JP3189572B2 - 水性塗料組成物 - Google Patents

水性塗料組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抑泡性・消泡性に優れ
た水性塗料組成物に関し、詳しくは金属素材に直接もし
くは下地塗料の上に塗布する焼付用の被覆用組成物であ
り、更に詳しくは缶内面塗料等に用いた場合、優れた抑
泡性・消泡性を持つロールコート用水性塗料組成物に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、缶用塗料や防食塗料は省資
源、省エネルギー、低公害化、あるいは安全衛生性等の
面から水系への移行が望まれている。
【0003】例えば、界面活性剤を使用して、エポキシ
樹脂を水中に分散させる方法としては、アニオン系界面
活性剤を用いる方法と、ノニオン系界面活性剤を用いる
方法の2法が知られている。しかしながら、前者におい
ては、乳化過程および貯蔵中にオキシラン環が開環して
しまい、反応性が低下して形成塗膜の性能が劣ったり、
また、時には貯蔵中に増粘、ゲル化の問題を起こし易
く、一方、後者においては、分散性および貯蔵安定性を
向上させるため系中にかなり多量の界面活性剤を含ませ
ている。このためこの界面活性剤が、形成された塗膜の
化学的および機械的性質に悪影響を及ぼす傾向がある。
【0004】この問題を解決する方法として、エポキシ
樹脂をアクリル系樹脂で変性して、乳化力のあるセグメ
ントを分子中に導入した自己乳化型エポキシ樹脂が種々
提案されている。
【0005】例えば、特開昭53−1228号公報は、
エポキシ樹脂の存在下にて過酸化ベンゾイルなどのフリ
ーラジカル発生剤を用いてカルボン酸モノマーを含むモ
ノマー混合物を重合することにより得られるグラフト化
されたエポキシ樹脂が、塩基を含む水性媒体中に安定に
分散され得ることを開示している。特開昭53−149
63号公報および特開昭55−9433号公報は、アク
リル系樹脂と比較的高分子量の芳香族系エポキシ樹脂と
を反応させたカルボキシル基過剰の部分反応物が、アン
モニアもしくはアミンの存在で水性媒体中に安定に分散
し得ることを開示している。特開昭55−3481号公
報、および特開昭55−3482号公報は、カルボキシ
ル基官能性ポリマーをアミンエステル化触媒の存在下で
エポキシ樹脂とエステル化したエポキシ樹脂のオキシラ
ン基を実質上有しない化合物を塩基によって水中に自己
乳化した自己乳化性エポキシエステルコポリマーを開示
している。特開昭57−105418号公報および特開
昭58−198513号公報は、芳香族系エポキシ樹脂
と(メタ)アクリル酸を部分反応させてなる一分子中に
エポキシ基とアクリロイル基とを有する低分子化合物と
アクリル酸もしくはメタアクリル酸を含むモノマー混合
物を調合し、塩基性化合物で中和して得られる水性の分
散体組成物を開示している。
【0006】又、特開昭59−213718号公報は、
アクリル系樹脂の合成および芳香族系エポキシ樹脂の溶
解で比較的高沸点の溶剤を用いて、無触媒下で反応した
カルボキシル基過剰のエポキシ樹脂・アクリル系樹脂部
分反応物を塩基の存在下に水性媒体中に分散して得られ
る水性樹脂分散体を開示している。
【0007】上記技術により得られる自己乳化型エポキ
シ樹脂の水性樹脂分散体を塗料として用いる場合、より
速い硬化速度が必要とされる時には水溶性アミノ樹脂や
フェノール樹脂が配合される。これらの水性樹脂分散体
を金属板のような被塗装基材に塗装する方法としては、
スプレー塗装、ロールコーター塗装、浸漬塗装、カーテ
ンフローコーター等の種々のものがあるが、その中でも
ロールコーター塗装は塗装装置のコストおよび塗膜量の
比較的少ない塗膜であっても安定して塗装することがで
きるという利点を有するので、種々の金属板の塗装、特
にコイル状あるいはシート状金属板を塗装する場合の主
流となっている。
【0008】ところが、従来の水性樹脂分散体は通常そ
れ自体が非常に泡立ち易いことから、塗装の際には各種
の消泡剤が用いられるが、水性塗料用として安定して使
用できる消泡剤が少ないことと、特に缶内面塗料として
用いる場合は消泡剤自体の衛生性が問題であった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、ロール
コーター塗装における塗装性、特に、抑泡性・消泡性の
向上を図るために鋭意検討を重ねた結果、特定の構造の
有機溶剤を少量用いることにより、優れたロールコート
塗装性を示すことを見いだし本発明に至ったもので、本
発明は前記の従来における種々の欠点を改良し、缶内面
用塗料としてロールコーター塗装の際、溶剤型塗料と同
等の良好な形成塗膜、すなわち塗膜欠陥が発生せず、平
滑な塗膜表面を形成することができる水性塗料を提供す
るものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】第1の発明は、一塩基性
カルボン酸モノマーを必須成分とするアクリル系樹脂
(A)成分と、数平均分子量1400以上の芳香族系エ
ポキシ樹脂(B)成分とを主成分とする樹脂を、塩基の
存在下に水性媒体中に分散させてなる水性塗料組成物に
おいて、炭素数8〜20の脂肪族系炭化水素0.1〜5
重量%と下記一般式(1)で示される有機溶剤を、塗料
総量に対してトータル20重量%以下含むことを特徴と
する水性塗料組成物である。 一般式(1) (ただし、式中R1 〜R4 は、Hもしくはアルキル基、
5 はアルキル基、nは1〜3を表す。)
【0000】第2の発明は、一塩基性カルボン酸モノマ
ーを必須成分とするアクリル系樹脂(A)成分と、数平
均分子量1400以上の芳香族系エポキシ樹脂(B)成
分とを構成成分とする樹脂を、塩基の存在下に水性媒体
中に分散させてなる水性塗料組成物において、炭素数8
〜20の脂肪族系炭化水素0.1〜5重量%と下記一般
式(1)で示される有機溶剤を、塗料総量に対してトー
タル20重量%以下含むことを特徴とする水性塗料組成
物である。 一般式(1) (ただし、式中R1 〜R4 は、Hもしくはアルキル基、
5 はアルキル基、nは1〜3を表す。)
【0000】第3の発明は、30〜70重量%の一塩基
性カルボン酸モノマーを必須成分とする重量平均分子量
3000〜200000のアクリル系樹脂(A1)10
0重量部と、数平均分子量1400以上の芳香族系エポ
キシ樹脂(B)100〜400重量部とを、上記樹脂
(A1)と樹脂(B)との合計に対して0.01〜0.
5重量%のアミン系触媒の存在下反応せしめた遊離のカ
ルボキシル基を含有する部分反応物(C)を塩基の存在
下に水性媒体中に分散させてなる水性樹脂分散体におい
て、炭素数8〜20の脂肪族系炭化水素0.1〜5重量
%と下記一般式(1)で示される有機溶剤を、塗料総量
に対してトータル20重量%以下含むことを特徴とする
水性塗料組成物である。 一般式(1) (ただし、式中R1 〜R4 は、Hもしくはアルキル基、
5 はアルキル基、nは1〜3を表す。)
【0000】本発明において用いられるアクリル系樹脂
(A)成分は、アクリル酸、メタクリル酸などの一塩基
性カルボン酸モノマーとその他の共重合性モノマーから
なるモノマー混合物を溶剤中でアゾビスイソブチロニト
リル、過酸化ベンゾイルなどの通常のラジカル重合開始
剤を用いて70℃ないし150℃の温度で共重合せしめ
ることにより得ることができる。
【0012】上記共重合性モノマーとしては、アクリル
酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピ
ル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、ア
クリル酸n−アミル、アクリル酸イソアミル、アクリル
酸n−ヘキシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アク
リル酸n−オクチル、アクリル酸デシル、アクリル酸ド
デシルなどのアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、
メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−アミル、メ
タクリル酸n−ヘキシル、メタクリル酸2−エチルヘキ
シル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸デシ
ル、メタクリル酸ドデシルなどのメタクリル酸エステル
類、スチレン、ビニルトルエン、2−メチルスチレン、
t−ブチルスチレン、クロルスチレンなどのスチレン系
モノマー、アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒ
ドロキシプロピル、メタクリル酸ヒドロキシエチル、メ
タクリル酸ヒドロキシプロピルなどのヒドロキシ基含有
モノマー、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N
−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどのN−置
換(メタ)アクリル系モノマー、アクリル酸グリシジ
ル、メタクリル酸グリシジルなどのエポキシ基含有モノ
マー、並びにアクリロニトリルなどの1種又は2種以上
から選択することができる。
【0013】一塩基性カルボン酸モノマーの使用量は全
モノマー量に対して30ないし70重量%が好ましく、
さらに好ましくは30ないし60重量%である。30重
量%より少ない使用量では水性媒体中における樹脂の分
散安定性、塗装した塗膜の金属に対する密着性や耐溶剤
性などがいずれも悪くなる傾向がある。逆に、70重量
%より多い使用量ではアクリル系樹脂(A)を重合させ
る際反応系の粘度が極端に高くり、製造が困難となった
り、塗装した塗膜の耐水性などが悪くなる傾向がある。
【0014】また、本発明において用いられるアクリル
系樹脂(A)成分は、数平均分子量1400以上の芳香
族系エポキシ樹脂(B)成分の溶液中で、上記アクリル
酸、メタクリル酸などの一塩基性カルボン酸モノマーと
その他の共重合性モノマーからなるモノマー混合物を反
応させて得る事もできる。
【0016】アクリル系樹脂(A)は、重量平均分子量
が3000〜200000であることが好ましく、30
00ないし20000の範囲にあることがより好まし
い。重量平均分子量が3000より小さいと塗膜の架橋
密度が増大する結果、加工性に支障をきたすと同時に塗
膜表面のグロスが低下する。また、20000より大き
くなると芳香族系エポキシ樹脂(B)との反応時ゲル化
を生じやすくなる傾向がある。200000より大きく
なると、アクリル系樹脂(A)と芳香族系エポキシ樹脂
(B)とを反応させないで混合のみを行った場合でさ
え、系の粘度が高くなり、塗料にした場合、低固形分と
なる傾向があり、タレや塗料の飛び散りなどが生じやす
く、塗装性が低下する傾向がある。
【0015】本発明において用いられる芳香族系エポキ
シ樹脂(B)成分は、ビスフェノールA、ビスフェノー
ルB、ビスフェノールF等のビスフェノール類とエピク
ロルヒドリンとをアルカリ触媒の存在化に縮合させて得
られるもので、1分子中に平均1.1個ないし2.0個
のエポキシ基を有し、数平均分子量が1400以上のも
のが使用される。数平均分子量が1400未満では水性
塗料の加工性が劣る傾向がある。市販品としては、シェ
ル化学株式会社のエピコート1004、エピコート10
07、エピコート1009、エピコート1010などが
ある。また、芳香族系エポキシ樹脂(B)成分として上
記ビスフェノール型エポキシ樹脂のエポキシ基または水
酸基に脱水ヒマシ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ヤシ油脂肪
酸などの植物油脂肪酸もしくはビスフェノールA、アク
リル酸、メタクリル酸などの変性剤を反応せしめた変性
エポキシ樹脂を使用することもできる。
【0017】アクリル系樹脂−芳香族系エポキシ樹脂部
分反応物(C)を製造する場合の反応条件は、アクリル
系樹脂(A)100重量部と芳香族系エポキシ樹脂
(B)100〜400重量部、好ましくは100〜30
0重量部とを、後述するようなアミン系触媒が上記樹脂
(A)と樹脂(B)との合計に対して0.01〜0.5
0重量%、好ましくは0.01〜0.20重量%の存在
下において70ないし120℃で10分間ないし4時間
程度反応させればよい。芳香族系エポキシ樹脂(B)が
100重量部より少ない場合は、水性塗料の抑泡性・消
泡性と加工性が劣る傾向がある。一方、400重量部よ
り多い場合には、塗料の流動性にチキソトロピック性が
増加して塗装時のフローが悪くなる傾向がある。
【0018】上記アミン系触媒としては例えば、トリメ
チルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン等のアル
キルアミン類、2−ジメチルアミノエタノール、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン、アミノメチルプ
ロパノール等のアルコールアミン類、モルホリン等が使
用される。またエチレンジアミン、ジエチレントリアミ
ン等多価アミンも使用できる。
【0019】本発明におけるアクリル系樹脂−芳香族系
エポキシ樹脂部分反応物ないし混合物(C)には、必要
に応じて硬化剤樹脂(D)を添加する事ができる。
【0020】本発明において用いられる硬化剤樹脂
(D)は、アンモニアレゾール、アルカリレゾール等の
フェノール樹脂、ヘキサメトキシメチルメラミン、メチ
ロール化ベンゾグアナミン樹脂、メチロール化尿素樹脂
などのアミノプラスト樹脂等が挙げられる。
【0021】本発明において水性樹脂分散体の調整は、
部分反応物ないし混合物(C)に最終樹脂分散体のPH
が5ないし11となる量のアンモニアもしくはアミンを
加え水性媒体中に分散せしめればよい。
【0022】上記アミンとしては例えば、トリメチルア
ミン、トリエチルアミン、ブチルアミン等のアルキルア
ミン類、2−ジメチルアミノエタノール、ジエタノール
アミン、トリエタノールアミン、アミノメチルプロパノ
ール等のアルコールアミン類、モルホリン等が使用され
る。またエチレンジアミン、ジエチレントリアミン等多
価アミンも使用できる。
【0023】本発明において水性媒体とは、水単独もし
くは少なくとも10重量%以上が水である水と有機溶剤
との混合物である。
【0024】本発明における炭素数8〜20の脂肪族系
炭化水素としては、オクタン、ノナン、デカンなどがあ
る。市販品には、これらの混合物もある。例えば、エク
ソン化学(株)社のアイソパーG(蒸留範囲158〜1
77℃)、アイソパーH(蒸留範囲174〜189
℃)、アイソパーL(蒸留範囲188〜210℃)、ア
イソパーM(蒸留範囲207〜257℃)や日本石油化
学(株)社の0号ソルベント(L)(蒸留範囲187〜
215℃)などである。炭素数が7以下では消泡効果が
小さく、また、塗装中の溶剤の蒸発が早いために効果が
安定しない。炭素数が20を越えると水性塗料になじみ
にくく、塗料の安定性が悪くなる。
【0025】本発明における炭素数8〜20の脂肪族系
炭化水素の使用量は塗料総量に対して、0.1〜5重量
%が望ましい。0.1%未満では効果が小さく、5重量
%を越えると塗料表面への分離や塗装時のハジキが生じ
やすくなる。
【0000】本発明において用いる下記一般式(1)で
示される有機溶剤について説明する。 一般式(1) (ただし、式中R1 〜R4 は、Hもしくはアルキル基、
5 はアルキル基、nは1〜3を表す。)
【0026】一般式(1)の有機溶剤としては、メチル
セロソルブ、エチルセロソルブ、プロピルセロソルブ、
ブチルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビ
トール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールプ
ロピルエーテル、ジプロピレングリコールプロピルエー
テル等のエーテルアルコール類がある。特に、抑泡性・
消泡性の点から、イソブチルセロソルブやブチルカルビ
トール、プロピレングリコールイソプロピルエーテルが
好ましい。
【0027】本発明における有機溶剤の使用量は塗料総
量に対してトータル20重量%以下が望ましい。20重
量%を越えると塗装性はより良くなる場合が多いが、水
性塗料のメリット(引火性、廃ガス中の炭酸ガス・炭化
水素量等)が小さくなる。
【0030】その他の有機溶剤としては制限はないが、
用途に応じて、メタノール、エタノール、n−プロパノ
ール、イソプロパノール、n−ブタノール、 sec−ブタ
ノール、tert−ブタノール、イソブタノール等のアルキ
ルアルコール類、メチルセロソルブアセテート、エチル
セロソルブアセテート等のエーテルエステル類、その他
ジオキサン、ジメチルホルムアミド、ダイアセトンアル
コール等が使用できる。
【0031】適用される基材としては、未処理鋼板、処
理鋼板、亜鉛鉄板、ブリキ板、クロムメッキ鋼板やクロ
ム酸処理鋼板等のティンフリースチール、さらにはニッ
ケルメッキ鋼板、アルミメッキ鋼板、アルミ板などの金
属板がある。塗装方法としては、ロールコーター塗装の
他、エアスプレー、エアレススプレー、静電スプレーな
どのスプレー塗装、浸漬塗装、電着塗装などが可能であ
る。また焼付条件は、温度150℃ないし230℃、時
間としては2ないし30分の範囲から選ぶことができ
る。
【0032】本発明の水性樹脂分散体は必要に応じて分
散体中の水を含む溶剤の一部または全部を、減圧下除去
して塗料として用いることができる。また、さらに塗装
性を改良するための有機溶剤、界面活性剤、消泡剤、滑
り剤などを添加することができる。また、用途に応じ
て、適当な防錆剤、顔料、充填剤などを配合して防錆プ
ライマー、印刷インキ、防食性塗料などに使用すること
もできる。
【0033】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。な
お、例中「部」、「%」はそれぞれ「重量部」、「重量
%」を示す。
【0034】製造例 1 アクリル樹脂溶液(a1)の調製 1)n−ブタノール 56部 2)スチレン 15部 3)アクリル酸エチル 6部 4)メタクリル酸 19部 5)過酸化ベンゾイル 4部 1)の90%を窒素ガス置換した4ッ口フラスコに仕込
み、加熱して115℃に保持した。1)の10%と2)
〜5)の混合溶液を115℃に保ちながら5時間かけて
滴下した。滴下終了後、更にその温度で2時間撹拌した
後、固形分41.6%、重量平均分子量5200のアク
リル樹脂溶液(a1)を得た。
【0035】製造例 2 アクリル樹脂溶液(a2)の調製 1)n−ブタノール 60部 2)スチレン 8部 3)アクリル酸エチル 16部 4)メタクリル酸 16部 5)過酸化ベンゾイル 0.08部 1)の100%と2)〜5)の25%からなる混合溶液
を窒素ガス置換した4ッ口フラスコに仕込み、加熱して
90℃に保持した。ついで2)〜5)の残部75%から
なる混合溶液を90℃に保ちながら2時間かけて滴下し
た。滴下終了後、更にその温度で5時間撹拌した後、固
形分40%、重量平均分子量104000のアクリル樹
脂溶液(a2)を得た。
【0036】製造例 3 エポキシ樹脂溶液(B1)の調製 1)エピコート1009 60部 2)酢酸ブチル 40部 1)、2)を窒素ガス置換した4ッ口フラスコに仕込
み、徐々に加熱して内温を120℃まで上げ、1時間か
けて溶解した後80℃まで冷却し、固形分60.0%の
エポキシ樹脂溶液(B1)を得た。
【0037】製造例 4 硬化剤樹脂溶液(フェノール樹脂溶液(D1))の調製 1)イオン交換水 80部 2)21.5%水酸化ナトリウム水溶液 72部 3)ビスフェノールA 140部 4)37%ホルマリン 400部 5)20%塩酸 70部 6)n−ブタノール 180部 1)〜4)を窒素ガス置換した4ッ口フラスコに仕込
み、50℃で2時間と70℃で1時間反応させて、赤褐
色透明な溶液を得た。40℃まで冷却して、5)を仕込
んだところ、数分間で上層が無色透明の水層、下層が褐
色の有機層に分離した。上層をデカンテーションにより
分離した後6)を仕込み、固形分54%、重量平均分子
量680の硬化剤樹脂溶液(D1)を得た。
【0038】製造例 5 水性樹脂分散体の調製 1)アクリル樹脂溶液(a1) 167部 2)アクリル樹脂溶液(a2) 60部 3)エポキシ樹脂溶液(B1) 300部 4)硬化性樹脂溶液(D1) 49部 5)ブチルカルビトール 20部 6)2−ジメチルアミノエタノール 0.15部 7)10%アンモニア水 90部 8)イオン交換水 666部 1)〜5)を窒素ガス置換した4ッ口フラスコに仕込
み、加熱して115℃に保持した。さらに反応触媒であ
る6)を添加して3時間反応した。反応後、冷却し50
〜55℃に達したら7)を20〜30分間かけて滴下し
中和を行った。滴下終了後、更に8)を45〜60分間
かけて滴下し、固形分22.2%の水性樹脂分散体を得
た。その後、固形分42%まで溶剤の一部を減圧除去し
た。
【0039】実施例1、比較例1 水性塗料の調製 製造例5の水性樹脂分散体に表1のように溶剤と水を添
加し、塗料を調製した。塗料の固形分は30〜35%、
粘度80〜85秒(フォードカップNo.4を用いて2
5℃の時測定)であった。得られた水性塗料の抑泡性・
消泡性を以下の方法によって評価した。水性塗料の有機
溶剤組成と合わせてその結果を表1に示す。
【0040】水性塗料の抑泡性・消泡性の評価方法1 予め泡を含んでいない比重Aを測定した水性塗料150
gを容量240ccのマヨネーズ瓶に入れ、ハミルトン
攪拌機で一定の電圧70Vをかけて激しく攪拌し、泡立
てる。5分間攪拌後1分以内に泡を含んだままの比重B
を測定する。5分間静置後再び泡を含んだままの比重C
を測定する。(A−B)/Bと(A−C)/Cを比較す
る。値の小さいものが抑泡性・消泡性が優れている。
【0041】水性塗料の抑泡性・消泡性の評価方法2 水性塗料をブリキ板上に塗布した直後ガーゼを当て直ち
に引き上げることにより、塗装した塗膜に強制的な泡を
発生させる。30秒間泡の発生と消え方を目視評価す
る。 30秒後殆ど泡が存在しない・・・・・○ 30秒間殆ど変化なく、泡が多い・・・× その中間・・・・・・・・・・・・・・△
【0043】
【表1】
【0000】
【発明の効果】本発明によれば、ロールコート塗装性、
即ち抑泡性・消泡性に優れる、焼き付け型の被覆用塗料
として好適な水性塗料組成物が提供される。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一塩基性カルボン酸モノマーを必須成分
    とするアクリル系樹脂(A)成分と、数平均分子量14
    00以上の芳香族系エポキシ樹脂(B)成分とを主成分
    とする樹脂を、塩基の存在下に水性媒体中に分散させて
    なる水性塗料組成物において、炭素数8〜20の脂肪族
    系炭化水素0.1〜5重量%と下記一般式(1)で示さ
    れる有機溶剤を、塗料総量に対してトータル20重量%
    以下含むことを特徴とする水性塗料組成物。 一般式(1) (ただし、式中R1 〜R4 は、Hもしくはアルキル基、
    5 はアルキル基、nは1〜3を表す。)
  2. 【請求項2】 一塩基性カルボン酸モノマーを必須成分
    とするアクリル系樹脂(A)成分と、数平均分子量14
    00以上の芳香族系エポキシ樹脂(B)成分とを構成成
    分とする樹脂を、塩基の存在下に水性媒体中に分散させ
    てなる水性塗料組成物において、炭素数8〜20の脂肪
    族系炭化水素0.1〜5重量%と下記一般式(1)で示
    される有機溶剤を、塗料総量に対してトータル20重量
    %以下含むことを特徴とする水性塗料組成物。 一般式(1) (ただし、式中R 1 〜R 4 は、Hもしくはアルキル基、
    5 はアルキル基、nは1〜3を表す。)
  3. 【請求項3】 30〜70重量%の一塩基性カルボン酸
    モノマーを必須成分とする重量平均分子量3000〜2
    00000のアクリル系樹脂(A1)100重量部と、
    数平均分子量1400以上の芳香族系エポキシ樹脂
    (B)100〜400重量部とを、上記樹脂(A1)
    樹脂(B)との合計に対して0.01〜0.5重量%の
    アミン系触媒の存在下反応せしめた遊離のカルボキシル
    基を含有する部分反応物(C)を塩基の存在下に水性媒
    体中に分散させてなる水性樹脂分散体において、炭素数
    8〜20の脂肪族系炭化水素0.1〜5重量%と下記
    般式(1)で示される有機溶剤を、塗料総量に対してト
    ータル20重量%以下含むことを特徴とする水性塗料組
    成物。 一般式(1) (ただし、式中R1 〜R4 は、Hもしくはアルキル基、
    5 はアルキル基、nは1〜3を表す。)
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