JP3234839B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3234839B2
JP3234839B2 JP04536993A JP4536993A JP3234839B2 JP 3234839 B2 JP3234839 B2 JP 3234839B2 JP 04536993 A JP04536993 A JP 04536993A JP 4536993 A JP4536993 A JP 4536993A JP 3234839 B2 JP3234839 B2 JP 3234839B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真プロセスを用
いた画像形成装置に係わり、特に、転写材を静電吸着状
態で搬送させる搬送ベルトから前記転写材を剥離させる
際に、放電等の発生により、前記転写材上に形成された
非定着画像が乱れるのを防止するようにした画像形成装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】既知の電子写真プロセスを用いた画像形
成装置は、感光体ドラムと、複数個のローラに張架さ
れ、転写部において前記感光体ドラムと接触する無端搬
送ベルトとを備え、前記感光体ドラムの周囲に帯電器、
露光手段、トナー現像機、転写器、イレーズランプ、ド
ラムクリーナ等が配置され、前記無端搬送ベルトの周囲
にベルトクリーナ等が配置され、前記無端搬送ベルトの
出力側に定着装置が配置された構成になっている。
【0003】そして、動作時において、まず、感光体ド
ラムは、帯電器において表面が一様に帯電され、次い
で、露光手段において前記一様に帯電された表面に光が
照射され、記録すべき画像に対応した静電潜像が形成さ
れる。続いて、その静電潜像には、現像機においてトナ
ーが静電付着され、記録すべき画像に対応した可視画像
が形成される。一方、その可視画像の形成に同期して、
無端搬送ベルトに乗った転写材が転写部に供給され、そ
れにより前記転写材上に可視画像が転写される。この可
視画像が転写された転写材は、前記無端搬送ベルトとと
もにその出力側に搬送され、そこで前記無端搬送ベルト
から剥離されて定着装置に供給され、安定した記録画像
を得るものである。
【0004】この一連の動作時に、前記無端搬送ベルト
の出力側、具体的には駆動側ローラ11の配置部分にお
いて、前記無端搬送ベルトから前記転写材が剥離される
際に、前記転写材と前記無端搬送ベルトとの間に空隙が
生じ、この空隙においてパッシェン放電が発生すること
がある。そして、前記パッシェン放電が発生すると、そ
の影響によって前記転写材上に転写されたトナーが飛び
散り、転写画像が乱れるようになる。ここで、前記空隙
に生じる空隙電界をE、前記空隙の長さ(空隙長)をD
としたとき、前記パッシェン放電を起こす最小の電界曲
線は、次式(1)で示される。
【0005】
【数1】
【0006】また、前記無端搬送ベルトから剥離した前
記転写材が接地接続されたガイド部材に接触した際に、
前記転写材が一定レベル以上の電荷を保持していると、
その接触の際に、前記転写材と前記ガイド部材との間に
形成される空隙において急激な放電、即ち、火花放電が
発生することがある。そして、前記火花放電が発生する
と、その火花放電点の周囲にある前記転写材上のトナー
が飛び散り、同様に転写画像が乱れ、特に、前記火花放
電が著しい場合は、転写材上に枝状または鱗状のトナー
放電模様が生じるようになる。
【0007】ところで、前述のような転写画像の乱れを
防ぐ手段としては、これまでに種々の形式のものが提案
されている。
【0008】その1つの形式のものは、特開昭63−8
3762号、特開昭63−129373号、特開平1−
154074号等に開示の手段であって、これらの手段
は、無端搬送ベルトの出力側の駆動ローラに対向配置さ
せて無接触の除電手段を設け、この無接触の除電手段で
転写材上の帯電電荷を中和することにより、前記空隙に
おける電界の強さを低減させ、パッシェン放電の発生を
抑制するようにしている。また、他の形式のものは、特
開平3−69977号、特開平3−192286号等に
開示の手段であって、これらの手段は、無端搬送ベルト
の出力側の駆動ローラに対向させて接触または無接触の
除電手段を配置するとともに、その駆動ローラに所定の
バイアス電圧を印加し、前記除電手段と前記バイアス電
圧との協動作用によって前記空隙における電界の強さを
低減させ、前記パッシェン放電の発生を抑制するように
している。さらに、それ以外の形式のものは、特開昭6
3−83767号、特開昭63−83777号、特開昭
63−54074号等に開示の手段であって、これらの
手段の内、前2者は、無端搬送ベルトの出力側の駆動ロ
ーラに対向させて無接触の除電手段を配置するととも
に、ガイド部材の表面あるいは前記駆動ローラの表面に
除電材を設けることにより、また、後者は、無端搬送ベ
ルトの2つのローラに異なるバイアス電圧を与え、前記
に無端搬送ベルトに電位傾斜を付与するとともに、ガイ
ド部材の表面を絶縁材料で構成することにより、それぞ
れ前記空隙における電界の強さを低減させ、前記放電の
発生を抑制するようにしている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記そ
れぞれの形式のものの中で、無接触の除電手段を用いた
ものは、無接触状態で転写材に電荷供給を行うために、
通常、前記除電手段としてコロナ放電器が用いられる
が、このコロナ放電器は、有害な酸化気体を発生させる
ばかりか、コロナ放電を生じる電極の電位極性によっ
て、飛散したトナーを集塵させるようになり、コロナ放
電器自身の性能を低下させるだけでなく、大幅なコスト
上昇を招くという問題がある。また、前記それぞれの形
式のものの中で、接触型の除電手段を用いたもの、及
び、無端搬送ベルトに電位傾斜を付与したものは、前述
のような問題はないとしても、前記空隙における電界の
強さを十分に低減させることが難しいという問題があ
る。
【0010】本発明は、前記それぞれの問題点を解決す
るものであって、その目的は、転写材が搬送ベルトから
剥離される際に生じる放電現象を完全に抑圧し、低コス
トで高品質の画像記録を行える画像形成装置を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記目的の達成のため
に、本発明は、走行する像担持体と、静電吸着状態で転
写材を搬送させ、転写部において前記像担持体の可視画
像を前記転写材に転写させる搬送ベルトと、前記転写材
に転写された未定着可視画像を定着させる定着手段とを
備えた画像形成装置において、前記搬送ベルトを支持す
るとともに、静電容量部材またはバイアス電源を介して
接地接続される出力側駆動ローラを含む電荷転移防止手
段と、前記搬送ベルトから剥離直後の前記転写材をガイ
ドするもので、前記転写材に当接する面側に抵抗体層を
設けるかまたは前記搬送ベルトから剥離された前記転写
材の電位と同極性の電位を印加したガイド部材とを設け
た第1の手段を備える。
【0012】また、前記目的の達成のために、本発明
は、前記第1の手段において、前記転写材が前記搬送ベ
ルトから前記定着手段にガイドされる間に、前記転写材
の端部の画像形成媒体の飛散を防ぐ画像形成媒体飛散防
止手段を設けた第2の手段を備える。
【0013】そして、前記電荷転移防止手段は、好まし
くは、静電容量部材を介して接地接続した搬送ベルトの
出力側駆動ローラによって構成した手段を備えている。
【0014】
【作用】前記第1及び第2の手段によれば、本発明は、
転写材上の電荷の急激な転移を防止する電荷転移防止手
段を設けているもので、特に、前記電荷転移防止手段と
して、所定の静電容量C4を有する静電容量部材を介し
て接地接続した搬送ベルトの出力側駆動ローラを用いて
いる。前記構成による電荷転移防止手段を用いれば、搬
送ベルトに静電吸着されて搬送される転写材が前記搬送
ベルトから剥離される際に、前記転写材と前記搬送ベル
ト間の空隙により形成される静電容量C3に前記所定の
静電容量C4が直列接続され、それにより前記静電容量
C3の両端に印加される帯電電圧の一部分または大部分
が前記所定の静電容量C4の両端に振替印加される。こ
のため、前記静電容量C3に生じる空隙電界は、相当量
減少するようになるので、前記空隙においてパッシェン
放電が生じなくなり、転写材上の未定着トナー(画像形
成媒体)が乱れることはなくなって、高品質の記録画像
を得ることができる。
【0015】前記第1及び第2の手段において、本発明
は、転写材上の電荷をゆるやかに(緩慢に)放出させる
ガイド部材を設けているもので、以下の説明において
は、このガイド部材を便宜上電荷緩慢放出手段といい、
主として、表面に抵抗体層を設けたガイド部材が用いら
れる。かかる電荷緩慢放出手段を用いれば、転写材が搬
送ベルトから剥離された直後に、前記転写材が前記抵抗
体層に接触したとき、その接触部分の抵抗体を通して、
前記転写材上の電荷は徐々に前記ガイド部材に移行し、
それにより緩慢な除電が行われる。このため、前記転写
材上に十分な電荷が残留していたとしても、前記接触時
にパッシェン放電が発生することが殆どなくなり、同様
に転写材上の未定着トナー(画像形成媒体)が乱れるこ
とがなくなって、高品質の記録画像を得ることができ
る。
【0016】なお、前記電荷緩慢放出手段における前記
作用は、前記転写材が前記抵抗体層に接触することな
く、前記ガイド部材の配置領域を通過するような場合に
おいても同様に達成できるもので、この場合には、抵抗
体層の電位が接地電位より高電位にあって、転写材上の
電荷の電位に近づいているため、前記転写材と前記抵抗
体層間の空隙に大きな電位が印加されることはなく、前
記空隙に発生する空隙電界は比較的弱いので、この空隙
にパッシェン放電が発生することが殆んどないものであ
る。この他にも、前記電荷緩慢放出手段における前記作
用は、前記搬送ベルトから剥離された直後の前記転写材
を、前記ガイド部材への急激な接触を避けることによっ
ても同様に達成できるもので、この場合には、前記転写
材と前記ガイド部材との間に形成される空隙に発生する
電界は実質的に弱められ、やはり前記接触時にパッシェ
ン放電が発生することが殆んどないものである。
【0017】さらに、前記第2の手段において、本発明
は、転写材の端部の未定着トナー(画像形成媒体)の飛
散を防ぐ画像形成媒体飛散防止手段を設けている。この
ような画像形成媒体飛散防止手段を用いれば、前記転写
材が前記ガイド部材上を通過する際に、前記転写材と前
記ガイド部材との間に形成される電界(電気力線)によ
り、前記転写材の端部にある未定着トナー(画像形成媒
体)が前記電界(電気力線)の影響を受けて、前記転写
材上から前記ガイド部材上に飛び散るという現象が発生
することがなく、転写材の端部領域に転写された未定着
トナー(画像形成媒体)画像が乱されないので、より高
品質の記録画像を得ることができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。
【0019】図1は、本発明による画像形成装置の第1
の実施例を示す概要構成図である。
【0020】図1において、1は像担持体である感光体
ドラム、2は帯電器、3は露光手段、4は現像機、5は
転写器、6はイレーズランプ、7はドラムクリーナ、8
は画像形成媒体であるトナー、9は搬送ベルト、10は
出力側駆動ローラ、11、12は従動ローラ、13はベ
ルトクリーナ、14は静電容量部材、15は転写材であ
る記録用紙、16は定着装置、17はガイド部材、18
は抵抗体層である。
【0021】そして、感光体ドラム1の周囲に、順に、
帯電器2、露光手段3、現像機4、転写器5、イレーズ
ランプ6、ドラムクリーナ7が配置される。搬送ベルト
9は、出力側駆動ローラ10と2つの従動ローラ11、
12に装荷され、転写器5の配置部分において感光体ド
ラム1に接触するとともに、従動ローラ12に対向した
個所にベルトクリーナ13が配置される。記録用紙15
は、従動ローラ11の配置部分において搬送ベルト9に
載置され、駆動ローラ10の配置部分において搬送ベル
ト9から剥離される。出力側駆動ローラ10は、静電容
量部材14を介して接地接続され、2つの従動ローラ1
1、12は直接接地接続される。ガイド部材17は、上
面に抵抗体層18が設けられ、直接接地接続される。ま
た、本実施例においては、感光体ドラム1は、負帯電の
有機感光体が用いられ、現像機4における現像方式は、
2成分現像剤を用いた反転現像方式であって、トナー8
が負電荷を持つように帯電されている。搬送ベルト9
は、常温常湿における体積抵抗が1×1010乃至1×1
13Ω・cmで、厚さが0.06cmの無端ベルトが用
いられる。この場合、出力側駆動ローラ10を静電容量
部材14を介して接地接続する手段は、記録用紙15上
の電荷の急激な転移を防止する電荷転移防止手段を構成
しており、抵抗体層18を設けたガイド部材17は、記
録用紙15上の電荷を緩慢に放出させる電荷緩慢放出手
段を構成している。
【0022】前記構成に係わる画像形成装置は、概要、
以下に述べるような動作を行う。
【0023】感光体ドラム1が回転を開始すると、それ
と同時に搬送ベルト9が感光体ドラム1の走行方向と同
方向に同速度で移送を開始する。このとき、感光体ドラ
ム1は、最初に、帯電器2によってその表面が一様な負
電荷に帯電され、次いで、露光装置3によって画像形成
部分に光が照射され、前記感光体ドラム1の表面の光の
照射部分に、背景部分の電位よりも高い略電位の電位静
電潜像が形成される。続いて、前記静電潜像部分は、現
像機4の配置領域に回転移送されるが、現像機4の内部
には摩擦帯電によりほぼ一定の負電荷が付与されたトナ
ー8が収納されていて、このトナー8が略零電位の前記
静電潜像のみに吸引されるので、感光体ドラム1の表面
にトナー8による可視画像が形成される。一方、感光体
ドラム1の表面の可視画像の形成に同期して、記録用紙
15が記録用紙供給装置(図示なし)から矢印Aの向き
で搬送ベルト9上に搬送供給され、この記録用紙15は
搬送ベルト6上に載置された状態で搬送ベルト9で転送
される。記録用紙15が感光体ドラム1と搬送ベルト9
とが接するニップ領域に送られると、転写器5において
搬送ベルト9上に正電荷が与えられるため、感光体ドラ
ム1の表面で可視画像を形成している負電荷を持ったト
ナー8は、記録用紙15上の正電荷に引き付けられて前
記可視画像の転写が行われる。また、記録用紙15が前
記ニップ領域を通過する際には、搬送ベルト9上に与え
られた正電荷の影響を受け、感光体ドラム1上のトナー
8と同極性の負電荷が記録用紙15に転移するので、負
電荷を有する記録用紙15は、搬送ベルト9上の正電荷
によって静電吸着され、以後、搬送ベルト9上に静電吸
着された状態で搬送される。
【0024】搬送ベルト9に静電吸着され、出力側駆動
ローラ10付近まで搬送された記録用紙15は、搬送ベ
ルト9が駆動ローラ10の円筒部分に沿って曲がるよう
になると、記録用紙15自身の剛性が前記静電吸着力に
打ち勝つようになるので、搬送ベルト9は搬送ベルト9
の屈曲に係りなくほぼ直進し、遂に記録用紙15の全体
が搬送ベルト9から剥離される。次いで、搬送ベルト9
から完全に分離された記録用紙15は、ガイド部材17
の上面に設けられた抵抗体層18と接触するようにして
通過する際に、記録用紙15の電荷が徐々に除電され
る。ここで十分に除電された記録用紙15は、定着装置
16に供給され、そこで記録用紙15上に転写された未
定着の前記可視画像の定着が行われる。
【0025】一方、感光体ドラム1は、前記ニップ領域
において可視画像の転写が行われた後、その表面に残留
した負電荷は、イレーズランプ6の照射により除電さ
れ、次いで、前記表面がドラムクリーナ7において残留
トナー8等の除去が行われ、次の新たな画像形成に備え
るものである。
【0026】前述の動作において、本発明者等は、記録
用紙15が搬送ベルト9から剥離される際に、パッシェ
ン放電等によるトナー8の放電模様が、どのような状況
下において発生し易いかについての分析を行った。この
分析によれば、前記放電模様が発生する主原因として
は、.記録用紙15の固有抵抗値が高い場合、.放
電模様を形成するトナー8の帯電量分布において、約2
0μC/g以下の帯電量を持つトナー8の占める割合が
多い場合、.記録用紙15がガイド部材17と近接す
る際に、その近接部に電界集中を伴う場合であることが
判明した。これらの点から、前記トナー8の放電模様の
発生を防止するためには、固有抵抗の小さな記録用紙1
5を使用すること、及び、帯電量が小さ過ぎたり、大き
過ぎたりしないトナー8を使用することが好ましく、し
かも、記録用紙15上の電荷の除電時に、急激な電荷の
転移が起きないようにすること、即ち、前記電界集中の
発生を避けることが重要であることが判る。
【0027】このため、本実施例においては、前記電界
集中の発生を避けるために、記録用紙15上の電荷の急
激な転移を防止するための電荷転移防止手段、具体的に
は、出力側駆動ローラ10を静電容量部材14を介して
接地接続させる手段を採用するとともに、記録用紙15
が搬送ベルトから剥離された直後における記録用紙15
上の電荷を緩慢に放出させるための電荷緩慢放出手段、
具体的には、ガイド部材17の表面に抵抗体層18を設
ける手段を採用しているものである。
【0028】そこで、以下においては、本実施例に用い
られている前記電荷転移防止手段及び前記電荷緩慢放出
手段の動作、機能について順次述べるが、最初に、前記
電荷転移防止手段について説明する。
【0029】図2は、記録用紙15が搬送ベルト9から
剥離し始める際の、搬送ベルト9の出力側駆動ローラ1
0部分における電気的な等価回路を示すものであって、
(a)は本実施例における前記電気的な等価回路であ
り、(b)は比較のために挙げた既知の画像形成装置に
おける前記電気的な等価回路である。
【0030】図2において、19は記録用紙15と搬送
ベルト9との間に形成される空隙、C1は図示の領域1
における記録用紙15が有する静電容量、C2は同領域
1における搬送ベルト9が有する静電容量、C3は図示
の領域2における空隙19が有する静電容量、C4は静
電容量部材14が有する静電容量であり、その他、図1
に示された構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付け
ている。
【0031】まず、記録用紙15が搬送ベルト9から剥
離し始める際に、既知の画像形成装置が呈する機能は、
次のとおりである。
【0032】図2(b)に示されるように、記録用紙1
5が搬送ベルト9から剥離し始める際の、出力側駆動ロ
ーラ10付近における電気的な等価回路は、未だ、記録
用紙15と搬送ベルト9とが密着している領域1におい
ては、記録用紙15が有する静電容量C1と搬送ベルト
9が有する静電容量C2とが直列接続され、しかも、前
記静電容量C2側が接地接続された回路で表すことがで
きる。また、記録用紙15と搬送ベルト9との間に空隙
19が形成される領域2においては、前記2つの静電容
量C1、C2の間に空隙19が有する静電容量C3が直
列に挿入接続された回路によって表すことができる。こ
こで、この種の画像形成装置の代表的なものにおいて、
本発明者等が実測した結果の一例を示すと、静電容量C
1は1026pF、静電容量C2は474pFであり、
前記領域1における記録用紙15の対接地電位V1は−
1800V、搬送ベルト9の同電位V2は−650Vで
あった。
【0033】ところで、前記領域1及び領域2の前記電
気的な等価回路は、いずれも閉回路を形成していないの
で、これら2つの静電容量C1、C2に蓄積された電荷
が外部へ逃げることはない。このため、記録用紙15が
搬送ベルト9から剥離される際に、記録用紙15と搬送
ベルト9間に空隙19が形成され、電気的な等価回路が
前記領域1から前記領域2に変更されたとしても、前記
実測した電位V1と、2つの静電容量C1、C2の値で
決まる総電荷量Q(Q=585nC)の値は変化するこ
とがなく、前記総電荷量Qは、領域2において示される
3つの静電容量C1、C2、C3の値に対応してそれぞ
れに分担配分されるようになる。即ち、前記領域2にお
ける記録用紙15の対接地電位をV1’とすれば、前記
電位V1’は、次式(2)のように表わされる。
【0034】
【数2】
【0035】この式(2)において、前記空隙19が持
つ静電容量C3は、真空誘電率をε、前記空隙19の長
さ(空隙長)をD(cm)、面積をS(cm2 )とすれ
ば、次式(3)で表される。
【0036】
【数3】
【0037】これらの結果を基にして、前記空隙19に
印加される電界(空隙電界)Eを求めると、空隙電界E
は、次式(4)のように表わされる。
【0038】
【数4】
【0039】続く、図3は、前記空隙長Dに対する空隙
電界Eの関係、及び、パッシェン放電を起こす最小の電
界曲線を示す特性図である。
【0040】図3において、a1 は空隙長Dと空隙電界
Eとの関係を示す特性曲線、b1 は出力側駆動ローラ1
0を直接接地接続した場合のパッシェン放電を起こす最
小の電界曲線、b2 乃至b4 は駆動ローラ10を静電容
量部材14を介して接地接続した場合のパッシェン放電
を起こす最小の電界曲線である。なお、出力側駆動ロー
ラ10を接地接続した場合のパッシェン放電を起こす最
小の電界曲線は、前述の式(1)によって得られるもの
である。
【0041】そして、既知の画像形成装置は、記録用紙
15と搬送ベルト9間に形成される空隙19が、前記特
性曲線a1 と前記電界曲線b1 との交差領域にほぼ等し
い空隙長を有するとき、前記空隙19において第1回目
のパッシェン放電が発生し、このパッシェン放電によっ
て前記空隙19の空隙電界が減少する。ところが、前記
パッシェン放電発生後においても、前記空隙19の空隙
電界が未だ前記電界曲線b1 より高い領域にあったとき
には、前と同様に、前記空隙19において第2回目、第
3回目のパッシェン放電が繰り返し発生するようにな
る。
【0042】これに対して、前記空隙19の空隙電界E
を小さくし、前記パッシェン放電の発生を緩和させるた
めには、前記特性曲線a1 における比較的低い空隙電界
の領域で、かつ、比較的大きな空隙長を有する点で、前
記電界曲線b1 が交差するように変更することが必要で
あり、この変更のためには、前記式(4)において、右
辺の分子を小さくするかまたは右辺の分母を大きくすれ
ばよいことが判る。
【0043】既知の画像形成装置においては、前記式
(4)において、専ら、右辺の分子、即ち、電位差(V
1’−V2)を小さくする手段の採用、具体的には、除
電器を用いて記録用紙15の除電を行い、前記電位V
1’を小さくする手段を採用していた。しかしながら、
本発明者等は、前記手段を採用すれば、前述のような問
題があることを見出したので、本実施例においては、以
下に述べるように、前記式(4)の右辺の分子を小さく
する代わりに、その分母を大きくするような手段を採用
したものである。
【0044】そこで、記録用紙15が搬送ベルト9から
剥離し始める際に、本実施例の画像形成装置が呈する機
能は、以下に述べるとおりである。
【0045】図1に示すように、本実施例においては、
既知の画像形成装置で行われていた出力側駆動ローラ1
0の直接接地接続に代えて、前記電荷転移防止手段の採
用、即ち、静電容量C4を持つ静電容量部材14を介し
て接地接続させた構成にしている。前記構成を採用する
と、図2(a)に示されるように、出力側駆動ローラ1
0付近において、記録用紙15が搬送ベルト9から剥離
し始める際の領域2の電気的な等価回路は、前記3つの
静電容量C1、C2、C3に加え、前記静電容量C2の
接地側に前記静電容量C4をさらに直列に挿入接続した
もので表わされ、このとき、前記空隙19に発生する空
隙電界をE’とすれば、前記空隙電界E’は、次式
(5)で表される。
【0046】
【数5】
【0047】いま、前記静電容量部材14の静電容量C
4の値として、それぞれ、2000pF、120pF、
20pFの値のものを用いたとき、前記式(5)によっ
て得られる各電界曲線は、図3の曲線b2 、b3 、b4
のようになる。これら電界曲線b2 、b3 、b4 が表す
ように、前記静電容量C4の値を順次小さくすれば、前
記特性曲線a1 と各電界曲線b2 、b3 、b4 との交点
は、比較的低い空隙電界の領域で、かつ、比較的大きな
空隙長となる点に移行し、パッシェン放電の発生する度
合いが次第に減少するようになる。ただし、前記静電容
量C4の値を2000pFに選んだときの電界曲線b2
は、駆動ローラ10を直接接地接続したときの電界曲線
1 と殆んど同じであって、特に、既知のものに比べて
有効な改善は見られないが、前記静電容量C4の値を1
20pF以下に選べば、その電界曲線b3 、b4 で表さ
れるように、既知のものに比べて相当な改善が確認され
るようになる。
【0048】従って、前記静電容量C4の値を120p
F以下の適宜な値に選択すれば、記録用紙15が搬送ベ
ルト9から剥離し始める際に、記録用紙15上に存在す
る電荷が急激に転移することはなく、記録用紙15と搬
送ベルト9の間の空隙19の空隙電界Eを低下させるこ
とができ、しかも、空隙19で発生するパッシェン放電
の発生が抑えられて、画像の乱れを生じない高画質の記
録画像を得ることができるようになる。
【0049】これまでの説明は、電荷転移防止手段につ
いてのものであったが、本実施例においては、電荷転移
防止手段とともに電荷緩慢放出手段を併用しているの
で、次に、電荷緩慢放出手段の動作、機能について説明
する。
【0050】記録用紙15が搬送ベルト9から剥離され
ると、この剥離された記録用紙15は、接地接続された
ガイド部材17側に移送され、ガイド部材17上を接触
状態で転送されるようになるが、この転送において、記
録用紙15と接触する部分、即ち、ガイド部材17の上
面には抵抗体層18が設けられているので、記録用紙1
5の先端が前記抵抗体層18に最初に接触した際に、記
録用紙15上の電荷は前記抵抗体層18の抵抗を介して
緩慢に放電されるようになる、即ち、火花放電が発生す
ることなく除電され、このガイド部材17の部分で火花
放電は生じることがない。
【0051】図4は、記録用紙15がガイド部材17と
接触した場合に、ガイド部材17を介して除電されると
きの記録用紙15上の電位変動を示す電位減衰曲線であ
る。
【0052】図4において、aは接地されたガイド部材
17のみを設けた場合(既知の画像形成装置の場合)、
bは接地されたガイド部材17の上面に抵抗体層18を
設けた場合(本実施例の画像形成装置の場合)の電位減
衰曲線を示す。
【0053】図4に示されるように、接地されたガイド
部材17のみを設けた場合の電位減衰曲線aと、接地さ
れたガイド部材17の上面に抵抗体層18を設けた場合
の電位減衰曲線bとを比較すると、前記電位減衰曲線a
は、当初の電位の減衰勾配が急であって、最終的な電位
の平衡点の値が高くなるのに対して、前記電位減衰曲線
bは、前記電位減衰曲線aに比べると全体的に電位減衰
の勾配は緩やかであって、最終的な電位の平衡点の値が
低くなっている。このような特性の違いは、取りも直さ
ず、既知の画像形成装置においては、記録用紙15の電
荷が前記接触の初期に発生する放電により急激に除電さ
れるものであるのに対し、本実施例の画像形成装置にお
いては、放電の発生がなく、抵抗体層18への接触リー
クにより除電されるものであることを示している。
【0054】また、前記トナー8の放電模様の発生状況
について、本発明者等は、記録用紙15が呈する接地抵
抗値との関係を調べたところ、前記発生状況は、記録用
紙15が呈する接地抵抗値に依存することが確かめられ
た。
【0055】図5は、記録用紙15が呈する接地抵抗値
と、記録用紙15の除電前後におけるその表面電位との
関係を示す特性図である。
【0056】図5において、a11は記録用紙15が1×
1013Ωと比較的高抵抗を有している場合の除電前の電
位、a12は前記記録用紙15の除電後の電位、b11は記
録用紙15が1×1010Ωと通常の抵抗値を有している
場合の除電前の電位、b12は前記記録用紙15の除電後
の電位である。
【0057】図5に示されるように、比較的高抵抗を呈
する記録用紙15を用いた場合には、その除電後の電位
が最低となる接地抵抗値は約10MΩであり、汎用的な
抵抗値を示す通常の記録用紙15を用いた場合には、そ
の除電後の電位が最低となる接地抵抗値は約1MΩであ
ることが判る。さらに、本発明者等が行った実験によれ
ば、記録用紙15の表面電位が約700V程度以下にな
ると、殆んどトナー8の放電模様が発生しなくなること
から、図5における除電後の電位a12のときは、約1M
Ω乃至約10MΩの接地抵抗値の範囲において、また、
除電後の電位b12のときは、約100MΩ以下の接地抵
抗値の範囲において前記放電模様の発生を抑えることが
できるようになる。従って、記録用紙15として、比較
的小さな抵抗を呈するものを用いれば、前記放電模様の
発生が抑えられることになる。
【0058】このように、本実施例によれば、搬送ベル
ト9の駆動ローラ10を、約120pF以下の静電容量
C4を有する静電容量部材14を介して接地接続した構
成を有する電荷転移防止手段と、ガイド部材17の上面
に抵抗体層18を設けた構成を有する電荷緩慢放出手段
とを配置したので、記録用紙15が搬送ベルト9から剥
離し始める際に形成される空隙19の空隙電界を低下さ
せ、空隙19で発生する放電の発生を抑えることができ
るとともに、記録用紙15が搬送ベルト9から剥離した
後においても、記録用紙15がガイド部材17に接触す
る際の急激な電荷の除電の発生、即ち、火花放電の発生
を抑えることができ、全体として、トナー8の放電模様
のない高品質な記録画像を得ることができる。
【0059】なお、本実施例においては、前記電荷転移
防止手段として、駆動ローラ10を約120pF以下の
静電容量C4を有する静電容量部材14を介して接地接
続した例を示したが、この約120pF以下の静電容量
C4には、通常の固定の容量素子を用いる他に、同じ容
量値を有する定電圧素子を使用しても、同様な効果を得
ることができる。そして、本発明者等の実験によれば、
静電容量C4が約120pF及び約57pFの値を有す
る定電圧素子を使用したとき、記録用紙15が搬送ベル
ト9から剥離し始める際に形成される空隙19において
パッション放電が発生することなく、トナー8の飛散が
生じないことを確認できた。
【0060】次に、図6は、本発明による画像形成装置
の第2の実施例を示す要部構成図である。
【0061】図6において、20は金属製の支軸ロー
ル、21はゴム状絶縁素材であり、その他、図1に示さ
れた構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付けてい
る。
【0062】そして、本実施例における前記電荷転移防
止手段は、直接接地接続された金属製の支軸ロール20
と、その外周部分に被覆されたゴム状絶縁素材21とか
らなる駆動ロール10によって構成されており、このゴ
ム状絶縁素材21の外表面が搬送ベルト9の内面に接触
している。また、本実施例における前記電荷緩慢放出手
段は、上面が記録用紙15の走行路Aよりも距離(段
差)Dだけ引っ込んだ位置になるように配置されたガイ
ド部材17によって構成されている。
【0063】前記構成による本実施例の動作は、以下に
述べるとおりである。
【0064】記録用紙15が搬送ベルト9から剥離され
る際に、記録用紙15と搬送ベルト9との間に空隙19
が形成されるが、金属製の支軸ロール20の外周部分に
被覆されたゴム状絶縁素材21が有する静電容量によ
り、前述の第1の実施例と同様に、前記空隙19に発生
する空隙電界が緩和され、パッシェン放電を生じること
なく記録用紙15が剥離され、しかも、記録用紙15上
の電荷は保持される。
【0065】次いで、剥離された記録用紙15は、ガイ
ド部材17の配置部分に移送され、このガイド部材17
の上面に沿って転送される。この転送において、ガイド
部材17の上面は、記録用紙15の走行路Aに平行であ
り、かつ、前記走行路Aよりも距離(段差)Dだけ引っ
込んだ位置になるように配置されているので、記録用紙
15はガイド部材17に非接触の状態で前記上面の上部
を通り、定着装置(図示なし)16側に移送されるよう
になる。
【0066】この場合、本発明者等は、ガイド部材17
の搬送ベルト9側の先端位置Fと、記録用紙15の剥離
が開始される搬送ベルト9上の位置Gとの間の距離Cを
1mmに選んだ場合に、前記距離(段差)Dの値を変化
させ、記録用紙15上のトナー8の放電模様の発生状況
についての実験を行った。この実験結果によれば、最初
に、前記距離(段差)Dを0mm、即ち、ガイド部材1
7の上面を記録用紙15の走行路Aに一致させた場合に
おいては、記録用紙15の搬送時に、記録用紙15は搬
送ベルト9に密着しているため、記録用紙15が搬送ベ
ルト9から剥離される位置Gは、ガイド部材17の上面
よりも下側になるので、剥離された後の記録用紙15は
ガイド部材17に当接してしまい、記録用紙15の搬送
の停止という障害が発生する。この障害を避けるために
は、前記距離(段差)Dを2mm以上に選ぶ必要がある
が、記録用紙15がガイド部材17上を通過する様子を
観察すると、剥離された記録用紙15は、最初、走行面
Aに沿って移送されるが、記録用紙15上の電荷の影響
により、ガイド部材17と記録用紙15との間に静電吸
引力が発生し、ガイド部材17の上面を延長させた走行
面Bに移行する。この走行面の移行の際に、前記距離
(段差)Dが大き過ぎると、記録用紙15の先端が急激
にガイド部材14の上面に衝突し、そこで記録用紙15
に急激な電界変動が生じるため、記録用紙15の先端部
にトナー8の放電模様が発生するようになる。この実験
においては、前記距離(段差)Dを3.5mm以上に選
ぶと、記録用紙15の先端に前記放電模様が発生するこ
とが確認された。一方、前記距離(段差)Dを2.5m
mに選ぶと、記録用紙15とガイド部材17の間に空隙
19が生じ易いことに加え、ガイド部材17の前記先端
位置Fが記録用紙15と接近し易くなって、前記先端位
置Fと記録用紙15との間で放電が発生するようにな
り、記録用紙15の中央部に前記放電模様が発生するこ
とが確認された。そこで、今度は、前記距離(段差)D
を3.0mmに選ぶと、記録用紙15は滑らかに走行面
Aから走行面Bに移行し、しかも、前記放電模様が発生
がしないことが確認された。
【0067】このように、本実施例においても、記録用
紙15が搬送ベルト9から剥離し始める際に形成される
空隙19の空隙電界を低下させ、空隙19で発生するパ
ッシェン放電の発生を抑えることができるとともに、記
録用紙15が搬送ベルト9から剥離した後においても、
記録用紙15とガイド部材17との間に生じる急激な電
荷の除電の発生、即ち、火花放電の発生を抑えることが
でき、全体として、トナー8の放電模様のない高品質な
記録画像を得ることができる。
【0068】続く、図7は、本発明による画像形成装置
における電荷緩慢放出手段の他の実施例を示す要部構成
図である。
【0069】図7において、22は板状のガイド部材で
あり、その他、図1に示された構成要素と同じ構成要素
には同じ符号を付けている。
【0070】そして、本実施例における電荷緩慢放出手
段は、記録用紙15の走行面A及び記録用紙15の剥離
が開始される搬送ベルト9上の位置Gからそれぞれ離れ
るように、搬送ベルト9側の先端部分Hを円弧状に丸め
た板状のガイド部材22によって構成されている。
【0071】前記構成による本実施例においては、ガイ
ド部材22の前記先端部分Hを円弧状に丸めたことによ
り、前記先端部分Hと記録用紙15の剥離が開始される
搬送ベルト9上の位置Gとを離間させているので、最も
放電の発生し易い前記先端部分Hと前記位置点Gとの間
の距離を拡大させることができる他に、前記先端部分H
の形状がエッジ状ではなく、円弧状であるため、前記先
端部分Hが放電点として作用しないという利点がある。
【0072】このように、本実施例によれば、前述の各
実施例と同様に、記録用紙15とガイド部材22との間
に生じる急激な電荷の除電の発生、即ち、火花放電の発
生を抑えることができ、トナー8の放電模様のない高品
質な記録画像を得ることができる。
【0073】次いで、図8は、本発明による画像形成装
置における電荷緩慢放出手段のさらに別の実施例を示す
要部構成図である。
【0074】図8において、図7に示された構成要素と
同じ構成要素には同じ符号を付けている。
【0075】そして、本実施例における電荷緩慢放出手
段は、定着装置(図示なし)16側の上面端部が記録用
紙15の走行路Aよりも距離(段差)Dだけ引っ込んだ
位置になるように配置され、かつ、前記上面が前記走行
面Aに対して小角度θだけ傾いて配置されている板状の
ガイド部材22によって構成されている。
【0076】前記構成による本実施例においては、ガイ
ド部材22の上面を傾けることにより、ガイド部材22
の搬送ベルト9側の先端部分Jと記録用紙15の剥離が
開始される搬送ベルト9上の位置Gとを離間させている
ため、最も放電の発生し易い前記先端部分Jと前記位置
点Gとの間の距離が拡大し、しかも、記録用紙15は先
端部分Jの近傍領域を避けてガイド部材22に接触する
ようになるので、前記先端部分Jが放電点として作用す
ることはない。
【0077】このように、本実施例においても、前述の
各実施例と同様に、記録用紙15とガイド部材22との
間に生じる急激な電荷の除電の発生、即ち、火花放電の
発生を抑えることができ、トナー8の放電模様のない高
品質な記録画像を得ることができる。
【0078】続いて、図9は、本発明による画像形成装
置の第3の実施例を示す要部構成図である。
【0079】図9において、23は容量素子、24は抵
抗素子、25はクリーナ前帯電器、26はシールド部
材、27はワイヤ電極、28はガイド部材、29は平坦
状の抵抗体板であり、その他、図1に示された構成要素
と同じ構成要素には同じ符号を付けている。
【0080】そして、電荷転移防止手段は、搬送ベルト
9の駆動ローラ10を、容量素子23と抵抗素子24の
並列接続回路からなる静電容量部材14を介して接地接
続した構成からなり、電荷緩慢放出手段は、断面が逆コ
字状のシールド部材26の上面に抵抗体板29を取付け
たガイド部材28によって構成される。また、シールド
部材26と負電圧が印加されたワイヤ電極27とからな
るコロナ放電器によってクリーナ前帯電器26が構成さ
れ、このクリーナ前帯電器26は駆動ローラ10に対面
配置される。
【0081】前記構成において、クリーナ前帯電器26
からのコロナ電流は、ワイヤ電極27からシールド部材
26と駆動ローラ10とに分流され、駆動ローラ10に
流れ込む電流によりトナー8の帯電が行われる。ここ
で、前述の実施例のように、駆動ローラ10を容量素子
のみからなる静電容量部材14を介して接地接続したと
すれば、駆動ローラ10に流れ込む電流によって前記容
量素子が充電され、経時的にワイヤ電極27と同極性電
位にまで上昇し、充電の完了後は、これ以上駆動ローラ
10に電流が流れ込まなくなり、それ以後のトナー8の
帯電が実行されなくなるという障害が発生する。
【0082】しかるに、本実施例のように、静電容量部
材14として、容量素子23と抵抗素子24の並列接続
回路を用いたとすれば、前述のようなトナー8の帯電の
実行不能という障害の発生はないばかりか、正常な電荷
転移防止機能を達成することができる。
【0083】この場合、容量素子23と抵抗素子24の
並列接続回路からなる静電容量部材14を、駆動ローラ
10と接地間に接続した電荷転移防止手段は、シールド
部材26の上面に抵抗体板29を取付けたガイド部材2
8からなる電荷緩慢放出手段との併用の場合に使用でき
るだけのものではなく、他の構成の電荷緩慢放出手段と
の併用の場合にも同様に使用可能なものである。
【0084】これまでの説明は、駆動ローラ10を静電
容量部材14を介して接地接続した電荷転移防止手段の
例であったが、電荷転移防止手段として、駆動ローラ1
0をバイアス電源を介して接地接続する手段を用いるこ
とができる。
【0085】図10は、前述のような電荷転移防止手段
の1つの実施例を示す要部構成図である。
【0086】図10において、48はバイアス電源であ
り、その他、図1に示された構成要素と同じ構成要素に
は同じ符号を付けている。
【0087】そして、本実施例においては、駆動ローラ
10と接地間にバイアス電源48を接続し、駆動ローラ
10に正バイアス電圧を与えるようにしたものである。
【0088】一般に、駆動ローラ10に負バイアス電位
が与えられると、その電位が負電荷を有するトナー8と
反発し、記録用紙15上のトナー8の飛散が助長される
という障害が発生する。そこで、本発明者等は、このト
ナー8の飛散量と駆動ローラ10に印加されるバイアス
電圧との関係を調べたところ、図11に示すような特性
が得られた。
【0089】図11によれば、前記バイアス電圧が負極
性のときには、その電圧の値が増大するに応じて、トナ
ー8の飛散量も増大するが、前記バイアス電圧が正極性
のときには、その電圧の値が増大するに応じて、トナー
8の飛散量も減少し、そのバイアス電圧が約1000V
以上に増大すると、トナー8の飛散量が皆無となること
が判る。このため、バイアス電源48として、約100
0V以上の正バイアス電圧を供給するものを用いれば、
記録用紙15上のトナー8の飛散をなくすことができる
ようになる。
【0090】なお、前述の第3の実施例においては、ク
リーナ前帯電器25から駆動ローラ10に流れ込む電流
が、約600MΩである搬送ベルト9の通常の固有抵抗
値で制限されるように、前記抵抗素子24の抵抗値を1
00MΩ程度より低くなるように選ぶことが望ましい。
この場合、前述の実施例では、駆動ローラ10に流れ込
む電流が−15μA程度になるので、前記抵抗素子24
の抵抗値を100MΩに選べば、駆動ローラ10のバイ
アス電位が−1500V程度になり、前述のようにトナ
ー8の飛散が激増する。一方、前記抵抗素子24の抵抗
値を1MΩの小抵抗値に選んだとすると、今度は駆動ロ
ーラ10のバイアス電位が−15V程度に減少するが、
この回路は駆動ローラ10を直接接地接続した場合の回
路とほぼ等価になるため、静電容量部材14を挿入接続
した意味がなくなる。このため、前述の第3の実施例に
おいては、前記抵抗素子24の抵抗値を10MΩに選べ
ば、駆動ローラ10のバイアス電位が−100V程度に
なり、トナー8の飛散を比較的低減させることがように
なる。
【0091】次に、記録用紙15が搬送ベルト9から剥
離される際に、何等の放電の発生が生じないときには、
記録用紙15上の電荷は依然として保持された状態にあ
る。このため、前記電荷の保持された記録用紙15がガ
イド部材28に接触して移送される間に、記録用紙15
からガイド部材28に多少の電荷漏洩を生じ、記録用紙
15の除電が行われる。この記録用紙15のガイド部材
28への接触移送に際し、記録用紙15との接触時間が
比較的長くなるように、または、記録用紙15が定着装
置16に供給されるまでの間一度も離れないように、ガ
イド部材28が構成されている場合には、前記電荷漏洩
に伴うきわだった放電は発生しない。これに対して、記
録用紙15との接触時間が比較的短くなるようにガイド
部材28が構成されているの場合には、記録用紙15と
ガイド部材28との間に放電が生じることがある。従っ
て、このガイド部材28は、こうした放電が発生しない
ような電荷緩慢放出手段の機能を果たすようなものでな
ければならない。
【0092】図12(a)及び(b)は、それぞれ、前
述の放電の発生を除くことが可能なガイド部材28から
なる電荷緩慢放出手段の一例を示す構成図である。
【0093】図12(a)及び(b)において、30は
ブラシ状除電部材、31は板金部材であり、その他、図
1に示された構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付
けている。
【0094】そして、図12(a)に示された電荷緩慢
放出手段は、図9に示された電荷緩慢放出手段と同一構
成のものであって、シールド部材26の上面、即ち、記
録用紙15が通過する面に平坦状の抵抗体板29を設け
たものであり、図12(b)に示された電荷緩慢放出手
段は、シールド部材26の上面(記録用紙15が通過す
る面)に、ブラシ状除電部材30を挟み込んだ板金部材
31を配置したものであり、ブラシ状除電部材30の毛
先は、記録用紙15の搬送を妨げないように、その搬送
方向の下流側を向くように取り付けられている。
【0095】前記構成において、始めに、図12(a)
に示された電荷緩慢放出手段では、剥離された記録用紙
15は、当初、平坦状の抵抗体板29の上面に当接し、
次いで、平坦状の抵抗体板29の表面に接触した状態で
図10の右側から左側に搬送されるものであるが、この
ときの記録用紙15から平坦状の抵抗体板29への電荷
の除電態様は、第1の実施例の電荷緩慢放出手段におい
て既に述べたところであるので、これ以上の動作説明は
省略する。次に、図12(b)に示された電荷緩慢放出
手段では、剥離された記録用紙15は、まず、板金部材
31の上面に接触し、その後、板金部材31の上面に沿
って図12の右側から左側に搬送され、続いて、ブラシ
状除電部材30の上側を通過する。また、記録用紙15
とブラシ状除電部材30の間には、わずかな空隙が生じ
るように設置されていて、この空隙において発生する空
隙電界により、ブラシ状除電部材30からコロナ放電に
よる電荷が記録用紙15に供給され、記録用紙15の除
電が行われるものである。この場合、記録用紙15が最
初に接触する個所がブラシ状除電部材30の上側であっ
たときには、その接触の際に急激な電界の変動を生じる
ため、ブラシ状除電部材30に電界集中が起こり、火花
放電が発生する。このため、記録用紙15が最初に接触
する個所は板金部材30の上側でなければならず、しか
も、板金材30の上側に不用意な突起部を設けてはなら
ない。
【0096】このように、本実施例によれば、前記構成
による電荷転移防止手段において、記録用紙15上の電
荷の大幅な移送が阻止され、しかも、前記構成による電
荷緩慢放出手段において、記録用紙15上の電荷の急激
な除電が阻止されるので、記録用紙15上に生じるトナ
ー8の放電模様の発生を防止することができ、高品質な
記録画像を得ることができる。
【0097】ところで、記録用紙15が電荷緩慢放出手
段、例えば、第3の実施例に示されたようなガイド部材
28を通して方向A側に搬送される際、図13(b)に
示すように、記録用紙15の搬送方向の側縁部Bにおい
ては、トナー8自身の保有電荷によって発生する記録用
紙15の厚み方向への吸引力と、矢印Cで示されるトナ
ー8からガイド部材28への電気力線に沿う吸引力とが
トナー8に働く。この場合、前記端部Bに極めて近い位
置にトナー8の転写画像が形成されていると、記録用紙
15の厚み方向に働く吸引力よりも矢印Cの方向に沿う
吸引力が強いため、トナー8がガイド部材28に対して
飛散することがあるので、こうしたトナー8の飛散を防
ぐ画像形成媒体飛散防止手段を設けることが好ましい。
【0098】図13(a)は、こうした画像形成媒体飛
散防止手段の第1の実施例を示す要部構成図である。
【0099】図13(a)において、32は静電容量の
小さい抵抗体であり、その他、図1に示された構成要素
と同じ構成要素には同じ符号を付けている。
【0100】そして、ガイド部材28の上面のガイド部
材28の記録用紙15との接触面の中で、少なくとも記
録用紙15によって表面が覆われない部分を含み、か
つ、記録用紙15の前記側縁部Bに近接した部分に、静
電容量の小さい抵抗体32を塗布または被覆により形成
した画像形成媒体飛散防止手段を設けている。
【0101】このような構成にすれば、記録用紙15が
ガイド部材28の上面を方向A側に搬送される際、矢印
Cで示されるトナー8からガイド部材28への電気力線
に沿う吸引力が、前記抵抗体32によって低減され、記
録用紙15上からガイド部材28へのトナー8の飛散を
防ぐことができる。なお、前記抵抗体32としては、ガ
イド部材28の前記部分に、酸化アルミニウム加工また
はフッ素樹脂加工等を行うことにより得られる。
【0102】続く、図14は、画像形成媒体飛散防止手
段の第2の実施例を示す要部構成図である。
【0103】図14において、33はガイド部材、34
は電気回路であり、その他、図1に示された構成要素と
同じ構成要素には同じ符号を付けている。
【0104】そして、本実施例においては、ガイド部材
28に抵抗体32を塗布または被覆する代わりに、電気
回路35を介して接地接続したガイド部材33を設けた
ものであり、電気回路35としては、比較的大きな抵抗
値、例えば、10MΩ程度の抵抗値をもつ抵抗素子また
は定電圧素子が用いられる。
【0105】前記構成によれば、記録用紙15の厚み方
向に働く力を保持したままで、記録用紙15からガイド
部材33に向かう電気力線に沿う吸引力を低減させるこ
とができ、それにより記録用紙15上からガイド部材2
8へのトナー8の飛散を防ぐことができ、同時に、記録
用紙15上に生じるトナー8の放電模様の発生をも防止
することができる。
【0106】また、図15は、画像形成媒体飛散防止手
段の第3の実施例を示す要部構成図である。
【0107】図15において、35はガイド部材であ
り、その他、図9に示された構成要素と同じ構成要素に
は同じ符号を付けている。
【0108】そして、本実施例においては、記録用紙1
5の幅をB、ガイド部材35の上面の幅をAとした時、
A≦Bになるように構成したガイド部材35を用いたも
のである。
【0109】前記構成によれば、記録用紙15がガイド
部材35の上面と接触して搬送される際に、ガイド部材
35の上面の全てが記録用紙15によって覆われるよう
になるので、前の実施例と同様に、記録用紙15からガ
イド部材35に向かう電気力線に沿う吸引力を低減させ
ることができ、記録用紙15上からガイド部材35への
トナー8の飛散を防ぐことができる。
【0110】さらに、図16は、画像形成媒体飛散防止
手段の第4の実施例を示す要部構成図である。
【0111】図16において、36はガイド部材であ
り、その他、図1に示された構成要素と同じ構成要素に
は同じ符号を付けている。
【0112】そして、本実施例においては、記録用紙1
5と接触する上面Aの幅を、記録用紙15の幅と略等し
くするとともに、それ以外の記録用紙15に覆われない
上面Bを、記録用紙15の走行面に対して段差Cを持つ
ように構成したガイド部材36を用いたものである。
【0113】このような構成によれば、記録用紙15の
側縁部と記録用紙15に覆われないガイド部材36の上
面との距離が離間するので、前の実施例と同様に、記録
用紙15からガイド部材36に向かう電気力線に沿う吸
引力を低減させることができ、記録用紙15上からガイ
ド部材36へのトナー8の飛散を防ぐことができる。
【0114】また、図17は、画像形成媒体飛散防止手
段の第5の実施例を示す要部構成図であって、サイズを
異にする、即ち、その幅がa、bからなる2つの記録用
紙15を処理することが可能なものである。
【0115】図17において、37はガイド部材、38
はスイッチング回路であり、その他、図9に示された構
成要素と同じ構成要素には同じ符号を付けている。
【0116】そして、本実施例においては、2つの領域
a、bに分割されたガイド部材37を用い、ガイド部材
37の領域aは直接接地接続され、ガイド部材37の領
域bはスイッチング回路38を介して接地接続された構
成になっている。
【0117】前記構成において、記録用紙15は、その
サイズに係りなく、左側端部が揃うようにガイド部材3
7に供給され、図17の手前側から奥方向に搬送される
もので、小サイズ、即ち、幅がaの記録用紙15の搬送
時には、ガイド部材37の領域aの上面だけが用いら
れ、大サイズ、即ち、幅がbの記録用紙15の搬送時に
は、ガイド部材37の領域a及び領域bの双方の上面が
用いられるものである。
【0118】いま、小サイズ、即ち、幅がaの記録用紙
15が搬送されてきたときには、スイッチング回路38
が開放状態にされ、ガイド部材37の領域bが電位的に
浮遊状態になるので、記録用紙15上のトナー8からガ
イド部材37の領域bに向かう電気力線に沿う吸引力は
発生せず、記録用紙15からガイド部材37の領域bへ
のトナー8の飛散は起こらない。一方、大サイズ、即
ち、幅がbの記録用紙15が搬送されてきたときには、
スイッチング回路38が閉鎖状態にされ、ガイド部材3
7の領域bは領域aとともに接地接続されるので、記録
用紙15上にはその厚さ方向への吸引力が発生し、記録
用紙15上からのトナー8の飛散を低減させることがで
きる。この場合、スイッチング回路38の開閉制御を行
う信号Sの供給は、記録用紙15の供給装置(図示な
し)において、いずれのサイズの記録用紙15が選択さ
れたかに応じて送信されるように構成されることが好ま
しいが、それ以外の手段、例えば、ユーザがスイッチを
切り替えて供給選択するようにする手段、または、画像
形成装置の外部から送信された信号を基にして得る手段
を用いてもよい。
【0119】続く、図18は、画像形成媒体飛散防止手
段の第6の実施例を示す要部構成図であり、(a)は櫛
状金属梁を用いた例、(b)は櫛状抵抗体梁を用いた例
を示すものである。
【0120】図18において、39はガイド部材、40
は櫛状金属梁、41は櫛状抵抗体梁であり、その他、図
9に示された構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付
けている。
【0121】そして、本実施例においては、上面(記録
用紙15が通過する面)に、ず(a)記録用紙15の搬
送方向に一致する向きに複数の梁を配置したガイド部材
39を用いているもので、その1つの例は櫛状金属梁4
0、他の1つの例は櫛状抵抗体梁41が配置されている
ものである。
【0122】前記構成によれば、ガイド部材39を接地
接続して使用する場合に、記録用紙15がガイド部材3
9の上面を搬送されるとき、ガイド部材39の上面に櫛
状金属梁40または櫛状抵抗体梁41を配置しているた
め、記録用紙15とガイド部材39の実質的な上面との
距離が離れ、いずれのものも、記録用紙15の厚み方向
に働く吸引力が保持される状態で、記録用紙15からガ
イド部材39に向かう電気力線に沿う吸引力を低減させ
ることができ、記録用紙15上からガイド部材39への
トナー8の飛散を防ぐことができる。
【0123】続いて、図19は、本発明による画像形成
装置の第4の実施例を示す要部構成図である。
【0124】図19において、42は絶縁ガイド部材、
43は除電部材、44は定着前ガイド、45は絶縁部
材、46は絶縁被覆、47は構造部材であり、その他、
図1に示された構成要素と同じ構成要素には同じ符号を
付けている。
【0125】そして、本実施例においては、接地接続さ
れた駆動ローラ10を用いており、搬送ベルト9から剥
離された記録用紙15の走行面に沿って、絶縁ガイド部
材42と、除電部材43と、絶縁部材45で被覆された
定着前ガイド44が順に配置されている。また、前記記
録用紙15の走行面の上側(絶縁ガイド部材42等の配
置側と反対側)には、絶縁被覆46を有する構造部材4
7が配置されている。
【0126】前記構成において、接地接続された駆動ロ
ーラ10を用いたときには、記録用紙15が搬送ベルト
9から剥離される際に、記録用紙15と搬送ベルト9と
の間に形成される空隙19において火花放電が発生し、
記録用紙15上にトナー8の放電模様が形成されること
がある点は既に述べたとおりである。このため、本実施
例においては、前述の各実施例で用いられているよう
に、接地接続されたガイド部材の代わりに、絶縁ガイド
部材42を配置し、前記火花放電の発生を防いでいるも
のである。
【0127】即ち、絶縁ガイド部材42の材料及び定着
前ガイド44の絶縁部材45は、記録用紙15との摩擦
により記録用紙15が初めに帯電される電荷極性と同極
性の帯電を行う材質を用いて構成しているので、記録用
紙15と絶縁ガイド部材42及び記録用紙15と定着前
ガイド44の絶縁部材45との間に形成される空隙の空
隙電界を低減させることができ、前記空隙に発生する放
電を抑圧できる。また、記録用紙15は、定着前ガイド
44の絶縁部材45との間で静電的な反発力を受けるの
で、記録用紙15と定着前ガイド44の絶縁部材45と
が殆んど非接触の状態で記録用紙15の移送が行われ、
前記空隙に発生する放電をさらに抑圧できる。この場
合、記録用紙15との摩擦によって生じる絶縁ガイド部
材42及び定着前ガイド44の絶縁部材45の電荷の帯
電極性は、トナー8の帯電極性と同じであることから、
トナー8が記録用紙15から飛散するのを防ぐために、
記録用紙15の走行面の周囲の構造部材47にそれぞれ
絶縁被覆46を設け、記録用紙15上のトナー8に発生
する静電力を低減させるようにしている。
【0128】なお、本実施例において、絶縁ガイド部材
42は、単独に配置するだけでなく、第1の実施例に示
されたガイド部材17の上面に配置してもよく、また
は、第3の実施例に示されたクリーナ前帯電器25の上
面に配置してもよい。
【0129】ところで、定着装置16は、通常、熱を用
いるものであるので、定着前ガイド44に被覆される絶
縁部材45には耐熱性の材料を用いることが望ましく、
例えば、フッ素樹脂、PPS樹脂、セラミック材、ガラ
ス材混入部材、ガラス材等が適している。また、本実施
例においては、絶縁ガイド部材42と、定着前ガイド4
4の絶縁部材45とが異種の材質で構成した場合に、記
録用紙15との摩擦により絶縁ガイド部材42及び定着
前ガイド44の絶縁部材45に生じる電荷に差があるこ
とから、絶縁ガイド部材42と定着前ガイド44の絶縁
部材45との間に電位差を生じ、その電位差により稀に
は微少な放電が発生することがあるが、絶縁ガイド部材
42と定着前ガイド44の絶縁部材45とを同一の材質
で構成すれば、前記放電の発生をなくすことができる。
【0130】このように、本実施例によれば、前の各実
施例と同様に、記録用紙15の周囲に放電が発生するこ
とはなく、記録用紙15上のトナー8の放電模様の発生
を防止することができる。
【0131】なお、特に、図示はしないが、絶縁ガイド
部材42を金属製ガイドで構成し、この金属製ガイドに
記録用紙15の帯電極性と同じ極性のバイアス電位を与
えることによっても、第4の実施例で得られる効果と同
様の効果が得られる。
【0132】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
搬送ベルトから記録用紙が剥離される部分に、記録用紙
の電荷の移動を防止するための電荷転移防止手段を配置
するとともに、剥離された後の記録用紙の電荷を緩慢に
除電させる電荷緩慢放出手段を設けているので、記録用
紙が搬送ベルトから剥離される際に、記録用紙と搬送ベ
ルトとの間に形成される空隙に生じる空隙電界を低下さ
せることができるので、前記空隙で発生する放電の発生
を抑えることができるとともに、搬送ベルトから剥離さ
れた後の記録用紙の除電を徐々に行うことができるの
で、その除電時に発生する放電の発生をも抑えることが
できる。このため、トナーの放電模様がなく、記録画像
に乱れを生じない高画質の画像記録を行うことができ、
しかも、長期にわたって高画質の記録画像が得られると
いう効果がある。
【0133】また、本発明によれば、前記電荷転移防止
手段及び前記電荷緩慢放出手段を配置するとともに、記
録用紙のガイド中に記録用紙の側縁部のトナーの飛散を
防ぐ画像形成媒体飛散防止手段を設けているので、記録
用紙がガイド部材上を搬送されている間に、記録用紙か
らガイド部材上にトナーが飛散するのを防止することが
できる。このため、トナーの放電模様がなく、しかも、
記録用紙の側縁部を含めてトナーの乱れを全く生じない
高画質の画像記録を行うことができ、同時に、長期にわ
たって高画質の記録画像が得られるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による画像形成装置の第1の実施例を示
す概要構成図である。
【図2】記録用紙が搬送ベルトから剥離する際の搬送ベ
ルトの出力側駆動ローラ部分における電気的な等価回路
である。
【図3】空隙長に対する空隙電界の関係及びパッシェン
放電を起こす最小の電界曲線を示す特性図である。
【図4】記録用紙がガイド部材と接触した場合に、ガイ
ド部材を介して除電されるときの記録用紙上の電位変動
を示す電位減衰曲線である。
【図5】記録用紙が呈する接地抵抗値と、記録用紙の除
電前後におけるその表面電位との関係を示す特性図であ
る。
【図6】本発明による画像形成装置の第2の実施例を示
す要部構成図である。
【図7】本発明による電荷緩慢放出手段の他の実施例を
示す要部構成図である。
【図8】本発明による電荷緩慢放出手段のさらに別の実
施例を示す要部構成図である。
【図9】本発明による画像形成装置の第3の実施例を示
す要部構成図である。
【図10】本発明による電荷転移防止手段の1つの実施
例を示す要部構成図である。
【図11】トナーの飛散量と駆動ローラに印加されるバ
イアス電圧との関係を示す特性図である。
【図12】本発明による電荷緩慢放出手段のもう1つの
実施例を示す構成図である。
【図13】本発明による画像形成媒体飛散防止手段の第
1の実施例を示す要部構成図である。
【図14】本発明による画像形成媒体飛散防止手段の第
2の実施例を示す要部構成図である。
【図15】本発明による画像形成媒体飛散防止手段の第
3の実施例を示す要部構成図である。
【図16】本発明による画像形成媒体飛散防止手段の第
4の実施例を示す要部構成図である。
【図17】本発明による画像形成媒体飛散防止手段の第
5の実施例を示す要部構成図である。
【図18】本発明による画像形成媒体飛散防止手段の第
6の実施例を示す要部構成図である。
【図19】本発明による画像形成装置の第4の実施例を
示す要部構成図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム(像担持体) 2 帯電器 3 露光手段 4 現像機 5 転写器 6 イレーズランプ 7 ドラムクリーナ 8 トナー(画像形成媒体) 9 搬送ベルト 10 出力側駆動ローラ 11、12 従動ローラ 13 ベルトクリーナ 14 静電容量部材 15 記録用紙(転写材) 16 定着装置 17、28、33、35、36、37、38、39 ガ
イド部材 18 抵抗体層 19 空隙 20 金属製の支軸ロール 21 ゴム状絶縁素材帯電器 22 板状のガイド部材 23 容量素子 24 抵抗素子 25 クリーナ前帯電器 26 シールド部材 27 ワイヤ電極 29 平坦状の抵抗体板 30 ブラシ状除電部材 31 板金部材 32 静電容量の小さい抵抗 34 電気回路 38 スイッチング回路 40 櫛状金属梁 41 櫛状抵抗体梁 42 絶縁ガイド部材 43 除電部材 44 定着前ガイド 45 絶縁部材 46 絶縁被覆 47 構造部材 48 バイアス電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三輪 正人 茨城県勝田市武田1060番地 日立工機 株式会社内 (72)発明者 梅田 高雄 茨城県勝田市武田1060番地 日立工機 株式会社内 (72)発明者 鈴木 貴志 茨城県勝田市武田1060番地 日立工機 株式会社内 (72)発明者 菊池 康夫 茨城県勝田市武田1060番地 日立工機 株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−83777(JP,A) 特開 平3−192286(JP,A) 特開 平4−322277(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/16 G03G 15/14 101

Claims (19)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行する像担持体と、静電吸着状態で転
    写材を搬送させ、転写部において前記像担持体の可視画
    像を前記転写材に転写させる搬送ベルトと、前記転写材
    に転写された未定着可視画像を定着させる定着手段とを
    備えた画像形成装置において、前記搬送ベルトを支持す
    るとともに、静電容量部材またはバイアス電源を介して
    接地接続される出力側駆動ローラを含む電荷転移防止手
    段と、前記搬送ベルトから剥離直後の前記転写材をガイ
    ドするもので、前記転写材に当接する面側に抵抗体層を
    設けるかまたは前記搬送ベルトから剥離された前記転写
    材の電位と同極性の電位を印加したガイド部材とを設け
    たことを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記転写材が前記搬送ベルトから前記定着手段にガイド
    される間に、前記転写材の端部の画像形成媒体の飛散を
    防ぐ画像形成媒体飛散防止手段設けたことを特徴とす
    る画像形成装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記電荷転移防止手段は静電容量部材であり、前記静電
    容量部材が定電圧素子であることを特徴とする画像形成
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記電荷転移防止手段は静電容量部材であり、前記静電
    容量部材が並列接続された容量素子と抵抗素子であるこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記ガイド部材は、搬送ベルトに近接した端部が転写材
    搬送経路より遠ざかるように円弧状に屈曲していること
    を特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記ガイド部材は、転写材搬送経路に対し、搬送ベルト
    に近接した端部側が遠ざかるような角度をもって配置さ
    れていることを特徴とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記ガイド部材は、前記転写材に当接する面側に抵抗体
    層を設けた部材と、その後に配置されたブラシ状の除電
    部材を設けた部材とからなっていることを特徴とする
    像形成装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の画像形成装置において、
    前記ガイド部材は、絶縁材料からなる部材と、その後に
    配置された絶縁材料で被覆された部材とからなっている
    ことを特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の画像形成装置において、
    前記絶縁材料は、搬送ベルトから剥離された転写材に帯
    電された電荷の極性と同極性に帯電される絶縁材料であ
    ることを特徴とする画像形成装置。
  10. 【請求項10】 請求項2記載の画像形成装置におい
    て、前記画像形成媒体飛散防止手段は、転写材に当接す
    る面側の少なくとも前記転写材が当接しない端部領域に
    低抵抗膜を設けたガイド部材からなることを特徴とする
    画像形成装置。
  11. 【請求項11】 請求項2記載の画像形成装置におい
    て、前記画像形成媒体飛散防止手段は、高抵抗素子を介
    して接地接続したガイド部材からなることを特徴とする
    画像形成装置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の画像形成装置におい
    て、前記高抵抗素子は、定電圧素子からなることを特徴
    とする画像形成装置。
  13. 【請求項13】 請求項2記載の画像形成装置におい
    て、前記画像形成媒体飛散防止手段は、幅が転写材の幅
    に等しいかまたはそれよりもやや狭いガイド部材からな
    ることを特徴とする画像形成装置。
  14. 【請求項14】 請求項2記載の画像形成装置におい
    て、前記画像形成媒体飛散防止手段は、転写材が接触
    し、幅が前記転写材の幅に等しい部分と、幅が前記転写
    材の幅よりも広い部分との2層構造で構成されたガイド
    部材からなることを特徴とする画像形成装置。
  15. 【請求項15】 請求項2記載の画像形成装置におい
    て、前記画像形成媒体飛散防止手段は、幅方向に2つ以
    上の部分に分割され、その1つの部分が常時接地接続さ
    れているとともに、残りの部分が転写材の幅に応じて選
    択的に接地接続されるように構成されたガイド部材から
    なることを特徴とする画像形成装置。
  16. 【請求項16】 請求項2記載の画像形成装置におい
    て、前記画像形成媒体飛散防止手段は、転写材の当接面
    側に前記転写材の搬送方向に平行に複数本の突出部分を
    有するガイド部材からなることを特徴とする画像形成装
    置。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の画像形成装置におい
    て、前記突出部分は 、金属材料からなることを特徴とす
    画像形成装置。
  18. 【請求項18】 請求項16記載の画像形成装置におい
    て、前記突出部材は、抵抗体材料からなることを特徴と
    する画像形成装置。
  19. 【請求項19】 請求項1記載の画像形成装置におい
    て、前記ガイド部材上の転写材走行路が前記搬送ベルト
    上の転写材走行路よりも垂直方向に低く、前記ガイド部
    材上の転写材走行路と前記搬送ベルト上の転写材走行路
    との段差が2.5乃至3.5mmの範囲内にあるように
    前記ガイド部材が設置されていることを特徴とする画像
    形成装置。
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