JP2813414B2 - 等軸状炭化タングステン超微粒粉末の製造法 - Google Patents

等軸状炭化タングステン超微粒粉末の製造法

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JP2813414B2 JP2108646A JP10864690A JP2813414B2 JP 2813414 B2 JP2813414 B2 JP 2813414B2 JP 2108646 A JP2108646 A JP 2108646A JP 10864690 A JP10864690 A JP 10864690A JP 2813414 B2 JP2813414 B2 JP 2813414B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、平均粒径で1μm以下の超微粒粉末にし
て、細長く伸びた長軸状(連鎖状)粉末の形成がほとん
どなく、等軸状であり、したがって粉末冶金法により焼
結体を製造するに際して原料粉末として用いた場合に得
られる焼結体は高強度をもつようになる、等軸状炭化タ
ングステン(以下WCで示す)超微粒粉末の製造法に関す
るものである。
〔従来の技術〕
従来、WC超微粒粉末の製造法としては、例えば特公昭
51−29520号公報に記載される方法が知られている。
この従来方法は、原料粉末として3酸化タングステン
(以下WO3で示す)粉末を用い、 これに3〜4当量の炭素粉末を配合し、混合した状態
で、窒素やArの常圧、または減圧の不活性ガス雰囲気、
あるいは真空などからなる非酸化物雰囲気中、1000℃以
上の温度に加熱保持の条件で還元処理を施して、酸素含
有量を0.5%以下にした後、 引続いて、水素雰囲気中、1400〜2000℃の温度に加熱
保持の条件で炭化処理を施すことにより平均粒径で3μ
m以下のWC超微粒粉末を製造する方法である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記の従来方法はじめ、その他の方法で製造
されたWC超微粒粉末は、いずれも細長く伸びた長軸状形
状を有するものの割合が多く、したがってこれを粉末冶
金法により焼結体を製造する際に原料粉末として用いる
と、この長軸状形状が原因で焼結体は十分満足する強度
を示さず、またこの長軸状WC超微粒粉末の粉砕による等
軸化はきわめて困難であるのが現状である。
〔課題を解決するための手段〕
そこで、本発明者等は、上述のような観点から、粉砕
によらずに等軸状WC超微粒粉末を製造すべく研究を行な
った結果、従来方法によって製造されたWC超微粒粉末が
長軸状形状を有するのは、還元工程で原料粉末のWO3がW
O2.72へ還元される過程があり、このWO2.72の結晶構造
を有する中間酸化物は細長い長軸状を呈するものである
ため、この形状がつぎの炭化処理工程に引きつがれてし
まうことに原因があり、したがって原料粉末のWO3からW
O2.72やWO2などの混合物からなる中間酸化物を形成した
時点で、これに粉砕を加えると、前記中間酸化物は容易
に1μm以下の平均粒径になり、この状態では長軸状の
WO2.72はいずれも等軸状となっているので、後の炭化処
理工程での長軸状WO2.72の影響は皆無となることから、
製造されたWC超微粒粉末はいずれも等軸状を呈するよう
になるという研究結果を得たのである。
この発明は、上記研究結果にもとづいてなされたもの
であって、 原料粉末としてWO3粉末を用い、 これに、水素などの還元性雰囲気中、300〜900℃の温
度に加熱保持の条件で予備還元処理を施して、WO2.72
WO2などの混合物、望ましくはWO2.72を主体とした混合
物からなる中間酸化物とし、 この中間酸化物を平均粒径で1μm以下に微粉砕し
て、等軸状形状とし、 ついで、この中間酸化物微粉末に、全体に占める割合
で10〜33重量%の炭素粉末を配合し、混合した状態で、
窒素またはAr、あるいは窒素とArの混合ガスからなる常
圧または減圧の不活性ガス、あるいは真空などの非酸化
性雰囲気中、900〜1600℃の温度に加熱保持の条件で1
次炭化処理を施して、主体がW2CやWCなどの炭化物で構
成されたものとし、 引続いて、水素含有の浸炭性雰囲気中、1000〜1600℃
の温度に加熱保持の条件で2次炭化処理を施して実質的
にWC粉末のみとすることからなる等軸状WC超微粒粉末の
製造方法に特徴を有するものである。
つぎに、この発明の方法において、製造条件を上記の
通りに限定した理由を説明する。
(a) 予備還元処理温度 その温度が300℃未満では還元が不十分で、WO3やWO
2.9などが残留し、これらの成分は後工程の1次炭化処
理工程で細長いWO2.72を形成し、これが長軸状WC粉末形
成の原因となり、一方その温度が900℃を越えると、還
元が進行し過ぎて金属Wが形成されるようになり、これ
は粉砕性が悪く、後工程の粉砕で1μm以上の粉末が高
い割合で残存するため、この場合も長軸状あるいは粗粒
のWC粉末の形成は避けられないことから、その温度を30
0〜900℃と定めた。
(b) 中間酸化物の粉砕後の平均粒径 上記の通り予備還元処理工程で細長い長軸状の形状を
有するWO2.72を主体とする粉砕性の良好な中間酸化物を
形成し、これに粉砕を加えることにより、その形状を簡
単に等軸状として、長軸状形状を皆無とし、もって次の
工程の炭化処理工程での長軸状WC粉末の形成を抑制する
と共に、平均粒径で0.1〜1μm、望ましくは0.5μm以
下の超微粒WC粉末の形成を可能ならしめるものであり、
したがって中間酸化物の粉砕後の平均粒径が1μmを越
えて粗粒の場合には長軸状形状の金属酸化物が残留する
ようになり、この残留長軸状金属酸化物が長軸状WC粉末
の形成の原因となるばかりでなく、平均粒径で1μm以
下のWC超微粒粉末を製造することができないことから、
その粉砕後の平均粒径を1μm以下と定めた。
(c) 炭素粉末の混合割合 その混合割合が、中間酸化物との合計に占める重量割
合で10%未満では、炭素不足が原因で2次炭化処理後に
W2Cが残留するようになり、一方その混合割合が同じく3
8重量%を越えると2次炭化処理後に遊離炭素が多量に
残留するようになることから、その混合割合を10〜33重
量%と定めた。
(d) 1次炭化処理温度 その温度が900℃未満では、炭化が進行せず、金属W
を主体としたものが形成され、低級炭化物を主体とした
ものの形成が不可能になり、この場合後工程の2次炭化
処理では高温および長時間反応条件を必要とするように
なり、この結果粒成長が起るようになって、平均粒径で
1μm以下の超微粒粉末の形成は不可能となるものであ
り、同じく1600℃を越えた温度になっても粒成長は避け
られないことから、その温度を900〜1600℃と定めた。
(c) 2次炭化処理温度 その温度が1000℃未満では、十分な炭化が行なわれ
ず、この結果W2Cが残留するようになり、一方その温度
が1600℃を越えると粒成長が発生し易くなることから、
この温度を1000〜1600℃と定めた。
〔実 施 例〕
つぎに、この発明の方法を実施例により具体的に説明
する。
原料粉末として、平均粒径:0.3μmのWO3粉末および
同0.05μmのカーボンブラック粉末を用意し、まず、こ
のうちのWO3粉末に第1表に示される条件で予備還元処
理を施して中間酸化物とし、これに粉砕処理を施して同
じく第1表に示される平均粒径とし、ついでこれに第1
表に示される割合(全体に占める割合)のカーボンブラ
ック粉末を配合し、溶媒としてアセトンを用い、ボール
ミル中で30時間混合し、乾燥した後、カーボンボートに
充填し、同じく第1表に示される条件で1次炭化処理お
よび2次炭化処理(2次炭化は残留カーボンブラックお
よび/またはCH4による炭化)を施すことにより本発明
法1〜9を実施し、それぞれWC超微粒粉末を製造した。
また、比較の目的で、予備還元処理による中間酸化物
の形成を行なわず、WO3粉末に同じく第1表に示される
割合で直接カーボンブラック粉末を配合し、さらに1次
炭化処理および2次炭化処理に代って同じく第1表に示
される条件で還元処理および炭化処理を施す以外は同一
の条件で従来法1〜6を行ない、WC超微粒粉末を製造し
た。
この結果得られた各種のWC超微粒粉末について、平均
粒径および長軸状形状(縦軸長さ/横軸長さが2以上の
もの)の占める割合を測定し、さらに他に用意した平均
粒径:1μmのVC粉末 および同1μmのCo粉末を用い、これらのWC粉末:97.5
%、VC粉末:0.5%、Co粉末:12%の割合(以上重量%)
で配合し、ボールミル中で72時間湿式混合し、乾燥した
後、1ton/cm2の圧力で10.8mm×6mm×30mmの寸法をもっ
た圧粉体にプレス成形し、0.1torrの真空中、温度:1400
℃に1時間保持の条件で焼結し、この結果得られた焼結
体の抗折力を測定した。これらの測定結果を第1表に示
した。
〔発明の効果〕
第1表に示される結果から、本発明法1〜9によれ
ば、いずれも平均粒径で1μm以下のWC超微粒粉末を製
造することができ、一方従来法1〜6により製造された
WC粉末は相対的に粗粒であり、かつ本発明法1〜9で製
造されたものの方が従来法1〜6で製造されたものに比
して長軸状形状の割合が著しく低く、したがってこの結
果得られたWC超微粒粉末を用いて通常の条件でWC基超硬
合金を製造した場合、本発明法1〜9によって製造され
たWC超微粒粉末を用いた方が従来法1〜6のものを用い
る場合に比して一段と高強度をもった焼結体が得られる
ことが明らかである。
上述のように、この発明の方法によれば、平均粒径で
1μm以下、望ましくは同0.5μm以下の超微粒にし
て、細長い長軸状形状の形成がきわめて低く、主要部が
等軸状形状で占められているWC超微粒粉末を製造するこ
とができ、したがってこれを原料粉末として用い、通常
の粉末冶金法で焼結体を製造した場合、焼結体の強度が
一段と向上するようになるなど工業上有用な効果がもた
らされるのである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠原 耕治 埼玉県大宮市北袋町1―297 三菱金属 株式会社中央研究所内 (72)発明者 植田 文洋 埼玉県大宮市北袋町1―297 三菱金属 株式会社中央研究所内 (72)発明者 棚瀬 照義 岐阜県安八郡神戸町大字横井字中新田 1528 三菱金属株式会社岐阜製作所内 (56)参考文献 特開 昭51−29520(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01B 31/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料粉末として3酸化タングステン粉末を
    用い、 これに、還元性雰囲気中、300〜900℃の温度に加熱保持
    の条件で予備還元処理を施して中間酸化物とし、 この中間酸化物を平均粒径で1μm以下に微粉砕し、 ついで、この中間酸化物微粉末に、全体に占める割合で
    10〜33重量%の炭素粉末を配合し、混合した状態で、非
    酸化性雰囲気中、900〜1600℃の温度に加熱保持の条件
    で1次炭化処理を施し、 引続いて、水素含有浸炭性雰囲気中、1000〜1600℃の温
    度に加熱保持の条件で2次炭化処理を施すことを特徴と
    する等軸状炭化タングステン超微粒粉末の製造法。
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