JP3161779B2 - ウイング式荷物運搬車両 - Google Patents
ウイング式荷物運搬車両Info
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Description
左右側壁上部が跳ね上がって、荷役作業を容易としたウ
イング式荷物運搬車両に関する。
ボディあるいはフラップボディと称され、箱型荷室の左
側天井及び左上部側面が一体となった左ウイング、右側
天井及び右上部側面が一体となった右ウイングと、これ
ら左右のウイングを個々に揺動駆動する左右の駆動装置
と、を備えて構成されている。
側面が解放されるものであるため、その荷役はフォーク
リフトによる作業が主となり、上方からの荷役であるク
レーン作業が困難であった。
とし、跳ね上げられた状態で上方からの荷役が可能なよ
うに該ウイングの一部が折れ曲がるようにした、いわゆ
る中折れ式ウイングの運搬車両がある。
が、一方のウイングの天井幅を全体の約2/3、他方の
ウイングの天井幅を約1/3として、天井分割線をオフ
セットし、且つ、大型の油圧シリンダ装置によって大き
い側のウイングを小さい側のウイングの上方にまで跳ね
上げ、荷室の上方を解放するようにした、いわゆるセン
タオフセット型ウイングの運搬車両がある。
斜可能とし、ウイングが跳ね上げられた状態で該支柱を
車体外方に傾斜させ、荷室上面を解放するようにした支
柱傾斜型の運搬車両がある。
じた状態での該ウイングの剛性が小さくなってしまうと
いう問題点がある。
造コストが増大してしまうという問題点がある。
の場合は、天井が解放される側のウイングが大型となる
ので、これを駆動するシリンダ装置が大型となってしま
うと共に、荷室に対して左右一方の側、即ち、大きいウ
イング側のみからのクレーン作業ができ、他方のウイン
グ側からのクレーン作業ができないという問題点があ
る。
ウイングを同時に傾斜させなければならないので、大型
のシリンダ装置が必要となると共に、支柱が揺動可能で
あることから、剛性が小さくなり、あるいは、この剛性
を補うために、製造コスト、重量が増大するという問題
点がある。これに対して、実公平5−17299号公報
に開示されるように、「荷台の後端部に門型枠体が立設
され、該門型枠体と荷台の前端部に立設された前壁との
間に、該荷台の上面及び側部を覆う断面略逆L字状に形
成された荷台屋根が左右に設けられ、該左右の荷台屋根
の基端が門型枠体と前壁の上縁部に回動自在に枢着さ
れ、且つ、該左右の荷台屋根と門型枠体あるいは前壁の
上縁部との間の少なくとも一方に介装されたシリンダに
よって、該左右の屋根を開閉するようにされた貨物自動
車における荷台屋根開閉装置において、三角形状をなす
三方の位置に枢着部を有するベルクランクの頂部に位置
する中間の枢着部が、前記左右の荷台屋根の基端が枢着
された枢軸に、同軸に回動自在に枢着され、且つ、前記
ベルクランクの下辺の荷台側方に位置する一端の枢着部
には、前記荷台屋根を上方に略直角に開放させる一次作
動用シリンダの基端もしくは該一次作動用シリンダに嵌
挿されたピストン棒の先端が回動自在に枢着され、且
つ、該一次作動用シリンダのピストン棒の先端もしくは
該一次作動用シリンダの基端は、前記荷台屋根が閉じた
状態のとき、ピストン棒が縮んだ状態で位置する部位の
荷台屋根の下面の側部近傍に回動自在に枢着されている
と共に、前記ベルクランクの下辺の荷台内方に位置する
他端の枢着部には、前記荷台屋根の開度を更に大きく広
げる二次作動用シリンダの基端もしくは該二次作動用シ
リンダに嵌挿されたピストン棒の先端が回動自在に枢着
され、且つ、該二次作動用シリンダのピストン棒の先端
もしくは該二次作動用シリンダの基端は、前記荷台屋根
が閉じた状態のとき、ピストン棒が延びた状態で位置す
る部位の門型枠体もしくは前壁の上縁部の側部近傍に回
動自在に枢着されていることを特徴とする貨物自動車に
おける荷台屋根開閉装置」が提案されている。
る荷台屋根開閉装置において、左右の荷台屋根と荷台屋
根の幅方向中央に位置する支持部材との干渉を防止し、
開動時の角度を大きくとるために、前記ベルクランクの
頂部に位置する中間の枢着部を、荷台屋根の上面から上
方に突出するか、及び/又は前記支持部材を荷台屋根の
上面よりも下方に引き込むようにしている。このため、
荷台屋根開閉装置の全高が高くなり、屋根の下方の荷室
空間の高さが限定されてしまうという問題点がある。
又、屋根に凹凸が生じているので、自動車の高速走行時
における空気抵抗が増大したり、支持部材を屋根上面よ
りも凹ませた場合は、ここに雨水が集中し易いという問
題点がある。
れたものであって、ウィング基端の回転軸を上方に突出
させることなく、該ウィングの開放時の揺動角度を大き
くすることができると共に、屋根の上面を水平な面一構
造とすることができウイングや支柱の剛性を損なうこと
なく、又大型のシリンダ装置を用いることなく、更に左
右どちらのウイング側からでも、クレーンによる荷役が
可能とされたウイング式荷物運搬車を提供することを目
的とする。
左側天井及び左上部側面が一体となった左ウイング、右
側天井及び右上部側面が一体となった右ウイングと、こ
れら左右のウイングを箱型荷室の天井の前後方向のセン
タライン側を中心として揺動する左右の駆動装置とを有
してなるウイング式荷物運搬車両において、前記左右の
駆動装置の少なくとも一方を、対応するウイングの車体
前後方向略両端位置で、車体側に、第1の回転軸により
鉛直面内揺動自在に配置された揺動ブラケットと、この
揺動ブラケットを一定角度範囲で駆動する第1のシリン
ダ装置と、前記第1の回転軸の近傍で、前記揺動ブラケ
ットに、前記ウイングを鉛直面内揺動自在に支持する第
2の回転軸と、前記揺動ブラケットと前記ウイング間に
配置され、該揺動ブラケットに対して、前記ウイングを
一定角度範囲で駆動する第2のシリンダ装置と、を含ん
で構成すると共に、前記第1のシリンダ装置による前記
揺動ブラケットの揺動角度、及び第2のシリンダ装置に
よる前記ウイングの前記揺動ブラケットに対する揺動角
度の和を、全開時における前記ウイングの先端が、前記
センタラインの略上方位置となる程度とし、前記対応す
るウイングが閉じられたとき、前記第2の回転軸が、前
記第1の回転軸に対して、車体幅方向、及び、水平方向
外側に隣接する位置で、第1の回転軸と平行になり、該
ウイング、第1及び第2の回転軸が略同一水平面上に位
置するようにすることにより、上記目的を達成するもの
である。
前記ウイングの車両前後方向端内側のスペースに、該ウ
イングの閉じ状態で、上下方向に重ね、且つ、平行に配
置するようにしてもよい。
一方のウイングを、揺動ブラケットに揺動自在に支持
し、且つこの揺動ブラケットをボディ側に揺動自在に支
持し、更に、揺動ブラケットをボディ側に対して第1の
シリンダ装置によって揺動させ、且つ、揺動ブラケット
に支持されたウイングを第2のシリンダ装置によって、
該揺動ブラケットに対して揺動させるようにしている。
即ち、ウイングを2段階に開くようにしている。
のように側面を解放するように跳ね上げられ、クレーン
による荷役が必要な場合は、更に天井を解放するまで跳
ね上げられる。ここで、ウイング自体は従来と同様の構
造であって、中折れ式等にする必要がない。
ぞれに設ければ、天井からのクレーンによる荷役が左右
どちら側からでも可能である。ウィングの基端を揺動ブ
ラケットに揺動自在に支持する第2の回転軸は、ウィン
グが閉じられている時に、第1の回転軸の横方向水平に
隣接した位置となり、且つウィングも、第1の回転軸及
び第2の回転軸を通る水平面上に位置されるので、屋根
上面に凹凸がなく、更に、ウィングの基端を支持する第
2の回転軸は、ウィングを開く際に第1の回転軸廻りに
揺動されて屋根上方に移動するので、第2の回転軸を予
め屋根中央部の支持部材等との干渉を避けるために上方
に突出させる必要がなく、装置の高さを小さくすること
ができる。従って、荷室の高さを大きくとることができ
る。
第2のシリンダ装置によって2段階に駆動されるので、
これらシリンダ装置を大型とする必要がない。従って、
シリンダ装置の取付けペースを作り出すのも容易であ
る。
2のシリンダ装置は、ウイングの閉じ状態で、該ウイン
グの車体前後方端部内側に、上下に重ね合せ、且つ相互
に平行となるように配置されているので、従来のシリン
ダ装置の場合と比較して、特に新たな取付けスペースを
設ける必要がない。
る。
に、箱型荷室12の天井中央における車体前後方向の仮
想分割線であるセンタライン14の左右に、該センタラ
イン14側の側端を中心として上方に揺動可能に配置さ
れ、箱型荷室12の左側天井16A及び左上部側面18
Aが一体となった左ウイング20Aと、右側天井16B
及び右上部側面18Bが一体となった右ウイング20B
と、これら左右のウイング20A、20Bを揺動駆動す
る左右の駆動装置22とを有してなるウイング式荷物運
搬車両10において、前記左右の駆動装置22を、それ
ぞれ、揺動ブラケット24、第1及び第2のシリンダ装
置26、28から構成したものである。なお、左右のウ
イング20A、20Bの車体幅方向内端はセンタシート
20Cにより被われている。
動装置を図3及び図4を参照して説明する。
前後方向両端の下側であって、ウイング前側のエンドパ
ネル23Aの後側、及び、ウイング後側のエンドパネル
23Bの前側に、それぞれ形成された取付けスペース3
0内に配置されている。
ネル23A、23Bの車体幅方向中央に取付けられたセ
ンタブラケット31に、第1の回転軸32によって鉛直
面内揺動可能に取付けられている。
けスペース30内の車体幅方向外側端近傍に設けられた
固定ブラケット34、及び、前記揺動ブラケット24の
センタブラケット31側下端部に、両端をピン36を介
して揺動自在に連結され、該揺動ブラケット24の下端
を車体幅方向外側に引張ることによって、該揺動ブラケ
ット24を上方に揺動させることができるようにされて
いる。
2の近傍位置で、前記揺動ブラケット24に第2の回転
軸38を介して鉛直面内揺動自在に支持されている。こ
の第2の回転軸38と左ウイング20A及び第1の回転
軸32は、左ウイング20Aが閉じているとき、図4に
示されるように、同一水平面上に位置するようにされ、
この状態で箱型荷室12の上面(屋根面)が面一となる
ようにされている。
の端部が前記揺動ブラケット24の自由端近傍に、又、
他方の端部が左ウイング20Aの左側天井16A外端近
傍位置に、それぞれピン40を介して揺動自在に連結さ
れている。
最も短い状態で図4に示されるように、左ウイング20
Aの左側天井16Aが揺動ブラケット24の上面と略平
行となるように引張り、又、最も伸長したときは、左ウ
イング20Aを略90°押し開くようにされている。
も短くなったとき、揺動ブラケット24を図3の状態か
ら、図5の状態まで略70°押し開くようにされてい
る。
たときは、図4に示されるように、揺動ブラケット24
を、箱型荷室12の上面と略平行となるように反時計方
向に駆動するようにされている。
く、又第2のシリンダ装置が最も伸長したときに、これ
ら第1及び第2のシリンダ装置26、28は、図4に示
されるように、ほぼ重なるように、且つ平行となるよう
に配置されている。
前記左ウイング20Aの押し開き角度は、この揺動ブラ
ケット24と共に左ウイング20Aが開かれたとき、通
常のウイングの場合と同様に、側面からの荷役が可能な
程度開かれるようになっている。
され、これから更に第2のシリンダ装置28によって左
ウイング20Aが90°開かれたとき、該左ウイング2
0Aの先端(自由端)は、センタライン14の略上方位
置となるように、第1及び第2のシリンダ装置26、2
8による押し開き角度が設定されている。
て左側天井16Aと左上部側面18Aの結合を強化する
ためのすじかい、図2、図3の符号46は箱型荷室12
の左側面下部を形成するあおり、をそれぞれ示す。
置26によって揺動ブラケット24を図4から図5に示
される状態まで駆動する(左ウイング20Aは図5の2
点鎖線の状態となる)ことによって、フォークリフトに
よる側面からの荷役作業が可能な状態に、左ウイング2
0Aが解放される。このとき、第2の回転軸38は第1
の回転軸32を中心として立上り、ウイング上面(屋根
面)が上方に突出する。
図5の二点鎖線の位置から実線の位置にまで、揺動ブラ
ケット24に対して左ウイング20Aを第2の回転軸3
8を中心として略90°開くことにより、左ウイング2
0A全体を大きく解放し、例えば天井クレーンによる上
方からの荷役作業を可能とする。このとき、第2の回転
軸38は、第1の回転軸32の上方に突出しているので
左ウイング20Aがセンタブラケット31と干渉するこ
とがない。
動装置22についてのみ説明したが、当然、右ウイング
20Bについても同様に駆動装置が設けられる。
についてそれぞれ駆動装置22を設けることによって、
車両の左右どちら側からも、クレーンによる荷役作業を
行うことができる。又、左右のウイング16A、16B
が閉じられた状態では、屋根上面がほぼ面一であるので
車両走行時の空気抵抗、風切音等が少ない。
シリンダ装置26によって左ウイング20Aを側面解放
位置にまで駆動し、次に第2のシリンダ装置28によっ
て左ウイング20Aを天井解放位置にまで駆動するよう
にしているが、本発明はこれに限定されるものでなく、
まず、第2のシリンダ装置28によって左ウイング20
Aを揺動ブラケット24に対して開き、更にこの状態か
ら、第1のシリンダ装置26によって、左ウイング20
Aが開かれた状態で揺動ブラケット24を図5の状態に
まで開くようにしてもよい。
後のエンドプレートを連結するセンタビーム(センタフ
レーム)のない型式のものであるが、本発明はセンタビ
ームがある場合にも当然適用されるものである。
の実施例を示す平面図である。
た状態を示す斜視図である。
車両の左ウイングを閉じた状態での駆動装置を示す断面
図である。
解放した状態を示す断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】箱型荷室の左側天井及び左上部側面が一体
となった左ウイング、右側天井及び右上部側面が一体と
なった右ウイングと、これら左右のウイングを箱型荷室
の天井の前後方向のセンタライン側を中心として揺動す
る左右の駆動装置とを有してなるウイング式荷物運搬車
両において、前記左右の駆動装置の少なくとも一方を、
対応するウイングの車体前後方向略両端位置で、車体側
に、第1の回転軸により鉛直面内揺動自在に配置された
揺動ブラケットと、この揺動ブラケットを一定角度範囲
で駆動する第1のシリンダ装置と、前記第1の回転軸の
近傍で、前記揺動ブラケットに、前記ウイングを鉛直面
内揺動自在に支持する第2の回転軸と、前記揺動ブラケ
ットと前記ウイング間に配置され、該揺動ブラケットに
対して、前記ウイングを一定角度範囲で駆動する第2の
シリンダ装置と、を含んで構成すると共に、前記第1の
シリンダ装置による前記揺動ブラケットの揺動角度、及
び第2のシリンダ装置による前記ウイングの前記揺動ブ
ラケットに対する揺動角度の和を、全開時における前記
ウイングの先端が、前記センタラインの略上方位置とな
る程度とし、前記対応するウイングが閉じられたとき、
前記第2の回転軸が、前記第1の回転軸に対して、車体
幅方向、及び、水平方向外側に隣接する位置で、第1の
回転軸と平行になり、該ウイング、第1及び第2の回転
軸が略同一水平面上に位置するようにしたことを特徴と
するウイング式荷物運搬車両。 - 【請求項2】請求項1において、前記第1及び第2のシ
リンダ装置は、前記ウイングの車両前後方向端内側のス
ペースに、該ウイングの閉じ状態で、上下方向に重な
り、且つ、平行に配置されたことを特徴とするウイング
式荷物運搬車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27195591A JP3161779B2 (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | ウイング式荷物運搬車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27195591A JP3161779B2 (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | ウイング式荷物運搬車両 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0585186A JPH0585186A (ja) | 1993-04-06 |
JP3161779B2 true JP3161779B2 (ja) | 2001-04-25 |
Family
ID=17507144
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27195591A Expired - Fee Related JP3161779B2 (ja) | 1991-09-24 | 1991-09-24 | ウイング式荷物運搬車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3161779B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5544159B2 (ja) * | 2009-12-25 | 2014-07-09 | 株式会社メイダイ | ベンディングカーの荷箱構造 |
-
1991
- 1991-09-24 JP JP27195591A patent/JP3161779B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0585186A (ja) | 1993-04-06 |
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