JP3209393B2 - 導電性複合プラスチックシート及び容器 - Google Patents

導電性複合プラスチックシート及び容器

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JP3209393B2
JP3209393B2 JP23996595A JP23996595A JP3209393B2 JP 3209393 B2 JP3209393 B2 JP 3209393B2 JP 23996595 A JP23996595 A JP 23996595A JP 23996595 A JP23996595 A JP 23996595A JP 3209393 B2 JP3209393 B2 JP 3209393B2
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健志 宮川
美基雄 清水
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、IC等との接触時の摩
耗によるカーボンブラック等の脱離が原因となるIC等
の汚染を著しく減少させた半導体包装に適する導電性複
合プラスチックシート及び該シートを成形してなる導電
性プラスチック容器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からICやICを用いた電子部品の
包装形態としてインジェクショントレー、真空成形トレ
ー、マガジン、エンボスキャリアテープなどが使用され
ており、これらの包装容器には静電気によるIC等の破
壊を防止するために(1)包装容器の表面に帯電防止剤
を塗布する方法、(2)導電性塗料を塗布する方法、
(3)帯電防止剤を分散させる方法、(4)導電性フィ
ラーを分散させる方法等が実施されている。
【0003】しかしながら、(1)の方法は、塗布直後
は十分な帯電防止効果を示すが、長時間の使用により、
水分による流出、摩耗による帯電防止剤の脱離が生じ易
く安定した性能が得られない。また表面固有抵抗値も1
9〜1012Ω程度であり厳しい帯電防止効果を要求さ
れるICの包装には不適当である。(2)の方法は、製
造時において塗布が不均一となり易くまた摩耗による剥
がれ落ちのため帯電防止効果を失いICを破壊すると共
にICのリード部を汚染するという欠点がある。(3)
の方法は、帯電防止剤を多量に添加する必要があるため
樹脂の物性を低下させ、また表面固有抵抗値が湿度によ
り大きく影響され安定した性能が得られない。(4)の
方法の導電性フィラーとしては(a)金属微粉末、
(b)カーボンファイバー、(c)カーボンブラックな
どが挙げられる。この内(a)金属微粉末及び(b)カ
ーボンファイバーは少量の添加で十分な導電性が得られ
るが成形性が著しく低下し、また均一に分散させること
が難しくかつ成形品の表面に樹脂成分のみのスキン層が
出来易く安定した表面固有抵抗値が得られにくい。
【0004】これらに対し(c)カーボンブラックは、
混練条件等の検討により均一に分散させることが可能で
あり、安定した表面固有抵抗値が得られ易いことから一
般的に使用されているが、カーボンブラックを多量に添
加する必要が有るため流動性や成形性が低下する現象が
ある。従来、カーボンブラックを分散させる樹脂として
は、一般用としてポリ塩化ビニル系樹脂、ポリプロピレ
ン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂、ポリス
チレン系樹脂及びABS系樹脂が、また100℃以上で
の耐熱用としてポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂などが用いられている。これらの樹脂の
なか一般用としてはポリスチレン系樹脂が、また耐熱用
においてはポリフェニレンエーテル系樹脂が、他の樹脂
に比べカーボンブラックを多量に添加しても流動性や成
形性の著しい低下がなく、さらにコストの面でも優れて
いる。更にこれら導電化した樹脂から得られるシートの
成形性や機械的強度、更に該シートを成形て得られる包
装容器の機械的強度を改善する方法として、特開昭57
−205145、特開昭62−18261等が提案され
ている。しかしながらこれらの樹脂にカーボンブラック
を多量に添加した組成物の成形品は、摩耗により成形品
の表面から、カーボンブラックが脱離し易いという欠点
があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる欠点
を解決するものであり、ポリフェニレンエーテル系樹
脂、ポリスチレン系樹脂又はABS系樹脂から選ばれた
少なくとも1種類の熱可塑性樹脂からなるシート基材の
両面にポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスチレン系
樹脂又はABS系樹脂の少なくとも1種類から選ばれた
熱可塑性樹脂及びカーボンブラックからなる導電性樹脂
組成物を積層したシートにおいて、該導電性樹脂組成物
に、さらに、オレフィン系樹脂を含有させることによ
り、IC等との接触時の摩耗によるカーボンブラック等
の脱離が原因となるIC等の汚染を著しく減少させた導
電性複合プラスチックシート及び該シートを成形してな
る導電性プラスチック容器を提供することを目的とする
ものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の第1
の発明は、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスチレ
ン系樹脂又はABS系樹脂から選ばれた少なくとも1種
類の熱可塑性樹脂からなるシート基材の両面に、(A)
ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂又
はABS系樹脂から選ばれた少なくとも1種類の熱可塑
性樹脂、(B)カーボンブラック及び(C)オレフィン
系樹脂からなる導電性樹脂組成物を積層したシートにお
いて、(イ)前記導電性樹脂組成物が(A)熱可塑性樹
脂100重量部に対し(B)カーボンブラック5〜50
重量部を含有し、かつ、前記(A)熱可塑性樹脂と
(B)カーボンブラックの合計量100重量部に対し
(C)オレフィン系樹脂1〜30重量部を含有してな
り、かつ、(ロ)導電性樹脂組成物を積層したシートの
表面固有抵抗値が102〜1010Ωである導電性複合プ
ラスチックシートである。
【0007】本発明の第2の発明は、ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂又はABS系樹脂か
ら選ばれた少なくとも1種類の熱可塑性樹脂からなるシ
ート基材の両面に、(A)ポリフェニレンエーテル系樹
脂、ポリスチレン系樹脂又はABS系樹脂の少なくとも
1種類から選ばれた熱可塑性樹脂、(B)カーボンブラ
ック、(C)オレフィン系樹脂及び(D)相溶化剤から
なる導電性樹脂組成物を積層したシートにおいて、
(イ)前記導電性樹脂組成物が(A)熱可塑性樹脂10
0重量部に対し(B)カーボンブラック5〜50重量部
を含有し、かつ、前記(A)熱可塑性樹脂と(B)カー
ボンブラックの合計量100重量部に対し(C)オレフ
ィン系樹脂1〜30重量部及び(D)相溶化剤1〜30
重量部を含有してなり、かつ、(ロ)導電性樹脂組成物
を積層したシートの表面固有抵抗値が102〜1010Ω
の導電性複合プラスチックシートである。
【0008】本発明の第3の発明は、(D)相溶化剤が
スチレン−ジエンブロック共重合体に水素添加した樹脂
及び/又はポリオレフィンにスチレンをグラフト共重合
した樹脂である第2の発明の導電性複合プラスチックシ
ートである。本発明の第4の発明は、第1の発明の導電
性複合プラスチックシートを圧空成形、真空成形、熱板
成形などにより成形して得た導電性プラスチック容器で
ある。本発明の第5の発明は、第2の発明の導電性複合
プラスチックシートを圧空成形、真空成形、熱板成形な
どにより成形して得られた導電性プラスチック容器であ
る。
【0009】以下、本発明を更に詳細に説明する。本発
明においては、基材シート及び導電性樹脂組成物にそれ
ぞれポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹
脂又はABS系樹脂から選ばれた少なくとも1種類の熱
可塑性樹脂が使用される。該ポリフェニレンエーテル系
樹脂とはポリフェニレンエーテル樹脂とポリスチレン系
樹脂を主成分とする樹脂をいい、ポリフェニレンエーテ
ル樹脂とポリスチレン系樹脂の合計量100重量部中の
ポリフェニレンエーテル樹脂の含有量は28〜86重量
部が好ましく、28重量部未満ではポリフェニレンエー
テル系樹脂としての十分な力学特性が得られず、86重
量部を越えると流動性の低下により成形加工が困難とな
る。該ポリフェニレンエーテル樹脂とは米国特許338
3435号に記載されているホモポリマー或いは共重合
体が示される。
【0010】本発明で使用するポリスチレン系樹脂とは
一般のポリスチレン樹脂又は耐衝撃性ポリスチレン樹脂
及びこれらの混合物を主成分とするものをいう。ABS
系樹脂とはアクリルニトリル−ブタジエン−スチレンの
三成分を主体とした共重合体を主成分とするものをい
う。
【0011】本発明で導電性樹脂組成物中に含有する
(B)カーボンブラックは、ファーネスブラック、チャ
ンネルブラック、アセチレンブラック等であり、好まし
くは比表面積が大きく、樹脂への添加量が少量で高度の
導電性が得られるものである。例えばS.C.F.(S
uper Conductive Furnace)、
E.C.F.(Electric Conductiv
e Furnace)、ケッチェンブラック(ライオン
−AKZO社製商品名)及びアセチレンブラックであ
る。カーボンブラックの添加量は、基材シートに積層し
た状態で表面固有抵抗値を102 〜1010Ωとすること
のできる添加量であり、かつ(A)熱可塑性樹脂100
重量部に対し(B)カーボンブラック5〜50重量部が
好ましい。添加量が5重量部未満では十分な導電性が得
られず表面固有抵抗値が上昇してしまい、50重量部を
越えると樹脂との均一分散性の悪化、成形加工性の著し
い低下、機械的強度等の特性値が低下してしまう。ま
た、表面固有抵抗値が1010Ωを越えると十分な帯電防
止効果が得られず、102 Ω未満では、発電能が良すぎ
てICを破壊する恐れがある。
【0012】本発明で使用する(C)オレフィン系樹脂
としてはポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂や
これらと他の樹脂とのブレンド物が挙げられる。これら
の中でも特にポリエチレン系樹脂を使用するのが好まし
い。前記のポリエチレン系樹脂は、高圧重合法で得られ
る低密度ポリエチレン樹脂、低圧重合法で得られる高密
度ポリエチレン樹脂、低圧溶液重合法で得られる直鎖状
低密度ポリエチレン樹脂などに分類される。本発明にお
いて、ポリエチレン系樹脂を単独で使用する際には、密
度が0.930g/cm3以下の低密度ポリエチレン樹
脂又は密度が0.945g/cm3以下の直鎖状低密度
ポリエチレン樹脂を使用するのが好ましい。さらに、ポ
リエチレン系樹脂と相溶化剤を併用することができ、こ
の際には高密度ポリエチレン樹脂を使用することが好ま
しい。
【0013】本発明で使用する(C)オレフィン系樹脂
のメルトフローインデックス(JIS−K−7210に
準じて測定)は、190℃、荷重2.16kgの条件
で、0.1g/10分以上であり、この数値未満ではポ
リフェニレンエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、A
BS系樹脂との混練が困難となり、良好な組成物が得ら
れない。オレフィン系樹脂の添加量は、(A)熱可塑性
樹脂と(B)カーボンブラックの合計量100重量部に
対し、1〜30重量部が好ましく、特に好ましくは3〜
25重量部である。添加量が1重量部未満ではその効果
が不十分であり、30重量部を越えるとポリフェニレン
エーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ABS系樹脂中
に均一に分散させることが困難となる。
【0014】本発明において、オレフィン系樹脂のポリ
フェニレンエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂又はA
BS系樹脂中への分散をより均一化するために、相溶化
剤を用いることができが、相溶化剤としては、スチレン
−ジエンブロック共重合体に水素添加した樹脂及びポリ
オレフィンにスチレンをグラフトした樹脂の少なくとも
1種類から選ばれたものを使用することが好ましい。本
発明で使用するスチレン−ジエンブロック共重合体に水
素添加した樹脂のジエンは、ブタジエン又はイソプレン
が好ましく、ポリオレフィンにスチレンをグラフトした
樹脂のポリオレフィンとしてはポリエチレン、ポリプロ
ピレン又はエチレンー酢酸ビニル共重合体が好ましい。
また、これらの相溶化剤の添加量は、(A)熱可塑性樹
脂と(B)カーボンブラックの合計量100重量部に対
し、1〜30重量部が好ましく、30重量部を越えると
ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂又
はABS系樹脂中におけるオレフィン系樹脂の分散が良
好となりすぎ、カーボンブラック等の脱離の抑制効果が
失われてしまう。1重量部未満では、その効果が不十分
である。
【0015】本発明で相溶化剤として使用する樹脂のメ
ルトフローインデックス(JIS−K−7210に準じ
て測定)は、200℃、荷重5kgの条件で0.1g/
10分以上が好ましく、この数値未満ではポリフェニレ
ンエーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ABS系樹脂
との混練が困難となる。
【0016】本発明における導電性樹脂組成物は十分な
成形加工性を維持するために、該導電性樹脂組成物を積
層したシートの表面固有抵抗値が102 〜1010Ωとな
るようにカーボンブラックを充填した場合、メルトフロ
ーインディックス(JIS−K−7210に準じて測
定)が、ポリフェニレンエーテル系樹脂の場合、230
℃、荷重10kgの条件で、ポリスチレン系樹脂の場
合、200℃、荷重5kgの条件で、ABS系樹脂の場
合、220℃、荷重10kgの条件で、それぞれ、0.
1g/10分以上であることが好ましい。
【0017】更に、シート基材の熱可塑性樹脂及び導電
性樹脂組成物には、必要に応じて組成物の流動特性及び
成形品の力学特性を改善するために、滑剤、可塑剤、加
工助剤及び補強剤(樹脂改質剤)など各種添加剤や他の
樹脂成分を添加することが可能である。
【0018】本発明の導電性複合プラスチックシートを
製造するには、まず前記導電性樹脂組成物の原料全部又
は一部をバンバリーミキサー、押出機等の公知の方法を
用いて混練、ペレット化し、得られた導電性樹脂組成物
を基材シートとなる熱可塑性樹脂と共に押出機等公知の
方法によってシートとする。
【0019】導電性樹脂組成物の混練に際しては、原料
を一括して混練することも可能であるし、また例えば、
スチレン系樹脂とカーボンブラック、スチレン系樹脂と
オレフィン系樹脂を別々に混練し、その混練物を最後に
一括して混練するといった様に段階的に混練することも
可能である。更に、別々に混練して得られたペレットを
押出機によってシートとする際に同時に混練したり、例
えばオレフィン系樹脂以外を予め混練し、押出機によっ
てシートとする際にこれを加えることも可能である。
【0020】基材シートに導電性樹脂組成物を積層する
方法としては、それぞれを別々に押出機によりシート若
しくはフィルム状に成形した後、熱ラミネート法、ドラ
イラミネート法、押出ラミネート法等により段階的に積
層する事も可能であるし、またフィードブロック、マル
チマニホールドダイ等を使用した多層共押出法により一
括して積層したシートを得ることも可能である。
【0021】本発明のシートの全体の肉厚は0.1〜
3.0mmであり、且つ導電性樹脂組成物層は基材シー
トの両面に積層することが必要である。全体の肉厚に占
める導電性樹脂組成物の厚さの割合は片側それぞれが2
%以上であり両面あわせて80%以下であることが好ま
しい。全体の肉厚が0.1mm未満ではシートを成形し
て得られる包装容器としての強度が不足し、3.0mm
を越えると圧空成形、真空成形、熱板成形などの成形が
困難となる。又、導電性樹脂組成物層がシートの片側に
しかないか若しくは、その全体の肉厚に占める割合が片
面2%未満ではシートを成形して得られる包装容器の表
面固有抵抗値が著しく高くなり十分な静電気防止効果が
得られず、両面あわせて80%を越えると複合プラスチ
ックシートとしての機械的強度等の特性が低下してしま
う。
【0022】本発明の導電性複合プラスチックシート
は、半導体包装用として好適であり、さらに、シートを
圧空成形、真空成形、熱板成形など公知のシート成形法
により成形して得られる導電性複合プラスチック容器
は、半導体包装用容器として用いられる。このプラスチ
ック容器とは具体的にはICを包装する真空成形トレ
ー、マガジン、エンボスキャリアテープ及びICを用い
た電子部品、電子機器を包装する真空成形トレー等のこ
とである。
【0023】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明する。 実施例1〜7 表1に示す原料を使用し、表2に示す原料組成割合にて
各々計量し、高速混合機により均一混合した後、φ45
mmベント式二軸押出機を用いて混練し、ストランドカ
ット法によりペレット化し導電性樹脂組成物を得た。次
に表4に示す基材シートと導電性樹脂組成物層との組み
合わせで全体の肉厚に占める基材シートの比率にて行っ
た。各の導電性樹脂組成物を基材シートの両側がほぼ同
じ肉厚となる様にφ65mm押出機(L/D=28)、
φ40mm押出機(L/D=26)及び500mm幅の
Tダイを用いたフィードブロック法により積層し全体の
肉厚が300μmのシートを得た。更に、得られた複合
シートを真空成形しQFP14mm×20mm/64p
inのIC包装用真空成形トレー及び同エンボスキャリ
アテープを得た。評価結果を表6及び表7に示す。各実
施例において、カーボンブラックの脱落は無く良好であ
った。
【0024】比較例1〜4 実施例と同様にして、表1に示す原料を使用し、表3に
示す原料組成割合にて各々計量し、高速混合機により均
一に混合した後、φ45mmベント式二軸押出機を用い
て混練し、ストランドカット法によりペレット化し導電
性樹脂組成物を得た。次に、表5に示す基材シートと導
電性樹脂組成物層との組み合わせで全体の肉厚に占める
基材シートの比率にて行った。実施例と同様に全体の肉
厚が300μmシートを得た。更に、得られたシートを
真空成形し実施例と同様のIC包装用真空成形トレー及
びエンボスキャリアテープを得た。評価結果を表6及び
表7に示す。
【0025】尚、各評価は次に示す方法によって行っ
た。 (1)表面固有抵抗 ロレスター表面抵抗計(三菱油化社製)により、電極間
を10mmとし、シートサンプルについてはその表面中
任意の10点を測定し、又真空成形トレー及びエンボス
キャリアテープについてはそのポケット部の内側底面の
中央部10点を測定しそれぞれその対数平均値を表面固
有抵抗値とした。 (2)破断点強度、引張弾性率 シートサンプルについてJIS−K−7113に準拠
し、2号形試験片を引張速度10mm/minで測定し
た。
【0026】(3)カーボン脱落の有無 シートサンプルについてはその表面にQFP14mm×
20mm/64pinのICを100gの荷重で押し付
け、ストローク15mmで100回往復させ、その後I
Cのリード部をマイクロスコープで観察した。真空成形
トレー及びエンボスキャリアテープについてはそのポケ
ット部に同ICを装着しストローク30mmで毎分40
0往復の速度で20万回平面方向に振動させ、その後I
Cリード部をマイクロスコープで観察した。評価は共に
リード部へのカーボンブラック等黒色の付着物の有無で
評価した (4)MFI 各実施例及び比較例の導電性樹脂組成物についてJIS
−K−7210に準拠し測定を行った。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
【表5】
【0032】
【表6】
【0033】
【表7】
【0034】
【発明の効果】以上説明したとおり、ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂、ポリスチレン系樹脂又はABS系樹脂か
ら選ばれた少なくとも1種類の熱可塑性樹脂からなるシ
ート基材の両面にポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリ
スチレン系樹脂又はABS系樹脂の少なくとも1種類か
ら選ばれた熱可塑性樹脂及びカーボンブラックからなる
導電性樹脂組成物を積層したシートにおいて、該導電性
樹脂組成物に、さらに、オレフィン系樹脂を含有させる
ことにより、IC等と接触時の摩耗によるカーボンブラ
ックの脱離が原因となるIC等の汚染を著しく減少させ
た導電性複合プラスチックシート及び該シートを成形し
てなる導電性プラスチック容器を得ることが可能とな
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−299923(JP,A) 特開 昭57−205145(JP,A) 特開 平6−305084(JP,A) 特開 平7−21834(JP,A) 特開 昭58−31749(JP,A) 特開 平3−87097(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B65D 65/40 B65D 85/86 - 85/90 H01B 1/20 - 1/24 WPI/L(QUESTEL)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスチ
    レン系樹脂又はABS系樹脂から選ばれた少なくとも1
    種類の熱可塑性樹脂からなるシート基材の両面に、
    (A)ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスチレン系
    樹脂又はABS系樹脂から選ばれた少なくとも1種類の
    熱可塑性樹脂、(B)カーボンブラック及び(C)メル
    トフローインデックスが190℃、荷重2.16kgで
    JIS−K−7210に準じた測定において0.1g/
    10分以上のオレフィン系樹脂とからなる導電性樹脂組
    成物を積層したシートにおいて、前記オレフィン系樹脂
    が低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、
    直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン系樹脂
    やこれらと他の樹脂とのブレンド物であって、(イ)前
    記導電性樹脂組成物が(A)熱可塑性樹脂100重量部
    に対し(B)カーボンブラック5〜50重量部を含有
    し、かつ、前記(A)熱可塑性樹脂と(B)カーボンブ
    ラックの合計量100重量部に対し(C)1〜30重量
    部を含有してなり、かつ、(ロ)導電性樹脂組成物を積
    層したシートの表面固有抵抗値が102〜1010Ωであ
    ることを特徴とする導電性複合プラスチックシート。
  2. 【請求項2】ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスチ
    レン系樹脂又はABS系樹脂から選ばれた少なくとも1
    種類の熱可塑性樹脂からなるシート基材の両面に、
    (A)ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリスチレン系
    樹脂又はABS系樹脂の少なくとも1種類から選ばれた
    熱可塑性樹脂、(B)カーボンブラック、(C)メルト
    フローインデックスが190℃、荷重2.16kgでJ
    IS−K−7210に準じた測定において0.1g/1
    0分以上のオレフィン系樹脂及び(D)相溶化剤からな
    る導電性樹脂組成物を積層したシートにおいて、前記オ
    レフィン系樹脂が低密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリ
    エチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、ポリプ
    ロピレン系樹脂やこれらと他の樹脂とのブレンド物であ
    って、(イ)前記導電性樹脂組成物が(A)熱可塑性樹
    脂100重量部に対し(B)カーボンブラック5〜50
    重量部を含有し、かつ、前記(A)熱可塑性樹脂と
    (B)カーボンブラックの合計量100重量部に対し
    (C)オレフィン系樹脂1〜30重量部及び(D)相溶
    化剤1〜30重量部を含有してなり、かつ、(ロ)導電
    性樹脂組成物を積層したシートの表面固有抵抗値が10
    2〜1010Ωであることを特徴とする導電性複合プラス
    チックシート。
  3. 【請求項3】(D)相溶化剤がスチレン−ジエンブロッ
    ク共重合体に水素添加した樹脂及び/又はポリオレフィ
    ンにスチレンをグラフト共重合した樹脂であることを特
    徴とする請求項2に記載の導電性複合プラスチックシー
    ト。
  4. 【請求項4】請求項1から請求項3のいずれか一項に記
    載の導電性複合プラスチックシートからなる導電性プラ
    スチック容器。
  5. 【請求項5】請求項1から請求項3のいずれか一項に記
    載の導電性複合プラスチックシートからなる半導体包装
    用容器。
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