JP3266909B2 - 窒化アルミニウムの製造方法 - Google Patents

窒化アルミニウムの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、アルミニウムの窒化処理法、特に粉砕の容
易なアルミニウムの窒化処理法に関する。
背景技術 アルミニウムを100%窒化することにより得られる窒
化アルミニウムは、熱伝導性に優れ、かつ電気絶縁性が
良い事より基板材料として使用されている。この窒化ア
ルミニウムは、アルミナの炭素還元またはアルミニウム
粉体の直接窒化により製造されている。アルミニウム粉
体の直接窒化法では、粒径400μm以下のアルミニウム
粉末を使用し、900〜1400℃の温度で窒化処理し、その
後破砕して微細化する方法が工業的に実用化されてい
る。
また、アルミニウム粉体の直接窒化法ではその窒化性
を高めるため、アルミニウム粉末を破砕して燐片状とし
これと窒化アルミニウム粉末とを混合したものを原料と
する方法、粒径250μm以下の金属アルミ粉末をアルミ
の融点以下で一度窒化し、それを平均粒径15μm以下に
破砕後さらに1300〜1400℃で窒化する方法(特開昭61−
83608)、金属アルミ粉末に弗素含有アンモニウム化合
物と窒化アルミ粉末を混合した原料を一度430〜650℃で
窒化後、さらに900〜1300℃の温度域で窒化する方法
(特開昭62−3007)が知られている。
また、特開平5−279002号公報では、原料のアルミニ
ウム粉末の粒径を10〜60μm、混合する窒化促進剤のAl
Nの粒径を0.5〜3μm、混合体の嵩密度を0.6〜1.9g/cm
3として窒化処理をおこなうことで、粉砕性に優れた窒
化アルミニウム粉末を製造する方法を開示している。
特開平5−279002号公報は、窒化されるアルミニウム
粉末原料の粒径の上限を60μmに設定しているのはこれ
を越える場合には窒化反応が十分進行しないためであ
る。そのため、これより粒径の大きいアルミニウム粉末
を原料として用いることができず、コストの比較的高い
細かいアルミニウム粉末を用いる必要があった。
しかし細かいアルミニウム粉末を原料とすると窒化処
理時に原料のアルミニウム粉末が密に詰まり、通気性が
十分でなく窒化反応がおこりにくい。そこで窒化を十分
おこなわせるために窒化処理温度を高温にしている(例
えば、アルミニウムの融点以上で処理している)。その
結果、窒化処理後はアルミニウム粉末同士が強固に凝集
してしまい、粉砕性が不十分であるという不具合があ
る。
この不具合に対して特開平5−279002号公報に見られ
るように、通常(4〜10μm)より細かい焼結防止作用
のあるAlN粉末を用いることで、アルミニウム粉末同士
を適度に隔離して、窒化時の凝集を防止しようとしてい
る。しかし使用するAlN粉末を比較的多く混合する必要
があるため、コスト高となるとともに、生産性が悪い。
さらに、混合体の嵩密度を制御することが必要である。
本発明はかかる問題を解決することを課題とする。
発明の開示 本発明者は、特開平7−166321号公報において、窒化
助剤を用いると、通常では窒化が困難なブロック状のア
ルミニウム基材の表面を容易に窒化できることを提案し
た。窒化助剤としては、比較的細かいアルミニウム粉末
を使用できる。その作用は、まだ明確にはなっていない
が、窒化処理助剤としてのアルミニウム粉末が窒化され
るときに生成する、発生期の窒素が基材のアルミニウム
の窒化に関係しているものと予想される。
本発明者等は、この知見を元に窒化処理助剤を用いれ
ば、前記のアルミニウム基材と同様に比較的大きなアル
ミニウム粉末でも容易に窒化できることに想到し本発明
を完成した。
本発明の窒化アルミニウムの製造方法は、全体を100
重量%としたとき、50〜97重量%を占めるJISのふるい
目開きが210μm(70メッシュ)以上のアルミニウムま
たはアルミニウム合金粉末からなる粗大アルミ粉末と、
残り50〜3重量%を占めるJISのふるい目開きが210μm
(70メッシュ)未満のアルミニウム粉末、アルミニウム
合金粉末の少なくとも1種からなる窒化促進粉末と、か
らなる混合原料粉末を窒素ガス雰囲気下、500℃以上で
混合原料粉末の融点以下の温度で直接窒化し、その後、
混合原料粉末の融点以上、1000℃以下の温度で直接窒化
することを特徴とする。
本発明の窒化アルミニウムの製造方法では210μm(7
0メッシュ)未満のアルミニウム粉末またはアルミニウ
ム合金粉末が窒化され、この窒化により210μm(70メ
ッシュ)以上のアルミニウムまたはアルミニウム合金粉
末からなる粗大アルミ粉末の窒化が促進されて窒化され
る。これにより混合原料粉末全体を窒化できる。この混
合原料粉末は粗大アルミ粉末を多量に含有しているため
窒素ガスの供給が容易で窒化反応が容易に進行する。ま
た、アルミニウムの融点以下の低い温度で窒化できるた
め得られる窒化アルミニウムが固く焼結されることもな
い。
発明を実施するための最良の形態 本発明の窒化アルミニウムの製造方法で窒化される混
合原料粉末は、全体を100重量%としたとき、50〜97重
量%を占めるJISのふるい目開き(以下、ふるい目開き
はJISの規格のものを言う)が210μm(70メッシュ)以
上のアルミニウムまたはアルミニウム合金粉末からなる
粗大アルミ粉末と、残り50〜3重量%を占めるふるい目
開きが210μm(70メッシュ)未満のアルミニウム粉
末、アルミニウム合金粉末の少なくとも1種からなる窒
化促進粉末と、からなる。
粗大アルミ粉末としては、切削加工で得られる粉末が
好ましい。具体的には切削、研削、ワイヤ切断等の機械
加工で生じるアルミニウムの加工屑が使用できる。粗大
アルミ粉末の形状としては粒状、針状、帯状、箔状等の
各種形状のものが使用できる。形状があまり嵩張る形状
のアルミニウム原料では装入効率が悪く、またあまり厚
い厚さをもつ形状では芯部まで窒化するのに時間を要す
る。一方、あまり細かい粉末では窒化と同時に焼結を生
じ、焼成材を破砕するのが困難となる。
各種原料を窒化試験した結果では、ふるい目開き5mm
を通過し、ふるい目開き210μm(70メッシュ)を通過
しない原料が望ましい。ふるい目開き5mm以上の原料で
は装入効率が悪く、また芯部まで窒化するのに時間を要
するので好ましくない。一方、ふるい目開き210μm(7
0メッシュ)を通過しない原料では硬い焼結体となり、
破砕が困難となるので好ましくない。
アルミニウムの細棒をカットすることにより製造した
カットワイヤーがショットクリーニング用等の目的で市
販されている。この原料もふるい目開き5mmを通過し、
ふるい目開き210μmを通過しない原料であり、本発明
の粗大アルミ粉末原料として使用できる。この原料の嵩
密度は1.2以上を有し、この原料のみを装入すると充填
効率が良すぎて、粒子同士が焼結する。このため嵩密度
の低い原料、例えば、鋸屑(嵩密度;0.2〜0.8)と混合
し、見掛け嵩密度を0.1〜1.2望ましくは0.2〜1.0で使用
することが望ましい。
粗大アルミ粉末の形状をその直径または一辺の長さ
(短辺)で規定すると、その直径または一辺の長さ(短
辺)が0.2mm以上、5mm以下の粒状、帯状または箔状であ
るのが好ましい。
この粗大アルミ粉末は、純粋なアルミニウム粒子でも
他の金属と合金化されたアルミニウム合金粒子でもよ
い。特に、0.5重量%(以下、%は特に断らないかぎり
重量%を意味する。)以上のマグネシウムを含む合金が
好ましい。アルミニウム材料は非常に酸化されやすい金
属であり、その最表面には若干の自然酸化膜を有してい
るのが普通であり、この酸化膜が窒化を妨害する。この
場合には被窒化アルミニウム材料として、マグネシウム
を0.5%以上含む材料を使用することにより解決され
る。マグネシウムは大変蒸発しやすい金属であり、大気
圧下540℃で30Pa程度の蒸気圧を有し、このマグネシウ
ム蒸気が酸素ゲッターとして作用し、窒化が促進される
と思われる。
窒化促進粉末は、ふるい目開きが210μm(70メッシ
ュ)未満のアルミニウム粉末、アルミニウム合金粉末の
少なくとも1種からなる。かかるアルミニウム粉末また
はアルミニウム合金粉末としては通常のアトマイズ粉を
使用できる。特にふるい目開き150μm(100メッシュ)
以下の通常アトマイズ粉が好ましい。また、前記粗大ア
ルミ粉末と同様にマグネシウムを0.5%以上含むアルミ
ニウム合金粉末が好ましい。
この混合原料粉末を構成する粗大アルミ粉末と窒化促
進粉末は、混合原料粉末全体を100%としたとき粗大ア
ルミ粉末が50〜97%、窒化促進粉末が残りり50〜3%を
占める。窒化促進粉末は焼結防止の点からは少ないこと
が望ましいが、窒化の反応性向上の点から3%以上、望
ましくは5%以上が望ましい。
また、窒化促進粉末は一度に窒化される混合原料粉末
のサイズが大きくなるにしたがい配合量を増加すること
が望ましく、窒化促進粉末の50%の配合でも反応性から
は問題がないが、処理後の破砕性からは40%以下である
ことが望ましい。
この混合原料粉末に窒化アルミニウム粉を配合するこ
とができる。この窒化アルミニウム粉はアルミニウム粉
末同志の固着、焼結防止の機能をもつ。窒化アルミニウ
ム粉は、混合原料粉末の全体を100%としたとき5〜20
%程度配合するのが好ましい。30%を越えての添加は歩
留まり上好ましくない。
窒化に供される混合粉末の堆積状態は、嵩密度で0.1
〜1.2であるのが、さらに好ましくは嵩密度で0.2〜1.0
であるのがよい。
窒化は純窒素ガス雰囲気下でなされる。ここで純窒素
ガスとは純度が99.9%以上であり、かつ最も重要なこと
は配管その他から空気の流入のないことであり、炉内雰
囲気の露点を測定することにより管理される。通常露点
は−20℃以下で管理される。
窒化温度は500〜1000℃である。窒化温度が500℃未満
の場合、窒化速度が遅くなり、実質的に反応が生じない
場合がある。逆に1000℃を越えると急速な窒化反応を生
じ、原料間の焼結を生じかえって窒化率は低下する。処
理温度は低いほど微細粒が得られることが知られてい
る。
窒化時間としては3〜15時間程度である。
なお窒化は、500℃以上でアルミニウムまたはアルミ
ニウム合金材料の融点以下の第1の窒化温度で行う第一
窒化に引続きアルミニウムまたはアルミニウム合金材料
の融点より高く、かつ1000℃より低い第2の窒化温度で
窒化する第二窒化の2段階で行う。なお、第一窒化、第
二窒化をそれぞれ異なった2つ以上の第一の窒化温度、
第二の窒化温度で窒化することもできる。
具体的にはアルミニウムまたはアルミニウム合金の融
点以下の第一の窒化温度例えば540〜570℃で1〜6時間
窒化し、混合原料粉末のおよそ5%〜60%を窒化アルミ
ニウムに反応後、さらに残りの混合原料粉末を第二の窒
化温度例えば750℃以上で、全体の窒化率を95%以上と
することが望ましい。1000℃を越える温度での処理は強
固な焼結体となり、破砕上望ましくない。第二の窒化処
理温度は低い程微細粒が得られる。
本発明のアルミニウムの窒化処理法では窒化率が40〜
100%の破砕性に優れる窒化アルミニウムあるいは金属
アルミニウムを含む窒化アルミニウムが得られる。窒化
アルミニウムはアルミニウムマトリックス中に直径が1
μm以下の窒化アルミ粒子または針状体として存在す
る。
なお、得られた窒化アルミニウムあるいは金属アルミ
ニウムを含む窒化アルミニウムを乾燥空気中で粉砕し、
得られる粉末の酸素量を0.4%以上とすることもでき
る。生成した窒化アルミニウム材は空気中の水分が吸着
し易く、これが耐食性を害する。これの防止には、窒化
処理に引続き、速やかに乾燥空気中でボールミルまたは
振動ミル等で破砕処理を行う事により、得られる粉末の
酸素量を0.4%以上とする事が有効である。これにより
材料の導電性も防止される。
本発明の方法で製造された窒化アルミニウムの生成物
(ケーキ)は、通常乳鉢を使用して人の手で簡単に破砕
できる程度の破砕性をもつ。このように破砕性に優れて
いるので、通常は軽荷重のプレスで大割後、ボールミル
により容易に希望のサイズの粉末とすることができる。
本発明のアルミニウムの窒化処理法では、500〜1000
℃の純窒素ガス雰囲気下で窒化され、窒化を遅らるサイ
ズの大きい粗大アルミ粉末と窒化を促進するサイズの小
さいアルミニウム粉末とで混合粉が構成されているた
め、マイルドな窒化が進行する。このため破砕処理が容
易な窒化アルミニウムを得ることが出来る。
実施例 以下、実施例を示し、本発明の窒化処理法をさらに詳
細に説明する。
混合原料粉末を構成する粗大アルミ粉末および窒化促
進粉末を構成するアルミニウム粉末としては表1に示す
工業的に多量に発生する各種アルミニウム切削加工屑お
よびアトマイズ粉を用いた。焼結防止用に用いた窒化ア
ルミニウム粉末は粒径5〜100μのものを使用した。
表1の原料粉末を用い、表2および表3に示す混合原
料粉末を調製した。表2および表3には窒化される混合
原料粉末の処理量および後で説明する得られた窒化生成
物の見かけ密度、窒化率および破砕性も合わせて示し
た。
窒化には耐熱鋼製のマッフルの電気炉(エレマ炉)を
使用した。この電気炉は通常鉄基焼結材の焼結に使用さ
れているものである。この電気炉は完全には密閉されな
い構造のもので、その中央に中間シャッターを持つ。導
入ガスは中央部の上方から炉内に入り、マッフル奥部で
横に吹き出し、挿入口より排出される構造のものであ
る。なお、炉容積は16リットル程度である。この電気炉
はアルミの窒化処理の実験としては最適とは言えない
が、この程度の炉でも処理できなければ工業的には成立
しないと考え、この電気炉を使用した。
実験方法はグラファイト製のトレー上に表2および表
3に示す被窒化原料の混合原料粉末(約20〜70g)を薄
く、均一に装入後、炉内を窒素ガスで置換(ガス導入
量;30L/分、所用時間;約5時間)した。その後1時間
当たり100℃の速度で所定の窒化温度に加熱し、その温
度で所定時間窒化をおこなった。窒化温度および処理時
間を変えた窒化条件を表4に示す。窒化中の純窒素ガス
の導入量は1分間30リットルとした。窒化後炉中で冷却
し、窒化物を得た。
表2より明らかなように、No.1〜No.7に示す混合原料
粉末を窒化したものはいずれも窒化率98.0%以上と高い
窒化率を示した。また、破砕性も手で揉みほぐしたのち
乳鉢で粉砕できる程度であり、容易に窒化粉末とするこ
とができた。
表3のNo.11〜No.13の混合原料粉末(いずれも粗大ア
ルミ粉としてカットワイヤを使用)は見かけ密度が1.4
7、1.51と高い。これらの混合原料粉末では、窒化促進
粉末を配合しているにもかからず窒化率が83.2%、89.0
%および91.7%と低かった。これは原材料の芯部まで窒
化されていないためと判断される。また、得られた窒化
物も固く焼結しており粉砕するのが困難であった。
No.14は窒化促進粉末を配合しなかったもので、従来
例の代表例として試験したものである。窒化率は97.8%
と高いが、得られる窒化物は強固に焼結し、粉砕が困難
であった。
No.15は窒化促進粉末を配合せず、かつ窒化原料を粗
大アルミ粉としたものである。得られる窒化物は焼結せ
ず粉砕が良好であった。しかし、窒化率が91.9%と低い
ものしか得られなかった。窒化促進粉末を配合しなかっ
たのに窒化率が91.9%に達したのは粗大アルミ粉がMg分
を若干(約0.6%)含むため、Mgが窒化を促進したため
と思われる。
No.11〜No.13に見られるように見かけ密度が高いと得
られる窒化物は強固に焼結する。しかし表2のNo.5およ
びNo.6のように嵩高い粗大アルミ粉を混ぜて見かけ密度
を低く調節すると得られる窒化物の破砕性が良好とな
る。
なお、嵩密度はJIS Z2504に準じて測定した。また、
破砕性の良好なものは手で粉砕後、アルコール中でボー
ルミルによる粉砕をおこない、粒径0.1〜70μm(D50=
12.7μm)比表面積2.1cm2/gとしたが、粉砕性が良いた
め粒度分布の調整が可能であった。
産業上の利用可能性 上記のように本発明の窒化アルミニウムの製造方法で
は、工場で多量に発生するアルミニウム屑を原料に使用
できるため安価に製造することができる。また、本発明
の窒化アルミニウムの製造方法では窒化率が98%以上と
高く、破砕性も良く粉体として利用しやすい形状で得ら
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 四日 淳一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平7−291731(JP,A) 特開 平1−100007(JP,A) 粉体及び粉末冶金第40巻第12号第1194 −1199頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 21/072 CA(STN)

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】全体を100重量%としたとき、50〜97重量
    %を占めるJISのふるい目開きが210μm(70メッシュ)
    以上のアルミニウムまたはアルミニウム合金粉末からな
    る粗大アルミ粉末と、残り50〜3重量%を占めるJISの
    ふるい目開きが210μm(70メッシュ)未満のアルミニ
    ウム粉末またはアルミニウム合金粉末の少なくとも1種
    からなる窒化促進粉末と、からなる混合原料粉末を、窒
    素ガス雰囲気下、500℃以上で該混合原料粉末の融点以
    下の温度で直接窒化し、その後、該混合原料粉末の融点
    以上、1000℃以下の温度で直接窒化することを特徴とす
    る窒化アルミニウムの製造方法。
  2. 【請求項2】前記窒化促進粉末を構成する前記アルミニ
    ウム合金粉末は、マグネシウムを重量%で0.5%以上含
    むアルミニウム合金粉末である請求項1記載の窒化アル
    ミニウムの製造方法。
  3. 【請求項3】前記混合原料粉末は窒化アルミニウム粉末
    を含む請求項1記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  4. 【請求項4】前記窒化アルミニウム粉末の配合量は、前
    記混合原料粉末全体を100重量%としたとき5〜20重量
    %である請求項1記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  5. 【請求項5】前記粗大アルミ粉末は、切削加工粉末であ
    る請求項1記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  6. 【請求項6】前記切削加工分は、JISのふるい目開きが5
    mmを通過する粉末である請求項5記載の窒化アルミニウ
    ムの製造方法。
  7. 【請求項7】前記粗大アルミ粉は、直径または一辺の長
    さ(短辺)が0.2mm以上、5mm以下の粒状、帯状または箔
    状である請求項1記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  8. 【請求項8】前記粗大アルミ粉は、マグネシウムを重量
    %で0.5%以上含むアルミニウム合金粉末である請求項
    1記載の窒化アルミニウムの製造方法。
  9. 【請求項9】前記窒化促進粉末を構成する前記アルミニ
    ウム粉末および前記アルミニウム合金粉末は、アトマイ
    ズ粉である請求項1記載の窒化アルミニウムの製造方
    法。
  10. 【請求項10】前記混合原料粉末の融点以下の第1窒化
    温度で、前記混合原料粉末の5〜60重量%を窒化し、続
    いて前記混合原料粉末の融点以上の第2窒化温度で、前
    記混合原料粉末の95重量%以上を窒化する請求項1記載
    の窒化アルミニウムの製造方法。
  11. 【請求項11】窒化に供される前記混合原料粉末の堆積
    状態は、嵩密度で0.1〜1.2である請求項1記載の窒化ア
    ルミニウムの製造方法。
  12. 【請求項12】窒化に供される前記混合原料粉末の堆積
    状態は、嵩密度で0.2〜1.0である請求項1記載の窒化ア
    ルミニウムの製造方法。
  13. 【請求項13】窒化に引続き、窒化された窒化物を乾燥
    空気中で粉砕し、得られる粉末の酸素量を0.4%以上と
    する請求項1記載の窒化アルミニウムの製造方法。
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