JP3325678B2

JP3325678B2 - 硬貨繰出装置

Info

Publication number: JP3325678B2
Application number: JP30033993A
Authority: JP
Inventors: 義昭嶋津; 敏康萩原
Original assignee: グローリー工業株式会社
Priority date: 1993-11-30
Filing date: 1993-11-30
Publication date: 2002-09-17
Anticipated expiration: 2017-09-17
Also published as: JPH07152945A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、回転円板により硬貨を
繰り出し、この繰り出された硬貨を搬送機構の搬送突起
を用いて硬貨を外方へ繰り出す硬貨繰出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の硬貨繰出装置としては、
たとえば実開昭６１−２５１９８９号公報に記載の構成
が知られている。

【０００３】この実開昭６１−２５１９８９号公報に記
載の構成は、所定角度で傾斜され表面に拾上部材が突出
して設けられた回転円板を有し、この回転円板の上方に
搬送機構を設け、この搬送機構の回転ベルトに搬送突起
を設け、回転円板が回転して拾上部材で拾い上げられ１
枚ずつ繰り出された硬貨を、回転ベルトに設けられた搬
送突起に受け渡して支持し、回転ベルトにて搬送してい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このような硬貨繰出装
置においては、回転円板の上面の拾上部材と搬送ベルト
の搬送突起との間で硬貨の受け渡しが行なわれるので、
拾上部材および搬送突起を同期させる必要があり、同期
がずれると拾上部材から搬送突起への受け渡しが正常に
行なわれず、噛込みを起こすことになる。

【０００５】ところが、回転円板は噛込み時には逆転さ
せなければならないので、正逆両方向に回転させる必要
があるのに対して、搬送機構は搬送方向にのみ駆動され
る必要があるので、回転円板と搬送機構を完全に一体的
なたとえばギヤによる連結などによる駆動機構を採用す
ることはできず、別々の駆動機構を設けなければならな
い。

【０００６】また、たとえ共通の駆動機構としたとして
も駆動経路上にワンウェイクラッチなどの選択的に駆動
を伝える機構を設けなければならず、同期のずれの発生
を完全に防ぐことは不可能であり、ずれが生じれば拾上
部材、搬送突起および拾い上げられた硬貨の間で噛込み
を発生してしまう問題を有している。

【０００７】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、回転円板と搬送機構との動きにずれが生じたとして
も硬貨の噛込みを発生しない硬貨繰出装置を提供するこ
とを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、水平方向に対
して所定角度で傾斜して回転自在に設けられた回転円板
と、この回転円板の表面側に突出して設けられ硬貨を１
枚ずつ拾い上げる拾上部材と、前記回転円板の表面側に
位置し硬貨を貯留するホッパと、前記回転円板の上部位
置から外方にかけて設けられ前記拾上部材によって拾い
上げられた硬貨を受け取って搬送する搬送突起を有する
搬送機構とを備え、前記回転円板の拾上部材と搬送機構
の搬送突起とが同期して拾上部材から搬送突起に硬貨を
受け渡し可能とする硬貨繰出装置において、前記回転円
板を駆動する第１の駆動機構と、前記回転円板の拾上部
材と搬送機構の搬送突起との同期の状態を検知するため
に前記第１の駆動機構から回転円板への駆動系統中に設
けられる回転円板回転位置検知手段と、前記拾上部材の
回転方向先端側に設けられ、前記回転円板の上面から突
出する突出位置および突出しない待機位置の間を進退可
能に支持され通常時は待機位置に位置する突出部材と、
前記搬送機構を駆動する第２の駆動機構と、前記回転円
板の拾上部材と搬送機構の搬送突起との同期の状態を検
知するために前記第２の駆動機構から搬送機構への駆動
系統中に設けられる搬送機構回転位置検知手段と、前記
搬送機構に連接され、前記回転円板の拾上部材と搬送機
構の搬送突起とが同期しているときは前記突出部材を突
出しない待機位置に位置させるとともに前記回転円板の
拾上部材と搬送機構の搬送突起との同期がずれるときは
前記突出部材を突出位置に移動させる連動機構とを具備
したものである。

【０００９】

【作用】本発明は、回転円板の拾上部材および搬送機構
の搬送突起の同期が維持されている間は、ホッパ内に貯
留される硬貨を１枚ずつ拾上部材で拾い上げ、搬送機構
の搬送突起に受け渡して搬送するとともに突出部材が突
出しない待機位置に位置して動作せず、一方、回転円板
の拾上部材および搬送機構の搬送突起の同期がずれると
きには連動機構が突出部材を突出位置に移動させ、突出
部材が突出することにより、拾上部材の回転方向先端側
に載置されている硬貨がホッパ内に突き落とされるの
で、硬貨の噛込みを生じない。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の硬貨繰出装置の一実施例の図
面に示す硬貨入出金機を参照して説明する。

【００１１】図２において、１は機体で、この機体１の
操作者側の前側上部には、前部に開閉自在のシャッタ２
を有する入金口と出金口を兼ねる入出金口３が開口さ
れ、この入出金口３の内側には硬貨受皿４が配設されて
いる。そして、この硬貨受皿４は、上半円面に開口５を
有し、両側に円形の側板部６が配置されこれら側板部６
をつなぐ半円筒形の底板部７を有する半円筒形状に形成
されている。そして、側板部６の中央には図示しない駆
動源にて駆動される回動軸８が外方に向けて取り付けら
れ、通常は、底板部７が下方に位置する状態であり、回
動軸８で回動することによって、開口５が下方に向く。

【００１２】また、硬貨受皿４の下方には図示しない硬
貨放出用のシュートが設けられ、このシュートの下方に
は硬貨受皿４から放出された硬貨を貯留して繰り出す硬
貨繰出部10が配設されている。

【００１３】そして、この硬貨繰出部10は、図１および
図３ないし図５に示すように、硬貨繰出用の回転円板11
を有し、この回転円板11は水平方向に対して傾斜する状
態で同様に傾斜を有する回転軸12に取り付けられ、この
回転軸12にはプーリ13が取り付けられ、このプーリ13は
ベルト14を介して第１の駆動機構としてのモータ15の駆
動シャフト16に取り付けられた駆動プーリ17に掛け渡さ
れ、モータ15の回転により回転円板11が回転される。ま
た、モータ15の駆動シャフト16には、周方向に複数のス
リットが形成された遮蔽円板18が取り付けられ、この遮
蔽円板18を挟む位置にフォトインタラプタからなる回転
円板回転位置検知手段19が取り付けられている。そし
て、回転円板11は硬貨繰出時には回転軸12は時計回り方
向に正回転されるとともに、回転円板11上での硬貨詰ま
り解消時に反時計回り方向に逆回転される。

【００１４】また、回転円板11の中央には、図５に示す
ように、回転軸12に取り付けられる取付孔21が形成さ
れ、回転円板11の表面には、回転円板11よりも小径で硬
貨より薄板の円板状の板材22が取り付けられ、この板材
22の中央にも回転軸12に取り付けられる取付孔23が形成
されており、回転軸12が回転円板11の取付孔21および板
材22の取付孔23を連通し、キャップ24が回転軸12の先端
に装着されて固定されている。そして、回転円板11の板
材22の周縁部との間に最大径の硬貨の直径より広い幅の
嵌合凹部25が形成される。この嵌合凹部25に臨む回転円
板11の周縁部には、周方向に沿った長孔状の開口部26が
中心から同径に等間隔に貫通形成されている。また、こ
の開口部26に対峙して、残留硬貨を検知する図示しない
光学式の残留検知センサが設けられている。この残留検
知センサは、一定のパターンで透光状態と遮光状態を繰
り返すと「残留硬貨なし」を意味し、一定のパターンで
透光状態と遮光状態を繰り返さないと「残留硬貨あり」
を意味する。

【００１５】さらに、回転円板11の表面側には開口部26
と同心円上で開口部26より中心側に等間隔に貫通孔27が
貫通形成され、この貫通孔27には表面から突出する拾上
部材28が取り付けられ、この拾上部材28は背面に設けら
れた板ばね29により表面側に付勢されており、負荷の掛
かっていない通常時には取り扱う硬貨の厚みよりやや少
ない量だけ表面に突出し、拾上部材28が表面側から必要
以上の力で押圧されると板ばね29の弾性変形により回転
円板11の表面から背面側に埋没する。なお、拾上部材28
は時計回り方向側の端面が回転円板11の表面に対して垂
直に形成され、反対側の端面が傾斜面になっている。

【００１６】そしてまた、回転円板11には、開口部26お
よび貫通孔27と同心円上で中心側で、貫通孔27間に位置
して挿通孔30が貫通形成されている。また、回転円板11
の裏面側には、中心に回転軸12に取り付ける取付孔31を
有し、この取付孔31には回転円板11との間隙を保持する
スペーサ32が設けられた弾性材料からなる弾性板33が取
り付けられている。そして、この弾性板33には、放射状
に変位板部34が複数設けられ、この変位板部34の回転方
向の後方側には膨出部35がそれぞれ膨出形成され、この
膨出部35には挿通孔30に挿通される突出部材36が突出し
て取り付けられており、突出部材36に対応する拾上部材
28が挿入される貫通孔27の回転方向の先端側に位置する
挿通孔30に挿通される。なお、この突出部材36は、変位
板部34に負荷が掛けられていない通常時には挿通孔30に
埋没する待機位置に位置し、硬貨を突き落とす際には挿
通孔30から先端が突出する突出位置に位置する。また、
変位板部34の先端部の裏面側には後方に向けて接触子37
が立設されている。

【００１７】また、板材22の表面の周縁近傍には４個の
円錐台形状の撹拌部材41が等間隔に立設されている。

【００１８】さらに、回転円板11の表面側には、この回
転円板11の表面側を覆うようにして回転円板11との間に
硬貨を貯留するホッパ42が配設されている。このホッパ
42は、上部に硬貨を受け入れる開口部43が形成された椀
状で、回転円板11の表面との間に貯留空間44が形成され
る。そして、ホッパ42には、回転円板11の外周縁に沿っ
て回転円板11との間隔が狭小のガイド部45が形成され、
このガイド部45の中央側から回転円板11との間隔が徐々
に広がっていく傾斜部46が形成され、さらに、この傾斜
部46の中央側から壁面が略垂直になっている垂直部47が
形成されている。

【００１９】さらに、図２に示すように、ホッパ42の開
口部43のやや下部には硬貨を投入可能な投入部51を開口
して形成され、ホッパ42の最下端にはソレノイドで駆動
される図示しない開閉扉により開閉される戻し口が形成
され、ソレノイドの非励磁時には閉塞状態になり、励磁
時には開放状態になる。

【００２０】また、硬貨繰出部10のホッパ42の下端部に
は形成され、この戻し口に連通した回収シュート52が設
けられ、この回収シュート52の下端は残留物回収箱53に
連通されている。

【００２１】またさらに、回転円板11の上部位置から斜
め上方に向けて、搬送機構60が設けられている。この搬
送機構60は、図１０に示すように、回転円板11から繰り
出される硬貨を受け入れて分別、搬送する硬貨識別分類
通路61が設けられ、硬貨繰出部10から繰り出した硬貨を
案内する搬入側を上側に傾斜された導入通路域62、この
導入通路域62に接続された略水平方向の第１の硬貨通路
域63と、この第１の硬貨通路域63の末端から円弧状に上
方に折り返す折返硬貨通路域64、この折返硬貨通路域64
の末端に接続され第１の硬貨通路域63の上部域から硬貨
受皿４に向けて搬送する第２の硬貨通路域65とが連続し
て形成されている。そして、この硬貨識別分類通路61の
導入通路域62、第１の硬貨通路域63、折返硬貨通路域64
および第２の硬貨通路域65では硬貨を垂直に対して上側
が背部方向へ所定角度傾いた傾斜状態、たとえば約１５
度傾斜した状態で硬貨を搬送し、上面が回転円板11の上
面とほぼ面一の搬送ガイド板66にて形成されている。

【００２２】また、硬貨識別分類通路61の導入通路域62
および各第１の硬貨通路域63、折返硬貨通路域64および
第２の硬貨通路域65に沿って硬貨を搬送する搬送手段67
が設けられている。この搬送手段67は硬貨を１枚ずつ間
隔をあけた状態で搬送する等間隔に設けられた搬送突起
68を有する硬貨搬送ベルト69を備え、この硬貨搬送ベル
ト69は硬貨を搬送ガイド板66を押し付けながら搬送す
る。なお、搬送突起68と回転円板11との上面および搬送
突起68と搬送ガイド板66の搬送面との間隔は硬貨の厚み
より少ない値に設定されている。さらに、搬送ガイド板
66には先端が回転円板11の段差に近接する位置まで延び
て、回転円板11で拾い上げられた硬貨を硬貨識別分類通
路61に取り込む投出部材71が連接されており、この投出
部材71は回転円板11の嵌合凹部25の表面に硬貨が通過で
きない間隔で対向され、裏面には拾上部材28が通過する
図示しない通過溝が形成されている。

【００２３】そして、硬貨搬送ベルト69は、駆動プーリ
72、導入通路域62、折返硬貨通路域64などに設けられた
複数の案内プーリ73にて懸架された無端ベルトにて形成
され、この硬貨搬送ベルト69は、導入通路域62、第１の
硬貨通路域63、この第１の硬貨通路域63の末端から折返
硬貨通路域64、この折返硬貨通路域64の末端から第２の
硬貨通路域65に沿い、この第２の硬貨通路域65の末端か
ら導入通路域62の始端側に無端状に懸架されている。

【００２４】また、駆動プーリ72はシャフト74を介して
プーリ75に接続され、このプーリ75はベルト76を介して
第２の駆動機構としてのモータ77の駆動シャフト78に取
り付けられた駆動プーリ79に掛け渡され、モータ77の回
転により回転円板11が回転される。また、モータ77の駆
動シャフト78には、周方向に複数のスリットが形成され
た遮蔽円板80が取り付けられ、この遮蔽円板80を挟む位
置にフォトインタラプタからなる搬送機構回転位置検知
手段としての硬貨搬送ベルト回転位置検知手段81が取り
付けられている。

【００２５】さらに、シャフト74には１／４程度の形状
の扇型の連動機構としてのカム82が取り付けられ、この
カム82は接触子37と同一平面上に位置し、このカム82が
接触子37に接触することにより、変位板部34が回転円板
11方向に変位して突出部材36が挿通孔30から回転円板11
の前面側に突出し、硬貨を突き落とす。

【００２６】また、硬貨搬送ベルト69の硬貨搬送速度は
回転円板11により繰り出される硬貨の繰出速度より多少
速くなっている。さらに、この硬貨搬送ベルト69には硬
貨を区分け搬送する搬送突起68が搬送ガイド板66に対向
する面に所定間隔ごとに突設され、硬貨搬送ベルト69お
よび搬送突起68の協働で、硬貨を搬送する。そして、搬
送ガイド板66の上面と硬貨搬送ベルト69の搬送突起68の
対向面との間隙は接触しない微小間隙、搬送ガイド板66
の上面と硬貨搬送ベルト69の搬送突起68以外の対向面部
との間隙は最小厚みよりやや小の間隙となっている。

【００２７】また、硬貨識別分類通路61の導入通路域62
には、搬入された硬貨の適性、不適性、金種などの識別
および計数を行なう材質センサ、イメージセンサなどに
て形成される識別部83が配設されている。

【００２８】さらに、硬貨識別分類通路61の第１の硬貨
通路域63には、識別部83にて識別された硬貨を分類する
種類別分類部91が設けられている。この種類別分類部91
には、下流側に向かって順次間隔をおいて、１円、５
円、10円、50円、100 円、500円硬貨の各第１ないし第
６の選別孔92が開口形成されているとともに、オーバー
フロー硬貨の第７の選別孔93、回収硬貨の第８の選別孔
94がそれぞれ開口されている。

【００２９】そして、各第１ないし第６の選別孔92、オ
ーバーフロー硬貨の第７の選別孔93、回収硬貨の第８の
選別孔94をそれぞれ開閉する選別板95が搬送ガイド板66
と面一にそれぞれ設けられて硬貨が通過することを許容
し、これら各選別板95は識別部83にて判別された信号に
てそれぞれ図示しない各ロータリーソレノイドが励磁さ
れることにより駆動されて選別板95の先端が搬送ガイド
板66の搬送面より回動して突出し、各硬貨はこの各第１
ないし第６の選別孔92、オーバーフロー硬貨の第７の選
別孔93、回収硬貨の第８の選別孔94を通過する際に選別
板95にて開口されている第１ないし第８の選別孔92，9
3，94に取り込まれて落下される。

【００３０】また、図１１に示すように、各第１ないし
第６の選別孔92にはシュート101 が臨み、そのシュート
101 の下端には上下方向の両面が開放され硬貨を重積状
態で一時保留し、機体１の幅方向に図示しない駆動手段
にて移動可能な一時保留部102 がそれぞれ形成されてい
る。これら一時保留部102 は筒状の一時保留枠103 の各
第１ないし第６の選別孔92に対応して上下に開口した貫
通孔にて形成され、この一時保留枠103 は図示しない駆
動手段によって硬貨識別分類通路61の硬貨の搬送方向と
直交方向に進退される。

【００３１】さらに、オーバーフロー硬貨の第７の選別
孔93および回収硬貨の第８の選別孔94は、図１２および
図１３に示すように、シュート101 に連通されている。

【００３２】また、図２および図１１に示すように、一
時保留枠103 の下方には、内部に硬貨を集積収納する収
納空間を有する金種別硬貨収納部104 がカセット方式で
着脱可能に機体１に装着され、この金種別硬貨収納部10
4 は硬貨の第１ないし第６の選別孔92に対応して各種の
硬貨を金種別にそれぞれ重積収納する金種別の収納筒部
105 を備えている。この各収納筒部105 の上部には投出
部が形成され、この投出部に各収納筒部105 の上部開口
部を閉塞する各投出板106 が設けられ、一時保留枠103
が右方への進出で収納筒部105 の最上位の硬貨が一時保
留枠103 の下面で受けとめられた状態下において、投出
板106 の駆動での最上位の硬貨を放出するようになって
いる。

【００３３】また、図１１に示すように、金種別硬貨収
納部104 の各収納筒部105 内には重積硬貨を支承する支
承部材107 がそれぞれ上下動可能に設けられ、これら各
支承部材107 に硬貨が重積支持され、これら各支承部材
107 は収納筒部105 の図示しない上下方向の案内溝から
駆動機構108 に着脱可能に連結されてそれぞれ昇降され
るようになっており、出金時における収納筒部105 の最
上位の硬貨が一時保留枠103 の下面への押圧状態が保持
されるとともに、一時保留部102 に保留されていた硬貨
が入金承認時に収納筒部105 内への下降収納が可能とな
る。また、一時保留部102 は、金種別硬貨収納部104 の
上方の待機位置と、放出位置との間を一括してスライド
可能になっている。

【００３４】さらに、図２、図１１および図１２に示す
ように、金種別硬貨収納部104 の下部前側には、第１の
硬貨回収カセット111 が配設され、この第１の硬貨回収
カセット111 の上部には、水平ベルト112 が配設され、
この水平ベルト112 は平ベルトで構成され、一端が硬貨
繰出部10のホッパ42の投入部51に近接し、他端はオーバ
ーフロー硬貨の第７の選別孔93に連通されたシュート10
1 の前方を越える位置に達している。また、水平ベルト
112 は正逆両方向に回動できるとともに、回転速度を切
り換えることができ、硬貨を硬貨繰出部10または第１の
硬貨回収カセット111 に硬貨を搬送する。そして、この
水平ベルト112 は金種別硬貨収納部104から投出板106
にて投出された出金硬貨、一時保留部102 から放出され
た硬貨およびオーバーフロー硬貨の第７の選別孔93から
シュート101 を介して放出される硬貨とを搬送し、第１
の硬貨回収カセット111 の上部に上方に向けて開口され
た受入部113 に硬貨を放出する。

【００３５】また、投出板106 は、個別に駆動され、金
種別硬貨収納部104 の上方の待機位置と水平ベルト112
と反対側の後退位置との間をスライド可能である。そし
て、図１２に示すシュート101 は分岐され、切換板114
により、放出孔115 または機体１に対して着脱可能な第
２の硬貨回収カセット116 に硬貨を放出できる。

【００３６】さらに、図１３に示すように、回収硬貨の
第８の選別孔94からシュート101 を経て放出された硬貨
は、機体１内に着脱自在に装着した保留ボックス117 に
収納され、この保留ボックス117 は投出孔118 を有して
おり、この投出孔118 は第１の硬貨回収カセット111 の
受入部113 に対応する位置に位置している。さらに、こ
の保留ボックス117 の底部には、図示しないベルトなど
の送出機構が設けられる。

【００３７】そして、機体１の上部には機体１に対して
着脱可能な補充カセット121 が配置される。この補充カ
セット121 は、硬貨を重積状態で収納するとともにそれ
ぞれソレノイド122 によって開閉可能な底板123 を有す
る複数の収納部124 を備える。また、底板123 は通常閉
鎖位置に付勢保持されており、ソレノイド122 が励磁さ
れると底板123 が開放位置に移動され、収納されていた
硬貨が下方の水平ベルト112 上に投出される。

【００３８】次に、上記実施例の動作について説明す
る。

【００３９】まず、入金処理モードの動作について説明
する。

【００４０】図示しない操作部によって「入金処理」を
選別すると、入金処理モードに設定される。

【００４１】そして、入出金口３のシャッタ２が開放さ
れ硬貨の投入が可能となる。入出金口３を通じて硬貨受
皿４に硬貨を投入した後に処理の実行を指示すると、シ
ャッタ２が閉鎖されてから硬貨受皿４が回動されて硬貨
がシュートに送り込まれる。投入された硬貨の量が多過
ぎると硬貨受皿４の回動に支障をきたす可能性があるの
で、満杯検知センサが遮光された場合には、硬貨の取り
込み、すなわち硬貨受皿４の回動を行なわず、硬貨を減
らすように操作者に促す。

【００４２】また、硬貨受皿４から硬貨繰出部10に送り
込まれた硬貨は、回転円板11とホッパ42の間に貯留され
る。そして、硬貨の送り込みと前後して回転円板11およ
び硬貨搬送ベルト69の駆動が開始され、硬貨が１枚ずつ
繰り出される。

【００４３】具体的には、撹拌部材41の回転によって貯
留硬貨が撹拌されながら、硬貨がホッパ42のガイド部45
と回転円板11の間に落ち込み、拾上部材28によって拾い
上げられる。また、拾上部材28の突出量は硬貨１枚の厚
みより少ないため、拾い上げられる硬貨は１枚に限定さ
れる。そして、拾い上げられた硬貨が最上部付近に達す
ると、引き続いて硬貨搬送ベルト69の搬送突起68により
搬送ガイド板66の投出部材71に沿って押し進められる。
また、噛込みが発生すれば、回転円板11を逆転させて解
除を図る。

【００４４】また、通常、回転円板11上の拾上部材28と
硬貨搬送ベルト69の搬送突起68とは、硬貨の受け渡しを
正常に行なうように同期して駆動されている。そして、
この状態においては、カム82は弾性板33の変位板部34と
変位板部34との間に位置するタイミングとなっているの
で、カム82に接触子37が接触せず、突出部材36は回転円
板11の挿通孔30内に埋没したままとなる。

【００４５】一方、何らかの異常によって回転円板11の
拾上部材28と硬貨搬送ベルト69の搬送突起68との同期の
状態を、それぞれの駆動機構に配置された回転円板回転
位置検知手段19および硬貨搬送ベルト回転位置検知手段
81によって検知し、同期がずれると図示しない制御手段
によりずれを修正する。また、このずれが修正されるま
での間は、図８および図９に示すように、カム82が弾性
板33の変位板部34の接触子37に接触し、変位板部34が変
形されながら突出部材36を挿通孔30から回転円板11上に
突出させることにより、対応する拾上部材28より回転方
向前方側に位置する拾い上げられた硬貨を突き落として
拾上部材28および搬送突起68間の硬貨の噛込みの発生を
防止する。さらに、回転円板11の回転が進んで、カム82
と接触子37の接触が解除されれば、突出部材36は弾性板
33の変位板部34の弾性によって復帰し、図６および図７
に示すように、通常の状態の突出部材36は挿通孔30内に
埋没する。また、ずれの修正が終了した場合も同様に、
突出部材36は弾性板33の変位板部34の弾性によって復帰
し、突出部材36は挿通孔30内に埋没する。

【００４６】さらに、回転円板11を回転させても繰り出
すことができない変形硬貨、異物などの残留物は、硬貨
を繰り出した後にホッパ42の下部の開閉扉を開放するこ
とによって排出し、回収シュート52を通じて残留物回収
箱53に送り込まれる。

【００４７】また、硬貨搬送ベルト69によって搬送され
る硬貨は、識別部83を通過しながら金種、真偽を識別さ
れ、識別結果に基づいて受け入れられるべき第１ないし
第６の選別孔92の選別板95が回動されて取り込まれる。
さらに、取り込まれた硬貨はシュート101 を通じて一時
保留部102 に送り込まれて集積される。そして、識別部
83による識別の結果、正常な硬貨ではないと判断された
偽貨、外国硬貨や汚れ等のため識別できなかった硬貨の
場合は、いずれの第１ないし第６の選別孔92の選別板95
も回動されず、硬貨受皿４に返却される。また、正常な
硬貨であるが、集積すべき一時保留部102 が満杯になっ
ていた場合、もしくは、金種別硬貨収納部104 内にスペ
ースがない場合には、第７の選別孔93の選別板95が回動
して硬貨を取り込む。この時、シュート101 内の切換板
114 は通路を側方に向ける位置にあり、硬貨は水平ベル
ト112 上に投出される。

【００４８】そして、投入された全ての硬貨が、一時保
留部102 、硬貨受皿４もしくは水平ベルト112 上に送り
込まれると、一時保留部102 と水平ベルト112 上に一時
保留された硬貨の合計額を表示し、操作者の承認可否を
とる。

【００４９】また、承認された場合は、一時保留部102
に保留されている硬貨については、投出板106 が後退す
るとともに金種別硬貨収納部104 内の支承部材107 が下
降し、金種別硬貨収納部104 内に集積収納する。そし
て、水平ベルト112 上に一時保留されている硬貨につい
ては、水平ベルト112 を図２に示す時計回り方向に設定
して回動し、受入部113 を通じて第１の硬貨回収カセッ
ト111 に回収する。この時、水平ベルト112 上の硬貨の
枚数が、たとえば５０枚以上であれば、低速で水平ベル
ト112 を回動させる。なお、硬貨の枚数については識別
部83の識別結果に基づいて水平ベルト112 上に送り込ま
れているので、識別結果等から枚数は把握できている。
そして、多量の硬貨が比較的狭い受入部113 に一気に送
り込まれると詰まりを発生する可能性が高いので、徐々
に送り込むことにより詰まりの発生を抑える。反対に、
水平ベルト112 上の硬貨の枚数が所定枚数以下であれ
ば、高速で水平ベルト112 を回動させ、処理時間の短縮
を図る。

【００５０】一方、承認されなかった場合は、一時保留
部102 を水平ベルト112 の上方に移動し、保留された硬
貨を水平ベルト112 上に投出する。その後、水平ベルト
112を図２に示す反時計回り方向に回動し、もともと水
平ベルト112 上に保留されていた硬貨と合わせて、硬貨
繰出部10に送り込まれる。この場合も、ホッパ42の投入
部51に多量の硬貨が一気に送り込まれれば詰まりを発生
する可能性が高いので、第１の硬貨回収カセット111 へ
の送り込み時と同様に、水平ベルト112 上に載置される
硬貨の枚数によって水平ベルト112 の回動速度を切り換
え、詰まりを防止する。

【００５１】次に、出金処理モードの動作について説明
する。

【００５２】図示しない操作部によって「出金処理」を
選別すると、出金処理モードに設定される。

【００５３】金種別硬貨収納部104 には予め出金用の硬
貨が収納されており、投出板106 は前進位置にあって金
種別硬貨収納部104 の上部を塞いでいる。

【００５４】操作者が操作部を使って出金すべき硬貨の
金種と枚数を入力し出金を指示すると、水平ベルト112
が図２に示す反時計回り方向に回動されるとともに、対
応する金種別硬貨収納部104 から硬貨が水平ベルト112
上に投出され、硬貨が硬貨繰出部10に送り込まれる。

【００５５】具体的な投出動作は、投出板106 が水平ベ
ルト112 が張設された側とは反対方向に後退して金種別
硬貨収納部104 の上方を開放した後、支承部材107 を上
昇させて最上位の硬貨を投出板106 と同じ高さに位置さ
せる。また、この時、一部保留部102 が放出位置にあ
る。その後、投出板106 が元の位置に戻されることによ
り最上位の硬貨が投出される。

【００５６】そして、硬貨繰出部10に送り込まれた硬貨
は１枚ずつ繰り出され、硬貨搬送ベルト69によって搬送
され、搬送中に識別部83を通過しながら識別される。識
別の結果、特に問題がなければいずれの選別板95も回動
されることなく、硬貨は硬貨受皿４に送り込まれる。一
方、本来出金すべきでない金種の硬貨であったり識別が
不可能な硬貨であった場合には、第７の選別孔93に取り
付けられた選別板95が回動され、この時、切換板114 は
下方へ向かう通路を開放しているので、硬貨は第２の硬
貨回収カセット116 に回収されるとともに、改めて金種
別硬貨収納部104 から正常な硬貨を投出する。出金を指
示された全ての硬貨が硬貨受皿４に送り込まれれば、シ
ャッタ２が開放され操作者が硬貨を取り出す。

【００５７】さらに、補充処理モードの動作について説
明する。

【００５８】図示しない操作部によって「補充処理」を
選別すると、補充処理モードに設定される。

【００５９】そして、硬貨を金種別硬貨収納部104 に補
充するには、補充カセット121 に予め収納されている硬
貨を補充する場合と、入出金口３から投入された硬貨を
補充する場合がある。

【００６０】まず、補充カセット121 から硬貨を補充す
る場合について説明する。補充カセット121 に取り付け
られたソレノイド122 が順に励磁されることにより底板
123が退避し、硬貨が水平ベルト112 上に放出される。
水平ベルト112 は補充処理の実施が指示された時点で図
２に示す反時計回り方向への回動を開始しており、放出
された硬貨は硬貨繰出部10に送り込まれる。この硬貨繰
出部10から１枚ずつ繰り出された硬貨は識別部83におい
て識別される。そして、正常な硬貨は該当する金種別硬
貨収納部104 に通じる第１ないし第６の選別孔92の選別
板95が回動されることにより、硬貨は該当する金種別硬
貨収納部104 に収納される。偽貨、外国硬貨もしくは非
取扱硬貨などの異常硬貨や識別が不可能な硬貨の場合、
第７の選別孔93の選別板95が回動されて第２の硬貨回収
カセット116 に回収される。また、正常な硬貨ではある
が、金種別硬貨収納部104 内に収納するスペースがなく
補充の必要がない金種の硬貨の場合は、第８の選別孔94
の選別板95が回動され、保留ボックス117 に保留され
る。その後、保留ボックス117 の図示しない投出ベルト
が回動され、硬貨は受入部113 を通じて第１の硬貨回収
カセット111 に送り込まれる。この時も前述の入金処理
時における水平ベルト112 と同様に、投出ベルト上に保
留された硬貨が所定枚数以上であれ投出ベルトを低速で
回動することにより受入部113 における詰まりの発生を
抑えるとともに、所定数以下であれば高速で回動するこ
とにより処理時間の短縮を図る。

【００６１】なお、硬貨繰出部10内の硬貨枚数を繰出効
率の良い適切量に保つため、補充カセット121 から放出
された硬貨枚数から識別部83によって識別された硬貨枚
数、すなわち繰り出された硬貨枚数を引いた枚数が所定
枚数以上になれば、補充カセット121 からの放出を停止
し、所定枚数以下になれば放出を再開するものとする。
一般に、硬貨繰出部10においては、満杯枚数の７〜８割
程度の枚数が最も繰出効率が良いとされている。

【００６２】また、入出金口３から補充する場合は、硬
貨受皿４に投入された硬貨が、硬貨繰出部20に送り込ま
れ、その後の処理は、補充カセット121 からの補充と同
様になる。

【００６３】またさらに、回収処理モードの動作につい
て説明する。

【００６４】図示しない操作部によって「回収処理」を
選別すると、モード選択手段122 により回収処理モード
に設定される。

【００６５】回収処理が指示されると、水平ベルト112
が図２に示す反時計回り方向に回動されるとともに、金
種別硬貨収納部94から硬貨が投出される。なお、この投
出動作は出金処理時と同様に行なう。そして、投出され
た硬貨は水平ベルト112 に硬貨繰出部10に送り込まれた
後、１枚ずつ繰り出され識別される。この間も上述の補
充処理時と同様に、硬貨繰出部10内の硬貨枚数を繰出効
率の良い適切量に保つため、金種別硬貨収納部104 から
放出された硬貨枚数から識別部83によって識別された硬
貨枚数、すなわち繰り出された硬貨枚数を引いた硬貨が
所定枚数以上になれば補充カセット121 からの放出を停
止し、所定枚数以下になれば放出を再開する。

【００６６】また、正常硬貨と識別されると、第８の選
別孔94の選別板95が回動され保留ボックス117 に送り込
まれる。この時、保留ボックス117 の投出機構が駆動さ
れているので、硬貨は保留ボックス117 から第１の硬貨
回収カセット111 に送り込まれる。一方、異常硬貨と識
別されると、第７の選別孔93の選別板95が回動されシュ
ート101 に取り込まれる。そして、このシュート101 の
切換板114 は下方への通路を開放する位置をとっている
ので、硬貨は第２の硬貨回収カセット116 に収納され
る。

【００６７】全ての金種別硬貨収納部104 に収納されて
いた硬貨が第１の硬貨回収カセット111 もしくは第２の
硬貨回収カセット116 に収納されれば、投出動作を停止
する。その後、第１の硬貨回収カセット111 および第２
の回収カセット116 を機体１から抜き取れば回収処理が
終了する。なお、回収された硬貨の量、たとえば総額、
金種別枚数などは、識別結果から把握でき、合せて残留
物回収箱53も抜き取られるのでこの残留物回収箱53内の
残留物も取り出される。

【００６８】

【発明の効果】本発明の硬貨繰出装置によれば、回転円
板の拾上部材と搬送機構の搬送突起とが同期していると
きは突出部材を突出しない待機位置に位置させるととも
に、回転円板の拾上部材と搬送機構の搬送突起との同期
がずれるときは連動機構が突出部材を突出位置に移動さ
せ、突出部材が突出することにより拾上部材の回転方向
先端側に載置されている硬貨がホッパ内に突き落とされ
るので、硬貨の噛込みを防止できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の硬貨繰出装置の一実施例の硬貨入出金
機の回転円板および搬送機構の関係を示す分解斜視図で
ある。

【図２】同上硬貨入出金機の内部構成を示す模式図であ
る。

【図３】同上硬貨入出金機の回転円板の近傍の構成を示
す側方からの断面図である。

【図４】同上硬貨入出金機の回転円板の近傍の構成を示
す正面からの断面図である。

【図５】同上硬貨入出金機の回転円板の近傍の構成を示
す分解斜視図である。

【図６】同上硬貨入出金機の回転円板および搬送機構が
同期している状態の回転円板および搬送機構の関係を示
す側面図である。

【図７】同上硬貨入出金機の回転円板および搬送機構が
同期している状態の回転円板および搬送機構の関係を示
す一部を切り欠いた正面図である。

【図８】同上硬貨入出金機の回転円板および搬送機構が
同期していない状態の回転円板および搬送機構の関係を
示す側面図である。

【図９】同上硬貨入出金機の回転円板および搬送機構が
同期していない状態の回転円板および搬送機構の関係を
示す一部を切り欠いた正面図である。

【図１０】同上硬貨入出金機の回転円板および搬送機構
を示す正面図である。

【図１１】図２に示すＡ−Ａ線断面図である。

【図１２】図２に示すＢ−Ｂ線断面図である。

【図１３】図２に示すＣ−Ｃ線断面図である。

【符号の説明】

11 回転円板15 第１の駆動機構としてのモータ 19 回転円板回転位置検知手段 28 拾上部材 36 突出部材 42 ホッパ 60 搬送機構 68 搬送突起77 第２の駆動機構としてのモータ 81 搬送機構回転位置検知手段としての硬貨搬送ベル
ト回転位置検知手段 82 連動機構としてのカム

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G07D 1/00 - 13/00 B65G 47/00

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】水平方向に対して所定角度で傾斜して回
転自在に設けられた回転円板と、この回転円板の表面側
に突出して設けられ硬貨を１枚ずつ拾い上げる拾上部材
と、前記回転円板の表面側に位置し硬貨を貯留するホッ
パと、前記回転円板の上部位置から外方にかけて設けら
れ前記拾上部材によって拾い上げられた硬貨を受け取っ
て搬送する搬送突起を有する搬送機構とを備え、前記回
転円板の拾上部材と搬送機構の搬送突起とが同期して拾
上部材から搬送突起に硬貨を受け渡し可能とする硬貨繰
出装置において、前記回転円板を駆動する第１の駆動機構と、前記回転円板の拾上部材と搬送機構の搬送突起との同期
の状態を検知するために前記第１の駆動機構から回転円
板への駆動系統中に設けられる回転円板回転位置検知手
段と、前記拾上部材の回転方向先端側に設けられ、前記回転円
板の上面から突出する突出位置および突出しない待機位
置の間を進退可能に支持され通常時は待機位置に位置す
る突出部材と、前記搬送機構を駆動する第２の駆動機構と、前記回転円板の拾上部材と搬送機構の搬送突起との同期
の状態を検知するために前記第２の駆動機構から搬送機
構への駆動系統中に設けられる搬送機構回転位置検知手
段と、前記搬送機構に連接され、前記回転円板の拾上部材と搬
送機構の搬送突起とが同期しているときは前記突出部材
を突出しない待機位置に位置させるとともに前記回転円
板の拾上部材と搬送機構の搬送突起との同期がずれると
きは前記突出部材を突出位置に移動させる連動機構とを
具備したことを特徴とする硬貨繰出装置。