JP3176825B2 - エコーキャンセラ装置 - Google Patents

エコーキャンセラ装置

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JP3176825B2
JP3176825B2 JP20848095A JP20848095A JP3176825B2 JP 3176825 B2 JP3176825 B2 JP 3176825B2 JP 20848095 A JP20848095 A JP 20848095A JP 20848095 A JP20848095 A JP 20848095A JP 3176825 B2 JP3176825 B2 JP 3176825B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電話通信等に利用され
るエコーキャンセラに関し、特に、エコー抑圧性能を向
上させたものである。
【0002】
【従来の技術】加入者線が2線、中継線が4線の伝送路
で構成される電話回線では、加入者線と中継線との接続
部にハイブリッドを導入してインピーダンスの整合を図
っているが、このインピーダンス整合が不完全である
と、受信信号の一部が4線式回線を通して送信側に漏れ
る、いわゆるエコーが発生する。エコーキャンセラは、
こうしたエコーを抑制する動作を行なう。
【0003】近年、ディジタル信号処理技術の進歩によ
り、エコーキャンセラはより高性能のものが開発されて
いる。
【0004】以下に従来のエコーキャンセラについて説
明する。
【0005】図18は従来の電話回線用のエコーキャン
セラの使用例を示すものである。ディジタルの受信信号
Rin(n)が入力し、ディジタルの送信信号Sout
(n)を出力するエコーキャンセラ205と、エコーキャ
ンセラ205から出力されたディジタル信号Rout(n)を
アナログ信号ARoutに変換するDA変換器204と、2線
−4線間のインピーダンス整合を図るハイブリッド202
と、アナログ送信信号ASinをディジタル信号Sin
(n)に変換するAD変換器203とは中継局側の装置で
あり、2線式の電話機200は2線式伝送路201を介してハ
イブリッド202に接続されている。
【0006】エコーキャンセラ205は、電話機200からの
送信信号がある状態(ダブルトーク状態)を検出するダ
ブルトーク判定器206と、受信信号Rin(n)を基に送
信信号Sout(n)に含まれるエコーを取り除く適応フ
ィルタ207と、適応フィルタ207で取り切れなかった残留
エコーを抑圧するノンリニアプロセッッサ(NLP)20
8とを備えている。
【0007】エコーキャンセラ205は、ディジタルの受
信信号Rin(n)をそのまま出力し、このディジタルの
受信信号Rout(n)は、DA変換器204でアナログの受
信信号ARoutに変換される。受信信号ARoutはハイブ
リッド202により、2線式の伝送路201に出力され、電話
機200はこの信号を受信する。また、電話機200より送信
された信号は2線式の伝送路201に出力され、ハイブリ
ッド202がこの信号を送信信号ASinとして出力する。
電話機200とハイブリッド202との間の2線式伝送路201
は、受信信号と送信信号の双方向の信号を伝送する。ハ
イブリッド202は、2線式の信号と4線式の信号の変換
を行なう。ハイブリッド202の出力ASinは、AD変換
器203により、デジタルの送信信号Sin(n)に変換さ
れてエコーキャンセラ205に入力する。
【0008】しかし、ハイブリッド202の性能は十分で
ないため、受信信号ARoutの一部がハイブリッド202の
出力ASinに漏れて、これがエコー信号Aechoとなる。
エコーキャンセラ205は、このエコー信号を送信信号Si
nから取り除く働きをする。
【0009】エコーキャンセラ205は、電話機200からの
送信信号が無く、Sin信号にRout信号からのエコーの
みがある状態(シングルトーク状態)において、エコー
経路のインパルス応答を推定する。ダブルトーク判定器
206は、電話機200からの送信信号があるダブルトーク状
態を検出する。そして、ダブルトーク状態では、 c(n)=0 シングルトーク状態では、 c(n)=1 の信号を適応フィルタ207に出力し、適応フィルタ207は
c(n)=1のときにエコー経路のインパルス応答を推
定する。
【0010】適応フィルタ207は、図19に示すよう
に、信号d(n)からエコー推定値y(n)を減算して
信号e(n)を出力する減算器209と、信号e(n)に
修正係数μ(n)を乗算する乗算器229と、入力信号x
(n)を順次遅延させる遅延器219〜221と、乗算器229
の出力と遅延器219〜221の出力する過去の入力信号x
(n)、x(n−1)、x(n−N+2)、x(n−N
+1)とを乗算する乗算器212、214、218と、乗算器21
2、214、218の出力を用いて更新したエコー経路のイン
パルス応答の推定値hi(n)(0≦i<N)と遅延器
219〜221の出力する過去の入力信号x(n−i)とを乗
算する乗算器211、213、215、217と、各乗算器211、21
3、215、217の出力を加算してエコー推定値y(n)を
出力する加算器210と、入力信号x(n)のパワーを求
めるために遅延器219〜221の出力を2乗する2乗計算器
222〜225と、2乗計算器222〜225の出力を加算する加算
器226と、定数αを加算器226の出力で除算する除算器22
7と、除算器227の出力にダブルトーク判定器206の出力
c(n)を乗算して修正係数μ(n)を出力する乗算器
228とを備えている。なお、nは信号のサンプル数を表
し、Nは応答フィルタ207のタップ数を表している。
【0011】この適応フィルタ207では、エコーの推定
値y(n)が、インパルス応答の推定値hi(n)とx
(n−i)との畳込み演算により、次のように計算され
る。 y(n)=Σ hi(n)×x(n−i) (但し、Σはiを0からN−1まで加算) 減算器209は、信号d(n)からエコー推定値y(n)
を減算し、次式によってエコー成分を打ち消す。 e(n)=d(n)−y(n) また、インパルス応答の推定値hi(n)は以下のよう
に更新される。
【0012】hi(n+1)=hi(n) + μ(n)
× e(n)× x(n−i)(0≦i<N) 修正係数μ(n)は次式で計算される。
【0013】μ(n)={α ×c(n)}/{Σ x
(n−i)×x(n−i)} (但し、Σはiを0からN−1まで加算) ここで、αは定数であり0<α<2である。また、ダブ
ルトーク状態ではc(n)=0となり、インパルス応答
の推定値hi(n)は保持される。
【0014】 hi(n+1)=hi(n) (0≦i<N)。
【0015】こうして、適応フィルタ207により、入力
信号d(n)からエコーの推定値y(n)が取り除か
れ、エコー成分の抑制された信号e(n)が出力され
る。しかし、実際には、e(n)には以下のような理由
で残留エコーが残ってしまう。 (1)インパルス応答の推定値の収束が十分でない。 (2)エコー経路の伝達関数が線形でない。 (3)量子化器では量子化雑音がある。
【0016】このe(n)の残留エコー成分を取り除く
働きをするのがNLP208である。従来のNLP208は、
図20に示すように、センタクリップ関数の入出力特性
を有している。このNLP208にレベルの小さい信号a
が入力すると、クリップされて出力Sout(n)は0と
なる。一方、レベルの大きい信号bが入力すると、信号
cの形で出力される。通常、残留エコーのレベルは電話
機からの送信信号のレベルに比べて微小であり、NLP
208は、この微小な入力信号のときに出力を0にして、
残留エコーを取り除いている。
【0017】図21にエコーキャンセラのモデルを示し
ている。受信信号にエコー経路の伝達関数230を乗算し
たエコーが送信側に入り、加算器231が送信信号とエコ
ーとを加算する。加算器232は、加算器231の出力にさら
にノイズn(n)を加算して、信号s(n)を出力す
る。
【0018】エコーキャンセラ233は、受信信号x
(n)にエコー経路の伝達関数(インパルス応答)の推
定値234を乗算してエコー信号の推定値y(n)を求
め、減算器235により信号s(n)からy(n)を減算
してe(n)を出力し、NLP236でe(n)の残留エ
コーを取り除く。エコーキャンセラ233は、送信信号の
無いとき、s(n)がエコー信号だけのシングルトーク
状態でのみエコーパスの推定が可能である。
【0019】こうして、エコーキャンセラは、受信信号
のエコーの還流を防いでいる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のエコー
キャンセラは、次のような課題を有している。
【0021】(1)図19の適応フィルタは、定数αの
値の選定の仕方によって、その動作が次のように変わっ
てくる。αが大きいときは、インパルス応答の推定値h
i(n)の収束は速いが、推定精度が悪くなる。このた
め、収束した状態でもe(n)に残留エコーが残ってし
まう。逆に、αが小さいときは、インパルス応答の推定
値hi(n)の推定精度は良くなるが収束が遅くなる。
従来の適応フィルタ207では、定数αの選定により、適
応フィルタの推定精度と収束速度とが決められてしま
い、状況に応じて適応フィルタの特性を変化させること
ができないという問題があった。
【0022】(2)従来のエコーキャンセラのNLP20
8は、図20の例で明かなように、入出力特性が非線形
であるため、電話機から送信された送信信号を歪ませて
しまうという問題を有していた。
【0023】(3)従来のエコーキャンセラでは、ダブ
ルトーク判定器206の判定誤りや、エコー経路の変化が
発生した場合に、適応フィルタのインパルス応答の推定
値がエコー経路のインパルス応答と大きく異なってしま
うことがある。そうしたとき、適応フィルタのエコー推
定値y(n)がエコー信号と大きくずれて、e(n)に
対して、逆に雑音を付加してしまう場合がある。
【0024】本発明は、こうした従来の問題点を解決す
るものであり、エコーを素早く、且つ高精度に取り除く
ことができ、送信信号の品質の低下を防ぐことができ、
また、異常時にも適切に対応することができるエコーキ
ャンセラを提供することを目的としている。
【0025】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、送
信信号からエコー推定値を減算する適応フィルタと、適
応フィルタの出力信号に含まれる残留エコーを取り除く
ノンリニアプロセッサとを備えるエコーキャンセラ装置
において、適応フィルタの係数更新の修正係数を、適応
フィルタに入力する送信信号のSN比が小さいときは、
前記修正係数が小さくなるように制御し、前記SN比が
大きいときは、前記適応フィルタの出力信号が増加傾向
にあるときに前記修正係数が大きくなるように制御し、
前記出力信号が減少傾向にあるときに前記修正係数が小
さくなるように制御している。
【0026】
【0027】また、ノンリニアプロセッサは、適応フィ
ルタの出力信号を入力する乗算器と、乗算器のゲインを
ファジイ推論により決定するゲイン制御手段とで構成し
ている。
【0028】
【0029】
【0030】
【作用】適応フィルタの係数更新の修正係数を適応フィ
ルタの状態に応じて制御することにより、適応フィルタ
の状態に合わせて、適用フィルタにおける推定精度また
は収束速度のいずれかを優先させることができる。
【0031】送信信号のSN比が悪いときは、推定に誤
差が多く含まれることになるから、修正係数を小さくし
て、インパルス応答の推定値の更新量を抑える。送信信
号のSN比が良い状態では、出力信号が増加傾向にある
とき、つまり、推定が巧く働いていないときは、修正係
数を大きくしてインパルス応答の推定値の更新量を大き
くする。また、出力信号が減少傾向にあるときは、修正
係数を小さくして、収束速度を下げ、推定精度を上げ
る。
【0032】また、ノンリニアプロセッサを、乗算器と
ファジイ推論を用いるゲイン制御手段とで構成、電話
機からの送信信号が無いときには、乗算器のゲインを小
さくして残留エコーを抑圧し、また、電話機からの送信
信号があるときには、乗算器のゲインを1にして、送信
信号を歪ませること無く、そのまま送出する。
【0033】
【0034】
【実施例】
(第1実施例)第1実施例のエコーキャンセラは、イン
パルス応答の推定値hi(n)を速く収束させる必要が
ある状態では、修正係数μ(n)を大きくし、また、h
i(n)を速く収束させる必要がない状態では、μ
(n)を小さくするように、μ(n)の制御を行なって
いる。
【0035】このエコーキャンセラの適応フィルタは、
図4に示すように、除算器37の出力に対して係数kを乗
算する乗算器38を備えている。その他の構成は従来のエ
コーキャンセラの適応フィルタ(図19)と変わりがな
い。この係数kはエコーキャンセラの状態に応じて可変
される。その結果、修正係数μ(n)が動的に変化す
る。
【0036】このエコーキャンセラは、全体構成として
は、図1に示すように、エコーやノイズを含む信号sin
のパワーSPを計算するパワー計算機1と、ダブルトー
クを判定するダブルトーク判定器3と、図4に示す構成
を持つ適応フィルタ4と、適応フィルタ4の出力e
(n)のパワーEPを計算する計算機2と、e(n)に
含まれるノイズ成分のパワーNPを計算するノイズパワ
ー推定器5と、SP、EP及びNPを用いて適応フィル
タ4に与える係数kを制御する係数制御器6と、e
(n)に含まれる残留エコーを除くNLP7とを備えて
いる。
【0037】パワー計算機1、2には、例えば図2に示
すように、入力信号の絶対値を計算する絶対値計算機8
と、入力信号の絶対値に固定値aを乗算する乗算器9
と、出力信号を遅延させる遅延器12と、遅延された出力
信号に固定値1−aを乗算する乗算器10と、乗算器9、
10の出力を加算して入力信号のパワーを表す信号を出力
する加算器11とを備えた公知の計算機を用いることがで
きる。
【0038】ノイズパワー推定器5は、図21のノイズ
のパワーNPを、ダブルトーク状態以外のときのEPの
値より推定する。そのため、ノイズパワー推定器5に
は、図3に示すように、パワー計算機における乗算器1
3、14の係数gを制御するフィルタ係数制御器18と、1
−gを出力する減算器16とを設け、フィルタ係数制御器
18にダブルトーク判定器3の出力c(n)を入力する。
そして、c(n)=1のとき、即ち、シングルトーク状
態では、フィルタ係数制御器18から、gとして1以下の
1に近い値を出力させ、c(n)=0のとき、即ち、ダ
ブルトーク状態では、gとして0以上の0に近い値を出
力させる。
【0039】係数制御器6は、図5に示すように、SP
(n)をNP(n)で除算してエコーキャンセラの入力
信号におけるSN比(SNR)を計算する除算器41と、
SNRに応じた値をデータテーブル42から読み出すテー
ブル読出器43と、パワー計算機2の出力EPを遅延する
遅延器44と、入力したEPから遅延したEPを減算して
EPの変化値を計算する減算器45と、その変化値に応じ
た値にデータ変換するデータ変換器46と、係数制御器6
の出力に変化分を加算する加算器47と、テーブル読出器
43の出力または加算器47の出力のいずれか小さい方を出
力する最小値計算器48と、最小値計算器48の出力または
0.05のいずれか大きい方を係数k(n)として出力
する最大値計算器49と、最大値計算器49の出力を遅延さ
せて加算器47に入力する遅延器50とを備えている。
【0040】この係数制御器6では、除算器41が信号d
(n)のSNRを次式によって推定している。 SNR =エコー成分のパワー/ノイズ成分のパワー データテーブル42は図6のような形をしており、SNR
の値が小さいとき、テーブル読出器43は小さな値を出力
する。従って、係数制御器6の出力k(n)は小さい値
に制限される。これにより、SNRの値が小さく、エコ
ー経路のインパルス応答の推定を精度良く行なうことが
できないときには、適応フィルタの修正係数μ(n)は
小さくなり、その結果、インパルス応答の推定値hi
(n)の更新量は小さくなる。
【0041】一方、遅延器44と減算器45とは、EPの変
化値を計算し、データ変換器46は、図7により、この変
化値が正のときは正のデータを、負のときは負のデータ
を出力する。
【0042】このEPは、インパルス応答の推定が適切
に行なわれているときには、エコー推定値y(n)が減
算されるために、シングルトーク状態では順次小さくな
る筈である。このEPが増加しているときは、推定が巧
く働いていないことを表している。
【0043】EPが増加する状態では、データ変換器46
から大きい正のデータが出力され、加算器47からk
(n)を大きい値に変えるデータが出力される。k
(n)が大きくなると、インパルス応答推定値hi
(n)の収束速度は速くなる。
【0044】また、EPが減少する状態では、データ変
換器46から負のデータが出力され、加算器47からk
(n)を小さい値に変えるデータが出力される。k
(n)が小さくなると、インパルス応答推定値hi
(n)の収束速度は遅くなるが推定精度は良くなる。
【0045】最小値計算器48は、テーブル読出器43の出
力または加算器47の出力のいずれか小さい方を出力す
る。従って、d(n)のSNRの極めて悪い状態では、
加算器47からどのようなデータが出力されようと、係数
k(n)は小さく抑えられる。一方、SNRが良好な状
態では、加算器47の出力が係数k(n)として出力さ
れ、その結果、EPが増加する状態でインパルス応答推
定値hi(n)の収束速度が速くなり、EPが減少する
状態でインパルス応答推定値hi(n)の収束速度が遅
くなる。
【0046】最大値計算器49は、k(n)の値を少なく
とも0.05以上に保つ働きをしており、k(n)が0
となって推定が働かなくなる事態を防いでいる。
【0047】このように第1実施例のエコーキャンセラ
は、エコーキャンセラの状態をフィードバックし、この
状態に応じて適応フィルタの修正係数μ(n)の値を制
御している。
【0048】(第2実施例)第2実施例のエコーキャン
セラは、残留エコーを除くためにノンリニアプロセッサ
(NLP)をファジイ制御している。
【0049】このエコーキャンセラは、図8に示すよう
に、信号sinのパワーSPを計算するパワー計算機51
と、ダブルトーク判定器53と、従来の構成を持つ適応フ
ィルタ56と、適応フィルタ56の出力e(n)のパワーE
Pを計算する計算機52と、e(n)に含まれるノイズ成
分のパワーNPを計算するノイズパワー推定器54と、適
応フィルタ56のエコー抑圧量(ERLE)を推定するE
RLE推定器55と、EP、NP及びERLEを用いて残
留エコーを除くための処理を行なうNLP57とを備えて
いる。
【0050】パワー計算器51、52の構成は、図2に示す
通りである。また、ノイズ推定器54の構成は図3と同様
である。
【0051】ERLE推定器55は、図9に示すように、
EPをSPで除算する除算器58を備えており、除算器58
の出力が乗算器59に入力される。その他の構成はノイズ
推定器(図3)と同じである。ERLE推定器55は、シ
ングルトーク状態でのエコーの抑圧量(ERLE)を次
式によって推定している。
【0052】ERLE=EP/SP 次にNLP57の構成を説明する。NLP57は、図10に
示すように、適応フィルタの出力e(n)に係数(ゲイ
ン)gswを乗算する乗算器78と、このゲインgswをファ
ジイ推論で決定する機構とを備えている。
【0053】このゲイン決定機構は、エコー抑圧量の希
望値(TLOSS)をERLEで除算する除算器65と、
定数(ノイズパワーの最大値)ENをEPで除算する除
算器66と、EPをNPで除算する除算器67と、除算器65
または除算器66の出力のいずれか大きい方を出力する最
大値計算器68と、最大値計算器68の出力または1.0の
いずれか小さい方を出力する最小値計算器69と、メンバ
シップ関数を記憶するデータテーブル70、72、74と、入
力するEPの値に応じて状態の一致度α1をデータテー
ブル70から読み出すテーブル読出器71と、入力するEP
の値に応じて状態の一致度α2をデータテーブル72から
読み出すテーブル読出器73と、除算器67から出力される
EP/NPの値に応じて状態の一致度α3をデータテー
ブル74から読み出すテーブル読出器75と、テーブル読出
器73の出力した一致度α2またはテーブル読出器75の出
力した一致度α3のいずれか大きい方を出力する最大値
計算器76と、各データから重心法によりゲインgswを計
算する非ファジイ化器77とを備えている。
【0054】このNLP57は、ダブルトーク状態では乗
算器78のゲインgswを1に、また、シングルトーク状態
では乗算器78のゲインgswを0に近づけることによって
残留エコーを抑圧する。このゲインgsw は、EP、N
P、ERLEの値を用いてファジィ推論により決定され
る。最小値計算器69はシングルトーク状態でのゲインg
onを出力し、ダブルトーク状態でのゲインgoffは1.
0に設定される。また、現在の状態がシングルトーク状
態とどの程度一致しているかを表す一致度αonが最大値
計算器76から出力され、現在の状態とダブルトーク状態
との一致度αoffがテーブル読出器71から出力される。
非ファジイ化器77は、これらのgon、goff、αon、αo
ffを用いてgswを算出する。
【0055】このゲインgsw の決定方法について以下
で詳しく説明する。
【0056】(1)シングルトーク状態でのゲインgon
の計算 シングルトーク状態での乗算器78のゲインgon は以下
のように計算される。
【0057】 gon =(TLOSS/ERLE∨EN/EP)∧1.0 (式1) ここで、TLOSS、ENは定数であり、∨はmax演
算、∧はmin演算を表す。
【0058】TLOSSはエコー抑圧量の希望値を表
し、TLOSS/ERLEはエコー抑圧量をTLOSS
にするための乗算器78のゲインを表す。
【0059】ENはノイズパワーの最大値を表し、EN
/EPはNLP57の出力パワーをENにするための乗算
器78のゲインを表す。
【0060】gon は上記2つのゲインの大きい方を取
る。また、ゲインは1を超えないように最小値計算器69
で制限される。
【0061】TLOSS/ERLEの除算を除算器65が
実行し、EN/EPの除算を除算器66が実行しており、
最大値計算器68、最小値計算器69により式1のgonを計
算している。
【0062】(2)ダブルトーク状態でのゲインgoff
の計算 ダブルトーク状態での乗算器78のゲインgoffは、1.
0の定数である。
【0063】(3)以下の推論規則により乗算器78のゲ
インgswを計算する。
【0064】 If EP is LARGE then gsw = goff 規則1 If EP is SMALL then gsw = gon 規則2 If EP < NP then gsw = gon 規則3 規則1は、適応フィルタの出力が大きい場合であるか
ら、音声が送信されている状態であり、規則2は、適応
フィルタの出力が小さい場合であるから、シングルトー
クの状態である。また、規則3は、適応フィルタの出力
よりもノイズパワーの方が大きい状態であるから、音声
が送信されていないシングルトークの状態である。
【0065】規則1は、図11(a)(b)によりメン
バシップ関数により表現される。規則1の前件部「EP
is LARGE」は、図11(a)のメンバシップ関数
で表される。また、後件部の「g=goff」は、図11
(b)のメンバシップ関数で表される。
【0066】規則2、3も同様に図11(c)(d)、
図11(e)(f)のメンバシップ関数により表され
る。図11(a)、図11(c)、図11(e)のメン
バシップ関数は、それぞれ図10のデータテーブル70、
データテーブル72、データテーブル74に記憶される。
【0067】次に、テーブル読出器71、73、75は、EP
またはEP/NPが入力すると、データテーブル70、7
2、74からメンバシップ関数を読み出し、入力したEP
またはEP/NPを基に、それぞれの規則の前件部の一
致度α1、α2、α3を求める。この様子を図11
(a)、図11(c)、図11(e)に示している。
【0068】それぞれの一致度α1、α2、α3により、
後件部のそれぞれのメンバシップ関数、図11(b)、
図11(d)、図11(f)に頭切り演算を行なうと図
12(a)、図12(b)、図12(c)のようにな
る。
【0069】この3つのメンバシップ関数を∪演算で合
成すると、図12(d)のメンバシップ関数が得られ
る。ここで、 αoff = α1 αon = α2∨α3 である。テーブル読出器71の読出した一致度はこのαof
fであり、また、最大値計算器76が出力する一致度はこ
のαonである。
【0070】非ファジィ化器77は、重心法を用いて次式
によってゲインgswを計算する。
【0071】gsw =(αoff ×goff+αon×gon)/
(αoff+αon) こうして得られたゲインgswで乗算器78を制御すること
により、e(n)に含まれる残留エコーが除去され、ま
た、音声信号に対する歪の発生が回避できる。このNL
Pでは、ファジイ推論によりゲインgswを決定している
ため、状況の変化に対して非常に滑らかに対応すること
ができ、受信者に違和感を与えない。また、ゲインの計
算には、複雑な計算が必要でないため、簡単且つ高速で
演算することができる。
【0072】(第3実施例)第3実施例のエコーキャン
セラは、適応フィルタの異常動作によって出力に雑音が
付加される事態を防いでいる。
【0073】このエコーキャンセラの適応フィルタは、
図14に示すように、エコーキャンセラへの入力信号d
(n)からエコー推定値y(n)を減算して信号f
(n)を出力する減算器86と、エコー推定値y(n)に
係数gp(n)を乗算する乗算器87とを備えている。そ
の他の構成は従来のもの(図19)と変わりがない。
【0074】この適応フィルタの出力e(n)は次のよ
うになる。
【0075】 e(n)=d(n)−gp(n)×y(n) この係数gp(n)は、異常時に0に制御される。その
結果、減算器85でのエコー推定値y(n)の寄与が抑制
され、適応フィルタの出力e(n)が入力d(n)と等
しくなる。一方、減算器86は、係数gp(n)の制御の
ために使用される、エコー推定値y(n)の寄与を抑制
しない状態の出力信号f(n)を生成している。
【0076】このエコーキャンセラは、全体構成とし
て、図13に示すように、入力信号d(n)のパワーS
Pを計算するパワー計算機79と、ダブルトーク判定器81
と、図14に示す適応フィルタ82と、適応フィルタ82か
ら出力された信号f(n)のパワーEPを計算するパワ
ー計算機80と、SPとEPとを用いて適応フィルタの係
数gp(n)を制御する保護係数制御器83と、NLP84
とを備えている。
【0077】パワー計算機79、80の構成は、図2と同じ
である。
【0078】保護係数制御器83は、図15に示すよう
に、EPからSPを減算する減算器108と、EPをSP
で除算する除算器109と、入力信号とデータとの対応関
係を記憶するデータテーブル110、112、114と、入力す
るEP−SPの値に対応するデータをデータテーブル11
0または114から読出すテーブル読出器111、115と、EP
/SPの値に対応するデータをデータテーブル112から
読出すテーブル読出器113と、テーブル読出器111または
テーブル読出器113の出力における大きい方を出力する
最大値計算器116と、最大値計算器116またはテーブル読
出器115の出力における小さい方を係数gpとして出力
する最小値計算器117とを備えている。
【0079】データテーブル110、112、114には、それ
ぞれ図16(a)、(b)、(c)のデータが記憶され
ている。このときの保護係数制御器83に入力するEP及
びSPと、出力されるgpとの関係を図17に示してい
る。
【0080】図17において、点線より下の領域、即
ち、EP≦SPの領域は、シングルトークにおいてエコ
ーが減衰されている状態、即ち、エコーキャンセラが正
常に動作している状態である。このときはgp=1とな
り、通常動作が続けられる。
【0081】EP > SPの領域は、異常が発生してい
る状態である。しかし、実際には、点線より僅かに上の
領域でも、正常なエコー減衰動作が行なわれることがあ
るので、この領域はgp=1としている。
【0082】斜線の領域では、0<gp<1の範囲でg
pが徐々に変化する。斜線領域の上側では、gp=0と
なり、y(n)の減算器85への入力が抑えられる。この
場合は、エコーの取り除きはできないが、エコーキャン
セラの出力に余計な雑音が付加されることを防ぐことが
できる。
【0083】このように、第3実施例のエコーキャンセ
ラは、インパルス応答の推定値がずれたような、異常な
状態が発生したときでも、悪い方向に補正される事態を
防ぐことができる。また、このエコーキャンセラでは、
係数の変更領域をデータテーブルと、最大値、最小値計
算器とを用いて規定しているため、細かい領域を簡単な
構成で規定することができる。
【0084】
【発明の効果】以上の実施例の説明から明らかなよう
に、本発明のエコーキャンセラは、適応フィルタの修正
係数を制御する係数制御器を設けることにより、適応フ
ィルタの修正係数μ(n)を適切な値に制御することが
でき、それにより、収束速度と推定精度とを適切に制御
することができる。
【0085】また、エコーキャンセラのNLPを、乗算
器と、ファジイ推論によりそのゲインを制御する機構と
で構成することにより、送信信号に歪を生じさせること
なく残留エコーを抑圧することができる。
【0086】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例におけるエコーキャンセラ
の構成図、
【図2】第1実施例におけるパワー計算器の構成図、
【図3】第1実施例におけるノイズパワー推定器の構成
図、
【図4】第1実施例における適応フィルタの構成図、
【図5】第1実施例における係数制御器の構成図、
【図6】第1実施例における係数制御器のデータテーブ
ル図、
【図7】第1実施例における係数制御器のデータ変換器
の図、
【図8】本発明の第2実施例におけるエコーキャンセラ
の構成図、
【図9】第2実施例におけるERLE推定器の構成図、
【図10】第2実施例におけるNLPの構成図、
【図11】第2実施例におけるNLPの動作説明のため
のメンバシップ関数の図、
【図12】第2実施例における頭切り演算したメンバシ
ップ関数の図、
【図13】本発明の第3実施例におけるエコーキャンセ
ラの構成図、
【図14】第3実施例における適応フィルタの構成図、
【図15】第3実施例における保護係数制御器の構成
図、
【図16】第3実施例における保護係数制御器のデータ
テーブルの図、
【図17】第3実施例における保護係数制御器の特性を
示す図、
【図18】従来のエコーキャンセラの構成図、
【図19】従来のエコーキャンセラの適応フィルタの構
成図、
【図20】従来のエコーキャンセラのNLPの動作説明
のための図、
【図21】エコーキャンセラのモデルの説明図である。
【符号の説明】
1、2、51、52、79、80 パワー計算器 3、53、81、206 ダブルトーク判定器 4、56、82、207 適応フィルタ 5 ノイズパワー推定器 6 係数制御器 7、57、84、208、236 ノンリニアプロセッサ(NL
P) 8 絶対値計算器 9、10、13、14、21〜28、38〜40、59、60、78、87、89
〜96、106、107、211〜218、228、229 乗算器 11、15、20、36、61、88、104、210、226、231、232
加算器 12、17、29〜31、44、50、63、97〜99、219〜221 遅延
器 16、19、45、47、62、85、86、209、235 減算器 18、64 フィルタ係数制御器 32〜35、100〜103、222〜225 2乗計算器 37、41、58、65〜67、105、227 除算器 42、70、72、74 データテーブル 43、71、73、75 テーブル読出器 46 データ変換器 48、68 最小値計算器 49、69、76 最大値計算器 54 ノイズパワー推定器 55 ERLE推定器 77 非ファジィ化器 83 保護係数制御器 200 電話機 201 2線式伝送路 202 ハイブリッド 203 AD変換器 204 DA変換器 205、233 エコーキャンセラ 230 エコーパス 234 エコーパス推定値

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信信号からエコー推定値を減算する適
    応フィルタと、適応フィルタの出力信号に含まれる残留
    エコーを取り除くノンリニアプロセッサとを備えるエコ
    ーキャンセラ装置において、 適応フィルタの係数更新の修正係数を、 前記適応フィルタに入力する送信信号のSN比が小さい
    ときは、前記修正係数が小さくなるように制御し、 前記SN比が大きいときは、前記適応フィルタの出力信
    号が増加傾向にあるときに前記修正係数が大きくなるよ
    うに制御し、前記出力信号が減少傾向にあるときに前記
    修正係数が小さくなるように 制御することを特徴とする
    エコーキャンセラ装置。
  2. 【請求項2】 前記ノンリニアプロセッサが、前記出力
    信号を入力する乗算器と、前記乗算器のゲインをファジ
    イ推論により決定するゲイン制御手段とを具備すること
    を特徴とする請求項1に記載のエコーキャンセラ装置。
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