JP3136666B2 - 船外機のオイルポンプ - Google Patents

船外機のオイルポンプ

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JP3136666B2
JP3136666B2 JP03187843A JP18784391A JP3136666B2 JP 3136666 B2 JP3136666 B2 JP 3136666B2 JP 03187843 A JP03187843 A JP 03187843A JP 18784391 A JP18784391 A JP 18784391A JP 3136666 B2 JP3136666 B2 JP 3136666B2
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ocean & Marine Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、船外機のオイルポンプ
に関する。
【0002】
【従来の技術】4ストロークエンジンを搭載した船外機
のオイルポンプには、一般に構造が簡素でコンパクトな
トロコイドポンプが多く用いられている。トロコイドポ
ンプは、図7に示すように、クランクシャフト等の駆動
軸1と一体回転する外歯形状のインナロータ2と、この
インナロータ2に噛み合い、インナロータ2と同一方向
に回転する内歯形状のアウタロータ3とを有し、これら
インナロータ2およびアウタロータ3の下面に隣接する
吸入ポート4と吐出ポート5とがそれぞれポンプ外部に
通じる吸入孔6および吐出孔7に繋っているため、吸入
孔6より吸入された潤滑オイルは、吸入ポート4に入
り、インナロータ2およびアウタロータ3の噛合いによ
って吐出ポート5へ運ばれ、吐出孔7より吐出される。
【0003】上記吸入ポート4および吐出ポート5は、
一般に駆動軸1を挟んで対向しているため、上記吸入孔
6および吐出孔7も駆動軸1を挟んでほぼ180°反対
側に位置することになる。
【0004】また、吸入孔6と吐出孔7をそれぞれ吸入
ポート4と吐出ポート5に接続させる通路となるインレ
ット8およびアウトレット9は、ポンプケース10の外
方よりドリル加工により直線的に形成され、上記インレ
ット8、アウトレット9の外部口はプラグ11等で閉塞
される。
【0005】さらに、オイルポンプの吐出圧力が一定値
を超えることのないよう余剰圧力を放出するリリーフバ
ルブを設ける場合、このリリーフバルブは上記ポンプケ
ースに一体的に形成される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ト
ロコイドポンプのように吸入孔6と吐出孔7とが駆動軸
1を挟んでほぼ180°反対側に位置限定されるレイア
ウトであっても、吸入孔6に接続されるオイルスレーナ
と、吐出孔7に繋るエンジン側のオイルギャラリ(エン
ジン内部の各潤滑部分に繋るオイル通路)は、駆動軸1
を挟んで必ずしも180°反対側にレイアウトできない
ため、吐出孔7とエンジン側のオイル供給路とを結ぶ専
用の案内流路をエンジンやエンジンホルダ等の部材に形
成する必要が生じる場合が多く、これによりエンジン周
りの構造が複雑化してコストアップを招いていた。
【0007】また、ドリル加工により形成されるインレ
ット8およびアウトレット9は直線的な形状にしか形成
できないため、この点でも吸入孔6や吐出孔7が位置限
定を受けやすくなり、上記問題点が助長される。それば
かりか、ドリル加工やプラグ11による閉塞の際のコス
トが掛かる。
【0008】さらに、オイルポンプはエンジン下部の狭
い場所に配置されるため、できる限り小型化しなければ
ならないが、前記リリーフバルブを設けた場合には、ポ
ンプケースが大型化すると同時に、リリーフバルブより
吐出されるリリーフオイルをオイルパンに戻すため、専
用の流路を設ける必要があり、ポンプケースが複雑化し
てしまう。
【0009】本発明に係る船外機のオイルポンプは、こ
れらの問題点を考慮して発明されたもので、その第1の
目的は、ポンプケースに形成される吸入孔および吐出孔
の位置を、駆動軸や吸入ポートおよび吐出ポートの位置
に拘らず自由にレイアウト可能にし、かつインレットお
よびアウトレットをドリル加工に依存することなく容易
に形成可能にしつつ、内圧が高くなるアウトレットから
のオイル漏れを防止可能にし、併せてエンジン始動直後
における潤滑状態の劣化を回避することにある。
【0010】また、本発明に係る船外機のオイルポンプ
の第2の目的は、ポンプケースを小型、簡素化すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するた
め、本発明に係る船外機のオイルポンプは、特許請求の
範囲の請求項1に記載したように、エンジンホルダと、
このエンジンホルダの上面にクランクシャフトを直立さ
せる姿勢で縦置きに搭載されたエンジンとの間に設置さ
れ、上記クランクシャフトに駆動されることにより、エ
ンジンホルダ下面に設けられたオイルパン内の潤滑オイ
ルをオイルストレーナで濾過して汲み上げ、上記エンジ
ン内部に設けられたオイルギャラリに供給する船外機の
オイルポンプにおいて、オイルポンプを形作るポンプケ
ースを、ケース本体と、このケース本体に液密に被装さ
れるケースカバーとを備えて構成し、上記ポンプケース
の内部に、上記クランクシャフトにより回転駆動される
インナロータおよびアウタロータを収容するとともに、
クランクシャフトを挟んで前後対称的に位置する吸入ポ
ートおよび吐出ポートを形成し、平面視で上記吸入ポー
トをクランクシャフトに対しエンジンの中心から離れた
前側に配置し、上記吐出ポートをクランクシャフトに対
しエンジンの中心側となる後側に配置するとともに、平
面視で吐出ポートよりもさらにエンジンの中心側となる
後方位置に吸入孔および吐出孔を設け、上記吸入孔を上
記オイルストレーナに接続して上記吐出孔を上記オイル
ギャラリに接続する一方、吸入孔を吸入ポートに接続す
るインレットと、吐出ポートを吐出孔に接続するアウト
レットとを、それぞれ上記ケース本体側のケースカバー
被装面に溝状に型形成してケースカバーを被装すること
により密閉管路状とするとともに、平面視で上記インレ
ットを上記アウタロータの一側方外周を後方から前方へ
約半周迂回して吸入孔と吸入ポートとの間を結ぶように
レイアウトし、アウトレットを吐出ポートの後方かつイ
ンレットの反対側に導出してインレットよりも短い経路
で吐出ポートと吐出孔との間を結ぶようにレイアウトし
たことを特徴とする。
【0012】また、本発明に係る船外機のオイルポンプ
は、請求項2に記載したように、請求項1の構成におい
て、前記アウトレットの途中にリリーフ孔を設け、この
リリーフ孔を、オイルポンプに隣接する他部材に設けら
れたリリーフバルブに連通させた。
【0013】
【作用】請求項1の構成によれば、インレットおよびア
ウトレットを非直線状に形成可能になるので、吸入孔お
よび吐出孔を自由なルートでそれぞれ吸入ポートおよび
吐出ポートに接続できる。したがって、クランクシャフ
トや吸入ポートおよび吐出ポートの位置に拘らず、吸入
孔および吐出孔を自由な位置に設けることができ、その
レイアウト性が向上する。しかも、インレットおよびア
ウトレットはケース本体の鋳造(鍛造)製作時に同時形
成されるので形成が容易であり、ドリル加工等の追加加
工や、プラグによる閉塞を必要としない。
【0014】その上、一般にエンジンのオイルギャラリ
は平面視でクランクシャフトよりもエンジンの中心側
(後方)に形成されるため、このオイルギャラリに繋が
る吐出孔と吐出ポートを共にクランクシャフトよりもエ
ンジン中心側に形成したことにより、アウトレットの長
さを極力縮め、内圧が高くなるアウトレットからのオイ
ル漏れを有効に防止することができる。
【0015】また、上記のようにアウトレットの長さが
短くなる分、インレットの長さが延ばされており、この
インレットがアウタロータの一側方外周を後方から前方
へ約半周迂回して吸入孔と吸入ポートとの間を結ぶよう
にレイアウトされ、インレットの上流側に位置する吸入
孔が下流側に位置する吸入ポートよりも後方に位置して
いるため、船外機をチルトアップしてエンジンを停止さ
せた時にインレット内部に多量の潤滑オイルが残留し、
これにより次回のエンジン始動時にオイルポンプから潤
滑オイルが吐出され始めるまでの時間が短縮され、始動
直後における潤滑状態の劣化を回避することができる。
【0016】また、請求項2の構成によれば、リリーフ
バルブをオイルポンプに隣接する他部材に形成できるた
め、ポンプケースが小型、簡素化される。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
しながら説明する。
【0018】図1は、本発明に係る船外機のオイルポン
プを備えた船外機1の右側面図である。
【0019】この船外機1は、本体ケーシング2の最上
部に載置された略平板状のエンジンホルダ3の上に、ク
ランクシャフト4を直立させる姿勢でエンジン5を載置
し、このエンジン5の出力を本体ケーシング2内に垂設
されたドライブシャフト6と、前後進切換装置7を介し
てプロペラシャフト8に伝達し、プロペラ9を正転、も
しくは逆転駆動させる一般的なレイアウトを持つもので
ある。
【0020】エンジンカバー11に被装された上記エン
ジン5は4ストロークエンジンであるため、エンジンホ
ルダ3の下部にはエンジン5に連通するオイルパン12
が設置されている。
【0021】そして本体ケーシング2とエンジンホルダ
3に枢着されたクランプブラケット13によって船外機
1は船体14に対して左右回動自在に取り付けられ、船
体14を推進させ、操舵を行なう。
【0022】図2はエンジン5の縦断面図である。この
エンジン5は、例えば直列4シリンダ配置のSOHC型
式で、シリンダヘッド15、シリンダブロック16、ク
ランクケース17、およびヘッドカバー18によって形
作られ、上記シリンダヘッド15とシリンダブロック1
6とが前記エンジンホルダ3に固定されている。
【0023】シリンダブロック16とクランクケース1
7は、クランク室19を画成し、両部材16,17の合
面部に形成されたクランク軸受21にはクランクシャフ
ト4が回転自在に軸支される。またシリンダブロック1
6に形成された4本のシリンダ22内を摺動自在である
ピストン23の往復運動は、コンロッド24を介してク
ランクシャフト4の回転運動に変換され、エンジン5の
出力となる。
【0024】一方、シリンダヘッド15とヘッドカバー
18はカム室25を画成しており、内部のカム軸受26
にはカムシャフト27が回転自在に軸支されている。カ
ムシャフト27は、タイミングベルト28等を介してク
ランクシャフト4に駆動され、カムシャフト27のカム
31,32は動弁装置33を作動させてバルブ34,3
5を前記シリンダ22内に所定のタイミングで開弁し、
シリンダ22内のガス交換を行なわせる。
【0025】エンジン5の潤滑を担うオイルポンプ36
は、クランクシャフト4がエンジン5の下面より突出す
る部分に設置され、クランクシャフト4によって直接駆
動される。
【0026】このオイルポンプ36の吸入孔37には、
前記オイルパン12内に溜められた潤滑オイルO中に没
するように固定されたオイルストレーナ38がオイルパ
イプ39によって接続される。また吐出孔41はエンジ
ン5側に向って開口している。
【0027】図3にエンジン5の潤滑オイル供給経路を
示す。
【0028】シリンダブロック16には、クランクシャ
フト4に平行なメインギャラリ42、およびこのメイン
ギャラリ42と、エンジン5の下面とを接続するオイル
供給路43が形成されており、前記オイルポンプ36の
吐出孔41の位置は、上記オイル供給路43の入口に合
致している。
【0029】メインギャラリ42からは、クランク軸受
21に連通するクランク潤滑オイル流路44とカム軸受
26や動弁装置33に連通するカム潤滑オイル流路45
とが分岐している。
【0030】エンジン5が作動すると、クランクシャフ
ト4の回転に伴いオイルポンプ36が駆動され、オイル
パン12内の潤滑オイルがオイルストレーナ38により
濾過されて汲み上げられ、吐出孔41より吐出される。
吐出された潤滑オイルは、オイル供給路43を経てメイ
ンギャラリ42に流入し、クランク潤滑オイル流路44
およびカム潤滑オイル流路45に分流してクランクシャ
フト4やシリンダ22、ピストン23、コンロッド24
等と、カムシャフト27や動弁装置33等を潤滑する。
【0031】図4は、オイルポンプ36の縦断面図を示
し、図5は図4のV−V線に沿う矢視図であり、本発明
の一実施例を示している。
【0032】オイルポンプ36を形作るポンプケース4
7は、ケース本体48に、ケースカバー49が被装され
て形作られており、上記ケース本体48には、クランク
シャフト4と一体回転する外歯形状のインナロータ50
と、このインナロータ50に噛み合い、同一方向に回転
する内歯形状のアウタロータ51が配置される。各ロー
タ50,51の歯数は、インナロータ50の方がアウタ
ロータ51より1枚少なくなっており、例えばインナロ
ータ50は4枚、アウタロータ51は5枚となってい
る。このためインナロータ50とアウタロータ51との
間には、搬油室52となる空隙が形成される。
【0033】これらインナロータ50およびアウタロー
タ51の下面に隣接する吸入ポート53と吐出ポート5
4は、クランクシャフト4を挟むように前後対称的に設
けられ、各々クランクシャフト4の周囲を半周ずつ取り
囲んで対向する扇形状に形成され、それぞれインレット
55およびアウトレット56によって吸入孔37および
吐出孔41に接続されている。
【0034】上記インレット55およびアウトレット5
6は、それぞれケース本体48の上面、即ちケースカバ
ー49が被装される面に溝状に型形成されており、ケー
ス本体48にケースカバー49が被装されることにより
密閉管路状となるように構成されている。
【0035】また吸入孔37は、上記インレット55の
起点からオイルパン12側に抜ける孔としてケース本体
48に設けられる一方、吐出孔41は、上記アウトレッ
ト56の終点からエンジン5側に抜ける孔としてケース
カバー49に設けられている。
【0036】インレット55およびアウトレット56
と、吸入孔37および吐出孔41は、共にケース本体4
8やケースカバー49の鋳造(鍛造)製作時に同時形成
されるため、ドリル加工等の追加加工を一切必要としな
い。
【0037】そしてクランクシャフト4の回転によって
インナロータ50およびアウタロータ51が駆動され、
回転(図5中で右回転)すると、前記搬油室52の容積
は吸入ポート53の位置において増大し、吐出ポート5
4の位置において減少する。このため、吸入ポート53
の潤滑オイルは搬油室52に吸い込まれて吐出ポート5
4に搬送され、吐出される。こうしてオイルポンプ36
は、吸入孔37より連続的に潤滑オイルを吸入し、吐出
孔41より吐出してエンジン5のオイル供給路43に供
給する。
【0038】このオイルポンプ36において、平面視
(図5参照)で吸入ポート53はクランクシャフト4に
対しエンジン5の中心から離れた前側に配置され、吐出
ポート54はクランクシャフト4に対しエンジン5の中
心側となる後側に配置されている。また、吸入孔37お
よび吐出孔41は、平面視で吐出ポート54よりもさら
にエンジン5の中心側(後方位置)に設けられている。
したがって、平面視で吸入孔37および吐出孔41は吸
入ポート53および吐出ポート54よりもオイルパン1
2側に位置している。
【0039】一方、平面視でインレット55はアウタロ
ータ51の一側方(例えば右側)の外周を後方から前方
へ約半周迂回して吸入孔37と吸入ポート53との間を
結ぶようにレイアウトされ、アウトレット56は吐出ポ
ート54の後方かつインレット55の反対側に導出され
てインレット55よりも格段に短い経路で吐出ポート5
4と吐出孔41との間を結ぶようにレイアウトされてい
る。
【0040】アウトレット56は、その途中がほぼ直角
に屈曲しており、この屈曲部にリリーフ孔57が設けら
れている。このリリーフ孔57は、図6(a)(図5の
VI−VI線に沿う縦断面図)に示すように、オイルポ
ンプ36に隣接するエンジンホルダ3に設けられたリリ
ーフバルブ58に連通している。
【0041】上記リリーフバルブ58は、バルブシリン
ダ59およびこのバルブシリンダ59からオイルパン1
2内へ分岐するリリーフ流路60を有し、上記バルブシ
リンダ59内を摺動自在であるバルブピストン61はス
プリング62により押圧され、上記リリーフ流路60を
閉塞している。
【0042】アウトレット5内の油圧が一定値を超えた
場合には、図6(b)に示すように、余剰圧力が前記リ
リーフ孔57を抜けてリリーフバルブ58のバルブピス
トン61に掛かり、バルブピストン61をスプリング6
2のばね力に抗して押し下げるため、アウトレット56
がリリーフ流路60に連通し、アウトレット56内の一
部の潤滑オイルOがオイルパン12へ戻されるため、オ
イルポンプ36の吐出圧力は設定値を超えることなく保
たれる。
【0043】上述したように構成されたオイルポンプ3
6は、従来のオイルポンプのように吸入孔37と吐出孔
41とが位置限定を受けることがない。即ち、ケース本
体48の上面に溝状に型形成されるインレット55およ
びアウトレット56は、自在なルートで非直線状に形成
することができるため、吸入孔37と吐出孔41を必ず
しも吸入ポート53や吐出ポート54の近傍に配置する
必要はなく、クランクシャフト4や吸入ポート53、吐
出ポート54等の位置に拘らずに吸入孔37と吐出孔4
1の位置を自由にレイアウトし、インレット55および
アウトレット56を経て吸入ポート53および吐出ポー
ト54に接続することができる。
【0044】これにより、特に吐出孔41をエンジン5
のオイル供給路43に直結させることができるため、従
来のように吐出孔41とオイル供給路43との間を結ぶ
専用の案内流路を設ける必要がなく、シリンダブロック
16やエンジンホルダ3等を始めとするエンジン周りの
構造物の形状を簡素化してコストダウンを図ることがで
きる。
【0045】さらに、インレット55およびアウトレッ
ト56は、ケース本体48の鋳造(鍛造)製作時にそれ
ぞれ同時形成されるため、ドリル加工等による追加加工
や、プラグによる外部口の閉塞加工といった工程を一切
必要とせず、非常に容易に形成することができ、大幅な
コストダウンを図ることができる。
【0046】また、このオイルポンプ36では、オイル
ギャラリ42に繋がる吐出孔41と吐出ポート54とが
共に平面視でクランクシャフト4よりもエンジン5の中
心側(後側)に形成されており、一般にオイルギャラリ
42はクランクシャフト4よりもエンジン中心側に形成
されるため、アウトレット56の長さを縮めることがで
きる。アウトレット56の長さを縮めることにより、オ
イルポンプ36の高圧な吐出圧力により内圧の高まるア
ウトレット56からのオイル漏れを有効に防止すること
ができる。
【0047】このようにアウトレット56の長さが縮め
られた分、インレット55の長さが延ばされているが、
インレット55はほぼ前後方向に沿って延びており、そ
の上流側に位置する吸入孔37が下流側に位置する吸入
ポート53よりも後方に位置しているため、船外機1を
チルトアップしてエンジン5を停止させた時にインレッ
ト55が前下がりに傾斜し、その内部に多量の潤滑オイ
ルが残留する。このため、次回エンジン5を始動した時
にオイルポンプ36から潤滑オイルが吐出され始めるま
での時間が短縮され、始動直後における潤滑状態の劣化
を回避することができる。
【0048】さらに、吸入孔37がクランクシャフト4
よりもエンジン5の中心側に形成されているため、吸入
孔37がオイルパン12の上方付近に位置しており、こ
れによりオイルストレーナ38に繋がるオイルパイプ3
9の長さを短縮してレイアウト性を良くすることができ
る。同時に、エンジン5側に形成されるオイル通路類の
レイアウト性を向上させることができる。
【0049】さらに、このオイルポンプ36の構成によ
れば、リリーフバルブ58を設置するにあたり、ポンプ
ケース48にリリーフ孔57を設けるだけでよく、ポン
プケース48にリリーフバルブ58を一体的に形成する
必要がないため、ポンプケース48を小型、簡素化する
ことができる。
【0050】なお、本発明はトロコイドポンプ以外の型
式のオイルポンプにも適用することができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る船外
機のオイルポンプによれば、ポンプケースに形成される
吸入孔および吐出孔の位置を、駆動軸や吸入ポートおよ
び吐出ポートの位置に拘らず自由にレイアウトすること
ができ、かつインレットおよびアウトレットをドリル加
工に依存することなく容易に形成可能にするとともに、
内圧が高くなるアウトレットからのオイル漏れを有効に
防止し、かつエンジン始動直後における潤滑状態の劣化
を回避し、併せてポンプケースを小型、簡素化すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る船外機のオイルポンプを備える船
外機の右側面図。
【図2】船外機のエンジンの縦断面図。
【図3】エンジンの潤滑オイル供給経路を示す図。
【図4】オイルポンプの縦断面図。
【図5】図4のV−V矢視図であり、本発明の一実施例
を示す図。
【図6】(a)は図5のVI−VI線に沿うリリーフバ
ルブ付近の縦断面図で、(b)はリリーフバルブの作動
状態を示す図。
【図7】従来の技術を示す図。
【符号の説明】
1 船外機 3 エンジンホルダ 4 クランクシャフト 5 エンジン 6 ドライブシャフト 12 オイルパン 36 オイルポンプ 37 吸入孔 38 オイルストレーナー 41 吐出孔 42 オイルギャラリ 43 オイル供給路 47 ポンプケース 48 ケース本体 49 ケースカバー 50 インナロータ 51 アウタロータ 52 搬油室 53 吸入ポート 54 吐出ポート 55 インレット 56 アウトレット 57 リリーフ孔 58 リリーフバルブ O 潤滑オイル

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンホルダと、このエンジンホルダ
    の上面にクランクシャフトを直立させる姿勢で縦置きに
    搭載されたエンジンとの間に設置され、上記クランクシ
    ャフトに駆動されることにより、エンジンホルダ下面に
    設けられたオイルパン内の潤滑オイルをオイルストレー
    ナで濾過して汲み上げ、上記エンジン内部に設けられた
    オイルギャラリに供給する船外機のオイルポンプにおい
    て、オイルポンプを形作るポンプケースを、ケース本体
    と、このケース本体に液密に被装されるケースカバーと
    を備えて構成し、上記ポンプケースの内部に、上記クラ
    ンクシャフトにより回転駆動されるインナロータおよび
    アウタロータを収容するとともに、クランクシャフトを
    挟んで前後対称的に位置する吸入ポートおよび吐出ポー
    トを形成し、平面視で上記吸入ポートをクランクシャフ
    トに対しエンジンの中心から離れた前側に配置し、上記
    吐出ポートをクランクシャフトに対しエンジンの中心側
    となる後側に配置するとともに、平面視で吐出ポートよ
    りもさらにエンジンの中心側となる後方位置に吸入孔お
    よび吐出孔を設け、上記吸入孔を上記オイルストレーナ
    に接続して上記吐出孔を上記オイルギャラリに接続する
    一方、吸入孔を吸入ポートに接続するインレットと、吐
    出ポートを吐出孔に接続するアウトレットとを、それぞ
    れ上記ケース本体側のケースカバー被装面に溝状に型形
    成してケースカバーを被装することにより密閉管路状と
    するとともに、平面視で上記インレットを上記アウタロ
    ータの一側方外周を後方から前方へ約半周迂回して吸入
    孔と吸入ポートとの間を結ぶようにレイアウトし、アウ
    トレットを吐出ポートの後方かつインレットの反対側に
    導出してインレットよりも短い経路で吐出ポートと吐出
    孔との間を結ぶようにレイアウトしたことを特徴とする
    船外機のオイルポンプ。
  2. 【請求項2】 前記アウトレットの途中にリリーフ孔を
    設け、このリリーフ孔を、オイルポンプに隣接する他部
    材に設けられたリリーフバルブに連通させた請求項1に
    記載の船外機のオイルポンプ。
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