能さ
せることができるため、カチオン重合性化合物を光硬化
させることができる。また、ベンゾチアゾリウム塩化合
物と加熱により活性ラジカルを発生する化合物を用いる
ことで、ベンゾチアゾリウム塩化合物の分解温度が低温
度で起こるようになり、カチオン重合性化合物をより低
温度で熱硬化させることができる。
【0024】本発明に用いる成分以外に、例えば、成分
(A)のカチオン重合性化合物として、前記(a)のエ
ポキシ基を有する化合物を用いる場合は、エポキシ樹脂
の硬化剤として通常用いられている、フェノール系硬化
剤、酸無水物類硬化剤等の硬化剤が使用される。また、
本発明の硬化性組成物に必要に応じ、反応性希釈剤、硬
化促進剤、溶剤、顔料、染料、カップリング剤、無機充
填剤、炭素繊維、ガラス繊維、界面活性剤等を添加して
使用することも可能である。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例、比較例により、更に
具体的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例に
何等限定されるものではない。 実施例1〜36 各種ベンゾチアゾリウム塩化合物をプロピレンカーボネ
ートに溶解させ、ERL−4221(UCC社製脂環型
エポキシ)又はUVR−6410(UCC社製グリシジ
ル型エポキシ)に、純分として2.5 重量部になるよう
に、また、各種活性ラジカルを発生する化合物を、各エ
ポキシに対して2.5 重量部添加し、硬化性組成物を調製
した( 調製時の組成内容の詳細は、表1〜表4に纏めて
示した)。
【0026】比較例1〜36 活性ラジカルを発生する化合物を除いた配合組成で、実
施例と同様に硬化性組成物を調製した( 調製時の組成内
容の詳細は、表1〜表4に纏めて示した)。
【0027】<試験用テストピースの作製>実施例及び
比較例の試験I及び試験IIで使用するテストピース
は、前記硬化性組成物を用い、ドクターブレードでブリ
キ板に厚さ10μmになるように塗布して作製した。
【0028】(i)光硬化性試験I テストピースに超高圧水銀灯で5J/ cm2 照射した。こ
の時、塗膜が硬化したものは○印、硬化しなかったもの
には×印で表1に示した。
【0029】
【表101】
【0030】
【表102】
【0031】(ii)光硬化性試験II 硬化組成物について、UV−DSC測定を行い、UV照
射から発熱ピークのトップまでの時間を求め、表2に纏
めて示した。なお、UV−DSCの測定条件は下記の通
りである。 DSCの測定機器 : DSC220C(セイコー電子
工業社製) UV 照射器 : 超高圧水銀灯 雰 囲 気 : 窒素ガス気流中 30ml/分 測 定 温 度 : 50℃ サンプル量 : 0.1〜0.3mg 膜 厚 : 2〜10μm 照 射 時 間 : 15分 照 度 : 10mW/cm2 (365n
m)
【0032】
【表201】
【0033】
【表202】
【0034】(iii)電子線硬化性試験 テストピースに加速電圧175KVで20Mrad電子
線を照射した。この時、塗膜が硬化したものは○印、配
合物が増粘したものは△印で表3に示した。
【0035】
【表301】
【0036】
【表302】
【0037】(iv)熱硬化性試験 配合物について、DSC測定を行い、発熱開始温度とD
SC曲線のトップピーク温度を求め、表4に纏めて示し
た。なお、DSCの測定条件は下記の通りである。 DSCの測定機器 : DSC220C(セイコー電子
工業社 ) 雰 囲 気 : 窒素ガス気流中 30ml/分 昇 温 速 度 : 10℃/分 サンプル量 : 0.3〜0.8mg
【0038】
【表401】
【0039】
【表402】
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の硬化性組
成物は、光照射及び/又は熱により、低温かつ短時間で
硬化させることができる。すなわち、本発明は以下のよ
うな効果を有する。 (1)硬化時に、カチオン重合性化合物(A)、ベンゾ
チアゾリウム塩化合物(B)の他に、(C)成分とし
て、光で活性ラジカルを発生する化合物又は熱で活性ラ
ジカルを発生する化合物を、所望に応じて選択して添加
することにより、硬化条件を自由に選択することができ
る。 (2)光で硬化させる場合においては、光で活性ラジカ
ルを発生する化合物を添加しない場合は、全く光硬化が
進行しないのに比べ、高い光硬化性を示す。 (3)熱で硬化させる場合においては、熱で活性ラジカ
ルを発生する化合物を添加しない場合に比べ、はるかに
低い温度で硬化させることができる。また、熱で活性ラ
ジカルを発生する化合物を適宜選択することにより、熱
硬化温度のコントロールも可能である。 (4)さらに、光で活性ラジカルを発生する化合物及び
熱で活性ラジカルを発生する化合物とを反応系内に共存
させて光硬化させた後、アフターキュアとして低温で熱
硬化させることも可能である。 (5)本発明の組成物の硬化物は、優れた物性を有する
ため塗料、接着剤、インキ等の材料として好適に用いら
れる。 (以下、余白)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−209931(JP,A) 特開 平2−189548(JP,A) 特開 平4−1205(JP,A) 特開 平3−293670(JP,A) 特開 平2−268173(JP,A) 小関健一,日本化学会誌,日本,1986 年,第9号,1234−1240頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 4/00 - 4/82 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】成分(A):カチオン重合性化合物、成分
    (B):式(1)〜式(3)で表されるいずれかのベン
    ゾチアゾリウム塩化合物及び成分(C):光照射及又は
    により活性ラジカルを発生する化合物を含有してなる
    硬化性組成物。 【化1】 (式中、R1、R2は、水素原子、ハロゲン原子、アルキ
    ル基、アルコキシ基、ニトロ基、ビニル基、カルバモイ
    ル基又はアルカノイル基を表わし、R3は水素原子、ア
    ルキル基、又は置換されていてもよいフェニル基を表
    し、R4は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、置換
    されていてもよいフェニル基又はアルキルチオ基を表
    し、R5は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、又は
    フェニル基を表し、Xは、SbF6、AsF6、PF6
    又はBF4を表す。) 【化2】 (式中、R6は水素原子、アルキル基又はシアノ基を表
    し、R7はアルキル基又は置換されていてもよいフェニ
    ル基を表し、R8は水素原子、アルキル基、ハロゲン原
    子、置換されていてもよいフェニル基又はアルキルチオ
    基を表し、R9は水素原子、アルキル基、ハロゲン原
    子、アルキル基、又はフェニル基を表し、Xは、SbF
    6、AsF6、PF6、又はBF4を表す。) 【化3】 (式中、R10、R11は、水素原子、ハロゲン原子、アル
    キル基、アルコキシ基を表わし、R12は水素原子、アル
    キル基、又は置換されていてもよいフェニル基又はアル
    キルチオ基を表し、R13は水素原子、ハロゲン原子、ア
    ルキル基、置換されていてもよいフェニル基を表し、X
    は、SbF6、AsF6、PF6、又はBF4を表す。)
JP05653192A 1992-02-10 1992-02-10 ベンゾチアゾリウム塩化合物を含有する硬化性組成物 Expired - Fee Related JP3353323B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05653192A JP3353323B2 (ja) 1992-02-10 1992-02-10 ベンゾチアゾリウム塩化合物を含有する硬化性組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05653192A JP3353323B2 (ja) 1992-02-10 1992-02-10 ベンゾチアゾリウム塩化合物を含有する硬化性組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05222111A JPH05222111A (ja) 1993-08-31
JP3353323B2 true JP3353323B2 (ja) 2002-12-03

Family

ID=13029682

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05653192A Expired - Fee Related JP3353323B2 (ja) 1992-02-10 1992-02-10 ベンゾチアゾリウム塩化合物を含有する硬化性組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3353323B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3269106B2 (ja) * 1992-02-10 2002-03-25 日本曹達株式会社 ピリジニウム塩化合物を含有する硬化性組成物
KR101650800B1 (ko) 2009-10-01 2016-08-24 히타치가세이가부시끼가이샤 유기 일렉트로닉스용 재료, 유기 일렉트로닉스 소자, 유기 일렉트로 루미네센스 소자, 및 그것을 사용한 표시 소자, 조명 장치, 표시 장치
KR101485470B1 (ko) 2010-04-22 2015-01-22 히타치가세이가부시끼가이샤 유기 일렉트로닉스 재료, 중합 개시제 및 열중합 개시제, 잉크 조성물, 유기 박막 및 그 제조 방법, 유기 일렉트로닉스 소자, 유기 일렉트로 루미네센스 소자, 조명 장치, 표시 소자, 및 표시 장치
JP6428600B2 (ja) 2013-03-08 2018-11-28 日立化成株式会社 イオン性化合物を含有する処理液、有機エレクトロニクス素子、及び有機エレクトロニクス素子の製造方法

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
小関健一,日本化学会誌,日本,1986年,第9号,1234−1240頁

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05222111A (ja) 1993-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3942202B2 (ja) 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物
JP3437069B2 (ja) 光触媒組成物
JPH06345726A (ja) 新規スルホニウム塩化合物および重合開始剤
JPH10287643A (ja) 新規オニウム塩、光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物
JPH05230189A (ja) スルホニウム塩及び増感剤を含有する硬化性組成物
JP3353323B2 (ja) ベンゾチアゾリウム塩化合物を含有する硬化性組成物
JPH10212286A (ja) 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物
JP3269106B2 (ja) ピリジニウム塩化合物を含有する硬化性組成物
JP3269110B2 (ja) 硬化性組成物
JPH107680A (ja) 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物
JPH107649A (ja) 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物
JP3326775B2 (ja) 重合開始剤組成物
JPH0725922A (ja) エネルギー線硬化性組成物及びその硬化物
JPH08157510A (ja) 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物
JP3211311B2 (ja) 新規スルホニウム塩化合物及び重合開始剤
JP3512437B2 (ja) 新規スルホニウム塩化合物および重合開始剤
JP3424771B2 (ja) 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物
JP3402520B2 (ja) エネルギー線硬化性組成物及びその硬化物
JPH0725863A (ja) 新規オニウム塩化合物および重合開始剤
JP2827567B2 (ja) 新規スルホニウム塩及び重合開始剤
JP3309419B2 (ja) 含窒素カチオン重合触媒及び含硫黄カチオン重合触媒を含有する硬化性組成物
JPH04327574A (ja) 新規ピリジニウム塩化合物および重合開始剤
JPH09278813A (ja) 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物
JP3267329B2 (ja) 硬化性組成物
JP3424772B2 (ja) 光重合開始剤、これを含有するエネルギー線硬化性組成物及びその硬化物

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees