JP3205388U - 粘着テープ積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】粗面に対する接着性に優れるとともに、巻回された状態から円滑に巻き戻すことができる粘着テープ積層体を提供する。【解決手段】基材1aの片面に粘着剤層1bを有する第1の粘着テープ1と、基材2aの片面に粘着剤層2bを有する第2の粘着テープ2とを有し、第1の粘着テープ1の背面に第2の粘着テープ2の粘着剤層2bが接し且つ第2の粘着テープ2の見切り部2cが第1の粘着テープ1の見切り部1cから突き出るように積層されている粘着テープ積層体であって、JIS Z 0237(2000)に準じて測定される第1の粘着テープ1の背面に対する第2の粘着テープ2の粘着剤層2bの粘着力が、1.5〜8N/25mmであることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本考案は、粗面に対する接着性に優れ、且つ巻回された状態から円滑に巻き戻すことができ、例えば粗面の塗装マスキング用途に有用な粘着テープ積層体に関する。
横断歩道やセンターライン等の各種路面標示や駐車場等における区分けライン表示のほか、建築物の外壁や床面、橋梁等の構造物に塗装を施す際には、塗料を塗布する部分と塗布しない部分との境界線である所謂「見切りライン」を形成する為に、マスキングテープ(粘着テープ)が用いられている。
通常、道路面や建築物の外壁面等は平滑ではなく、アスファルト、コンクリート、モルタル等からなる粗面である。このような粗面を塗装する場合は、粗面への接着性を高める目的でまずプライマーを塗布し、次に着色塗料を塗布し、その後に劣化や汚れを防止する為の保護層を塗布するのが一般的である。また安全性への配慮から、道路や駐車場等の路面表示を形成する際には、プライマーを塗布した後に滑り抵抗付与の目的で着色済みの骨材を散布し、場合によっては更に骨材層上に塗料を塗布する。
このような多層からなる塗装を行う際には、下塗層と上塗層の硬化状態が異なることに加えて層強度が増しているので、マスキングテープを剥がす際に塗装膜が引っ張られてひび割れしたり、見切りラインの外観が悪くなったりする。また、塗装の端面(見切り面)が層状になって見栄えが良くない。これらの不具合は、下塗層の塗装を行った後で一旦マスキングテープを剥離除去し、下塗層の見切りラインから無塗布部分側にややずらした位置に再度マスキングテープを貼着し、その後上塗層を塗装することにより解決できる。しかしこの方法では、マスキングテープを貼り直す作業が必要となり、作業効率が低下するので好ましくない。そこでこの点を改善するために、以下のような粘着テープ積層体が提案されている。
特許文献1には、基材の片面に粘着剤層を形成した下部マスキングテ−プの上に上部マスキングテ−プを仮着し、上部マスキングテ−プの目切り縁側は下部マスキングテ−プの目切り縁を覆うようにしてこれから突出させ、上部マスキングテ−プの目切り縁と反対側の縁部側は非粘着区帯にした塗装用マスキング材が記載されている。そして、このマスキング材を塗装部に貼付し、下層の塗装を行い、上部マスキングテ−プの非粘着部を手がかりとしてこれを剥し、下部マスキングテ−プの目切り縁を露出させて上層の塗装を行うことにより、一度のマスキング作業によって多層の塗装を簡便に行うことができると説明されている。
特許文献2には、下層テープと上層テープを積層してなるマスキングテープであって、上層テープの粘着層を下層テープに比べ薄くした積層テープが記載されている。また、下層テープの上面に上層テープを僅かにずらして積層した例(第4図)が挙げられ、これにより下塗り端面を上塗り剤で被せると塗装仕上げが良くなると説明されている。また、上層テープの縁部に非粘着部分を設けた例(第5図)も挙げられ、これにより上層テープが剥がし易くなると説明されている。
特許文献3及び4には、下層テープ離型剤層に対する上層テープ粘着剤層の接着力が上層テープ離型剤層に対する下層テープ粘着剤層の接着力よりも大きい積層粘着テープが記載されている。
以上の特許文献1〜4で提案されているタイプの粘着テープ積層体は、確かにマスキング作業の効率向上の点で好ましいものである。しかし実際には、このようなタイプの粘着テープ積層体は現在に至るまで未だに製品化されていないのが実情である。なぜならば、このようなタイプの粘着テープ積層体には、通常の粘着テープとは全く異なる独自の課題が存在するからである。
このようなタイプの粘着テープ積層体を用いて塗装を行う場合は、例えば(1)粘着テープ積層体を貼着し、(2)下塗りを施し、(3)上側粘着テープを剥離し、(4)上塗りを施し、(5)最後に下側粘着テープを剥離するという工程を経る。ここで(3)の上側粘着テープを剥離する時は、下側粘着テープは貼着対象面から剥がれずに残っていなければならない。したがって、このようなタイプの粘着テープ積層体においては、下側粘着テープが一緒に剥がれないように上側粘着テープの粘着力を低く抑えることが重要であると考えられていた。例えば特許文献2では、上側粘着テープの粘着剤層の厚さを下側粘着テープよりも薄くすることにより粘着力を低くしていると推察される。また特許文献3及び4では、上側粘着テープの粘着剤層の配合を調整することにより粘着力を低くしていると推察される。
しかし、このようなタイプの粘着テープ積層体が紙管等の巻芯に巻き回した状態で保管・出荷される場合、すなわち使用者がこれを巻き戻して貼着するという使用形態においては、別の問題が生じる。上述のとおり、このようなタイプの粘着テープ積層体では上側粘着テープの粘着力を低くすることが一般的なので、これを巻き回した状態から巻き戻す際に上側粘着テープが下側粘着テープから剥がれてしまう問題、所謂「めくれ」の問題(実施例で説明する図6(b)参照)が生じ易いのである。
一方、特許文献3及び4では、上述のような巻き戻しの際のめくれの問題が生じないように、粘着力の大小関係を「F>F>F」にすれば良いことが説明されている。ここで、Fは貼着対象物に対する下側粘着テープの粘着力であり、Fは下側粘着テープに対する上側粘着テープの粘着力であり、Fは上側粘着テープに対する下側粘着テープの粘着力である。しかし、このようなタイプの粘着テープ積層体は、先に述べたように上側粘着テープの粘着力「F」を低くすることが一般的なので、これに応じて下側粘着テープの粘着力「F」もまた低くしなければならない。すると、必然的に下側粘着テープの粘着力「F」の方も比較的低いレベルになってしまう。しかも「F」は貼着対象物に対する粘着力なので、その貼着対象物が粗面(例えばアスファルト、コンクリート、モルタル等の凹凸面)である場合は、平滑面に使用する場合よりも「F」はさらに低くなってしまい、貼着対象物に対する接着不良の問題が生じてしまう傾向にある。
以上の通り、従来の粘着テープ積層体においては、貼着対象物に対する接着不良と巻き戻しの際のめくれという相反する課題が有り、それ故に現在に至るまで未だに製品化されていないのである。
実開平6−77852号公報 実公平1−18213号公報 実開昭63−140046号公報 実開昭63−140045号公報
本考案の目的は、粗面に対する接着性に優れ、且つ巻回された状態から円滑に巻き戻すことができる粘着テープ積層体を提供することにある。
本考案者は上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、上側に積層する粘着テープ(第2の粘着テープ)の粘着力を比較的高い特定の範囲に設定することが非常に効果的であることを見出し、本考案を完成するに至った。
すなわち本考案は、基材の片面に粘着剤層を有する第1の粘着テープと、基材の片面に粘着剤層を有する第2の粘着テープとを有し、第1の粘着テープの背面に第2の粘着テープの粘着剤層が接し且つ第2の粘着テープの見切り部が第1の粘着テープの見切り部から突き出るように積層されている粘着テープ積層体であって、
JIS Z 0237(2000)に準じて測定される第1の粘着テープの背面に対する第2の粘着テープの粘着剤層の粘着力(AD2)が、1.5〜8N/25mmであることを特徴とする粘着テープ積層体である。
本考案においては、第2の粘着テープの粘着剤層の粘着力(AD2)を比較的高い特定の範囲に設定するので、第1の粘着テープの粘着力の設定の自由度が広がり、第1の粘着テープの粘着力を比較的高くしても巻き戻しの際のめくれの問題が生じない。しかも第1の粘着テープ及び第2の粘着テープの双方の粘着力を比較的高くできるので、粗面に対する接着性にも優れている。
本考案の粘着テープ積層体の一実施形態を示す部分斜視図である。 本考案の粘着テープ積層体の巻戻し状態を示す斜視図である。 本考案の粘着テープ積層体の路面の塗装マスキング用途に使用する方法を説明する為の模式的断面図である ロールコート方式による粘着剤の塗工工程を示す斜視図である。 コアカット方式による切断工程を示す斜視図である。 実施例におけるめくれの発生の評価方法を説明する為の模式的断面図である。 実施例における第2の粘着テープの剥離性の評価方法を説明する為の模式的断面図である。
図1は、本考案の粘着テープ積層体の一実施形態を示す部分斜視図である。第1の粘着テープ1の基材1aの片面には粘着剤層1bが形成され、第2の粘着テープ2の基材2aの片面には粘着剤層2bが形成されている。そして、第1の粘着テープ1の背面に第2の粘着テープ2の粘着剤層2bが接するように積層されている。このような積層構造により、多層塗装する際のマスキングテープの貼り直し作業が不要となる。
第2の粘着テープ2の見切り部2cは、第1の粘着テープ1の見切り部1cから突き出ている。ここで見切り部1c及び2cとは、第1の粘着テープ1及び第2の粘着テープ2の幅方向の一方の端部であって、マスキング用途に使用する際の見切りラインを形成する為の端部を意味する。第2の粘着テープ2の幅方向のうち第1の粘着テープ1の見切り部1cから突き出た部分、すなわち見切り部1c〜見切り部2cに亘る部分をはみだし部Cという。このはみだし部Cを有することにより、多層塗装する際の塗装端面を美しく仕上げることができる。
また、第2の粘着テープ2のテープ幅方向の他の一方の端部(見切り部2cの反対側の端部)には、粘着剤無塗布部分2dが有る。このような粘着剤無塗布部分2dを有することにより、第2の粘着テープ2を第1の粘着テープ1から剥がし易くなる。
図1に示す粘着テープ積層体は本考案の好ましい一実施形態であるが、本考案はこれに限定されない。例えば第2の粘着テープ2の剥離性をあまり向上する必要がない場合は、粘着剤無塗布部分2dは必ずしも必要ではない。また必要に応じて第2の粘着テープ2の上にさらに第3の粘着テープを積層した3層構造にしても良いし、必要に応じてさらに4層以上の構造にしても良い。また、第1の粘着テープ1の一方の端部(見切り部1cの反対側の端部)にマスキングシートが予め貼着されていても良い。さらに第1の粘着テープ1及び第2の粘着テープ2は着色されていても透明であっても良い。特に第1の粘着テープ1が着色され、第2の粘着テープ2は第1の粘着テープ1の見切り部1cが確認できる程度の透明性を有することが好ましい。
図2は、本考案の粘着テープ積層体の巻戻し状態を示す斜視図である。この粘着テープ積層体は、第1の粘着テープ1と第2の粘着テープ2が積層されたものであるが、通常の粘着テープと同様に巻芯3(紙管等)にロール状に巻回された状態で保管・出荷することができる。図2に示すように、積層体は具体的には第1の粘着テープ1が内側になるように巻回されている。使用者はこの積層体を巻き戻して使用すれば良い。
図3は、本考案の粘着テープ積層体の路面の塗装マスキング用途に使用する方法を説明する為の模式的断面図である。まず図3(A)に示す構成を有する本考案の粘着テープ積層体を、図3(B)に示すように粗面状の路面4の上に貼着する。次に、図3(C)に示すようにエポキシ系接着剤等のプライマー5を塗布し、さらにその上に滑り抵抗付与の目的で骨材6を散布する。そして図3(D)に示すように粘着剤無塗布部分2dを担持して第2の粘着テープ2を剥がし、図3(E)に示すように第1の粘着テープ1のみを残す。次に図3(F)に示すように塗料を用いて骨材6の上にトップコート7を塗布形成する。最後に、図3(G)に示すように第1の粘着テープ1を剥がす。
図3(G)に示すように、プライマー5及び骨材6の塗工端面はトップコート7で覆われ、塗装の端面X(見切り面)を美しく仕上げることができる。さらに、マスキングテープを貼り直す作業が不要なので作業効率が向上する。
また図3(D)に示すように、見切りラインとは反対側の端面に粘着剤を塗布していない粘着剤無塗布部分2dを担持して第2の粘着テープ2を剥がすので、粘着剤無塗布部分2d引き剥がす際の手掛かりなり、第2の粘着テープ2を容易に剥がすことができる。
本考案においては、第1の粘着テープの背面に対する第2の粘着テープの粘着剤層の粘着力(AD2)が1.5〜8N/25mmであり、好ましくは1.9〜6.55N/25mmである。ここで第1の粘着テープの「背面」とは、第1の粘着テープの基材自体、あるいは基材の表面が離型剤等により処理されている場合はその処理面、あるいは基材上にさらに別の層や部材が積層されている場合はその層や部材の面を意味する。粘着力(AD2)は、実施例で説明するようにJIS Z 0237(2000)に準じて測定した値である。このような特定範囲の粘着力(AD2)を示す粘着剤層は、粘着剤層を構成する粘着剤の組成や厚さ並びに背面処理や背面素材等の諸条件を適宜調整することにより形成できる。
粘着力(AD2)を上記のような比較的高い特定の範囲に設定することにより、第1の粘着テープの粘着力の設定の自由度が広がる。その結果、例えばアスファルト、コンクリート、モルタル等からなる粗面に対する十分な接着性が得られるように第1の粘着テープの粘着力を比較的高く設定しても、第2の粘着テープの粘着力も比較的高いので、図2に示すような巻回された状態から巻き戻した場合にめくれの問題(実施例で説明する図6(b)参照)を生じることなく円滑に巻き戻すことができる。しかも第1の粘着テープ及び第2の粘着テープの双方の粘着力を比較的高くできるので、積層体全体としての粗面に対する接着性にも優れている。具体的には図3(B)に示した状態において、第1の粘着テープ1と第2の粘着テープ2のはみだし部Cは、どちらも路面4に対して優れた接着性を示す。一方、粘着力(AD2)が8N/25mmを超える場合は、図3(D)に示したように第2の粘着テープ2を剥がす際に第1の粘着テープ1も一緒に剥がれないように第1の粘着テープ1の粘着剤層1bの粘着力もかなり高くする必要があり、その結果、第2の粘着テープ2のはみ出し部C及び第1の粘着テープ1の双方の粘着力が高過ぎて、被着面に粘着剤が残る所謂「糊残り」が発生してしまう傾向にある。
本考案において、第2の粘着テープの背面に対する第1の粘着テープの粘着剤層の粘着力(AD1)は適宜設定すれば良いが、好ましくは1.2〜7N/25mm、より好ましくは1.4〜6N/25mmであり、且つ粘着力(AD2)よりも高い。ここで第2の粘着テープの背面の「背面」とは、第2の粘着テープの基材自体、あるいは基材の表面が離型剤等により処理されている場合はその処理面、あるいは基材上にさらに別の層や部材が積層されている場合はその層や部材の面を意味する。粘着力(AD1)の具体的な測定方法は、粘着力(AD2)の場合と同じである。このような特定範囲の粘着力(AD1)を示す粘着剤層は、粘着剤層を構成する粘着剤の組成や厚さ並びに背面処理や背面素材等の諸条件を適宜調整することにより形成できる。先に述べたように粘着力(AD2)が比較的高い特定の範囲に設定されているので、粘着力(AD1)の方も比較的高く設定してもめくれの問題は生じにくい。すなわち第1の粘着テープの粘着力の設定の自由度が広がるので、粗面に対する接着性とめくれ回避の双方のバランスを考慮し、第1の粘着テープの粘着力を最適な粘着力に適宜設定すれば良い。
以下、第1の粘着テープ及び第2の粘着テープの各構成を説明する。
[第1の粘着テープ]
第1の粘着テープは、基材の片面に粘着剤層を有する。粘着剤層を構成する粘着剤の種類は特に限定されないが、ゴム系粘着剤が好ましい。一般にゴム系粘着剤は固形粘着剤なので、カレンダー方式等の塗工法により粘着剤層を比較的厚く形成できる。粘着剤層を厚くすると粗面への馴染み性が高くなり、接着不良の問題が生じにくく、また塗料や下地剤等の硬化前の液状組成物が粘着剤層と粗面との間に浸入するのを防止できる。第1の粘着テープの粘着剤層の厚さは、好ましくは0.02〜0.40mmである。
ゴム系粘着剤のゴム成分の具体例としては、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、合成イソプレンゴム、ブタジエンゴム等が挙げられる。2種以上のゴム成分を併用しても良い。中でも、天然ゴムが好ましい。
ゴム系粘着剤は、粘着付与樹脂を含むことが好ましい。粘着付与樹脂の具体例としては、ロジン、ロジンエステル等のロジン系樹脂、テルペン樹脂、芳香族変性テルペン樹脂、水添テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂等のテルペン系樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、共重合系石油樹脂、脂環式系石油樹脂、クマロン・インデン樹脂、ピュアー・モノマー系樹脂等の重合系樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹脂等の縮合系樹脂等が挙げられる。2種以上の粘着付与樹脂を併用しても良い。粘着付与樹脂の配合量は、ゴム成分100質量部に対し、好ましくは20〜200質量部、より好ましくは30〜150質量部、特に好ましくは50〜100部である。
さらにゴム系粘着剤は、増量剤(フィラー)やプロセスオイルを含むことが好ましい。増量材の具体例としては、炭酸カルシウム、酸化亜鉛等が挙げられる。増量剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対し、好ましくは30〜200質量部である。プロセスオイルの配合量は、ゴム成分100質量部に対し、好ましくは5〜50質量部である。さらに、本考案の目的を損なわない範囲内において、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤等も添加できる。
ただし、第1の粘着テープの粘着剤層を構成する粘着剤は、以上説明したゴム系粘着剤に限定されない。場合によっては、後述するアクリル系粘着剤であっても良いし、その他、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤等であっても良い。
第1の粘着テープの基材の種類は特に限定されないが、作業性の点から、和紙、クレープ紙、上質紙等の紙類;レーヨン、綿、ポリエステル等の単独又は混紡による紡績糸、ポリエステルやアクリル等の長繊維、ポリエチレンフラットヤーン等を製織した織布又は編布の片面又は両面にポリエチレン等の樹脂をラミネートしたものが好ましい。これら紙類や織布又は編布を基材として用いると、第1の粘着テープを手で容易に切断できるので作業性が向上する。特に、織布又は編布を基材として用いると、第1の粘着テープを横方向に(緯糸に沿って)真っ直ぐ切断でき、しかも粗面の凹凸に対応可能な柔軟性を有し、さらに粘着剤層の粘着剤が基材にも適度に染み込むのでより好ましい。このような点から、例えば、スフ等の織布にポリエチレン等の樹脂をラミネートした基材等を好適に使用できる。第1の粘着テープの基材の厚さは、好ましくは0.05〜0.3mmである。
ただし、第1の粘着テープの基材は以上説明した紙類や織布又は編布に限定されない。場合によっては、例えばポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等であっても良い。また、基材の粘着剤層が形成される面とは反対側の面に、離型剤を塗布しても良い。
[第2の粘着テープ]
第2の粘着テープは、基材の片面に粘着剤層を有する。粘着剤層を構成する粘着剤の種類は特に限定されないが、剥離性の点から、アクリル系粘着剤が好ましい。第2の粘着テープの粘着剤層の厚さは、好ましくは0.01〜0.10mmである。
アクリル系粘着剤のベースポリマーであるアクリル系ポリマーとしては、一般に、アルキル(メタ)アクリレートを主成分とするポリマーが用いられる。ここで「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。特に、アルキル(メタ)アクリレートと他のラジカル重合性モノマーとの共重合体が好ましい。アルキル(メタ)アクリレートの具体例としては、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等の炭素原子数が2〜12のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。2種以上のアルキル(メタ)アクリレートを併用しても良い。上記アクリレートとの共重合性モノマー成分としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のカルボキシル基含有モノマー及びその無水物、(メタ)アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、N−ビニルアセトアミド等の窒素含有モノマー、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート等の水酸基含有モノマー等が挙げられる。2種以上の共重合性モノマー成分を併用しても良い。
アクリル系ポリマーは、架橋剤によって架橋していることが好ましい。架橋剤の具体例としては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、キレート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、メラミン系架橋剤等が挙げられる。架橋剤の配合量はベースポリマー100質量部に対し、好ましくは0.01〜5.0質量部である。
ただし、第2の粘着テープの粘着剤層を構成する粘着剤は、以上説明したアクリル系粘着剤に限定されない。場合によっては、先に述べた第1の粘着テープに好適に使用されるゴム系粘着剤と同様のものであっても良いし、その他、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤等であっても良い。
第2の粘着テープの基材の種類は特に限定されないが、作業性の点から、先に述べた第1の粘着テープに好適に使用される紙類や織布又は編布と同様のものが好ましい。ただし第2の粘着テープの基材の場合は、ポリエステル等の樹脂の紡績糸若しくは長繊維又はポリエチレン等の樹脂のフラットヤーンからなる織布又は編布の両面に、ポリエチレン等をラミネートした基材等を好適に使用できる。第2の粘着テープ基材の厚さは、好ましくは50〜150mmである。
ただし、第2の粘着テープの基材は紙類や織布又は編布に限定されない。場合によっては、例えばポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等であっても良い。また、基材の粘着剤層が形成される面とは反対側の面に、離型剤を塗布しても良い。
第2の粘着テープの幅方向の一方の端部を粘着剤無塗布部分とする方法は特に限定されず、例えば、粘着剤のストライプ塗工、あるいは粘着面へのフィルム類の貼り合わせ等による糊殺し加工等、様々な方法がある。ただし、他の粘着テープの製造の為の粘着剤塗工工程で生じる耳端部廃材を第2の粘着テープとして再利用することが特に好ましい。以下、この耳端部廃材について説明する。
図4はロールコート方式による粘着剤の塗工工程を示す斜視図である。この方式においては、基材Aをバックロール8とコーティングロール9の間に通すことにより、基材A上に粘着剤層Bを連続的に形成する。塗布する粘着剤bは、上部のノズル10から供給される。粘着剤層Bの幅は、両端の液寄せ部材11の位置で調整すれば良い。
図4に示すように、基材Aのほぼ全幅に亘り粘着剤層Bが形成されるが、基材Aの耳端部(幅方向の両端部)には、粘着剤無塗布部分dが残る。仮に基材Aの耳端部の位置まで粘着剤を全面塗布しようとすると、基材Aが蛇行して左右にずれた場合に粘着剤bが基材Aの端部からはみ出し、基材Aの裏側に回り込んでしまう。すると後工程(乾燥工程や巻き取り工程等)で基材Aがガイドロール等から剥離しにくくなり、予想外の高い張力がかかって粘着テープが伸びたり切断したりする恐れがある。このようなトラブルを回避する為には、基材Aの耳端部は粘着剤無塗布部分dとする必要があるのである。なお、図4ではロールコート方式を示して説明したが、それ以外の方式、例えば、ダイコート、カレンダーコート、リバースコート、グラビアコート、ナイフコート等の様々な方式においても、通常は粘着剤無塗布部分dが残る。このような粘着剤無塗布部分dの部分は、通常、耳端部廃材として廃棄処分される。
図4において、基材Aは最終製品としての粘着テープの幅(例えば25mm又は50mm)よりも非常に広い幅(例えば1000mm〜1500mm)にしてある。広幅の基材A上に粘着剤層Bを形成し、最終的に切断して最終製品を得る方がコスト的に有利だからである。
図5はコアカット方式による切断工程を示す斜視図である。図4に示した塗工工程で得た中間品は巻き取られ、図5(A)に示すようなログロール12とする。そして図5(B)に示すように、ログロール12をシャフト13に接続し回転させ、回転する切断刃14で切断する。これにより図5(C)に示すような粘着テープ製品15が多数得られる。一方、ログロール12の端部である粘着剤無塗布部分dが存在する部分は、耳端部廃材16となる。
以上のような耳端部廃材16を本考案の第2の粘着テープとして再利用すれば、粘着剤無塗布部分dを形成する為の面倒な工程が不要となり、製造コスト削減や資源の有効活用の点からも好ましく、産業廃棄物の削減という環境政策上の理由からも好ましい。
以下、実施例により本考案を説明する。ただし、本考案はこれら実施例に限定されるものではない。以下の記載において「部」は「質量部」を意味する。
<実施例1〜3、比較例1〜2>
(基材)
以下のスフ織布製基材SF150〜SF210及びポリエチレン織布製基材PE115〜PE125を用意した。
「SF150」:スフ織布(縦糸40本、横糸30本)の片面(粘着剤層が形成される面とは反対側の面)にポリエチレンをラミネートし、さらにその上に長鎖アルキル系離型剤を塗布した厚さ0.15mmのスフ織布製基材。
「SF180」:スフ織布(縦糸30本、横糸25本)の片面(粘着剤層が形成される面とは反対側の面)にポリエチレンをラミネートし、さらにその上に長鎖アルキル系離型剤を塗布した厚さ0.18mmのスフ織布製基材。
「SF210」:スフ織布(縦糸45本、横糸35本)の片面(粘着剤層が形成される面とは反対側の面)にポリエチレンをラミネートし、さらにその上に長鎖アルキル系離型剤を塗布した厚さ0.21mmのスフ織布製基材。
「PE115」:ポリエチレン織布の両面にポリエチレンをラミネートし、一方のポリエチレンラミネート層(粘着剤層が形成されるポリエチレンラミネート層とは反対側のポリエチレンラミネート層)の表面に長鎖アルキル系離型剤を塗布した厚さ0.115mmのポリエチレン織布製基材。
「PE125」:厚さが0.125mmであること以外は「PE115」と同じポリエチレン織布製基材。
(粘着剤)
以下のゴム系粘着剤NR1〜NR3及びアクリル系粘着剤AC1〜AC3を用意した。
「NR1」:天然ゴム100部、炭酸カルシウム150部、粘着付与樹脂(日本ゼオン社製、商品名クイントンR100、以下同じ)100部、プロセスオイル30部を含むゴム系粘着剤。
「NR2」:天然ゴム100部、炭酸カルシウム140部、粘着付与樹脂70部、プロセスオイル30部を含むゴム系粘着剤。
「NR3」:天然ゴム65部、再生ゴム35部、炭酸カルシウム140部、粘着付与樹脂100部、プロセスオイル30部を含むゴム系粘着剤。
「AC1」:2−エチルヘキシルアクリレート97部及びアクリル酸3部を溶媒中で2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)を開始剤として重合し、固形分50%のアクリル系ポリマーを得た。このアクリル系ポリマーをベースポリマーとして100部、イソシアネート系硬化剤(綜研化学社製、商品名L−45)1部を含むアクリル系粘着剤。
「AC2」:ブチルアクリレート20部、2−エチルヘキシルアクリレート77部及びアクリル酸3部を溶媒中で2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)を開始剤として重合し、固形分50%のアクリル系ポリマーを得た。このアクリル系ポリマーをベースポリマーとして100部と、イソシアネート系硬化剤(綜研化学社製、商品名L−45)1部を含む粘着剤。
「AC3」:ブチルアクリレート20部、2−エチルヘキシルアクリレート79部及びアクリル酸1部を溶媒中で2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)を開始剤として重合し、固形分50%のアクリル系ポリマーを得た。このアクリル系ポリマーをベースポリマーとして100部と、イソシアネート系硬化剤(綜研化学社製、商品名L−45)1部を含む粘着剤。
(第1及び第2の粘着テープの作製)
表1に示す組合せで、基材の片面に粘着剤層を形成して第1及び第2の粘着テープを得た。具体的には、ゴム系粘着剤を使用する場合は基材の片面にゴム系粘着剤をカレンダーロールで塗布してゴム系粘着剤層を形成し、アクリル系粘着剤を使用する場合は基材の片面にアクリル系粘着剤をロールコーターで塗布、乾燥してアクリル系粘着剤層を形成した。
(粘着剤層の厚さの測定)
JIS Z 0237(2000)に準じて、粘着剤層を形成する前の基材の厚さと粘着剤層を形成した後の粘着テープの厚さを測定し、粘着テープの厚さから基材の厚さを差し引くことにより、各粘着テープの粘着剤層の厚さを算出した。結果を表1に示す。
(粘着テープ積層体の作製)
表1に示す組合せで、第1の粘着テープの背面に第2の粘着テープの粘着剤層が接するように第2の粘着テープを積層し、実施例1〜3、比較例1〜2の粘着テープ積層体を得た。
(粘着力の測定)
JIS Z 0237(2000)に準じて、剥離角180°、圧着後の養生時間20分、剥離速度300mm/分の条件でテープ背面に対する引き剥がし粘着力試験を実施し、第2の粘着テープの背面(第2の粘着テープの基材の離型剤処理面)に対する第1の粘着テープの粘着剤層の粘着力(AD1)と、第1の粘着テープの背面(第1の粘着テープの基材の離型剤処理面)に対する第2の粘着テープの粘着剤層の粘着力(AD2)を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0003205388
<評価方法>
以上の実施例1〜3、参考例1、比較例1〜2の粘着テープ積層体を、以下の方法で評価した。結果を表2に示す。
(めくれの発生)
図6に示すように、ロール状に巻回された状態の粘着テープ積層体の端部(1及び2の端部)を90°方向に引っ張って、約500mm/分の速度で1000mm長を巻き戻した。その際に、図6(A)に示すように問題無く巻き戻せたか、あるいは図6(B)に示すように巻き戻そうとする第1の粘着テープ1がその下にある第2の粘着テープ2の背面を引っ張ってしまうことにより下側の第2の粘着テープ2が浮いてしまう「めくれ」の問題が発生したかどうかを観察し、以下の基準で評価した。
「〇」:めくれは発生せず、必ず図6(A)に示す状態で円滑に巻き戻すことができた。
「△」:めくれが発生したが、発生頻度が少なく状態も軽度なものであった。
「×」:必ず図6(B)に示すような酷いめくれが発生した。
(はみ出し部Cの粗面に対する接着性)
道路等の粗面を想定し、#280耐水研磨紙をSUS板に固定した試験板(研磨面が上側)を準備した。この試験板を被着体とし、JIS Z 0237(2000)に準じて、剥離角90°、圧着後の養生時間24時間、剥離速度500mm/分の条件で試験板に対する第2の粘着テープの粘着力を測定した。この試験により、第2の粘着テープのはみ出し部Cの粗面に対する接着性を評価できる。具体的には、以下の基準で評価した。
「○」:粘着力が5N/25mm以上であり、試験板への糊残りは発生しなかった。
「△」:粘着力が2N/25mm以上、5N/25mm未満であり、試験板への糊残りが発生しなかった。
「×」:粘着力が2N/25mm未満であり接着性が劣っていた、あるいは粘着力は高いが糊残りが発生した。
(第2の粘着テープの剥離性)
上記の「はみ出し部Cの粗面に対する接着性」で用いた試験片と同じものを用意した。そして図7に示すように粘着テープ積層体を試験板17に貼着し、第2の粘着テープ2のはみ出し部Cのみをチャック18で掴み、JIS Z 0237(2000)に準じて、剥離角90°、圧着後の養生時間24時間、剥離速度500mm/分の条件で第2の粘着テープ2を第1の粘着テープ1の背面から剥がした。その際に、図7(A)に示すように第2の粘着テープ2を第1の粘着テープ1の背面から正常に剥がせたか、あるいは図7(B)に示すように第1の粘着テープ1も一緒に剥がれてしまったかどうかを観察し、以下の基準で評価した。
「○」:必ず図7(A)に示す状態で正常に剥がすことができた。
「△」:20〜30%程度の頻度で、図7(B)に示すように第1の粘着テープ1も一緒に剥がれてしまった。
「×」:ほぼ100%の頻度で、図7(B)に示すように第1の粘着テープ1も一緒に剥がれてしまった。
(第1の粘着テープの粗面に対する接着性)
上記の「はみ出し部Cの粗面に対する接着性」と同じ試験を、第1の粘着テープに対して実施し、同じ基準で評価した。
Figure 0003205388
<評価結果>
表1に示すように、実施例1〜3ではめくれは発生せず、図6(A)に示すように円滑に巻き戻すことができた。しかも第2の粘着テープのはみ出し部C及び第1の粘着テープの双方ともに粗面に対する接着性が良好であり、糊残りも発生しなかった。さらに第2の粘着テープを第1の粘着テープの背面から図7(A)に示すように正常に剥離できた。
比較例1は、第1の粘着テープの背面に対する第2の粘着テープの粘着力(AD2)が低過ぎるので、図6(B)に示すようなめくれの発生を回避する為に第1の粘着テープの粘着剤の組成や厚さを調整してその粘着力を全体的に低くした例である。その結果、めくれの発生は無かったが、第1の粘着テープの粗面に対する接着性が劣り、しかも第2の粘着テープを第1の粘着テープの背面から剥離する際に図7(B)に示すように第1の粘着テープ1も一緒に剥がれてしまった。さらに、第2の粘着テープのはみ出し部Cも粗面に対する接着性も劣っていた。
比較例2は、第1の粘着テープの背面に対する第2の粘着テープの粘着力(AD2)が高過ぎるので、図7(B)に示すような第2の粘着テープの剥離不良を回避する為に第1の粘着テープの粘着剤の組成や厚さを調整してその粘着力を全体的に高くした例である。その結果、第2の粘着テープの剥離不良は無かったが、図6(B)に示すようなめくれが発生し、しかも第2の粘着テープのはみ出し部C及び第1の粘着テープの双方ともに粘着力が高過ぎるので、糊残りが発生した。
<実施例4〜6>
第2の粘着テープとして他の粘着テープの製造の為の粘着剤塗工工程で生じた耳端部廃材を使用したこと以外は、実施例1〜3と同様にして粘着テープ積層体を製造した。これら粘着テープ積層体は、実施例1〜3と同様にめくれは発生せず、粗面に対する接着性も良好であり、糊残りも発生しなかった。しかも、図1及び3に示したような粘着剤無塗布部分2dを有するので第2の粘着テープ2が剥離し易いものであった。
本考案の粘着テープ積層体は、例えば、道路、建築物の外壁等の粗面を多層塗装する際のマスキング用途において有用である。特に、横断歩道やセンターライン等の各種路面標示や駐車場等における区分けライン表示などの塗装を施す際の見切りライン形成用に非常に好適である。
1 第1の粘着テープ
1a 基材
1b 粘着剤層
1c 見切り部
2 第2の粘着テープ
2a 基材
2b 粘着剤層
2c 見切り部
C はみだし部
2d 粘着剤無塗布部分
3 巻芯
4 路面
5 プライマー
6 骨材
7 トップコート
A 基材
B 粘着剤層
b 粘着剤
d 粘着剤無塗布部分
8 バックロール
9 コーティングロール
10 ノズル
11 液寄せ部材
12 ログロール
13 シャフト
14 切断刃
15 粘着テープ製品
16 耳端部廃材
17 試験板
18 チャック

Claims (6)

  1. 基材の片面に粘着剤層を有する第1の粘着テープと、基材の片面に粘着剤層を有する第2の粘着テープとを有し、第1の粘着テープの背面に第2の粘着テープの粘着剤層が接し且つ第2の粘着テープの見切り部が第1の粘着テープの見切り部から突き出るように積層されている粘着テープ積層体であって、
    JIS Z 0237(2000)に準じて測定される第1の粘着テープの背面に対する第2の粘着テープの粘着剤層の粘着力(AD2)が、1.5〜8N/25mmであることを特徴とする粘着テープ積層体。
  2. JIS Z 0237(2000)に準じて測定される第2の粘着テープの背面に対する第1の粘着テープの粘着剤層の粘着力(AD1)が、1.4〜7N/25mmであり、且つ粘着力(AD2)よりも低い請求項1記載の粘着テープ積層体。
  3. 第2の粘着テープのテープ幅方向の一方の端部に粘着剤無塗布部分が有る請求項1又は2記載の粘着テープ積層体。
  4. 第2の粘着テープが、他の粘着テープの製造の為の粘着剤塗工工程で生じる耳端部廃材である請求項3記載の粘着テープ積層体。
  5. 第1の粘着テープの粘着剤層がゴム系粘着剤からなる請求項1〜4の何れか一項記載の粘着テープ積層体。
  6. 粗面の塗装マスキング用の粘着テープ積層体である請求項1〜5の何れか一項記載の粘着テープ積層体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017179297A (ja) * 2016-03-31 2017-10-05 株式会社寺岡製作所 粘着テープ及びその製造方法
JP2018196857A (ja) * 2017-05-24 2018-12-13 株式会社マルテー大塚 マスキングシート

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