JP3206674U - パーキング装置およびこれを備える動力伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】パーキングギヤの径方向に関する省スペース化の実現に資する技術を提供すること。【解決手段】パーキングギヤPGの径方向外方に配置したパーキングポール22に対してカム部材57を含むパーキングロッド56を軸線方向(入力軸2の軸線方向)から当接させて、パーキングポール22を当該軸線方向に揺動させることによってパーキングギヤPGへの係合および係合解除を行う構成とする。これにより、パーキングギヤPGの径方向外方にはパーキングポール22が配置されるのみとなり、パーキングギヤPGの径方向に関する省スペース化を実現することができる。【選択図】図4

Description

本考案は、回転軸の回転を規制してパーキング状態を実現するパーキング装置およびこれを備える動力伝達装置に関する。
特開2013−60107号公報(特許文献1)には、出力軸に固定されたパーキングギヤと、当該パーキングギヤの径方向外方に配置され当該パーキングギヤの径方向に揺動可能に支持されたパーキングポールと、当該パーキングポールを揺動させるべく当該パーキングポールを挟んでパーキングギヤ側とは反対側に配置されたカムを有するパーキングロッドと、を備えるパーキング装置が記載されている。当該パーキング装置では、パーキングポールの係合爪がパーキングギヤに係合するようにパーキングポールを揺動させることによって、出力軸の回転が規制されてパーキング状態が達成されるとともに、パーキングポールの係合爪とパーキングギヤとの係合が解除されるようにパーキングポールを揺動させることによって、出力軸の回転規制が解除されてパーキング状態が解除される。
特開2013−60107号公報
しかしながら、上述したパーキング装置では、パーキングギヤの径方向外方向にパーキングポールおよびパーキングロッドが配置される構成であるため、径方向において大きなスペースが必要となり、省スペース化という点において、なお改良の余地がある。
本考案は、上記に鑑みてなされたものであり、パーキングギヤの径方向に関する省スペース化の実現に資する技術を提供することを目的とする。
本考案のパーキング装置は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本考案に係るパーキング装置の好ましい形態によれば、回転軸の回転を規制してパーキング状態を実現するパーキング装置が構成される。当該パーキング装置は、パーキングギヤと、係合部材と、支持部材と、駆動部材と、を備えている。パーキングギヤは、外周面に複数の歯部を有すると共に回転軸に固定されている。係合部材は、パーキングギヤの歯部に係合可能な係合歯を有すると共にパーキングギヤの径方向外方に配置されている。また、支持部材は、係合部材が回転軸の軸線方向に揺動可能なように係合部材を支持するように構成されている。そして、駆動部材は、係合部材に対して軸線方向から当接して当該係合部材を軸線方向に揺動可能に構成されている。
ここで、本考案における「係合部材が回転軸の軸線方向に揺動可能なように係合部材を支持する」とは、係合部材の係合歯がパーキングギヤの歯部に対して当該歯部の歯筋方向から係合されると共に、係合歯が歯部に対して当該歯部の歯筋方向に係合が解除されるように支持部材を支点に係合部材を揺動可能に支持する態様、即ち、係合歯が支持部材を支点に往復円弧運動するように係合部材を支持する態様として規定される。
本考案によれば、パーキングギヤの径方向外方には係合部材が配置されるのみであると共に、係合部材を回転軸の軸線方向に揺動可能に支持する構成、即ち、係合部材の係合歯がパーキングギヤの歯部の歯筋方向から当該歯部に係合されると共に、係合歯と歯部との係合が当該歯筋方向に解除されるように支持部材を支点に係合部材を揺動可能に支持する構成であるため、パーキングギヤの径方向に関する省スペース化を実現することができる。
本考案に係るパーキング装置の更なる形態によれば、パーキングギヤの歯部の歯筋方向の両端部のうち係合歯に対向する側の端部には、第1チャンファ面が形成されている。そして、係合歯の歯筋方向の端部のうち第1チャンファ面に対向する側の端部には、当該第1チャンファ面と当接可能な第2チャンファ面が形成されている。
本形態によれば、第1および第2チャンファ面の当接を介して係合歯を歯部に係合させることができるため、係合歯および歯部の係合を円滑に行うことができる。
本考案に係るパーキング装置の更なる形態によれば、支持部材は、係合部材を当該係合部材の板厚方向両側から挟持するように構成されている。そして、係合部材は、支持部材を挟んで一方側に係合歯を有するように構成されていると共に、支持部材を挟んで他方側に駆動部材が当接可能な当接部を有するように構成されている。
本形態によれば、係合部材を回転軸の軸線方向に揺動させる構成を簡易に確保することができる。また、支持部材を挟んで一方側に係合歯を設けると共に他方側に当接部を設けるのみであるため、係合部材を簡易な構成とすることができる。
本考案に係るパーキング装置の更なる形態によれば、支持部材は、係合部材が当該係合部材の幅方向に移動することを規制する規制部を有している。
本形態によれば、支持部材による揺動支点において係合部材の幅方向移動を規制することができるため、係合部材の幅方向ずれを抑制し得て、係合歯と歯部とを確実かつ安定して係合させることができる。この結果、安定したパーキング状態を実現できる。
本考案に係る動力伝達装置の好ましい形態によれば、ケース部材と、当該ケース部材に回転可能に構成された回転軸と、上述したいずれの態様の本考案に係るパーキング装置と、を備えている。そして、当該パーキング装置によって回転軸の回転を規制することにより、パーキング状態を実現するように構成されている。
本考案によれば、上述したいずれかの態様の本考案に係るパーキング装置を備える構成であるため、本考案に係るパーキング装置が奏する効果、例えば、パーキングギヤの径方向に関する省スペース化を実現することができるなどの効果を奏することができる。この結果、動力伝達装置自体のコンパクト化を図ることができる。
本考案に係る動力伝達装置の更なる形態によれば、ケース部材は、第1ケース部材と、当該第1ケース部材に締結される第2ケース部材と、を有している。また、回転軸は、軸線方向の一端部が第1ケース部材に支持されると共に、軸線方向の他端部が第2ケース部材に支持されるように構成されている。さらに、支持部材は、第1ケース部材に支持される第1支持部材と、第2ケース部材に支持される第2支持部材と、を有している。そして、係合部材は、第1支持部材および第2支持部材によって係合部材の板厚方向両側から挟持されことにより、軸線方向に揺動可能にケース部材に支持されるように構成されている。
本形態によれば、係合部材を回転部材の軸線方向に揺動可能に支持する構成を簡易に確保することができる。
本考案に係る動力伝達装置の更なる形態によれば、第1または第2ケース部材には、係合部材の幅方向両側を挟むように第2または第1ケース部材に向かって延出する延出片部が設けられている。
本形態によれば、簡易な構成で係合部材の幅方向ずれを規制することができる。
本考案に係る動力伝達装置の更なる形態によれば、第2または第1ケース部材には、延出片部を支持するように構成された支持部が設けられている。
本形態によれば、延出片部による係合部材の幅方向ずれ規制をより確実に、かつ、より安定して行うことができる。
本考案によれば、パーキングギヤの径方向に関する省スペース化の実現に資することができる技術を提供することができる。
本考案の実施の形態に係るパーキング装置20を備える減速機1の構成の概略を示す概略構成図である。 ケース本体部8bを取り外した状態の減速機1を図1の矢印V方向から見た様子を示す説明図である。 図1のW部を拡大して示す要部拡大図である。 本考案の実施の形態に係るパーキング装置20の構成の概略を示す概略構成図である。 パーキングポール22の構成の概略を示す概略構成図である。 図2のX−X断面を示す断面図である。 図4のY−Y断面を示す断面図である。
次に、本考案を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
本実施の形態に係るパーキング装置20を備える減速機1は、図1に示すように、動力源、例えばモータMなどの回転軸(図示せず)に接続された入力軸2と、減速ギヤ機構RGMを介して入力軸2に接続された出力軸4と、出力ギヤ機構OGMを介して出力軸4に接続された差動装置6と、本実施の形態に係るパーキング装置20と、これらを収容する減速機ケース8と、を備えている。減速機1は、本発明における「動力伝達装置」に対応する実施構成一例である。
入力軸2には、図1に示すように、駆動ギヤGと、後述するパーキングギヤPGと、が一体に形成されており、ベアリングB1,B1を介して減速機ケース8に回転可能に支持されている。駆動ギヤGおよびパーキングギヤPGは、入力軸2のうちモータMの回転軸(図示せず)に接続される側(図1の右側)からパーキングギヤPG、駆動ギヤGの順に入力軸2に配置されている。本実施の形態では、入力軸2は、本発明における「回転軸」に対応する実勢構成の一例である。
出力軸4は、図1に示すように、入力軸2に平行に配置されている。出力軸4は、ベアリングB2,B2を介して減速機ケース8に回転可能に支持されている。出力軸4には、駆動ギヤGと噛合うように構成された被駆動ギヤG’が固定されていると共に、出力ギヤOGが一体に形成されている。被駆動ギヤG’および出力ギヤOGは、図1の右側から出力ギヤOG、被駆動ギヤG’の順に出力軸4に配置されている。被駆動ギヤG’は、スプライン嵌合などによって出力軸4と一体回転可能なように出力軸4に固定されている。
被駆動ギヤG’は、駆動ギヤGよりも外径が大きく、かつ、歯数が多くなるように構成されている。即ち、被駆動ギヤG’は、入力軸2の回転速度を減速して出力軸4に伝達するように構成されている。駆動ギヤGおよび被駆動ギヤG’によって減速ギヤ機構RGMが構成されている。
差動装置6は、図1に示すように、左右の車軸9,9に生ずる速度差(回転数差)を吸収しつつ動力を分配して伝達するように構成されている。差動装置6は、出力ギヤOGと噛合うように構成されたリングギヤRGを有しており、デフサイドベアリングB3,B3を介して減速機ケース8に回転可能に支持されている。リングギヤRGは、出力ギヤOGに比べて外径が大きく、かつ、歯数が多くなるように構成されている。即ち、出力軸4の回転速度を減速して車軸9,9に伝達するように構成されている。出力ギヤOGおよびリングギヤRGによって出力ギヤ機構OGMが構成されている。
パーキング装置20は、図1および図3に示すように、入力軸2に一体形成されたパーキングギヤPGと、当該パーキングギヤPGに係合可能なパーキングポール22と、当該パーキングポール22を揺動させる揺動機構24と、を備えている。パーキングポール22は、本発明における「係合部材」に対応する実施構成の一例である。
パーキングギヤPGは、図2および図4に示すように、外周部に複数の歯部30を有している。当該歯部30の歯筋方向(入力軸2の軸線方向)の一端部には、図2および図4に示すように、チャンファ面C1が形成されている。チャンファ面C1は、本発明における「第1チャンファ面」に対応する実施構成の一例である。
パーキングポール22は、図5に示すように、略板状の本体部42と、当該本体部42の長手方向(図5の左右方向)の一端部に一体形成された歯部44と、を備えており、図3および図4に示すように、パーキングギヤPGの径方向外方に配置されている。本体部42の一方の主面には、球面凹部42aと、凹溝42bと、が形成されており、他方の主面には、円形凹部42cと、凹溝42dが形成されている。なお、主面とは、本体部42を構成する面のうち他の面よりも大きな面積を有する面として規定される。歯部44は、本発明における「係合歯」に対応する実施構成の一例である。
球面凹部42aは、本体部42の長手方向の他端部(図5の左側、歯部44が設けられた側とは反対側)寄りに設けられており、底部には本体部42を厚さ方向(図5の側面図における上下方向)に貫通する貫通孔42eが形成されている。球面凹部42aは、本発明における「当接部」に対応する実施構成の一例である。
凹溝42bは、図5に示すように、本体部42の幅方向(図5の平面図における上下方向)の全域に亘って形成されている。即ち、凹溝42bは、本体部42の幅方向一端面から幅方向他端面まで突き抜けるように形成されている。凹溝42bは、本体部42の長手方向(図5の左右方向)のほぼ中央部となる位置に形成されている。一方、凹溝42dは、袋小路状に形成されている。即ち、凹溝42dは、幅方向一端面から幅方向他端面まで突き抜けないように形成されている。凹溝42dは、凹溝42bが形成された位置とほぼ同じ位置、即ち、本体部42の長手方向(図5の左右方向)のほぼ中央部となる位置に形成されている。凹溝42dは、本発明における「規制部」に対応する実施構成の一例である。
円形凹部42cおよび貫通孔42eは、図5に示すように、球面凹部42aとほぼ同心状となるように形成されている。貫通孔42eは、後述するパーキングロッド56の外径よりも若干大きい内径となるように形成されている。
歯部44の歯筋方向(図5の側面図における上下方向)の一端部には、図5に示すように、チャンファ面C2が形成されている。チャンファ面C2は、本発明における「第2チャンファ面」に対応する実施構成の一例である。
こうして構成されたパーキングポール22は、図3,図4および図7に示すように、一対の支持板62,64によって減速機ケース8に対して揺動可能に支持される。より具体的には、図4および図7に示すように、支持板62が凹溝42bに係合されると共に支持板64が凹溝42dに係合されることによって、パーキングポール22が一対の支持板62,64に挟持され、当該一対の支持板62,64を支点に揺動可能な状態で減速機ケース8に支持される。一対の支持板62,64は、本発明における「支持部材」に対応する実施構成の一例である。
支持板62は、図7に示すように、本体部62aと、当該本体部62aから延出する一対の延出片部62b,62bと、を備える正面視略逆U字状に形成されている。一対の延出片部62b,62b間の内側寸法は、パーキングポール22の幅方向(図7の左右方向)寸法よりも若干大きくなるように設定されている。即ち、一対の延出片部62b,62bによってパーキングポール22の幅方向両端面の一部が挟持される。
揺動機構24は、図4および図6に示すように、アクチュエータACTR(図6のみに記載)と、当該アクチュエータACTRに接続されたマニュアルロッド52と、当該マニュアルロッド52に固定されたマニュアルプレート54と、当該マニュアルプレート54に接続されたパーキングロッド56と、から構成されている。揺動機構24は、図2に示すように、マニュアルロッド52が入力軸2および出力軸4とはねじれの位置の関係となるように配置されており、これにより、パーキングロッド56が入力軸2および出力軸4とほぼ平行となるように配置される(図3および図4参照)。
マニュアルプレート54は、図4および図6に示すように、楕円板状の板部材として構成されており、楕円長軸方向の一方寄りの位置にマニュアルロッド52が一体的に接続され、楕円長軸方向の他端寄りの位置にパーキングロッド56が回動自在に接続されている。これにより、アクチュエータACTRによってマニュアルロッド52が回動されてマニュアルプレート54が回動されると、これに伴いパーキングロッド56がその軸線方向に往復直線運動される。なお、マニュアルプレート54の外周面に形成された切欠きにはディテントスプリングDSが係合されている。
パーキングロッド56には、図4および図6に示すように、カム部材57が当該パーキングロッド56に対して摺動自在に設けられている。カム部材57は、カムスプリング57aによってパーキングロッド56の軸線方向に付勢されている。パーキングロッド56およびカム部材57は、本発明における「駆動部材」に対応する実施構成の一例である。
パーキングロッド56は、図4および図6に示すように、一対の支持板62,64によって減速機ケース8に対して揺動可能に支持されたパーキングポール22の貫通孔42eに挿通される。このとき、カム部材57がパーキングポール22の球面凹部42aに当接される。即ち、カム部材57を含むパーキングロッド56は、図3および図4に示すように、パーキングポール22に対して軸線方向(入力軸2や出力軸4の軸線方向)から当接される構成とされている。なお、パーキングポール22の円形凹部42cには、減速機ケース8に支持されたリターンスプリングRSの一端が当接される。これにより、パーキングロッド56の往復直線運動に伴ってパーキングポール22が一対の支持板62,64を支点に揺動される。
減速機ケース8は、図1に示すように、ハウジング部8aと、当該ハウジング部8aに接続されるケース本体部8bと、を備えている。ハウジング部8aとケース本体部8bとが締結されることによって、減速機ケース8の内側に入力軸2や出力軸4、差動装置6、パーキング装置20の少なくとも一部が収容される。
ハウジング部8aには、図4に示すように、支持板64を取付け支持するためのボス部72およびリターンスプリングRSをガイド支持するためのボス部74が設けられている。ボス部72には、図7に示すように、支持板64が嵌合される嵌合凹部72aと、支持板62の一対の延出片部62b,62bが嵌合される嵌合凹部72bと、が形成されている。また、ボス部74には、図4および図6に示すように、リターンスプリングRSが収容される収容凹部74aが形成されている。嵌合凹部72bは、本発明における「支持部」に対応する実施構成の一例である。
ケース本体部8bには、図4および図7に示すように、支持板62を取付け支持するためのボス部82が設けられている。ボス部82には、支持板62(具体的には、本体部62a)が嵌合される嵌合凹部82aが形成されている。
次に、こうして構成された減速機1の動作、特に、パーキング装置20によるパーキング動作について説明する。当該減速機1が搭載された車両の運転者が操作レバーによってパーキング操作を行うと、アクチュエータACTRが作動してマニュアルロッド52が図4に示す矢印方向に回転される。マニュアルロッド52が図4に示す矢印方向に回転されると、当該マニュアルロッド52と一体にされたマニュアルプレート54がマニュアルロッド52の回転方向と同方向に回転し、これに伴ってパーキングロッド56が図4の下方向(軸線方向下側)に直線移動される。
これにより、パーキングポール22が支持板62,64を支点に図4の矢印方向に揺動して歯部44がパーキングギヤPGの歯部30に係合される。このとき、パーキングポール22の歯部44およびパーキングギヤPGの歯部30の互いに対向する面にはチャンファ面C2およびチャンファ面C1が形成されているため、パーキングポール22の歯部44およびパーキングギヤPGの歯部30の噛合いが円滑に行われ得る。
なお、パーキングポール22を支持する一方の支持板64が袋小路状の凹溝42dに係合されていること、および、パーキングポール22の幅方向両端面の一部が他方の支持板62の一対の延出片部62b,62bによって挟持されていることによって、パーキングポール22が幅方向に横ずれを起こすことがなく、安定した揺動性を確保されている。こうして、パーキングポール22がパーキングギヤPGに噛合うことによって入力軸2の回転が規制される。これにより、車軸9,9の回転が規制されてパーキング状態が確立される。
一方、運転者が操作レバーによってパーキング解除操作を行うと、アクチュエータACTRが作動してマニュアルロッド52が図4に示す矢印方向とは逆方向に回転される。マニュアルロッド52が図4に示す矢印方向とは逆方向に回転されると、当該マニュアルロッド52と一体にされたマニュアルプレート54がマニュアルロッド52の回転方向と同方向に回転し、これに伴ってパーキングロッド56が図4の上方向(軸線方向上側)に直線移動される。
このとき、リターンスプリングRSのバネ力がパーキングポール22には作用しているため、パーキングロッド56の上方向(図4における上方向)への移動に伴ってリターンスプリングRSのバネ力によってパーキングポール22が支持板62,64を支点にパーキング操作時とは逆方向に揺動する。これにより、パーキングポール22の歯部44のパーキングギヤPGの歯部30に対する係合が解除される。こうして、パーキングポール22のパーキングギヤPGに対する噛合いが解除されることによって入力軸2の回転規制が解除される。これにより、車軸9,9の回転規制が解除されてパーキング状態が解除される。
以上説明した本考案の実施の形態に係るパーキング装置20によれば、パーキングギヤPGの径方向外方に配置したパーキングポール22に対してカム部材57を含むパーキングロッド56を軸線方向(入力軸2や出力軸4の軸線方向)から当接させて、パーキングポール22を当該軸線方向に揺動させることによってパーキングギヤPGへの係合および係合解除を行う構成であり、パーキングギヤPGの径方向外方にはパーキングポール22が配置されるのみであるため、パーキングギヤPGの径方向に関する省スペース化を実現することができる。
また、本考案の実施の形態に係るパーキング装置20によれば、パーキングポール22とパーキングギヤPGとをチャンファ面C1,C2を介して係合させる構成であるため、パーキングポール22とパーキングギヤPGとの係合を円滑に行うことができる。
さらに、本考案の実施の形態に係るパーキング装置20によれば、パーキングポール22を減速機ケース8に支持される一対の支持板62,64によって挟持するのみの構成であるため、パーキングポール22を軸線方向に揺動させる構成を簡易に確保することができる。
また、本考案の実施の形態に係るパーキング装置20によれば、支持板64がパーキングポール22の袋小路状の凹溝42dに係合される構成であると共に、パーキングポール22の幅方向両端面の一部が支持板62の一対の延出片部62b,62bによって挟持される構成であるため、パーキングポール22が幅方向の横ずれを抑制し得て、安定した揺動性を確保することができる。なお、支持板62の一対の延出片部62b,62bがハウジング部8aに設けられた嵌合凹部72bに嵌合される構成であるため、一対の延出片部62b,62bによるパーキングポール22の幅方向の横ずれ規制をより確実に、かつ、より安定して実施することができる。
本実施の形態では、アクチュエータACTRによるマニュアルロッド52の回転運動をパーキングロッド56の直線運動に変換してパーキングポール22を揺動させる構成としたが、これに限らない。例えば、アクチュエータACTRによる回転運動をネジ機構などによって直線運動に変換してパーキングポール22を揺動させる構成や、ステッピングモータによって直接パーキングポール22を揺動させる構成としても良い。
本実施の形態では、一対の支持板62,64によってパーキングポール22を挟持することによって当該一対の支持板62,64を支点にパーキングポール22を揺動させる構成としたが、これに限らない。例えば、パーキングポール22の幅方向に貫通するような支点軸を設け、当該支点軸を支点にパーキングポール22を揺動させる構成としても良い。
本実施の形態では、支持板64が係合するパーキングポール22の凹溝42dを袋小路状に形成する構成としたが、凹溝42dは凹溝42bと同様の構成、即ち、パーキングポール22の幅方向一端面から幅方向他端面まで突き抜けるように形成する構成としても良い。
本実施の形態では、支持板62は一対の延出片部62b,62bを有する構成としたが、一対の延出片部62b,62bはなくても良い。なお、この場合、パーキングポール22の凹溝42bを袋小路状に形成する共に、支持板62が当該袋小路状の凹溝42bに係合される構成とすることが好ましい。当該構成によれば、一対の延出片部62b,62bを有さなくともパーキングポール22の幅方向の横ずれを抑制し得る。
本実施の形態では、支持板62の一対の延出片部62b,62bをハウジング部8aの嵌合凹部72bに嵌合する構成としたが、一対の延出片部62b,62bをハウジング部8aの嵌合凹部72bに嵌合しない構成としても良い。当該構成によれば、ハウジング部8aにボス部72を設ける必要がないため、ハウジング部8aの構成を簡素化できる。
本実施の形態では、入力軸2にパーキングギヤPGを設けて入力軸2の回転を規制する構成としたが、車軸9,9の回転を規制することができれば良く、例えば、出力軸4にパーキングギヤPGを設けて出力軸4の回転を規制する構成でも良い。
本実施の形態では、減速機1に適用する構成としたが、これに限らない。例えば、手動変速機や遊星歯車式の自動変速機、無段変速機(CVT)に適用しても良い。
本実施形態は、本考案を実施するための形態の一例を示すものである。したがって、本考案は、本実施形態の構成に限定されるものではない。
1 減速機(動力伝達装置)
2 入力軸(回転軸)
4 出力軸
6 差動装置
8 減速機ケース(ケース部材)
8a ハウジング部
8b ケース本体部
9 車軸
20 パーキング装置(パーキング装置)
22 パーキングポール(係合部材)
24 揺動機構
30 歯部(歯部)
42 本体部
42a 球面凹部(当接部)
42b 凹溝
42c 円形凹部
42d 凹溝(規制部)
42e 貫通孔
44 歯部(係合歯)
52 マニュアルロッド
54 マニュアルプレート
56 パーキングロッド(駆動部材)
57 カム部材(駆動部材)
57a カムスプリング
62 支持板(支持部材)
62a 本体部
62b 延出片部(規制部、延出片部)
64 支持板(支持部材)
72 ボス部
72a 嵌合凹部
72b 嵌合凹部(支持部)
74 ボス部
74a 嵌合凹部
82 ボス部
82a 嵌合凹部
G 駆動ギヤ
G’ 被駆動ギヤ
OG 出力ギヤ
PG パーキングギヤ(パーキングギヤ)
B1 ベアリング
B2 ベアリング
B3 デフサイドベアリング
M モータ
RGM 減速ギヤ機構
RG リングギヤ
OGM 出力ギヤ機構
C1 チャンファ面(第1チャンファ面)
C2 チャンファ面(第2チャンファ面)
ACTR アクチュエータ
RS リターンスプリング
DS ディテントスプリング

Claims (8)

  1. 回転軸の回転を規制してパーキング状態を実現するパーキング装置であって、
    外周面に複数の歯部を有すると共に前記回転軸に固定されたパーキングギヤと、
    前記歯部に係合可能な係合歯を有すると共に前記パーキングギヤの径方向外方に配置された係合部材と、
    前記係合部材が前記回転軸の軸線方向に揺動可能なよう前記係合部材を支持する支持部材と、
    該係合部材に対して前記軸線方向から当接して前記係合部材を前記軸線方向に揺動可能に構成された駆動部材と、
    を備えるパーキング装置。
  2. 前記歯部の歯筋方向の両端部のうち前記係合歯に対向する側の端部には、第1チャンファ面が形成されており、
    前記係合歯の歯筋方向の端部のうち前記第1チャンファ面に対向する側の端部には、該第1チャンファ面と当接可能な第2チャンファ面が形成されている
    請求項1に記載のパーキング装置。
  3. 前記支持部材は、前記係合部材を該係合部材の板厚方向両側から挟持するよう構成されており、
    前記係合部材は、前記支持部材を挟んで一方側に前記係合歯を有するよう構成されていると共に、前記支持部材を挟んで他方側に前記駆動部材が当接可能な当接部を有するよう構成されている
    請求項1または2に記載のパーキング装置。
  4. 前記支持部材は、前記係合部材が該係合部材の幅方向に移動することを規制する規制部を有している
    請求項1ないし3のいずれか1項に記載のパーキング装置。
  5. ケース部材と、
    該ケース部材に回転可能に構成された回転軸と、
    請求項1ないし4のいずれか1項に記載のパーキング装置と、
    を備え、
    前記パーキング装置によって前記回転軸の回転を規制することにより、パーキング状態を実現するよう構成された
    動力伝達装置。
  6. 前記ケース部材は、第1ケース部材と、該第1ケース部材に締結される第2ケース部材と、を有しており、
    前記回転軸は、軸線方向の一端部が前記第1ケース部材に支持されると共に、前記軸線方向の他端部が前記第2ケース部材に支持されるよう構成されており、
    前記支持部材は、前記第1ケース部材に支持される第1支持部材と、前記第2ケース部材に支持される第2支持部材と、を有しており、
    前記係合部材は、前記第1支持部材および第2支持部材によって前記係合部材の板厚方向両側から挟持されことにより、前記軸線方向に揺動可能に前記ケース部材に支持されるよう構成されている
    請求項5に記載の動力伝達装置。
  7. 前記第1または第2ケース部材には、前記係合部材の幅方向両側を挟むよう前記第2または第1ケース部材に向かって延出する延出片部が設けられている
    請求項6に記載の動力伝達装置。
  8. 前記第2または第1ケース部材には、前記延出片部を支持するよう構成された支持部が設けられている
    請求項7に記載の動力伝達装置。
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