JPH04342811A - 船外機のエンジン潤滑構造 - Google Patents

船外機のエンジン潤滑構造

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JPH04342811A
JPH04342811A JP3116265A JP11626591A JPH04342811A JP H04342811 A JPH04342811 A JP H04342811A JP 3116265 A JP3116265 A JP 3116265A JP 11626591 A JP11626591 A JP 11626591A JP H04342811 A JPH04342811 A JP H04342811A
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crank
engine
crank chamber
chamber
oil
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Keisuke Daikoku
圭介 大穀
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Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines

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  • Ocean & Marine Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の目的〕
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、船外機のエンジン潤滑
構造に係り、特にクランク室内に供給された潤滑オイル
を迅速にオイルパン内へ戻すようにした船外機のエンジ
ン潤滑構造に関する。
【0003】
【従来の技術】一般的な船外機は、エンジンを縦置きに
搭載し、直立したクランクシャフトの下端には下方へ延
びるドライブシャフトが連結される。このドライブシャ
フトの下端はベベルギヤ等を介して、水平に軸支された
プロペラシャフトに伝達され、プロペラシャフト後部の
プロペラが水中で回転し、推進力を得るようになってい
る。
【0004】このような船外機のエンジンが4サイクル
エンジンである場合、オイルポンプは通常、縦置きにさ
れたクランクシャフト、若しくはカムシャフトの最下部
に位置し、いずれかのシャフトによって駆動されて直下
にあるオイルパンから潤滑オイルを汲み上げ、エンジン
各部へ圧送する。上記カムシャフトは、クランクシャフ
トに比べて回転速度が1/2と遅いため、オイルポンプ
の吐出量を大きくする場合にはクランクシャフトでオイ
ルポンプを駆動する場合が多い。
【0005】オイルポンプより吐出された潤滑オイルは
、エンジンケースやクランクシャフト、カムシャフト、
ロッカシャフト等のシャフト内に形成されたオイル供給
路を通ってカム室およびクランク室に供給される。
【0006】カム室に供給された潤滑オイルは、カムシ
ャフトや動弁機構などを潤滑した後、カム室内をカムシ
ャフト沿いに流下し、カム室最下部に設けられたカム室
オイルリターン孔よりオイルパンに戻る。
【0007】またクランク室に供給された潤滑オイルは
クランクシャフトの各ジャーナル部軸受やコンロッドの
大、小端部軸受、およびシリンダのピストン摺動面など
を潤滑した後、クランク室内をクランクシャフト沿いに
流下し、クランク室最下部に設けられたクランク室オイ
ルリターン孔よりオイルパンへ戻る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述したよ
うにオイルポンプをクランクシャフトで駆動した場合、
オイルポンプと上記クランク室オイルリターン孔とがほ
ぼ同位置に来てしてしまうため、クランク室オイルリタ
ーン孔の位置や大きさに制約が与えられ、クランク室内
の潤滑オイルがオイルパンへ戻り難い形状とならざるを
えない。
【0009】このため、特に直列多シリンダ型の船外機
エンジンでは、クランク室内の各潤滑部に供給された潤
滑オイルがクランク室最下部に溜まり易く、最下のクラ
ンクホイールが潤滑オイルに浸ってクランクシャフトの
回転抵抗となる場合があった。よってクランク室への潤
滑オイル供給量をあまり大きくすることができず、クラ
ンク室内の各潤滑部に供給される潤滑オイルが不足気味
となる傾向を持っていた。
【0010】また、クランクシャフトが直立しているた
め、クランク室上方より流下した潤滑オイルは下方で回
転するクランクホイールに当たって飛散し、このとき潤
滑オイルの霧を発生させる。この霧は、高速回転するク
ランクホイールによってクランク室内の気流に混合され
続けるため凝結しづらく、オイルパンへオイルが戻るの
が遅れる原因となっていた。
【0011】これを解決するためには、クランク室内を
流下する潤滑オイルがクランクホイールに当たらないよ
うに、クランク室の内壁面とクランクホイールとの間隔
を大きく取る必要があり、クランクケースの大型化を招
いて船外機のスペース上不利となっていた。
【0012】本発明は、上記問題点を考慮してなされた
ものであり、クランク室内に供給された潤滑オイルを迅
速にオイルパンへ戻すことができる船外機のエンジン潤
滑構造を提供することを目的とする。 〔発明の構成〕
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
、本発明に係る船外機のエンジン潤滑構造は、クランク
シャフトが直立するようにして4サイクル多シリンダ型
エンジンを搭載した船外機のエンジン潤滑構造において
、前記エンジンのクランク室から導出されてカム室に連
通するエンジンケース連通路を配設し、このエンジンケ
ース連通路のクランク室導出部をシリンダ中心線と同じ
高さに当たるクランク室最外周部に設置するとともにそ
の導出方向を、クランクホイール外周の接線に沿い、か
つクランクホイールの回転方向に向けたものである。
【0014】
【作用】クランク室内をクランクシャフト沿いに流下し
た潤滑オイルは、回転するクランクホイールに当たって
その遠心力によりクランクホイールの接線方向に飛散し
、クランク室の内壁にかかる。クランク室の内壁にかか
った潤滑オイルの多くは、クランクシャフトの回転によ
ってクランク室内に発生する渦状の気流に押されてクラ
ンク室壁面を軸廻りに流れ、気流とともにエンジンケー
ス連通路に流れ込む。そして潤滑オイルはカム室に入り
、カムシャフトに沿って流下してカム室オイルリターン
孔よりオイルパンへ迅速に戻る。このためクランク室内
を下方に流下する潤滑オイルの量が減少する。
【0015】また、回転するクランクホイール上に落下
して霧状になり、クランク室内の気流に混合した潤滑オ
イルは、気流とともにエンジンケース連通路に流入し、
クランクホイールにかき廻されることなく速やかに凝結
し、オイルパンに戻る。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の一実施例
を説明する。
【0017】図1は、本発明に係る船外機のエンジン潤
滑構造を備えた船外機の右側面を示すものである。
【0018】この船外機1は、エンジン2とドライブシ
ャフトハウジング3、およびプロペラシャフトハウジン
グ4より形作られており、エンジン2は略平板状のエン
ジンホルダ5を介してドライブシャフトハウジング3上
に固定されている。また、ドライブシャフトハウジング
3の上部には、ロアエンジンカバー6が装着され、この
ロアエンジンカバー6とアッパエンジンカバー7により
エンジン2を外側から覆っている。
【0019】エンジン2は、クランクシャフト8が直立
するように縦置きに載置され、クランクシャフト8の下
端には下方へ延びるドライブシャフト9がセレーション
結合等によって連結されている。ドライブシャフト9は
ドライブシャフトハウジング3を通ってプロペラシャフ
トハウジング4内に達する。
【0020】プロペラシャフトハウジング4内には、プ
ロペラシャフト10が水平に軸支されており、プロペラ
シャフト10の後端部はプロペラシャフトハウジング4
より突出し、この突出部分にプロペラ11が回転一体に
取り付けられている。
【0021】上記ドライブシャフト9とプロペラシャフ
ト10とは、例えば複数のベベルギヤより構成されるク
ラッチ機構12を介して連動回転するようになっている
【0022】このクラッチ機構12は、ドライブシャフ
ト9の回転をクラッチによって切り換え、プロペラシャ
フト10を正転および逆転、若しくは停止状態に保つこ
とができる。
【0023】ドライブシャフトハウジング3の前縁には
クランプブラケット13が左右回動自在に枢着され、こ
のクランプブラケット13が船体のトランサム14(船
尾部)に掛止され、固定される。そして船外機1が左右
に回動することによって船体の操舵がなされる。
【0024】図2は船外機のエンジン2の縦断面図であ
り、図3は図2のA−A線に沿う断面図である。
【0025】このエンジン2は直列4シリンダ配置の水
冷式4サイクルガソリンエンジンとされ、例えば1シリ
ンダ当り吸、排気バルブを2個ずつ備えたSOHC4バ
ルブ型式である。
【0026】エンジン2の外殻は、シリンダブロック1
5、クランクケース16、シリンダヘッド17、および
ヘッドカバ18によって形作られ、シリンダブロック1
5およびシリンダヘッド17は前述したエンジンホルダ
5に固定され、エンジンホルダ5の下部には、ドライブ
シャフトハウジング3内に入り込むようにオイルパン1
9が設置されている。
【0027】シリンダブロック15とクランクケース1
6とが画成する空間は4つのクランク室20となってお
り、シリンダブロック15とクランクケース16との合
面部に形成されたクランク軸受21にはクランクシャフ
ト8が回転自在に軸支されている。各クランク室20は
連通孔22,23,および24によってクランクシャフ
ト8沿いに相互に連通しており、最下のクランク室20
の下部にはオイルパン19内へ連通するクランク室オイ
ルリターン孔25が設けられている。
【0028】また、シリンダヘッド17とヘッドカバ1
8はカム室26を画成しており、シリンダヘッド17と
カムホルダ27(図8参照)との合面部に形成されたカ
ム軸受28にはカムシャフト29が回転自在に軸支され
る。上記カム室26の最下部にはオイルパン19内に連
通するカム室オイルリターン孔30が設けられている。
【0029】シリンダブロック15にはクランク室20
へ連通する4本のシリンダ31が形成されており、ピス
トン32が往復自在に挿入されている。ピストン32に
はピストンピン33が挿入されていてこのピストンピン
33はコンロッド34によってクランクシャフト8のク
ランクホイール35間に偏心介装されたクランクピン3
6に連接されている。
【0030】このためピストン32の往復運動はコンロ
ッド34によってクランクシャフト8の回転運動に変換
される。そしてクランクシャフト8は、ベルト37等を
介してカムシャフト29を1/2の回転速度で回転させ
る。
【0031】シリンダヘッド17の燃焼室38には、吸
気バルブ39によって開弁される吸気ポート40と、排
気バルブ41によって開弁される排気ポート42とが配
設されており、点火プラグ43が配置されている。
【0032】前記カムシャフト29には、吸気カム44
および排気カム45が回転一体に形成されており、吸気
カム44、排気カム45は、カムホルダ27に支持され
た2本のロッカシャフト46,47に揺動自在に軸支さ
れた吸気ロッカアーム48および排気ロッカアーム49
を介して前記吸気バルブ39および排気バルブ41を、
4サイクルエンジン所定のタイミングで燃焼室38内に
開弁させる。そしてピストン32の下降とともに吸気ポ
ート40よりガソリンと空気との混合気がシリンダ31
内に供給され、また混合気燃焼後の排気ガスは、ピスト
ン32の上昇とともに排気ポート42より排出される。
【0033】ピストン32は上記混合気燃焼時の爆発力
により押圧され、この力がクランクシャフト8の回転力
となる。
【0034】吸気ポート40の外部には、図4にも示す
吸気マニホルド50が接続されている。4本の吸気マニ
ホルド50の基部はサージタンク51に集合しており、
サージタンク51にはバタフライ式のスロットルバルブ
52を持つスロットルボディ53が接続されている。そ
してスロットルバルブ52の開度によって吸気マニホル
ド50への供給空気量が調節される。また吸気マニホル
ド50の、エンジン2に最も近い部位には燃料噴射装置
54が設置され、吸気マニホルド50より供給された空
気にガソリンを噴射し、混合気を発生させる。
【0035】排気ポート42は、シリンダブロック15
の片側に形成された排気通路55に継がり、排気通路5
5は下方に延びてドライブシャフトハウジング3内に配
設された図示しないエキゾーストチューブに接続されて
いる。そして排気ガスはこれらの通路を通って例えば水
中に放出される。
【0036】上記排気通路55とシリンダ31の周囲お
よび燃焼室38の上方には、船外機1の外部から取り入
れられた水が流通するウォータジャケット56が形成さ
れており、排気通路55とシリンダ31および燃焼室3
8が水冷される。
【0037】図3および図4には、本発明の一実施例で
あるエンジンケース連通路57が示されている。このエ
ンジンケース連通路57は、クランク室20から導出さ
れてカム室26に連通するように配設されている。
【0038】エンジンケース連通路57は、例えばクラ
ンク室20とカム室26の外壁面に突設されたユニオン
58,59を耐熱、耐油ゴム製のホース60で接続した
もので、ホース60は吸気マニホルド50の間を通って
いる。
【0039】エンジンケース連通路57の、クランク室
導出部61に相当する上記ユニオン58は、シリンダ3
1の中心線Cの真横に当たるクランク室20の最外周部
に設置されるとともにその導出方向は、クランクホイー
ル35外周の接線に沿い、かつクランクホイール35の
回転方向Rに向けられている。
【0040】ヘッドカバ18内には、仕切板62によっ
て区画されたブリーザ室63が形成されている。このブ
リーザ室63の上部からはブリーザパイプ64が延出さ
れ、例えば前記サージタンク51へ接続される。
【0041】尚、図3中の65は、オイルフィルタであ
る。
【0042】クランクシャフト8がクランク室20より
突出し、ドライブシャフト9に接続される部分には、オ
イルポンプ66が設置されている。オイルポンプ66は
、例えば一般的なトロコイドポンプであり、シリンダブ
ロック15とクランクケース16との合面部に取り付け
られ、クランクシャフト8が貫通している。
【0043】オイルポンプ66のケーシング67には、
オイルパン19内に溜められた潤滑オイル68中に没す
るように固定されたオイルストレーナ69がオイルパイ
プ70によって接続される。
【0044】オイルポンプ66の構造を図5および図6
(図5のB−B矢視断面図)に示す。ケーシング67内
には、クランクシャフト8と一体回転する外歯車状のイ
ンナロータ71と、このインナロータ71に噛み合い、
インナロータ71と同一方向に回転する内歯車状のアウ
タロータ72が配置される。各ロータ71,72の歯数
は、インナロータ71の方がアウタロータ72より1枚
少なくなっており、例えばインナロータ71は4枚、ア
ウタロータ72は5枚となっている。このためインナロ
ータ71とアウタロータ72との間には搬油室73とな
る空隙が形成される。
【0045】ケーシング67には前記オイルパイプ70
に継がる吸入孔74から延びる吸入路75と、上部に設
けられた吐出孔76へ継がる吐出路77とが形成されて
おり、吸入路75および吐出路77には、それぞれ上記
インナロータ71とアウタロータ72の下部においてク
ランクシャフト8の周囲を半周ずつ取り囲む扇形状の吸
入ポート78と吐出ポート79とが形成される。これら
吸入路75,吐出路77および吸入ポート78,吐出ポ
ート79内には潤滑オイルが満たされる。
【0046】そしてクランクシャフト8によってインナ
ロータ11およびアウタロータ72が駆動され、回転(
図6中で右回転)すると、上記搬油室73の容積は吸入
ポート78の位置において拡張し、吐出ポート79の位
置において縮小する。このため吸入ポート78の潤滑オ
イルは搬油室73に吸い込まれて吐出ポート29に搬送
され、吐出される。こうして潤滑オイルは連続的に吸入
孔74に入り、吐出孔76より吐出される。
【0047】尚、吐出路77の途中に形成された孔80
は、オイルポンプ66の吐出圧力を一定に制限する、図
示しないリリーフバルブに接続されるリリーフオイル流
路である。また、81,82はクランク室20の潤滑オ
イルをオイルパン19へ戻すためのオイルポンプ貫通孔
である。
【0048】図7および図8に、エンジン2内の潤滑オ
イル供給系統を示す。
【0049】シリンダブロック15には、上記オイルポ
ンプ66の吐出孔76が合致する位置にオイル供給路8
3が形成されている。オイル供給路83は、クランクシ
ャフト8に平行するメインギャラリ84に接続されてお
り、途中にオイルフィルタ65が介装される。
【0050】上記メインギャラリ84からは、クランク
軸受21に連通するクランク潤滑オイル流路85とカム
室26へ連通するカム潤滑オイル流路86とが分岐して
いる。
【0051】カム潤滑オイル流路86は前述したカムホ
ルダ27内に入り、例えばロッカシャフト47→カム軸
受28→ロッカシャフト46という順に連通している。 ロッカシャフト46,47は中空パイプ形状で、その中
空部はロッカシャフト潤滑オイル流路87,88となっ
ており、カムシャフト29の吸、排気カム44,45と
並ぶ位置と、吸、排気ロッカアーム48,49が枢支さ
れる位置には潤滑オイル噴出孔89,90が穿設されて
いる。
【0052】オイルポンプ66の吐出孔より吐出された
潤滑オイルは、オイル供給路83に流れ込んでオイルフ
ィルタ65を通り、フィルタエレメント91によって浄
化された後にメインギャラリ84に流入し、クランク潤
滑オイル流路85およびカム潤滑オイル流路86に分流
する。
【0053】クランク潤滑オイル流路85に流入した潤
滑オイルは、クランク軸受21に供給されクランクシャ
フト8を潤滑するとともに、クランクホイール35の内
部に形成されたクランクピン潤滑オイル流路92に入り
、クランクピン36とコンロッド34との間を潤滑した
後、回転するクランクホイール35の遠心力によってシ
リンダ31内に飛散し、シリンダ31とピストン32と
の間やコンロッド34とピストンピン33との間の潤滑
を行う。
【0054】一方、カム潤滑オイル流路86に流入した
潤滑オイルは、ロッカシャフト潤滑オイル流路87,8
8とカム軸受28に供給され、カムシャフト29の潤滑
を行うとともに潤滑オイル噴出孔89,90より噴出し
、吸、排気カム44,45と吸、排気ロッカアーム48
,49との摺動部およびロッカシャフト46,47と吸
、排気ロッカアーム48,49間の潤滑を行う。
【0055】図9は、エンジン2各部に供給された潤滑
オイルがオイルパン19へ戻る経路を示している。
【0056】まず、カム室26に供給された潤滑オイル
は、カムシャフト29沿いに落下してカム室26最下部
のカム室オイルリターン孔30よりオイルパン19へ戻
る。
【0057】また、シリンダ31やクランク室20に供
給された潤滑オイルは、連通孔24等を通ってクランク
シャフト8沿いに落下し、途中で回転しているクランク
ホイール35に当たって図3に示すようにクランクホイ
ール35の接線方向に飛散する。
【0058】ところで、シリンダ31の中心線Cと同じ
高さに当たるクランク室20最外周部にはエンジンケー
ス連通路57のクランク室導出部61が、クランクホイ
ール35外周の接線に沿い、かつクランクホイール35
の回転方向Rに向けて設置されているため、クランクホ
イール35の回転方向Rに沿って旋回するクランク室2
0内の気流は、絶えず高速度でクランク室導出部61に
流入する。
【0059】このため上記したように飛散してクランク
室20の内壁に付着した潤滑オイルの多くは、気流に押
されてクランク室導出部61の方へ進み、気流とともに
クランク室導出部61に流入し、エンジンケース連通路
57を通ってカム室26へ流れ、下方に落下してカム室
オイルリターン孔30よりオイルパン19へ戻る。
【0060】図4に示すようにエンジンケース連通路5
7のユニオン59は、ユニオン58より低所に設置され
ているため、エンジンケース連通路57はユニオン58
からユニオン59に向かって下っていく形状となり、内
部を通る潤滑オイルが速やかにカム室26へ流れる。
【0061】クランク室20に供給された潤滑オイルの
一部は、連通孔24等を通ってクランク室20の最下部
まで落下し、クランク室オイルリターン孔25に集まる
。本実施例では、オイルポンプ66がクランクシャフト
8駆動となるため、上記クランク室オイルリターン孔2
5は、オイルポンプ66の直上部に位置することになり
、その位置や形状に制約がある上に、このクランク室オ
イルリターン孔25を通った潤滑オイルは、オイルポン
プ66に設けられた小さなオイルポンプ貫通孔81,8
2を抜けてオイルパン19へ戻る必要があるので、オイ
ルパン19へ戻る流路としては決して効率の良い形状で
はないが、クランク室20に供給される潤滑オイルの大
半は上述したエンジンケース連通路57を経てカム室2
6へ流れるので、クランク室20最下部に落下する潤滑
オイルはごく少量であり、クランク室20に溜ることは
ない。
【0062】このため最下のクランクホイール35が潤
滑オイルの溜りに浸ってクランクシャフト8の回転抵抗
となったり、潤滑オイルのオイルパン19への戻りが遅
くなる恐れはない。
【0063】従ってクランク室20内の各潤滑部への潤
滑オイル供給量を制限する必要はなく、良好な潤滑状態
を得ることができる。
【0064】また、回転するクランクホイール35上に
落下することにより霧状に変化した一部の潤滑オイルは
、クランク室20内の気流に乗ってエンジンケース連通
路57へ送られるため、クランクホイール35にかき廻
されることなくエンジンケース連通路57内やカム室2
6、およびブリーザ室63内で速やかに凝結し、オイル
パン19に戻ることができる。
【0065】このような作用を持つため、クランク室2
0内を流下する潤滑オイルがクランクホイール35上に
落下しないようにクランク室20の内壁面とクランクホ
イール35との間隔を大きく取る必要はなく、クランク
室20をせばめてコンパクトなエンジンとすることがで
きる。
【0066】尚、本実施例ではエンジン2最下部のシリ
ンダ31およびクランクホイール35に対応するエンジ
ンケース連通路57を設けていない。この理由は、最下
部のシリンダ31およびクランクホイール35がクラン
ク室オイルリターン孔25に近いためである。
【0067】このようにエンジンケース連通路の設置シ
リンダおよび設置数は、エンジンの潤滑状況によって任
意に選択してよい。
【0068】また本発明は、船外機のエンジンに限らず
、クランクシャフトが直立配置される他の分野の4サイ
クルエンジンにも適用できる。さらにV形や水平対向等
のシリンダ配置を持ったエンジンに適用してもよい。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る船外
機のエンジン潤滑構造は、クランク室から導出されてカ
ム室に連通するエンジンケース連通路を配設し、このエ
ンジンケース連通路のクランク室導出部をシリンダの中
心線と同じ高さに当たるクランク室最外周部に設置する
とともにその導出方向を、クランクホイール外周の接線
に沿い、かつクランクホイールの回転方向に向けたので
、クランク室内において回転するクランクホイールの上
に落下して遠心力により周囲のクランク室内壁面に飛散
した潤滑オイルは、クランクホイールと同一方向に旋回
するクランク室内の気流によってエンジンケース連通路
に運ばれ、上記気流と共にエンジンケース連通路に流入
し、カム室を経てオイルパンに戻る。このためクランク
シャフト駆動のオイルポンプを備えた船外機のエンジン
のように、クランク室とオイルパンとの間にオイルポン
プが介在し、クランク室内の潤滑オイルがオイルパンに
戻りにくい形状のエンジンにおいても、クランク室内の
潤滑オイルを迅速にオイルパンに戻すことができる。 従ってクランク室内の各潤滑部への潤滑オイル供給量を
制限する必要はなく、良好な潤滑状態を得ることができ
る。
【0070】また、クランク室内で霧状に漂う潤滑オイ
ルは、クランクケース内の気流とともにエンジンケース
連通路に流入し、速やかに凝固してオイルパンへ戻るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る船外機のエンジン潤滑構造を備え
た船外機の右側面図。
【図2】エンジンの縦断面図。
【図3】本発明の一実施例を示す、図2のA−A線に沿
う断面図。
【図4】本発明の一実施例を示す側面図。
【図5】オイルポンプの構造を示す縦断面図。
【図6】図5のB−B線に沿う断面図。
【図7】エンジン内の潤滑オイル供給系統を示す側面図
【図8】図7のD矢視図。
【図9】潤滑オイルがオイルパンへ戻る経路を示す図。
【符号の説明】
2  エンジン 8  クランクシャフト 20  クランク室 26  カム室 29  カムシャフト 31  シリンダ 35  クランクホイール 57  エンジンケース連通路 61  クランク室導出部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  クランクシャフトが直立するようにし
    て4サイクル多シリンダ型エンジンを搭載した船外機の
    エンジン潤滑構造において、前記エンジンのクランク室
    から導出されてカム室に連通するエンジンケース連通路
    を配設し、このエンジンケース連通路のクランク室導出
    部をシリンダ中心線と同じ高さに当たるクランク室最外
    周部に設置するとともにその導出方向を、クランクホイ
    ール外周の接線に沿い、かつクランクホイールの回転方
    向に向けたことを特徴とする船外機のエンジン潤滑構造
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004346944A (ja) * 2004-08-06 2004-12-09 Yamaha Marine Co Ltd 4サイクル船外機
JP2006242196A (ja) * 1996-12-19 2006-09-14 Honda Motor Co Ltd 竪型内燃機関
JP2007321642A (ja) * 2006-05-31 2007-12-13 Honda Motor Co Ltd 船外機

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