JP3244416B2 - エコーキャンセラ - Google Patents

エコーキャンセラ

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JP3244416B2
JP3244416B2 JP32376295A JP32376295A JP3244416B2 JP 3244416 B2 JP3244416 B2 JP 3244416B2 JP 32376295 A JP32376295 A JP 32376295A JP 32376295 A JP32376295 A JP 32376295A JP 3244416 B2 JP3244416 B2 JP 3244416B2
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  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)
  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電話回線における2
線−4線変換回路や電子会議システム等に利用するエコ
ーキャンセラと併用する非線形プロセッサに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図4は従来のエコーキャンセラの機能ブ
ロック図を示すものである。図4において、符号41は
受信信号が入力される受信入力端、42は受信信号が出
力される受信出力端、43は受信入力列を記憶するシフ
トレジスタ、44は送信信号が入力される送信入力端、
45畳込み演算器、46は減算器、47は受信出力端4
2から送信入力端44に至るエコー経路の推定インパル
ス応答が記憶されるメモリ、48はエコーキャンセラ全
体の動作をコントロールする制御部、49は乗算器、5
0は加算器、51は送信信号が出力される送信出力端で
ある。
【0003】受信入力端41は、受信出力端42と、シ
フトレジスタ43と、制御部48に接続されている。こ
の受信入力端41に接続された受信出力端42もまた、
シフトレジスタ43と、制御部48に接続されている。
シフトレジスタ43は、受信入力端41、受信信号出力
端および制御部48のほかに、演算器45と乗算器49
に接続されている。送信入力端44は、畳込み演算器4
5と、減算器46と、制御部48と、送信出力端51に
接続されている。畳込み演算器45は、シフトレジスタ
43と、減算器46と、メモリ47と、乗算器49と、
加算器50に接続されている。減算器46は、送信入力
端44と、畳込み演算器45と、制御部48と、送信出
力端51に接続されている。メモリ47は、演算器45
と、制御部48は、受信入力端41と、受信出力端42
と、シフトレジスタ43と、送信入力端44と、減算器
46と、乗算器49と、送信出力端51に接続されてい
る。乗算器49は、シフトレジスタ43と、畳込み演算
器45と、制御部48と、加算器50に接続されてい
る。送信出力端51は、送信入力端44と、減算器46
と、制御部48に接続されている。
【0004】以上のように構成されたエコーキャンセラ
の従来例について、以下その動作について説明する。ま
ず、受信入力端41から受信入力xjが入力すると、x
jは受信出力端42から出力されるとともにシフトレジ
スタ43にベクトルXjとして取り込まれる。受信出力
端42から出力された受信信号xjは、一部エコーyj
となって送信入力端44に入力する。なお、送信入力端
44には外乱njも入力するので、結局送信入力端44
には、sj=yj+njの信号が入力し、周囲騒音等を
含む送信信号はエコー信号に対する外乱として影響す
る。一方、エコーキャンセラ内部にはメモリ47に受信
出力端42から送信入力端44に至るエコー経路の推定
インパルス応答がベクトルHjとして記憶されており、
畳込み演算器45によりHjと受信入力列Xjの畳込み
演算を行い擬似エコーyhjを発生させる。減算器46は
送信入力sjから擬似エコーyhjを差引きエコーを抑圧
して残留エコーej=sj−yhjを求め、51の送信出
力端から出力する。次に制御部48は受信入力列の2乗
ノルム値‖Xj‖2 を計算し、さらに推定値の補正係数
αej/‖Xj‖2 を計算し出力する。乗算器49は受
信入力列ベクトルXjと上記補正係数を掛け合わせ、そ
の結果を推定インパルス列ベクトルに加算器50で加え
ることにより、推定値を補正する。
【0005】このようにして実行されるアルゴリズム
は、式(1),(2)に示される学習同定法と呼ばれる
もので、エコーキャンセラで最もよく用いられるもので
ある。エコー消去演算;
【数2】 推定値補正演算;
【数3】 N : タップ数 xj : 受信入力 sj : 送信入力 (=エコ−yj+外乱nj) ej : 送信出力 (=残留エコ−) hj(m): 推定インパルス応答(時刻j,mサンプ
ル目) α : ステップゲイン (0<α<2) である。
【0006】上記の手順にて式(1)のエコー消去演算
と式(2)の推定値補正演算を交互に実行すると、外乱
njのレベルがエコーyjのレベルより低い期間ではH
jは真のインパルス応答に漸近収束し、エコー抑圧効果
が増加する。また受信入力xjのレベルが低いため外乱
njのレベルがエコーyjのレベルより高くなる期間は
ダブルト−ク状態と呼ばれ、この時に式(2)の補正演
算を行うと推定値が大きく乱れるので、制御部48は送
信入力sj,送信出力ejのレベル比( Spj/Epj) と
シングルト−ク時に測定されたレベル比,打消量( Spm
/Epm) とを比較して前者が後者を下回った時にダブル
ト−ク状態と判定し、式(2)の補正演算を停止する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のエコーキャンセラでは、エコー経路の回路雑音レベル
や非線形歪があると打消量に制限を受けて残留エコーが
残り、これに加えてエコー経路の遅延が大きいと上記残
留エコーが通話品質を著しく劣化させるという問題を有
していた。さらに、エコーキャンセラ電源投入直後やエ
コー経路の変化直後で打消量が減少した期間にもエコー
を抑圧することができないので、通話品質が劣化すると
いう問題を有していた。なお、本発明のようにエコーキ
ャンセラの残留エコーを抑圧するため、受信入力レベル
と残留エコーレベルを比較して小さい方の回線に大きな
ロスを挿入する非線形プロセッサを併用する場合もある
が、レベル計算および比較判定に時間がかかるため話頭
切れを生ずるという問題があり、さらにエコー経路に大
きな遅延があると受信入力レベルと残留エコーレベルの
変化に時間的ズレがあるため判定誤りを起こすという問
題を有していた。また、非線形プロセッサを併用する場
合は送信信号を減衰させるのを避けるためダブルトーク
状態では非線形プロセッサをOFFにするが、従来例の
ようにダブルトークを打消量の劣化で検出すると、打消
量が上限付近まで収束した時送信入力njが低レベルで
もダブルトークになるため非線形プロセッサがOFFに
なり、エコーを抑圧できなくなるという問題があった。
【0008】本発明は上記従来の問題を解決するもの
で、エコー経路の遅延の影響を受けない打消量から必要
最小限の挿入ロスを求めて残留エコーを抑圧し、常に話
頭切れの影響の少ないスイッチングを行えるようにし、
一方ダブルトーク判定をエコーキャンセラのものとは独
立して非線形プロセッサで行うようにして、打消量が上
限付近まで収束してエコーキャンセラのダブルトーク/
シングルトークが頻繁に変化しても安定して非線形プロ
セッサが働く優れたエコーキャンセラを提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、上記式(1)における送信入力sj のレベ
ルSpj,擬似エコーyhjのレベルYpjの差が小さい時エ
コーキャンセル手段が有効になるシングルトーク時と判
定してその残留エコーにさらにロスを与えるように構成
したものである。SpjとYpjの間には遅延がないので明
らかに本制御法はエコー経路の遅延の影響を受けず、エ
コーキャンセル手段のダブルトーク判定とは独立に安定
して動作する。さらに上記レベル差の判定のしきい値を
その時点におけるエコーキャンセル手段の打消量を用い
て適応的に変化させることにより、エコーキャンセラ電
源投入直後やエコー経路の変化直後で打消量が減少した
期間にもエコーを抑圧できる。また挿入ロスは目標値に
対してエコーキャンセラの打消量が不足している分を用
いることにより、話頭切れの影響の少ないスイッチング
を行えるようにできる。
【0010】このような本発明の態様による作用につい
ての説明を以下に行う。まず上記式(1)において残留
エコーej はエコーキャンセラの推定誤差による信号e
0jと送信音声や回線雑音からなる外乱nj からなるので
次式(3)のように表すことができる。 sj = yhj + ej , ej = e0j + nj (3) ここで、sj :受話信号,yhj:擬似エコー信号,ej
:残留エコー信号,e0j:推定誤差信号,nj :外乱
である。
【0011】これより以下の関係式が導出できる。 sj2=yhj 2 + ej2 + 2 yhj ej yhj 2+ ej2−2 |yhj ||ej |≦sj2yhj 2+ ej2+ 2 |yhj ||ej | ( |yhj |−|ej |)2 ≦ sj2 ≦ (|yhj |+|ej |)2 よって、 ||yhj |−|ej || ≦ |sj |≦|yhj |+|ej | (4) 同様に、 ||e0j|−|nj || ≦ |ej | ≦ |e0j|+|nj | (5)
【0012】上記式( 4) 、式( 5) はサンプル毎に成
立つ関係式なので、|nj |等の振幅値はその集合平均
値としても成立つ。さらにエルゴート性を仮定すると集
合平均値を時間平均値に置き換えることができるので、
次の式( 6) 、式( 7) を得る。 |Ypj −Epj| ≦ Spj ≦ Ypj +Epj (6) |E0pj −Npj| ≦ Epj ≦ E0pj +Npj (7)
【0013】ここでエコーキャンセラのシングルトーク
状態を以下のように2つの条件で定義する。まず外乱レ
ベルNpjが大きいダブルトーク状態では残留エコーレベ
ルEpjも大きくなり、擬似エコーレベルYpj付近または
それ以上になる。そこで本非線形プロセッサはダブルト
ーク状態をYpj≦k ・ Epj(k ≧1 )にて判定し、逆に
シングルトーク状態の第1条件として次の式( 8) を用
いることにする。 Ypj>k ・ Epj (k ≧1 ) (8) 注)残留エコーレベルが擬似エコーレベルを上回るYpj
≦Epj(k=1 の時)は明らかなダブルトークを意味す
る。すると逆にYpj>k ・ Epjは明らかなシングルトー
ク,k ・ Epj≧Ypj>Epjはダブルトークとシングル
トークとも判定し難い中間状態と解釈できる。なおkは
エコーキャンセラの動作系のレベルダイアグラムで想定
されるエコー対回路雑音比を元に適当な値を設定する必
要がある。
【0014】次にシングルトーク状態では外乱レベルN
pjは回線雑音レベルN0 まで減少するので、第2条件
は、式(8)の下でNpj=N0とした時の式(6)、(7)
が成り立つこととして求めることができる。式( 8) よ
り式( 6) は以下のようになる。 Ypj −Epj ≦ Spj ≦ Ypj +Epj |Spj −Ypj| ≦ Epj さらにNpj=N0 とした式( 7) よりシングルトーク第
2条件の式( 9) を得る。 |Spj −Ypj| ≦ E0pj +N0 (9) 注)式( 9) は式( 8) の下で式( 6)(7) が成立つた
めの十分条件である。
【0015】ところで式( 8)(9) においてエコーキャ
ンセラが直接測定できるものは、送信入力信号レベルS
pj,擬似エコーレベルYpj,残留エコーレベルEpjのみ
なので、残留誤差レベルE0pj,外乱レベルN0,N は推定
しなければならない。これらの推定はその時点でのエコ
ーキャンセラの打消量( EpM/SpM) とその打消量が選
られた時の残留エコーレベルEpM(収束後は回線雑音レ
ベルN0 にほぼ等しい)を用いて以下のように行う。 E0pj = c・(EpM/SpM)・Ypj :推定誤差レベルの推定値 N0 = c ・ EpM :回線雑音レベルの推定値 c( ≧1) :レベル推定値の誤差係数 注)誤差係数c は、推定誤差、回線雑音のレベルの時間
変動による誤差を考慮したものである。音声信号のレベ
ル変動(10dB程度と言われる)を考えると4(=12dB )
あるいは8(=18dB )が妥当と考えられる。
【0016】結果的に非線形プロセッサは式(10)によ
り、エコーキャンセラの収束進行度に応じた精度でシン
グルトークを検出して、その時に残留エコーにロスを与
える。 Ypj > k ・ Epj ,k ≧1 ∴ (10) |Spj −Ypj| ≦ c ・ {( EpM/SpM)・Ypj+EpM},c ≧1
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、受信入力列Xj とエコー経路のインパルス応答の推
定値Hj の畳込み演算を行って擬似エコー信号yhjを発
生し、これをエコー入力信号sj から差し引くことによ
ってエコーを抑圧し、受信入力xj のみ存在するシング
ルトーク時はこの時得られる残留エコー出力信号ej の
2乗値を零に近づけるよう逐次上記推定値を補正し、そ
の他のダブルトーク時には上記推定値の補正を停止する
エコーキャンセル手段と、前記エコー入力信号sj のレ
ベルSpjを計算する手段と、前記擬似エコー信号yhjの
レベルYpjを計算する手段と、上記残留エコー出力信号
ej のレベルEpjを計算する手段と、シングルトーク時
のレベルSpj,EpjをSpM,EpMとして記憶する手段
と、打消量ERLE=EpM/SpMを計算する手段と、 Ypj>k ・ Epj かつ |Spj−Ypj|≦c ・(ERLE・ Ypj+EpM) であるとき、残留エコー出力信号ej に、 LOSS = L - ERLE [dB] (ただし、k,c は1以上の定数,L はあらかじめ設定し
た目標エコー打消量)のロスを与える手段とを備え、打
消量ERLEの不足分を補うための最適挿入ロスを逐次求め
て用いることで、任意の遅延を有するエコー経路に対し
て有効でかつ話頭切れによる通話品質劣化を低減でき、
安定してエコーを抑圧できるようにしたエコーキャンセ
ラであり、任意の遅延を有するエコー経路に対して有効
でかつ話頭切れによる通話品質劣化を低減でき、安定し
てエコーを抑圧できるという作用を有する。
【0018】本発明の請求項2に記載の発明は、受信入
力列Xj とエコー経路のインパルス応答の推定値Hj の
畳込み演算を行って擬似エコー信号yhjを発生し、これ
をエコー入力信号sj から差し引くことによってエコー
を抑圧し、受信入力xj のみ存在するシングルトーク時
はこの時得られる残留エコー出力信号ej の2乗値を零
に近づけるよう逐次上記推定値を補正し、その他のダブ
ルトーク時には上記推定値の補正を停止するエコーキャ
ンセル手段と、前記エコー入力信号sj のレベルSpjを
計算する手段と、前記擬似エコー信号yhjのレベルYpj
を計算する手段と、上記残留エコー出力信号ej のレベ
ルEpjを計算する手段と、シングルトーク時のレベルS
pj,EpjをSpM,EpMとして記憶する手段と、打消量ER
LE=EpM/SpMを計算する手段と、 Ypj>k ・ Epj かつ |Spj−Ypj|≦c ・(ERLE・ Ypj+EpM) であるとき、残留エコー出力信号ej に、 LOSS = L - ERLE [dB] のロスを与え、また、 k・ Epj≧Ypj>Epj かつ |Spj−Ypj|≦c ・(ERLE・ Ypj+EpM) であるとき、残留エコー出力信号ej に、 LOSS = L0 [dB] (ただし、k,c は1以上の定数,L はあらかじめ設定し
た目標エコー打消量,L0はあらかじめ設定した固定ロ
ス) のロスを与える手段とを備え、打消量ERLEの不足分を補
うための最適挿入ロスを逐次求めて用いることで、任意
の遅延を有するエコー経路に対して有効でかつ話頭切れ
による通話品質劣化を低減でき、安定してエコーを抑圧
できるようにしたエコーキャンセラであり、任意の遅延
を有するエコー経路に対して有効でかつ中間状態の処理
を加えることにより話頭切れによる通話品質劣化をより
低減でき、安定してエコーを抑圧できるという作用を有
する。
【0019】本発明の請求項3に記載の発明は、受信入
力列Xj とエコー経路のインパルス応答の推定値Hj の
畳込み演算を行って擬似エコー信号yhjを発生し、これ
をエコー入力信号sj から差し引くことによってエコー
を抑圧し、受信入力xj のみ存在するシングルトーク時
はこの時得られる残留エコー出力信号ej の2乗値を零
に近づけるよう逐次上記推定値を補正し、その他のダブ
ルトーク時には上記推定値の補正を停止するエコーキャ
ンセル手段と、前記エコー入力信号sj のレベルSpjを
計算する手段と、前記擬似エコー信号yhjのレベルYpj
を計算する手段と、上記残留エコー出力信号ej のレベ
ルEpjを計算する手段と、シングルトーク時のレベルS
pj,EpjをSpM,EpMとして記憶する手段と、打消量ER
LE=EpM/SpMを計算する手段と、 Ypj>k ・ Epj かつ |Spj−Ypj|≦c ・(ERLE・ Ypj+EpM) であるとき、残留エコー出力信号ej に、 LOSS = L - ERLE [dB] のロスを与え、また、 k・ Epj≧Ypj>Epj かつ |Spj−Ypj|≦c ・(ERLE・ Ypj+EpM) であるとき、残留エコー出力信号ej に、
【数4】 (ただし、k,c は1以上の定数,L はあらかじめ設定し
た目標エコー打消量)のロスを与える手段とを備え、打
消量ERLEの不足分を補うための最適挿入ロスを逐次求め
て用いることで、任意の遅延を有するエコー経路に対し
て有効でかつ話頭切れによる通話品質劣化を低減でき、
安定してエコーを抑圧できるようにしたエコーキャンセ
ラであり、任意の遅延を有するエコー経路に対して有効
でかつ中間状態では明らかなシングルトーク時と明らか
なダブルトーク時のロス(0dB・)を1次補間して得られ
るロスを求めることにより話頭切れによる通話品質劣化
をさらに低減でき、安定してエコーを抑圧できるという
作用を有する。
【0020】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図3を用いて説明する。
【0021】( 実施の形態1) 図1は本発明の第1の実施の形態に係るエコーキャンセ
ラの構成を表す機能ブロック図である。図1において、
符号1は受信信号が入力される受信入力端、2は受信信
号が出力される受信出力端、3は受信出力端2から出力
された音声を2線−4線変換する2線−4線変換回路、
4は電話機、5は電話機からの送話信号と、エコー信号
と、回線雑音(n0j)とを加算する加算器、6は加算
器5の出力が入力される送信入力端、7は擬似エコー信
号yhjを発生するエコーキャンセル手段、8は送信入
力端に入力された信号成分からエコーキャンセル手段
7の出力信号成分を減算する減算器、9は送信入力端
に入力された送信入力信号sjのレベルを計算するレベ
ル計算器、10はエコーキャンセル手段7の出力である
擬似エコー信号yhjのレベルを計算するレベル計算
器、11は減算器8の出力である残留エコー出力信号
のレベルを計算するレベル計算器、である。
【0022】また符号12および13は擬似エコー信号
yhjのレベルおよび残留エコー出力信号ejのレベル
を取り込んでラッチ処理するラッチ、14はラッチ12
の出力とラッチ13の出力との間で除算処理を行なう除
算器、23は非線形プロセッサ、15は非線形プロセッ
サ23の第1条件を判定する第1判定部、17は非線形
プロセッサ23の第2条件を判定する第2判定部、18
は第1判定部15の出力と第2判定部16の判定出力の
論理積を求めるアンドゲート、20はロス計算器、21
はアンドゲート18出力とロス計算器20出力とを選択
して出力するセレクタ、22はセレクタ21出力の低域
成分を通過させる低域通過型フィルターである。
【0023】かかる構成を有するエコーキャンセラの動
作について以下説明する。図1において受信入力端1
は、公衆網からの音声信号を受け、受信出力端2とエコ
ーキャンセル手段7に送出する。受信出力端2から出力
された音声は2線−4線変換回路3を経て電話機4に送
出されるが、一部エコーとなって加算器5に入力する。
加算器5にはエコーの他に電話機4からの送話信号,回
線雑音n0jが入力し加算されて送信入力端6へ送出され
る。送信入力信号(エコー入力信号ともいう)sj は減
算器8でエコーキャンセル手段7で発生させた擬似エコ
ー信号yhjによりエコー成分が抑圧され残留エコー出力
信号ej となって非線形プロセッサ23に入力し、さら
に、この非線形プロセッサ23の出力は送信出力端24
から公衆網へ送出される。レベル計算器9は送信入力信
号sj・のレベルSpjを下記式(11)によって計算し、レベ
ル計算器10は疑似エコーyhjのレベルYpjを下記式(1
1)によって計算し、レベル計算器11は残留エコーej
のレベルEpjを式(11)にて計算する。 Spj+1 = Spj + 2ー5(|sj | ーSpj) Ypj+1 = Ypj + 2ー5(|yhj|ーYpj) (11) Epj+1 = Epj + 2ー5(|sj | ーEpj)
【0024】一方、エコーキャンセル手段7は、独自に
シングルトーク/ダブルトーク判定を行って、シングル
トークの時には残留エコー出力信号の2乗(ej)2 が0
に近付くように内部にあるエコー経路の推定インパルス
応答を補正し、ダブルトークでは推定演算を禁止する。
そしてシングルトーク時にラッチタイミングを発生し、
その時の上記Epj,Spjをラッチ12およびラッチ13
に取込んでEpM,SpMとする。なお、除算器14ではこ
れらから打消量ERLE=EpM/SpMを計算する。
【0025】第1判定部15では下記式(12)によって非
線形プロセッサ23のシングルトーク第1条件を判定
し、第2判定部17では下記式(13)によって非線形プロ
セッサ23のシングルトーク第2条件を判定する。そし
て、第1判定部15と第2判定部17の判定結果出力に
ついてアンドゲート18によって論理積を求めて共に成
り立つ場合のみセレクタ21でロス計算器20の出力を
選択する。 Ypj>k ・ Epj (k ≧1 ) (12) |Spj −Ypj| ≦ c ・ {( EpM/SpM)・Ypj+EpM},c ≧1 (13) ここで、上記式(12)、(13)において、k,c は外部から設
定されるパラメ−タである。
【0026】ロス計算器20はやはり外部設定の所望打
消量Lに対する上記ERLEの不足分にあたる10
-(L-ERLE)/20 を出力しており、過剰なロスを加えず送
話信号の話頭切れを低減する。さらに低域通過型フィル
タ22はセレクタ21出力を平滑化してロスが不連続な
変化をするのを防いで非線形プロセッサ23の挿入ロス
を算出する。これによりスイッチ感が軽減される。
【0027】( 実施の形態2)図2は本発明の実施の形
態2を示すものである。この実施の形態によるエコーキ
ャンセラは、前記実施の形態1におけるエコーキャンセ
ラと基本的に同じ構成を有している。そして、この実施
の形態2におけるエコーキャンセラが上記実施の形態1
におけるエコーキャンセラと異なる点は、この実施の形
態1におけるエコーキャンセラが判定部として、第1判
定部15と第2判定部17とを有していたのに対して、
本実施の形態2では第1判定部15および第2判定部1
7と、第1.5 判定部16とを有しており、さらに、これ
らの判定部15、16、17の間において2つの判定部
同士の出力の論理積を求めるためにアンドゲート18に
加えてアンドゲート19を設けている点である。そし
て、アンドゲート18は第1.5 判定部16と第2判定部
17の判定結果出力について論理積を求め、アンドゲー
ト19は第1判定部15と第2判定部17の判定結果出
力について論理積を求めように接続されている。
【0028】かかる構成を有する本実施の形態2に係る
エコーキャンセラの動作について以下説明する。図2に
おいて受信入力端1は、公衆網からの音声信号を受け、
受信出力端2とエコーキャンセル手段7に送出する。受
信出力端2から出力された音声は2線−4線変換回路端
を経て電話機4に送出されるが、一部エコーとなって加
算器5に入力する。加算器5にはエコーの他に電話機4
からの送話信号,回線雑音n0jが入力し加算されて送信
入力端6へ送出される。送信入力信号sj は減算器8で
エコーキャンセル手段7で発生させた擬似エコーyhjに
よりエコー成分が抑圧され残留エコーej となって非線
形プロセッサ23に入力し、さらにその出力は送信出力
端24から公衆網へ送出される。レベル計算器9は送信
入力sjのレベルSpj, レベル計算器10は擬似エコー
yhjのレベルYpj, レベル計算器11は残留エコーej
のレベルEpjを式(14)にて計算する。 Spj+1 = Spj + 2ー5(|sj | ーSpj) Ypj+1 = Ypj + 2ー5(|yhj|ーYpj) (14) Epj+1 = Epj + 2ー5(|sj | ーEpj)
【0029】一方、エコーキャンセル手段7は、独自に
シングルトーク/ダブルトーク判定を行って、シングル
トークの時には残留エコーの2乗(ej)2 が0に近付く
ように内部にあるエコー経路の推定インパルス応答を補
正し、ダブルトークでは推定演算を禁止する。そしてシ
ングルトーク時にラッチタイミングを発生し、その時の
上記Epj,Spjをラッチ12,ラッチ13に取込んでE
pM,SpMとする。なお、除算器14ではこれらから打消
量ERLE=EpM/SpMを計算する。
【0030】第1判定部15では下記式(15)によって非
線形プロセッサ23のシングルトーク第1条件を判定
し、第1.5 判定部16では下記式(16)によって非線形プ
ロセッサ23のシングルトーク第1.5 条件を判定し、第
2判定部17では下記式(17)によって非線形プロセッサ
23のシングルトーク第2条件を判定する。そして、第
1判定部15と第2判定部17の判定結果出力について
アンドゲート19によって論理積を求めて中間状態を検
出する一方、第1.5 判定部16と第2判定部17の判定
結果出力についてアンドゲート18によって論理積を求
めてシングルトーク状態を検出し、中間状態では外部設
定の固定ロスL0 ,シングルトーク状態ではロス計算器
20の出力をセレクタ21で選択する。 Ypj>k ・ Epj (k ≧1 ) (15) k・ Epj>Ypj>Epj (k ≧1 ) (16) |Spj −Ypj| ≦ c ・ {( EpM/SpM)・Ypj+EpM},c ≧1 (17) ここで、上記式(15)、(16)、(17)において、k,c は外部
から設定されるパラメ−タである。
【0031】ロス計算器20はやはり外部設定の所望打
消量Lに対する上記ERLEの不足分にあたる10
-(L-ERLE)/20 を出力しており、過剰なロスを加えず送
話信号の話頭切れを低減する。さらに低域通過型フィル
タ22はセレクタ21出力を平滑化してロスが不連続な
変化をするのを防いで非線形プロセッサ23の挿入ロス
を算出する。これによりスイッチ感が軽減される。
【0032】( 実施の形態3)図3は本発明の実施の形
態3を示すものである。この実施の形態によるエコーキ
ャンセラは、前記実施の形態2におけるエコーキャンセ
ラとほぼ同じ構成を有している。そして、この実施の形
態3におけるエコーキャンセラが上記実施の形態2にお
けるエコーキャンセラと異なる点は、実施の形態2にお
けるエコーキャンセラが実施の形態1におけると同様ロ
ス計算器20を1基のみ有していたのに対して、本実施
の形態3ではロス計算器20(これをこの実施の形態で
は第1のロス計算器とする)に加えて第2のロス計算器
25を備えている点である。そして、第2のロス計算器
25にはレベル計算器10およびレベル計算器11の出
力と、第1のロス計算器20の出力とが入力される一
方、第2のロス計算器25の出力はセレクタ21に入力
されるようになっている。
【0033】なお、アンドゲート18およびアンドゲー
ト19については、実施の態様2におけると同様、アン
ドゲート18は第1.5 判定部16と第2判定部17の判
定結果出力について論理積を求め、アンドゲート19は
第1判定部15と第2判定部17の判定結果出力につい
て論理積を求めように接続されている。
【0034】かかる構成を有する本実施の形態3に係る
エコーキャンセラの動作について以下説明する。図3に
おいて受信入力端1は、公衆網からの音声信号を受け、
受信出力端2とエコーキャンセル手段7に送出する。受
信出力端2から出力された音声は2線−4線変換回路3
を経て電話機4に送出されるが、一部エコーとなって加
算器5に入力する。加算器5にはエコーの他に電話機4
からの送話信号,回線雑音n0jが入力し加算されて送信
入力端6へ送出される。送信入力信号sj は減算器8で
エコーキャンセル手段7で発生させた擬似エコーyhjに
よりエコー成分が抑圧され残留エコーej となって非線
形プロセッサ24に入力し、さらにその出力は送信出力
端25から公衆網へ送出される。レベル計算器9は送信
入力sjのレベルSpj, レベル計算器10は擬似エコー
yhjのレベルYpj, レベル計算器11は残留エコーej
のレベルEpjを式(18)にて計算する。 Spj+1 = Spj + 2ー5(|sj | ーSpj) Ypj+1 = Ypj + 2ー5(|yhj|ーYpj) Epj+1 = Epj + 2ー5(|sj | ーEpj) (18)
【0035】一方、エコーキャンセル手段7は、独自に
シングルトーク/ダブルトーク判定を行って、シングル
トークの時には残留エコーの2乗(ej)2 が0に近付く
ように内部にあるエコー経路の推定インパルス応答を補
正し、ダブルトークでは推定演算を禁止する。そしてシ
ングルトーク時にラッチタイミングを発生し、その時の
上記Epj,Spjをラッチ12,ラッチ13に取込んでE
pM,SpMとする。なお、除算器14ではこれらから打消
量ERLE=EpM/SpMを計算する。第1判定部15では上
記式(15)によって非線形プロセッサ23のシングルトー
ク第1条件を判定し、第1.5 判定部16では上記式(16)
によって非線形プロセッサ23のシングルトーク第1.5
条件を判定し、第2判定部17では上記式(17)によって
非線形プロセッサ23のシングルトーク第2条件を判定
する。そして、第1判定部15と第2判定部17の判定
結果出力についてアンドゲート19によって論理積を求
めて中間状態を検出する一方、第1.5 判定部16と第2
判定部17の判定結果出力についてアンドゲート18に
よって論理積を求めてシングルトーク状態を検出し、中
間状態では外部設定の固定ロスL0 ,シングルトーク状
態ではロス計算器20の出力をセレクタ21で選択す
る。なお、すでに実施の形態2において説明したが、上
記式(15)、(16)、(17)において、k,c は外部から設定さ
れるパラメ−タである。
【0036】第1のロス計算器20はやはり外部設定の
所望打消量Lに対する上記ERLEの不足分にあたる10
-(L-ERLE)/20 を出力しており、過剰なロスを加えず送
話信号の話頭切れを低減する。第2のロス計算器25は
第1のロス計算器20の結果を用いて下記式(19)の値を
出力する。
【数5】
【0037】さらに低域通過型フィルタ22はセレクタ
21出力を平滑化してロスが不連続な変化をするのを防
いで非線形プロセッサ23の挿入ロスを算出する。これ
によりスイッチ感が軽減される。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明は、エコーキャンセ
ル手段の打消量に応じて非線形プロセッサの必要最小限
の挿入ロスを求めて残留エコーを抑圧するので、常に話
頭切れの影響の少ないスイッチングを行えるので通話品
質を損なわずに優れたエコー抑圧を行うことができる。
またこの時用いる打消量はエコー経路の遅延に無関係な
量なので、本発明は任意の遅延を有するエコー経路に適
用可能である。さらに非線形プロセッサはエコーキャン
セル手段と別にダブルトーク判定を行い、打消量が上限
付近まで収束してエコーキャンセル手段のダブルトーク
/シングルトークが頻繁に変化しても安定して非線形プ
ロセッサを働かせることができるので、上記のような優
れた非線形プロセッサを容易に実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るエコーキャンセラ
の構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態2に係るエコーキャンセラ
の構成を示すブロック図
【図3】本発明の実施の形態3に係るエコーキャンセラ
の構成を示すブロック図
【図4】従来のエコーキャンセラの構成を示すブロック
【符号の説明】
1 受信入力端 2 受信出力端 3 2線−4線変換回路 4 電話機 5 加算器 6 送信入力端 7 エコーキャンセル手段 8 減算器 9、10、11 レベル計算器 12、13 ラッチ 14 除算器 15 第1判定部1 16 第1.5 判定部 17 第2判定部 18、19 アンドゲート 20 ロス計算器(第1) 21 セレクタ 22 低域通過型フィルタ 23 非線形プロセッサ 24 送信出力端 25 第2のロス計算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 3/00 - 3/44

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受信入力列Xj とエコー経路のインパル
    ス応答の推定値Hjの畳込み演算を行って擬似エコー信
    号yhjを発生し、これをエコー入力信号sj から差し引
    くことによってエコーを抑圧し、受信入力xj のみ存在
    するシングルトーク時はこの時得られる残留エコー出力
    信号ej の2乗値を零に近づけるよう逐次上記推定値を
    補正し、その他のダブルトーク時には上記推定値の補正
    を停止するエコーキャンセル手段と、 前記エコー入力信号sj のレベルSpjを計算する手段
    と、前記擬似エコー信号yhjのレベルYpjを計算する手
    段と、上記残留エコー出力信号ej のレベルEpjを計算
    する手段と、シングルトーク時のレベルSpj,EpjをS
    pM,EpMとして記憶する手段と、打消量ERLE=EpM/S
    pMを計算する手段と、 Ypj>k ・ Epj かつ |Spj−Ypj|≦c ・(ERLE・ Ypj+EpM) であるとき、残留エコー出力信号ej に、 LOSS = L - ERLE [dB] (ただし、k,c は1以上の定数,L はあらかじめ設定し
    た目標エコー打消量)のロスを与える手段とを備え、 打消量ERLEの不足分を補うための最適挿入ロスを逐次求
    めて用いることで、任意の遅延を有するエコー経路に対
    して有効でかつ話頭切れによる通話品質劣化を低減で
    き、安定してエコーを抑圧できるようにしたエコーキャ
    ンセラ。
  2. 【請求項2】 受信入力列Xj とエコー経路のインパル
    ス応答の推定値Hjの畳込み演算を行って擬似エコー信
    号yhjを発生し、これをエコー入力信号sj から差し引
    くことによってエコーを抑圧し、受信入力xj のみ存在
    するシングルトーク時はこの時得られる残留エコー出力
    信号ej の2乗値を零に近づけるよう逐次上記推定値を
    補正し、その他のダブルトーク時には上記推定値の補正
    を停止するエコーキャンセル手段と、 前記エコー入力信号sj のレベルSpjを計算する手段
    と、前記擬似エコー信号yhjのレベルYpjを計算する手
    段と、上記残留エコー出力信号ej のレベルEpjを計算
    する手段と、シングルトーク時のレベルSpj,EpjをS
    pM,EpMとして記憶する手段と、打消量ERLE=EpM/S
    pMを計算する手段と、 Ypj>k ・ Epj かつ |Spj−Ypj|≦c ・(ERLE・ Ypj+EpM) であるとき、残留エコー出力信号ej に、 LOSS = L - ERLE [dB] のロスを与え、また、 k・ Epj≧Ypj>Epj かつ |Spj−Ypj|≦c ・(ERLE・ Ypj+EpM) であるとき、残留エコー出力信号ej に、 LOSS = L0 [dB] (ただし、k,c は1以上の定数,L はあらかじめ設定し
    た目標エコー打消量,L0はあらかじめ設定した固定ロ
    ス) のロスを与える手段とを備え、 打消量ERLEの不足分を補うための最適挿入ロスを逐次求
    めて用いることで、任意の遅延を有するエコー経路に対
    して有効でかつ話頭切れによる通話品質劣化を低減で
    き、安定してエコーを抑圧できるようにしたエコーキャ
    ンセラ。
  3. 【請求項3】 受信入力列Xj とエコー経路のインパル
    ス応答の推定値Hjの畳込み演算を行って擬似エコー信
    号yhjを発生し、これをエコー入力信号sj から差し引
    くことによってエコーを抑圧し、受信入力xj のみ存在
    するシングルトーク時はこの時得られる残留エコー出力
    信号ej の2乗値を零に近づけるよう逐次上記推定値を
    補正し、その他のダブルトーク時には上記推定値の補正
    を停止するエコーキャンセル手段と、 前記エコー入力信号sj のレベルSpjを計算する手段
    と、前記擬似エコー信号yhjのレベルYpjを計算する手
    段と、上記残留エコー出力信号ej のレベルEpjを計算
    する手段と、シングルトーク時のレベルSpj,EpjをS
    pM,EpMとして記憶する手段と、打消量ERLE=EpM/S
    pMを計算する手段と、 Ypj>k ・ Epj かつ |Spj−Ypj|≦c ・(ERLE・ Ypj+EpM) であるとき、残留エコー出力信号ej に、 LOSS = L - ERLE [dB] のロスを与え、また、 k・ Epj≧Ypj>Epj かつ |Spj−Ypj|≦c ・(ERLE・ Ypj+EpM) であるとき、残留エコー出力信号ej に、 【数1】 (ただし、k,c は1以上の定数,L はあらかじめ設定し
    た目標エコー打消量) のロスを与える手段とを備え、 打消量ERLEの不足分を補うための最適挿入ロスを逐次求
    めて用いることで、任意の遅延を有するエコー経路に対
    して有効でかつ話頭切れによる通話品質劣化を低減で
    き、安定してエコーを抑圧できるようにしたエコーキャ
    ンセラ。
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