JP3255345B2 - 音像定位装置及びステレオ音像拡大装置 - Google Patents

音像定位装置及びステレオ音像拡大装置

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JP3255345B2
JP3255345B2 JP21202196A JP21202196A JP3255345B2 JP 3255345 B2 JP3255345 B2 JP 3255345B2 JP 21202196 A JP21202196 A JP 21202196A JP 21202196 A JP21202196 A JP 21202196A JP 3255345 B2 JP3255345 B2 JP 3255345B2
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健二 鎌田
明裕 藤田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子楽器、
ゲーム機、音響機器(例えばミキサー)等に適用される
ものであり、スピーカによる音像定位を簡単なアナログ
回路で実現する音像定位装置及びスピーカによるステレ
オ音像を拡大するステレオ音像拡大装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、左右両チャンネル用のステレオ信
号を生成し、これらを左右のスピーカにそれぞれ供給し
て同時に発音することにより音像を定位させる技術が知
られている。この音像定位技術は、主として左右の音量
のバランスを変えることにより音像を定位させるもの
で、両スピーカの間にしか音像を定位させることかでき
なかった。
【0003】ところが、近年、左右のスピーカの外側に
音像を定位させる技術が開発されている。かかる技術の
1つとして、シュレーダー方式と呼ばれる音像定位技術
が広く知られている。このシュレーダー方式は、左スピ
ーカから右耳に到達する音及び右スピーカから左耳に到
達する音(これらを「クロストーク音」という)をキャ
ンセルし、恰もヘッドホン受聴のような状況を作り出
す。これにより、両スピーカの間のみならず、例えば受
聴者の真横、その他の任意の位置に音像を定位させるこ
とができる。
【0004】また、最近、再生音に逆相の音を混合する
ことによって音像を左右のスピーカの外側に定位させる
技術が開発されている。かかる技術として、例えば、W
O94/16538(PCT/US93/12688)
号に、「音像操作装置及び音像拡大方法(SOUND IMAGE M
ANIPULATION APPARATUS AND METHOD FOR SOUND IMAGEEN
HANCEMENT)」が開示されている。以下、これを「スペシ
ャライザ」という。
【0005】このスペシャライザでは、左チャンネル用
の左入力信号と右チャンネル用の右入力信号との差信号
が生成される。この差信号は、その大きさが適宜調整さ
れてバンドパスフィルタに供給される。そして、一方の
チャンネル用の入力信号にバンドパスフィルタからの差
信号が加算され、当該チャンネル用のステレオ出力信号
が生成される。同様に、他方のチャンネル用の入力信号
からバンドパスフィルタからの差信号が減算され、当該
チャンネル用のステレオ出力信号が生成される。この左
右両チャンネル用のステレオ信号は、それぞれ左右のス
ピーカに供給される。このスペシャライザによれば、音
像を左右のスピーカの外側に定位させることができるの
でステレオ音像を拡大でき、サウンドステージの大幅な
拡大が可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たシュレーダー方式を用いてクロストークキャンセルの
理論を厳密に適用し、アナログ回路で音像定位装置を構
成しようとすれば膨大な量のハードウエアが必要とな
り、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)等のソフト
ウエアで音像定位装置を構成しようとすれば膨大な処理
量が必要となる。従って、従来の電子楽器、音響機器等
においては、シュレーダー方式を用いた音像定位装置は
高級機種にしか適用できなかった。
【0007】また、上記スペシャライザでは、差信号の
大きさを調整してステレオ音像の拡大効果を大きくしよ
うとすると、音質が劣化するという問題がある。この音
質の劣化は、甚だしい場合は、入力ソースを再生できな
い程度に至ることもある。
【0008】そこで、本発明の第1の目的は、2チャン
ネルのスピーカ再生において、簡単且つ廉価なアナログ
回路を用いて音像を任意の位置に定位させることのでき
る音像定位装置を提供することにある。
【0009】また、本発明の第2の目的は、2チャンネ
ルのスピーカ再生において、音質劣化が少なく、しかも
簡単且つ安価な構成でステレオ音像を拡大できるステレ
オ音像拡大装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の音像定位装置
は、図1に原理的に示すように、左入力端子からの左入
力信号を遅延させる第1の群遅延等価器と、該第1の遅
延等価器からの出力信号をフィルタリングして右クロス
トーク信号を出力する第1のローパスフィルタと、右入
力端子からの右入力信号を遅延させる第2の群遅延等価
器と、該第2の遅延等価器からの出力信号をフィルタリ
ングして左クロストーク信号を出力する第2のローパス
フィルタと、該左入力信号から該右クロストーク信号を
減算し、その結果を左出力信号として出力する第1の演
算手段と、該右入力信号から該左クロストーク信号を減
算し、その結果を右出力信号として出力する第2の演算
手段、とを有する。
【0011】ここで、本音像定位装置の基本原理を簡単
に説明する。ヘッドホン受聴の場合は、左スピーカSP
Lからの音は左耳だけに入り、右スピーカSPRからの
音は右耳だけに入る。しかし、スピーカ受聴の場合は、
図2に示すように、左スピーカSPL及び右スピーカS
PRから発せられた音は、それぞれ受聴者の左右の耳に
到達する。図2では、左スピーカSPLから受聴者の左
耳に直接到達する音をAL、クロスして右耳に到達する
音をBLで示し、右スピーカSPRから受聴者の右耳に
右耳に直接到達する音をAR、クロスして左耳に到達す
る音をBRで示している。本音像定位装置は、このクロ
スして受聴者の耳に到達する音BL及びBRをキャンセ
ルして受聴者の耳に直接到達する音AL及びARのみが
受聴者の各耳に入るようにすることにより恰もヘッドホ
ン受聴のような状態を作り出し、以て音像を両スピーカ
の外側に定位させるようとするものである。
【0012】上述したような状態を作り出すために、本
音像定位装置は、左スピーカSPLから発生される音
に、右スピーカSPRからクロスして受聴者の左耳に到
達する音BRの逆相の音を混合することにより音BRを
キャンセルし、また、右スピーカSPRから発生される
音に、左スピーカSPLからクロスして受聴者の右耳に
到達する音BLの逆相の音を混合することにより音BL
をキャンセルするように構成されている。
【0013】今、左入力信号をLin、右入力信号をRi
n、左出力信号をLout、右出力信号をRoutで表し、第
1及び第2の群遅延等価器を関数G1(s)で表し、第1及
び第2のローパスフィルタを係数aと関数G2(s)との積
aG2(s)で表すと、本音像定位装置の左出力信号Lout
は下記式(1)で表すことができる。
【数1】
【0014】また、右出力信号Routは、下記式(2)
で表すことができる。
【数2】
【0015】上記式(1)におけるaG1(s)G2(s)Rin
は右クロストーク信号を、式(2)におけるaG1(s)G
2(s)Linは左クロストーク信号をそれぞれ表している。
従って、式(1)は、左入力信号Linから右クロストー
ク信号を減じた信号を左出力信号Loutとして出力する
ことを表している。同様に、式(2)は、右入力信号R
inから左クロストーク信号を減じた信号を右出力信号R
outとして出力することを表している。
【0016】上記第1及び第2の群遅延等価器G1(s)
は、全帯域通過フィルタで構成することができる。この
全帯域通過フィルタは、振幅が一定で位相だけが周波数
の関数となっているフィルタである。これら第1及び第
2の群遅延等価器G1(s)は、一方のスピーカから受聴者
の耳に直接到達する音と他方のスピーカからクロスして
受聴者の当該耳に到達する音との距離差(時間差という
こともできる)を生成する。
【0017】ここで、関数G1(s)は、図3の破線で示す
ような、周波数に依存しない群遅延を有する関数が理想
的であるが、アナログ回路では高い周波数ほど大きな群
遅延を得ることが困難である。一方、群遅延は例えば2
KHz程度まで等価すれば十分な効果が得られることが
知得された。従って、第1及び第2の群遅延等価器G1
(s)は、下記式(3)で表される例えば180μsの群
遅延等価器で実現できる。
【数3】 ここで、ω0は位相が180゜になる角振動数、ζは減
衰率(ζ=1/2Q)及びsはラプラス演算子(jω)
である。
【0018】上記式(3)で、ω0=3386Hz、ζ
=1に設定した時の第1及び第2の群遅延等価器の群遅
延特性を図3に実線で示す。図3から明らかなように、
2KHz近辺までは理想に近い群遅延特性を示してい
る。
【0019】第1の群遅延等価器からの出力信号は第1
のローパスフィルタに供給され、第2の群遅延等価器か
らの出力信号は、第2のローパスフィルタに供給され
る。
【0020】第1のローパスフィルタ及び第2のローパ
スフィルタは、減衰率aと関数G2(s)との積aG2(s)で
表されている。減衰率aは、スピーカから直接受聴者の
耳に入る音とクロスして受聴者の耳に入る音との距離差
に基づく音量の低下を表す。この減衰率aは、0.5〜
1.0程度の値とすることができる。
【0021】スピーカからクロスして受聴者の耳に到達
する音は、頭部伝達関数の影響により少しこもった音
(受聴者の耳に直接到達する音より柔らかい音)にな
る。第1及び第2のローパスフィルタは、このようなク
ロスして受聴者の耳に到達する音の特性を等価し、その
音と同様の音質を得る機能を有する。換言すれは、これ
ら第1及び第2のローパスフィルタは、頭部伝達関数を
近似するものである。
【0022】関数G2(s)としては、例えばカットオフ周
波数1〜2KHzの一次ローパスフィルタを表す関数を
用いることができる。この関数G2(s)は、例えば下記式
(4)で表すことができる。
【数4】 ここで、ω0はカットオフ角周波数、Rは減衰抑制値、
sはラプラス演算子である。
【0023】カットオフ角周波数=1700Hz、減衰
抑制値=0.5の時の関数G2(s)の周波数特性を図4に
示す。図4から明らかなように、第1及び第2のフィル
タは、一般的なローパスフィルタと異なり、高い周波数
領域の振幅の減衰が抑制されてなだらかに下降し、−6
dB近辺でサチュレートする特性となっている。
【0024】第1のローパスフィルタからの左クロスト
ーク信号は第2の演算手段に供給され、第2のローパス
フィルタからの右クロストーク信号は、第1の演算手段
に供給される。
【0025】上記第1及び第2の演算手段は、それぞれ
例えば演算増幅器で構成することができる。第1の演算
手段は、左入力信号から、右クロストーク信号を減算
し、これを左出力信号として出力する。同様に、第2の
演算手段は、右入力信号から左クロストーク信号を減算
し、これを右出力信号として出力する。
【0026】従って、この左出力信号及び右出力信号を
それぞれ左右の2つのスピーカで再生すれば、右スピー
カからクロスして受聴者の左耳に到達する音及び左スピ
ーカからクロスして受聴者の右耳に到達する音はキャン
セルされる。従って、右スピーカから直接受聴者の右耳
に到達する音及び左スピーカから直接受聴者の左耳に到
達する音のみが受聴者の耳に入り、ヘッドホン受聴の場
合と同様の状態が作り出される。これにより、左右両ス
ピーカの間のみならず、受聴者の周囲の広い範囲に音像
を定位させることができる。
【0027】本発明の音像定位装置は、モノラル入力信
号を左入力信号及び右入力信号に分配する分配手段を更
に備え、該分配手段からの左入力信号を前記左入力端子
に供給し、該分配手段からの右入力信号を前記右入力端
子に供給するように構成できる。この分配手段は、例え
ば可変抵抗を用いたボリュームで構成することができ
る。この分配手段によって左入力信号と右入力信号との
分配比率を変えることにより、音像を受聴者の周囲の所
定範囲の任意の位置に定位させることができる。また、
この音像定位装置によれば、ステレオ音像を拡大できる
という効果も生じる。
【0028】また、本音像定位装置を例えばパート毎に
複数設け、各音像定位装置からの左出力信号及び右出力
信号をそれぞれのチャンネル毎にミキシングして出力す
るように構成すれば、複数の音像を制御する音像定位装
置を実現できる。
【0029】本音像定位装置の第1及び第2の群遅延等
価器、第1及び第2のローパスフィルタ並びに第1及び
第2の演算手段は、それぞれアナログ回路素子で構成さ
れる。アナログ回路素子としては、例えば演算増幅器、
抵抗、キャパシタ等が用いられる。これにより、任意の
位置に音像を定位させることのできる音像定位装置を、
簡単且つ安価に実現できるものとなっている。
【0030】本発明のステレオ音像拡大装置は、図5に
原理的に示すように、左入力端子からの左入力信号を遅
延させる第1の群遅延等価器と、該第1の遅延等価器か
らの出力信号をフィルタリングして左クロストーク信号
を出力する第1のハイパスフィルタと、該左入力信号を
フィルタリングして左低域強調信号を出力する第1のロ
ーパスフィルタと、右入力端子からの右入力信号を遅延
させる第2の群遅延等価器と、該第2の遅延等価器から
の出力信号をフィルタリングして右クロストーク信号を
出力する第2のハイパスフィルタと、該右入力信号をフ
ィルタリングして右低域強調信号を出力する第2のロー
パスフィルタと、該左入力信号から該右入力信号を減算
する減算手段と、該演算手段からの出力信号を増幅して
得られた差信号を出力する増幅手段と、該右低域強調信
号から該右クロストーク信号を減算し、その結果に該差
信号を加算し、その結果を左出力信号として出力する第
1の演算手段と、該右低域強調信号から該左クロストー
ク信号を減算し、その結果から該差信号を減算し、その
結果を右出力信号として出力する第2の演算手段、とを
有する。
【0031】先ず、本ステレオ音像拡大装置の基本原理
を簡単に説明する。左入力信号をLin、右入力信号をR
in、左出力信号をLout、右出力信号をRoutとすると、
減算手段は、左入力信号Linから右入力信号Rinを減算
し、以て差信号(Lin−Rin)を生成する。左入力信号
Linにこの差信号を加算して左出力信号Loutを生成
し、右入力信号Rinから差信号を減算して右出力信号R
outを生成し、これらをそれぞれ左右のスピーカに供給
すれば、音像を左右のスピーカの外側に定位させること
ができる。
【0032】減算手段は、左入力信号Linから右入力信
号Rinを減算する。これにより、差信号(Lin−Rin)
が生成される。この差信号は、増幅手段で係数bが乗算
されて第1の演算手段及び第2の演算手段に供給され
る。係数bは広がり感の程度を規定するものであり、
0.0〜1.0の値とすることができる。
【0033】今、第1及び第2の群遅延等価器を係数a
と関数G3(s)との積aG3(s)で表し、第1及び第2のロ
ーパスフィルタを関数G4'(s)、第1及び第2のハイパ
スフィルタを関数G4(s)で表すと、本発明のステレオ音
像拡大装置の左出力信号Loutは、下記式(5)で表す
ことができる。
【数5】
【0034】また、右出力信号Routは、下記式式
(6)で表すことができる。
【数6】
【0035】ここで、第1及び第2のハイパスフィルタ
G4(s)を設けたのは次の理由による。即ち、例えばベー
スやバスドラム等といった低い周波数の音に対しては、
人はその音像方向を知覚する能力を有していない。従っ
て、一般に、ステレオ信号は、低い周波数の音が両スピ
ーカの中央から聞こえるように作成される。換言すれ
ば、低い周波数の音を生成するための信号は、左チャン
ネル用の信号と右チャンネル用の信号とに同相で略半々
ずつ含まれるように作成される。従って、これら両信号
の位相差は殆どないので、左入力信号Linから右入力信
号Rinに所定の処理を施した信号(第2の群遅延等価器
を経由した信号)を減算すると、低域成分が打ち消し合
って低音が無くなり「シャリシャリ」した音になってし
まう。このことは右入力信号Rinから左入力信号Linに
所定の処理を施した信号(第1の群遅延等価器を経由し
た信号)を減算した場合も同じである。
【0036】そこで、第1又は第2の群遅延等価器の出
力信号から低域成分を除去するために、第1及び第2の
ハイパスフィルタを設けている。これら第1及び第2の
ハイパスフィルタに用いられる関数G4(s)のカットオフ
周波数f1は100Hz程度とすることができる。f1
=100Hz程度とした場合のG4(s)の周波数特性を図
6の実線に示す。この図からも明らかなように、G4(s)
よりG4'(s)のほうが小さい場合、広がり制御はなされ
ていない周波数帯域となる。しかし、人間は低い周波数
には音像の方向を感知する能力を発揮できないので、問
題はない。
【0037】しかし、上記第1及び第2のハイパスフィ
ルタを設けても低音域の音が十分とは言えない。そこ
で、例えば図6の破線で示すような周波数特性を有する
第1及び第2のローパスフィルタを設け、左入力信号L
in及び右入力信号Rinの低い周波数の領域の音を持ち上
げた左低域強調信号及び右低域強調信号を生成し、これ
らの信号と上記第1のハイパスフィルタからの右クロス
トーク信号及び第2のハイパスフィルタからの右クロス
トーク信号とを演算して左出力信号Lout及び右出力信
号Routを生成するようにしている。これにより、低音
から高音までバランスのとれた良質の音を発生できるよ
うになっている。
【0038】上記式(5)におけるaG3(s)G4(s)Rin
は右クロストーク信号を、式(6)におけるaG3(s)G
4(s)Linは、左クロストーク信号をそれぞれ表してい
る。また、b(Rin−Lin)は、左入力信号Linから右
入力信号Rinを減算して得られた差信号に係数bを乗算
したもので、広がり感を付与する信号を表している。ま
た、第1及び第2のローパスフィルタG4'(s)はG4(s)
の逆特性に近い特性を有する。従って、式(5)は、左
入力信号Linから右ロストーク信号を減じた信号にb
(Rin−Lin)を加算することにより、クロスして受聴
者の左耳に到達する音をキャンセルし且つ広がり感を有
する左出力信号Loutを出力することを表している。同
様に、式(6)は、右入力信号Rinから左クロストーク
信号を減じた信号からb(Rin−Lin)を減算すること
により、クロスして受聴者の右耳に到達する音をキャン
セルし且つ広がり感を有する右出力信号Routを出力す
ることを表している。
【0039】第1及び第2の群遅延等価器は、上述した
音像定位装置で用いたものを用いることができる。これ
ら第1及び第2の群遅延等価器からの出力信号は、それ
ぞれ第1及び第2のハイパスフィルタに供給される。第
1及び第2の群遅延等価器の係数aは0.5〜1.0程
度の値とすることができる。
【0040】第1及び第2のローパスフィルタG4'(s)
は、図6の破線で示すように、G4(s)の逆特性に近い特
性を有するように構成できる。この第1のローパスフィ
ルタからの左低域強調信号は第1の演算手段に、第2の
ローパスフィルタからの右低域強調信号は第2の演算手
段にそれぞれ供給される。
【0041】上記第1及び第2の演算手段は、それぞれ
例えば演算増幅器で構成することができる。第1の演算
手段は、左低域強調信号から右クロストーク信号を減算
し、この結果に差信号を加算して左出力信号Loutとし
て出力する。同様に、第2の演算手段は、右低域強調信
号から左クロストーク信号を減算し、この結果から差信
号を減算して右出力信号Routとして出力する。
【0042】従って、この左出力信号Lout及び右出力
信号Routをそれぞれ左右の2つのスピーカで再生すれ
ば、右スピーカからクロスして受聴者の左耳に到達する
音及び左スピーカからクロスして受聴者の右耳に到達す
る音はキャンセルされる。加えて、差信号が左入力信号
Linに加えられ、右入力信号Rinから減算される。これ
により、上述した音像定位装置の場合と同様に、左右両
スピーカの間のみならず、受聴者の周囲の広い範囲に音
像を定位させることができることに加え、上述した音像
定位装置に比べてステレオ音像が大幅に拡大されるとい
う効果が生じる。
【0043】なお、上記第1及び第2の群遅延等価器
に、上記音像定位装置の場合と同様に、下記式(7)で
示すローパスフィルタGLPF(s)を施すように構成でき
る。
【数7】 ここで、ω0はカットオフ角周波数、Rは減衰抑制値、
sはラプラス演算子である。
【0044】なお、以上の説明では、上記減算手段は、
左入力信号から右入力信号を減算するように構成した
が、右入力信号から左入力信号を減算するように構成す
ることもできる。この場合、上記第1の演算手段は、第
1のローパスフィルタからの出力信号から第2のハイパ
スフィルタからの出力信号を減算して得られた結果か
ら、増幅手段からの差信号を減算し、その結果を左出力
信号として左出力端子に出力するように構成する。同様
に、上記第2の演算手段は、第2のローパスフィルタか
らの出力信号から第1のハイパスフィルタからの出力信
号を減算して得られた結果に、該増幅手段からの差信号
を加算し、その結果を右出力信号として右用出力端子に
出力する。
【0045】
【発明の実施の形態】以下、本発明の音像定位装置及び
ステレオ音像拡大装置の各実施の形態を、図面を参照し
ながら詳細に説明する。
【0046】(実施の形態1)図7は、本発明の音像定
位装置の一実施の形態の構成を示す回路図である。本回
路には、図示しない例えば電池等から直流の電源電圧V
ccが供給される。この電源電圧Vccは、抵抗R1及
びR2により分割されてバイアス電圧BIASとして回
路の所定部位に供給される。
【0047】バランサ10は、本発明の分配手段に対応
する。このバランサ10としては、例えば抵抗素子と摺
動子とで成る可変抵抗器を用いることができる。このバ
ランサ10の摺動子にはモノラル入力信号Minが供給さ
れる。このモノラル入力信号Minは抵抗素子により分割
され、一方の出力端子(図7中上側の端子)から左入力
信号Linとして出力され、他方の出力端子(図7中下側
の端子)から右入力信号Rinとして出力される。このバ
ランサ10によって左入力信号Lin及び右入力信号Rin
の各振幅を変更することにより、音像を定位させる位置
を調整できるようになっている。
【0048】キャパシタC2、抵抗R3及びR4並びに
演算増幅器OP1で成る回路は、左入力信号Linのノイ
ズを除去すると共に位相を反転させる回路である。この
回路は、後述する第1の加算器13aから正相の出力信
号を得るために設けられている。キャパシタC3、抵抗
R5及びR6並びに演算増幅器OP2で成る回路は、右
入力信号Rinのノイズを除去すると共に位相を反転させ
る回路である。この回路は、後述する第2の加算器13
bから正相の出力信号を得るために設けられている。演
算増幅器OP1からの出力信号は第1の群遅延等価器1
1a及び第1の加算器13aに供給される。同様に、演
算増幅器OP2からの出力信号は第2の群遅延等価器1
1b及び第2の加算器13bに供給される。
【0049】第1の群遅延等価器11a及び第2の群遅
延等価器11bは同一の構成であり、その詳細を図8に
示す。第1及び第2の群遅延等価器11a及び11b
は、十分な遅延量を得るために、略同一の回路が2段組
み合わされて構成されている。第1の群遅延等価器11
aからの出力信号は第1のローパスフィルタ12aに、
第2の群遅延等価器11bからの出力信号は第2のロー
パスフィルタ12bにそれぞれ供給される。
【0050】第1のローパスフィルタ12a及び第2の
ローパスフィルタ12bは同一の構成であり、一次ロー
パスフィルタで構成することができる。第1及び第2の
ローパスフィルタ12a及び12bの詳細な構成を図9
に示す。図9において、抵抗R31は、減衰抑制値Rを
決定するために使用されている。この抵抗R31が付加
されていることにより、図4に示すように、高い周波数
領域の振幅の減衰が抑制されてなだらかに下降し、−6
dB近辺でサチュレートする周波数特性が得られるよう
になっている。第1のローパスフィルタ12aからの出
力信号は第2の加算器13bに、第2のローパスフィル
タ12bからの出力信号は第1の加算器13aにそれぞ
れ供給される。
【0051】第1の加算器13a及び第2の加算器13
bは同一の構成であり、それぞれ本音像定位装置の第1
の演算手段及び第2の演算手段に対応する。第1及び第
2の加算器13a及び13bの詳細な構成を図10に示
す。今、左出力信号を生成する第1の加算器13aを考
えると、入力端IN3には、演算増幅器OP1から左入
力信号Linを反転した信号が供給され、入力端IN4に
は、第2のローパスフィルタ12bから正相の右クロス
トーク信号が供給される。これらの両信号は、それぞれ
抵抗R40及びR41を介してミックスされる。従っ
て、このミックスされた信号は、第2のローパスフィル
タ12bからの出力信号から、左入力信号Linを減算し
た信号である。このミックスされた信号は演算増幅器O
P5の反転入力端子(−)に供給される。そして、該演
算増幅器OP5で反転されて出力される。従って、第1
の加算器13a(演算増幅器OP5)からは、左入力信
号Linから右クロストーク信号を減算した信号が出力さ
れる。同様に、第2の加算器13bからは、右入力信号
Rinから左クロストーク信号を減算した信号が出力され
る。
【0052】第1の加算器13aからの出力信号は、図
7に示すように、左出力信号Loutとして外部に出力さ
れる。第2の加算器13bからの出力信号は右出力信号
Routとして外部に出力される。
【0053】以上では、1つのモノラル入力信号Minに
基づいて1つの音像を定位させる音像定位装置について
説明したが、複数のモノラル入力信号に基づき複数の音
像を定位させるように構成することもできる。図16
は、かかる装置の概略ブロック図である。
【0054】図16において、音像定位装置1〜4はそ
れぞれ上述した音像定位装置と同一の構成を有する。各
音像定位装置1〜4には、例えば、ドラム、ギター、ベ
ース及びボーカルといった各パートのモノラル信号が供
給される。そして各音像定位装置1〜4で音像定位情報
が付加された出力信号はそれぞれアナログミキサ5に供
給される。そして、アナログミキサ5で左又は右チャン
ネル毎にミキシングされ、パワーアンプ6に供給され
る。そして、パワーアンプ6で増幅された左右両チャン
ネルの信号は、それぞれ左スピーカSPL及び右スピー
カSPRに供給される。
【0055】以上の構成によれば、例えば図17に示す
ように、各音像定位装置1〜4のバランサを調整するこ
とによって各パートの音像を受聴者の周囲の所望の位置
に配置することができるので、より現実の演奏形態に近
いリアルな演奏を実現することができる。
【0056】(実施の形態2)図11は、本発明のステ
レオ音像拡大装置の一実施の形態の構成を示す回路図で
ある。本ステレオ音像拡大装置には、ステレオ信号(左
入力信号Lin及び右入力信号Rin)が入力される。本回
路には、図示しない電池等から直流の電源電圧Vccが
供給される。この電源電圧Vccは、抵抗R1及びR2
により分割されてバイアス電圧BIASとして回路の所
定部位に供給される。
【0057】キャパシタC50、抵抗R50及び演算増
幅器OP6で成る回路は、左入力信号Linを受信するバ
ッファ回路である。演算増幅器OP6からの出力信号は
第1の群遅延等価器20a及び第1の演算回路22aに
供給される。キャパシタC51、抵抗R51及び演算増
幅器OP7で成る回路は、右入力信号Rinを受信するバ
ッファ回路である。演算増幅器OP7からの出力信号は
第2の群遅延等価器20b及び第2の演算回路22bに
供給される。
【0058】第1の群遅延等価器20a及び第2の群遅
延等価器20bは同一の構成であり、その詳細を図12
に示す。第1及び第2の群遅延等価器20a及び20b
は、十分な遅延量を得るために、略同一の回路が2段組
み合わされて構成されている。第1の群遅延等価器20
aからの出力信号は第1のハイパスフィルタ21aに、
第2の群遅延等価器20bからの出力信号は第2のハイ
パスフィルタ21bにそれぞれ供給される。
【0059】第1のハイパスフィルタ21a及び第2の
ハイパスフィルタ21bは同一の構成である。第1及び
第2のハイパスフィルタ21a及び21bの詳細な構成
を図13示す。第1のハイパスフィルタ21aからの左
クロストーク信号は第2の演算回路22bに、第2のハ
イパスフィルタ21bからの右クロストーク信号は第1
の演算回路22aにそれぞれ供給される。
【0060】本発明の第1及び第2のローパスフィルタ
G4'(s)は、図11の回路図上には現れていない。この
第1及び第2のローパスフィルタG4'(s)は、第1及び
第2のハイパスフィルタを構成する素子の一部と、第1
及び第2の演算回路を構成する素子の一部とで形成され
ている。即ち、演算増幅器OP6(図11参照)からの
出力信号は、第1の演算回路22a(図15参照)の抵
抗R90を介して演算増幅器OP12の非反転入力端子
(+)に供給される。また、抵抗R90の演算増幅器O
P12側の端子は、抵抗R91を介して第1及び第2の
ハイパスフィルタ(図13参照)に接続され、この第1
及び第2のハイパスフィルタは、キャパシタC71及び
抵抗R70の並列回路を介してキャパシタC70の一端
側に接続される。そして、このキャパシタC70の他端
側は、演算増幅器OP9の出力端子に接続される。ここ
で、演算増幅器OP9の出力インピーダンスは低いの
で、上記キャパシタC70の上記他端側は接地されてい
ると考えることができる。従って、抵抗R90、R91
及びR70並びにキャパシタC70及びC71によりロ
ーパスフィルタが形成されていると考えることができ
る。従って、演算増幅器OP12の非反転端子に入力さ
れる信号は、左入力信号Lin又は右入力信号Rinをロー
パスフィルタG4'(s)でフィルタリングして低域を強調
した左低域強調信号又は右低域強調信号と考えることが
できる。このように、第1及び第2のローパスフィルタ
G4'(s)は、第1及び第2のハイパスフィルタの一部並
びに第1及び第2の演算回路の一部の素子を兼用するこ
とにより形成されているので、ハードウエア量を少なく
できるという効果がある。
【0061】減算器23は、本ステレオ音像拡大装置の
減算手段及び増幅手段に対応する。この減算器23の詳
細を図14に示す。減算器23は、左入力信号Linから
右入力信号Rinを減算し、所定の増幅を行って差信号を
生成する。この減算器23から出力される差信号は、第
1及び第2の演算回路22a及び22bに供給される。
更に詳しくは、減算器23を構成する演算増幅器OP1
0からの出力信号は第2の演算回路22bに供給される
と共に、抵抗R84及びR85並びに演算増幅器OP1
1で構成される反転回路に供給される。この反転回路か
ら出力される逆相の差信号は、第1の演算回路22aに
供給される。なお、本発明の増幅手段の係数bは、演算
増幅器OP10の帰還抵抗R82の抵抗値により決定さ
れる。この係数bは、左出力信号Lout及び右出力信号
Routに対してそれぞれ差信号及び逆相の差信号を混合
する割合を増減するために使用される。
【0062】第1の演算回路22a及び第2の演算回路
22bは同一の構成であり、それぞれ本ステレオ音像拡
大装置の第1の演算手段及び第2の演算手段に対応す
る。第1及び第2の演算回路22a及び22bの詳細な
構成を図15に示す。今、左出力信号を生成する第1の
演算回路22aを考えると、入力端IN9には、演算増
幅器OP6から左入力信号Linが供給され、入力端IN
10には、第2のハイパスフィルタ21bから逆相の右
クロストーク信号が供給される。これらの両信号は、そ
れぞれ抵抗R90及びR91を介してミックスされる。
従って、このミックスされた信号は、左入力信号Linに
基づいて生成された左低域強調信号から右クロストーク
信号を減算した信号である。このミックスされた信号は
演算増幅器OP12の非反転入力端子(+)に供給され
る。一方、演算増幅器OP12の反転入力端子(−)に
は減算器23(演算増幅器OP10)から正相の差信号
が供給される。従って、第1の演算回路22aからは、
左低域強調信号から右クロストーク信号を減算し、更に
差信号を加えた信号が出力される。
【0063】同様に、右出力信号を生成する第2の演算
回路22bを考えると、入力端IN9には、演算増幅器
OP7からの出力信号が供給され、入力端IN10に
は、第1のハイパスフィルタ21aから逆相の左クロス
トーク信号が供給される。これらの両信号は、それぞれ
抵抗R90及びR91を介してミックスされる。従っ
て、このミックスされた信号は、右入力信号Rinに基づ
いて生成された右低域強調信号から左クロストーク信号
を減算した信号である。このミックスされた信号は演算
増幅器OP12の非反転入力端子(+)に供給される。
一方、演算増幅器OP12の反転入力端子(−)には減
算器23(演算増幅器OP11)から逆相の差信号が供
給される。従って、第2の演算回路22bからは、右低
域強調信号から左クロストーク信号を減算し、更に差信
号を減算した信号が出力される。
【0064】第1の演算回路22aからの出力信号は、
図11に示すように、左出力信号Loutとして外部に出
力される。第2の演算回路22bからの出力信号は、右
出力信号Routとして外部に出力される。この左出力信
号Lout及び右出力信号Routをそれぞれ左右の2つのス
ピーカで再生すれば、左右両スピーカの間のみならず、
受聴者の周囲の広い範囲に音像を定位させることができ
ると共に、上述した音像定位装置に比べてステレオ音像
が大幅に拡大されるという効果が生じる。
【0065】次に、上述したステレオ音像拡大装置を利
用した音像拡大システムの例について、図18を参照し
ながら説明する。図18において、コンピュータ7はM
IDIデータを音源モジュール8に送る。音源モジュー
ル8は、受信したMIDIデータに従って、左入力信号
Lin及び右入力信号Rinを生成する。これら左入力信号
Lin及び右入力信号Rinは、本発明のステレオ音像拡大
装置9に供給される。そして、本ステレオ音像拡大装置
8において、上述したような動作が行われることによ
り、左出力信号Lout及び右出力信号Routが生成され
る。これら左及び右出力信号Lout及びRoutは、それぞ
れ左チャンネル用スピーカSPLび右チャンネル用スピ
ーカSPRに供給される。この両スピーカSPL及びS
PRから発生された音によって形成される音像は左右の
スピーカSPL及びSPRの外側に定位し、且つステレ
オ音像が拡大される。
【0066】なお、この音像拡大システムでは、コンピ
ュータ7から音源モジュール8にMIDIデータを送信
する構成としたが、MIDIデータに限定されず、楽音
を制御できるデータであれば種々のタイプの楽音制御デ
ータを用いることができる。また、コンピュータの代わ
りに、楽音制御データを記憶可能な装置、例えば電子楽
器、シーケンサ、その他の種々の装置を用いることがで
きる。更に、左入力信号Linび右入力信号Rinを生成す
る装置も音源モジュールに限定されない。音源モジュー
ルの代わりに、例えば電子楽器、ゲーム機、音響機器等
を用いることができる。
【0067】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の音像定位
装置によれば、2チャンネルのスピーカ再生において、
簡単且つ廉価なアナログ回路を用いて音像を任意の位置
に定位させることのできる音像定位装置を提供できる。
また、本発明のステレオ音像拡大装置によれば、2チャ
ンネルのスピーカ再生において、音質劣化が少なく、し
かも簡単且つ安価な構成でステレオ音像を拡大できるス
テレオ音像拡大装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の音像定位装置を原理的に示すブロック
図である
【図2】本発明の音像定位装置の基本原理を説明するた
めの図である。
【図3】本発明の音像定位装置の第1及び第2の群遅延
等価器の群遅延特性の一例を示す図である。
【図4】本発明の音像定位装置の第1及び第2のローパ
スフィルタの周波数特性の一例を示す図である。
【図5】本発明のステレオ音像拡大装置を原理的に示す
ブロック図である
【図6】本発明のステレオ音像拡大装置の第1及び第2
のハイパスフィルタ及び第1及び第2のローパスフィル
タの周波数特性の一例を示す図である。
【図7】本発明の音像定位装置の一実施の形態を示す回
路図である。
【図8】本発明の音像定位装置における第1及び第2の
群遅延等価器の一実施の形態を示す回路図である。
【図9】本発明の音像定位装置における第1及び第2の
ローパスフィルタの一実施の形態を示す回路図である。
【図10】本発明の音像定位装置における第1及び第2
の演算手段の一実施の形態を示す回路図である。
【図11】本発明のステレオ音像拡大装置の一実施の形
態を示す回路図である。
【図12】本発明のステレオ音像拡大装置における第1
及び第2の群遅延等価器の一実施の形態を示す回路図で
ある。
【図13】本発明のステレオ音像拡大装置における第1
及び第2のハイパスフィルタの一実施の形態を示す回路
図である。
【図14】本発明のステレオ音像拡大装置における減算
手段の一実施の形態を示す回路図である。
【図15】本発明のステレオ音像拡大装置における第1
及び第2の演算手段の一実施の形態を示す回路図であ
る。
【図16】本発明の音像定位装置の応用例を示すブロッ
ク図である。
【図17】本発明の音像定位装置の応用例の動作を説明
するための図である。
【図18】本発明のステレオ音像拡大装置の応用例を示
すブロック図である。
【符号の説明】
1〜4 音像定位装置 5 アナログミキサ 6 パワーアンプ 7 コンピュータ 8 音源モジュール 9 ステレオ音像拡大装置 11a 第1の群遅延等価器 11b 第2の群遅延等価器 12a 第1のローパスフィルタ 12b 第2のローパスフィルタ 13a 第1の加算器 13b 第2の加算器 20a 第1の群遅延等価器 20b 第2の群遅延等価器 21a 第1のハイパスフィルタ 21b 第2のハイパスフィルタ 22a 第1の演算回路 22b 第2の演算回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−87596(JP,A) 特開 平5−41900(JP,A) 特開 平2−86398(JP,A) 特開 昭61−187500(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04S 1/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左入力端子からの左入力信号を遅延させる
    第1の群遅延等価器と、 該第1の遅延等価器からの出力信号から低域成分を除去
    した左クロストーク信号を出力する第1のハイパスフィ
    ルタと、 該左入力信号をフィルタリングして左低域強調信号を出
    力する 第1のローパスフィルタと、 右入力端子からの右入力信号を遅延させる第2の群遅延
    等価器と、 該第2の遅延等価器からの出力信号から低域成分を除去
    した右クロストーク信号を出力する第2のハイパスフィ
    ルタと、 該右入力信号をフィルタリングして右低域強調信号を出
    力する 第2のローパスフィルタと、該左入力信号から該右入力信号を減算する減算手段と、 該演算手段からの出力信号を増幅して得られた差信号を
    出力する増幅手段と、 該右低域強調信号から該右クロストーク信号を減算し、
    その結果に該差信号を加算し、 その結果を左出力信号と
    して出力する第1の演算手段と、該右低域強調信号から該左クロストーク信号を減算し、
    その結果から該差信号を減算し、 その結果を右出力信号
    として出力する第2の演算手段、 とを有するステレオ音像拡大装置。
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