JP2580584Y2 - 循環式硬貨入出金機 - Google Patents

循環式硬貨入出金機

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JP2580584Y2
JP2580584Y2 JP41093U JP41093U JP2580584Y2 JP 2580584 Y2 JP2580584 Y2 JP 2580584Y2 JP 41093 U JP41093 U JP 41093U JP 41093 U JP41093 U JP 41093U JP 2580584 Y2 JP2580584 Y2 JP 2580584Y2
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敏康 萩原
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グローリー工業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、例えば銀行などの金融
機関において硬貨の入金処理および出金処理を行なう循
環式硬貨入出金機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば実開平1−144971号
公報に記載されている循環式硬貨入出金機が知られてい
る。この循環式硬貨入出金機は、出金時に、機体内の種
類別硬貨収納投出部から硬貨を投出し、この出金硬貨を
出金搬送系を通じて機体前面の出金口へ搬送し、また、
入金時には、操作者により入金口に投入される入金硬貨
を入金搬送系を通じて識別するとともに一括して一時保
留し、入金承認時に出金硬貨に使用する入金硬貨を入金
搬送系を通じて対応する種類別硬貨収納投出部へ収納
し、入金不承認時に一時保留硬貨を出金口へ返却するよ
うにしており、入金返却硬貨または出金硬貨は一括して
入金搬送系または出金搬送系の搬送コンベヤ上に載置し
て出金口へ搬送する構造が採られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】従来の循環式硬貨入出
金機では、入金返却硬貨または出金硬貨を一括して入金
搬送系または出金搬送系の搬送コンベヤ上に載置して搬
送するため、硬貨立ちが生じると、硬貨が搬送コンベヤ
上で転動して搬送コンベヤにて搬送されずに、硬貨残留
が生じ、特に出金口へ硬貨を搬送する際に所定金額の硬
貨が放出されないおそれがある。
【0004】また、入金搬送系において搬送される硬貨
を識別する際、搬送速度が硬貨搬送途中で変動すると、
硬貨識別精度が悪くなる問題がある。さらに、処理時間
の短縮化の要望がある。
【0005】本考案は、このような点に鑑みてなされた
ものであり、第1の目的は、入金硬貨とともに出金硬貨
をも1枚ずつ分離状態で搬送して硬貨残留を防止し、か
つ、硬貨識別精度を向上させるとともに出金処理時間の
短縮を図り、また、第2の目的は、入金不承認時の場合
の一時保留硬貨の返却処理時間の短縮を図ることを目的
とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の考案は、
貯留繰出部11に受け入れた入金硬貨をこの貯留繰出部11
から硬貨識別分類通路21に1枚ずつ繰り出すとともに硬
貨識別分類通路21を搬送手段41により搬送し、この硬貨
識別分類通路21を搬送される入金硬貨を識別部91により
識別するとともにこの識別信号に基づき作動される種類
別分岐ゲート95a 〜95h により出金硬貨に使用すべき硬
貨は種類別に分岐して一時保留し、入金承認時に一時保
留硬貨を種類別硬貨収納投出部113 へ収納し、かつ、出
金時には種類別硬貨収納投出部113 から硬貨を投出して
機械操作者側へ出金する循環式硬貨入出金機において、
前記種類別硬貨収納投出部113 から投出される出金硬貨
を前記貯留繰出部11へ送り込む送込手段121 と、前記硬
貨識別分類通路21の末端が接続され、前記硬貨繰出部11
へ送り込まれる出金硬貨を硬貨識別分類通路21を通じて
出金する出金口2と、前記貯留繰出部11の駆動および前
記硬貨識別分類通路21の搬送手段41の駆動を行なうパル
スモータ手段52と、入金指令および出金指令の信号を出
力するモード選択手段142 と、このモード選択手段142
からの信号に基づいて前記パルスモータ手段52を制御
し、前記貯留繰出部11および硬貨識別分類通路21の搬送
手段41の各速度を入金指令時に対して出金指令時を速い
速度に制御する速度制御部141 とを備えたものである。
【0007】請求項2記載の考案は、請求項1記載の考
案の構成に加えて、入金不承認時に一時保留硬貨を送込
手段121 により貯留繰出部11へ送り、硬貨識別分類通路
21を通じて出金口2へ送ってなり、識別部91を通じての
入金硬貨の枚数をカウントするカウント部143 を備え、
速度制御部141 は、パルスモータ手段52の速度を通常速
度、高速、超高速の三段階に変速可能とし、モード選択
手段142 からの入金不承認指令と前記カウント部143 か
らの所定枚数値以下の信号とに基づき貯留繰出部11およ
び硬貨識別分類通路21の搬送手段41の各速度を超高速に
設定するものである。
【0008】
【作用】請求項1記載の考案では、入金時に、貯留繰出
部11に受け入れた入金硬貨を、この貯留繰出部11から硬
貨識別分類通路21に1枚ずつ繰り出すとともに硬貨識別
分類通路21を搬送手段41により1枚ずつ搬送し、この硬
貨識別分類通路21で識別部91により識別するとともにこ
の識別信号に基づき作動される種類別分岐ゲート95a 〜
95h により出金硬貨に使用すべき硬貨は種類別に分岐し
て一時保留し、入金承認時に種類別硬貨収納投出部113
へ収納する。また、出金時に、種類別硬貨収納投出部11
3 から投出される硬貨を、送込手段121 で貯留繰出部11
に送り込み、この貯留繰出部11から硬貨識別分類通路21
に1枚ずつ繰り出すとともに硬貨識別分類通路21を搬送
手段41により1枚ずつ搬送し、硬貨識別分類通路21の末
端から出金口2に出金する。
【0009】そして、貯留繰出部11および硬貨識別分類
通路21の搬送手段41をパルスモータ手段52で駆動するこ
とにより、搬送速度の硬貨搬送途中での変動が少なく、
識別部91による硬貨識別精度が向上する。
【0010】また、入金時のように金種毎の分岐処理を
行なわない出金時には、速度制御部141 によってパルス
モータ手段52の回転を速い速度に制御することにより、
出金硬貨を迅速に出金し、出金処理時間を短縮する。
【0011】請求項2記載の考案では、請求項1記載の
考案の作用に加えて、入金時に、入金硬貨を一時保留し
た後、入金不承認指令が出された際、カウント部143 か
ら所定枚数以下、例えば貯留繰出部11に送り込まれた硬
貨の重量が繰出動作に影響するような負荷とならない程
度の枚数以下の信号が出されていれば、速度制御部141
によってパルスモータ手段52の回転を超高速に制御し、
一時保留した入金硬貨を迅速に返却して、返却処理時間
を短縮する。
【0012】
【実施例】以下、本考案の循環式硬貨入出金機の一実施
例を図面を参照して説明する。
【0013】図1において、1は機体で、この機体1の
操作者側の前側上部には入金口と出金口を兼ねる硬貨受
収口2が開口され、この硬貨受収口2の内側には上面を
開口した略樋状の硬貨受部3が配設され、この硬貨受部
3の底部にはシャッタ4にて開閉される放出口5が開口
されるとともに側部に受入口6が開口されている。
【0014】硬貨受部3の下方には、放出口5から放出
された硬貨を貯留して1枚ずつ繰り出す貯留繰出部11が
配設されている。この貯留繰出部11は、傾斜状に軸支さ
れた回転円盤12と、この回転円盤12の表面側を覆うよう
にして回転円盤12との間に硬貨を貯留するホッパ13とか
ら形成されている。
【0015】回転円盤12は、図3ないし図5に示すよう
に、水平方向に対してやや傾斜する状態に回転軸14に取
り付けられ、後述する駆動機構51によって硬貨繰出時に
正回転(図中実線矢印方向)、硬貨詰まり解消時に逆回
転(図中破線矢印方向)される。回転円盤12の表面周縁
部には、段差部15を介して処理する最大径硬貨の直径よ
り広い幅の凹部16が形成されている。この凹部16には、
回転方向に長い複数の長孔17が同心円上に沿って貫通形
成されており、この長孔17の間隔は処理する最大径硬貨
の直径より広い寸法とされている。
【0016】回転円盤12の裏面側には、各長孔17の正回
転方向側の縁部に板ばね18が取り付けられ、この板ばね
18に長孔17を通じて回転円盤12の表面から突出するピン
19が取り付けられている。そして、ピン19は、回転円盤
12の回転時に、硬貨が詰まりかけたとき、ピン19が回転
円盤12の表面から裏面側へ退避し、硬貨詰まりを解消で
きる。また、ピン19の先端には、逆回転方向側に面取部
20が形成されており、これは、硬貨詰まり解除のために
回転円盤12が逆回転されたときに、後述する投出片32と
この投出片32を通過した位置にあるピン19との間に硬貨
を噛み込まないでホッパ13内に落下させるためである。
なお、ピン19の回転円盤12の表面からの突出量(ピン19
の非退避時)は、最も薄い硬貨の厚みより小さく設定さ
れており、硬貨が重なった状態で掻き上げられることは
ない。
【0017】回転円盤12の上部には、回転円盤12から繰
り出される硬貨を受入れて搬送する硬貨識別分類通路21
が連設されている。この硬貨識別分類通路21は、回転円
盤12の上部に接続された上昇傾斜する導入通路部22と、
この導入通路部22に接続された水平方向の分類通路部23
と、この分類通路部23の末端から円弧状に上方に折返す
折返し通路部24と、この折返し通路部24の末端に接続さ
れ分類通路部23の上部域から硬貨受部3に向けて搬送す
る送出通路部25とから構成されている。
【0018】そして、硬貨識別分類通路21の各通路部22
〜25は、回転円盤12と同じ傾斜状態に配設されたガイド
部材26にて形成されている。このガイド部材26には、硬
貨の表面が接触状態で搬送される通路面部27と、この通
路面部27の下縁に硬貨の下縁部を案内する案内縁部28と
が形成されている。また、ガイド部材26の回転円盤12に
臨む端部には、通路面部27の傾斜面部29を介して裏面側
に突出する導入面部30が回転円盤12の表面と同一面に設
けられ、導入面部30と後述する硬貨搬送ベルト42との間
に他の通路面部27とベルトとの間隔より広く硬貨の導入
を容易とする導入部31が形成されている。さらに、ガイ
ド部材26の案内縁部28には回転円盤12で掻き上げられた
硬貨を硬貨識別分類通路21に取り込む投出片32が連設さ
れており、この投出片32は、回転円盤12の凹部16の表面
に硬貨が通過できない間隔で対向され、ピン19が通過す
る通過溝33が形成されている。
【0019】また、硬貨識別分類通路21の各通路部22〜
25に沿って硬貨を搬送する搬送手段41が設けられてい
る。この搬送手段41は、無端状の硬貨搬送ベルト42にて
形成されている。硬貨搬送ベルト42は、ガイド部材26に
対向する側に沿って処理する最大径硬貨の直径より広い
間隔を開けて複数の突起43が設けられており、回転円盤
12に臨んで配設された後述する第2駆動伝達部材62のプ
ーリ部44とその他の複数の案内プーリ45とに張設されて
いる。そして、硬貨搬送ベルト42は、後述する駆動機構
51によって正回転(図中実線矢印方向)して硬貨識別分
類通路21内の硬貨を搬送し、この硬貨搬送速度KV(K
>1)は回転円盤12で繰り出される硬貨の繰出速度Vよ
り多少速くなっている。
【0020】なお、導入部31において、回転円盤12と硬
貨搬送ベルト42との間隔d1 は処理する最も厚い硬貨の
厚みよりやや大きく設定されているとともに、回転円盤
12と硬貨搬送ベルト42の突起43との間隔d2 は最も薄い
硬貨の厚みより小さく設定されているので、回転円盤12
のピン19によって掻き上げられた硬貨は(正常な硬貨で
あれば)、硬貨搬送ベルト42の突起43によって搬送され
ながら、硬貨識別分類通路21内に取り込まれる。また、
導入部31以外におけるガイド部材26と硬貨搬送ベルト42
との間隔d3 は最も薄い硬貨の厚みよりやや小さく設定
されているので、硬貨識別分類通路21に取り込まれた硬
貨は導入部31を通過して導入通路部22に達すると、軽く
ガイド部材26に押し付けられながら搬送され、後述する
識別部91における識別が確実なものとなっている。
【0021】次に、図6および図7は、回転円盤12およ
び硬貨搬送ベルト42の駆動機構51を示す。回転円盤12の
下方に正逆転駆動可能なパルスモータ手段としてのパル
スモータ52が配置され、このパルスモータ52の駆動軸53
に取り付けられたプーリ54と、回転円盤12の上方に回転
自在に支持された回転軸55に取り付けられたプーリ56と
の間に、駆動伝達ベルト57が張設されている。
【0022】回転軸55にはギヤ58が取り付けられ、ギヤ
58にギヤ群59が噛合されているとともに、ギヤ群59に回
転円盤12の回転軸14に取り付けられたギヤ60が噛合され
ている。したがって、回転円盤12は、パルスモータ52の
正逆転駆動により正逆回転される。
【0023】回転軸55には、第1駆動伝達部材61、第2
駆動伝達部材62およびスプリング63によって構成され、
回転軸55の正回転のみを硬貨搬送ベルト42に伝達するワ
ンウェイクラッチ機構64が取り付けられている。
【0024】第1駆動伝達部材61は、回転軸55に嵌合す
る嵌合孔65を有する円筒状に形成され、第2駆動伝達部
材62に対向する端面には正回転方向に螺旋状に突出して
段部66を有する係合部67が形成されている。第1駆動伝
達部材61の周面には嵌合孔65に貫通開口する貫通孔68が
形成され、この貫通孔68に圧入されたピン69の先端が回
転軸55に軸方向に沿って形成された長溝70に嵌合され
る。そして、第1駆動伝達部材61は、ピン69と長溝70と
の嵌合により回転軸55と一体に正逆回転するとともに、
ピン69が長溝70内を移動する範囲内で軸方向に移動可能
とし、スプリング63によって第2駆動伝達部材62の方向
に付勢される。
【0025】第2駆動伝達部材62は、回転軸55に嵌合す
る嵌合孔71を有する円筒状に形成され、第1駆動伝達部
材61に対向する端面には正回転方向とは反対方向に螺旋
状に突出して段部72を有する係合部73が形成されている
とともに、周面に硬貨搬送ベルト42が巻回される前記プ
ーリ部44が形成されている。そして、第2駆動伝達部材
62は、回転軸55に対して軸方向の移動不可で回転自在に
取り付けられる。
【0026】そして、パルスモータ52が正転された場
合、回転軸55と一体に第1駆動伝達部材61が正回転し、
この第1駆動伝達部材61は第2駆動伝達部材62へ向けて
付勢され、第1駆動伝達部材61と第2駆動伝達部材62の
係合部67,73同士が噛合いするので、第1駆動伝達部材
61の正回転が第2駆動伝達部材62に伝達され、さらに、
第2駆動伝達部材62の正回転が硬貨搬送ベルト42に伝達
される。一方、パルスモータ52が逆回転された場合、回
転軸55と一体に第1駆動伝達部材61が逆回転するが、第
1駆動伝達部材61と第2駆動伝達部材62との係合部67,
73は噛合いせず、第1駆動伝達部材61のみがスプリング
63を押し縮めて第2駆動伝達部材62から離れるように軸
方向に移動しながら逆回転し、そのため、第2駆動伝達
部材62には回転が伝達されず、硬貨搬送ベルト42は逆回
転しない。
【0027】このように、パルスモータ52が正転された
場合には回転円盤12と硬貨搬送ベルト42が正回転して硬
貨の繰出および搬送が行なわれるが、パルスモータ52が
逆転された場合には回転円盤12は逆転し、硬貨搬送ベル
ト42は正回転方向へ慣性回転するかもしくは動かないこ
とになる。すなわち、回転円盤12と硬貨搬送ベルト42を
単一のパルスモータ52で駆動させていながら、噛み込み
解除動作時に硬貨識別分類通路21内の硬貨が逆流させな
いようになっている。また、回転円盤12で繰り出される
硬貨の繰出速度Vよりも硬貨搬送ベルト42による搬送速
度KV(K>1)が多少速いため、硬貨識別分類通路21
内に繰り出された硬貨を1枚ずつ間隔をあけて搬送する
ようになっている。
【0028】また、図1および図10に示すように、貯
留繰出部11のホッパ13の下端部には開閉板81にて開閉さ
れる戻し口82が形成され、この戻し口82に連通した回収
シュート83が設けられ、この回収シュート83の下端は昇
降バケット装置84に連通されている。この昇降バケット
装置84は、硬貨等を収納する側縁が開口されたバケット
85が図示しないベルトにて昇降自在に設けられており、
バケット85に回収シュート83から受取口86a を通じて硬
貨または異物を受取り、バケット85が上昇して放出口86
b から返却硬貨搬送ベルト87上に硬貨または異物を放出
するようになっている。返却硬貨搬送ベルト87は、受け
取った硬貨または異物を硬貨受部3の受入口6に搬送す
るようになっている。
【0029】また、硬貨識別分類通路21の導入通路部22
には、搬入された硬貨の適性、不適性、金種などの識別
を行なう材質センサ、イメージセンサ等にて形成される
識別部91が配設されている。なお、硬貨を搬送する硬貨
搬送ベルト42がパルスモータ52で駆動されるため、搬送
速度の硬貨搬送途中での変動が少なく、識別部91による
硬貨識別精度が向上する。
【0030】また、硬貨識別分類通路21の分類通路部23
には、下流側に順次間隔をおいて、1円、5円、10円、
50円、 100円、 500円硬貨を分類する選別孔92a 〜92f
がそれぞれ開口されているとともに、オーバーフロー硬
貨を分類する選別孔92g 、リジェクト硬貨および回収硬
貨を分類する選別孔92h とがそれぞれ開口されている。
【0031】各選別孔92a 〜92h にはそれぞれを開閉す
る種類別分岐ゲート95a 〜95h がそれぞれ設けられ、こ
の各種類別分岐ゲート95a 〜95h は、支軸96にて硬貨識
別分類通路21の上流側が開口するようにガイド部材26に
軸支され、選別孔92a 〜92hを塞ぐ閉塞位置と選別孔92a
〜92h を開口する分岐位置との間を回動可能としてい
る。各種類別分岐ゲート95a 〜95h には、分岐位置への
回動時に硬貨搬送ベルト42との衝合を避ける切欠部97が
形成されている。各種類別分岐ゲート95a 〜95h の支軸
96には駆動手段としてのロータリーソレノイド98が各々
連結されている。
【0032】また、各選別孔92a 〜92h すなわち各種類
別分岐ゲート95a 〜95h に対応して上流側の所定距離位
置に、投受光式の光センサからなる硬貨検知センサ99a
〜99h がそれぞれ配設されている。
【0033】そして、識別部91にて識別された識別信号
に基づいて、対応する硬貨が対応する硬貨検知センサ99
a 〜99h を遮光した際に、先行する硬貨の位置条件に基
づき対応する種類別分岐ゲート95a 〜95h が分岐位置へ
回動され、その種類別分岐ゲート95a 〜95h を通じて開
口された選別孔92a 〜92h に強制的に落下される。
【0034】図15(a) 〜(d) は、硬貨Cを種類別分岐
ゲート95b で分岐する場合の制御態様をそれぞれ示す。
図15(a) に示すように、硬貨Cが硬貨検知センサ99b
を遮光したとき、種類別分岐ゲート95b を作動させる。
図15(b) に示すように、硬貨Cが硬貨検知センサ99b
を遮光したとき、先行の硬貨C1 が種類別分岐ゲート95
b の後流側の硬貨検知センサ99d を通過していれば、種
類別分岐ゲート95b を作動させる。図15(c) に示すよ
うに、硬貨Cが硬貨検知センサ99b を遮光したとき、先
行の硬貨C1 が種類別分岐ゲート95b の後流側の硬貨検
知センサ99d を遮光していれば、種類別分岐ゲート95b
を作動させる。図15(d) に示すように、硬貨Cが硬貨
検知センサ99b を遮光したとき、先行の硬貨C1 が種類
別分岐ゲート95b の後流側の硬貨検知センサ99d に到達
していなければ、種類別分岐ゲート95b による分岐作動
が不可能として、先行の硬貨C1 および今回の硬貨Cは
後述する種類別硬貨収納投出部113 に収納させることな
く、入金時には返却し、補充時にはオーバーフロー硬貨
として扱って後述するリジェクト硬貨収納箱123 に収納
する。
【0035】また、図11に示すように、各選別孔92a
〜92f の裏面側には、後述する一時保留部111 に連通す
るシュート101 がそれぞれ配設されている。図12に示
すように、選別孔92g の裏面側には、後述する硬貨搬送
コンベヤ121 の上方に連通するシュート102 が配設され
ている。図13に示すように、選別孔92h の裏面側に
は、後述するリジェクト硬貨収納箱123 に連通するシュ
ート103 が配設されている。
【0036】各シュート101 の下端には硬貨を重積状態
で一時保留する一時保留部111 がそれぞれ配設されてい
る。この各一時保留部111 は、硬貨を重積保留する筒状
の一時保留枠112 にて形成され、この一時保留枠112 は
図示しない駆動手段によって硬貨識別分類通路21の硬貨
搬送方向と直交方向(図11右側方向)に進退移動され
るようになっている。
【0037】一時保留枠112 の下方には、種類別硬貨収
納投出部113 がカセット方式で着脱可能に機体1に装着
されており、この種類別硬貨収納投出部113 は、各選別
孔92a 〜92f に対応して各種の硬貨を金種別にそれぞれ
重積収納する金種別の収納筒部114 を備えている。この
各収納筒部114 の上部は投出部として構成されており、
この投出部には各一時保留枠112 と各収納筒部114 との
間に投出板115 が設けられ、この投出板115 は図示しな
い駆動手段によって硬貨識別分類通路21の硬貨搬送方向
と直交方向(図11左側方向)に進退移動されるように
なっている。そして、投出板115 が図11左方に移動
し、一時保留枠112 が図11右方へ移動して収納筒部11
4 の最上位硬貨が一時保留枠112 の下面で受けとめられ
た状態下において、投出板115 の駆動で収納筒部114 の
最上位の硬貨を図11右方へ放出するようになってい
る。
【0038】種類別硬貨収納投出部113 の各収納筒部11
4 内には重積硬貨を支承する支承部材116 がそれぞれ上
下動可能に設けられ、この各支承部材116 に硬貨が重積
支持される。この各支承部材116 は、収納筒部114 の図
示しない上下方向の案内溝から駆動機構117 に着脱可能
に連結されてそれぞれ昇降されるようになっており、出
金時においては収納筒部114 内の硬貨を上昇させて最上
位硬貨を一時保留枠112 の下面に当接させるとともに、
入金時においては一時保留枠112 に保留されていた硬貨
を入金承認時に受取って収納筒部114 内に下降収納させ
る。
【0039】また、図1および図11に示すように、種
類別硬貨収納投出部113 の上部一側には送込手段として
の硬貨搬送コンベヤ121 が配設されており、この硬貨搬
送コンベヤ121 は、種類別硬貨収納投出部113 から投出
板115 にて投出された出金硬貨、一時保留部111 から放
出された硬貨および選別孔92g からシュート102 を介し
て放出されるオーバーフロー硬貨を受取り、貯留繰出部
11または後述する硬貨回収箱125 に搬送する。
【0040】また、図1および図13に示すように、シ
ュート103 の下端には、選別孔92hおよびシュート103
を通じてリジェクト硬貨または取忘れ回収硬貨を受入収
納するリジェクト硬貨収納箱123 が配置されている。
【0041】また、種類別硬貨収納投出部113 およびリ
ジェクト硬貨収納箱123 の一側に硬貨回収箱125 が配置
されており、この硬貨回収箱125 は、機体1内に着脱可
能とし、硬貨搬送コンベヤ121 から放出される硬貨を受
入収納する。この硬貨回収箱125 内には、収納されてい
る硬貨を貯留繰出部11に搬送する送出コンベヤ126 が設
けられている。
【0042】次に、図1および図14において、131 は
硬貨補充カセットで、この硬貨補充カセット131 は機体
1内の上部に位置して挿脱自在に装着され、この硬貨補
充カセット131 には上下面に開口した複数の筒状の補充
硬貨収納部132 が形成され、この各補充硬貨収納部132
の下面開口からそれぞれ一括して放出された硬貨は図示
しないシュートに案内されて硬貨搬送コンベヤ121 に供
給されるようになっている。
【0043】硬貨補充カセット131 の1円、5円、10
円、50円、 100円および 500円硬貨をそれぞれ所定枚
数、例えば50枚の硬貨をそれぞれ区分け収納する各補充
硬貨収納部132 のうち、出金量の多い金種の硬貨を収納
する補充硬貨収納部132 は複数設けられ、例えば、1円
硬貨、10円硬貨および 100円硬貨の補充硬貨収納部132
は2つずつ、その他の金種の補充硬貨収納部132 は1つ
ずつ設けられている。
【0044】また、硬貨補充カセット131 の各補充硬貨
収納部132 の下面開口部には、それぞれ放出手段、例え
ばシャッタ133 が溝状の案内溝(図示せず)に沿って開
閉自在に設けられ、この各シャッタ133 の一端部はこの
硬貨補充カセット131 の装着方向に沿う一側面に突出さ
れ、この各シャッタ133 の突出端には上方に折り曲げた
係合部134 がそれぞれ形成され、この各シャッタ133 は
スプリング135 にてそれぞれ補充硬貨収納部132 の下面
開口部を閉塞する方向に付勢されている。
【0045】また、硬貨補充カセット131 の装着位置に
沿って各シャッタ133 の駆動手段、例えば、ソレノイド
136 が機体1内に設けられ、硬貨補充カセット131 の装
着により各ソレノイド136 のプランジャ137 に設けた係
合片138 が各シャッタ133 の係合部134 に係合され、ソ
レノイド136 の励磁動作でシャッタ133 は開放されるよ
うになっている。この各ソレノイド136 は、各収納筒部
114 のそれぞれの硬貨減少を検知する図示しない各硬貨
減少検知センサからの硬貨減少信号に基づいて駆動され
る。
【0046】そして、硬貨補充カセット131 の一端には
取手139 が設けられ、各補充硬貨収納部132 の上面開口
部を閉塞する蓋体140 が設けられ、機体1の扉にて開放
される後部から装着されるようになっている。
【0047】また、図2は速度制御部141 を示し、この
速度制御部141 は、モード選択手段142 からの信号に基
づいて、パルスモータ52の速度を通常速度V1 、高速V
2 、超高速V3 の三段階に変速制御し、貯留繰出部11の
繰出速度および硬貨識別分類通路21の搬送手段41の搬送
速度を三段階に変速制御する。モード選択手段142 は、
入金指令、入金不承認指令、出金指令、初期補充指令お
よび途中補充指令などの機械操作者の選択操作や機械内
部の指令に応じた信号を出力する。
【0048】そして、速度制御部141 は、貯留繰出部11
の繰出速度および硬貨識別分類通路21の搬送手段41の搬
送速度を、各指令に応じて以下のように制御する。入金
指令時は、入金硬貨の識別と分岐を確実に行なうために
通常速度V1 に制御する。入金不承認指令時は、識別部
91を通じての入金硬貨の枚数をカウントするカウント部
143 からの信号が、例えば55枚未満の信号であれば、貯
留繰出部11に送り込まれる返却硬貨の重量が繰出動作に
影響するような大きな負荷とならないとして超高速V3
に制御し、また、55枚以上の信号であれば、貯留繰出部
11に送り込まれる返却硬貨の重量が大きく高速繰出動作
が困難となるような大きな負荷となるとして通常速度V
1 に制御する。出金指令時は、出金硬貨が金額的には最
大 999円で枚数的には27枚が最大枚数であって超高速V
3 が可能であるが、出金リジェクト硬貨があった場合に
は分岐を行なう必要があることを考慮して高速V2 に制
御する。初期補充指令時は、硬貨補充カセット131 から
所定時間(例えば7秒)ごとに各補充硬貨収納部132 か
ら補充硬貨が50枚ずつ放出されると、貯留繰出部11に一
時的に 100枚の補充硬貨がたまることがあり、貯留繰出
部11にたまった返却硬貨の重量負荷が大きくなるために
通常速度V1 に制御する。途中補充指令時は、硬貨補充
カセット131 から放出される硬貨が1金種で50枚である
が、分岐を行なうことを考慮して高速V2 に制御する。
【0049】次に、本実施例の作用を説明する。
【0050】まず、入金処理について説明する。
【0051】機械操作者の入金指令操作に基づいて、硬
貨受収口2のシャッタが自動的に開き、操作者は硬貨受
収口2から入金硬貨を硬貨受部3に投入する。この硬貨
の投入を検知してそのシャッタが自動的に閉じられ、そ
の直後に、硬貨受部3の底部のシャッタ4が自動的に開
き、放出口5から硬貨を貯留繰出部11のホッパ13に放出
する。その放出後、シャッタ4は閉じるとともに硬貨受
収口2のシャッタは開く。
【0052】また、入金指令が入力された速度制御部14
1 は、パルスモータ52を通常速度V1 で回転させてお
り、貯留繰出部11に貯留された硬貨は回転円盤12の回転
で、この回転円盤12の周縁部に所定間隔ごとに突設され
たピン19にて1枚ずつ間隔をあけて硬貨識別分類通路21
に繰り出される。硬貨識別分類通路21に繰り出された硬
貨は、硬貨搬送ベルト42の各突起43,43間に1枚ずつ送
り込まれ、硬貨搬送ベルト42によりガイド部材26の通路
面部27に軽く押し付けられながら案内縁部28に沿って導
入通路部22および分類通路部23に搬送される。
【0053】導入通路部22および分類通路部23に搬送さ
れる硬貨は、識別部91で識別され、この識別部91にて識
別された識別信号に基づいて、対応する金種硬貨が対応
する金種の選別孔92a 〜92f を通過する際に、分岐位置
へ回動される種類別分岐ゲート95a 〜95f を通じて開口
された選別孔92a 〜92f に落下される。また、種類別硬
貨収納投出部113 の金種別の収納筒部114 に重積収納さ
れた硬貨の満杯検知がなされている場合、その金種の硬
貨は同様にして選別孔92g に落下される。
【0054】各選別孔92a 〜92f に落下された硬貨は、
シュート101 に案内されてそれぞれ金種ごとに一時保留
部111 に重積状態で一時保留され、選別孔92g に落下さ
れた硬貨はシュート102 を通じて硬貨搬送コンベヤ121
上に放出されて一時保留される。
【0055】また、識別部91で不適性硬貨として識別さ
れた硬貨は、硬貨識別分類通路21の送出通路部25の末端
近傍で硬貨搬送ベルト42から外れ、案内縁部28に案内さ
れて自重転動して硬貨受部3に戻される。
【0056】また、貯留繰出部11に残留する回転円盤12
で送出されない残留物の回収は、ホッパ13の下端部の開
閉板81を開いて戻し口82から回収シュート83にて昇降バ
ケット装置84のバケット85に放出し、回収シュート83か
ら放出された硬貨または異物を受取ったバケット85は上
昇して放出口86b から返却硬貨搬送ベルト87上に硬貨ま
たは異物を放出し、この返却硬貨搬送ベルト87にて硬貨
受部3に戻す。
【0057】また、硬貨受部3は、入金硬貨が貯留繰出
部11に放出された直後にシャッタ4が閉じるとともに硬
貨受収口2のシャッタが再度開放されており、この硬貨
受部3へ戻された不適性硬貨、貯留繰出部11から戻され
た残留物はいつでも取り出せる。
【0058】そして、機械操作者により入金金額が確認
されて入金承認操作がなされると、各一時保留部111 に
保留された硬貨は投出板115 の後退と支承部材116 の下
降により、種類別硬貨収納投出部113 の収納筒部114 内
にそれぞれ重積収納され、また、硬貨搬送コンベヤ121
上のオーバーフロー硬貨はこの硬貨搬送コンベヤ121の
駆動で硬貨回収箱125 に放出収納される。
【0059】また、機械操作者により入金不承認操作が
なされると、一時保留枠112 の移動により一時保留部11
1 に一時保留されていた硬貨を硬貨搬送コンベヤ121 に
放出する。一時保留部111 から放出された硬貨および硬
貨搬送コンベヤ121 上に保留されていたオーバーフロー
硬貨は、硬貨搬送コンベヤ121 で貯留繰出部11に搬送さ
れる。
【0060】そして、入金不承認指令が入力された速度
制御部141 は、入金一時保留硬貨の枚数を識別部91を通
じてカウントしているカウント部143 からの信号により
入金硬貨の枚数が55枚未満か判断し、55枚未満であれば
パルスモータ52を超高速V3で回転させ、55枚以上であ
れば通常速度V1 で回転させる。そのため、貯留繰出部
11に搬送された硬貨は、貯留繰出部11から繰り出されて
硬貨識別分類通路21を搬送され、送出通路部25の末端か
ら硬貨受部3に戻される。シャッタが開放された硬貨受
収口2から返却硬貨を取り出せる。
【0061】このように、入金不承認時に、入金硬貨枚
数が55枚未満であれば、パルスモータ52を超高速V3 で
回転させて、一時保留した入金硬貨を迅速に返却し、返
却処理時間を短縮することができ、かつ、55枚以上であ
れば、貯留繰出部11に送り込まれた硬貨の重量が大きく
高速繰出動作が困難となるような負荷となることを考慮
して、パルスモータ52を通常速度V1 で回転させて、貯
留繰出部11からの硬貨の繰出動作を確実にすることがで
きる。
【0062】次に、出金処理について説明する。
【0063】機械操作者により出金貨幣値(金額または
金種と枚数)の入力操作と出金指令操作がなされると、
種類別硬貨収納投出部113 の収納筒部114 に重積収納さ
れている硬貨を投出板115 にて順次硬貨搬送コンベヤ12
1 上に放出する。出金貨幣値の硬貨の投出が終了した状
態で硬貨搬送コンベヤ121 が駆動され、硬貨搬送コンベ
ヤ121 上に投出された硬貨が貯留繰出部11に搬送され
る。
【0064】そして、出金指令が入力された速度制御部
141 は、パルスモータ52を高速V2で回転させる。その
ため、貯留繰出部11に搬送された硬貨は、貯留繰出部11
から繰り出されて硬貨識別分類通路21を搬送され、識別
部91で識別されて、種類別硬貨収納投出部113 から投出
された金種と硬貨枚数が指定された出金貨幣値を構成す
る金種と硬貨枚数と合うか照合される。識別部91で出金
適正と識別された硬貨は、送出通路部25の末端から硬貨
受部3に投出される。
【0065】また、識別部91で異常と識別された異常硬
貨は、選別孔92h から落下され、シュート103 を通じて
リジェクト硬貨収納箱123 の異常硬貨専用収納部に収納
される。そして、再度前記出金動作で異常硬貨として回
収された金種の硬貨を出金し、識別部91で金種と枚数を
確認して硬貨受部3に投出される。
【0066】そして、出金硬貨の投出動作終了から所定
時間後(出金硬貨すべてが硬貨受部3へ送られる所定時
間後)に投出された金種と硬貨枚数が指定された出金貨
幣値を構成する金種と硬貨枚数に一致していることを条
件として硬貨受入口2のシャッタが開かれ、出金硬貨の
取出しが可能となる。また、出金硬貨の取出し後、所定
の時期に硬貨受入口2のシャッタが閉じられ、待機状態
に復帰される。
【0067】このように、出金時には、パルスモータ52
を高速V2 で回転させて、出金硬貨を迅速に出金し、出
金処理時間を短縮することができる。
【0068】なお、前記入金処理および出金処理におい
て、硬貨受部3に戻された入金硬貨、硬貨受部3に出金
された出金硬貨などの取り忘れ硬貨は、貯留繰出部11か
ら硬貨識別分類通路21を経て選別孔92h からシュート10
3 を通じてリジェクト硬貨収納箱123 に収納(正常硬貨
は正常硬貨収納部、異常硬貨は異常硬貨専用収納部に収
納)される。
【0069】また、入金、出金処理毎に各収納筒部114
と硬貨回収箱125 とへの硬貨出入り量が図示しない制御
装置にて演算されて記憶部に記憶され、機体1内の硬貨
量の在高管理が行なわれる。
【0070】次に、硬貨補充処理について説明する。
【0071】まず、始業時などの初期補充時について説
明する。この場合、種類別硬貨収納投出部113 は全て空
であり、機体1に装着した硬貨補充カセット131 から硬
貨補充を行なう。
【0072】そして、機械操作者により初期補充操作が
なされると、種類別硬貨収納投出部113 の金種に対応す
る1個の補充硬貨収納部132 のシャッタ133 がソレノイ
ド136 で駆動され、その補充硬貨収納部132 に収納さ
れていた補充硬貨が一括放出され、図示しないシュート
に案内されて硬貨搬送コンベヤ121 上に供給され、硬貨
搬送コンベヤ121 で貯留繰出部11に搬送される。前述の
金種の補充硬貨収納部132 のシャッタ133 の開放から所
定時間(例えば7秒)毎に順次一金種ずつ対応する補充
硬貨収納部132 のシャッタ133 が開放されて前述と同様
の動作を繰り返す。
【0073】初期補充指令が入力された速度制御部141
は、パルスモータ52を通常速度V1で回転させる。その
ため、貯留繰出部11に搬送された補充硬貨は、貯留繰出
部11から硬貨識別分類通路21に繰り出され、識別部91で
識別されて、対応する金種の選別孔92a 〜92f からシュ
ート101 を通じて収納筒部114 に補充収納される。この
とき、投出板115 は退避状態で硬貨は一時保留枠112 に
一時保留されることなく収納筒部114 に収納される。
【0074】また、識別部91で異常硬貨と識別された硬
貨は、選別孔92h からシュート103を通じてリジェクト
硬貨収納箱123 の異常硬貨専用収納部に収納される。
【0075】続いて、途中補充時について説明する。種
類別硬貨収納投出部113 の各収納筒部114 のいずれかの
収納筒部114 の硬貨が所定量より減少した場合、硬貨補
充カセット131 の減少した収納筒部114 に対応する金種
の1つの補充硬貨収納部132から補充硬貨が一括放出さ
れ、図示しないシュートに案内されて硬貨搬送コンベヤ
121 上に供給され、硬貨搬送コンベヤ121 で貯留繰出部
11に搬送される。
【0076】途中補充指令が入力された速度制御部141
は、パルスモータ52を高速V2 で回転させる。そのた
め、貯留繰出部11に搬送された補充硬貨は、貯留繰出部
11から硬貨識別分類通路21に繰り出され、識別部91で識
別されて、対応する金種の選別孔92a 〜92f から収納筒
部114 に補充収納され、また、識別部91で異常硬貨と識
別された硬貨は、選別孔92h からリジェクト硬貨収納箱
123 の異常硬貨専用収納部に収納される。
【0077】なお、硬貨補充カセット131 に同一金種の
硬貨を収納する補充硬貨収納部132が複数設けられてい
る金種の硬貨を補充する場合は、予め設定されている順
序で放出されるようになっている。
【0078】また、この硬貨補充カセット131 から補充
された硬貨は入金処理の場合と同様に収納筒部114 に収
納された硬貨量が既に記憶している硬貨量に加算されて
在高管理される。
【0079】また、種類別硬貨収納投出部113 のある金
種の収納筒部114 の硬貨が所定量より減少し、この減少
した金種の補充硬貨が硬貨補充カセット131 からすでに
放出されている場合には、硬貨補充カセット131 に硬貨
を補充した後前述の補充動作を行なうが、硬貨回収箱12
5 の現金在高管理を要求されない場合は硬貨回収箱125
の送出コンベヤ126 を駆動し、硬貨回収箱125 に収納さ
れている硬貨が貯留繰出部11に搬送され、この貯留繰出
部11から硬貨識別分類通路21に繰り出され、識別部91で
識別されて、不足している金種の選別孔92a 〜92f から
シュート101 を通じて収納筒部114 内に補充収納され
る。このとき、収納筒部114 の満杯検知がなされている
金種硬貨は、選別孔92g からシュート102 を通じて硬貨
搬送コンベア121 へ放出され、この硬貨搬送コンベア12
1 から硬貨回収箱125 に戻される。異常硬貨は、選別孔
92h からシュート103 を通じてリジェクト硬貨収納箱12
3 の異常硬貨専用収納部に収納される。
【0080】なお、硬貨補充カセット131 に収納された
硬貨量は在高管理されず、単に各補充硬貨収納部132 の
硬貨が放出されているか、未放出であるかのデータ管理
が行なわれる。
【0081】次に、硬貨回収処理について説明すると、
硬貨回収指令により種類別硬貨収納投出部113 に収納さ
れている硬貨が、投出板115 で硬貨搬送コンベヤ121 に
順次投出され、この硬貨搬送コンベヤ121 から硬貨回収
箱125 に放出収納される。そして、機体1から、回収収
納された硬貨の金種別枚数・金額及び合計金額が算出さ
れて明らかになった硬貨回収箱125 、リジェクト硬貨収
納箱123 、硬貨補充カセット131 がそれぞれ取り出され
る。
【0082】次に、回転円盤12の回転駆動動作について
説明すると、通常時にはパルスモータ52の正転により、
回転円盤12が正回転されて、ホッパ13内の硬貨が硬貨識
別分類通路21に繰り出される。この回転円盤12の回転時
に、硬貨が詰まりかけたときには、板ばね18で支持され
ているピン19が回転円盤12の表面から裏面側へ退避し、
硬貨詰まりが解消される。
【0083】また、仮に硬貨の噛み込みが発生して回転
円盤12が正回転しないことを検知したとき、または回転
円盤12が正回転していても識別部91が硬貨を所定時間検
知せずかつホッパ13内に硬貨を検知しているときには、
それら検知条件に基づき、パルスモータ52が逆転され
て、回転円盤12が逆回転され、硬貨詰まりや硬貨繰出不
能が解消される。さらに、入金処理時の回転円盤12で送
出されない異物を回収する際、ホッパ13の開閉板81の開
放を検知条件として、パルスモータ52が正転、逆転が繰
り返されて、回転円盤12が正回転、逆回転を繰り返さ
れ、異物の放出が確実になる。
【0084】このパルスモータ52が逆転時には、回転円
盤12は逆回転するが、硬貨搬送ベルト42は駆動機構51の
ワンウェイクラッチ機構64によって逆回転せず、硬貨識
別分類通路21内の硬貨は逆流しない。
【0085】なお、前記実施例では貯留繰出部11の駆動
と硬貨識別分類通路21の搬送手段41の駆動を共通のパル
スモータ52で行なったが、個別のパルスモータを用いて
もよく、共通のパルスモータ52あるいは個別のパルスモ
ータが本発明のパルスモータ手段に相当する。
【0086】また、前記実施例において、硬貨搬送コン
ベヤ121 に一時保留硬貨、出金硬貨および補充硬貨を放
出する場合、硬貨搬送コンベヤ121 を停止状態としても
よく、また、硬貨が放出されるときに間欠的に駆動させ
て、硬貨が硬貨搬送コンベヤ121 に均等に載置されるよ
うにしてもよい。
【0087】また、硬貨補充カセット131 の補充硬貨収
納部132 は種類別硬貨収納投出部113 の収納筒部114 に
対応して設ける必要はなく、追加補充を必要とする金種
の硬貨のみの補充硬貨収納部132 とすることもできる。
【0088】また、硬貨補充カセット131 の補充硬貨収
納部132 は適宜に金種の設定、変更ができるようにする
こともでき、さらに、硬貨補充カセット131 の補充硬貨
収納部132 は一金種とすることもできる。
【0089】なお、前記実施例では、前記硬貨補充カセ
ット131 の補充硬貨収納部132 は硬貨を重積収納するよ
うにしたが、必ずしも整然と重積収納する筒状とする必
要はなく、単に箱形状の収納部とすることもできる。
【0090】さらに、前記実施例では、硬貨補充カセッ
ト131 の放出手段のシャッタ133 を駆動させる駆動手段
のソレノイド136 は機体1に設けた構造としたが、硬貨
補充カセット131 に設け、硬貨補充カセット131 の機体
1への装着により機体1側とコネクタなどにてソレノイ
ド136 が電気的に接続されるようにすることもできる。
【0091】また、前記実施例では、硬貨受収口2は入
金口と出金口とを共通の入出金口としたが、入金口と出
金口とをそれぞれ別に形成することもできる。
【0092】なお、前記実施例では、導入通路部22は上
方へ向けて傾斜しているが、この構成に限られるもので
はなく、分類通路部23のように略水平に延びるものでも
よい。
【0093】
【考案の効果】請求項1記載の考案によれば、入金硬貨
とともに出金硬貨をも貯留繰出部を通じて硬貨識別分類
通路において1枚ずつ分離状態で搬送するため、入金硬
貨および出金硬貨の残留が生じるのを防止でき、入金処
理および出金処理を確実に行なうことができる。また、
貯留繰出部および硬貨識別分類通路の搬送手段をパルス
モータ手段で駆動することにより、搬送速度の硬貨搬送
途中での変動が少なく、識別部による硬貨識別精度を向
上させることができる。さらに、また、入金時のように
金種毎の分岐処理を行なわない出金時には、速度制御部
によってパルスモータ手段の回転を入金時よりも速い速
度に制御することにより、出金硬貨を迅速に出金でき、
出金処理時間を短縮することができる。
【0094】請求項2記載の考案によれば、請求項1記
載の考案の効果に加えて、入金時に、入金硬貨を一時保
留した後、入金不承認指令が出された際、カウント部か
ら所定枚数以下、例えば貯留繰出部に送り込まれた硬貨
の重量が繰出動作に影響するような負荷とならない程度
の枚数以下の信号が出されていれば、速度制御部によっ
てパルスモータ手段の回転を超高速に制御し、一時保留
した入金硬貨を迅速に返却して、返却処理時間を短縮す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の循環式硬貨入出金機の一実施例を示
し、内部構造を説明する正面図である。
【図2】同上実施例の速度制御部のブロック図である。
【図3】同上実施例の硬貨識別分類通路の正面図であ
る。
【図4】同上実施例の貯留繰出部の正面図である。
【図5】同上実施例の図4のA−A断面図である。
【図6】同上実施例の駆動機構の側面図である。
【図7】同上実施例の駆動機構の斜視図である。
【図8】同上実施例の硬貨識別分類通路の断面図であ
る。
【図9】同上実施例の硬貨識別分類通路の斜視図であ
る。
【図10】同上実施例の図1のB−B断面図である。
【図11】同上実施例の図1のC−C断面図である。
【図12】同上実施例の図1のD−D断面図である。
【図13】同上実施例の図1のE−E断面図である。
【図14】同上実施例の硬貨補充カセットの斜視図であ
る。
【図15】同上実施例の硬貨識別分類通路の動作説明図
である。
【符号の説明】
2 出金口としての硬貨受入口 11 貯留繰出部 21 硬貨識別分類通路 41 搬送手段 52 パルスモータ手段としてのパルスモータ 91 識別部 95a 〜95h 種類別分岐ゲート 113 種類別硬貨収納投出部 121 送込手段としての硬貨搬送コンベヤ 141 速度制御部 142 モード選択手段 143 カウント部

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯留繰出部に受け入れた入金硬貨をこの
    貯留繰出部から硬貨識別分類通路に1枚ずつ繰り出すと
    ともに硬貨識別分類通路を搬送手段により搬送し、この
    硬貨識別分類通路を搬送される入金硬貨を識別部により
    識別するとともにこの識別信号に基づき作動される種類
    別分岐ゲートにより出金硬貨に使用すべき硬貨は種類別
    に分岐して一時保留し、入金承認時に一時保留硬貨を種
    類別硬貨収納投出部へ収納し、かつ、出金時には種類別
    硬貨収納投出部から硬貨を投出して機械操作者側へ出金
    する循環式硬貨入出金機において、 前記種類別硬貨収納投出部から投出される出金硬貨を前
    記貯留繰出部へ送り込む送込手段と、 前記硬貨識別分類通路の末端が接続され、前記硬貨繰出
    部へ送り込まれる出金硬貨を硬貨識別分類通路を通じて
    出金する出金口と、 前記貯留繰出部の駆動および前記硬貨識別分類通路の搬
    送手段の駆動を行なうパルスモータ手段と、 入金指令および出金指令の信号を出力するモード選択手
    段と、 このモード選択手段からの信号に基づいて前記パルスモ
    ータ手段を制御し、前記貯留繰出部および硬貨識別分類
    通路の搬送手段の各速度を入金指令時に対して出金指令
    時を速い速度に制御する速度制御部とを備えたことを特
    徴とする循環式硬貨入出金機。
  2. 【請求項2】 入金不承認時に一時保留硬貨を送込手段
    により貯留繰出部へ送り、硬貨識別分類通路を通じて出
    金口へ送ってなり、 識別部を通じての入金硬貨の枚数をカウントするカウン
    ト部を備え、 速度制御部は、パルスモータ手段の速度を通常速度、高
    速、超高速の三段階に変速可能とし、モード選択手段か
    らの入金不承認指令と前記カウント部からの所定枚数値
    以下の信号とに基づき貯留繰出部および硬貨識別分類通
    路の搬送手段の各速度を超高速に設定することを特徴と
    する請求項1記載の循環式硬貨入出金機。
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