JP3217614B2 - 音響反響除去装置 - Google Patents

音響反響除去装置

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  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通信回線、室内音場制
御装置そして高品質な音声通信会議装置に使用され、受
話径路の信号が音響反響経路を介して送話経路に現れる
音響反響成分を除去する音響反響除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に音響反響除去装置は通信衛生およ
び海底ケーブルを利用した長距離電話回線において、2
線4線変換器のインピーダンス不整合により生ずる反射
を除去するものと、テレビ会議システムなどの拡声電話
において、話者音声の音響結合による反響を除去するも
のとに大別でき、修正量演算回路、擬似音響反響を発生
する可変係数フィルタおよび減算回路から構成されてい
る。以下に音響反響除去装置の基本動作を述べる。
【0003】図5は音響反響除去装置の基本構成を示す
図である。受話信号入力端子1は受話信号出力端子2に
接続され、その受話信号入力端子1の受話信号は可変係
数フィルタ3に分岐供給され、擬似音響反響を生成させ
る。送話信号入力端子4からの送話信号と可変係数フィ
ルタ3の出力である擬似音響反響は減算回路5へ入力さ
れ、送話信号中の音響反響成分が除去され、その減算回
路5の出力は送話信号出力端子6へ出力される。送話信
号出力端子6の出力と受話信号入力端子1の信号が修正
量演算回路7に入力され、係数修正量演算回路7の出力
により可変係数フィルタ3のフィルタ係数が修正され
る。可変係数フィルタ3内で受話信号は受話信号入力レ
ジスタ8に入力され、その受話信号入力レジスタ8の受
話信号と擬似インパルス応答レジスタ9の擬似インパル
ス応答との積和が積和回路10でとられ、積和回路10
の出力が擬似音響反響として出力される。受話信号出力
端子2および送話信号入力端子4は長距離電話回線の場
合、2線4線変換器に、拡声電話システムの場合、スピ
ーカとマイクロホンへと接続されている。
【0004】音響反響経路の信号伝搬特性を線形で、且
つFIR形ディジタルフィルタで表されると仮定し、そ
のインパルス応答h(t)と入力受話信号x(t)とを
用いれば、サンプル時間間隔をTとし、時刻kTにおけ
る音響反響yk は、 yk = h’xk (1) で表される。但し、 h=[h1 ,h2 ,・・・,hn ]’ (2) x=[xk-1 ,・・・,xk-n ]’ ’:べクトルの転置である。
【0005】一方、 時刻kTにおけるhの推定値をh
k とすれば、yk の推定値yskは、 ysk = hsk ’xk (3) で与えられる。 音響反響除去装置では、受話信号入力
端子1に音声信号があり、送話信号入力端子4に音声信
号がなく音響反響のみが存在している時、適応動作状態
として反響除去動作を行う。この適応動作アルゴリズム
には、一般に学習同定法(野田淳彦、南雲仁一:“シス
テムの学習同定法”計測と制御、7、9、pp.597-605(1
968))が採用される。学習同定法によるhsk の逐次修
正は、 hsk+1 = hsk +α(xk k )/xk ’xk (4)に よって行われる。但し、 ek =yk −ysk , 0<α≦1 (5) でありek を残留音響反響と呼ぶ。この様な演算動作が
係数修正量演算回路7において処理実行されている。擬
似インパルス応答レジスタ9の内容には可変係数系列h
sk が格納されている。αは推定の敏感さを決定する為
の係数更新利得で1.0に近いほど大きな修正量を与え
る事ができ、高速な音響反響除去が可能となるが、実際
に用いる場合には近端雑音や回線状態によって変えて設
定する必要がある。この係数更新利得αの決定は、現在
のところ経験則に依っているのが実態である。又、この
係数更新利得αを残留音響反響の大きさにより可変制御
するものや室内特性に合わせて設定するものがある(例
えば、牧野昭二、小泉宣夫:“エコーキャンセラの室内
音場における適応特性の改善について”、信学論
(A)、J71-A,12,pp.2212-2214(1988-12))。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】最小二乗法(LMS)
を基本とする学習同定法によるパラメータ推定では、係
数更新利得αの量にその推定性能は大きく依存してい
る。式(5)よりαの取る範囲は0から1の間に有れば
それなりの性能は得られるのだが、その値の差により収
束速度と飽和反響除去量が異なってくる。その状況を示
したのが図4で係数更新利得αの値は図中aが1.0と
図中bが0.5の時のものである。α値が大きいほど高
速になるが飽和反響除去量は逆に低下する事が判る。高
速化と動作安定化はトレードオフの関係にあり、従っ
て、高速性と動作安定性を両立させるのは困難であると
いう問題点があった。
【0007】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、上記問題点を除去し、高速性と動作安定性に優れ、
高い適応性能を有し、常時大きな音響反響消去量を維持
しながら音響制御を行う音響反響除去装置を提供する事
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明はこれらの課題を
解決するためのものであり、受話信号入力端子と、受話
信号出力端子と、送話信号入力端子と、送話信号出力端
子と、前記受話信号入力端子から入力とする擬似インパ
ルス応答レジスタを有する可変係数デジタルフィルタ
と、前記受話信号出力端子から音響反響経路を介して
送話信号入力端子に入力される受話信号の音響反響成
分から前記可変係数デジタルフィルタで生起された擬似
音響反響を減算して求められる残差信号を最小とするよ
うに係数修正量演算回路によって係数系列が逐次更新さ
れる音響反響除去装置において、前記擬似インパルス応
答レジスタに格納された各可変係数の累積加算平均電力
の変動率の値を回路に内挿された数種類の各閾値と比較
し、一定値以下になったかどうかによって更新演算処理
対象ブロックであるかを選択することができる係数更新
利得選択回路を有する音響反響除去装置を提供する。
【0009】
【作用】本発明では、上記手段により推定動作の高速性
と高安定性が確保されるので、通信回線上に反響成分が
混入する事が極めて少なくなり、通信音声音質の劣化を
防ぎ、通話そのものを出来なくしてしまうハウリング発
生の危険性を低く抑える事が出来、高品質な音響制御が
可能となる。
【0010】
【実施例】以下本発明の実施例を図面にもとづいて詳細
に説明する。図1は本発明の音響反響除去装置の構成を
示すブロック図である。図1に示されるように、本発明
は従来の受話信号入力端子1、3受話信号出力端子2、
可変係数ディジタルフィルタ3、送話信号入力端子4、
減算回路5、送話信号出力端子6、係数修正量演算回路
7、受話信号入力レジスタ8、擬似インパルス応答レジ
スタ9、そして、積和演算回路10から構成された適応
アルゴリズムとして学習同定法を採用した音響反響除去
装置と同一構成の装置に、累積加算平均電力演算回路1
1、電力変動率算出回路12、そして、係数更新利得選
択回路13を追加した構成となっている。該受話信号入
力端子1と、該受話信号出力端子2と、該送話信号入力
端子4と、該送話信号出力端子6と、該受話信号入力端
子1の受話信号を入力とする該擬似インパルス応答レジ
スタ9を持つ該可変係数ディジタルフィルタ3と、該受
話信号出力端子2から音響反響経路を介して該送話信号
入力端子4に入力される受話信号の音響反響成分から該
可変係数ディジタルフィルタ3で生起された擬似音響反
響を減算して求められる残差信号を最小とする様に該係
数修正量演算回路7によって係数系列が逐次更新される
音響反響除去装置において、該擬似インパルス応答レジ
スタ9に格納された各可変係数単独のの累積加算平均電
力を算出する該累積加算平均電力演算回路11と、各可
変係数単独の累積加算平均電力の変動率を算出する該電
力変動率算出回路12と、累積加算平均電力の変動率に
対応した該係数更新利得選択回路13に記憶された0.
0から1.0の範囲の係数更新利得αを選択して該係数
修正量演算回路7にその選択値を送出し、この値を基に
式(4)によって修正量を算出する事を特徴とする音響
反響除去装置。該係数更新利得選択回路13では、係数
電力の変動率の値を回路に内挿された数種類の各閾値と
比較し、適合する閾値範囲に対応させた係数更新利得を
選択する動作を行っている。図2にこの概念図を示す。
この時、係数電力の変動率が一定以下になったと検出し
た場合には、その係数の該係数修正量演算回路7での修
正量演算と更新演算を行わない設定にしておけば、演算
量を削減さす事が可能となり、ハードウェアの負担が軽
減できる。変動率の算出法は以下の通りである。
【0011】 dhk+1 =|hsk+1 2−hsk 2 |/hsk 2 (6) 式(6)に示した変動率は一例であり、決定的な算出法
ではない。例えば分子が過去値ではなくて現在値でもよ
い。又、dhk+1 とdhk との間での差分値を用いても
本発明は有効に機能する。
【0012】図3に白色雑音を参照入力とした場合の本
発明による適応処理動作の結果aを示す。比較対象とし
て係数更新利得を0.5に固定したモデルの結果bを同
図に載せている。縦軸は音響反響消去量、横軸は時間で
ある。本発明によるモデルの係数更新利得の最大設定値
は1.0、最小設定値は0.05とした。初期の消去過
渡領域における応答速度は音響反響消去量が30[d
B]の時で比較すると約2倍本発明によるモデルの方が
優れている事が判る。そして、係数更新利得が徐々に小
さな値に設定されているので外乱の影響を受けずに済
む。
【0013】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明によ
れば、下記のような優れた効果が期待される。
【0014】(1)本発明を用いる事で、高速化と高安
定化を同時に実現できるので、高品質な音声通信の維持
を図れ、ハウリング発生の危険性を低く抑える事ができ
る。 (2)適応動作過程において、更新演算を行わずに済む
可変係数が発生する。この事により演算量が削減され、
ハードウェアの負担が低減出来る。
【0015】(3)必要以上に可変係数の更新を行わな
いのでディジタルシグナルプロセッサ等で構成する場
合、演算誤差や誤動作を生じにくい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による音響反響除去装置の一構成例を
示すブロック図である。
【図2】 本説明に用いた状態判定制御部の概念を示す
ブロック図である。
【図3】 本発明に用いた本発明による白色雑音を参照
入力とした場合の音響反響消去特性の一例を示した図で
ある。
【図4】 本説明に用いた本発明による白色雑音を参照
入力とした場合の従来方式による音響反響消去特性の一
例を示した図である。
【図5】 従来の一般的な学習同定法を用いた音響反響
除去装置の基本構成の一例を示したブロック図である。
【符号の説明】
1 受話信号入力端子 2 受話信号出力端子 3 可変係数フィルタ 4 送話信号入力端子 5 減算回路 6 送話信号出力端子 7 修正量演算回路 8 受話信号入力レジスタ 9 擬似インパルス応答レジスタ 10 積和演算回路 11 累積加算平均電力演算回路 12 電力変動率算出回路 13 係数更新利得選択回路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受話信号入力端子と、受話信号出力端子
    と、送話信号入力端子と、送話信号出力端子と、前記受
    話信号入力端子から入力とする擬似インパルス応答レジ
    スタを有する可変係数デジタルフィルタと、前記受話信
    号出力端子から音響反響経路を介して前記送話信号入力
    端子に入力される受話信号の音響反響成分から前記可変
    係数デジタルフィルタで生起された擬似音響反響を減算
    して求められる残差信号を最小とするように係数修正量
    演算回路によって係数系列が逐次更新される音響反響除
    去装置において、前記擬似インパルス応答レジスタに格
    納された各可変係数の累積加算平均電力の変動率の値を
    回路に内挿された数種類の各閾値と比較し、一定値以下
    になったかどうかによって更新演算処理対象ブロックで
    あるかを選択することができる係数更新利得選択回路を
    有することを特徴とする音響反響除去装置
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