JP3284894B2 - 車両のスライドドア装置 - Google Patents

車両のスライドドア装置

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JP3284894B2
JP3284894B2 JP20426096A JP20426096A JP3284894B2 JP 3284894 B2 JP3284894 B2 JP 3284894B2 JP 20426096 A JP20426096 A JP 20426096A JP 20426096 A JP20426096 A JP 20426096A JP 3284894 B2 JP3284894 B2 JP 3284894B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両のスライドドア
装置に関し、特に二枚のドアが面一に隣接して車両開口
を閉鎖するスライドドア装置に関する。
【0002】
【従来の技術】有蓋荷物車等において、荷物の積み卸し
を容易にするために荷室側面に開口を設けたものがあ
り、例えば実開昭60−85218号公報には、二枚の
ドアを引き違い式に開閉するドア装置が示されている。
このドア装置によると、観音開き式のものに比して車両
側方へのドアの開放スペースを確保する必要がなく、狭
所での荷扱いが容易であるという利点がある。しかし、
内外のドアに閉鎖状態で段差を生じるため、荷室内で荷
崩れ等があると、内側ドアが荷物と干渉して開けられな
くなるという問題があり、また、段差により見栄えが悪
くなるとともに、ドアに宣伝用の文字や絵を書いても連
続性がなく歪んでしまうという問題もある。さらに、ア
ッパ側、ロア側共に必ず二本づつのレールを設ける必要
があるため設置スペースを要し、しかも、荷室側壁の厚
さがドア2枚分必要であるために荷室の有効面積が減少
するという問題がある。
【0003】一方、実開昭58−182828号公報に
は、連結リンクと湾曲リンクで結合した二枚のドアによ
って車両開口を開閉するスイングドアが示されている。
これによると、閉鎖状態で二枚のドアを面一に位置させ
ることができるが、開放時にドアが車両外方へ比較的大
きく旋回することは避けられず、また、構造上、重量の
ある強固なドアは使用できないという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の第1
の目的は、重量のある強固なドアを、その開放スペース
を要することなく開閉でき、かつ閉鎖時には二枚のドア
を面一に位置させることが可能な車両のスライドドア装
置を提供することにある。
【0005】本発明の第2の目的は、設置スペースを小
さくできる車両のスライドドア装置を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本第1発明における車両のスライドドア装置は、車
両開口(O)の上下縁にそれぞれ配設されたアッパレー
ル(4)およびロアレール(3)と、上縁が四節リンク
(6A,7A,7B,6B,7C,7D)を介してアッ
パレール(4)に案内され、下縁がロアレール(3)に
案内されて開閉移動する二枚のドア(1A,1B)とを
備え、ドア(1A,1B)は、互いに隣接して面一に位
置して車両開口(O)を閉鎖するとともに、閉鎖位置に
ある他方のドアに対してその外方へ引出し開放させら
れ、かつ、上記アッパレール(4)は直線状であり、当
該アッパレール(4)に沿って移動する移動部材(6
A,6B)に振出アーム(7A,7B,7C,7D)を
設けて上記四節リンクを構成し、振出アーム(7A,7
B,7C,7D)の先端にドア(1A,1B)の上縁を
結合して、開放初期に振出アーム(7A,7B,7C,
7D)により車両外方へ振り出されたドア(1A,1
B)を、アッパレール(4)に沿って直線開放移動させ
ようになし、かつ、前記ドア(1A,1B)は下面に
前後一対のロアローラ(2A,2B,2C,2D)を有
して、これらロアローラ(2A,2B,2C,2D)が
前記ロアレール(3)内を転動するようになし、かつ前
記ロアレール(3)は前後端部(31,32)が車両内
方へ湾曲するとともに、前記ロアレール(3)には、前
記ドア(1A,1B)の引き込み閉鎖時にドア閉鎖方向
に対して後側の前記ロアローラ(2B,2C)が進入す
る湾曲レール部(33,34)を接続して、前記湾曲レ
ール部(33,34)の近傍には、前記後側ロアローラ
(2B,2C)の支持体(21)に係合して前記後側ロ
アローラ(2B,2C)を前記湾曲レール部(33,3
4)内へ引き込むトラップ手段(8A,8B)を設けた
ものである。
【0007】本第1発明においては、アッパレールとロ
アレールでドアを開閉案内するから、従来のスイング式
のようにドアを旋回開放するものに比してドア開放時の
車両側方へのスペースが小さくなるとともに、ロアレー
ルで荷重を支持できるから重量のある強固なドアの開閉
が可能である。また、従来の引き違い式のものと異な
り、二枚のドアを互いに隣接して面一に位置させること
ができるから、荷崩れ等によりドアの開放ができなくな
るという問題がないとともに、宣伝用の絵等をドアに滑
らかに描くことができ、意匠性も向上する。さらに、二
枚のドアを共通のアッパレールとロアレールで案内する
ことが可能であるから、装置の設置スペースも小さくで
きる。そして、 振出アームを設けたことにより開放時
にドアが確実に車両外方へ振り出され、その後、閉鎖位
置にある他方のドアに対してその外方を直線移動する。
また、ドア閉鎖時にはトラップ手段によって後側ロアロ
ーラのみが湾曲レール部内へ引き込まれるから、前後の
ロアローラで共通のロアレールを使用しても、ドアの引
き込み閉鎖が確実になされる。
【0008】
【0009】
【0010】本第発明では、アッパレール(4)に沿
ってガイドレール(5)を設けるとともに、ガイドレー
ル(5)は両端部(53,54,55,56)を湾曲さ
せてこの部分でアッパレール(4)に対して相対間隔が
漸次変化するようになし、振出アーム(7A,7B,7
C,7D)の旋回中心(71)から偏心した位置に設け
た振出ローラ(64A,64B64C,64D)をガイ
ドレール(5)に嵌装して、移動部材(6A,6B)が
アッパレール(4)の端部を通過する間に振出アーム
(7A,7B,7C,7D)を振り出し旋回させるよう
にしてある。
【0011】本第発明においては、振出アームの旋回
を、モータ等の特別な駆動機構を要することなくガイド
レールと振出ローラで確実に行うことができる。この構
成によっても、従来の引き違い式のものに比してレール
は3本で良いから、設置スペースも小さくなる。
【0012】 本第3発明における車両のスライドドア
装置は、車両開口(O)の上下縁にそれぞれ配設された
アッパレール(4)およびロアレール(3)と、上縁が
四節リンク(6A,7A,7B,6B,7C,7D)を
介して前記アッパレール(4)に案内され、下縁が前記
ロアレール(3)に案内されて開閉移動する二枚のドア
(1A,1B)とを備え、前記ドア(1A,1B)は、
互いに隣接して面一に位置して前記車両開口(O)を閉
鎖するとともに、閉鎖位置にある他方のドアに対してそ
の外方へ引出し開放させられ、かつ前記アッパレール
(4)は直線状であり、当該アッパレール(4)に沿っ
て移動する移動部材(6A,6B)を前側ドア(1A)
の前半部と後側ドア(1B)の後半部にそれぞれ配設し
て、これら移動部材(6A,6B)に各一対の振出アー
ム(7A,7B,7C,7D)を設けて前記四節リンク
を構成し、前記振出アーム(7A,7B,7C,7D)
の先端に前記各ドア(1A,1B)の上縁を結合して、
開放初期に振出アーム(7A,7B,7C,7D)によ
り車両外方へ振り出されたドア(1A,1B)を、前記
アッパレール(4)に沿って直線開放移動させるように
し、かつ、前記アッパレール(4)に沿ってガイドレー
ル(5)を設けるとともに、前記ガイドレール(5)は
両端部(53,54,55,56)を湾曲させてこの部
分で前記アッパレール(4)に対して相対間隔が漸次変
化するようになし、前記振出アーム(7A,7B,7
C,7D)の旋回中心(71)から偏心した位置に設け
た振出ローラ(64A,64B,64C,64D)を前
記ガイドレール(5)に嵌装して、前記移動部材(6
A,6B)が前記アッパレール(4)の端部を通過する
間に前記振出アーム(7A,7B,7C,7D)を振り
出し旋回させるようにしたものである。
【0013】
【0014】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)図1には本発明のスライドドア装置を
備えた有蓋貨物車両の側面図を示す。図において、車両
の荷室Lの側面には荷物積み卸し用の開口が形成されて
おり、この開口は、フロントピラーP1とセンターピラ
ーP2との間、およびセンターピラーP2とリヤピラー
P3との間にそれぞれ設けられたドア1A,1Bにより
閉鎖されている。閉鎖状態で、二枚のドア1A,1Bは
後述のように面一に位置している。
【0015】図2は上記二枚のドア1A,1Bをスライ
ド操作するスライドドア装置の垂直断面図であり、図3
はスライドドア装置の全体分解斜視図である。なお、図
2ではドアを開放した状態を実線で、閉鎖した状態を鎖
線で示してある。各ドア1A,1Bの上面には前後位置
にそれぞれブラケット11が設けられ(図3)、各ブラ
ケット11には筒状連結部111が形成されている。な
お、前側ドア1Aの一対のブラケット11は後述するよ
うに実際にはその前半部(図3の左半部)内に設置さ
れ、後側ドア1Bの一対のブラケット11は後述するよ
うに実際にはその後半部内に設置されている。各ドア1
A,1Bの下面には前後の端部にステー12が取り付け
られ、車両内方へ向く各ステー12の先端にロアローラ
2A,2B,2C,2Dが装着されている。また、前後
のドア1A,1Bには、それぞれドア表面の前端と後端
に把手13が設けられるとともに、ドア1A,1B内の
後端と前端には、把手13をドア開放方向へ引いた時に
開錠される公知のロック機構14が設けられている。
【0016】ボデー開口Oの上縁(図2)にはアッパレ
ール4が設けられており、これに沿って移動する移動部
材6A,6Bが、図3に示すように、前後の二箇所に配
設されている。前側移動部材6Aの詳細を図4に示す。
移動部材6Aは長尺体で、その前後の端部に設けた垂直
ローラ61A,61Bがアッパレール4を転動する。各
垂直ローラ61A,61Bに近い内方位置にはそれぞれ
水平ローラ62A,62Bが設けてあり、これら水平ロ
ーラ62A,62Bは上下一対のローラ体621を有し
て(図2)車両外方へ開放するC字断面をなす上記アッ
パレール4の左右の側面上を転動する。移動部材6Aに
は上面の前後端にそれぞれ振出アーム7A,7Bが設け
られている。各振出アーム7A,7Bは三角形の板体
で、中央コーナ部が移動部材6Aの側面に設けたブラケ
ット63に軸部材71で支持されて水平旋回可能となっ
ている。振出アーム7Aの一端コーナ部には下方へピン
72が突設され、このピン72がドアブラケット11の
筒状連結部111(図2)内に嵌装されている。
【0017】振出アーム7Aの他端コーナ部には、上面
に立設した軸部材73に振出ローラ64Aが設けられ、
この振出ローラ64Aはアッパレール4の上方位置に配
設された略逆U字断面のガイドレール5(図2)内を転
動する。振出ローラの径は図2に示すように、前側の振
出ローラ64Aが後側の振出ローラ64Bより大径とな
っており、大径の振出ローラ64Aはガイドレール5の
広幅とした下半部51内に(図2)、小径の振出ローラ
64Bはガイドレール5の小幅とした上半部52内に位
置している。なお、後側移動部材6Bは前側移動部材6
Aと同一構造であるが、振出アーム7C,7Dが上記振
出アーム7A,7Bとは前後方向で対称形となっている
点が異なる(図3)。また、前後の移動部材6A,6B
の対向端面にはそれぞれブロック状のクッション部材6
5が装着され、さらに前側移動部材6Aの後端には板バ
ネを湾曲成形したキャッチ66が後方へ向けて突設して
ある。
【0018】ドア下面のステー12とロアローラ装着部
の詳細を図5、図6に示す。ステー12は板体を先端
(各図の右端)に向けて屈曲成形したもので、基端には
幅方向へ複数の取付孔121が設けられている。ロアロ
ーラ2Aは、ステー12の先端下面に立設した棒状支持
体21の下端二股部211内に位置して、水平支軸22
により回転自在に支持され、図2に示すように、ドア1
Aの荷重を支えつつホデー開口下縁に設けたU字断面の
ロアレール3内を転動移動する。上記支持体21には中
間位置にガイドローラ23が水平位置で回動自在に設け
られており、ガイドローラ23の外周がロアレール3の
内壁に接している。他のロアローラ2B〜2D(図3)
についても装着部の構造は同一であるが、前後のドア1
A,1Bのそれぞれ前端と後端に設けたロアローラ2
A,2Dの支持体21には、ガイドローラ23上方のス
テー12先端下面に、図5、図6に示すような、邪魔板
24がドア1A,1Bの閉鎖方向前方に設けられてい
る。
【0019】図3において、ロアレール3の中央部に近
い湾曲レール部33,34近傍の車両ボデーには前後位
置にトラップ機構8A,8Bが設けてあり、このトラッ
プ機構8A,8Bの詳細を図7に示す。図において、車
両ボデーに固定されたベース81上には筒状の鞘部82
が立設され、平行に面取りした鞘部82の上端821外
周には、スプリング保持板83が、その中心に設けた楕
円トラック形の取付穴831によって嵌着されている。
スプリング保持板83には取付穴831を中心として対
称に湾曲する長孔状のスプリング案内孔832,833
が形成されている。鞘部82の外周には、コイルスプリ
ング84がスプリング保持板83とベース81との間に
設けられ、コイルスプリング84の両端841,842
は上方へ屈曲して、それぞれ各スプリング案内孔83
2,833の手前側端面に接して上方へ貫通している。
トラップレバー85はその先端側縁にトラップ用の凹所
851を有するとともに、基端下面に突設された軸体8
6がカラー871,872を介して上記鞘部82内に挿
通されてCリング88で結合されている。トラップレバ
ー85の中間部両側面にはスプリング案内孔832,8
33を貫通して上方へ延びたコイルスプリング84の両
端841,842がそれぞれ当接して、トラップレバー
85を平衡姿勢に付勢保持している。トラップレバー8
5は平衡姿勢では図3に示すように、ロアレール3に直
交し、その凹所851はロアレール3上に位置してい
る。なお、前後のトラップ機構8A,8Bは、トラップ
レバー85の凹所851が互いに向き合っている以外は
同一構造である。
【0020】図8には前後のドア1A,1Bと、ロアレ
ール3、アッパレール4、およびガイドレール5との位
置関係を示す。なお、図のレール形状はいずれも上方よ
り見たものである。図において、アッパレール4は前後
(図の左右)に延びる直線形状であり、ここに既述のよ
うに移動部材6A,6Bの垂直ローラ61A,61Bと
水平ローラ62A,62Bが嵌装されて(図9に移動部
材6Aの前端部のみを図示)アッパレール4に沿って移
動部材6A,6Bが直線的に移動する。一方、ガイドレ
ール5はアッパレール4よりも車両外方位置をこれに平
行に延びるとともに、既述のように広幅とした下半部5
1の両端53,54と小幅とした上半部52の両端5
5,56は車両内方へ湾曲して平面視でアッパレール4
と交差している。そして、ガイドレール5の上半部52
内には、前後のドア1A,1Bのそれぞれ後側および前
側の振出アーム7B,7Cに設けた振出ローラ64B,
64C(図3)が嵌装され、下半部51内には、前後の
ドア1A,1Bのそれぞれ前側および後側の振出アーム
7A,7Dに設けた振出ローラ64A,64Dが嵌装さ
れている。ガイドレール5の上半部52の両端55,5
6は下半部51の両端53,54よりも左右方向の内方
で湾曲しており(図3、図8)、上半部52の一端55
と下半部51の一端53、および上半部52の他端56
と下半部51の他端54のそれぞれの湾曲開始点の間隔
は、移動部材6A,6B上の前後の振出アーム7A,7
Bと7C,7Dの設置間隔に等しくしてある。
【0021】ロアレール3は前後の端部31,32が車
両内方へ湾曲するとともに、前後のロアローラ2A,2
Bと2C,2Dの間隔だけ各端部31,32から左右方
向の内方位置に、各端部31,32と同形状で湾曲する
湾曲レール部33,34が接続してある。
【0022】このような構造のスライドドア装置におい
て、前側ドア1Aを開放する場合の装置の作動を図1
0、図11を参照して説明する。なお、図10は前側ド
ア1Aの前端部の水平断面、図11は後端部の水平断面
である。ドア閉鎖状態では、振出ローラ64Aはガイド
レール5の湾曲する端部53内にあり(図10)、振出
アーム7Aは図に示すように車両前方(図の左方)へ向
いて傾斜している(図10のA位置)。この状態でドア
把手13(図3)を後方へ引いてロック機構14の係合
を解除すると、振出アーム7Aの軸部材71はアッパレ
ール4に沿って直線移動するのに対して、振出ローラ6
4Aは、アッパレール4と交差して漸次相対間隔が変化
するガイドレール5の湾曲端部53に沿って移動する。
このため、前側ドア1Aが後方へ移動するにつれて、図
10のB,C,Dの各位置で振出アーム7Aは次第に車
両外方(図の下方)へ向きを変え、これに伴って前側ド
ア1Aが車両外方へ振り出される。この前側ドア1Aの
振り出し移動に従って、ロアローラ2A(図11にはそ
のガイドローラ23を図示)はA,B,C,Dの各位置
で示すようにロアレール3内をその湾曲部31から直線
部へと移動して、後側ドア1Bと干渉しないその外側を
後方へ移動する。前側ドア1Aを全開にしても、その移
動部材6Aは既述のように前側ドア1Aの前半部内に設
けられているから、後側ドア1Bの移動部材6Bと直接
干渉することはなく、クッション部材65(図3)が互
いに当接して衝撃を緩和するとともに、キャッチ66の
先端が後側ドア1Bの移動部材6Bの前端部に弾性的に
係止されて、前側ドア1Aを全開状態に保持する。
【0023】開放した前側ドア1Aを閉鎖する場合に
は、ドア把手13を前方へ引くと、前後の振出ローラ6
4A,64Bはそれぞれアッパレール5の上半部52内
と下半部51内を転動して各々の屈曲する端部53,5
5内に戻る。この時、図12に示すように、前側ロアロ
ーラ2Aもロアレール3内を図の左方へ戻り移動する
が、前側ロアローラ2Aの支持体21には邪魔板24が
取り付けられているため、図のK位置で邪魔板24がト
ラップレバー85に当接してこれを押しやる。このた
め、図のL位置に示すように、トラップレバー85は前
側ロアローラ2Aの支持体21と係合することなくコイ
ルスプリング84の一端841のバネ力に抗して旋回さ
せられ、前側ロアローラ2Aは湾曲レール部33へ入り
込むことなくロアレール3内を直進する。前側ロアロー
ラが通過した後は、トラップレバー85はコイルスプリ
ング84の一端841のバネ力によって図12の実線で
示す平衡位置へ戻る。その後、後側ロアローラ2Bが、
図13に示すように、ロアレール3内を左方へ戻り移動
して図のM位置に至ると、その支持体21が、平衡位置
にあるトラップレバー85の先端凹所851に係合す
る。トラップレバー85は支持体21に係合したままコ
イルスプリング84の一端841のバネ力に抗して旋回
し、図のN位置で示すように、後側ロアローラ2Bを湾
曲レール部33内へ確実に案内する。
【0024】このようにして、再び閉鎖された前側ドア
1Aには、車両ボデーの上下の開口O縁に設けたウエザ
ストリップW1,W2(図2)やフロントピラーP1、
センターピラーP2の側縁に設けたウエザストリップW
3,W4(図10、図11)が背面より圧接して荷室の
シール性が確保される。そして、この閉鎖状態で、前側
ドア1Aと後側ドア1Bの表面は、図11に示すように
面一に位置する。なお、後側ドア1Bの開閉について
も、前側ドア1Aと同様の作動で行われる。
【0025】(他の実施形態)第1実施形態では車両開
口にセンターピラーP2がある場合について説明した
が、センターピラーP2を無くして、前後のドア1A,
1Bの間を、それぞれのドア1A,1Bに設けたシール
材でシールするようにしても良い。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、重量のある強固なドア
を、その開放スペースを要することなく開閉でき、かつ
閉鎖時には二枚のドアを面一に位置させることができ
る。また、設置スペースを小さくすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す、スライドドア装置
を備えた車両の全体側面図である。
【図2】図1のII−II線に沿った垂直断面図である。
【図3】スライドドア装置の全体分解斜視図である。
【図4】移動部材の全体平面図である。
【図5】ロアローラの取付構造を示す側面図である。
【図6】ロアローラの取付構造を示す平面図である。
【図7】トラップ機構の分解斜視図である。
【図8】ドアの概略側面図、レールの概略平面図であ
る。
【図9】振出アーム設置部の要部斜視図である。
【図10】図8のX −X 線に沿った水平断面図である。
【図11】図8のXI−XI線に沿った水平断面図である。
【図12】トラップ機構の作動を示す部分断面平面図で
ある。
【図13】トラップ機構の作動を示す部分断面平面図で
ある。
【符号の説明】
1A,1B…ドア、2A,2B,2C,2D…ロアロー
ラ、21…支持体、3…ロアレール、33,34…湾曲
レール部、4…アッパレール、5…ガイドレール、5
3,54,55,56…両端部、6A,6B…移動部
材、64A,64B,64C,64D…振出ローラ、7
A,7B,7C,7D…振出アーム、71…軸部材、8
A,8B…トラップ機構、O…車両開口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 幸雄 愛知県刈谷市一里山町金山100番地 ト ヨタ車体株式会社内 (56)参考文献 実開 平5−65635(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60J 5/06 E05D 15/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両開口(O)の上下縁にそれぞれ配設
    されたアッパレール(4)およびロアレール(3)と、
    上縁が四節リンク(6A,7A,7B,6B,7C,7
    D)を介して前記アッパレール(4)に案内され、下縁
    が前記ロアレール(3)に案内されて開閉移動する二枚
    のドア(1A,1B)とを備え、前記ドア(1A,1
    B)は、互いに隣接して面一に位置して前記車両開口
    (O)を閉鎖するとともに、閉鎖位置にある他方のドア
    に対してその外方へ引出し開放させられ、かつ、前記ア
    ッパレール(4)は直線状であり、当該アッパレール
    (4)に沿って移動する移動部材(6A,6B)に振出
    アーム(7A,7B,7C,7D)を設けて前記四節リ
    ンクを構成し、前記振出アーム(7A,7B,7C,7
    D)の先端に前記ドア(1A,1B)の上縁を結合し
    て、開放初期に振出アーム(7A,7B,7C,7D)
    により車両外方へ振り出されたドア(1A,1B)を、
    前記アッパレール(4)に沿って直線開放移動させる
    うになし、かつ、前記ドア(1A,1B)は下面に前後
    一対のロアローラ(2A,2B,2C,2D)を有し
    て、これらロアローラ(2A,2B,2C,2D)が前
    記ロアレール(3)内を転動するようになし、かつ、前
    記ロアレール(3)は前後端部(31,32)が車両内
    方へ湾曲するとともに、前記ロアレール(3)には、前
    記ドア(1A,1B)の引き込み閉鎖時にドア閉鎖方向
    に対して後側の前記ロアローラ(2B,2C)が進入す
    る湾曲レール部(33,34)を接続して、前記湾曲レ
    ール部(33,34)の近傍には、前記後側ロアローラ
    (2B,2C)の支持体(21)に係合して前記後側ロ
    アローラ(2B,2C)を前記湾曲レール部(33,3
    4)内へ引き込むトラップ手段(8A,8B)を設けた
    ことを特徴とする車両のスライドドア装置。
  2. 【請求項2】 前記アッパレール(4)に沿ってガイド
    レール(5)を設けるとともに、前記ガイドレール
    (5)は両端部(53,54,55,56)を湾曲させ
    てこの部分で前記アッパレール(4)に対して相対間隔
    が漸次変化するようになし、前記振出アーム(7A,7
    B,7C,7D)の旋回中心(71)から偏心した位置
    に設けた振出ローラ(64A,64B,64C,64
    D)を前記ガイドレール(5)に嵌装して、前記移動部
    材(6A,6B)が前記アッパレール(4)の端部を通
    過する間に前記振出アーム(7A,7B,7C,7D)
    を振り出し旋回させるようにした請求項1に記載の車両
    のスライドドア装置。
  3. 【請求項3】 車両開口(O)の上下縁にそれぞれ配設
    されたアッパレール(4)およびロアレール(3)と、
    上縁が四節リンク(6A,7A,7B,6B,7C,7
    D)を介して前記アッパレール(4)に案内され、下縁
    が前記ロアレール(3)に案内されて開閉移動する二枚
    のドア(1A,1B)とを備え、前記ドア(1A,1
    B)は、互いに隣接して面一に位置して前記車両開口
    (O)を閉鎖するとともに、閉鎖位置にある他方のドア
    に対してその外方へ引出し開放させられ、かつ前記アッ
    パレール(4)は直線状であり、当該アッパレール
    (4)に沿って移動する移動部材(6A,6B)を前側
    ドア(1A)の前半部と後側ドア(1B)の後半部にそ
    れぞれ配設して、これら移動部材(6A,6B)に各一
    対の振出アーム(7A,7B,7C,7D)を設けて前
    記四節リンクを構成し、前記振出アーム(7A,7B,
    7C,7D)の先端に前記各ドア(1A,1B)の上縁
    を結合して、開放初期に振出アーム(7A,7B,7
    C,7D)により車両外方へ振り出されたドア(1A,
    1B)を、前記アッパレール(4)に沿って直線開放移
    動させるようにし、かつ、前記アッパレール(4)に沿
    ってガイドレール(5)を設けるとともに、前記ガイド
    レール(5)は両端部(53,54,55,56)を湾
    曲させてこの部分で前記アッパレール(4)に対して相
    対間隔が漸次変化するようになし、前記振出アーム(7
    A,7B,7C,7D)の旋回中心(71)から偏心し
    た位置に設けた振出ローラ(64A,64B,64C,
    64D)を前記ガイドレール(5)に嵌装して、前記移
    動部材(6A,6B)が前記アッパレール(4)の端部
    を通過する間に前記振出アーム(7A,7B,7C,7
    D)を振り出し旋回させるようにしたことを特徴とする
    車両のスライドドア装置。
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