JP3349053B2 - ウインドウガラスの挟持有無検出装置 - Google Patents

ウインドウガラスの挟持有無検出装置

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JP3349053B2 JP33375996A JP33375996A JP3349053B2 JP 3349053 B2 JP3349053 B2 JP 3349053B2 JP 33375996 A JP33375996 A JP 33375996A JP 33375996 A JP33375996 A JP 33375996A JP 3349053 B2 JP3349053 B2 JP 3349053B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ウィンドウガラ
スの挟持有無検出装置に係り、詳しくは閉まるウインド
ガラスに物等が挟持されたときその挟持を検出し挟持さ
れた物等をその挟持状態から解放するウィンドウガラス
の挟持有無検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のパワーウィンドウ装置
は、窓開閉スイッチを操作することによりウィンドウガ
ラスが開閉するようになっている。詳述すると、例えば
窓が全開状態にあるとき、窓閉スイッチを操作すると、
ウィンドウガラスを上下動させるモータに対して電源を
供給するとともに該ガラスが閉まる方向に回転させる。
そして、該ガラスが完全に閉まると、モータに供給する
電源を停止させ該ガラスの閉動作は終了する。この電源
供給の停止は、例えばガラスが閉まることにより該モー
タの負荷が大きくなりその負荷電流が所定値以上になっ
たら該ガラスが閉まったものと判定して電源の供給を停
止するようになっている。
【0003】又、この種のパワーウィンドウ装置には、
挟まれ防止機構が備えられたものがある。この挟まれ防
止機構は、ウィンドウガラスが閉動作を行っている途中
において、該ガラスに例えば物が挟まってそれ以上の閉
動作が不能となったとき、その挟まったことを検出して
該ガラスを開く方向に開動作させて挟まった物を解放さ
せるようにしたものである。
【0004】この物等が挟まったことの検出(以下、挟
持有無検出という)には、パルス検知方式がある。この
パルス検知方式は、ウィンドウガラスを開閉するモータ
の回転速度を検出し、その回転速度の比例した周期のパ
ルス信号を生成することによって行われる。一般に、モ
ータの回転速度が速いとパルス周期は短く、反対に遅い
とパルス周期は長くなる。このパルス周期の変動を利用
して以下のように挟持有無検出が行われる。
【0005】今、モータが一定の回転速度でウィンドウ
ガラスを閉める方向に閉動作させているとき、その時々
に出力されるパルス周期は一定となる。そして、今出力
された実パルスのパルス周期T0 と、その今出力された
パルスより数えてN−1個前までの各パルスのパルス周
期T1 〜TN-1 とを合計し、その合計値をNで割る。
【0006】つまり、平均パルス周期P0 (=(T0 +
T1 +・・・+TN-1 )/N)を求める。従って、パル
ス周期が常に一定ならば、平均パルス周期P0 も一定と
なる。
【0007】又、その時々で求めた平均パルス周期P0
に対して予め定めた係数をかけた値を基本しきい値とし
てのしきい値POS(=a×P0 ;但し係数aは0<a<
1である)として求める。このしきい値POSは、その時
々における挟持有無を決定するための基準値となるもの
である。
【0008】そして、その時に求められたパルス周期T
0 とそのパルス周期T0 を含む平均パルス周期P0 との
周期差分値△S(=T0 −P0 )を求める。この求めた
周期差分値△Sとその時に求められた前記しきい値POS
とを比較する。そして、その時の周期差分値△Sがその
時のしきい値POSより大きいとき何かがが挟まったと判
断する。反対にその時の周期差分値△Sがその時のしき
い値POS以下のときは何も挟まっていないと判断する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記のよう
に挟まれ検出をパルス周波数の変化にて行う場合、ウイ
ンドウガラスが上昇移動中にドアの開閉衝撃や、悪路走
行時に発生する衝撃(振動)等によって、パルス周期が
変化した際にも、挟み込みと誤検出し、ウインドウガラ
スが反転作動して、下降してしまう虞がある。
【0010】この発明の目的は、振動、衝撃等の要因に
より、パルス周期が変動した際に、挟み込み検知をしな
いように、パルス周期の短いパルスが発生した場合、パ
ルス周期変動パラメータの補正処理を行い、挟み込みの
誤検出を抑制することができるウインドウガラスの挟持
有無検出装置の提供を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに請求項1の発明は、ウインドウガラスを開閉駆動さ
せるモータに対して電源電圧を供給する駆動回路と、前
記モータの回転速度に相対したパルス周期のパルス信号
を入力し、その時々のパルス信号のパルス周期を求め、
予め定めた過去の複数個のパルス周期とで平均パルス周
期)を求め、その平均パルス周期とその時のパルス周期
とで周期差分値を求める周期差分値演算手段と、前記周
期差分値演算手段にて算出されたその時の差分値と、予
め定めた過去の複数個の差分値との総和である差分和を
算出する差分和演算手段と、前記差分和所定のしきい
値と比較することにより、ウィンドウガラスの閉動作時
において該ガラスにものが挟持されたかどうかを判定
し、挟持されている時には前記駆動回路を介して前記モ
ータを反転駆動させる第1の判定手段とを備えたウィン
ドウガラスの挟持有無検出装置において、その時の周期
差分値が所定値以下のときは、差分和を補正する補正手
段を備えたウインドウガラスの挟持有無検出装置をその
要旨としている。
【0012】請求項2の発明は、請求項1において、補
正手段は、差分和演算手段が算出するために、周期差分
値演算手段にて算出されたその時の差分値と、予め定め
た過去の複数個の差分値とのうち、前記所定値を越える
もののみ、所定値に置き換えるものであるウインドウガ
ラスの挟持有無検出装置をその要旨としている。
【0013】請求項3の発明は、請求項1において、周
期差分値が所定値以下か否かを判定する第2の判定手段
と、周期差分値が所定値以下のときの継続時間をカウン
トするカウント手段を備え、補正手段は、周期差分値が
所定値以下から所定値以上に変化したとき、前記カウン
ト手段がカウントした継続時間に相当する時間の間、差
分和演算手段が算出するために、周期差分値演算手段に
て算出されたその時の差分値と、予め定めた過去の複数
個の差分値とのうち、前記所定値を越えるもののみ、所
定値に置き換えるものであるウインドウガラスの挟持有
無検出装置をその要旨としている。
【0014】(作用)請求項1の発明によれば、周期差
分値演算手段は、モータの回転速度に相対したパルス周
期のパルス信号を入力し、その時々のパルス信号のパル
ス周期を求め、予め定めた過去の複数個のパルス周期と
で平均パルス周期を求め、その平均パルス周期とその時
のパルス周期とで周期差分値を求める。
【0015】差分和演算手段は、前記周期差分値演算手
段にて算出されたその時の差分値と、予め定めた過去の
複数個の差分値との総和である差分和を算出する。第1
の判定手段は、前記差分和と,所定のしきい値とを比較
することにより、ウィンドウガラスの閉動作時において
該ガラスにものが挟持されたかどうかを判定し、挟持さ
れている時には前記駆動回路を介して前記モータを反転
駆動させる。
【0016】又、補正手段は、その時の周期差分値が所
定値以下のときは、差分和を補正する。この結果、第1
の判定手段は、補正された差分和と,その時の周期差分
値とに基づいてウィンドウガラスの閉動作時において該
ガラスにものが挟持されたかどうかを判定することにな
る。
【0017】請求項2の発明によれば、補正手段は、差
分和演算手段が算出するために、周期差分値演算手段に
て算出されたその時の差分値と、予め定めた過去の複数
個の差分値とのうち、前記所定値を越えるもののみ、所
定値に置き換える。
【0018】請求項3の発明によれば、第2の判定手段
は、周期差分値が所定値以下か否かを判定する。そし
、カウント手段は周期差分値が所定値以下のときの継
続時間をカウントする。補正手段は、周期差分値が所定
値以下から所定値以上に変化したとき、前記カウント手
段がカウントした継続時間に相当する時間の間、差分和
演算手段が算出するために、周期差分値演算手段にて算
出されたその時の差分値と、予め定めた過去の複数個の
差分値とのうち、前記所定値を越えるもののみ、所定値
に置き換える。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を車両のサイドドア
のパワーウインドウ装置に具体化した第1の実施の形態
を図1乃至図5、及び図7を参照して説明する。
【0020】図1はパワーウインドウ装置の電気的構成
を示している。同図において、電子制御ユニットを構成
するコントローラ21は演算部22及び記憶部23を備
えている。演算部23は各種の演算を行うようにされて
いる。又、記憶部は演算部23による演算結果や後記す
る各種センサ等からの検出信号を記憶する書き換え可能
なメモリ部(RAM)と、各種制御プログラムを記憶す
る読み出し専用のメモリ部(ROM)とを備えている。
前記コントローラ21は周期差分値演算手段、差分和演
算手段、第1及び第2の判定手段、カウント手段及び補
正手段を構成している。
【0021】上昇スイッチ24、下降スイッチ25、オ
ートスイッチ26はドアの内側面に設けられている。上
昇スイッチ24は、ウインドウガラスを上昇作動させる
ためのスイッチであり、下降スイッチ25はウインドウ
ガラスを下降作動させるためのものである。両スイッチ
24,25は揺動型のパワーウインドウスイッチを選択
的に切替え操作することによりオン・オフ操作される。
すなわち、パワーウインドウスイッチを一方へ揺動させ
ると、上昇スイッチ24がオンされ、他方へ揺動させる
と、下降スイッチ25がオンされるようになっている。
そして、両スイッチ24,25は、乗員が操作中のみオ
ン作動し、操作力を解除すると中立位置に復帰し、両ス
イッチ24,25をオフ作動する。
【0022】又、オートスイッチ26は揺動型のパワー
ウインドウスイッチを選択的に切替え押圧操作すること
によりオン・オフ操作される。そして、乗員の押圧操作
が解除された場合でも、コントローラ21の制御によ
り、オートスイッチ26の開放側、あるいは閉鎖側への
操作に基づいてモータMを回転駆動する。
【0023】これらのスイッチ24,25,26はそれ
ぞれコントローラ21に接続され、コントローラ21に
オン・オフ信号を入力する。モータMは車両のバッテリ
Bを駆動電源として駆動されるものであり、切換回路2
7を介してバッテリBに接続されている。切換回路27
はリレー回路にて構成されている。そして、バッテリB
に対する切換回路27の切換接続により、モー夕15は
正転・逆転、あるいは停上する。すなわち、切換回路2
7はコントローラ21に接続され、コントローラ21か
らの正転制御信号、逆転制御信号及び停止信号が入力さ
れるようになっている。そして、同切換回路27は正転
制御信号に基づいて回路を切換し、モータMを正転駆動
させる。又、同切換回路27はコントローラ21からの
逆転制御信号に基づいて回路を逆転させるべく切換し、
モータMを逆転駆動させる。さらに、コントローラ21
からの停止信号に基づいて、切換回路27はモータMに
対するバッテリBとの接続を遮断する。前記切換加回路
27は本発明の駆動回路に相当する。
【0024】パルスセンサPSは、モータMの制御中に
おいて、前記モータMの回転数に対応したパルス信号を
コントローラ21に入力する。コントローラ21は、モ
ータ15の単位時間当たりの回転数に応じたパルスに基
づき、その時々のパルス幅の平均値Paを算出し、記憶
部23のRAMに格納する。前記パルスセンサPSは、
上昇スイッチ24,下降スイッチ25、或いはオートス
イッチ26のいずれの操作においても、フルタイム、す
なわち常時パルスセンサが作動するようにされている。
前記パルスセンサPSは異物挟まれ検出手段を構成して
いる。
【0025】又、リミットスイッチLSは、コントロー
ラ21に電気的に接続されており、前記ウインドウガラ
スが全閉位置に位置した時にウインドウガラスにてオン
作動し、コントローラ21にオン信号を入力する。コン
トローラ21は、同リミットスイッチLSからのオン信
号に基づいてモータMの正転駆動を停止させるべく切換
回路27に対して停止信号を入力する。
【0026】さて、上記のように構成されたパワーウイ
ンドウ装置の作用を説明する。図7はコントローラ21
が実行するパワーウインドウ装置の挟持判定制御ルーチ
ンである。この制御ルーチンはパワーウインドウ装置の
ウインドウガラス上昇を開始したときに開始され、その
後ウインドウガラス上昇中において所定時間毎に実行さ
れる。なお、ウインドウガラス上昇時において、このル
ーチンが最初に実行処理された時のみ、このルーチンで
使用する各種フラグ、タイマ、カウンタ等は初期化され
る。
【0027】ステップ10に入ると、コントローラ21
は、パルスセンサPSからのパルス信号Sに基づいてパ
ルス幅Pw(=Pn −1 + Pn )を読み込む(図2
参照)。次にステップ20においては、前回の制御周期
までに得たn個のパルスの平均パルス周期Paを下記式
にて算出する。
【0028】Pa=2(P0 +P1 +P2 +……+Pn-
2 )/(n−1 ) 次のステップ30においては、周期差分値(以下、差分
値という)ΔPaを下式にて算出する。
【0029】ΔPa=Pw−Pa 前記ステップ20は、平均パルス周期算出手段を構成
し、ステップ20及びステップ30は、周期差分値演算
手段を構成している。
【0030】続くステップ40においては、得られた差
分値ΔPaをm番目の差分値として記憶部23における
RAMの所定領域に格納する。なお、前回制御周期にお
いて、m番目の差分は、今回の制御周期においては(m
−1 )番目として更新する。
【0031】次のステップ50において、前記ΔPaが
所定値としての判定値α(≦0)よりも以下か否かを判
定する。ΔPaが判定値αよりも大きければ、ステップ
70に移行する。又、ΔPaが判定値α以下であれば、
ステップ60に移行する。この判定値αは、実験又は試
験にて得られたものであり、予め記憶部23のROMに
格納されている。このステップ50の判定は、振動、衝
撃等によりパルス周期(パルス幅)が短くなった否かを
判別するために行うのである。
【0032】ステップ60に移行した場合には、今回の
制御周期までにRAMに格納した(m+1)個の差分値
ΔPax(x=0,1,……,m)のうち、ΔPax>
αのもののみを全て判定値のαの値に置き換える。
【0033】ステップ50及び60は、本発明の補正手
段を構成している。前記ステップ60或いはステップ5
0からステップ70に移行すると、ステップ70におい
ては、下式にて差分和Psを演算する。
【0034】
【数1】
【0035】前記ステップ70は、差分和演算手段を構
成している。続くステップ80においては、差分和Ps
が「しきい値」Psth を越えているか否かを判定する。
なお、図3に示すように、「しきい値」Psth は平均パ
ルス周期Paが短い場合には、一定値を示し、平均パル
ス周期Paが長くなる(増加する)ほど大きくなる関数
とされ、予め記憶部23のROMに格納されている。ス
テップ80において、差分和Psが「しきい値」Psth
よりも小さい時は、ステップ90に移行して、モータM
の正転制御信号を出力するための正転フラグをセット
し、この制御ルーチンを一旦終了する。又、前記ステッ
プ80において、差分和Psが「しきい値」Psth 以上
の時は、ステップ100に移行して、モータMに逆転制
御信号を出力するための正転フラグをリセットし、この
制御ルーチンを一旦終了する。
【0036】コントローラ21は、前記所定のタイミン
グで実行処理される他の制御ルーチンにおいて、前記正
転フラグの状態を判定し、正転フラグがセットされてい
る場合には、切換回路27に正転制御信号を入力し、モ
ータMを正転駆動し、ガラスウインドウを上昇駆動す
る。又、正転フラグがリセットされている場合には、切
換回路27に逆転制御信号を入力して、同回路を切換接
続し、モータMを逆転駆動して、ウインドウガラスを下
降駆動する。
【0037】なお、ウインドウガラスが上昇して、ウイ
ンドウガラスが全閉位置に位置した時にリミットスイッ
チLSがウインドウガラスにてオン作動した場合、コン
トローラ21にはオン信号が入力される。コントローラ
21は、同オン信号に基づいて切換回路27に対して停
止信号を入力する。この結果、モータMの正転駆動は停
止される。
【0038】(a) さて、この実施の形態では、上昇
中のウインドウガラスにより異物が挟み込みされた場
合、パルス周期Paは増大するため、差分値ΔPaも増
大する。従って、上記挟持判定制御ルーチンにおいて、
ステップ50においては、判定値αよりも大となるた
め、同ステップにおいては「NO」と判定され、ステッ
プ70において、差分和Psは補正無の差分和として算
出される。従って、その後のステップ80においては
「しきい値」Psth よりも大となるため、同ステップ8
0では「NO」と判定され、ステップ100において正
転フラグがリセットされる。この結果、ウインドウガラ
スは逆転駆動され、挟み込みが解消されることになる。
【0039】(b)又、この実施の形態によれば、振
動、衝撃に起因してパルス周期が変動するため、ステッ
プ50において、差分値ΔPaが判定値αよりも以下か
否かの判定により、パルス周期(パルス幅)が短くなっ
た否かを判別するようにした。
【0040】そして、差分値ΔPaが判定値αよりも大
きければ、振動、衝撃によるパルス周期の変動がないも
のとして直接ステップ70にジャンプし、RAMに格納
した(m+1)個の差分値ΔPax(x=0,1,…
…,m)に基づいて差分和Psを演算するようにした。
この結果、差分和Psは補正されずに、ステップ80に
おいて、「しきい値」Psthとの比較判定が行われる
ことになる。
【0041】又、差分値ΔPaが判定値α以下であれ
ば、振動、衝撃によるパルス周期の変動があるものとし
てステップ60において、今回の制御周期までにRAM
に格納した(m+1)個の差分値ΔPax(x=0,
1,……,m)のうち、ΔPax>αのもののみを全て
判定値のαの値に置き換えた。この結果、ステップ70
では、置き換えられた差分値を含む、(m+1)個の差
分値ΔPaxに基づいて差分和Psが補正演算される。
そして、ステップ80においては、補正された差分和P
sと、「しきい値」Psth との比較判定が行われること
になる。
【0042】上記の差分和Psの補正有の場合と、補正
無の場合とを図4を参照して説明すると、同図に示すよ
うに補正有のPsの場合は、補正無のPsに比較してそ
の値が低くなるため、補正有のPsが「しきい値」Pst
h を越えることが抑制され、従って、誤検出が抑制され
る。
【0043】なお、図4は、α=0とした場合であっ
て、振動等により周期差分値が変化した場合の、挟持検
出を説明するため説明図であり、縦軸は各パラメータ
(Psth、ΔPa,Ps)の時間(ms)、横軸は経過
時間(t)である。
【0044】(c) 図5は、α=0とした場合におい
て、本実施の形態をシミレーションにて実測した場合の
結果であり、図4と同様に同図に示すように補正有のP
sの場合は、補正無のPsに比較してその値が低くなる
ため、補正有のPsが「しきい値」Psth を越えること
はない。従って、誤検出が抑制されている。なお、図5
は、振動等により周期差分値が変化した場合の、挟持検
出を説明するため説明図であり、縦軸は各パラメータ
(Psth 、ΔPa,Ps)の時間(ms)、横軸は経過
時間(t)である。
【0045】(d) 又、本実施の形態では、例えば、
悪路走行時等のように連続的に振動や衝撃が生じた時に
おいても、ΔPaは変動を生ずる。従って、連続的に振
動や衝撃が生じた場合においても、有効に誤検出を抑制
できることとなる。
【0046】(第2の実施の形態)次に、本発明の第2
の実施の形態を図6及び図8を参照して説明する。この
実施の形態では、電気的構成は前記第1の実施の形態と
同様に構成されている。
【0047】図8は、コントローラ21が実行するパワ
ーウインドウ装置の挟持判定制御ルーチンの一部であ
り、前記第1の実施の形態の挟持判定制御ルーチンのス
テップ中、ステップ50と、ステップ70との間が異な
っており、他のステップは第1の実施の形態の挟持判定
制御ルーチンと同一であるためその説明を省略する。
【0048】なお、この制御ルーチンはパワーウインド
ウ装置のウインドウガラス上昇を開始したときに開始さ
れ、ウインドウガラス上昇中において所定時間毎に実行
される。
【0049】ステップ50において、ΔPaが判定値α
以下であれば、ステップ51に移行する。又、ΔPaが
判定値αより大きければ、ステップ54に移行する。ス
テップ51に移行した場合には、履歴フラグFが「1」
にセットされているか否かを判定する。この履歴フラグ
Fは、ΔPaが判定値α以下になった状態が過去にあっ
たか否かを判別するためのフラグである。最初、この挟
持判定制御ルーチンが実行処理されたときは、履歴フラ
グFは「0」にリセットされているため、ステップ51
では「NO」と判定され、ステップ50からステップ5
2に移行する。そして、ステップ52において、履歴フ
ラグFを「1」にセットし、ステップ53に移行する。
その後の制御周期における挟持判定制御ルーチンで、ス
テップ50からステップ51に移行した場合には、履歴
フラグFは「1」にセットされているため、ステップ5
1は「YES」と判定され、ステップ53にジャンプす
る。
【0050】ステップ51又はステップ52からステッ
プ53に移行すると、同ステップ53ではタイマカウン
トt1を1つインクリメントし、ステップ70に移行す
る。従って、ステップ50において、ΔPaが判定値α
以下であれば、タイマカウンタt1が必ず1つインクリ
メントされるのである。
【0051】又、前記ステップ50から、ステップ54
に移行した場合には、同ステップ54において、履歴フ
ラグFが「1」にセットされているか否かを判定する。
履歴フラグFが「1」ではなく「0」にリセットされて
いる場合には、ΔPaが判定値αを越えているため、過
去に振動、衝撃による変動はないものとして「NO」と
判定してステップ70に移行する。
【0052】又、前記ステップ54において、履歴フラ
グFが「1」にセットされている場合には、過去に振
動、衝撃による変動があり、ΔPaが判定値α以下のと
きがあったことになり、「YES」と判定してステップ
55に移行する。
【0053】ステップ55においては、タイマカウンタ
t1が0であるか否かを判定する。タイマカウンタt1
が0でなけば、ステップ56において、タイマカウン
タt1を1つデクリメントし、ステップ57に移行す
る。ステップ57では、今回の制御周期までにRAMに
格納した(m+1)個の差分値ΔPax(x=0,1,
……,m)のうち、ΔPax>αのもののみを全て判定
値αの値に置き換え、ステップ70に移行する。
【0054】又、前記ステップ55において、タイマカ
ウンタt1が0であれば、ステップ58において、履歴
フラグFを「0」にリセットし、ステップ70に移行す
る。この第2の実施の形態において、ステップ50は、
第2の判定手段を構成し、又、ステップ50、ステップ
57が補正手段を構成している。
【0055】(e) さて、上記のように構成された第
2の実施の形態では、上記第1の実施の形態と同様に
(d)の効果を奏する。 (f) さらに、この実施の形態では、ステップ51又
はステップ52からステップ53に移行すると、同ステ
ップ53ではタイマカウントt1を1つインクリメント
し、ステップ70に移行するようにした。従って、ステ
ップ50において、ΔPaが判定値α以下であれば、タ
イマカウンタt1が必ず1つインクリメントされ、すな
わち、計時が行われる。
【0056】そして、その後の挟持判定制御ルーチンに
おいて、ステップ50で、ΔPaが判定値αを越えた場
合、ステップ54,55を介してステップ56に移行
し、同ステップ56では過去の制御周期の挟持判定制御
ルーチンにおいて計時されたタイマカウントt1の値を
デクリメントすることになる。
【0057】従って、このデクリメントによりタイマカ
ウンタt1が0となるまでの所定時間としての期間t1
の間において実行処理される各挟持判定制御ルーチンで
は、ステップ57において、今回の制御周期までにRA
Mに格納した(m+1)個の差分値ΔPax(x=0,
1,……,m)のうち、ΔPax>αのもののみを全て
判定値αの値に置き換えられて、ステップ70に移行す
る。すなわち、t1の期間中は、ステップ70での差分
和Psの算出は、補正された差分和Psとなる。
【0058】この結果、ステップ70の後のステップ8
0においては、補正された差分和Psと、「しきい値」
Psthとの比較判定が行われることとなる。従って、
前記第1の実施の形態と同様に補正有のPsの場合は、
補正無のPsに比較してその値が低くなるため、補正有
のPsが「しきい値」Psth を越えることが抑制され、
従って、誤検出が抑制される。
【0059】(g) 図6は、α=0とした場合におい
て、本実施の形態をシミレーションにて実測した場合の
結果であり、同図に示すように補正有のPsの場合は、
補正無のPsに比較してその値が低くなるため、補正有
のPsが「しきい値」Psthを越えることが抑制され、
誤検出が抑制されている。なお、図6は、振動等により
周期差分値が変化した場合の、挟持検出を説明するため
説明図であり、縦軸は各パラメータ(Psth 、ΔPa,
Ps)の時間(ms)、横軸は経過時間(t)である。
【0060】なお、この発明の実施の形態は前記実施の
形態に限定されるものではなく、下記のようにすること
も可能である。 (イ) 前記第2の実施の形態では、差分値ΔPaが判
定値α以下のときの時間(T1)をカウントするように
し、次に差分値ΔPaが判定値αを越えた時に、そのカ
ウントしたt1の期間、差分値ΔPaxのうち判定値α
を越えるもののみ、判定値αに置き換えるようにした。
この代わりに差分値ΔPaが判定値α以下の時間(T
1)をカウントして、その継続時間が、所定の継続時間
を越えた場合に、次に差分値ΔPaが判定値αを越えた
時に、一定時間の間だけ差分値のうち判定値αを越える
もののみ、判定値αに置き換えるようにしてもよい。
【0061】
【0062】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1乃至3の
発明によれば、振動、衝撃等の要因により、パルス周期
が変動し、パルス周期の短いパルスが発生した場合、パ
ルス周期変動パラメータの補正処理を行うことにより、
挟み込みの誤検出を抑制することができる優れた効果を
奏する。
【0063】又、特に、本発明によれば、悪路走行時に
おいて、連続してパルス変動が生じた際に、誤検出を回
避できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1の実施の形態のパワーウイ
ンドウ装置の電気回路図。
【図2】同じくパルス信号の説明図。
【図3】差分和Psと周期平均値Paと、しきい値との
関係を示す説明図。
【図4】振動等により周期差分値が変化した場合の、挟
持検出を説明するため説明図。
【図5】第1の実施の形態における実測した場合の説明
図。
【図6】第2の実施の形態における実側した場合の説明
図。
【図7】第1の実施の形態における挟持判定制御ルーチ
ンを示すフローチャート。
【図8】第2の実施の形態における挟持判定制御ルーチ
ンを示すフローチャート。
【符号の説明】
21…周期差分値演算手段、差分和演算手段、第1及び
第2の判定手段、カウント手段及び補正手段を構成する
コントローラ、22…演算部、23…記憶部、27…駆
動回路としての切換回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−286477(JP,A) 特開 平8−260810(JP,A) 特開 平6−280446(JP,A) 実公 平5−12464(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05F 15/00 B60J 1/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウインドウガラスを開閉駆動させるモー
    タ(M)に対して電源電圧を供給する駆動回路(27)
    と、 前記モータ(M)の回転速度に相対したパルス周期(P
    n-1+Pn)のパルス信号(S)を入力し、その時々の
    パルス信号(S)のパルス周期(Pn-1+Pn)を求
    め、予め定めた過去の複数個のパルス周期(P0 〜Pn
    -2)とで平均パルス周期(Pa)を求め、その平均パル
    ス周期(Pa)とその時のパルス周期(Pn-1+Pn)
    とで周期差分値(△Pa)を求める周期差分値演算手段
    (21)と、 前記周期差分値演算手段(21)にて算出されたその時
    の差分値と、予め定めた過去の複数個の差分値との総和
    である差分和を算出する差分和演算手段(21)と、 前記差分和所定のしきい値と比較することにより、ウ
    ィンドウガラスの閉動作時において該ガラスにものが挟
    持されたかどうかを判定し、挟持されている時には前記
    駆動回路(27)を介して前記モータ(M)を反転駆動
    させる第1の判定手段(21)とを備えたウィンドウガ
    ラスの挟持有無検出装置において、 その時の周期差分値が所定値(α)以下のときは、差分
    和を補正する補正手段を備えたウインドウガラスの挟持
    有無検出装置。
  2. 【請求項2】 補正手段は、差分和演算手段が算出する
    ために、周期差分値演算手段(21)にて算出されたそ
    の時の差分値と、予め定めた過去の複数個の差分値との
    うち、前記所定値(α)を越えるもののみ、所定値
    (α)に置き換えるものである請求項1に記載のウイン
    ドウガラスの挟持有無検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、周期差分値が所定値
    以下か否かを判定する第2の判定手段周期差分値が所定値以下のときの継続時間(t1)をカ
    ウントするカウント手段(21)を備え、 補正手段は、周期差分値が所定値以下から所定値以上に
    変化したとき、前記カウント手段(21)がカウントし
    た継続時間(t1)に相当する時間の間、差分和演算手
    段が算出するために、周期差分値演算手段(21)にて
    算出されたその時の差分値と、予め定めた過去の複数個
    の差分値とのうち、前記所定値(α)を越えるものの
    み、所定値(α)に置き換えるものであるウインドウガ
    ラスの挟持有無検出装置。
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