JP3246757B2 - 窒素酸化物除去用触媒 - Google Patents

窒素酸化物除去用触媒

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JP3246757B2 JP31732491A JP31732491A JP3246757B2 JP 3246757 B2 JP3246757 B2 JP 3246757B2 JP 31732491 A JP31732491 A JP 31732491A JP 31732491 A JP31732491 A JP 31732491A JP 3246757 B2 JP3246757 B2 JP 3246757B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ボイラー、ガスタービ
ン、及び各種工業プロセスから排出される燃焼排ガス中
に含まれる、窒素酸化物(以下NOxという事がある)
を、アンモニアを還元剤として用い、接触還元除去する
際に使用する触媒に関する。
【0002】特に、本発明は、400℃〜700℃の高
温度域でも、排ガス中に含まれるNOxを、アンモニア
を還元剤として、効率よく還元除去でき、加えて、高い
除去率が幅広い温度領域で得られると共に、かかる高温
度領域の使用によつても、優れた耐久性を有する、排ガ
ス浄化用触媒に関する。
【0003】
【従来の技術】現在、ボイラー、ガスタービン、デイー
ゼルエンジン等から排出される燃焼排ガス中に含まれる
NOxを除去する方法としては、アンモニアを還元剤と
して用いる、選択的接触還元法が、工業的方法として広
く実用化されている。
【0004】この方法において用いる触媒としては、ア
ルミナ、シリカ、ゼオライト、酸化チタン等の担体に、
バナジウム、モリブデン、タングステン、銅、鉄、等の
酸化物を担持した、種々の触媒が提案されてきたが、中
でも、酸化チタンを基材とし、例えばバナジウム、タン
グステン、モリブデン、鉄、錫、等の酸化物あるいは、
一部硫酸塩を組合せた触媒が主流となつている。
【0005】なかでも、酸化チタンを基材とした脱硝用
触媒は、重油や石炭等を燃料とした燃焼排ガス中に含ま
れる硫黄酸化物(以下SOxと言うことがある)に対し
優れた耐久性を有する点から、実用触媒として好適とさ
れており、広く使用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来提
案されてきた触媒は、いずれも、処理する排ガスの温度
が250℃〜400℃程度、最高でも500℃程度の温
度範囲でしか、好適に使用できない。
【0007】たとえば、排ガス温度が250℃程度以下
と低い場合には、生成する酸性硫安等が触媒細孔を閉塞
し、触媒活性を低下させたり、排ガス下流の機器に付着
し、腐食を引き起こしたりする問題が生じる。
【0008】また、排ガス温度が400℃を超えると、
NH3の酸化あるいは分解反応が次第に増大し、高い脱
硝率が得られなくなる。
【0009】NOxに対するNH3のモル比をNH3/N
O=1より大にすると、その様に高い温度条件下でも、
或る程度高い脱硝率を得ることは出来るが、NH3の消
費が増大し、経済性が低下するばかりでなく、負荷変動
時には、排ガス中にNH3がリークする危険性も増す等
の問題があり好ましくない。
【0010】幅広い温度域で優れた脱硝活性を示す触媒
として、例えば、特公昭52−35342号公報では、
チタンとタングステンを主成分とした触媒により排ガス
を処理する方法が開示されている。
【0011】しかしながら、この例の実施例1でも示さ
れる様に、反応温度は、400℃が、最も高い活性を示
し、500℃では、すでに脱硝率が低下する温度域とな
つていることがわかる。
【0012】又、同公報の実施例9では、反応温度50
0℃で、99.8%、600℃で92.6%と高い脱硝率
を得ているが、これはNH3/NOモル比が、1.6と高
く、NH3が大過剰に存在する条件下での脱硝率であ
る。
【0013】この様に、400℃以上の広い温度領域
で、NH3の消費を最小限にとどめ、高い脱硝率を得る
事は、従来極めて困難であつた。
【0014】一方、ガスタービン発電からの排ガスや、
ガラス溶解炉等からのNOx含有排ガスは、500℃〜
600℃以上におよぶ事が有り、通常のボイラー排ガス
でも、条件次第では、400℃以上の温度の場合もあ
る。
【0015】これら400℃以上の高温排ガスを対象と
し、アンモニアを還元剤とする選択的接触還元法による
脱硝反応の触媒としては、従来提案されている触媒で
は、上述の通り、NH3の不必要な消費が避けられず、
更に、触媒の熱劣化の面でも、満足のいくものではなか
つた。
【0016】
【本発明の目的】本発明の目的は、400℃以上の高温
度領域においても、NH3の消費を最小限にとどめ、高
い脱硝率が幅広い温度領域で得られると共に、優れた耐
久性を有する脱硝触媒を提供することである。
【0017】
【問題点を解決する為の手段】本発明は、上記目的を達
成する為に完成されたものである。
【0018】すなわち本発明は、排ガス中に含まれるN
Oxを、触媒の存在下アンモニアを還元剤とし、400
℃〜700℃の温度で接触還元除去する際に用いる触媒
として、チタン酸化物および/またはチタンとタングス
テンの二元系酸化物をA成分とし、SiO2/Al23
モル比が8以上のCeイオン交換ゼオライトをB成分と
してなり、かつA成分の組成は、TiO 2 として、50
〜100重量%、WO 3 として、0〜50重量%の範囲
であり、A成分の含有率は5〜50重量%、B成分の含
有率は50〜95重量%であり、A成分とB成分は緊密
に分散されている事を特徴とする触媒、または チタンと
タングステンの二元系酸化物をA成分とし、SiO 2
Al 2 3 モル比が8以上の酸型ゼオライトおよび/また
はセリウムイオン交換ゼオライトをB成分としてなり、
かつA成分の組成は、TiO 2 として、50〜95重量
%、WO 3 として、5〜50重量%の範囲であり、A成
分の含有率は5〜50重量%、B成分の含有率は50〜
95重量%であり、A成分とB成分は緊密に分散されて
いる事を特徴とする触媒を提供する。
【0019】本発明者等は、400℃以上の高温度域に
おいて、NH3を酸化あるいは分解せずに、比較的安定
に保持し得る触媒成分として、ゼオライトに着目し鋭意
検討した結果、SiO2/Al23モル比が8以上の酸
型ゼオライトがかかる高温度域でも、熱的に比較的安定
であり、加えてNH3を安定に保持し得る事を見いだし
た。
【0020】しかしながら、ゼオライトのみの触媒で
は、550℃〜650℃の非常に高い温度域では高活性
を示すが、500℃以下の温度域では活性が充分ではな
い。
【0021】500℃以下の温度域での活性も向上させ
る為に、例えば少量のバナジウム等の触媒活性成分を加
えると、低温での活性は改善されるが、550℃以上で
のNH3の分解あるいは酸化反応活性が大幅に増加する
結果となり、400℃〜700℃の幅広い温度域で、良
好な脱硝率を得る事は、極めて困難であつた。
【0022】本発明者等は、400℃〜550℃程度の
温度域で、比較的良好な性能を示すチタン酸化物および
/またはチタンとタングステンの二元系酸化物と、50
0℃以上の高温度域において、NH3を安定に保持する
ゼオライトを、上述の特定範囲内で緊密に分散含有させ
ることにより、驚くべきことに、400℃〜700℃の
非常に広い温度範囲で、高い脱硝率が得られる事を見い
だし、本発明を完成した。
【0023】本発明の触媒が、幅広い高温度領域で優れ
た脱硝活性を示す理由は、必ずしも明らかではないが、
以下のごとく推察される。
【0024】本発明の触媒のB成分であるゼオライト
は、固体酸としての性質を有する事が良く知られている
が、この固体酸としての性質が、400℃以上、特に4
50℃以上の高温で、NH3を、脱硝反応における還元
剤として有効な形で、安定に保持する作用を、触媒に付
与しているものと推定される。
【0025】一方、本発明の触媒のA成分であるチタン
酸化物および/またはチタンとタングステンの二元系酸
化物は、主としてNOxと、還元剤であるNH3の反応
を、促進する作用を触媒に付与しているものと推定され
る。
【0026】そして本発明触媒は、A成分及びB成分
が、緊密に分散した状態で構成されることにより、40
0℃〜700℃の、幅広い温度領域でも、NH3の消費
が少なく、高い脱硝活性を示すばかりでなく、かかる温
度域でも、劣化の少ない優れた性能を有するものと思わ
れる。
【0027】チタン酸化物および/またはチタンとタン
グステンの二元系酸化物では500℃以上、特に550
℃以上で、NH3の分解あるいは酸化活性が急激に増大
し、600℃前後の高温度域では、高い脱硝率が得られ
ないのに対し、本発明の触媒では、驚くべきことに、6
50℃〜700℃と言う高温度でも高い脱硝率が得られ
る。
【0028】これはチタン酸化物および/またはチタン
とタングステンの二元系酸化物が示す、550℃以上で
の脱硝性能からは、全く予想も出来ない結果であり、本
発明の触媒のA成分及びB成分が相乗的に作用する結果
と推察される。
【0029】本発明の触媒のB成分であるゼオライト
は、主としてNH3の高温下での吸着能及び耐熱性の点
から、SiO2/Al23モル比が、8以上の酸型ゼオ
ライトが好ましいが、完成触媒の耐久性を更に向上させ
る為には、Ceによりイオン交換したゼオライトも、よ
り効果的に使用できる。
【0030】又、本発明の触媒のA成分であるチタン酸
化物および/またはチタンとタングステンの二元系酸化
物は、いずれも好ましい相乗効果を与えるが、特に、4
00℃〜500℃での活性を高めること、及び、チタン
酸化物のアナターゼ型からルチル型への転移を抑制する
効果を得る事等から、チタンとタングステンの二元系酸
化物が、より好ましく使用出来る。
【0031】このように、本発明の触媒は、A成分であ
るチタン酸化物および/またはチタンとタングステンの
二元系酸化物に、B成分であるSiO2/Al23モル
比が8以上の酸型ゼオライトおよび/またはCeイオン
交換型ゼオライトを、前記の組成範囲で、緊密に分散さ
せることにより、触媒の固体酸としての性質により脱硝
活性を高め、そしてNH3の分解あるいは酸化活性を最
適に制御した結果として、幅広い温度領域で高い脱硝性
能と優れた耐久性を得る事が出来る。
【0032】更に、ゼオライトは、一般に成型性が悪
く、工業触媒として充分な強度を得にくい欠点を有する
が、本発明の触媒では、チタン酸化物および/またはチ
タンとタングステンの二元系酸化物をゼオライトと緊密
分散させる事により、優れた成型性と触媒強度が得られ
る。
【0033】本発明の触媒のA成分であるチタン酸化物
および/またはチタンとタングステンの二元系酸化物の
含有率が、50重量%を超えると、NH3の分解あるい
は酸化活性が高くなり、400℃以上、特に500℃以
上の温度で、高い脱硝率が得られなくなり、5重量%未
満では、500℃以下の温度域での脱硝活性が低く、幅
広い温度域での高い脱硝活性を有する触媒が得られない
為、A成分の含有率は、5〜50重量%である。
【0034】A成分がチタンとタングステンの二元系酸
化物である場合の組成は、それぞれの酸化物が、TiO
2として50〜95重量%、WO3として5〜50重量%
の範囲が好ましい。
【0035】触媒B成分の含有率は、95重量%を超え
ると、550℃以下、特に500℃以下での脱硝活性が
低くなり、幅広い高活性温度領域が得られないばかり
か、成型性の悪化、完成触媒の機械的強度の低下を来
す。
【0036】また、50重量%未満では、NH3の分解
あるいは酸化活性が高くなり400℃以上、特に500
℃以上で高い脱硝率が得られなくなる為、50重量%〜
95重量%の範囲が好ましい。
【0037】B成分がCeイオン交換ゼオライトの場合
は、Ceが酸化セリウムとしてゼオライトの0.5〜3
0重量%程度イオン交換されたものが好ましい。
【0038】また、好ましいゼオライトとしては、高温
度領域においてNH3吸着能が高いゼオライトが好まし
く、具体的にはSiO2/Al23モル比が8以上のも
ので、例えばY型ゼオライト、モルデナイト、フエリエ
ライト、ZSM−5等の酸型および/またはCeイオン
交換型ゼオライトが挙げられる。SiO2/Al23
ル比が8より小さいゼオライトでは、耐熱性及び耐酸性
に劣る欠点があり、触媒の寿命及び酸型ゼオライトにす
る際の構造安定性の面で好ましくない。
【0039】ゼオライト中のアルカリ金属あるいはアル
カリ土類金属の含量は、できるだけ少ないものが好まし
く、酸処理したもの、あるいはNH4 でイオン交換
後、熱処理したものが特に好ましい。
【0040】また、NH4 +型ゼオライトは、触媒調製時
に、そのまま用いても最終焼成時に、酸型になるので同
様の効果が得られる。
【0041】また、アルカリ金属あるいはアルカリ土類
金属が、カチオンとして多量に残留したゼオライトを用
いると、完成触媒のNH3分解あるいは酸化活性が高く
なり好ましくない。
【0042】本発明の触媒を調製するための、チタン原
料としては、酸化チタン、加熱により酸化チタンを生成
する各種のチタン酸、硫酸チタン、塩化チタンなど各種
の化合物を使用できる。
【0043】また、タングステン原料としては、酸化タ
ングステン、パラタングステン酸アンモニウムなどが好
ましい。
【0044】ゼオライトをCeイオンでイオン交換する
際のCe原料としては、硝酸第一セリウム、硫酸第一セ
リウム、硫酸第二セリウム、塩化第一セリウム、炭酸セ
リウム、蓚酸第一セリウム、酢酸セリウム等、水溶性の
塩がこのましい。
【0045】ここで本発明触媒の調製法の一例をあげ、
より具体的に、その内容を説明する。
【0046】硫酸法酸化チタンの原料である、水和酸化
チタンのスラリーにアンモニア水を加え、PHをアルカ
リ性に調整した後、パラタングステン酸アンモニウムを
添加し、加熱しながら混練、濃縮する。
【0047】得られたケーキを乾燥後、焼成し、チタン
及びタングステンの二元系酸化物を得る。
【0048】別に、ゼオライトを硝酸セリウムの水溶液
に加え、加熱撹拌してゼオライトをイオン交換し、濾
過、水洗、乾燥し、必要により焼成する。
【0049】チタン及びタングステンの二元系酸化物と
イオン交換したゼオライトを、それぞれ所定量ずつ採取
し、水及び成型助剤を加えて充分に混練し、押出し成型
する。
【0050】成型物を乾燥後400〜800℃程度の温
度で、1〜10時間程度焼成して、反応に供する。
【0051】以上の触媒調製法は、あくまでその一例で
あり、このほか通常汎用される各種の調製法によつて
も、良好な性能の触媒が得られる事はいうまでもない。
【0052】触媒形状としては、ハニカム状、板状、円
筒状、円柱上、波板状、粒状等、適宜、選択することが
出来る。
【0053】本発明の触媒が対象とする排ガスとして
は、通常SOx 0〜3000ppm、酸素1〜20
%、炭酸ガス1〜15%、水蒸気5〜15%、NOx
(主としてNO)20〜1500ppm程度を含むもの
であるが、特にガス組成は限定されない。
【0054】また、処理条件としては、排ガスの種類や
要求する脱硝率等によつても異なるが、アンモニア添加
量は、NOxと完全に反応するに必要な、化学量論比の
0.5〜3倍程度が好ましい。
【0055】通常NOとNH3モル比1:1の近辺が、
特に好ましいが、脱硝率やリークNH3等を考慮しなが
ら、0.8〜2モル比程度の範囲内で選択することが好
ましい。
【0056】反応温度は、400〜700℃、特に本触
媒の特徴から400〜650℃が好ましい範囲であり、
空間速度は、1000〜100000Hr-1、特に30
00〜30000hr-1の範囲が好ましい。
【0057】圧力は特に限定はなく、通常、大気圧〜1
0kg/cm2程度の範囲であるが、それに限定される
ものではない。
【0058】
【実施例】以下に実施例をあげて、本発明をより詳細に
説明するが、本発明は、これらの実施例のみに限定され
るものではない。
【0059】実施例1 硫酸法酸化チタンの原料である水和酸化チタンのスラリ
ー(TiO2として30重量%含有)300gに、アン
モニア水を加え、PHを7.0に調節し更に、パラタン
グステン酸アンモニウム11.3gを添加し、撹拌し
た。
【0060】得られたケーキを脱水した後、乾燥し60
0℃で5時間焼成して、TiO2として90重量%、W
3として10重量%の、チタンとタングステンの二元
系酸化物、パウダー(A)を得た。
【0061】ニーダーに、パウダー(A)80g、市販
の合成H型ゼオライト(東ソー製モルデナイトHSZ−
640HOA、SiO2/Al23モル比19.5)32
0g、カルボキシメチルセルロース(CMC)2g、ポ
リビニルアルコール5g、及びイオン交換水675ml
を入れ混練した。
【0062】この混練物を加熱しながら押し出し成型に
適度な水分に調節した後、直径4mmФの円柱状に押し
出し成型した。
【0063】この成型物を乾燥後、700℃で3時間焼
成し、パウダー(A)20重量%HSZ−640HOA
80重量%の触媒を得た。
【0064】実施例2 パウダー(A)と合成H型ゼオライトの比率を変えた事
以外は、実施例1と全く同様にし、パウダー(A)40
重量%、HSZ−640HOA 60重量%の触媒を調
製した。
【0065】比較例1 実施例1と同様の方法で調製したパウダー(A)を用
い、ゼオライトを含有しない触媒を、実施例1と同様の
方法で調製した。
【0066】得られた触媒は、TiO2として90重量
%、WO3として10重量%から成る。
【0067】比較例2 ゼオライト成分としてHSZ−640HOAを用い、チ
タン酸化物及びチタンとタングステンの二元系酸化物
の、いずれも含まない触媒を調製した。
【0068】ゼオライトのみでは、成型性が悪いため、
スノーテツクス−O(日産化学製シリカゾル、SiO2
として20〜21重量%含有。→20%含有として使
用)を、ゼオライト90重量%、スノーテツクス−Oか
らのSiO2 10重量%となる様に加え、その他は、実
施例1に準じる方法で触媒を調製し、HSZ−640H
OA 90重量%、SiO2 10重量%の触媒を得た。
【0069】実施例3 硝酸セリウム[Ce(NO32・6H2O]260.6g
を、イオン交換水2000mlに溶解し、これにHSZ
−640HOAを333g加え、80〜90℃で加熱、
撹拌しながら、2時間イオン交換した。
【0070】イオン交換後、濾過し、3000mlのイ
オン交換水で水洗した後120℃で15時間乾燥し、セ
リウムイオン交換ゼオライトを得た(セリウム含量:C
eO2として3.2重量%)。
【0071】このセリウムイオン交換ゼオライト240
gと、実施例1と同様の方法で調製したパウダー(A)
160gをニーダーに入れ、更にCMC 2g、ポリビ
ニルアルコール5g、イオン交換水675mlを加え混
練した。
【0072】この混練物を加熱しながら押し出し成型に
適度な水分に調節した後、直径4mmФの円柱状に押し
出し成型した。
【0073】成型物を乾燥後、700℃で3時間焼成し
実施例3触媒を得た。
【0074】実施例4 実施例3に於けるHSZ−640HOAの代わりにSi
2/Al23モル比8のY型ゼオライト(触媒化成工
業製、DAF−8)を用い、その他は全て実施例3に準
じて実施例4触媒を調製した。
【0075】実施例5 硫酸法酸化チタンの原料である、水和酸化チタンのスラ
リー(TiO2として30重量%含有)にアンモニア水
を加え、PHを7.0に調節した後、加熱しながら混練
し濃縮した。
【0076】得られたケーキを脱水した後、乾燥し60
0℃で5時間焼成し、酸化チタンのパウダー(A′)を
得た。
【0077】実施例1のパウダー(A)に代えて酸化チ
タンのパウダー(A′)を用いその他は全て実施例1に
準じて、パウダー(A′)20重量%、HSZ−640
HOA 80重量%の触媒を得た。
【0078】比較例3 実施例5におけるHSZ−640HOAに代えて、Si
2/Al23モル比5.5のY型ゼオライト(東ソー
製、HSZ−320HOA)を用い、その他は全て実施
例5に準じて、パウダー(A′)20重量%、HSZ−
320HOA80重量%の触媒を得た。
【0079】実施例6 実施例1〜5、比較例1〜3の各触媒に付き、次の方法
により脱硝性能を評価した。
【0080】長さ5mmに切断した触媒20mlを、内
径22mmФの石英反応器に充填し、NO:300pp
m、NH3:300ppm、SO2:100ppm、
2:14%、H2O:10%、N2:残りの組成である
合成排ガスを、320L/hrで反応器に導入した。
【0081】反応器を所定の温度に、電気炉で加熱し、
反応器入口側及び出口側のNO温度をケミルミネツセン
ス方式NO/NOx分析計(Thermo Electron Nippon C
o.,Ltd.Model 512)により分析し、次式に従つて
脱硝率を算出した。
【0082】
【数1】 得られた結果を表−1に示す。
【0083】
【表1】
【0084】実施例7 実施例2、3及び比較例1、2、3の各触媒について、
次の方法により、強制熱劣化試験を行つた。
【0085】電気炉を用い、各触媒を700℃で3時間
及び150時間の熱処理を行つた。熱処理時間の変更に
よる反応温度550℃での脱硝率の変化を、表−2に示
す。
【0086】
【表2】
【0087】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のNOx除去
用触媒は、チタン酸化物および/またはチタンとタング
ステンの二元系酸化物(A成分)と、SiO2/Al2
3モル比が8以上の酸型ゼオライトおよび/またはセリ
ウムイオン交換ゼオライト(B成分)とを、緊密に分散
せしめたものであり、400℃〜700℃の広い温度範
囲で高い触媒活性を示し、しかも700℃程度の高温に
長時間保持した場合でも、触媒活性の低下は非常に僅少
であり、更に還元剤としてのNH3の消費量を最小限に
とどめることができる。従つて、本発明の触媒は、発電
用ガスタービン、ガラス溶解炉その他から排出される高
温の排ガス中のNOx除去用触媒として特に有用であ
る。
【0088】更に本発明の触媒は、成型性に優れてお
り、しかも得られる成型体の強度も大きい。従つて用途
に応じて任意の形状に容易に成型することができ、そし
て取扱い中又は使用中での成型体の破損も防止される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 章弘 神奈川県川崎市麻生区王禅寺1438−46 (72)発明者 忍田 文次 神奈川県横浜市戸塚区吉田町1006三菱油 化(株)戸塚寮107号 (72)発明者 花田 正幸 福岡県北九州市若松区畠田1丁目7番38 号 (72)発明者 長野 清 福岡県北九州市若松区高須北3丁目3番 37号 (56)参考文献 特開 昭62−176546(JP,A) 特開 昭63−171643(JP,A) 特表 平2−500822(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01J 21/00 - 37/36 B01D 53/86

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン酸化物および/またはチタンとタ
    ングステンの二元系酸化物をA成分とし、SiO2/A
    23モル比が8以上のセリウムイオン交換ゼオライト
    をB成分としてなり、かつA成分の組成は、TiO2
    して、50〜100重量%、WO3として、0〜50重
    量%の範囲であり、A成分の含有率は5〜50重量%、
    B成分の含有率は50〜95重量%であり、A成分とB
    成分は緊密に分散されている事を特徴とする、アンモニ
    アを還元剤として用い、400〜700℃の温度範囲で
    使用するための窒素酸化物除去用触媒。
  2. 【請求項2】 チタンとタングステンの二元系酸化物を
    A成分とし、SiO 2 /Al 2 3 モル比が8以上の酸型
    ゼオライトおよび/またはセリウムイオン交換ゼオライ
    トをB成分としてなり、かつA成分の組成は、TiO2
    として、50〜95重量%、WO3として、5〜50重
    量%の範囲であり、A成分の含有率は5〜50重量%、
    B成分の含有率は50〜95重量%であり、A成分とB
    成分は緊密に分散されている事を特徴とする、アンモニ
    アを還元剤として用い、400〜700℃の温度範囲で
    使用するための窒素酸化物除去用触媒。
  3. 【請求項3】 触媒の存在下、燃焼排ガス中に含まれる
    窒素酸化物をアンモニアを還元剤として用い、接触還元
    除去する方法であって、該触媒が請求項1記載の触媒で
    ある窒素酸化物の接触還元除去方法。
  4. 【請求項4】 触媒の存在下、燃焼排ガス中に含まれる
    窒素酸化物をアンモニアを還元剤として用い、接触還元
    除去する方法であって、該触媒が請求項2記載の触媒で
    ある窒素酸化物の接触還元除去方法。
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