JP3233032B2 - 筒内噴射型火花点火式内燃エンジン - Google Patents

筒内噴射型火花点火式内燃エンジン

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JP3233032B2
JP3233032B2 JP20601396A JP20601396A JP3233032B2 JP 3233032 B2 JP3233032 B2 JP 3233032B2 JP 20601396 A JP20601396 A JP 20601396A JP 20601396 A JP20601396 A JP 20601396A JP 3233032 B2 JP3233032 B2 JP 3233032B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、筒内噴射型火花点
火式内燃エンジンに係り、詳しくは、圧縮行程及び吸気
行程で燃料噴射可能な筒内噴射型火花点火式内燃エンジ
ンに関する。
【0002】
【関連する背景技術】近年、車両に搭載される火花点火
式内燃エンジンにおいて、有害排出ガス成分の低減や燃
費の向上等を図るため、旧来の吸気管噴射型に代えて燃
焼室に直接燃料を噴射する筒内噴射型のガソリンエンジ
ンが種々提案されている。筒内噴射型のガソリンエンジ
ンでは、例えば、燃料噴射弁からピストン頂部に設けた
キャビティ内に燃料を噴射することで、点火時点におい
て点火プラグの周囲に理論空燃比に近い空燃比の混合気
を生成させている。これにより、全体に希薄な空燃比で
も着火が可能となり、COやHCの排出量が減少すると
共に、アイドル運転時や低負荷走行時の燃費を大幅に向
上させることができるようにされている。
【0003】また、このようなガソリンエンジンでは、
エンジンの運転状態、つまりエンジン負荷に応じて圧縮
行程噴射モード(後期噴射モード)と吸気行程噴射モー
ド(前期噴射モード)とを切り換えるようにしている。
これにより、低負荷運転時には、圧縮行程中に燃料を噴
射し、点火プラグの周囲やキャビティ内に理論空燃比に
近い空燃比の混合気を形成させることができ、これによ
り、全体として希薄な空燃比でも良好な着火を実現でき
る。一方、中高負荷運転時には、吸気行程中に燃料を噴
射し、燃焼室内に均一な空燃比の混合気を形成させるこ
とができ、これにより、吸気管噴射型のものと同様に、
多量の燃料を燃焼させて加速時や高速走行時に要求され
る出力を確保することが可能とされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この筒内噴
射型のガソリンエンジンでは、上記圧縮行程中に燃料が
噴射されるときにおいてキャビティ内に噴射される燃料
が多いと、点火プラグの周囲の混合気が理論空燃比を越
えて局所的にリッチ空燃比となることがある。このよう
に点火プラグの周囲の混合気がリッチ化されると、その
度合いによっては点火プラグによる着火が行われず、全
体の空燃比がリーン空燃比でありながらも、所謂失火が
発生し、エンジンの運転状態が悪化する虞がある。この
ようにエンジンの運転状態が悪化すると、車両の走行
性、即ちドライバビリティが損なわれることになり好ま
しいことではない。
【0005】本発明は、上述した事情に基づきなされた
もので、その目的とするところは、失火を確実に防止可
能な筒内噴射型火花点火式内燃エンジンを提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、請求項1の発明では、燃焼室に燃料を直接噴射する
燃料噴射弁を有し、運転状態に応じて主として吸気行程
において燃料噴射を行う吸気行程噴射モードと、主とし
て圧縮行程において燃料噴射を行う圧縮行程噴射モード
とを選択可能な筒内噴射型火花点火式内燃エンジンにお
いて、加速操作部材の操作状態を検出する加速操作状態
検出手段と、前記燃焼室に導かれる吸入空気量を検出す
る吸入空気量検出手段と、前記加速操作状態検出手段及
び前記吸入空気量検出手段のいずれか一方の検出結果に
基づき燃焼室全体としての目標空燃比を求め、目標空
燃比に基づき前記燃焼室に供給する燃料噴射量と相関関
係にある燃料噴射相関値を算出する燃料噴射相関値演算
手段と、前記圧縮行程噴射モードが選択されたとき、
料の大量噴射を抑制するように前記燃料噴射相関値に制
限を加える規制手段とを備えたことを特徴としている。
【0007】従って、圧縮行程噴射モードにおいては、
燃料が噴射されると燃料が点火プラグ近傍に集中し、点
火プラグ周りの空燃比が局所的にリッチ化するのである
が、燃焼室全体としての目標空燃比から求まる燃料噴射
相関値、即ち燃料噴射量に燃料の大量噴射を抑制するよ
うな制限が加えられることにより、燃料が大量に噴射さ
れることが抑制されて点火プラグ周りの局所的な空燃比
のリッチ化が規制され、内燃エンジンの失火が好適に防
止される。
【0008】また、請求項2の発明では、前記燃料噴射
相関値は燃料噴射時間であり、前記規制手段は、前記圧
縮行程噴射モードが選択され且つ前記燃料噴射時間が第
1の所定値以上とされたとき、前記燃料噴射時間を前記
第1の所定値に設定することを特徴としている。従っ
て、圧縮行程噴射モードにおいて燃料噴射時間が第1の
所定値以上とされたときには、燃料噴射時間が第1の所
定値に保持されることで、燃料が大量に噴射されること
なく点火プラグ周りの局所的な空燃比のリッチ化が制限
され、内燃エンジンの失火が好適に防止される。
【0009】また、請求項3の発明では、前記規制手段
は、前記圧縮行程噴射モードが選択され且つ前記目標空
燃比が第2の所定値以下とされたとき、前記目標空燃比
を前記第2の所定値に設定して前記燃料噴射相関値に制
限を加えることを特徴としている。従って、圧縮行程噴
射モードにおいて目標空燃比が第2の所定値以下とされ
たときには、目標空燃比が第2の所定値に保持されるこ
とで燃料噴射相関値に制限が加えられ、燃料が大量に噴
射されることなく点火プラグ周りの局所的な空燃比のリ
ッチ化が規制され、内燃エンジンの失火が好適に防止さ
れる。
【0010】また、請求項4の発明では、前記内燃エン
ジンの運転状態を検出する複数の運転状態検出手段と、
前記複数の運転状態検出手段の検出結果に応じて前記燃
料噴射量を補正する噴射量補正係数を算出する補正係数
算出手段と、前記噴射量補正係数に基づき前記燃料噴射
相関値を補正する補正手段とをさらに備え、前記規制手
段は、前記噴射量補正係数が第3の所定値以上とされた
とき、前記噴射量補正係数を前記第3の所定値に設定す
ることで前記燃料噴射相関値に制限を加えることを特徴
としている。
【0011】従って、圧縮行程噴射モードにおいて噴射
量補正係数が第3の所定値以上とされたときには、噴射
量補正係数が第3の所定値に保持されることで燃料噴射
相関値に制限が加えられ、燃料が大量に噴射されること
なく点火プラグ周りの局所的な空燃比のリッチ化が規制
され、内燃エンジンの失火が好適に防止される。また、
請求項5の発明では、前記第3の所定値は、前記目標空
燃比に応じて可変設定されることを特徴としている。
【0012】従って、通常、噴射量補正係数は目標空燃
比に応じて可変するのであるが、これに応じて第3の所
定値は可変設定される。故に、規制されるべき燃料噴射
相関値が目標空燃比に応じて変動してしまうことが抑止
され、内燃エンジンの失火が安定的且つより好適に防止
される
【0013】た、請求項の発明では、前記規制手段
は、前記目標空燃比が第の所定値以下となったとき実
施されることを特徴としている。従って、規制手段は、
目標空燃比が第の所定値以下となった場合にのみ実施
されることになり、つまり、内燃エンジンが失火し易い
状態になったときにおいてのみ好適に実施可能とされ
る。
【0014】従って、規制手段は、目標空燃比が第5の
所定値以下となった場合にのみ実施されることになり、
つまり、内燃エンジンが失火し易い状態になったときに
おいてのみ好適に実施可能とされる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
一実施形態を詳細に説明する。図1は、車両に搭載され
た本発明に係る内燃エンジンの制御装置の一実施形態を
示す概略構成図である。以下、同図に基づき、内燃エン
ジンの制御装置の構成について説明する。
【0016】エンジン1としては、吸気行程での燃料噴
射(前期噴射モード)とともに圧縮行程での燃料噴射
(後期噴射モード)を実施可能であって、且つ希薄空燃
比、即ちリーン空燃比での燃焼が可能な、筒内噴射型直
列4気筒ガソリンエンジンが適用される。この筒内噴射
型のエンジン1では、燃焼室を始め吸気装置や排ガス再
循環(EGR)を行うEGR装置(排ガス再循環装置)
等が筒内噴射専用に設計されており、また、容易にして
リッチ空燃比、理論空燃比(ストイキオ)AFS、リー
ン空燃比での運転が実現可能とされている。
【0017】エンジン1のシリンダヘッド2には、各気
筒毎に点火プラグ3とともに電磁式の燃料噴射弁4も取
り付けられており、燃焼室5内に燃料が直接噴射される
ようにされている。また、シリンダ6に上下摺動自在に
保持されたピストン7の頂面には、圧縮行程後期に燃料
噴射弁4からの燃料噴霧が到達する位置に、半球状の窪
み、即ちキャビティ8が形成されている。また、このエ
ンジン1の圧縮比は、吸気管噴射型のものに比べ高く
(例えば、12程度)設定されている。動弁機構として
はDOHC4弁式が採用されており、シリンダヘッド2
の上部には、吸排気弁9,10をそれぞれ駆動すべく、
吸気側カムシャフト11と排気側カムシャフト12とが
回転自在に支持されている。
【0018】シリンダヘッド2には、両カムシャフト1
1,12の間を抜けるようにして、略直立方向に吸気ポ
ート13が形成されており、この吸気ポート13を通過
した吸気流は燃焼室5内において、通常のタンブル流と
は逆方向のタンブル流である逆タンブル流を発生可能と
されている。一方、排気ポート14については、通常の
エンジンと同様に略水平方向に形成されているが、斜め
下方に向け大径の排ガス再循環ポート、即ちEGRポー
ト15が分岐している。
【0019】図中、符号16は冷却水温Twを検出する
水温センサである。また、符号17は各気筒の所定のク
ランク位置(例えば、5°BTDCおよび75°BTDC)でク
ランク角信号SGTを出力するベーン型のクランク角セン
サであり、このクランク角センサ17はクランク角信号
SGTに基づきエンジン回転速度Neを検出可能とされて
いる。符号19は点火プラグ3に高電圧を出力する点火
コイルである。なお、クランクシャフトの半分の回転数
で回転するカムシャフトには、気筒判別信号SGCを出力
する気筒判別センサ(図示せず)が設けられており、こ
れにより、上記クランク角信号SGTがどの気筒のものか
判別可能とされている。
【0020】吸気ポート13には、サージタンク20を
有する吸気マニホールド21を介して、スロットルボデ
ィ23、ステッパモータ式の#1ABV(第1エアバイ
パスバルブ)24、エアフローセンサ(吸入空気量検出
手段)32及びエアクリーナ22を備えた吸気管25が
接続されている。吸気管25には、スロットルボディ2
3を迂回して吸気マニホールド21に吸気を行う大径の
エアバイパスパイプ26が併設されており、その管路に
はリニアソレノイド式で大型の#2ABV(第2エアバ
イパスバルブ)27が設けられている。なお、エアバイ
パスパイプ26は、吸気管25に準ずる流路面積を有し
ており、#2ABV27の全開時にはエンジン1の低中
速域で要求される量の吸気が可能とされている。
【0021】また、スロットルボディ23には、流路を
開閉するバタフライ式のスロットルバルブ28ととも
に、スロットルバルブ28の開度、即ちスロットル開度
θthを検出するスロットル弁開度センサとしてのスロッ
トルポジションセンサ(加速操作状態検出手段であり、
以下、TPSという)29と、スロットルバルブ28の
全閉状態を検出してエンジン1のアイドリング状態を認
識するアイドルスイッチ30とが備えられている。な
お、実際には、TPS29からは、スロットル開度θth
に応じたスロットル電圧Vthが出力され、このスロット
ル電圧Vthに基づいてスロットル開度θthが認識され
る。
【0022】上記エアフローセンサ32は、吸入空気量
Qaを検出するものであって、例えば、カルマン渦式フ
ローセンサが使用される。なお、吸入空気量Qaは、サ
ージタンク20にブースト圧センサを取付け、このブー
スト圧センサにより検出される吸気管圧力から求めるよ
うにしてもよい。一方、排気ポート14には、実空燃比
(実A/F)を検出可能なO2センサ40が取付けられ
た排気マニホールド41を介して、三元触媒42や図示
しないマフラー等を備えた排気管43が接続されてい
る。また、上述のEGRポート15は、大径のEGRパ
イプ44を介して、吸気マニホールド21の上流に接続
されており、その管路にはステッパモータ式のEGRバ
ルブ45が設けられている。
【0023】燃料タンク50は、車両の図示しない車体
後部に設置されている。燃料タンク50に貯留された燃
料は、電動式の低圧燃料ポンプ51に吸い上げられ、低
圧フィードパイプ52を介してエンジン1側に送給され
る。低圧フィードパイプ52内の燃圧は、リターンパイ
プ53の管路に介装された第1燃圧レギュレータ54に
より、比較的低圧(低燃圧)に調圧される。エンジン1
側に送給された燃料は、シリンダヘッド2に取り付けら
れた高圧燃料ポンプ55により、高圧フィードパイプ5
6とデリバリパイプ57とを介して、各燃料噴射弁4に
送給される。
【0024】高圧燃料ポンプ55は、例えば斜板アキシ
ャルピストン式であり、排気側カムシャフト12により
駆動され、エンジン1のアイドル運転時においても5M
Pa〜7MPa以上の吐出圧を発生可能とされている。そ
して、デリバリパイプ57内の燃圧は、リターンパイプ
58の管路に介装された第2燃圧レギュレータ59によ
り、比較的高圧(高燃圧)に調圧される。
【0025】図中、符号60は第2燃圧レギュレータ5
9に取付けられた電磁式の燃圧切換弁である。この燃圧
切換弁60は、オン状態で燃料をリリーフし、これによ
りデリバリパイプ57内の燃圧を低燃圧に低下させるこ
とが可能である。また、符号61は高圧燃料ポンプ55
の潤滑や冷却等に利用された一部の燃料を燃料タンク5
0に還流させるリターンパイプである。
【0026】車両の車室内には、入出力装置、制御プロ
グラムや制御マップ等の記憶に供される記憶装置(RO
M,RAM,BURAM等)、中央処理装置(CP
U)、タイマカウンタ等を備えたECU(電子制御ユニ
ット)70が設置されており、このECU70によっ
て、エンジン1の総合的な制御が実施される。ECU7
0の入力側には、上述した各種のセンサ類が接続されて
おり、各種センサ類等からの検出情報が入力する。EC
U70は、これらの検出情報に基づき、燃料噴射モード
を始めとして、燃料噴射量、点火時期、EGRガスの導
入量等を決定し、燃料噴射弁4や点火コイル19、EG
Rバルブ45等を駆動制御する。なお、ECU70の入
力側には、説明を省略するが、上記各種センサ類の他、
図示しない多数のスイッチやセンサ類が接続されてお
り、一方、出力側にも図示しない各種警告灯や機器類等
が接続されている。
【0027】次に、上記のように構成されたエンジン1
の制御装置の作用、即ちエンジン1の燃焼制御内容につ
いて説明する。エンジン1が冷機状態にあるときには、
運転者がイグニッションキーをオン操作すると、ECU
70は、低圧燃料ポンプ51とレギュレータバイパスバ
ルブ60をオンにして、燃料噴射弁4に低燃圧の燃料を
供給する。
【0028】運転者がイグニッションキーをスタート操
作すると、図示しないセルモータによりエンジン1がク
ランキングされ、同時にECU70により燃焼制御が開
始される。この時点では、ECU70は、前期噴射モー
ド(即ち、吸気行程噴射モード)を選択し、比較的リッ
チな空燃比となるように燃料を噴射する。これは、冷機
時には燃料の気化率が低いため、後期噴射モード(即
ち、圧縮行程噴射モード)で噴射を行うと、失火や未燃
燃料(HC)の排出が避けられないことに基づいてい
る。また、ECU70は、このような始動時においては
#2ABV27を閉鎖する。従って、この場合、燃焼室
5への吸気はスロットルバルブ28の隙間や#1ABV
24を介して行われる。なお、#1ABV24と#2A
BV27とは、ECU70により一元管理されており、
スロットルバルブ28を迂回する吸入空気(バイパスエ
ア)の必要導入量に応じてそれぞれの開弁量が決定され
る。
【0029】このようにしてエンジン1の始動が完了
し、エンジン1がアイドル運転を開始すると、高圧燃料
ポンプ55が定格の吐出作動を始めることになり、EC
U70は、レギュレータバイパスバルブ60をオフにし
て燃料噴射弁4に高圧の燃料を供給する。この際、要求
される燃料噴射量は、高圧燃料ポンプ55の吐出圧と燃
料噴射弁4の開弁時間、即ち燃料噴射時間とから得られ
る。
【0030】そして、冷却水温Twが所定値に上昇する
までは、ECU70は、始動時と同様に前期噴射モード
を選択してリッチ空燃比となるよう燃料を噴射するとと
もに、#2ABV27を継続して閉鎖状態とする。な
お、エアコン等の補機類の負荷の増減に応じたアイドル
回転数の制御は、吸気管噴射型エンジンの場合と同様に
して#1ABV24によって行われる。
【0031】このように、冷機時においては、吸気管噴
射型エンジンの場合と略同様の燃料噴射制御が行われる
ことになるが、この場合には、吸気管13の壁面への燃
料滴の付着等がないため、制御の応答性や精度は高い。
エンジン1が暖機状態になると、ECU70は、TPS
29からのスロットル電圧Vthに基づくスロットル開度
情報θthから得た目標平均有効圧(負荷相関値)Peと
エンジン回転速度Neとに基づき、図2の燃料噴射制御
マップから現在の燃料噴射モード領域を検索する。これ
により、燃料噴射モードが設定される。そして、この燃
料噴射モードに応じて燃料噴射量が決定され、燃料噴射
弁4が駆動制御される。また、同時に#2ABV27や
EGRバルブ45の開閉制御等も行われる。
【0032】例えば、アイドル運転時や低速走行時のよ
うにエンジン1が低負荷・低回転域にあるときには、図
2に基づき燃料噴射モードは後期噴射リーンモードとさ
れ、圧縮行程において燃料噴射が実施されるとともに、
目標平均有効圧Peに基づくリーンな目標空燃比、即ち
目標A/F(例えば、A/F=30〜40程度)となる
よう燃料噴射量が決定され、やはり目標平均有効圧Pe
に基づいて点火時期Sa、EGR量Legrが設定されて、
良好な燃焼制御が行われる。
【0033】なお、後期噴射リーンモードでの燃焼につ
いてより詳しく説明すると、この筒内噴射型のエンジン
1では、前述したように、ピストン7の上面にキャビテ
ィ8が形成されている。このことから、吸気ポート13
から流入した吸気流がキャビティ8に沿い上記逆タンブ
ル流を形成するため、燃料噴射弁4から噴射された燃料
と吸入空気との混合気、即ち燃料噴霧は、点火プラグ3
近傍に良好に集約される。その結果、点火時点において
点火プラグ3の周囲には理論空燃比AFSに近い混合気
が常に層状に形成されることになる。従って、この後期
噴射モードにおいては、全体としてリーン空燃比であっ
ても良好な着火性が確保されるのである。
【0034】また、例えば、定速走行時のようにエンジ
ン1が中負荷域にあるときには、図2に基づき燃料噴射
モードは前期噴射リーンモード或いはストイキオフィー
ドバックモードとされる。前期噴射リーンモードの場
合、燃料噴射は吸気行程で実施される。この前期噴射リ
ーンモードでは、目標A/Fは、目標平均有効圧Peに
代えて、例えばエアフローセンサ32からの吸入空気量
Qaに基づき算出される体積効率Evに基づいて演算され
る。従って、ここでは、体積効率Evに基づいた比較的
リーンな目標A/F(例えば、A/F=20〜23程
度)となるよう燃料噴射量が決定され、やはり体積効率
Evに基づいて点火時期Sa、EGR量Legrが設定され
て、良好な燃焼制御が行われる。
【0035】一方、ストイキオフィードバックモードで
は、燃料噴射はやはり吸気行程で行われ、体積効率Ev
に基づいて点火時期Sa、EGR量Legrが設定されるこ
とになるが、この場合には、O2センサ40の出力電圧
に応じて空燃比フィードバック制御が行われることにな
り、目標A/Fに関しては、理論空燃比AFSとなるよ
う制御される。
【0036】また、例えば、急加速時や高速走行時のよ
うにエンジン1が高負荷域にあるときには、図2に基づ
き燃料噴射モードはオープンループモードとされ、この
場合には、前期噴射モードが選択されて燃料噴射が吸気
行程で行われるとともに、上記同様に体積効率Evに基
づいて比較的リッチな空燃比となるよう目標A/Fが設
定され、やはり体積効率Evに基づいて点火時期Sa、E
GR量Legrが設定されて、良好な燃焼制御が行われ
る。
【0037】なお、中高速走行中の惰行運転時等には、
燃料噴射モードは図2中に示すように燃料カットモード
となり、この場合には、燃料噴射は停止される。この燃
料カットは、エンジン回転速度Neが復帰回転速度より
低下した場合や、運転者がアクセルペダルを踏み込んだ
場合には即座に中止されるものである。ところで、上記
後期噴射リーンモードにおいては、上述したように、キ
ャビティ8により、燃料噴射弁4から噴射された燃料と
吸入空気との混合気、即ち燃料噴霧が点火プラグ3近傍
に良好に集約される。従って、通常は、全体としてリー
ン空燃比であっても良好な着火性が確保されることにな
る。
【0038】しかしながら、燃料噴射量が多くされ、点
火プラグ3近傍に噴霧される燃料量が大とされると、全
体としてはリーン空燃比でありながらも、点火プラグ3
近傍の燃料の濃度が大きくなり、エンジン1が失火を起
こすことがあり得る。例えば、実験等に基づき、全体の
実際の空燃比、即ち実A/Fがリッチ限界空燃比AF1
(例えば、AF1=18)以下になるとエンジン1が失
火を起こすことが確認されている。そこで、本発明のエ
ンジン1では、実A/Fが所定空燃比AF1以下となる
ことがないように図り、これによりエンジン1が失火を
起こさないようにしている。
【0039】図3を参照すると、後期噴射モード、即ち
後期噴射リーンモードにおいてECU70が実行する燃
料噴射量設定ルーチンのフローチャートが示されてお
り、以下、同図に基づき、後期噴射モードにおける燃料
噴射量の設定手順とともにエンジン1の失火防止制御手
順を説明する。図3のステップS10では、TPS2
9、クランク角センサ17、エアフローセンサ32等の
各種センサからの検出値を読込む。
【0040】そして、ステップS12では、TPS29
のスロットル電圧Vthに基づくスロットル開度情報θth
とクランク角センサ17からのエンジン回転速度情報N
eとに基づいて目標平均有効圧Peをマップ(図示せず)
から求める。次に、ステップS14において、エンジン
回転速度情報Neと目標平均有効圧Peとから目標A/F
を算出する。実際には、エンジン回転速度情報Neと目
標平均有効圧Peとに基づき予め目標A/F設定マップ
が設けられており、目標A/Fは、このマップから読取
られる。
【0041】ステップS16では、吸入空気量Qaと目
標A/Fとから、基準燃料噴射時間TBを次式(1)により
設定する。 TB=Qa/(目標A/F)・K …(1) ここに、Kは係数である。そして、次のステップS18
において、各種センサ(運転状態検出手段)からの検出
値に基づき、上記基準燃料噴射時間TBの補正を行うた
めの各種補正係数を設定する。各種補正係数としては、
吸気温補正係数KAT、大気圧補正係数KAP、暖機補正係
数KTW、始動直後補正係数KAS、学習補正係数KLRN、
アイドル補正係数KFI、A/Fリッチ化補正係数KAFr
及びA/Fマップ補正係数KAFがある。実際には、これ
らの各種補正係数は、それぞれ対応するセンサからの検
出信号に応じて予め設定されたマップから読取られる。
【0042】次のステップS20では、上記のようにし
て求めた各種補正係数のうちA/Fマップ補正係数KAF
を除く吸気温補正係数KAT、大気圧補正係数KAP、暖機
補正係数KTW、始動直後補正係数KAS、学習補正係数K
LRN、アイドル補正係数KFI、A/Fリッチ化補正係数
KAFrについての積算値、即ち、A/Fマップ補正係数
KAF以外の補正係数値KETCを次式(2)から求める(補正
係数算出手段)。
【0043】 KETC=KAT・KAP・KTW・KAS・KLRN・KFI・KAFr …(2) そして、次のステップS22において、各種補正係数及
び無効時間補正値Tdを加味し(補正手段)、燃料噴射
時間、即ち、燃料噴射時間(燃料噴射相関値)Tinjを
次式(3)から求める(燃料噴射相関値演算手段)。 Tinj=TB・KETC・KAF+Td …(3) このようにして燃料噴射時間Tinjが算出されたら、次
のステップS24において、目標A/Fが所定値(第
の所定値)AF3(例えば、AF3=20)以下であるか
或いは目標平均有効圧Peが所定値Pe1(例えば、Pe1
=2KPa)以上であるか否かを判別する。この判別
は、次のステップS26で燃料噴射時間Tinjの制限制
御を行うか否かの判別であって、エンジン1が失火し易
い状況となり、エンジン1の失火防止制御を行う必要が
あるか否かの判別を意味している。
【0044】ステップS24の判別結果が偽(No)
で、目標A/Fが所定値AF3より大きく、且つ目標平
均有効圧Peが所定値Pe1よりも小さいような場合に
は、基準燃料噴射時間TB、つまり燃料噴射時間Tinjが
エンジン1の失火に至る程長くなることはない。即ち、
実A/Fを左右する燃料噴射量は上記式(3)により求め
られた燃料噴射時間Tinjに基づいて設定されるのであ
るが、このような短い燃料噴射時間Tinjでは、燃料噴
射量はそれほど多くなく、故に、実A/Fがエンジン1
の失火に至るほどリッチ化することはない。従って、こ
の場合には、何もせずに当該ルーチンを抜ける。つま
り、この場合には、上記ステップS22において求めら
れた燃料噴射時間Tinjに基づいて燃料噴射量が設定さ
れ、燃焼制御が行われる。
【0045】一方、ステップS24の判別結果が真(Y
es)で、目標A/Fが所定値AF3以下または目標平
均有効圧Peが所定値Pe1以上である場合には、次にス
テップS26に進み、燃料噴射時間Tinjの制限制御を
行う。この燃料噴射時間Tinjの制限制御は、即ち、エ
ンジン1の失火防止制御を意味している(規制手段)。
以下、エンジン1の失火防止制御について説明する。
【0046】ここでは、図4乃至図6(実施例1乃至実
施例3)に示す燃料噴射時間Tinjの制御ルーチンのフ
ローチャートのいずれかひとつが実行される。以下、各
実施例毎に図4乃至図6に基づいて説明する。先ず、図
4に基づき実施例1の場合を説明する。ステップS30
では、燃料噴射時間Tinjが所定値(第1の所定値)T1
以上であるか否かが判別される。ここに、所定値T1
は、クリップ値であって、上記リッチ限界空燃比AF1
(例えば、AF1=18)よりも僅かに大きな実A/
F、即ち所定空燃比AF2(例えば、AF2=19)に対
応した値に設定されている。
【0047】ステップS30の判別結果が偽で、燃料噴
射時間Tinjが所定値T1に達していないような場合に
は、実A/Fが所定空燃比AF2(例えば、AF2=1
9)まで小さくなっておらず、エンジン1が失火に至る
ことはないと判定でき、この場合には、何もせずに当該
ルーチンを抜ける。一方、ステップS30の判別結果が
真で、燃料噴射時間Tinjが所定値T1以上である場合に
は、実A/Fが所定空燃比AF2(例えば、AF2=1
9)まで小さくなっているとみなすことができ、エンジ
ン1が失火に至る虞があると判定でき、この場合には、
次にステップS32に進む。
【0048】ステップS32では、エンジン1が失火に
至らないように、燃料噴射時間Tinjを所定値T1に設定
する。即ち、このステップS32では、上記図3のステ
ップS22で演算により求めた燃料噴射時間Tinjに拘
わらず、燃料噴射時間Tinjを所定値T1に固定するので
ある。これにより、燃料噴射量がクリップ値である所定
値T1に対応する量以上噴射されることがなくなり、エ
ンジン1の失火が防止される。
【0049】次に、図5に基づき実施例2の場合を説明
する。図5のステップS40では、目標A/Fが、上記
所定空燃比(第2の所定値)AF2(例えば、AF2=1
9)以下であるか否かを判別する。判別結果が偽の場合
には、何もせず当該ルーチンを抜ける。一方、判別結果
が真の場合には、次にステップS42に進む。
【0050】ステップS42では、目標A/Fをクリッ
プ値である所定空燃比AF2(例えば、AF2=19)に
設定する。これにより、次のステップS44において、
上記所定空燃比AF2に基づき所定基準燃料噴射時間TB
1を求めてこれを基準燃料噴射時間TBとする。そして、
ステップS46において、所定基準燃料噴射時間TB1に
基づき、改めて燃料噴射時間Tinjを次式(4)により算出
する。
【0051】Tinj=TB1・KETC・KAF+Td …(4) このように、目標A/Fを所定空燃比AF2(例えば、
AF2=19)に固定することにより、燃料噴射時間Ti
njの増大が制限されることになり、つまり燃料噴射量が
規制されることになり、やはりエンジン1の失火が防止
される。次に、図6に基づき実施例3の場合を説明す
る。
【0052】図6のステップS50では、上記A/Fマ
ップ補正係数KAF以外の補正係数値KETCがクリップ
値、即ち所定値(第3の所定値)K1以上であるか否か
を判別する。判別結果が偽の場合には、何もせず当該ル
ーチンを抜ける。一方、判別結果が真の場合には、次に
ステップS52に進む。ステップS52では、補正係数
値KETCを所定値K1に設定する。そして、ステップS5
4において、所定値K1に基づき、改めて燃料噴射時間
Tinjを次式(5)により算出する。
【0053】Tinj=TB・K1・KAF+Td …(5) このように、補正係数値KETCを所定値K1に固定するこ
とにより、補正係数値KETCが大きくされるようなこと
があっても、補正係数値KETCが所定値K1以上に大きく
されることが制限される。これにより、燃料噴射時間T
injの増大が制限されて燃料噴射量が規制されることに
なり、エンジン1の失火が防止される。
【0054】なお、A/Fマップ補正係数KAFについて
は、目標A/Fに直接関わる係数であるため、ここでは
制限値を設けずにそのままとする。また、実際には、補
正係数値KETCは、基準燃料噴射時間TB、即ち目標A/
Fや目標平均有効圧Peに応じて変動するものである。
従って、補正係数値KETCのクリップ値である所定値K1
については、これら目標A/Fや目標平均有効圧Peに
応じて可変設定するのがよい。これにより、補正係数値
KETCを所定値K1としたときの燃料噴射時間Tinjの変
動が低減され、燃料噴射時間Tinjの増大がより好適に
制限されて燃料噴射量が規制される。故に、エンジン1
の失火がより確実に防止される。
【0055】以上、説明したように、本発明の筒内噴射
型火花点火式内燃エンジンでは、アイドル運転時や低速
走行時のようにエンジン1が低負荷域にあるときには、
燃料噴射モードとして後期噴射モードである後期噴射リ
ーンモードが選択されることになるが、この後期噴射モ
ードにおいては、上記実施例1乃至3(図4乃至図6参
照)に示すようにして、燃料噴射時間Tinj自体、目標
A/F、或いは補正係数値KETCにクリップ値を設けて
燃料噴射時間Tinjが大きくなり過ぎないようにしてい
る。従って、燃料噴射量を制限して、実A/Fがリッチ
限界空燃比AF1(例えば、AF1=18)以下にならな
いように図ることができ、燃料噴射モードが後期噴射モ
ードであってもエンジン1の失火を確実に防止すること
ができる。
【0056】なお、上記実施例では、図3中のステップ
S24において、エンジン1が失火し易い状況であるか
否か、即ちエンジン1の失火防止制御を行う必要がある
か否かの判別を行うようにしているが、このステップS
24の判別を行うことなく直接ステップS26の燃料噴
射時間Tinjの制限制御、即ちエンジン1の失火防止制
御を行うようにしてもよい。
【0057】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、請求項1
の筒内噴射型火花点火式内燃エンジンによれば、圧縮行
程噴射モードが選択されたとき、燃料噴射相関値に燃料
の大量噴射を抑制するような制限を加える規制手段を備
えるようにしたので、圧縮行程噴射モードにおいて、
焼室全体としての目標空燃比から求まる燃料噴射相関
値、即ち燃料噴射量に制限を加えることができ、従っ
て、燃料を大量に噴射することを抑制して点火プラグ周
りの局所的な空燃比のリッチ化を規制することができ、
内燃エンジンの失火を好適に防止しつつ全体として希薄
な空燃比であっても良好な着火を実現することができ
る。故に、当該内燃エンジンが車両に搭載されている場
合にあっては、ドライバビリティを向上させることがで
きる。
【0058】また、請求項2の筒内噴射型火花点火式内
燃エンジンによれば、圧縮行程噴射モードにおいて燃料
噴射時間が第1の所定値以上とされたときには、燃料噴
射時間を第1の所定値に保持して燃料を大量に噴射しな
いようにでき、従って、点火プラグ周りの局所的な空燃
比のリッチ化を制限して内燃エンジンの失火を好適に防
止することができる。
【0059】また、請求項3の筒内噴射型火花点火式内
燃エンジンによれば、圧縮行程噴射モードにおいて目標
空燃比が第2の所定値以下とされたときには、目標空燃
比を第2の所定値に保持して燃料噴射相関値に制限を加
えるようにでき、従って、燃料を大量に噴射しないよう
にして点火プラグ周りの局所的な空燃比のリッチ化を規
制でき、内燃エンジンの失火を好適に防止することがで
きる。
【0060】また、請求項4の筒内噴射型火花点火式内
燃エンジンによれば、圧縮行程噴射モードにおいて噴射
量補正係数が第3の所定値以上とされたときには、噴射
量補正係数を第3の所定値に保持して燃料噴射相関値に
制限を加えることができ、従って、燃料を大量に噴射し
ないようにして点火プラグ周りの局所的な空燃比のリッ
チ化を規制でき、内燃エンジンの失火を好適に防止する
ことができる。
【0061】また、請求項5の筒内噴射型火花点火式内
燃エンジンによれば、目標空燃比に応じて可変する噴射
量補正係数に合わせ、目標空燃比に応じて第3の所定値
を可変設定でき、従って、規制されるべき燃料噴射相関
が目標空燃比に応じて変動してしまうことを抑止で
き、内燃エンジンの失火を安定的且つより好適に防止す
ることができる。
【0062】
【0063】また、請求項の筒内噴射型火花点火式内
燃エンジンによれば、目標空燃比が第の所定値以下と
なった場合にのみ規制手段を実施するようにできる。即
ち、内燃エンジンが失火し易い状態になったときにおい
てのみ規制手段を好適に実施するようにできる。これに
より、燃料噴射相関値を制限する必要がない状況では規
制手段を無意味に実施しないようにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の筒内噴射型火花点火式内燃エンジンを
示す概略構成図である。
【図2】燃料噴射モードの判定マップを示す図である。
【図3】後期噴射モードにおける燃料噴射量設定ルーチ
ンを示すフローチャートである。
【図4】図3中のTinj制限制御のうち第1実施例とし
ての制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図5】図3中のTinj制限制御のうち第2実施例とし
ての制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図6】図3中のTinj制限制御のうち第3実施例とし
ての制御ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 エンジン 3 点火プラグ 4 燃料噴射弁 17 クランク角センサ 19 点火コイル 24 #1ABV(第1エアバイパスバルブ) 27 #2ABV(第2エアバイパスバルブ) 29 TPS(加速操作状態検出手段) 32 エアフローセンサ(吸入空気量検出手段) 70 電子制御ユニット(ECU)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田村 宏記 東京都港区芝五丁目33番8号 三菱自動 車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−202754(JP,A) 特開 平4−203335(JP,A) 特開 平2−81937(JP,A) 特開 平6−101554(JP,A) 特開 平7−332071(JP,A) 特開 平2−140441(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/00 - 41/40

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室に燃料を直接噴射する燃料噴射弁
    を有し、運転状態に応じて主として吸気行程において燃
    料噴射を行う吸気行程噴射モードと、主として圧縮行程
    において燃料噴射を行う圧縮行程噴射モードとを選択可
    能な筒内噴射型火花点火式内燃エンジンにおいて、 加速操作部材の操作状態を検出する加速操作状態検出手
    段と、 前記燃焼室に導かれる吸入空気量を検出する吸入空気量
    検出手段と、 前記加速操作状態検出手段及び前記吸入空気量検出手段
    のいずれか一方の検出結果に基づき燃焼室全体としての
    目標空燃比を求め、目標空燃比に基づき前記燃焼室に
    供給する燃料噴射量と相関関係にある燃料噴射相関値を
    算出する燃料噴射相関値演算手段と、 前記圧縮行程噴射モードが選択されたとき、燃料の大量
    噴射を抑制するように前記燃料噴射相関値に制限を加え
    る規制手段と、 を備えたことを特徴とする筒内噴射型火花点火式内燃エ
    ンジン。
  2. 【請求項2】 前記燃料噴射相関値は燃料噴射時間であ
    り、 前記規制手段は、前記圧縮行程噴射モードが選択され且
    つ前記燃料噴射時間が第1の所定値以上とされたとき、
    前記燃料噴射時間を前記第1の所定値に設定することを
    特徴とする、請求項1記載の筒内噴射型火花点火式内燃
    エンジン。
  3. 【請求項3】 前記規制手段は、前記圧縮行程噴射モー
    ドが選択され且つ前記目標空燃比が第2の所定値以下と
    されたとき、前記目標空燃比を前記第2の所定値に設定
    して前記燃料噴射相関値に制限を加えることを特徴とす
    る、請求項1記載の筒内噴射型火花点火式内燃エンジ
    ン。
  4. 【請求項4】 前記内燃エンジンの運転状態を検出する
    複数の運転状態検出手段と、 前記複数の運転状態検出手段の検出結果に応じて前記燃
    料噴射量を補正する噴射量補正係数を算出する補正係数
    算出手段と、 前記噴射量補正係数に基づき前記燃料噴射相関値を補正
    する補正手段とをさらに備え、 前記規制手段は、前記噴射量補正係数が第3の所定値以
    上とされたとき、前記噴射量補正係数を前記第3の所定
    値に設定することで前記燃料噴射相関値に制限を加える
    ことを特徴とする、請求項1記載の筒内噴射型火花点火
    式内燃エンジン。
  5. 【請求項5】 前記第3の所定値は、前記目標空燃比に
    応じて可変設定されることを特徴とする、請求項4記載
    の筒内噴射型火花点火式内燃エンジン。
  6. 【請求項6】 前記規制手段は、前記目標空燃比が第
    の所定値以下となったとき実施されることを特徴とす
    る、請求項1乃至5のいずれか記載の筒内噴射型火花点
    火式内燃エンジン。
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