JP3339427B2 - 水不溶性可食組成物並びに当該組成物を含有する固形食品 - Google Patents

水不溶性可食組成物並びに当該組成物を含有する固形食品

Info

Publication number
JP3339427B2
JP3339427B2 JP30961498A JP30961498A JP3339427B2 JP 3339427 B2 JP3339427 B2 JP 3339427B2 JP 30961498 A JP30961498 A JP 30961498A JP 30961498 A JP30961498 A JP 30961498A JP 3339427 B2 JP3339427 B2 JP 3339427B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
candy
water
edible
insoluble
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP30961498A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000135060A (ja
Inventor
達夫 南部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ogawa and Co Ltd
Original Assignee
Ogawa and Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ogawa and Co Ltd filed Critical Ogawa and Co Ltd
Priority to JP30961498A priority Critical patent/JP3339427B2/ja
Publication of JP2000135060A publication Critical patent/JP2000135060A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3339427B2 publication Critical patent/JP3339427B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Confectionery (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食用油脂と、卵殻
粉末等の水不溶性可食粉末とを均一に混和して得られ
る、飴菓子等の固形食品添加用の水不溶性可食組成物、
並びに当該組成物を含有する固形食品、飴菓子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】昨今の健康志向が高まる中、日常摂取す
る食品についても食品の風味や色等に変化を与えずにビ
タミン、カルシウム等を添加して栄養強化を図った栄養
強化食品や食物繊維入り等の機能性食品の他、多種多様
の健康食品が数多く開発されている。
【0003】特に飴菓子は小児から老人まで広い世代に
わたり愛好され日常的に食される代表的な菓子であるた
め、各種の健康素材が添加されることが多い。例えば、
緑茶、紅茶、ウーロン茶、ギャバロン茶、甜茶等の茶
類;ニンジンの葉、モロヘイヤ等の野菜類;サンザシ、
くこ等の果実類;熊笹、クロレラ藻体、植物繊維等の乾
燥微粉末;カルシウム粉末等が飴菓子中に配合されたも
のが開発され市販されている(特開昭53−12785
6号公報、特開昭56−48854号公報、特開昭61
−115448号公報、特開平6−113743号公
報、特開平6−303942号公報、特開平9−845
53号公報参照)。
【0004】これら先行技術においては上記の茶葉等の
乾燥物を粉砕して粉末化したものをそのままで、或いは
通常食品分野で使用されるグリセリン脂肪酸エステル等
の乳化剤を併用して飴菓子中に混合している。しかし、
上記の植物等の乾燥粉末やカルシウム粉末は、いずれも
水に不溶であるため、飴菓子製造時における飴生地中で
の分散性に問題があり、表面近くに粉末が浮遊したり、
粉末同士が凝集していわゆるダマ状になり、そのため飴
菓子を口中に入れた場合に口腔内でざらつく違和感、つ
まり舌触りが悪いという問題が残されていた。
【0005】分散性を良くするには、粉末の粒径を大き
くすればよいことが一般に知られている。しかしなが
ら、口腔内にざらつき感のない良好な食品を製造するた
めの粒径は20μm以下であることが必要とされている
(「超微粒子ハンドブック」第818〜824頁、著
者:種谷真一、監修:斎藤進六、発行:フジ・テクノシ
ステム)ため、粒径が20μmを超える粉末素材を使用
することには問題がある。また、ざらつき感防止のため
粉末をできるだけ微小にすることも試みられているが、
微小化するにつれて比表面積が大きくなるため、かえっ
てダマが生じやすくなり、また微粉末になるほど粉塵が
発生して製造作業時の取扱が困難となる。したがって、
分散性が良く舌触りの滑らかな飴菓子の製造に用いられ
る粉末の粒径は極限られた範囲でしかなかった。
【0006】カルシウムを添加したいわゆるカルシウム
強化食品における口触りの低下を防止する技術として、
豆腐やヨーグルトの製造時にカルシウム粉末を混ぜる際
に、粉末となたね油をらいかい混合してクリーム状の組
成物とし、粉末粒子表面のなたね油の被膜による浮力を
付与して分散性を図ることも提案されている(特開昭5
7−110167号公報、特開昭57−129672号
公報)。しかし、上記技術は粒径20μmを超えるカル
シウム粒子に適用した場合には口腔中にざらつき感が残
り、また得られたクリーム状の組成物は経時的に分離し
てくるため自ずから制限があった。さらには飴菓子等の
固形食品へ添加した場合には、分散性が良好でないとい
う問題点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、カル
シウム粉末や茶葉粉末等の水不溶性可食粉末(以下、単
に「可食粉末」という)を含有する栄養強化型固形食品
を食する場合の問題点である口腔内でのざらざらした違
和感、つまり舌触りの悪さを解決することである。さら
に製造時における飴生地に添加する際の可食粉末の分散
性及び取扱性の向上のため、できるだけ粒径の大きな可
食粉末を配合可能にすることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、舌触りの向
上のため、製造時に配合される可食粉末の凝集を防止し
て飴生地中にできる限り均一に分散させる方法について
検討した結果、本発明の完成に至った。すなわち、本発
明は、20〜60℃の融点を有する食用油脂と、粒径が
実質的に1〜40μmの範囲にある可食粉末とを均一に
混和して得られる、固形食品に添加して用いられる水不
溶性可食組成物である。また、本発明は、上記の水不溶
性可食粉末組成物を含有する固形食品であり飴菓子であ
る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。 (1) 水不溶性可食組成物 本発明の水不溶性可食組成物は、融点が20〜60℃の
食用油脂と粒径が実質的に1〜40μmの範囲にある可
食粉末、又はそれら両者と乳化剤から構成される。
【0010】(a) 食用油脂 食用油脂は融点が20〜60℃、好ましくは25〜60
℃、より好ましくは30〜60℃、特に好ましくは33
〜55℃の範囲である常温で流動性のないものが使用さ
れる。融点が20℃未満の食用油脂では固形食品への分
散が良好でなく、口触りのざらざら感が残り、さらに常
温で液状の食用油脂では含まれる可食粉末が経時的に沈
降して分離しやすくなるからである。一方、融点が60
℃を超える食用油脂では口触りが油っぽくなって食品の
味覚を損なう傾向となるからである。このような食用油
脂としてはバター、ラード、ヘット、カカオバター、パ
ーム油、椰子油等の動植物性油脂及びその精製物、ある
いは水素添加法、エステル交換法、分別法等の手段で2
0〜60℃の融点に調製した食用油脂を用いることがで
きる。特に水素添加法により融点を上記範囲中に上昇さ
せた硬化油が安定性の面から好ましい。なお、融点とは
固体の食用固形油脂が溶けて液体になるときの温度をい
い、食用油脂分野における一般的な測定法によって得ら
れる値である。例えば食品添加物公定書に脂肪等の融点
測定法が記載されている。
【0011】(b) 水不溶性可食粉末 可食粉末としては、緑茶、紅茶、ウーロン茶、ギャバロ
ン茶、甜茶等の茶類の粉末;ニンジンの葉、モロヘイヤ
等の野菜類;サンザシ、くこ等の果実類の粉末;熊笹、
クロレラ藻体、植物繊維等の乾燥微粉末やカルシウム粉
末を使用することができる。特に鶏卵の卵殻粉末は天然
の食品素材中で最も高いカルシウム含量を持ち、吸収率
が高く、大量かつ安価に入手できるため経済的にも有利
である。
【0012】かかる可食粉末の粒径は、実質的に1〜4
0μmの範囲、好ましくは2〜35μmの範囲、特に好ま
しくは3〜32μmの範囲である。粒径が40μmを超え
ると粉末のざらざらとした舌触り感(ざらつき感)が悪
化する傾向となり、一方、1μm未満では粉末の比表面
積が大きくなりかえって凝集してダマを作り易くなるか
らである。このような卵殻粉末は、例えば以下のような
方法で製造される。すなわち、採取されてきた卵殻は集
められ、洗浄、荒粉砕後卵殻膜を除去され、乾燥、粉
砕、微粉砕、殺菌工程を経て製品となる。このようにし
て製造された卵殻粉末の粒径は1〜35μmの範囲にあ
り、平均粒径は5.6μmである。
【0013】ここで粒径と舌触り感の関係について若干
説明する。シャーマン(Sherman)氏は咀嚼の初期に食
品の一次特性として口中でまず粒子の大きさ、分布、形
状がわかると報告している。また、種谷氏は、食品の微
粒子の口腔における感覚、つまり舌触りの観点から砂状
感を与えることのない良好な製品を製造するためには粒
径は約20μm以下であることが必要であると報告して
いる(前掲「超微粒子ハンドブック」第818〜824頁)。
【0014】この口腔内の感覚、すなわち舌触り感は粒
子全体の平均粒径よりもむしろ個々の粒子の最大粒径が
大きく関係する。かかる観点から本発明において各可食
粉末の粒径は最大のものでも実質的に40μmを超えな
いと設定したのであるが、上記文献によれば何らの処理
も施さない場合は約20μmが最大、すなわちざらつき
感防止の上限であったのが、本発明では特定範囲の融点
の食用油脂で処理することによって上限が約2倍に広が
ったことは注目に値する。
【0015】さらに、ざらつき感防止の観点からは上記
の条件に加え、粒度分布として粒径3〜32μmの可食
粉末の粒子の積算体積が80%以上あることが好まし
い。
【0016】なお、ここで粒径と粒度の測定は、レーザ
ー回折式粒度分布測定装置を用いて測定した値であり、
そのような測定装置としては、例えば(株)島津製作所製
のSADL−2000Aが用いられる。また、「実質上
1〜40μmの範囲」とはほとんどの粉末の粒径がこの
範囲内にあることをいう。
【0017】(c) その他の成分 可食粉末の固形食品中への均一分散を一層高めるため
に、食品に使用される一般的な乳化剤を配合することが
できる。かかる乳化剤としては、例えば、カゼインナト
リウム、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エス
テル、ソルビン酸エステル、プロピレングリコール脂肪
酸エステル等が考えられるが、これらのものに限定され
るものではない。
【0018】(d) 各成分の配合量 配合量は、食用油脂20〜50重量%と可食粉末80〜
50重量%、好ましくは食用油脂30〜50重量%と可
食粉末70〜50重量%、特に好ましくは食用油脂40
〜50重量%と可食粉末60〜50重量%である。食用
油脂の量が20重量%未満、すなわち可食粉末が80重
量%超過の場合は可食粉末が相対的に多すぎて食品中で
の分散が不十分となり、一方、食用油脂の量が50重量
%超過、すなわち可食粉末が50重量%未満の場合は油
臭さが強くなって食品の風味が損なわれるおそれが生じ
る。さらに乳化剤を配合する場合は、水不溶性可食組成
物中における含量が0.1〜3%、好適には0.2〜2%
となるように添加することが必要である。含量が0.1
%未満では乳化剤の効果が十分に発揮されず、一方、3
%を超えると食品の風味を損なう恐れがある。
【0019】(e) 水不溶性可食組成物の製造 食用油脂と可食粉末との混和は、公知の一般的な混合手
段を適用して行うことができるが、食用油脂の融点以上
に加熱溶融して混和することが特に好ましい。一例を挙
げると、所定量の可食粉末に融点40℃の食用油脂を添
加し、50〜60℃に加熱して食用油脂を融解し、均一
な混和物が得られるまでニーダーを使用して混和し、ペ
ースト状にする。又は、加熱溶融した食用油脂に可食粉
末を添加してもよい。
【0020】(2) 水不溶性可食組成物を含有する固形
食品 (a) 固形食品 固形食品とは、常温で一定の形状を有する食品であり、
常温で液状、流動性を有する飲料のような食品を除く意
味である。すなわち、水不溶性可食粉末が含まれている
場合にそれが沈降しないような食品である。かかる固形
食品の例としては、豆腐類、かまぼこ等の水産練り製品
類、ソーセージ等の畜肉加工品、チーズ等の乳製品類、
チルドプリン等のチルドデザート類、乾めん等のめん
類、パン類、菓子類、ベビーフード類等が挙げられ、上
記の水不溶性可食組成物は、特に飴菓子に好適に使用さ
れる。ここでいう飴菓子とは、固飴と水飴の双方を含
み、固飴としては和菓子の麦芽飴(さらし飴)の他、細
工飴に供される有平、朝鮮飴、翁飴等の求肥飴、洋菓子
に属するキャンデー(ドロップ、ボンボン、キャラメ
ル、ヌガー、グミキャンデー、ハードキャンデー、ソフ
トキャンデー、タフィー)を含む、砂糖や水飴等の天然
或いは合成甘味料を主成分とする甘味菓子全般を意味す
る。
【0021】(b) 水不溶性可食組成物の含有量 飴菓子中の含有量が0.1〜10重量%、好ましくは0.
5〜5重量%が適当である。水不溶性可食組成物が0.
1重量%未満では本発明が目的とする可食粉末の添加効
果が十分に発揮されず、一方、10重量%を超過すると
食品の風味を損なうおそれがある。
【0022】(c) 水不溶性可食組成物を含有する固形
食品の製造方法 水不溶性可食組成物を含有する固形食品の製造方法は、
各固形食品の種類によって異なり特に限定されるもので
はなく、水不溶性可食組成物の添加方法も、当該食品の
原材料全部又は大部分が混合された状態において添加
し、混合すればよい。一例を挙げると、飴菓子を製造す
る場合、まず砂糖、水飴及び水を容器に入れて撹拌しな
がら155℃まで加熱して水分含量が1〜2重量%の飴
生地を製造する。次いで、120〜130℃の温度を維
持して水不溶性可食組成物を添加し、水不溶性可食組成
物が飴生地中に均一に分散するまで撹拌し、その後80
℃になるまで冷却し、最後にキャンデー成型機にて成形
して製品を得る。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが本発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。本実施例においては、食用油脂と、卵殻粉末
又は抹茶粉末からなる水不溶性可食組成物を製造し、次
に当該組成物が添加された飴菓子を製造した。次いで、
各製品サンプルの評価試験として以下の方法にて飴生地
中での分散性の評価と口腔中での滑らかさの官能評価を
行った。
【0024】[分散性の試験]飴生地中での分散性を目
視で観察し、次の基準で評価した。 ○:分散性良好 △:分散性やや悪い ×:分散性不良 評価結果を表1に示した。
【0025】[滑らかさの試験]飴菓子を製造後2日間
エージングした後、8名のパネラーが各サンプルにつき
3分間嘗め、次の基準で舌触りを評価した。 5:舌触りが大変滑らか 4:舌触りが滑らか 3:ざらつきをほとんど感じない 2:ざらつきを感じる 1:ざらつきを強く感じる 評価値の平均値を表1に示した。
【0026】[実施例1] (a) 卵殻粉末食用油脂ペーストの製造 最大粒径が35μmで平均粒径が6μmの卵殻粉末((株)
キューピー社製商品名「カルホープ」)100gに、融
点が33.5〜35.5℃の食用油脂(不二製油社製、商
品名「メラノH1000S」)100gを添加し、次い
で50℃に加熱して食用油脂を溶融させ、撹拌してペー
スト状とした。 (b) 卵殻粉末含有飴菓子の製造 銅鍋に砂糖60g、水飴(固形量)40g、水20gを
添加し、撹拌しながら155℃まで加熱して水分含量が
2重量%以下の飴生地を製造した。次いで、120〜1
30℃の温度を維持して、上記(a)で製造した卵殻粉
末食用油脂ペーストを、添加後の飴菓子中での量が2重
量%となるように添加し、さらに香料(小川香料(株)
製、ミルク香料)を適量添加混合した後、冷却板上で8
0℃の温度になるまで冷却し、キャンデー成型機にて成
形し、1個4gのドロップ型卵殻粉末含有飴菓子を製造
した。
【0027】[実施例2]乳化剤(レシチン)0.5g
を添加する以外は、実施例1と同様にして、卵殻粉末食
用油脂ペーストを製造した。次に、この卵殻粉末食用油
脂ペーストを使用する以外は、実施例1と同様にして卵
殻粉末含有飴菓子を製造した。
【0028】[実施例3]最大粒径が7μmで平均粒径
が2μmの卵殻粉末を添加する以外は、実施例1と同様
にして、卵殻粉末含有飴菓子を製造した。
【0029】[実施例4]卵殻粉末に代えて最大粒径が
36μmで平均粒径が8μmの抹茶粉末((株)あいや社
製、商品名「抹茶No.100」)を使用した抹茶粉末
食用油脂ペーストを添加する以外は、実施例1と同様に
して、抹茶粉末含有飴菓子を製造した。
【0030】[比較例1]食用油脂を加えない以外は実
施例1と同様にして卵殻粉末含有飴菓子を製造した。
【0031】[比較例2]食用油脂を融点が17〜18
℃のなたね油に代えた以外は、実施例1と同様にして、
卵殻粉末含有飴菓子を製造した。
【0032】[比較例3]最大粒径が45μmで平均粒
径が18μmの卵殻粉末を添加する以外は、実施例1と
同様にして、卵殻粉末含有飴菓子を製造した。
【0033】[比較例4]食用油脂を加えない以外は、
実施例3と同様にして、卵殻粉末含有飴菓子を製造し
た。
【0034】[比較例5]食用油脂を加えない以外は、
実施例4と同様にして、抹茶粉末含有飴菓子を製造し
た。
【0035】[比較例6]最大粒径が60μmで平均粒
径が20μmの抹茶粉末を添加する以外は、実施例4と
同様にして、抹茶粉末含有飴菓子を製造した。
【0036】[評価結果]上記実施例1〜4並びに比較
例1〜6の評価結果は表1のとおりである。それによれ
ば実施例1、2、4の飴菓子は、比較例1、2、5に対
して優れた分散性と口腔内での滑らかさを有していた。
実施例1及び3と比較例1及び4との評価結果、又実施
例4と比較例5の評価結果を対比すれば、その本質的な
差異が粉末の最大粒径と、33.5〜35.5℃の融点を
有する食用油脂の存在に起因することは明白である。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】本発明の水不溶性可食組成物を飴菓子等
の固形食品に配合すれば、卵殻粉末や茶葉等の水不溶性
可食粉末が食品中で凝集することなく均一に分散するの
で、当該食品を口にした場合のざらざらした砂状の違和
感が無く、舌触りの滑らかな食品を提供することができ
る。また、従来限界とされてきた粒径よりも大きな粒径
を有する可食粉末を配合することが可能となるので食品
に配合できる可食粉末の選択の幅が広がると同時に、製
造時の取扱性も大幅に向上できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−327605(JP,A) 特開 平9−322770(JP,A) 特開 平9−275948(JP,A) 特開 平9−71798(JP,A) 特開 平9−191855(JP,A) 特開 平11−164654(JP,A) 特開 平11−225677(JP,A) 特開 平3−98538(JP,A) 特開 平8−33458(JP,A) 特開 平2−174652(JP,A) 特開 平3−80054(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/00 - 1/30 A23G 3/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 20〜60℃の融点を有する食用油脂
    と、粒径が実質的に1〜40μmの範囲にある卵殻粉末
    とを均一に混和して得られるペースト状水不溶性可食組
    成物。
  2. 【請求項2】 食用油脂20〜50重量%と卵殻粉末8
    0〜50重量%とを均一に混和して得られる請求項1記
    載のペースト状水不溶性可食組成物。
  3. 【請求項3】 さらに乳化剤が配合されてなる請求項1
    又は請求項2記載のペースト状水不溶性可食組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のペ
    ースト状水不溶性可食組成物を含有する固形食品。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のペ
    ースト状水不溶性可食組成物を含有する飴菓子。
  6. 【請求項6】 (a)加熱融解した食用油脂に卵殻粉末
    を添加し均一に混和してペースト状水不溶性可食組成物
    を得る工程; (b)砂糖及び水飴を主成分とし水分含量が1〜2重量
    %の飴生地を製造する工程; (c)前記工程(a)で得られた組成物を前記工程
    (b)で得られた飴生地に添加し、120〜130℃の
    加熱条件下で攪拌して卵殻粉末が飴生地中に均一に分散
    した混和物を得る工程; (d)前記工程(c)で得られた混和物を冷却した後、
    成型機で成形する工程、からなることを特徴とする飴菓
    子の製造方法。
JP30961498A 1998-10-30 1998-10-30 水不溶性可食組成物並びに当該組成物を含有する固形食品 Expired - Fee Related JP3339427B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30961498A JP3339427B2 (ja) 1998-10-30 1998-10-30 水不溶性可食組成物並びに当該組成物を含有する固形食品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30961498A JP3339427B2 (ja) 1998-10-30 1998-10-30 水不溶性可食組成物並びに当該組成物を含有する固形食品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000135060A JP2000135060A (ja) 2000-05-16
JP3339427B2 true JP3339427B2 (ja) 2002-10-28

Family

ID=17995161

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30961498A Expired - Fee Related JP3339427B2 (ja) 1998-10-30 1998-10-30 水不溶性可食組成物並びに当該組成物を含有する固形食品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3339427B2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3699439B2 (ja) * 2002-11-15 2005-09-28 株式会社波里 種実微粉砕ペースト及びその製造方法
US7927640B2 (en) 2004-02-02 2011-04-19 Delavau Llc Calcium fortification of bread dough
US7166313B2 (en) * 2004-02-02 2007-01-23 Delavau L.L.C. Calcium fortification of bread dough
FR2876249A1 (fr) * 2004-10-11 2006-04-14 Barry Callebaut Ag Utilisation du beurre de cacao dans des preparations culinaires
US7968130B2 (en) 2006-01-11 2011-06-28 Mission Pharmacal Co. Calcium-enriched food product
US7968131B2 (en) * 2006-01-11 2011-06-28 Mission Pharmacal Co. Calcium-enriched food product
JP4697282B2 (ja) * 2008-09-26 2011-06-08 ユーハ味覚糖株式会社 野菜含有ハードキャンディ及びその製造方法
JP5263542B2 (ja) * 2009-10-15 2013-08-14 白石カルシウム株式会社 パン類用カルシウム製剤及びカルシウム強化パン類生地
JP5498872B2 (ja) * 2010-06-22 2014-05-21 コリス株式会社 飴菓子およびその製法
JP5763356B2 (ja) * 2011-01-27 2015-08-12 株式会社ロッテ 新規発泡キャンディ
JP7104049B2 (ja) * 2017-08-31 2022-07-20 株式会社 伊藤園 植物含有組成物の製造方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0626519B2 (ja) * 1989-08-24 1994-04-13 キユーピー株式会社 カルシウム強化剤
JPH02174652A (ja) * 1989-09-04 1990-07-06 Jun Nasu 食品用アルカリ剤
JP2793652B2 (ja) * 1989-09-09 1998-09-03 鐘紡株式会社 粉体調味料被覆食品
IT1270146B (it) * 1994-05-30 1997-04-29 Barilla Flli G & R Farcitura per fuoripasto salati e metodo per il suo ottenimento
JP3512238B2 (ja) * 1994-07-22 2004-03-29 長谷川香料株式会社 新規なコーテイング素材粉末の製法
JP3610640B2 (ja) * 1995-09-07 2005-01-19 日本油脂株式会社 微粉体含有造粒物の製造法
JPH09191855A (ja) * 1996-01-17 1997-07-29 Q P Corp カルシウム強化剤
JP3685867B2 (ja) * 1996-04-11 2005-08-24 明治乳業株式会社 液状食品における不溶性固形物の 沈降防止・風味改善法
JPH09322770A (ja) * 1996-05-31 1997-12-16 Ichibiki Kk 油中に安定分散した酵素剤組成物及びその製造法と利用方法
JPH11164654A (ja) * 1997-12-04 1999-06-22 Marukyuu Koyamaen:Kk 茶ペースト及びその製造方法
JPH11225677A (ja) * 1998-02-19 1999-08-24 Mikakutou Kk 飴とその製造法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000135060A (ja) 2000-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2428049C2 (ru) Пластичная съедобная композиция
US4307126A (en) Method of producing fruit-containing chocolate
JP3555597B2 (ja) ソフトキャンディー
US20030021877A1 (en) Micronised fat particles
JP3339427B2 (ja) 水不溶性可食組成物並びに当該組成物を含有する固形食品
CN112753944B (zh) 一种植物奶油及其制作方法
JPH10509024A (ja) ベーカリーのためのスイートシナモン又は他の風味づけされた、脂肪ベース、無水フレーク
JP2946622B2 (ja) 低カロリー食品
JP7404270B2 (ja) 含水チョコレート様菓子及び含水チョコレート様菓子の製造方法
KR20170037353A (ko) 초콜릿빵의 제조방법 및 이에 의해 제조된 초콜릿빵
JP2818883B2 (ja) フィリング組成物
JPH0618507B2 (ja) 含油ゼリ−食品
JP7210033B2 (ja) カカオパルプパウダーおよびその製造方法、ならびに、チョコレートおよび油脂加工品
JPH06237694A (ja) 含水チョコレートの製造法
JPH0870777A (ja) 頭脳栄養チョコレート及びその製造方法
JP2002281906A (ja) 餅様菓子
JP3424395B2 (ja) ベーカリー生地用センター材およびベーカリー製品
JPH11318337A (ja) 新規油脂性菓子
JP2950191B2 (ja) 油脂組成物及びそれを含む水中油型乳化物
JP2000157176A (ja) 飲料に溶解して飲むためのマドラー付き固形チョコレート
NL1013269C2 (nl) Zoete lekkernij in vaste vorm en werkwijze voor de bereiding daarvan.
JP2007151547A (ja) スプレッド、その製造方法及び該スプレッドを用いたベーカリー製品
KR100249358B1 (ko) 당알콜류를사용한초콜렛제조방법
CN116076703B (zh) 一种可冲调高能量压缩饼干及其制备和食用方法
JP7119021B2 (ja) 油脂性菓子、複合菓子及び油脂性菓子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110816

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120816

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120816

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130816

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees