JP3283735B2 - 原子炉格納容器上部ドライウェルの建設方法及びその建設方法に用いるモジュール - Google Patents

原子炉格納容器上部ドライウェルの建設方法及びその建設方法に用いるモジュール

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JP3283735B2 JP26970395A JP26970395A JP3283735B2 JP 3283735 B2 JP3283735 B2 JP 3283735B2 JP 26970395 A JP26970395 A JP 26970395A JP 26970395 A JP26970395 A JP 26970395A JP 3283735 B2 JP3283735 B2 JP 3283735B2
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  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子力発電プラン
トを建設する技術分野に属している。
【0002】
【従来の技術】改良型沸騰水型原子力発電(以下、単に
ABWRという。)プラントの建設において、鉄筋コン
クリート造であることを特徴とする鉄筋コンクリート製
原子炉格納容器(以下、単にRCCVという。)のう
ち、上部ドライウェル内に据付設定される円筒状の原子
炉遮蔽壁・配管・弁・サポート・ケーブルトレイ・空調
ダクト・ストラクチャー・架台等の機器・配管を現地地
組ヤードにて一体化組み込みして機器・配管モジュール
化しておき、これを移動式の大型クローラクレーンで原
子炉格納容器が含まれる建屋内に搬入した後、RCCV
ドライウェルライナー付属のRCCVぺネトレーション
(RCCV配管貫通部)との取合配管を設定していた。
【0003】その際、RCCVペネトレーション接続配
管はモジュール内に仮吊りもしくは仮置き状態で搬入
し、既に搬入されてある上部ドライウェルライナー付属
のRCCVペネトレーション部との単品毎の配管開先合わせ
・溶接・配管設定後の非破壊検査等を行っており、更
に、モジュール吊り込み後の設定作業において、RCC
Vペネトレーション部に掛かる配筋の切断作業及びRC
CV工事における建築側の足場との干渉回避のため、R
CCV取合壁部に接触するRCCVペネトレーションの
切断作業が必要だった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上部ドライウェルライ
ナー付属のRCCVペネトレーションとの取合配管は、
上部ドライウェルモジュールと上部ドライウェルライナ
ーが各々、別に搬入されるため、ドライウェルモジュー
ル吊り込み設定完了後に設定を開始せざるを得ない。
【0005】RCCVペネトレーション接続部の配管ス
プール・弁はモジュール内に仮吊りもしくは仮置き状態
で搬入し、既に搬入されてある上部ドライウェルライナ
ーに付属のRCCVペネトレーション部を貫通する配管
の据付けに当たっては、単品毎の配管開先合わせ作業・
配管の溶接・配管設定後の非破壊検査等を行い、設定作
業を行っていた。
【0006】また、RCCVペネトレーション部に掛か
る配筋の切断作業及びRCCV工事における建築側の足
場との干渉回避のため、RCCV取合壁部に接触するRC
CVペネトレーションの切断作業を行っていた。
【0007】このため、配管取合工事期間が長期間に渡
り、また、上記の各作業は建屋内の狭い場所での作業と
なり、また、危険性を伴う高所作業を余儀なくされてい
たため、作業の安全性及び作業効率の面から最適な施工
法とはいえなかった。
【0008】従って、原子力発電プラントの原子炉格納
容器上部ドライウェル建設作業の安全性と作業効率を向
上するのに貢献できるモジュールと建設方法が要望され
ている。
【0009】本発明の第1目的は、モジュールを用いた
建設作業の安全性と作業効率を向上する原子炉格納容器
上部ドライウェルの建設方法を提供することにあり、第
2目的はその原子炉格納容器上部ドライウェルの建設作
業の安全性と作業効率を向上するのに貢献できるモジュ
ールを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記第1目的を達成する
ための第1手段は、原子炉格納容器上部ドライウェル内
の構成と前記原子炉格納容器上部ドライウェルの円筒状
のライナーと前記原子炉格納容器の壁を構成する要素で
ある配筋と前記ライナーの内側と外側とに前記ライナー
から突き出した複数のビームとを用い、前記原子炉格納
容器上部ドライウェル内の構成であるパイプホイップス
トラクチャーを前記内側の複数のビームで前記円筒状の
半径方向へ移動自在に挾ませ、前記外側の複数のビーム
に交叉するように前記配筋を前記ライナー沿いに配備し
てモジュールを構成し、しかる後に前記モジュールを吊
り上げて先行して建設した原子炉格納容器下部ドライウ
ェル上方に吊り降ろし、その後に前記ライナーの外側に
コンクリートを施工して前記コンクリートに前記外側の
ビームと前記配筋とを埋設する原子炉格納容器上部ドラ
イウェルの建設方法である。
【0011】同じく第2手段は、第1手段において、組
立て済みのモジュールを吊り上げる前に前記モジュール
を構成する配管の洗浄又は/及び耐圧試験を先行して行
うことを特徴とした原子炉格納容器上部ドライウェルの
建設方法である。
【0012】本発明の第2目的を達成するための第3手
段は、円筒状に組み立てられた原子炉格納容器上部ドラ
イウェルのライナーと、前記ライナーの内側に配備され
ていてパイプホイップストラクチャーを構成メンバーに
含む原子炉格納容器上部ドライウェル内の機器・配管モ
ジュールと、前記ライナーの外周囲に設けられて前記ラ
イナーの外側に突き出した複数のビームと、前記複数の
ビームに交叉する配置で、前記ライナーの外周囲沿いに
配備された原子炉格納容器の鉄筋コンクリート壁を構成
する要素である配筋と、前記ライナーに設けられていて
前記ライナーの内側に突き出されているとともに前記パ
イプホイップストラクチャーの少なくとも一部構成を挟
んで前記ライナーと前記パイプホイップストラクチャー
とを水平方向に相対的移動自由に係合させる複数の他の
ビームとを備えた前記原子炉格納容器上部ドライウェル
の建設方法に用いるモジュールである。
【0013】同じく第4手段は、第3手段において、原
子炉格納容器上部ドライウェル内の配管と原子炉格納容
器上部ドライウェルの円筒状のライナーとを、前記配管
を前記ライナーの配管貫通部に組み付けて一体化した原
子炉格納容器上部ドライウェルの建設方法に用いるモジ
ュールである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明を適用して建設するABW
Rプラントは、原子炉建屋2の中央部分に鉄筋コンクリ
ート造の原子炉格納容器(RCCV)10を有する。
【0015】その構造は直径が約29メートルの円筒型
構造物であり、その中央部分には、原子炉圧力容器(以
下、単にRPVという。)3を搭載するRPVペデスタ
ル7が設けられている。
【0016】RPVペデスタル7上方には、円筒状の原
子炉遮蔽壁4が設定され、原子炉遮蔽壁4がRPV3を
囲むことが出来るようになっている。
【0017】RCCV10は、高い圧力及び振動に十分
耐えるよう、床部,壁部共、全体が厚い鉄筋コンクリー
ト構造となっている。
【0018】RCCV10外壁はダイヤフラムフロア1
1を境に、下部ウエットウェル8並びに下部ドライウェ
ル9と、上部ドライウェル1に分けられている。
【0019】本発明を用いて建設据付けを行う上部ドラ
イウェル1内の構造物及び上部ドライウェルライナー6
を一体にしたモジュールは、ダイヤフラムフロア11を
基準として、その上方に設置される。
【0020】完成した原子炉建屋2における上部ドライ
ウェル1部及び上部ドライウェルライナー6の配置位置
を図1に示す。
【0021】次に、本発明を用いた上部ドライウェル1
の建設に用いる超大型のモジュールについて説明する。
【0022】図2はモジュールに上部ドライウェルライ
ナー6を組み合わせる前の状況の鳥瞰図を示している。
【0023】図2では、パイプホイップストラクチャー
5に上部ドライウェル内に据付けられる製品である複数
の配管12や空調ダクト14やその他の機器の製品群を
プラント完成時点での据付位置(最終据付位置)に固定
して製品間同志の相対的位置がずれないようにされ、機
器・配管モジュールとされる。
【0024】その複数の配管12の一部として、原子炉
圧力容器に接続される主蒸気配管や給水配管などが含ま
れており、これら一部の配管は、原子炉圧力容器とモジ
ュールの吊り込み後に接続する関係上、配管全長の内原
子炉圧力容器に近い部分だけが他の部分とは別に仮の位
置に取付けてあり、他の部分は最終据付位置に固定設置
されてモジュールのメンバーとなっている。
【0025】この機器・配管モジュールはパイプホイッ
プストラクチャー5が円筒状の原子炉遮蔽壁4の外周囲
にプラント完成時点での据付位置にて固定され、その
際、一部の配管は原子炉遮蔽壁4の配管貫通部に据付け
られる。
【0026】その後に、数分轄されてある上部ドライウ
ェルライナー6をパイプホイップストラクチャー5の廻
りに円筒状に設定する。
【0027】上部ドライウェルライナー6には、主蒸気
配管等の一部の配管12が貫通するためのRCCVペネ
トレーション16が付属している。そのRCCVペネト
レーション16にはその一部の配管12が最終据付状態
の配置で組み付けられてモジュール化される。
【0028】このようにモジュールを構成する構成メン
バーは原子炉遮蔽壁や原子炉格納容器上部ドライウェル
内の機器や配管やパイプホイップストラクチャーやライ
ナーや配筋等が主メンバーとなる。
【0029】その内、原子炉遮蔽壁は鋼板製二重円筒構
造を備え、コンクリートが充填されて使用されるが、モ
ジュールを据付位置に吊り込んで据付けてからそのコン
クリートを施工しても良く、モジュールを据付位置に吊
り込んで据付ける前にそのコンクリートを施工しても良
い。
【0030】その組み付けはRCCVペネトレーション
16を配管12が貫通する状態で行われている。
【0031】更に、作業効率を上げる必要のある場合に
は、RCCV10の内壁側のコンクリート型枠を兼ねる
鋼製部材である上部ドライウェルライナー6の外周囲沿
いに前記内壁の配筋15を円筒状に配備させる。
【0032】配筋15も組み込んで一括にモジュール化
したものを図4に示す。
【0033】また、更に作業効率を向上する必要があれ
ば、その上に、上部ドライウェル1内のパイプホイップ
ストラクチャー5とダイヤフラムフロア11内に混在す
る鉄筋又は/及び梁を接合し、ダイヤフラムフロア11
の構成必需品をも組み込んで一括にモジュール化するこ
とであってもよい。
【0034】縦横に組まれた配筋15は上部ドライウェ
ルライナー6に固定された複数のビーム17aにひっか
けられて、上部ドライウェルライナー6と配筋15との
相対的ずれを少なくなるように抑制している。
【0035】上部ドライウェルライナー6は上部ドライ
ウェルライナー6の内側面に固定した複数のビーム17
bがパイプホイップストラクチャー5の構成梁又は支柱
を挾んで上部ドライウェルライナー6とパイプホイップ
ストラクチャー5との相対的位置関係が大きくずれない
ようにされている。
【0036】これらの上部ドライウェルライナー6とパ
イプホイップストラクチャー5と配筋15とは、最終据
付位置関係が極力狂わないように配慮される。
【0037】吊り込み後のモジュールにおける上部ドラ
イウェルライナー6とパイプホイップストラクチャー5
と配筋15と主な配管との関係を断面図にしたものを図
5に示す。
【0038】複数のビーム17bは、一端がライナー6
に固定され、他端側でパイプホイップストラクチャー5
の構成メンバーである支柱や水平な梁を上下及び水平方
向から挾んでいる。
【0039】このため、円筒状のライナー6はその半径
方向に拘束されず動きえるが、その他の方向にはパイプ
ホイップストラクチャー5から拘束されて相対的位置関
係が維持される。
【0040】このために、モジュールを据付けて原子炉
格納容器が完成して後に、なんらかの原因により変位を
生じても半径方向へはパイプホイップストラクチャー5
とライナー6との間で干渉しあわない。
【0041】他の方向にも干渉を回避するには、モジュ
ールを原子炉建屋内の所定の位置に据付けられて後に、
複数のビーム17bは撤去される。
【0042】複数のビーム17bの他端はパイプホイッ
プストラクチャー5に固定してモジュールを構成しても
良いが、その場合には、モジュールを原子炉建屋内の所
定の位置に据付けた後に、パイプホイップストラクチャ
ー5とライナー6との間での干渉事故を避けるために、
複数のビーム17bは撤去することが必須となる。
【0043】他の複数のビーム17bは、モジュールが
原子炉建屋内の所定の位置に据付けられた後に、ライナ
ー6の外側に打設されるコンクリートに配筋15ととも
に埋め込まれ、そのコンクリートに対するライナーアン
カに利用される。
【0044】次に、ダイヤフラムフロア11内の鉄筋コ
ンクリートは、コンクリート打設の時点では、コンクリ
ートそのものが流体であり、全く荷重に耐えないことに
加え、コンクリート自体の重量が大きいため、ダイヤフ
ラムフロア11部分の平坦な床面をコンクリートで構成
するためには、圧縮荷重並びに曲げ荷重に対し、脆い面
がある。
【0045】よって、コンクリートの強度を有する固化
した状態となるのを待ってモジュールの搬入を行うこと
が一般的な方法である。
【0046】しかし、建設工程の短縮化を行うために
は、本発明のモジュール内の原子炉遮蔽壁4とダイヤフ
ラムフロア11下の原子炉遮蔽壁4及びRPVペデスタ
ル7とが設置することでモジュールの重量に対して、あ
る程度の荷重に耐えられることと、RCCV10最下部
の床部分から立ち上げた支持材を強化した状態にしてお
くことにより、コンクリート強度を有する固化した状態
を待たずに上部ドライウェルのモジュールを吊り込むこ
とも可能である。
【0047】配筋15をも組み込んだモジュールを用い
れば、配筋を設定するための足場をライナーの近くに設
置する必要がないから、モジュール吊り込み後の設定作
業におけるRCCVペネトレーション16部に掛かる配
筋15の切断作業及びRCCV10工事における建築側の足場
との干渉回避のため、RCCV10取合壁部に接触する
RCCVペネトレーション16の切断作業がなくなる。
【0048】この状態で移動式大型クローラクレーン1
8を用いて、原子炉建屋2内に搬入し、上部ドライウェ
ルライナー6とRCCV10の外壁との間のRCCV1
0廻りの配筋15部並びにRCCV10外側配筋を設定
した後、コンクリートを打設し、設定となる。
【0049】一方、移動式大型クローラクレーン18を
用いて、原子炉建屋2内の上部ドライウェル1部にモジ
ュール搬入を表したものを図6に示す。
【0050】上部ドライウェル1超大型モジュールを吊
り込むためには、原子炉遮蔽壁4は大重量のため、モジ
ュール吊り込み直前に接続し、パイプホイップストラク
チャー5の剛性確保を図る。
【0051】原子炉遮蔽壁4の重量をパイプホイップス
トラクチャー5が受け持つことは困難である。
【0052】また、上部ドライウェルライナー6はかな
り薄い構造物であり変形あるいは歪みを起こしやすいた
め、原子炉遮蔽壁4と上部ドライウェルライナー6に加
わる荷重を均等に分散させるためには複数の吊り点が必
要となる。
【0053】これらのことから、モジュールをクレーン
で吊って原子炉建屋2内の下部ドライウェル上に搬入す
る際は、その吊り方は次のとおりである。
【0054】即ち、クレーンのフックからワイヤ19a
で吊り天秤20を吊り、他のワイヤ19aで大型の吊り
天秤23を吊る。
【0055】次に、図7のように、ワイヤ19bをパイ
プホイップストラクチャー5と吊り天秤20との間及び
原子炉遮蔽壁4と吊り天秤20との間に斜めに掛け渡
す。
【0056】更には、ワイヤ19cを吊り天秤23から
ライナー6及び配筋15とに垂直に掛け渡す。
【0057】このようにワイヤ掛けしてから、クレーン
でモジュールを吊り上げると、ライナー6と配筋15は
垂直なワイヤ19cで吊られるから、ライナー6と配筋
15は強度が大きくなくとも撓んだりひずんだりするこ
となく吊り上げられる。
【0058】また、パイプホイップストラクチャー5と
原子炉遮蔽壁4とは斜めに張られたワイヤ19bで吊ら
れて行くが、強度が高いからライナー6と配筋15より
も撓みにくい。
【0059】吊り点はモジュール全体に分散しているの
で、モジュールを吊ったときにモジュールを構成する製
品の一部に大きな集中負荷がかからない。
【0060】次に、上部ドライウェル1内に接続される
原子炉遮蔽壁4・配管12・弁13・空調ダクト14・
パイプホイップストラクチャー5・架台21等を平面で
示したものを図8に示し、その詳細図を図9に示す。
【0061】本図は原子炉系の配管12において、上部
ドライウェルライナー6にRCCVペネトレーション1
6を設置し、そのRCCVペネトレーション16内を上
部ドライウェルライナー6の取合となるRCCV取合配
管22は建屋搬入後に当初モジュールに仮設状態であっ
たものを仮設状態を解いて本設取合い作業する工法での
図を示す。
【0062】図10に、本発明であるモジュール地組段
階でのRCCV取合配管22の本設化した状況を平面で
示し、図11にその詳細図を示す。
【0063】上部ドライウェル1内の配管12のサポー
トあるいは配管12故障時の非常事態における配管12
と配管12のばらつき・接触をなくすることを目的とし
て設けられたパイプホイップストラクチャー5は図8も
しくは図10に示す通り主な鋼材は水平もしくは垂直な
状態で配置されており、基本構造としては、リング状の
梁からは水平に中心に向かって放射状の梁が配置されて
いる。
【0064】この放射状の梁の先端は原子炉遮蔽壁4の
円筒状の外壁に溶接され、多角形に構成されたパイプホ
イップストラクチャー5の各所には、一体化したモジュ
ールとして組み込み可能な上部ドライウェル1内の構造
物が設置されている。本発明では、モジュール吊り込み
前のRCCV取合配管22の本設化により、モジュール
地組段階での配管12の先行耐圧試験・洗浄作業,非破
壊検査の対応が可能となり、従来工法でのモジュール吊
り込み後の配管12開先合わせ・配管12の溶接・設定
後の非破壊検査がなくなり、安全で効率の良い合理的な
施工法である。
【0065】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、原子炉格納容
器上部ドライウェルのライナーとそのライナーの外側の
配筋とが各ビームによりライナーの内側のモジュール部
分に直接あるいは間接的につながることになるから、モ
ジュールを構成する構成メンバー間の相対的位置関係の
崩れが抑制され易くて建設作業が安全且つ短期間に成せ
るとともに、そのモジュール部分へのビームのつながり
は水平方向には移動自在な関係とされているから、ライ
ナーとパイプホイップストラクチャ−との干渉が抑制さ
れる上、ライナーの外側のビームはライナーの外側のコ
ンクリート壁へのライナーアンカとしても利用され、無
駄を省くことができるという原子炉格納容器上部ドライ
ウエルの建設方法が提供できる。
【0066】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
による効果に加えて、配管に対する洗浄や試験を足場の
不安定な高所で行う必要がなく、配管に対する洗浄や試
験の作業を安全に達成することができる。
【0067】請求項3の発明によれば、請求項1の原子
炉格納容器上部ドライウエルの建設方法を実現するに好
適なモジュールが提供できる。
【0068】請求項4の発明によれば、請求項3の発明
による効果に加えて、モジュールの状態で既に配管とラ
イナーとが取付け状態になっているから、高所でのその
取付け作業が省略されて、現地での建設作業の安全性と
工期の短縮に貢献できる原子炉格納容器上部ドライウェ
ルの建設方法に用いるモジュールが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】原子炉建屋における上部ドライウェル部及び上
部ドライウェルライナーの位置を示した原子炉建屋の縦
断面図である。
【図2】従来工法での上部ドライウェルモジュールの鳥
瞰図を示す。
【図3】本発明の上部ドライウェルモジュールの鳥瞰図
を示したものである。
【図4】本発明の他の例による上部ドライウェルモジュ
ールの鳥瞰図を示したものである。
【図5】図4のモジュール吊り込み後におけるパイプホ
イップストラクチャーと一部の配管と上部ドライウェル
ライナー及びRCCV配筋の配置を示した縦断面図であ
る。
【図6】本発明における図4のモジュールの原子炉建屋
内への搬入吊り込み状況を示した立面図である。
【図7】図6の吊り天秤の設定によるモジュール吊り込
み時のワイヤ掛け状況を示した立面図である。
【図8】配管をライナー側に固定しなかった場合の上部
ドライウェルモジュールの拡大平面図を示したものであ
る。
【図9】図8のA部拡大図である。
【図10】図3のモジュールの平面図を示したものであ
る。
【図11】図10のA部拡大図である。
【符号の説明】
1…上部ドライウェル、2…原子炉建屋、3…原子炉圧
力容器(RPV)、4…原子炉遮蔽壁、5…パイプホイ
ップストラクチャー、6…上部ドライウェルライナー、
7…RPVペデスタル、8…下部ウェットウェル、9…
下部ドライウェル、10…原子炉格納容器(RCC
V)、11…ダイヤフラムフロア、12…配管、13…
弁、14…空調ダクト、15…配筋、16…RCCVペ
ネトレーション、17a,17b…ビーム、18…移動
式大型クローラクレーン、19a,19b,19c…ワ
イヤ、20…吊り天秤、21…架台、22…RCCV取
合配管、23…吊り天秤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松浦 忠 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 知念 政通 茨城県日立市幸町三丁目2番2号 日立 ニュークリアエンジニアリング株式会社 内 (72)発明者 後田 孝一 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 吉田 直人 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 牧田 辰雄 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 日立プラント建設株式会社内 (72)発明者 前沢 澄人 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 日立プラント建設株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−60891(JP,A) 特開 平5−256990(JP,A) 特開 平6−75080(JP,A) 特開 平7−49395(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21C 13/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子炉格納容器上部ドライウェル内の構成
    と前記原子炉格納容器上部ドライウェルの円筒状のライ
    ナーと前記原子炉格納容器の壁を構成する要素である配
    筋と前記ライナーの内側と外側とに前記ライナーから突
    き出した複数のビームとを用い、前記原子炉格納容器上
    部ドライウェル内の構成であるパイプホイップストラク
    チャーを前記内側の複数のビームで前記円筒状の半径方
    向へ移動自在に挾ませ、前記外側の複数のビームに交叉
    するように前記配筋を前記ライナー沿いに配備してモジ
    ュールを構成し、しかる後に前記モジュールを吊り上げ
    て先行して建設した原子炉格納容器下部ドライウェル上
    方に吊り降ろし、その後に前記ライナーの外側にコンク
    リートを施工して前記コンクリートに前記外側のビーム
    と前記配筋とを埋設する原子炉格納容器上部ドライウェ
    ルの建設方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、組立て済みのモジュー
    ルを吊り上げる前に前記モジュールを構成する配管の洗
    浄又は/及び耐圧試験を先行して行うことを特徴とした
    原子炉格納容器上部ドライウェルの建設方法。
  3. 【請求項3】円筒状に組立てられた原子炉格納容器上部
    ドライウェルのライナーと、前記ライナーの内側に配備
    されていてパイプホイップストラクチャーを構成メンバ
    ーに含む原子炉格納容器上部ドライウェル内の機器・配
    管モジュールと、前記ライナーの外周囲に設けられて前
    記ライナーの外側に突き出した複数のビームと、前記複
    数のビームに交叉する配置で、前記ライナーの外周囲沿
    いに配備された原子炉格納容器の鉄筋コンクリート壁を
    構成する要素である配筋と、前記ライナーに設けられて
    いて前記ライナーの内側に突き出されているとともに前
    記パイプホイップストラクチャーの少なくとも一部構成
    を挟んで前記ライナーと前記パイプホイップストラクチ
    ャーとを水平方向に相対的移動自由に係合させる複数の
    他のビームとを備えた前記原子炉格納容器上部ドライウ
    ェルの建設方法に用いるモジュール。
  4. 【請求項4】請求項3において、原子炉格納容器上部ド
    ライウェル内の配管と原子炉格納容器上部ドライウェル
    の円筒状のライナーとを、前記配管を前記ライナーの配
    管貫通部に組み付けて一体化した原子炉格納容器上部ド
    ライウェルの建設方法に用いるモジュール。
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