JP3158774B2 - 多気筒内燃機関の失火検出装置 - Google Patents

多気筒内燃機関の失火検出装置

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JP3158774B2
JP3158774B2 JP09461293A JP9461293A JP3158774B2 JP 3158774 B2 JP3158774 B2 JP 3158774B2 JP 09461293 A JP09461293 A JP 09461293A JP 9461293 A JP9461293 A JP 9461293A JP 3158774 B2 JP3158774 B2 JP 3158774B2
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    • G01M15/04Testing internal-combustion engines
    • G01M15/11Testing internal-combustion engines by detecting misfire
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
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    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
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    • F02D41/1498With detection of the mechanical response of the engine measuring engine roughness
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    • F02D2200/02Input parameters for engine control the parameters being related to the engine
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多気筒内燃機関の失火検
出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】多気筒内燃機関において或る一つの気筒
が失火すると失火を生じた気筒の爆発行程における機関
回転数が低下し、斯くして失火を生じた気筒の爆発行程
中においてクランクシャフトが一定クランク角度回転す
るのに要する時間が他の気筒におけるよりも長くなる。
従って、例えば1番気筒の爆発行程中においてクランク
シャフトが一定クランク角度回転するのに要する時間が
他の気筒におけるよりも長くなった場合には1番気筒が
失火したと判断できることになる。
【0003】しかしながら車両が減速運転されたときに
もクランクシャフトが一定クランク角度回転するのに要
する時間が増大し続けるために或る気筒においてクラン
クシャフトが一定クランク角度回転するのに要する時間
が他の気筒におけるよりも長くなり、従って上述のよう
にクランクシャフトが一定クランク角度回転するのに要
する時間が他の気筒におけるよりも長くなったから失火
を生じていると判断するようにした場合には失火を生じ
ていないにもかかわらずに失火を生じていると誤判断す
ることになる。そこで車両が減速運転されたときにはク
ランクシャフトが一定クランク角度回転するのに要する
時間から減速運転による時間の増大分を減算し、減算し
た時間が他の気筒におけるよりも長くなったときには失
火を生じていると判断するようにした内燃機関が公知で
ある(特願平3−218794号参照)。この内燃機関
では車両が減速運転されたとしても減速運転の影響を受
けることなく失火を良好に検出することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら例えば車
両が波形をなす道路上で運転され、しかもこのとき車両
全体が共振する特定の車速でもって車両が走行せしめら
れると駆動輪のスリップ作用とこれに続く駆動輪のグリ
ップ作用が周期的に繰返されて機関の回転数が変動し、
また機関本体の揺動が増巾されて機関の回転数があたか
も変動したようになる。ところがこのときの機関回転数
の変動は減速運転のときの機関回転数の変動とは異なっ
ているので上述したようにクランクシャフトが一定クラ
ンク角度回転するのに要する時間から減速運転による時
間の増大分を減算しても或る気筒においてクランクシャ
フトが一定クランク角度回転するのに要する時間が他の
気筒におけるよりも一時的に長くなり、従って失火を生
じていないにもかかわらずに失火を生じていると誤判断
することになる。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに1番目の発明によれば図1の発明の構成図に示され
るように、各気筒の燃焼時におけるクランクシャフト1
0の角速度を検出する角速度検出手段Aと、気筒間にお
けるクランクシャフト角速度の偏差を算出する角速度偏
差算出手段Bと、算出された偏差が設定値を越えたとき
には失火が生じている可能性があると仮判定する仮判定
手段Cとを具備した多気筒内燃機関の失火検出装置にお
いて、各気筒間におけるクランクシャフト角速度の変化
量を代表する代表値を求めると共にこれら代表値のうち
から少くとも一組の二つの代表値を選定して選定された
二つの代表値の間の比率が予め定められた比率に対して
予め定められた大小関係を有するか否かを判断する判断
手段Dと、仮判定手段Cにより失火が生じていると仮判
定されたときに、判断手段Dによって上述の二つの代表
値の間の比率が予め定められた比率に対して予め定めら
れた大小関係を有すると判断されたときには失火が生じ
ていると本判定する本判定手段Eとを具備している。
【0006】2番目の発明では1番目の発明において
2の発明の構成図に示されるように、本判定手段Eは、
仮判定手段Cにより失火が生じていると仮判定されたと
きに、判断手段Dによって上述の二つの代表値の間の比
率が予め定められた比率に対して予め定められた大小関
係を有すると判断されたときには失火が生じている可能
性が一層高いと仮判定する2次仮判定手段と、一定期
間内において2次仮判定手段により失火が生じている
可能性が一層高いと仮判定された回数および一定期間内
において2次仮判定手段により失火が生じていないと
仮判定された回数をカウントするカウント手段を含
んでおり、本判定手段Eは、2次仮判定手段により失
火が生じていると仮判定された回数に対する2次仮判定
手段により失火が生じていないと仮判定された回数の
割合が設定値よりも低いときには失火が生じていると本
判定する。
【0007】3番目の発明では1番目の発明において
3の発明の構成図に示されるように、仮判定手段によ
り特定気筒について連続して失火が生じている可能性が
あると仮判定されたときには特定気筒において連続失火
が生じていると判断する連続失火判断手段を具備して
いる。
【0008】
【作用】1番目の発明では、クランクシャフト角速度の
偏差が設定値を越えしかもクランクシャフト角速度の変
量の二つの代表値の間の比率が予め定められた比率に
対して予め定められた大小関係を有すると判断されたと
きには失火が生じていると判定される。 2番目の発明で
は、クランクシャフト角速度の偏差が設定値を越え、ク
ランクシャフト角速度の変化量の二つの代表値の間の比
率が予め定められた比率に対して予め定められた大小関
係を有すると判断され、しかも失火が生じていると仮判
定された回数に対する失火が生じていないと仮判定され
た回数の割合が設定値よりも低いときに失火が生じてい
ると判定される。
【0009】3番目の発明では、特定気筒について連続
して失火が生じている可能性があると判断されたときに
は特定気筒において連続失火が生じたと判断される。
【0010】
【実施例】図4は本発明を4気筒内燃機関に適用した場
合を示している。図4を参照すると、内燃機関は1番気
筒#1、2番気筒#2、3番気筒#3、4番機構#4か
らなる4つの気筒を具備する。各気筒は一方では夫々対
応する枝管を介してサージタンク3に連結され、他方で
は排気マニホルド4に連結される。各枝管2内には夫々
燃料噴射弁5が取付けられる。サージタンク3は吸気ダ
クト6およびエアフローメータ7を介してエアクリーナ
8に連結され、吸気ダクト6内にはスロットル弁9が配
置される。一方、内燃機関1のクランクシャフト10に
はディスク状のロータ11が取付けられ、このロータ1
1の外周面にクランク角センサ12が対面配置される。
また、内燃機関1の本体にはディストリビュータ13が
取付けられ、このディストリビュータ13はクランクシ
ャフト10の1/2の速度で回転するシャフト14を具
備する。このシャフト14にはディスク状をなすロータ
15が固定され、このロータ15の外周面に上死点セン
サ16が対面配置される。クランク角センサ12および
上死点センサ16は電子制御ユニット20に接続され
る。
【0011】電子制御ユニット20はディジタルコンピ
ュータからなり、双方向性バス21を介して相互に接続
されたROM(リードオンリメモリ)22、RAM(ラ
ンダムアクセスメモリ)23、CPU(マイクロプロセ
ッサ)24、タイマ25、入力ポート26および出力ポ
ート27を具備する。タイマ25は電子制御ユニット2
0に電力が供給されるとカウントアップ作用を続行する
フリーラニングカウンタからなり、従ってこのフリーラ
ニングカウンタのカウント値は時刻を表わしていること
になる。エアフローメータ7は吸入空気量に比例した出
力電圧を発生し、この出力電圧はAD変換器28を介し
て入力ポート26に入力される。また、クランク角セン
サ12および上死点センサ16の出力信号が入力ポート
26に入力される。一方、出力ポート27は対応する駆
動回路29を介して1番気筒#1から番気筒#のい
ずれかの気筒が失火したことを示す警告灯30に接続さ
れる。
【0012】図5はロータ11とクランク角センサ12
を示している。図5に示す実施例ではロータ11は30
度おきに等角度間隔で形成された12個の外歯17を有
し、クランク角センサ12は外歯17と対面したときに
出力パルスを発生する電磁ピックアップからなる。従っ
て図5に示す実施例ではクランクシャフト10(図4)
が回転すると、即ちロータ11が回転するとクランク角
センサ12はクランクシャフト10が30度回転する毎
に出力パルスを発生し、この出力パルスが入力ポート2
6(図4)に入力される。
【0013】一方、図6はロータ15と上死点センサ1
6を示している。図6に示す実施例ではロータ15は1
個の突起18を有し、上死点センサ16は突起18と対
面したときに出力パルスを発生する電磁ピックアップか
らなる。前述したようにロータ15はクランクシャフト
10(図4)の1/2の回転速度で回転せしめられる。
従ってクランクシャフト10が回転すると上死点センサ
16はクランクシャフト10が720度回転する毎に出
力パルスを発生し、この出力パルスが入力ポート26
(図4)に入力される。突起18の位置は例えば1番気
筒#1が爆発上死点に達したときに上死点センサ16に
対面するように配置されており、従って1番気筒#1が
爆発上死点に達したときに上死点センサ16は出力パル
スを発生する。CPU24では上死点センサ16の出力
パルスおよびクランク角センサ12の出力パルスに基づ
いて現在のクランク角が計算され、更にクランク角セン
サ12の出力パルスに基づいて機関回転数が計算され
る。
【0014】いずれかの気筒において失火を生じて機関
回転数が低下するとクランクシャフトが一定クランク角
度回転するのに要する経過時間が長くなる。そこで本発
明による実施例では各気筒の燃焼時においてクランクシ
ャフトが一定クランク角度回転するのに要する経過時間
を検出し、この経過時間に基づいて失火が生じているか
否かを判別するようにしている。なお、失火が生じて機
関回転数Nが低下すればこの経過時間は長くなり、一方
クランクシャフト10の角速度は機関回転数Nに比例す
るのでクランクシャフト10の角速度はこの経過時間に
反比例する。
【0015】次に図7から図9を参照しつつこの経過時
間を用いて失火を検出するための基本的な方法について
説明する。なお、図7から図9は点火順序が1−3−4
−2である4気筒内燃機関を例にとって示してある。図
7は3番気筒#3において失火が生じた場合を示してお
り、Nはこのときの機関回転数の変化を示している。ま
た、T1 は1番気筒#1が爆発行程にあるときにクラン
クシャフト10が180クランク角度回転するのに要す
る経過時間を示している。同様にT2 は3番気筒#3の
爆発行程の経過時間を示しており、T3 は4番気筒#4
の爆発行程の経過時間を示しており、T4 は2番気筒#
2の爆発行程の経過時間を示している。
【0016】図7に示されるように3番気筒#3におて
い失火が生じたとすると機関回転数Nが低下し始める。
このように3番気筒#3において失火が生じて機関回転
数Nが低下しても次の4番気筒#4およびこれに続く気
筒において正常な燃焼が行なわれれば機関回転数Nはた
だちに上昇するように思える。しかしながら実際には図
7に示されるように3番気筒#3で失火が生じた後クラ
ンクシャフト10が180クランク角度程度を回転する
間は機関回転数Nが下降し続け、その後ようやく機関回
転数Nが上昇し始める。即ち、機関回転数Nは各爆発行
程時における燃焼圧によって一定に維持されている。し
かしながら3番気筒#3で失火を生ずると3番気筒#3
の爆発行程中、即ちほぼ180クランク角度に亘って機
関に与えられる駆動力が減少するので機関に与えられる
駆動力が減少する期間、即ちクランクシャフト10が1
80クランク角度程度を回転する間は機関回転数Nが下
降し続けることになる。従って3番気筒#3で失火を生
じた場合にはそのときから180クランク角度後の4番
気筒#4の機関回転数Nが最も低下することになる。従
って3番気筒#3において失火が生じたとすると3番気
筒#3の爆発行程の経過時間T2 が大巾に増大し、これ
に続く4番気筒#4の爆発行程の経過時間T 3 が更に増
大し、その後は経過時間が徐々に減少する。
【0017】一方、図7においてΔTは一つ隔てた爆発
行程の経過時間の偏差を示している。例えば4番気筒#
4についてみるとΔT3 は(T3 −T1 )、即ち4番気
筒#4と1番気筒#1の爆発行程の経過時間T3 ,T1
の偏差を示している。従ってこの偏差ΔTは一つ隔てた
爆発行程の間におけるクランクシャフト10の角速度の
偏差を示していることになる。図7に示されるように3
番気筒#3において失火が生じると3番気筒#3の爆発
行程の経過時間T2 は失火が生じる前の2番気筒#2の
爆発行程の経過時間T4 に比べて大巾に増大するので偏
差ΔT2 は大巾に増大する。一方、4番気筒#4の爆発
行程の経過時間T3 は1番気筒#1の爆発行程の経過時
間T1 に比べて更に増大するために偏差ΔT3 は更に大
きくなる。その後は経過時間が減少していくので偏差Δ
Tは小さくなっていく。従ってΔTは4番気筒#4の爆
発行程に対応する偏差ΔT3 が最も大きくなり、図7に
示す設定値Kを越えた気筒のうちでΔTが最も大きい気
筒の一つ前の気筒、即ち3番気筒#3において失火が生
じていたと判別できることになる。
【0018】ところで減速運転が開始されて例えば図8
に示されるように機関回転数Nが加速度的に減少せしめ
られると各気筒の爆発行程の経過時間Tは加速度的に増
大し、斯くして一つ隔てた爆発行程の経過時間の偏差Δ
Tが破線で示すように次第に増大する。その結果、2番
気筒#2では失火が生じていないにもかかわらずに偏差
ΔT4 が設定値Kを越えてしまい、斯くして誤判断を生
ずることになる。この場合、このような誤判断を防止す
るためには偏差ΔTから減速運転に基く偏差ΔT′(図
8参照)を差引いてやればよく、この差引いた結果(Δ
T−ΔT′)と設定値Kとを比較すれば誤判断を生ずる
ことがなくなる。
【0019】ところで実際に検出しうる偏差ΔTはΔ
T′を含んでおり、ΔTのうちどの程度ΔT′が占めて
いるかはわからない。従ってΔT′は推測しなければな
らないことになる。ところで図7に示されるように3番
気筒#3において失火が生じたとすると減速運転が行わ
れていない限り3番気筒#3よりも前の気筒のΔT(図
7ではΔT1 )は零となり、3番気筒#3よりも前の気
筒のΔTが零でないということは減速運転が行われてい
ることになる。従って3番気筒#3よりも前の気筒にお
けるΔTの変化から上述したΔTのうちどの程度ΔT′
が占めているかを推定することができる。
【0020】このように4気筒内燃機関において3番気
筒#3で失火を生じた場合には3番気筒#3よりも前に
燃焼が行われた気筒における偏差ΔTからΔT′を推定
できることになる。この場合、本発明による実施例では
次式に基づいてΔT′の推定値αが算出される。 Δtn =Tn-1 −Tn-3 α=(Δtn +Δtn-1 )/2 ここでnは失火が生じたと判断された気筒を示してお
り、従って図7では3番気筒#3を表わしている。一
方、(n−1)は失火が生じたと判断された気筒の前に
燃焼が行われた気筒を示しており、(n−2)に更にそ
の前に燃焼が行われた気筒を示している。従って(n−
1)は失火が生じた3番気筒#3の前に燃焼が行われた
気筒、即ち1番気筒#1を示しており、(n−3)は4
番気筒#4を表わしている。従ってΔtn (=Tn-1
n-3 )は失火が生じた気筒よりも前に燃焼が行われた
気筒であって爆発行程が互いに360クランク角度離れ
た2つの気筒における経過時間Tの偏差を表わしてお
り、360クランク角度離れた2組の気筒についてこの
偏差を求めるとこの偏差の平均値は(Δtn +Δ
n-1 )/2となる。即ち、減速運転が行われれば36
0クランク角度当りこの平均値だけ偏差ΔTがずれるこ
とになり、従ってΔT′の推定値αは上式の如く表わさ
れることになる。
【0021】減速運転が開始されて機関回転数Nが加速
度的に減少するとそれに伴って経過時間Tが増大するの
でΔtn も増大し、斯くしてΔT′の推定値αも増大す
る。従って推定値αはΔT′の変化をよく表わしている
ことになる。図8には図8に示されるようにΔT′が変
化したときの推定値αの変化が示されている。図9は失
火検出方法の具体例のタイムチャートを示している。な
お、図9ではクランク角は1番気筒#1の爆発上死点を
基準として示されている。
【0022】1番気筒#1が爆発上死点に達すると上死
点センサ16が図9に示されるように上死点パルスを発
生する。この上死点パルスが発生するとカウンタのカウ
ント値nが零と示される。一方、図9のt1 ,t2 ,t
3 ,t4 で示されるように各気筒の爆発行程の開始時に
おいて180クランク角度毎に割込みルーチンが実行さ
れる。この割込みルーチンが実行されるとカウンタのカ
ウント値nが1だけインクリメントされ、同時に前回の
割込時から今回の割込時までの経過時間T1 ,T2 ,T
3 ,T4 が計算される。即ち、t1 で示す割込時には1
番気筒#1における爆発行程の経過時間T1 が計算さ
れ、t2 で示す割込時には3番気筒#3における経過時
間T2 が計算され、t3 で示す割込時には4番気筒#4
における経過時間T3 が計算され、t4 で示す割込時に
は2番気筒#2における経過時間T 4 が計算される。
【0023】更に各割込み時には一つ隔てた爆発行程の
経過時間Tの偏差ΔTが計算される。即ち、t1 で示す
割込み時にはΔT1 (=T1 −T3 )が計算され、t2
で示す割込み時にはΔT2 (=T2 −T4 )が計算さ
れ、t3 で示す割込み時にはΔT3 (=T3 −T1 )が
計算され、T4 で示す割込み時にはΔT4 (=T4 −T
2 )が計算される。また各割込み時には減速運転による
影響を除くために上述の如く算出された各偏差ΔTから
推定値αが減算され、推定値αが減算された各偏差ΔT
1 ,ΔT2 ,ΔT3 ,ΔT4 が図9に示されている。推
定値αを減算することによって得られた偏差ΔTは図9
に示されるように失火を生じた気筒(3番気筒#3)で
最も大きくなり、従って設定値K1 を越えた最も偏差Δ
Tの大きな気筒において失火が生じていると判断するこ
とができることになる。
【0024】なお、図5に示すようなロータ11とクラ
ンク角センサ12とを用い、このクランク角センサ12
の出力パルスから偏差ΔTおよびΔtを求める場合には
ロータ11の製造誤差によって各外歯17間の間隔に差
異を生ずるとそれによって経過時間Tが変化し、斯くし
て一定速度で運転されていても失火が生じた或いは減速
運転が行われたと誤判断する危険性がある。しかしなが
ら本発明による実施例におけるように360クランク角
度離れた気筒における経過時間Tの偏差ΔTnおよびΔ
n を求めるようにした場合にはこれらの気筒における
ΔTn およびΔtn は図5に示す同一領域I,IIの外歯
17に基づいて算出される。従ってロータ11に製造誤
差があったとしても偏差ΔTn およびΔtn には製造誤
差が全く表われず、斯くして失火が生じたと或いは一定
速度で運転されているにもかかわらずに減速運転が行わ
れたと誤判断することを完全に回避することができるこ
とになる。
【0025】以上が本発明において用いられている基本
的な失火検出方法である。この基本的な失火検出方法を
用いると減速運転の影響を受けることなく失火を検出で
きることになる。ところが実際にはこのように減速運転
時の影響を除去しても例えば車両が波形をなす道路上で
運転され、しかもこのとき車両全体が共振する特定の車
速でもって車両が走行せしめられると偏差ΔTが設定値
1 を越えてしまい、斯くして失火を生じたものと誤判
断してしまうときもある。次にこのことについて図10
および図11を参照しつつ説明する。
【0026】図10は図9に示される場合と同様に3番
気筒#3で失火を生じた場合を示しており、この場合に
は前述したように設定値K1 を越えた最も偏差ΔTの大
きな気筒において失火を生じていることになる。一方、
図11は車両が波形をなす道路上を運転されていて機関
回転数Nが一時的に低下した場合を示している。この場
合でも図11に示されるように偏差ΔTが設定値K1
越えてしまい、斯くして4番気筒#4又は2番気筒#2
のいずれかの気筒において失火が生じているものと誤判
断されることになる。従ってこのような誤判断を回避す
るためには失火によって偏差ΔTが設定値K1 を越えた
のか、或いは波形道路の走行によって偏差ΔTが設定値
1 を越えたかを判別しなければならないことになる。
【0027】ところで図11に示されるように波形道路
の走行時には機関回転数Nがサインカーブのような形で
変化し、従って経過時間Tはゆっくりと上昇し、ゆっく
りと下降する。これに対して失火を生じたときには機関
回転数Nは急激に低下した後にゆっくりと上昇し、従っ
て経過時間Tは最初に急激に上昇し、その後はゆっくり
と変化することになる。即ち、失火時における経過時間
Tの変化パターンは波形道路走行時の経過時間Tの変化
パターンとかなり異なることなる。従って偏差ΔTが
設定値K1 を越えたときに経過時間Tの変化パターンが
図10に示す失火時の変化パターンになれば失火が生じ
ていることになり、偏差ΔTが設定値K1 を越えたとき
に経過時間Tの変化パターンが図11に示す変化パター
ンになれば失火は生じていないことになる。
【0028】このように失火が生じているか否かは経過
時間Tの変化パターンが図10に示す失火時の変化パタ
ーンとなっているか否かを判別することによって判断す
ることができる。そこで本発明による実施例では失火が
生じたときに偏差ΔTが急激に大きくなることに着目し
て次式に基いて経過時間Tの変化パターンが図10に示
す失火時の変化パターンとなるか否かを判別するように
している。
【0029】ΔTC=ΔTn −ΔTn-1 =〔(Tn −T
n-2)−(Tn-1 −Tn-3)〕 =〔(Tn −Tn-1)−(Tn-2 −Tn-3)〕 即ち、図10に示されるように3番気筒#3において失
火を生じるとΔT2 はΔT1 に比べて急激に増大するた
めにΔTC2 がかなり大きくなる。また、ΔT 4 はΔT
3 に比べて急激に減少するためにΔTC4 がかなり小さ
くなる。これに対して図11に示されるように失火を生
じていない場合にはΔT3 はΔT2 に比べてさほど大き
くならないためにΔTC3 はさほど大きくならず、また
ΔT1 はΔT4 に比べてさほど減少しないためにΔTC
1 はさほど小さくならない。また、失火を生じた場合に
はΔTC2 に比べてΔTC3 がかなり小さくなるのに対
して失火を生じていない場合にはΔTC4 はΔTC3
比べてそれほど減少しない。
【0030】従ってΔTC2 が|ΔTC1 |に比べてか
なり大きく、ΔTC2 が|ΔTC3|に比べてかなり大
きく、ΔTC2 が|ΔTC4 |に比べて若干小さいとき
には失火を生じていると判断できることになる。図12
および図13はこれまで説明した失火検出方法を実行す
るためのルーチンを示しており、このルーチンは180
度毎の割込みルーチンによって実行される。なおこのル
ーチンではΔTn を計算したときに偏差がΔTn である
気筒の二つ手前で燃焼が行われた気筒(ΔTn-2 )が失
火したか否かが判別される。
【0031】図12および図13を参照すると、まず初
めにステップ100においてカウント値nが1だけイン
クリメントされる。次いでステップ101では時刻Ti
meがTimeoとされる。次いでステップ102では
タイマ25により計時されている現在の時刻Timeが
読込まれる。従ってステップ101におけるTimeo
は前回の割込み時における時刻を表わしていることにな
る。次いでステップ103では現在の時刻Timeから
前回の割込み時における時刻Timeoを減算すること
によって経過時間Tn が計算される。次いでステップ1
04では推定値αを求めるための偏差Δtn (=Tn-1
−Tn-3 )が算出される。次いでステップ105では推
定値α(=(Δtn +Δtn-1 )/2)が算出される。
次いでステップ106ではステップ103において計算
された経過時間Tn から前前回の割込み時に計算された
経過時間Tn-2 を減算することによって経過時間の偏差
ΔTn が計算される。次いでステップ107では偏差Δ
n から推定値αを減算することによって最終的な偏差
ΔTn が算出される。次いでステップ108では経過時
間Tn の変化パターンの判別に用いるΔTCn (=
〔(Tn −Tn-1)−(T n-2 −Tn-3)〕)が算出され、
ステップ109に進む。
【0032】ステップ109では失火の判別条件が成立
しているか否かが判別される。例えば機関始動時、エア
コンがオフからオンに切換えられるとき、および自動変
速機のギヤチェンジには失火の判別条件が成立していな
いと判断され、ステップ121に進む。その他のときに
は失火の判別条件が成立していると判断され、ステップ
110に進む。ステップ110では二つ前に燃焼が行わ
れた気筒の爆発行程の経過時間ΔTn-2 が設定値K1
越えたか否かが判別される。ΔTn-2 ≦K1 のときはス
テップ121にジャンプし、ΔTn-2 >K1 のときには
ステップ111に進む。
【0033】ステップ111からステップ113では経
過時間ΔTn の変化パターンが失火時の変化パターンで
あるか否かが判別される。即ち、まず初めにステップ1
11においてΔTCn-2 がK2 ・|ΔTCn-3 |よりも
大きいか否かが判別される(K2 は定数)。ΔTCn-2
≦K2 ・|ΔTCn-3 |のときにはステップ121にジ
ャンプし、ΔTCn-2 >K2 ・|ΔTCn-3 |のときに
はステップ112に進む。ステップ112ではΔTC
n-2 がK3 ・|ΔTCn-1 |よりも大きいか否かが判別
される(K3 は定数)。ΔTCn-2 ≦K3 ・|ΔTC
n-1 |のときはステップ121にジャンプし、ΔTC
n-2 >K3 ・|ΔTCn-1 |のときにはステップ113
に進む。ステップ113ではΔTCn-2 がK4 ・|ΔT
n |よりも小さいか否かが判別される(K4 は定
数)。ΔTCn-2 ≧K4 ・|ΔTCn |のときにはステ
ップ121にジャンプし、ΔTCn-2 <K4 ・|ΔTC
n |のときにはステップ114に進む。即ち、経過時間
n の変化パターンが失火時の変化パターンであるとき
にステップ114に進む。
【0034】ステップ114ではカウント値nが1であ
るか否かが判別される。n=1のときにはステップ11
5に進んで1番気筒#1が失火を生じていることを示す
#1異常フラグがセットされ、次いでステップ121に
進む。n=1でないときにはステップ116に進んでカ
ウント値nが2であるか否かが判別される。n=2のと
きにはステップ117に進んで3番気筒#3が失火を生
じていることを示す#3異常フラグがセットされ、次い
でステップ121に進む。n=2でないときにはステッ
プ118に進んでカウント値nが3であるか否かが判別
される。n=3のときにはステップ119に進んで4番
気筒#4が失火を生じていることを示す#4異常フラグ
がセットされ、次いでステップ121に進む。n=3で
ないときにはステップ120に進んで2番気筒#2が失
火を生じていることを示す#2異常フラグがセットさ
れ、次いでステップ121に進む。ステップ121では
セットされている異常フラグに対応した失火気筒番号が
記憶されると共に警告灯30が点灯される。
【0035】このように偏差ΔTが設定値K1 よりも大
きくなり、しかも経過時間Tの変化パターンが失火時の
変化パターンとなったときに失火を生じていると判断す
れば実際に失火を生じたことを良好に判断することがで
きる。しかしながら車両が波形をなす道路を走行せしめ
られているときに時折、失火を生じていないにもかかわ
らずに経過時間Tの変化パターンが失火時の変化パター
ンとなることがあり、従って偏差ΔTが設定値K1 より
も大きくなりしかも経過時間Tが変化パターンが失火時
の変化パターンとなったから必ず失火を生じていると判
断すると誤判断を生ずる場合がある。
【0036】ところで実際に車両が波形をなす道路を走
行している場合には偏差ΔTが設定値K1 を頻繁に越え
るがこのうちで経過時間Tの変化パターンが失火時の変
化パターンとなる頻度はそれほど多くない。これに対し
て失火を生じたときには必ず偏差ΔTが設定値K1 を越
えしかもこのとき必ず経過時間Tの変化パターンが失火
時の変化パターンとなる。従って偏差ΔTが設定値K1
を越えたときに経過時間Tの変化パターンが時折、失火
時の変化パターンとなるとき、即ち云い換えると偏差Δ
Tが設定値K1 を越えたときに経過時間Tの変化パター
ンが失火時の変化パターンにならないことが一定割合以
上生ずれば失火が生じておらず、波形道路を走行してい
ることによって経過時間Tの変化パターンが時折、失火
時の変化パターンとなっていると判断できることにな
る。このようにすれば失火の発生をより一層正確に検出
できることになる。これが本発明による第2実施例にお
ける失火検出方法である。
【0037】このように第2実施例では偏差ΔTが設定
値K1 を越えたとしても経過時間Tの変化パターンが失
火時の変化パターンにならないことが一定割合以上生ず
れば失火を生じていないと判断される。この場合、波形
道路を走行していること以外の理由によって経過時間T
の変化パターンが失火時の変化パターンにならないこと
が一定割合以上生じてもこの場合には実際に失火を生じ
ている可能性がある。従ってこの第2実施例においてよ
り一層正確に失火を検出するためには波形道路を走行し
ているときに偏差ΔTが設定値K1 を越えた回数のうち
で経過時間Tの変化パターンが失火時の変化パターンと
ならない割合を求めなければならず、失火時を除いて波
形道路を走行していないにもかかわらずに偏差ΔTが設
定値K1を越えるような場合はこれを偏差ΔTが設定値
1 を越えた回数から除外しなければならないことにな
る。
【0038】このように失火時を除いて波形道路を走行
していないにもかかわらずに偏差ΔTが設定値K1 を越
える場合としては失火発生直後にその反動として機関回
転数Nが変動する場合があり、従って本発明による第2
実施例ではこのように機関回転数Nが変動することによ
って偏差ΔTが設定値K1 を越えた場合にはこれを偏差
ΔTが設定値K1 を越えた回数から除外するようにして
いる。次にこのことについて図14および図15を参照
しつつ説明する。
【0039】図14の時刻t0 において失火を生じ、そ
の結果偏差ΔTが設定値K1 を越えると特に機関低速高
負荷運転時にはその反動として図14のS1 で示される
ように偏差ΔTが数回設定値K1 を越える。このように
偏差ΔTが設定値K1 を越えるのは失火を生じているか
らでもなく、波形道路を走行しているからでもないので
1 で示されるように偏差ΔTが設定値K1 を越えたと
きはこれらを偏差ΔTが設定値K1 を越えた回数から除
外しなければならない。そのために本発明による第2実
施例では図14に示されるようにマスクフラグとゼロク
ロスカウンタCとが用いられている。
【0040】このゼロクロスカウンタCは偏差ΔTが負
から正に変化したときにカウントアップされ、偏差ΔT
が最大値になったとき、実際のルーチンでは偏差ΔTが
設定値K1 よりも大きくなったときにリセットされる。
これに対してマスクフラグは失火が生じたと判断された
ときにセットされ、偏差ΔTが設定値K1 を越えたとき
にゼロクロスカウンタCのカウント値が2以上であれば
リセットされる。そしてマスクフラグがセットされてい
る間は失火が生じた回数をカウントするカウンタXn
よるカウント作用、および偏差ΔTが設定値K1 を越え
たときに経過時間Tの変化パターンが失火時の変化パタ
ーンとはならない回数をカウントするカウンタXOn
よるカウント作用が禁止される。
【0041】このようなマスクフラグおよびゼロクロス
カウンタCを用いると図14のS1で示されるように失
火の反動として偏差ΔTが設定値K1 を越えてもゼロク
ロスカウンタCは“0”と“1”とを繰返すことにな
り、斯くしてマスクフラグがセットされ続けるためにカ
ウンタXn およびXOn によるカウント作用は行われな
いことになる。失火の反動としての機関回転数Nの変動
が収まると偏差ΔTは図14のS2 で示されるように正
負を繰返し、従ってこの間にゼロクロスカウンタCのカ
ウント値は2以上となる。従って図14のS3 において
偏差ΔTが設定値K1 を越えるとこのときにはマスクフ
ラグがリセットされてカウンタXn によるカウント作用
が開始される。
【0042】一方、図15は失火の反動として機関回転
数Nがさほど変動しない場合を示している。この場合に
はtn において失火が生じても偏差ΔTは設定値K1
越えず、単に正負を繰返す。従ってこの間にゼロクロス
カウンタCのカウント値が2以上となるためにV2 にお
いて偏差ΔTが設定値K1 を越えるとマスクフラグがリ
セットされ、斯くしてカウンタXn によるカウント作用
が行われることになる。このようにゼロクロスカウンタ
Cを用いることによって失火の反動により偏差ΔTが設
定値K1 を越えたときにこれをカウンタXn がカウント
するのを阻止できることになる。
【0043】図15においてカウンタXn は失火の発生
又は波形通路の走行により偏差ΔTが設定値K1 を越え
かつ経過時間Tの変化パターンが失火時のパターンとな
った回数をカウントするために設けられており、カウン
タXOn は偏差ΔTが設定値K1 を越えたときの経過時
間Tの変化パターンが失火時の変化パターンとならない
回数をカウントするために設けられている。本発明によ
る第2実施例では機関が200回転したときにカウンタ
n のカウント値が例えば80以上となり、このときカ
ウンタXOn のカウント値が例えば10以下であれば排
気ガス浄化触媒の劣化をひき起こす頻度で失火が生じて
いるものと判断して対応する気筒の番号が記憶されると
共に警告灯30が点灯せしめられる。
【0044】また本発明による第2実施例では排気エミ
ッションの悪化をひき起こす頻度で失火が生じたか否か
を判別するために別の一対のカウンタYn およびY
n 、即ち失火の発生又は波形道路の走行により偏差Δ
Tが設定値K1 を越えしかも経過時間Tの変化パターン
が失火時の変化パターンとなった回数をカウントするカ
ウンタYn と、偏差ΔTが設定値K1 を越えたときの経
過時間Tの変化パターンが失火時の変化パターンとなら
ない回数をカウントするためのカウンタYOn とが設け
られている。本発明による第2実施例では機関が100
0回転したときにカウンタYn のカウント値が例えば6
0以上となり、このときカウンタYOn のカウント値が
例えば10以下であれば排気エミッションの悪化をひき
起こす頻度で失火が生じているものと判断して対応する
気筒の番号が記憶されると共に警告灯30が点灯せしめ
られる。
【0045】図16から図19は失火検出方法の第2実
施例を実行するためのルーチンを示しており、このルー
チンは180度毎の割込みルーチンによって実行され
る。なおこのルーチンでもΔTn を計算したときに偏差
がΔTn である気筒の二つ手前で燃焼が行れた気筒(Δ
n-2 )が失火したか否かが判別される。図16から図
19を参照すると、まず初めにステップ200において
カウント値nが1だけインクリメントされる。次いでス
テップ201では時刻TimeがTimeoとされる。
次いでステップ202ではタイマ25により計時されて
いる現在の時刻Timeが読込まれる。従ってステップ
201におけるTimeoは前回の割込み時における時
刻を表わしていることになる。次いでステップ203で
は現在の時刻Timeから前回の割込み時における時刻
Timeoを減算することによって経過時間Tn が計算
される。次いでステップ204では推定値αを求めるた
めの偏差Δtn (=Tn-1 −Tn-3 )が算出される。次
いでステップ205では推定値α(=(Δtn +Δt
n-1 )/2)が算出される。次いでステップ206では
ステップ203において計算された経過時間Tn から前
前回の割込み時に計算された経過時間Tn-2 を減算する
ことによって経過時間の偏差ΔT n が計算される。次い
でステップ207では偏差ΔTn から推定値αを減算す
ることによって最終的な偏差ΔTn が算出される。次い
でステップ208では経過時間Tn の変化パターンの判
別に用いるΔTCn (=〔(Tn −Tn-1 )−(T n-2
−Tn-3 )〕)が算出され、ステップ209に進む。
【0046】ステップ209では失火の判別条件が成立
しているか否かが判別される。例えば機関始動時、エア
コンがオフからオンに切換えられるとき、および自動変
速機のギヤチェンジには失火の判別条件が成立していな
いと判断され、ステップ243に進む。その他のときに
は失火の判別条件が成立していると判断され、ステップ
210に進む。ステップ210からステップ217では
前述したマスクフラグおよびゼロクロスカウンタCの制
御が行われる。即ち、まず初めにステップ210におい
てマスクフラグがセットされているか否かが判別され
る。マスクフラグがセットされていないときにはステッ
プ213にジャンプし、マスクフラグがセットされてい
るときにはステップ211に進む。ステップ211では
偏差ΔTnが負から正に変化したか否かが判別される。
偏差ΔTn が負から正に変化しなかったときにはステッ
プ213にジャンプし、偏差ΔTn が負から正に変化し
たときにはステップ212に進んでゼロクロスカウンタ
Cのカウント値が1だけインクリメントされる。次いで
ステップ213に進む。従ってマスクフラグがセットさ
れているときには偏差ΔTn が負から正に変化する毎に
ゼロクロスカウンタCのカウント値が1だけインクリメ
ントされる。
【0047】ステップ213では二つ前に燃焼が行われ
た気筒の爆発行程の経過時間ΔTn- 2 が設定値K1 を越
えたか否かが判別される。ΔTn-2 ≦K1 のときはステ
ップ243にジャンプし、ΔTn-2 >K1 のときにはス
テップ214に進む。ステップ214ではゼロクロスカ
ウンタCのカウント値Cが2以上であるか否かが判別さ
れる。C<2のときにはステップ216に進み、C≧2
のときにはステップ215に進んでマスクフラグがリセ
ットされた後ステップ216に進む。ステップ216で
はゼロクロスカウンタCのカウント値が零とされ、次い
でステップ217に進んでマスクフラグがセットされて
いるか否かが判別される。マスクフラグがセットされて
いるときにはステップ243にジャンプし、マスクフラ
グがセットされていないときにはステップ218に進
む。従ってΔTn-2 >K1 でありかつマスクフラグがセ
ットされていないときのみにステップ218に進むこと
がわかる。
【0048】ステップ218からステップ220では経
過時間ΔTn の変化パターンが失火時の変化パターンで
あるか否かが判別される。即ち、まず初めにステップ2
18においてΔTCn-2 がK2 ・|ΔTCn-3 |よりも
大きいか否かが判別される(K2 は定数)。ΔTCn-2
≦K2 ・|ΔTCn-3 |のときにはステップ224に進
み、ΔTCn-2 >K2 ・|ΔTCn-3 |のときにはステ
ップ219に進む。ステップ219ではΔTCn-2 がK
3 ・|ΔTCn-1 |よりも大きいか否かが判別される
(K3 は定数)。ΔTCn-2 ≦K3 ・|ΔTCn-1 |の
ときはステップ224に進み、ΔTCn-1 >K3 ・|Δ
TCn-1 |のときにはステップ220に進む。ステップ
220ではΔTCn-2 がK4 ・|ΔTCn |よりも小さ
いか否かが判別される(K4 は定数)。ΔTCn-2 ≧K
4 ・|ΔTCn |のときにはステップ224に進み、Δ
TCn-2 <K4 ・|ΔTCn |のときにはステップ22
1に進む。即ち、経過時間Tn の変化パターンが失火時
の変化パターンであるときにステップ221に進む。
【0049】ステップ221ではカウンタXn のカウン
ト値が1だけインクリメントされ、次いでステップ22
2ではカウンタYn のカウント値が1だけインクリメン
トされる。次いでステップ223ではマスクフラグがセ
ットされ、次いでステップ226に進む。従ってΔK
n-2 >K1 となりかつ経過時間Tの変化パターンが失火
時のパターンとなる毎にマスクフラグがセットされるこ
とがわかる。一方、ステップ224ではカウンタXOn
のカウント値が1だけインクリメントされ、次いでステ
ップ225ではカウンタYOn のカウント値が1だけイ
ンクリメントされる。従ってΔKn-2 >K1 であるが経
過時間Tの変化パターンが失火時の変化パターンでない
ときに各カウンタXOn ,YOn のカウント値が1だけ
インクリメントされる。
【0050】ステップ226では機関が200回転した
か否かが判別される。機関が200回転したときにはス
テップ227に進んで各気筒に対して夫々設けられたカ
ウンタXn のカウント値が80よりも大きいか否かが判
別される。Xn >80のときにはステップ228に進ん
で各気筒に対し夫々設けられたカウンタXOn のカウン
ト値が10よりも大きいか否かが判別される。XOn
10のときにはステップ229に進み、各カウンタ
n ,XOn のカウント値が零とされる。次いでステッ
プ236に進む。従ってステップ236に進むのは失火
を生じたと判断された回数Xn が80以上であってかつ
そのうちで経過時間Tの変化パターンが失火時の変化パ
ターンとならなかった頻度が一定割合以下のときにな
る。なお、ステップ227においてXn ≦80と判断さ
れ、或いは228においてXOn >10と判断されたと
きはステップ230に進んで各カウンタXn ,Xn Oの
カウント値が零とされ、次いでステップ243に進む。
ステップ227からステップ230までの処理は機関が
200回転する毎に実行される。
【0051】一方、ステップ226において機関が20
0回転していないと判断されたときにはステップ231
に進んで機関が1000回転したか否かが判別される。
機関が1000回転してないと判断されたときにはステ
ップ243にジャンプする。これに対して機関が100
0回転したときにはステップ232に進んで各気筒に対
して夫々設けられたカウンタYn のカウント値が60よ
りも大きいか否かが判別される。Yn >60のときには
ステップ233に進んで各気筒に対し夫々設けられたカ
ウンタYOn のカウント値が10よりも大きいか否かが
判別される。YOn ≦10のときにはステップ234に
進み、各カウンタYn ,YOn のカウント値が零とされ
る。次いでステップ236に進む。従ってステップ23
6に進むのは失火を生じたと判断された回数Yn が60
以上であってかつそのうちで経過時間Tの変化パターン
が失火時の変化パターンとならなかった頻度が一定割合
以下のときになる。なお、ステップ232においてYn
≦60と判断され、或いはステップ233においてYO
n >10と判断されたときはステップ234に進んで各
カウンタYn ,YOn のカウント値が零とされ、次いで
ステップ243に進む。ステップ232からステップ2
35までの処理は機関が1000回転する毎に実行され
る。
【0052】ステップ236ではカウント値nが1であ
るか否かが判別される。n=1のときにはステップ23
7に進んで1番気筒#1が失火を生じていることを示す
#1異常フラグがセットされ、次いでステップ243に
進む。n=1でないときにはステップ238に進んでカ
ウント値nが2であるか否かが判別される。n=2のと
きにはステップ239に進んで3番気筒#3が失火を生
じていることを示す#3異常フラグがセットされ、次い
でステップ243に進む。n=2でないときにはステッ
プ240に進んでカウント値nが3であるか否かが判別
される。n=3のときにはステップ241に進んで4番
気筒#4が失火を生じていることを示す#4異常フラグ
がセットされ、次いでステップ243に進む。n=3で
ないときにはステップ242に進んで2番気筒#2が失
火を生じていることを示す#2異常フラグがセットさ
れ、次いでステップ243に進む。ステップ243では
セットされている異常フラグに対応した失火気筒番号が
記憶されると共に警告灯30が点灯される。
【0053】図20から図30に本発明をV型8気筒内
燃機関に適用した第3実施例を示す。図20はV型8気
筒内燃機関の全体図を示しており、この図20において
図4と同様な構成要素は同一の符号で示す。図20を参
照すると、内燃機関は1番気筒#1、2番気筒#2、3
番気筒#3、4番気筒#4、5番気筒#5、6番気筒#
6、7番気筒#7、8番気筒#8からなる8つの気筒を
具備する。また、出力ポート27は対応する駆動回路2
9を介して1番気筒#1から8番気筒#8のいずれかの
気筒が失火したことを示す警告灯30に接続される。な
お、このV型8気筒内燃機関の点火順序は1−8−4−
3−6−5−7−2である。
【0054】図21はV型8気筒内燃機関における失火
検出方法を示しており、この図21は8番気筒#8にお
いて失火を生じた場合を示している。なお、図21にお
いてT1 は1番気筒#1が燃焼している間のうちの前半
においてクランクシャフト10が90クランク角度回転
するのに要する経過時間を示している。同様にT 2 は8
番気筒#8の燃焼行程前半の経過時間を示しており、T
3 は4番気筒#4の燃焼行程前半の経過時間を示してお
り、T 4 は3番気筒#3の燃焼行程前半の経過時間を示
しており、T 5 は6番気筒#6の燃焼行程前半の経過時
間を示しており、T 6 は5番気筒#5の燃焼行程前半の
経過時間を示しており、T7 は7番気筒#7の燃焼行程
前半の経過時間を示しており、T 8 は2番気筒#2の燃
焼行程前半の経過時間を示している。
【0055】図21に示されるように8番気筒#8で失
火を生ずると8番気筒#8の爆発行程中、即ちほぼ18
0クランク角度に亘って機関に与えられる駆動力が減少
するので機関に与えられる駆動力が減少する期間、即ち
クランクシャフト10が180クランク角度程度を回転
する間は機関回転数Nが下降し続けることになる。従っ
て8番気筒#8で失火を生じた場合にはそのときから1
80クランク角度後の3番気筒#3の燃焼行程前半にお
いて機関回転数Nが最も低下することになる。従って8
番気筒#8において失火が生じたとすると8番気筒#8
の燃焼行程前半の経過時間T2 は若干増大し、これに続
く4番気筒#4の燃焼行程前半の経過時間T3 が大巾に
増大し、これに続く3番気筒#3の燃焼行程前半の経過
時間T4が更に増大し、その後は経過時間が徐々に減少
する。
【0056】一方、図21においてΔTは一つ隔てた燃
焼行程前半の経過時間の偏差から推定値αを減算した値
を示している。8気筒内燃機関ではこの推定値αは次式
で表わされる。 Δtn =Tn-2 −Tn-6 α=(Δtn +Δtn-1 +Δtn-2 +Δtn-3 )/4 ここでnは失火が生じたと判断したときに燃焼行程であ
る気筒を示しており、図21では4番気筒#4を表わし
ている。一方、(n−1)は失火が生じたと判断したと
きに燃焼行程である気筒の前に燃焼が行われた気筒を示
している。従って(n−2)は1番気筒#1を示してお
り、(n−5)は5番気筒#5を表わしている。以下同
様である。従ってΔtn (=Tn-2 −Tn-6 )は失火が
生じた気筒よりも前に燃焼が行われた気筒であって燃焼
行程が互いに360クランク角度離れた2つの気筒にお
ける経過時間Tの偏差を表わしており、360クランク
角度離れた4組の気筒についてこの偏差を求めるとこの
偏差の平均値は(Δtn +Δtn-1 +Δtn-2 +Δt
n-3 )/4となる。即ち、減速運転が行われれば360
クランク角度当りこの平均値だけ偏差ΔTがずれること
になり、従って推定値αは上式の如く表わされることに
なる。
【0057】図21に示されるように1番気筒#1が爆
発上死点に達すると上死点センサ16が上死点パルスを
発生する。この上死点パルスが発生するとカウンタのカ
ウント値nが零とされる。一方、図21のt1 ,t2
3 ,t4 ,t5 ,t6 ,t 7 ,t8 で示されるように
各気筒の爆発行程の中間において90クランク角度毎に
割込みルーチンが実行される。この割込みルーチンが実
行されるとカウンタのカウント値nが1だけインクリメ
ントされ、同時に前回の割込時から今回の割込時までの
経過時間T1 ,T2 ,T3 ,T4 ,T5 ,T6 ,T7
8 が計算される。即ち、t1 で示す割込時には1番気
筒#1における燃焼行程前半の経過時間T1 が計算さ
れ、t2 で示す割込時には8番気筒#8における経過時
間T2 が計算され、t3 で示す割込時には4番気筒#4
における経過時間T3 が計算され、t4 で示す割込時に
は3番気筒#3における経過時間T4 が計算され、t5
で示す割込時には6番気筒#6における経過時間T5
計算され、t6 で示す割込時には5番気筒#5における
経過時間T6 が計算され、t7 で示す割込時には7番気
筒#7における経過時間T7 が計算され、t8 で示す割
込時には2番気筒#2における経過時間T8 が計算され
る。
【0058】更に各割込み時には一つ隔てた燃焼行程前
半の経過時間Tの偏差ΔTが計算される。即ち、t1
示す割込み時にはΔT1 (=T1 −T7 )が計算され、
2で示す割込み時にはΔT2 (=T2 −T8 )が計算
され、t3 で示す割込み時にはΔT3 (=T3 −T1
が計算され、t4 で示す割込み時にはΔT4 (=T4
2 )が計算され、t5 で示す割込み時にはΔT5 (=
5 −T3 )が計算され、t6 で示す割込み時にはΔT
6 (=T6 −T4 )が計算され、t7 で示す割込み時に
はΔT7 (=T7 −T5 )が計算され、t8 で示す割込
み時にはΔT8(=T8 −T6 )が計算される。更に各
割込み時において各偏差ΔTから推定値αが減算され、
推定値αが減算された偏差ΔT(=ΔT−α)が図21
に示されている。
【0059】図21からわかるように8気筒内燃機関で
は8番気筒で失火を生ずると4番気筒#4における偏差
ΔT3 が最大となり、従って偏差ΔTが最大になった気
筒の一つ前に燃焼が行われた気筒において失火が生じて
いたことになる。しかしながらこの場合においても車両
が波形をなす道路を走行せしめられたときには失火を生
じていないにもかかわらずに偏差ΔTが設定値K1 を越
えることがあり、従ってこの場合にも経過時間Tの変化
パターンが失火時の変化パターンとなったときに失火を
生じたと判断される。
【0060】ところで前述した4気筒内燃機関では次式
に基いて経過時間Tの変化パターンが失火時の変化パタ
ーンであるか否かが判別されている。 ΔTC=〔(Tn −Tn-1 )−(Tn-2 −Tn-3 )〕 即ち、4気筒内燃機関ではクランク角で互いに360度
離れた隣接気筒間の偏差(Tn −Tn-1 )および(T
n-2 −Tn-3 )の差からΔTCを求めている。従ってこ
れを8気筒内燃機関に適用するとΔTCは次式のように
表わされることになる。
【0061】 ΔTC=〔(Tn −Tn-1 )−(Tn-4 −Tn-5 )〕 しかしながら8気筒内燃機関においてこのようなΔTC
を用いると経過時間Tの変化パターンが失火時の変化パ
ターンになるか否かを機関高速回転時に正確に検出でき
なくなる。以下その理由について図22を参照しつつ説
明する。即ち、図20に示すようなV型8気筒内燃機関
ではピストンの往復動に基く加振力によって失火が生じ
ていなくても各気筒における経過時間Tが図22に示さ
れるようにばらつく。これはV型8気筒内燃機関に限ら
ず直列8気筒内燃機関でも生じ、またV型6気筒内燃機
関或いは直列6気筒内燃機関においても生ずる。ところ
がこのように各気筒における経過時間Tがばらついたと
きに上述のΔTCを用いると問題を生ずる。
【0062】即ち、例えば8番気筒#8において失火を
生ずると4番気筒#4における経過時間T3 が大きくな
る。この場合、4番気筒#4についてみると(T3 −T
2 )は正となり、(T7 −T6 )は負となるので4番気
筒#4に対するΔTC(=〔(T3 −T2 )−(T7
6 )〕)の値はもともと大きな値となっており、従っ
てこのΔTCは8番気筒#8において失火を生じると図
22の破線Mに示すように大きく変化する。従ってこの
ときには経過時間Tの変化パターンが失火時の変化パタ
ーンであるか否かを容易に判断することができる。
【0063】一方、例えば1番気筒#1において失火が
生ずると8番気筒#8における経過時間T2 が大きくな
る。ところがこの場合、8番気筒#8についてみると
(T2−T1 )は負となり、(T6 −T5 )は正となる
ので8番気筒#8に対するΔTC(=〔(T2 −T1
−(T6 −T5 )〕)の値はもともとかなり大きな負の
値となっている。従ってΔTCは1番気筒#1において
失火を生じても図22の破線Nで示されるように小さな
変化しかせず、従ってこのときには経過時間Tの変化パ
ターンが失火時の変化パターンであるか否かを判断する
のが困難となる。
【0064】そこで各気筒における経過時間Tが図22
に示すようにばらつく第3実施例においては次式に基い
てΔTCを求めるようにしている。 ΔTC=〔(Tn −Tn-1(Tn-8 −Tn-9 )〕 即ち、第3実施例ではクランク角で互いに720度離れ
た同一の隣接気筒間の偏差(Tn −Tn-1 )および(T
n-8 −Tn-9 )の差からΔTCを求めるようにしてい
る。この場合、失火が生じていなければ(Tn −T
n-1 )と(Tn-8 −Tn-9 )は等しくなるのでΔTCは
零となり、失火が生じれば(Tn −Tn-1 )が(Tn-8
−Tn-9 )よりも大きくなるので経過時間Tの変化パタ
ーンが失火時のパターンとなったか否かを確実に判断で
きることになる。図22には8番気筒#8が失火したと
きのΔTCの変化が実線Pで示されている。
【0065】一方、連続的に同一気筒で失火を生じた場
合には(Tn −Tn-1 )および(T n-8 −Tn-9 )が共
に大きくなり、従ってΔTCが小さくなるために経過時
間Tの変化パターンが失火時のパターンであるか否かを
ΔTCの値から判断できなくなる。そこで第3実施例で
は連続失火を検出するための追加の処理ルーチンを具え
ている。この追加の処理ルーチンでは同一気筒について
連続して偏差ΔTが設定値K1 を越えた場合にはその気
筒において連続失火が生じていると判断するようにして
いる。
【0066】図23から図30は失火検出方法の第3実
施例を実行するためのルーチンを示しており、このルー
チンは90度毎の割込みルーチンによって実行される。
なおこのルーチンでもΔTn を計算したときに偏差がΔ
n である気筒の二つ手前で燃焼が行われた気筒(ΔT
n-2 )が失火したか否かが判別される。図23から図2
7に示すルーチンは図16から図19に示すルーチンと
ほぼ同じである。即ち、図23から図27を参照する
と、まず初めにステップ300においてカウント値nが
1だけインクリメントされる。次いでステップ301で
は時刻TimeがTimeoとされる。次いでステップ
302ではタイマ25により計時されている現在の時刻
Timeが読込まれる。従ってステップ301における
Timeoは前回の割込み時における時刻を表わしてい
ることになる。次いでステップ303では現在の時刻T
imeから前回の割込み時における時刻Timeoを減
算することによって経過時間Tn が計算される。次いで
ステップ304では推定値αを求めるための偏差Δtn
(=Tn-2 −Tn-6 )が算出される。次いでステップ3
05では推定値α(=(Δtn +Δtn-1 +Δtn-2
Δ n-3 )/4)が算出される。次いでステップ306
ではステップ303において計算された経過時間Tn
ら前前回の割込み時に計算された経過時間Tn-2 を減算
することによって経過時間の偏差ΔTn が計算される。
次いでステップ307では偏差ΔTn から推定値αを減
算することによって最終的な偏差ΔTn が算出される。
次いでステップ308では経過時間Tn の変化パターン
の判別に用いるΔTCn(=〔(Tn −Tn-1 )−(T
n-8 −Tn-9 )〕)が算出され、ステップ309に進
む。
【0067】ステップ309では失火の判別条件が成立
しているか否かが判別される。例えば機関始動時、エア
コンがオフからオンに切換えられるとき、および自動変
速機のギヤチェンジには失火の判別条件が成立していな
いと判断され、ステップ352に進む。その他のときに
は失火の判別条件が成立していると判断され、ステップ
310に進む。ステップ310では連続失火が生じてい
るか否かを検出するための連続失火検出処理が行われ
る。この連続失火検出処理は図28から図30に示すル
ーチンにおいて行われ、これについては後述する。連続
失火検出処理が完了するとステップ311進む。ステッ
プ311からステップ318では前述したマスクフラグ
およびゼロクロスカウンタCの制御が行われる。即ち、
まず初めにステップ311においてマスクフラグがセッ
トされているか否かが判別される。マスクフラグがセッ
トされていないときにはステップ314にジャンプし、
マスクフラグがセットされているときにはステップ31
2に進む。ステップ312では偏差ΔTn が負から正に
変化したか否かが判別される。偏差ΔTn が負から正に
変化しなかったときにはステップ314にジャンプし、
偏差ΔTn が負から正に変化したときにはステップ31
3に進んでゼロクロスカウンタCのカウント値が1だけ
インクリメントされる。次いでステップ314に進む。
従ってマスクフラグがセットされているときには偏差Δ
n が負から正に変化する毎にゼロクロスカウンタCの
カウント値が1だけインクリメントされる。
【0068】ステップ314では二つ前に燃焼が行われ
た気筒の爆発行程の経過時間ΔTn- 2 が設定値K1 を越
えたか否かが判別される。ΔTn-2 ≦K1 のときはステ
ップ352にジャンプし、ΔTn-2 >K1 のときにはス
テップ315に進む。ステップ315ではゼロクロスカ
ウンタCのカウント値Cが2以上であるか否かが判別さ
れる。C<2のときにはステップ317に進み、C≧2
のときにはステップ316に進んでマスクフラグがリセ
ットされた後ステップ317に進む。ステップ317で
はゼロクロスカウンタCのカウント値が零とされ、次い
でステップ318に進んでマスクフラグがセットされて
いるか否かが判別される。マスクフラグがセットされて
いるときにはステップ352にジャンプし、マスクフラ
グがセットされていないときにはステップ319に進
む。従ってΔTn-2 >K1 でありかつマスクフラグがセ
ットされていないときのみにステップ319に進むこと
がわかる。
【0069】ステップ319からステップ321では経
過時間ΔTn の変化パターンが失火時の変化パターンで
あるか否かが判別される。即ち、まず初めにステップ3
19においてΔTCn-2 がK2 ・|ΔTCn-3 |よりも
大きいか否かが判別される(K2 は定数)。ΔTCn-2
≦K2 ・|ΔTCn-3 |のときにはステップ325に進
み、ΔTCn-2 >K2 ・|ΔTCn-3 |のときにはステ
ップ320に進む。ステップ320ではΔTCn-2 がK
3 ・|ΔTCn-1 |よりも大きいか否かが判別される
(K3 は定数)。ΔTCn-2 ≦K3 ・|ΔTCn-1 |の
ときはステップ325に進み、ΔTCn-2 >K3 ・|Δ
TCn-1 |のときにはステップ321に進む。ステップ
321ではΔTCn-2 がK4 ・|ΔTCn |よりも小さ
いか否かが判別される(K4 は定数)。ΔTCn-2 ≧K
4 ・|ΔTCn |のときにはステップ325に進み、Δ
TCn-2 <K4 ・|ΔTCn |のときにはステップ32
2に進む。即ち、経過時間Tn の変化パターンが失火時
の変化パターンであるときにステップ322に進む。
【0070】ステップ322ではカウンタXn のカウン
ト値が1だけインクリメントされ、次いでステップ32
3ではカウンタYn のカウント値が1だけインクリメン
トされる。次いでステップ324ではマスクフラグがセ
ットされ、次いでステップ327に進む。従ってΔ
n-2 >K1 となりかつ経過時間Tの変化パターンが失火
時のパターンとなる毎にマスクフラグがセットされるこ
とがわかる。一方、ステップ325ではカウンタXOn
のカウント値が1だけインクリメントされ、次いでステ
ップ326ではカウンタYOn のカウント値が1だけイ
ンクリメントされる。従ってΔ n-2 >K1 であるが経
過時間Tの変化パターンが失火時の変化パターンでない
ときに各カウンタXOn ,YOn のカウント値が1だけ
インクリメントされる。
【0071】ステップ327では機関が200回転した
か否かが判別される。機関が200回転したときにはス
テップ328に進んで各気筒に対して夫々設けられたカ
ウンタXn のカウント値が160よりも大きいか否かが
判別される。Xn >160のときにはステップ329に
進んで各気筒に対し夫々設けられたカウンタXOn のカ
ウント値が20よりも大きいか否かが判別される。XO
n ≦20のときにはステップ330に進み、各カウンタ
n ,XOn のカウント値が零とされる。次いでステッ
プ337に進む。従ってステップ337に進むのは失火
を生じたと判断された回数Xn が160以上であってか
つそのうちで経過時間Tの変化パターンが失火時の変化
パターンとならなかった頻度が一定割合以下のときにな
る。なお、ステップ328においてXn ≦160と判断
され、或いはステップ329においてXOn >20と判
断されたときはステップ331に進んで各カウンタ
n ,Xn Oのカウント値が零とされ、次いでステップ
352に進む。ステップ328からステップ331まで
の処理は機関が200回転する毎に実行される。
【0072】一方、ステップ327において機関が20
0回転していないと判断されたときにはステップ332
に進んで機関が1000回転したか否かが判別される。
機関が1000回転してないと判断されたときにはステ
ップ352にジャンプする。これに対して機関が100
0回転したときにはステップ333に進んで各気筒に対
して夫々設けられたカウンタYn のカウント値が120
よりも大きいか否かが判別される。Yn >120のとき
にはステップ334に進んで各気筒に対し夫々設けられ
たカウンタYOn のカウント値が20よりも大きいか否
かが判別される。YOn ≦20のときにはステップ33
5に進み、各カウンタYn ,YOn のカウント値が零と
される。次いでステップ337に進む。従ってステップ
337に進むのは失火を生じたと判断された回数Yn
120以上であってかつそのうちで経過時間Tの変化パ
ターンが失火時の変化パターンとならなかった頻度が一
定割合以下のときになる。なお、ステップ333におい
てYn ≦120と判断され、或いはステップ334にお
いてYOn >20と判断されたときはステップ336に
進んで各カウンタYn ,YOn のカウント値が零とさ
れ、次いでステップ352に進む。ステップ333から
ステップ336までの処理は機関が1000回転する毎
に実行される。
【0073】ステップ337ではカウント値nが1であ
るか否かが判別される。n=1のときにはステップ33
8に進んで1番気筒#1が失火を生じていることを示す
#1異常フラグがセットされ、次いでステップ352に
進む。n=1でないときにはステップ339に進んでカ
ウント値nが2であるか否かが判別される。n=2のと
きにはステップ340に進んで8番気筒#8が失火を生
じていることを示す#8異常フラグがセットされ、次い
でステップ352に進む。n=2でないときにはステッ
プ341に進んでカウント値nが3であるか否かが判別
される。n=3のときにはステップ342に進んで4番
気筒#4が失火を生じていることを示す#4異常フラグ
がセットされ、次いでステップ352に進む。n=3で
ないときにはステップ343に進んでカウント値nが4
であるか否かが判別される。n=4のときにはステップ
344に進んで3番気筒#3が失火を生じていることを
示す#3異常フラグがセットされ、次いでステップ35
2に進む。
【0074】一方、n=4でないときにはステップ34
5に進んでカウント値nが5であるか否かが判別され
る。n=5のときにはステップ346に進んで6番気筒
#6が失火を生じていることを示す#6異常フラグがセ
ットされ、次いでステップ352に進む。n=5でない
ときにはステップ347に進んでカウント値nが6であ
るか否かが判別される。n=6のときにはステップ34
8に進んで5番気筒#5が失火を生じていることを示す
#5異常フラグがセットされ、次いでステップ352に
進む。n=6でないときにはステップ349に進んでカ
ウント値nが7であるか否かが判別される。n=7のと
きにはステップ350に進んで7番気筒#7が失火を生
じていることを示す#7異常フラグがセットされ、次い
でステップ352に進む。n=7でないときにはステッ
プ351に進んで2番気筒#2が失火を生じていること
を示す#2異常フラグがセットされ、次いでステップ3
52に進む。ステップ352ではセットされている異常
フラグに対応した失火気筒番号が記憶されると共に警告
灯30が点灯される。
【0075】次に図28から図30に示す連続失火検出
処理ルーチンについて説明する。図28から図30を参
照するとまず初めにステップ400において偏差ΔTn
が設定値K1 よりも大きいか否かが判別される。ΔTn
≦K1 のときにはステップ404にジャンプし、ΔTn
>K1 のときにはステップ401に進む。ステップ40
1では偏差ΔTn が最大値MAXよりも大きいか否かが
判別される。ΔT n ≦MAXのときにはステップ404
にジャンプし、ΔTn >MAXのときにはステップ40
2に進む。ステップ402では偏差ΔTn がMAXとさ
れ、次いでステップ403では偏差ΔTn がMAXとな
ったときのカウント値nがmとされる。次いでステップ
404に進む。
【0076】ステップ404ではカウント値nが8にな
ったか否かが判別され、n=8でないときにはステップ
427にジャンプする。これに対してn=8になったと
きにはステップ405に進んでMAXが零とされる。即
ち、ステップ400からステップ405では720クラ
ンク角度のうちで偏差ΔTn が最大MAXとなった気筒
を示す値mが算出される。
【0077】続くステップ406からステップ411で
は同一の気筒で連続して失火が発生しているか否かが判
別される。即ち、ステップ406では今回偏差ΔTn
最大MAXとなった気筒を示すmの値と前の720クラ
ンク角度の間で偏差ΔTが最大MAXとなった気筒を示
すm0 の値とが等しいか否か、即ち同一気筒で連続して
失火が発生したか否かが判別される。m=m0 でないと
きにはステップ427に進み、m=m0 のとき、即ち連
続失火が生じたときにはステップ409に進んでカウン
ト値Dが1だけインクリメントされる。
【0078】次いでステップ408では機関が200回
転したか否かが判別され、機関が200回転する毎にス
テップ409に進む。ステップ409ではカウント値D
が100であるか否か、即ち機関が200回転する間、
同一気筒が連続失火していたか否かが判別される。D=
100でないときはステップ411に進んでカウント値
Dが零とされ、次いでステップ427にジャンプする。
これに対してD=100のとき、即ち連続失火していた
ときにはステップ410に進んでカウント値Dが零とさ
れ、次いでステップ412に進む。
【0079】ステップ412ではカウント値mが1であ
るか否かが判別される。m=1のときにはステップ41
3に進んで1番気筒#1が失火を生じていることを示す
#1異常フラグがセットされ、次いでステップ427に
進む。m=1でないときにはステップ414に進んでカ
ウント値mが2であか否かが判別される。m=2のと
きにはステップ415に進んで8番気筒#8が失火を生
じていることを示す#8異常フラグがセットされ、次い
でステップ427に進む。m=2でないときにはステッ
プ416に進んでカウント値mが3であるか否かが判別
される。m=3のときにはステップ417に進んで4番
気筒#4が失火を生じていることを示す#4異常フラグ
がセットされ、次いでステップ427に進む。m=3で
ないときにはステップ418に進んでカウント値mが4
であるか否かが判別される。m=4のときにはステップ
419に進んで3番気筒#3が失火を生じていることを
示す#3異常フラグがセットされ、次いでステップ42
7に進む。
【0080】一方、m=4でないときにはステップ42
0に進んでカウント値mが5であるか否かが判別され
る。m=5のときにはステップ421に進んで6番気筒
#6が失火を生じていることを示す#6異常フラグがセ
ットされ、次いでステップ427に進む。m=5でない
ときにはステップ422に進んでカウント値mが6であ
るか否かが判別される。m=6のときにはステップ42
3に進んで5番気筒#5が失火を生じていることを示す
#5異常フラグがセットされ、次いでステップ427に
進む。m=6でないときにはステップ424に進んでカ
ウント値mが7であるか否かが判別される。m=7のと
きにはステップ425に進んで7番気筒#7が失火を生
じていることを示す#7異常フラグがセットされ、次い
でステップ427に進む。m=7でないときにはステッ
プ426に進んで2番気筒#2が失火を生じていること
を示す#2異常フラグがセットされ、次いでステップ4
27に進む。ステップ427ではセットされている異常
フラグに対応した失火気筒番号が記憶されると共に警告
灯30が点灯される。
【0081】
【発明の効果】失火以外の理由によって失火時と同様な
気筒間におけるクランクシャフト角速度の偏差が生じて
もこの偏差から失火したことだけを確実に検出すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構成図である。
【図2】本発明の構成図である。
【図3】本発明の構成図である。
【図4】内燃機関の全体図である。
【図5】ロータの正面図である。
【図6】ロータの正面図である。
【図7】失火時の爆発行程の経過時間等の変化を示すタ
イムチャートである。
【図8】推定値αの変化等を示すタイムチャートであ
る。
【図9】本発明による失火検出方法を用いた具体例のタ
イムチャートである。
【図10】失火によるΔTCの変化等を示すタイムチャ
ートである。
【図11】波形道路走行時におけるΔTCの変化等を示
すタイムチャートである。
【図12】失火気筒判別を行うためのフローチャートで
ある。
【図13】失火気筒判別を行うためのフローチャートで
ある。
【図14】マスクフラグとゼロクロスカウンタの作動を
示すタイムチャートである。
【図15】マスクフラグとゼロクロスカウンタの作動を
示すタイムチャートである。
【図16】失火気筒判別を行うための第2実施例を示す
フローチャートである。
【図17】失火気筒判別を行うための第2実施例を示す
フローチャートである。
【図18】失火気筒判別を行うための第2実施例を示す
フローチャートである。
【図19】失火気筒判別を行うための第2実施例を示す
フローチャートである。
【図20】V型8気筒内燃機関の全体図である。
【図21】V型8気筒内燃機関における失火検出方法の
具体例を示すタイムチャートである。
【図22】失火によるΔTCの変化等を示すタイムチャ
ートである。
【図23】失火気筒判別を行うための第3実施例を示す
フローチャートである。
【図24】失火気筒判別を行うための第3実施例を示す
フローチャートである。
【図25】失火気筒判別を行うための第3実施例を示す
フローチャートである。
【図26】失火気筒判別を行うための第3実施例を示す
フローチャートである。
【図27】失火気筒判別を行うための第3実施例を示す
フローチャートである。
【図28】連続失火を検出するためのフローチャートで
ある。
【図29】連続失火を検出するためのフローチャートで
ある。
【図30】連続失火を検出するためのフローチャートで
ある。
【符号の説明】
10…クランクシャフト 11…ロータ 12…クランク角センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G01M 15/00 F02P 17/00 F (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 41/22 F02D 45/00 F02P 1/00 - 17/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各気筒の燃焼時におけるクランクシャフ
    トの角速度を検出する角速度検出手段と、気筒間におけ
    るクランクシャフト角速度の偏差を算出する角速度偏差
    算出手段と、算出された該偏差が設定値を越えたときに
    は失火が生じている可能性があると仮判定する仮判定手
    段とを具備した多気筒内燃機関の失火検出装置におい
    て、各気筒間におけるクランクシャフト角速度の変化量
    を代表する代表値を求めると共にこれら代表値のうちか
    ら少くとも一組の二つの代表値を選定して選定された二
    つの代表値の間の比率が予め定められた比率に対して予
    め定められた大小関係を有するか否かを判断する判断手
    段と、上記仮判定手段により失火が生じていると仮判定
    されたときに、該判断手段によって上記二つの代表値の
    間の比率が予め定められた比率に対して予め定められた
    大小関係を有すると判断されたときには失火が生じてい
    ると本判定する本判定手段とを具備した多気筒内燃機関
    の失火検出装置。
  2. 【請求項2】 上記本判定手段は、上記仮判定手段によ
    り失火が生じていると仮判定されたときに、該判断手段
    によって上記二つの代表値の間の比率が予め定められた
    比率に対して予め定められた大小関係を有すると判断さ
    れたときには失火が生じている可能性が一層高いと仮判
    定する2次仮判定手段と、一定期間内において該2次仮
    判定手段により失火が生じている可能性が一層高いと仮
    判定された回数および該一定期間内において該2次仮判
    定手段により失火が生じていないと仮判定された回数を
    カウントするカウント手段とを含んでおり、上記本判定
    手段は、該2次仮判定手段により失火が生じていると仮
    判定された回数に対する該2次仮判定手段により失火が
    生じていないと仮判定された回数の割合が設定値よりも
    低いときには失火が生じていると本判定する請求項1に
    記載の多気筒内燃機関の失火検出装置。
  3. 【請求項3】 上記仮判定手段により特定気筒について
    連続して失火が生じている可能性があると仮判定された
    ときには該特定気筒において連続失火が生じていると判
    断する連続失火判断手段を具備した請求項1に記載の
    気筒内燃機関の失火検出装置。
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