JP3151034B2 - 紙幣鑑別装置 - Google Patents

紙幣鑑別装置

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JP3151034B2
JP3151034B2 JP03717492A JP3717492A JP3151034B2 JP 3151034 B2 JP3151034 B2 JP 3151034B2 JP 03717492 A JP03717492 A JP 03717492A JP 3717492 A JP3717492 A JP 3717492A JP 3151034 B2 JP3151034 B2 JP 3151034B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動入出金機や自動販
売機等に用いられ、特に、紙幣の真偽判定を行う紙幣鑑
別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動入出金機や自動販売機等において、
顧客により紙幣が投入されると、この紙幣の金種を判定
し、更にその真偽を判定するための処理が行われる。こ
の目的のために紙幣鑑別装置が使用される。紙幣鑑別装
置は、投入された紙幣の模様や図形から、その反射光や
透過光などの光学的あるいは磁気的パターンを検出し、
これを予め設定した基準値と比較して、その類似度によ
り、あるいはこれと紙幣の外形寸法の検出結果とを組合
わせて、紙幣の鑑別を行っていた。上記の紙幣の光学的
パターンを検出するためには、発光ダイオード(LE
D)やホトダイオード、ホトトランジスタ等が用いら
れ、また、紙幣の磁気的パターンを検出するためには磁
気ヘッド等が用いられている。
【0003】また、投入された紙幣の鑑別は、金種の判
定と、真偽の判定の2つの段階に分けて行われていた。
先ず、検出した光学的あるいは磁気的なパターンのう
ち、透かしの位置のように金種による差異が大きい部分
について、予め設定した基準値と比較することにより、
投入された紙幣の金種の判定を行う。次に、検出したパ
ターン全てについて金種毎に予め設定した基準値と上記
検出値とを比較し、その類似度の大小により真偽の判定
を行っていた。
【0004】図2に、従来の紙幣鑑別装置の一例を示
す。図において、1は、投入された紙幣の模様や図形か
ら、その反射光や透過光などの光学的あるいは磁気的な
パターンを検出し、その検出信号(検出パターン)を出
力する検出手段、2は、検出手段1の出力信号(検出信
号)を一時記憶する記憶手段、3は記憶手段2からの出
力(紙幣の光学的あるいは磁気的なパターンの検出信
号)に基づき、その光学的あるいは磁気的なパターンの
うち、透かしの位置のように金種による差異が大きい部
分について、予め設定した基準値と比較することによ
り、投入された紙幣の金種の判定を行う金種判定手段で
あって、この金種判定手段3は、投入された紙幣の金種
判定結果を真偽判定手段4と、図示しない上位装置に出
力するようになっている。
【0005】また、真偽判定手段4は、基準値記憶手段
5-1〜5-n と、基準値選択手段6と、比較手段7と、比
較結果判定手段8とから構成されている。ここで、基準
値記憶手段 5-1〜5-n には、金種毎に基準パターンの上
限および下限が予め設定されている。基準値選択手段6
は、金種判定手段3からの金種判定結果に基づき、該当
する金種の基準値を格納した基準値記憶手段5-i (iは
1〜nのうち該当するもの)を選択し、記憶されている
該当金種の基準値(上限、下限)を取出して比較手段7
に出力するものである。比較手段7は、基準値選択手段
6からの基準値と記憶手段2からの記憶結果とを比較
し、その比較結果を比較結果判定手段8に出力するもの
である。比較結果判定手段8は、この比較結果に基づき
紙幣の真偽判定を行い、その真偽判定結果を図示しない
上位装置に出力するものである。
【0006】次に、上記のように構成された従来の紙幣
鑑別装置の動作について説明する。検出手段1は、投入
された紙幣の光学的あるいは磁気的なパターンを検出
し、その検出パターンを記憶手段2に記憶する。金種判
定手段3は記憶手段2の記憶内容(検出パターン)に基
づき、その検出パターンのうち、透かし位置のように金
種による差異が大きい部分について、予め設定した基準
値と比較することにより、投入された紙幣の金種判定を
行い、その金種判定結果を上位装置および真偽判定手段
4の基準値選択手段6に出力する。基準値選択手段6
は、金種判定手段3からの金種判定結果に基づき、該当
する金種の基準値を格納した基準値記憶手段5-i (iは
1〜nのうち該当するもの)より該当する金種の基準値
(上限、下限)を取出し比較手段7に出力する。比較手
段7は、基準値選択手段6より供給される基準値と記憶
手段2の記憶結果(検出パターン)とを比較し、その比
較結果を比較結果判定手段8に出力する。この比較結果
判定手段8は、比較手段7からの比較結果に基づき紙幣
の真偽判定を行い、その真偽判定結果を上位装置に出力
していた。
【0007】次に比較手段7および比較結果判定手段8
における紙幣の真偽判定動作について説明する。図3
は、紙幣の検出パターンと基準値との関係を示す図であ
る。尚、図3において、破線u、lはそれぞれ該当する
金種の基準値を格納した基準値記憶手段5-i に記憶され
た上限基準値と下限基準値であり、実線pは紙幣の検出
パターンを示す。前記上限基準値は、真券の検出パター
ンpより上になるように予め設定されており、前記下限
基準値は、真券の検出パターンpより下になるように予
め設定されている。
【0008】比較手段7には、基準値選択手段6から該
当する金種の基準値(上限基準値u、下限基準値l)が
供給される。比較手段7は、記憶手段2から読出した検
出パターンpが上限基準値uより小さく、かつ下限基準
値lより大きいか否かを比較し、その比較結果を比較結
果判定手段8に出力する。図3の例では、検出パターン
pがe部において下限基準値lを下回っているので、比
較手段7は、検出パターンpのe部を除き「真」、検出
パターンpのe部につき「偽」の2値化信号を比較結果
判定手段8に出力する。その結果、比較結果判定手段8
は、上限基準値を上回る検出パターンあるいは、下限基
準値を下回る検出パターンの有無により紙幣の真偽判定
を行う場合であれば、図3に示す場合は、下限基準値l
を下回る検出パターンpがあることにより、当該紙幣を
偽券と判定することになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の紙幣鑑別装置では、検出手段1を構成する発光
ダイオード(LED)やホトダイオード、ホトトランジ
スタ、磁気ヘッド等の個々の部品の感度のばらつきや、
温度などの環境変動や経時変化による感度変化、オフセ
ット変動に基づく検出パターンのばらつきや、紙幣の印
刷の濃淡のばらつきを考慮すると、予め設定する基準値
の幅が大きく広がってしまい、このため真券の検出パタ
ーンpと似ていない偽券のパターンでも、上限基準値u
と下限基準値lの間にあった場合は、偽券を偽券と判定
できず、精度の高い真偽判別ができないという問題点が
あった。
【0010】図4および図5に、偽券の一例およびその
検出パターンを示す。この偽券は、真券を短冊状に切り
貼りした変造紙幣を示しており、紙幣を短手方向に切り
貼りした場合である。また、図5において、uA および
lA は真券のA方向の上限基準値および下限基準値、p
A は変造紙幣のA方向検出パターンである。この例のよ
うに、たとえ、紙幣の短手方向中央部が切り貼りされた
変造紙幣であっても、その検出パターンは上限基準値u
A と下限基準値lA との間に入ってしまうため、変造紙
幣を偽券と判定することができなかった。
【0011】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたもので、検出手段を構成する検出素子の感
度やオフセット等の環境変動や経時変化に左右されにく
く、かつ変造紙幣に対しても精度の高い紙幣の真偽判定
を行うことのできる紙幣鑑別装置を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の紙幣鑑別装置
は、紙幣の各々ほぼ平行な複数の走査方向におけるパタ
ーンを検出する検出手段と、前記検出手段にて検出され
た複数の走査方向毎のパターンの変化量を各々演算して
出力する変化量演算手段と、前記変化量演算手段で出力
された複数の走査方向毎の変化量を、当該走査方向とは
交差する方向に加算し、変化量和を演算する変化量和演
算手段と、前記紙幣に対応したパターンの変化量和の基
準値を記憶する基準値記憶手段と、前記基準値記憶手段
より出力された基準値と、前記変化量和演算手段より出
力された前記パターンの変化量和を比較し、その比較結
果を出力する比較手段と、この比較手段からの比較結果
に基づき前記紙幣の真偽判別を行う比較結果判定手段と
を備えたことを特徴とするものである。
【0013】
【作用】本発明の紙幣鑑別装置においては、検出手段
は、紙幣の各々ほぼ平行な複数の走査方向におけるパタ
ーンを検出する。これにより、変化量演算手段は複数の
走査方向毎のパターンの変化量を各々演算する。また、
変化量和演算手段は、変化量演算手段で求められた変化
量を、前記の走査方向とは交差する方向に加算し、複数
の変化量の変化量和を求める。一方、基準値記憶手段に
は紙幣に対応したパターンの変化量和の基準値が記憶さ
れている。比較手段は、変化量和演算手段にて求められ
た変化量和と基準値記憶手段からの基準値を比較し、比
較結果判定手段は、比較手段からの比較結果に基づき紙
幣の真偽判定を行う。従って、短冊状に切り貼りされた
変造紙幣に対しても精度の高い真偽判別を行うことがで
きる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。図1は、本発明による紙幣鑑別装置の実施例
を示すブロック図である。図の装置は、検出手段11、
記憶手段12、金種判定手段13、読出し手段14、真
偽判定手段15からなる。検出手段11は、投入された
紙幣の模様や図形から、その反射光や透過光などの光学
的あるいは磁気的なパターンを検出し、その検出信号
(検出パターン)を出力する手段であって、この検出手
段11は、LEDやホトトランジスタ、ホトダイオード
などの光電変換素子あるいは磁気ヘッドなどの磁電変換
素子などにより構成される。検出手段11を構成する検
出素子(光電変換素子あるいは磁電変換素子)は副走査
方向に複数個(箇所)配設されている。尚、ここでは、
紙幣の搬送方向(紙幣の短手方向)に平行な方向を主走
査方向、直角な方向(紙幣の長手方向)を副走査方向と
する。
【0015】記憶手段12は、入力側が検出手段11の
出力側に接続され、検出手段11の出力信号{紙幣の光
学的あるいは磁気的なパターン(検出パターン)}を記
憶するものである。更に、金種判定手段13は、入力側
が記憶手段12の出力側に接続され、記憶手段12に記
憶されている検出パターン(紙幣の光学的あるいは磁気
的なパターン)の一部(例えば、透かし位置のように金
種による差異が大きい部分)あるいは全部を、予め設定
した基準値と比較することにより、投入された紙幣の金
種の判定を行うものである。ここで、金種判定手段13
における、予め設定した基準値としては、別に設けた基
準値記憶部(図示せず)に予め格納した基準値を用いて
もよいし、あるいは金種判定手段13に内蔵するメモリ
に予め格納した基準値を用いてもよい。金種判定手段1
3は、出力端が真偽判定手段15の、後述する基準値選
択手段17の入力端および図示しない上位装置に接続さ
れており、これらの基準値選択手段17および上位装置
に金種判定結果を出力するようになっている。また、読
出し手段14は検出手段11にて投入紙幣の光学的ある
いは磁気的なパターン(検出パターン)を検出した後、
検出手段11からの出力に基づき、記憶手段12より記
憶されている光学的あるいは磁気的な検出パターンを読
出して後述する変化量演算手段18に送るようになって
いる。
【0016】読出し手段14は、記憶手段12より主走
査方向(または副走査方向)のどのタイミングに係る検
出パターンを読出したかを通知するために、読出し信号
を後述する各基準値記憶手段16-1〜16-nに送ることで、
各金種の該当する主走査方向(または副走査方向)のい
ずれかのタイミングに係る検出パターンの変化量の和の
上限基準値と下限基準値が出力されるようになってい
る。
【0017】真偽判定手段15は、基準値記憶手段16-1
〜16-nと、基準値選択手段17と、変化量演算手段18
と、比較手段19と、比較結果判定手段20と、変化量
和演算手段21とから構成される。また、この真偽判定
手段15は、記憶手段12、金種判定手段13および読
出し手段14から、それぞれ検出パターン、金種判定結
果および読出し信号を入力し、紙幣の真偽判定処理を行
い、その真偽判定結果を図示しない上位装置へ出力する
ものである。
【0018】ここで、基準値記憶手段16-1〜16-nには、
各々異なる種類の金種の検出パターン{副走査方向に配
設された検出手段11を構成する複数の検出素子(光電
変換素子あるいは磁電変換素子)の各々による検出パタ
ーン}の変化量の副走査方向(または主走査方向)の和
の上限基準値と下限基準値が各々の検出素子毎に予め格
納されている。また、基準値選択手段17は、出力端が
比較手段19の一方の入力端に接続されており、金種判
定手段13からの金種判定結果に基づき、基準値記憶手
段16-1〜16-nのうちより、該当する金種に係る基準値記
憶手段16-i(iは1〜nのうち該当するもの)を選択
し、該当する金種の検出パターンの変化量和の基準値
(上限基準値と下限基準値)を取出して比較手段19に
出力するものである。
【0019】変化量演算手段18は、入力端が記憶手段
12の出力側に接続され、かつ出力端が変化量和演算手
段21の入力端に接続されており、記憶手段12からの
検出パターンの変化量を演算し出力するものである。変
化量和演算手段21は、出力端が比較手段19の他方の
入力端に接続されており、変化量演算手段18からの検
出パターンの変化量の和を演算し出力する。尚、この変
化量および変化量和については、後に詳細に説明する。
比較手段19は、出力端が比較結果判定手段20の入力
端に接続されており、基準値選択手段17からの基準値
と変化量和演算手段21からの検出パターンの変化量和
とを比較し、その比較結果を比較結果判定手段20に出
力するようになっている。また、比較結果判定手段20
は、出力端が紙幣鑑別装置の上位装置(図示せず)に接
続されており、入力された比較結果に基づき、紙幣の真
偽判定を行い、その真偽判定結果を上位装置へ出力する
ものである。
【0020】次に、上記のように構成された紙幣鑑別装
置の動作について説明する。投入された紙幣の到来を検
知する紙幣検知手段(図示せず)からの出力により、あ
るいは上位装置(図示せず)からの信号により、紙幣の
到来を通知されると、検出手段11は動作状態に入る。
そして検出手段11は、副走査方向に配設された複数個
の光電変換素子により紙幣の模様や図形の濃淡に応じて
変化する透過光あるいは反射光のパターンを検出し、あ
るいは、副走査方向に配設された複数個の磁電変換素子
(例えば磁気ヘッドなど)により紙幣の磁性インクの濃
淡のパターン(磁気パターン)を検出し、記憶手段12
に記憶する。ここで、透過光パターンや磁気パターンに
ついては、反射光パターンと同様に取扱うことができる
ため、以下、透過光パターンや磁気パターンについての
説明を省略する。
【0021】図6および図7に、検出紙幣の一例とその
検出パターンを示す。即ち、図6において、A、B、C
はそれぞれ光電変換素子の主走査方向であり、図7の
(a)は、図6におけるC方向の反射光パターンPC お
よびその変化量、(b)は図6におけるB方向の反射光
パターンPB およびその変化量、(c)は図6における
A方向の反射光パターンPA およびその変化量を示して
いる。記憶手段12は、検出された反射光パターンを紙
幣の1枚分あるいは複数枚分記憶する。次に金種判定手
段13は、記憶手段12に記憶された反射光パターンの
一部あるいは全部を予め設定された基準値と比較し、投
入された紙幣の金種を判定する。この金種判定手段13
は、金種判定結果を図示しない上位装置、および真偽判
定手段15の基準値選択手段17に出力する。
【0022】一方、読出し手段14は、検出手段11に
て紙幣の反射光パターンを検出した後、検出手段11か
らの出力に基づき、記憶手段12より例えばある一つの
光電変換素子により検出された反射光パターンを読出し
て、変化量演算手段18に出力すると共に、読出し信号
(検出手段11の複数個の光電変換素子のうち、どの光
電変換素子による反射光パターンのどの主走査方向のタ
イミングを読出して変化量演算手段18に送出したかを
知らせるための信号として用いる)を基準値記憶手段16
-1〜16-nと変化量和演算手段21に出力する。各金種毎
に設けられた基準値記憶手段16-1〜16-nは、読出し信号
により上記のある主走査方向のタイミングの変化量和の
上限基準値と下限基準値を基準値選択手段17に対し出
力できる状態になる。
【0023】次に変化量演算手段18は、記憶手段12
から読出されて供給される、上述した一つの光電変換素
子による反射光パターンにつき、走査方向についての変
化分を演算する。この演算は、式で表現すると、次の(1
a),(1b),(1c)式のようになり、パターンの微分演算とな
る。 PA ′=dPA /dx …(1a) PB ′=dPB /dx …(1b) PC ′=dPC /dx …(1c) ここで、PA ,PB ,PC は検出された反射光パターン
を意味し、xは紙幣の走査方向のタイミング、PA ′,
PB ′,PC ′は反射光パターンの変化分である。上述
したように、反射光パターンについて、変化量演算手段
18による反射光パターンの変化量PA ′,PB ′,P
C ′を演算して求めグラフ表示すると、それぞれ図7の
(c)、(b)、(a)に示すようになる。従って、変
化量演算手段18は、出力としてPA ′,PB ′,PC
′に相当する変化量(ディジタル値)を順次変化量和
演算手段21に出力する。
【0024】変化量和演算手段21は、変化量演算手段
18から出力される副走査方向に3個配設された各光電
変換素子が検出する反射光パターンの変化量を主走査方
向のタイミング毎に加算し、変化量和を演算する。この
演算は式で表現すると、次の(2) 式に示すようになる。 q=PA ′+PB ′+PC ′ …(2) ここで、qは反射光パターンの変化量の和である。基準
値選択手段17は、金種判定手段13の金種判定結果に
基づき、基準値記憶手段16-1〜16-nのうちより、該当す
る金種に係る基準値記憶手段16-i(iは1〜nのうち該
当するもの)を選択し、該当する金種の検出パターン
(ここでは、反射光パターン)の変化量和の基準値(上
限基準値U′と下限基準値L′)を順次取出して比較手
段19へ出力する。
【0025】図8に、反射光パターンの変化量和の例を
示す。即ち、この図8において、実線qは図7に示した
変化量PA ′,PB ′,PC′の和、破線U′は変化量
和の上限基準値、破線L′は変化量和の下限基準値を示
している。このように、反射光パターンPA ,PB ,P
C の変化量和qは、上限基準値U′と下限基準値L′の
間にある。従って、比較手段19は、変化量和qが上限
基準値U′と下限基準値L′との間にある時には、
「真」を出力し、それ以外では「偽」を出力する。次に
比較結果判定手段20は、比較手段19からの比較結果
の「偽」の出力回数が、図示しない比較結果基準値記憶
手段に記憶されている比較結果基準値より少ない場合、
「真券」と判定する。ここで、従来の紙幣鑑別装置で
は、真券と判定された変造紙幣の反射光パターンについ
て、2つの方法を第1、第2の実施例として説明する。
【0026】《第1の実施例》図9および図10は変造
紙幣の反射光パターンとその変化量および変化量和を示
すものである。即ち、図9の(a)、(b)、(c)に
おけるPC ,PB ,PA は、それぞれ図4に示した変造
紙幣のC、B、A方向をそれぞれ走査した反射光パター
ン、PC ′,PB ′,PA ′はそれぞれの変化量であ
る。また、図10は変化量和PA′,PB ′,PC ′の
和を意味している。
【0027】検出手段11にて検出された紙幣の反射光
パターンPA ,PB ,PC は変化量演算手段18によ
り、その主走査方向の変化量が演算され、PA ′,PB
′,PC ′が求められる。更に、PA ′,PB ′,PC
′から、その副走査方向のタイミング毎に加算し、変
化量和Qが演算される。ここで、変造紙幣は短冊状に切
り貼りされているため、図10のe1 部とe2 部におい
て、切り貼りの変化点が強調されて検出される。図10
のe1 部、e2 部ではQが上限基準値U′と下限基準値
L′からはみ出しているため、この部分では比較手段1
9は「偽」を出力する。この「偽」の出力を受けて比較
結果判定手段20は「偽券」である旨の判定結果を上位
装置に通知する。
【0028】即ち、本発明では反射光パターンの変化量
を加算した値で基準値との比較を行うため、例えば一つ
の反射光パターンの変化量では判別することのできない
僅かな変化量でも強調され、短冊状に切り貼りされた変
造紙幣等でも高精度で判定することができる。
【0029】《第2の実施例》上記第1の実施例では、
先ず主走査方向の変化量を求め、次に副走査方向の変化
量和を求めるようにしたが、これとは逆に、先ず副走査
方向の変化量を求め、次に主走査方向に変化量和を求め
る方法でも同一の効果を期待することができる。これを
第2の実施例として以下に説明する。
【0030】図11は、変造紙幣とその反射光パターン
の走査方向の説明図である。この例では、変造紙幣が紙
幣の長手方向に切り貼りされた場合を示している。ま
た、図12および図13は、図11に示す変造紙幣の反
射光パターンと変化量およびその変化量和を示す図であ
る。即ち、図11に示すように、検出手段11が副走査
方向に4個配設された光電変換素子から構成され、4箇
所(図中、D,E,F,Gで示す)の反射光パターンを
得ることができるようになっている。そして、図12の
PG 、PF 、PE 、PD は、それぞれ図11のG,F,
E,Dの反射光パターンであり、PH ′PJ′PK ′は
図12における主走査方向H,J,K部の変化量を示し
ている。更に、図13は、PH ′PJ ′PK ′の和を示
すものである。
【0031】この実施例においても、記憶手段12は、
検出された反射光パターンを紙幣の1枚分あるいは複数
枚分記憶する。次に、金種判定手段13は、記憶手段1
2に記憶された反射光パターンの一部あるいは全部を予
め設定された基準値と比較し、投入された紙幣の金種を
判定する。この金種判定手段13は、金種判定結果を図
示しない上位装置および真偽判定手段15の基準値選択
手段17に出力する。
【0032】一方、読出し手段14は、検出手段11に
て紙幣の反射光パターンを検出した後、検出手段11か
らの出力に基づき、記憶手段12より例えばある一つの
主走査方向のタイミング(図12におけるH,J,K)
の各検出手段の反射光パターンを読出して、変化量演算
手段18に出力すると共に、読出し信号(検出手段11
の複数個の光電変換素子のうち、どの光電変換素子によ
る反射光パターンのどの主走査方向のタイミングを読出
して変化量演算手段18に送出したかを知らせるための
信号として用いる)を基準値記憶手段16-1〜16-nと、変
化量和演算手段21に出力する。各金種毎に設けられた
基準値記憶手段16-1〜16-nは、読出し信号により、上記
のある主走査方向のタイミングの変化量和の上限値と下
限値を基準値選択手段17に対して出力できる状態にな
る。
【0033】次に、変化量演算手段18は、記憶手段1
2から読出されて供給される上記ある一つの主走査方向
のタイミングによる反射光パターンにつき、副走査方向
についての変化分を演算する。この演算は、次の(3a),
(3b),(3c)式のようになる。 PH ′…PF −PG ,PE −PF ,PD −PE (タイミングはH) …(3a) PJ ′…PF −PG ,PE −PF ,PD −PE (タイミングはJ) …(3b) PK ′…PF −PG ,PE −PF ,PD −PE (タイミングはK) …(3c) ここで、PD ,PE ,PF ,PG は検出された反射光パ
ターンを意味し、PH′,PJ ′,PK ′は反射光パタ
ーンの変化量である。
【0034】変化量演算手段18は、上記(3a),(3b),(3
c)式の演算を行うと、その反射光パターンの変化量PH
′,PJ ′,PK ′は、図12のPH ′,PJ ′,PK
′のグラフ表示に示すようになる。そして、変化量和
演算手段18は、出力としてPH ′,PJ ′,PK ′に
相当する変化量(ディジタル値)を順次変化量和演算手
段21に出力する。変化量和演算手段21は、変化量演
算手段18から出力される副走査方向に4個配設された
光電変換素子が検出する反射光パターンの変化量を各々
の光電変換素子について加算し、変化量和を演算する。
この演算を式で表現すると、次の式(4) のようになる。 T=PH ′+PJ ′+PK ′ …(4) ここで、Tは反射光パターンの変化量の和である。
【0035】基準値選択手段17は、金種判定手段13
の金種判定結果に基づき、基準値記憶手段16-1〜16-nの
うちより、該当する金種に係る基準値記憶手段16-i(i
は1〜nのうち該当するもの)を選択し、該当する金種
の検出パターン(ここでは、反射光パターン)の変化量
和の基準値(上限基準値Rと下限基準値S)を順次取出
して比較手段19へ出力する。図12に示した反射光パ
ターンPD ,PE ,PF ,PG の変化量和の上限基準値
Rと下限基準値Sの例を図13において、破線で示す。
図に示すように、反射光パターンPD ,PE ,PF ,P
G の変化量和Tは、上限基準値Rと下限基準値Sの間に
ない部分がある。従って、比較手段19は、変化量和T
が上限基準値Rと下限基準値Sの間にある時は、「真」
を出力し、それ以外では「偽」を出力する。そして、比
較結果判定手段20は、比較手段19からの比較結果の
「偽」の出力回数が、図示しない比較結果基準値記憶手
段に記憶されている比較結果基準値より少ない場合、
「真券」と判定する。
【0036】尚、上記各実施例では、第1の実施例とし
て、最初に主走査方向の変化量を求めて、次に副走査方
向の変化量和を求めるよう構成し、第2の実施例とし
て、先ず副走査方向の変化量を求めて、次に主走査方向
に変化量和を求めるよう構成したが、これらの第1、第
2の実施例を両方行うよう構成してもよく、このように
構成すれば、より高精度の紙幣真偽鑑別を行うことがで
きる。また、本発明の紙幣鑑別装置を論理回路により構
成できることは明かであるが、マイクロコンピュータに
よるプログラムと論理回路の組合せによって構成できる
ことも明かである。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の紙幣鑑別
装置によれば、紙幣の各々ほぼ平行な複数の走査方向に
おけるパターンの変化量を演算し、この各々の変化量を
当該走査方向とは交差する方向に加算し、この変化量和
と基準値の変化量和とを比較して紙幣の真偽判別を行う
ようにしたので、検出手段を構成する検出素子の感度や
オフセットなどの環境変動や経年変化に左右されにく
く、精度の高い紙幣の真偽判別を行うことができる効果
がある。更に、例えば、紙幣の長手方向あるいは短手方
向に短冊状に切り貼りされた変造紙幣等に対しても精度
の高い真偽判別を行うことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紙幣鑑別装置の一実施例を示すブロッ
ク図である。
【図2】従来の紙幣鑑別装置のブロック図である。
【図3】従来の真偽判定方法の説明図である。
【図4】変造紙幣と反射光パターン検出の説明図であ
る。
【図5】従来の紙幣鑑別装置の問題点の説明図である。
【図6】通常の紙幣と反射光パターン検出の説明図であ
る。
【図7】本発明の紙幣鑑別装置による通常紙幣の反射光
パターンと変化量の説明図である。
【図8】本発明の紙幣鑑別装置による通常紙幣の反射光
パターンの変化量和の説明図である。
【図9】本発明の紙幣鑑別装置の第1の実施例による変
造紙幣の反射光パターンと変化量の説明図である。
【図10】本発明の紙幣鑑別装置の第1の実施例による
変造紙幣の反射光パターンの変化量和の説明図である。
【図11】本発明の紙幣鑑別装置の第2の実施例に係わ
る変造紙幣の説明図である。
【図12】本発明の紙幣鑑別装置の第2の実施例による
変造紙幣の反射光パターンと変化量の説明図である。
【図13】本発明の紙幣鑑別装置の第2の実施例による
変造紙幣の反射光パターンの変化量和の説明図である。
【符号の説明】
11 検出手段 14 読出し手段 15 真偽判定手段 16-1〜16-n 基準値記憶手段 18 変化量演算手段 19 比較手段 20 比較結果判定手段 21 変化量和演算手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G07D 7/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙幣の各々ほぼ平行な複数の走査方向に
    おけるパターンを検出する検出手段と、 前記検出手段にて検出された複数の走査方向毎のパター
    ンの変化量を各々演算して出力する変化量演算手段と、 前記変化量演算手段で出力された複数の走査方向毎の変
    化量を、当該走査方向とは交差する方向に加算し、変化
    量和を演算する変化量和演算手段と、 前記紙幣に対応したパターンの変化量和の基準値を記憶
    する基準値記憶手段と、 前記基準値記憶手段より出力された基準値と、前記変化
    量和演算手段より出力された前記パターンの変化量和を
    比較し、その比較結果を出力する比較手段と、 この比較手段からの比較結果に基づき前記紙幣の真偽判
    別を行う比較結果判定手段とを備えたことを特徴とする
    紙幣鑑別装置。
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