JP3109182B2 - 単票用紙の搬送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、複写機やプリンタ等の
画像形成装置内で、外部から送給されてきた単票用紙
を、紙送りローラとピンチローラとの間に挟み、紙送り
ローラの回転により搬送する単票用紙の搬送装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来より、例えばプリンタにおける単票
用紙への印字位置等、単票用紙への画像形成位置を正確
に設定するために、ピンチローラを紙送りローラに常時
押圧付勢しておき、外部から送給されてきた単票用紙の
先端が紙送りローラとピンチローラとで形成されるくさ
び状部分に当接した後、紙送りローラを回転させること
により、単票用紙の先端を揃えて単票用紙を画像形成装
置内に供給する単票用紙の搬送装置が知られている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来の装置
では、単票用紙の先端を紙送りローラとピンチローラと
で形成されるくさび状部分に当接させることにより、単
票用紙の先端を揃えるものであるため、単票用紙のくさ
び状部分への突き当てが十分でないと、紙送りローラの
回転開始時に、紙送りローラと単票用紙とが滑って、単
票用紙が大きく傾き、単票用紙の先端を揃えることがで
きなくなることがあった。特に単票用紙が厚い場合に
は、こうした問題が頻繁に発生する。

【０００４】本発明は、こうした問題を解決するために
なされたもので、単票用紙が厚い場合であっても、単票
用紙の先端を揃えて、単票用紙を画像形成装置内に供給
することのできる単票用紙の搬送装置を提供することを
目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】即ち、上記目的を達成す
るためになされた本発明は、互いに対向して配設された
紙送りローラとピンチローラとからなる用紙搬送部と、
上記ピンチローラを上記紙送りローラに押圧付勢する付
勢手段と、上記紙送りローラを回転駆動する回転駆動手
段とを備え、上記紙送りローラの回転により、外部から
送給されてきた単票用紙を上記紙送りローラとピンチロ
ーラとの間に挟んで搬送する、単票用紙の搬送装置であ
って、上記用紙搬送部を通過してくる単票用紙の搬送経
路に退避可能に設けられ、該搬送経路上にて上記単票用
紙の先端を係止する係止部材と、常には上記ピンチロー
ラから作動的に分離して配設され、作用時に上記ピンチ
ローラに作動的に連結し、上記付勢手段の付勢力に抗し
て上記ピンチローラを上記紙送りローラから離間させる
離間手段と、該離間手段と連動し、該離間手段が上記ピ
ンチローラを上記紙送りローラから離間させているとき
に上記係止部材を上記単票用紙の搬送経路上に配設し、
上記離間手段が上記ピンチローラを上記送りローラから
離間させていない時には上記係止部材を上記単票用紙の
搬送経路から退避させる位置変更手段と、上記単票用紙
が外部から送給されるまでの間は、上記離間手段により
上記ピンチローラを上記紙送りローラから離間させ、単
票用紙が送給されると、上記離間手段により上記ピンチ
ローラを上記紙送りローラに当接させ、上記回転駆動手
段により上記紙送りローラを回転させる搬送制御手段と
を備えると共に、上記ピンチローラを上記紙送りローラ
に対して接離可能に支持する支持手段として、上記付勢
手段による上記ピンチローラの付勢方向に沿って細長く
形成された一対の長孔を、当該装置のフレームに形成す
ることにより、該一対の長孔にて上記ピンチローラの回
転軸の両端を夫々支持するように構成し、更に、上記付
勢手段を、上記ピンチローラの回転軸に対してその軸方
向に沿った複数箇所で当接することにより上記ピンチロ
ーラを付勢するよう構成したことを特徴とする単票用紙
の搬送装置を要旨としている。

【０００６】

【作用及び発明の効果】上記のように構成された本発明
の単票用紙の搬送装置においては、搬送制御手段が、単
票用紙が外部から送給されてくるまでの間、離間手段に
よりピンチローラを紙送りローラから離間させ、単票用
紙が送給されてくると、離間手段によりピンチローラを
紙送りローラに当接させ、回転駆動手段により紙送りロ
ーラを回転させる。また離間手段がピンチローラを紙送
りローラから離間させている場合には、位置変更手段
が、係止部材を単票用紙の搬送経路上に配設し、離間手
段がピンチローラを紙送りローラから離間させていなけ
れば、位置変更手段が、係止部材を単票用紙の搬送経路
から退避させる。

【０００７】また、本発明では、ピンチローラの回転軸
の両端を当該装置のフレームに形成された一対の長孔に
て支持することにより、ピンチローラが紙送りローラに
対して長孔に沿って接離できるようにし、しかも、付勢
手段が、ピンチローラの回転軸に対してその軸方向に沿
った複数箇所で当接することによりピンチローラを付勢
するようにされている。

【０００８】このため本発明の単票用紙の搬送装置によ
れば、単票用紙の搬送前に係止部材により単票用紙の先
端を揃えることができる。また単票用紙を搬送するため
に、単票用紙を紙送りローラとピンチローラとの間に挟
む際には、離間手段がピンチローラから作動分離されて
おり、しかも、付勢手段がピンチローラの回転軸をその
軸方向に沿った複数箇所で付勢することから、ピンチロ
ーラは、離間手段に影響されることなく、その軸方向に
均等な力で紙送りローラに付勢される。このため、単票
用紙は、各ローラの軸方向に沿って均等な力で挟まれる
ことになり、紙送りローラを回転させて単票用紙を搬送
する際には、紙送りローラとピンチローラとの間で単票
用紙が滑り、単票用紙が斜行するのを確実に防止するこ
とができる。よって、本発明の搬送装置によれば、単票
用紙を、その先端が揃った状態で真直に搬送することが
可能となる。

【０００９】

【実施例】以下に本発明の実施例を図面と共に説明す
る。まず図２は本発明が適用された印字装置（以下，プ
リンタという。）内部の用紙（単票及び連帳用紙）の搬
送経路を左側面から見た状態を表す断面図である。

【００１０】図２に示す如く、本実施例のプリンタ内に
は、印字部として、プラテン２と、図示しない駆動モー
タ及びタイミングベルトによりガイド軸３ａ，３ｂに沿
ってプリンタ内を左右に往復移動されるキャリッジに固
定され、プラテン２上に配設された印字用紙に印字を行
なう印字ヘッド４とが備えられている。

【００１１】またプリンタには、印字用紙の吸入装置と
して、プリンタの前部（図中右側）からテーブル８に沿
って手差し挿入された単票用紙を装置内に吸入する、フ
ィードローラ１２とピンチローラ１３とからなる単票用
の吸入装置、連帳用紙をプリンタ前部下方から装置内に
吸入する前部トラクタ１５、及び連帳用紙をプリンタの
後部（図中左側）下方から吸入する後部トラクタ１７が
備えられている。尚フィードローラ１２は前述の紙送り
ローラに相当し、本実施例ではこのフィードローラ１２
とピンチローラ１３とにより前述の用紙搬送部が構成さ
れている。

【００１２】前部トラクタ１５により吸入された連帳用
紙及びフィードローラ１２とピンチローラ１３とにより
吸入された単票用紙は、フィードローラ３０とピンチロ
ーラ３１とに挟まれ、フィードローラ３０の回転によ
り、印字部を構成しているプラテン２と印字ヘッド４の
ノーズ体６との間に送り込まれる。そしてこの印字部を
通過した連帳用紙及び単票用紙は、フィードローラ３２
とピンチローラ３３とに挟まれ、フィードローラ３２の
回転により、プリンタ後部に設けられた単票用紙集積用
のスタッカ３５上に排出される。

【００１３】一方後部トラクタ１７により吸入された連
帳用紙は、フィードローラ３６とペーパパン３７との間
に挟まれ、フィードローラ３６の回転により、印字部を
構成しているプラテン２と印字ヘッド４との間に送り込
まれる。そしてこの印字部を通過した連帳用紙は、フィ
ードローラ３２とピンチローラ３３とに挟まれフィード
ローラ３２の回転によりスタッカ３５上に排出される
か、フィードローラ３８とピンチローラ３９とに挟ま
れ、フィードローラ３８の回転により、スタッカ３５の
下方に排出される。

【００１４】即ちプラテン２と印字ヘッド４との間を通
過した用紙の搬送経路上には、図示しないカムの回転に
より角軸４１を中心に図に実線で示す位置から図に点線
で示す位置まで回動されるペーパガイド４３が設けられ
ており、後部トラクタ１７により吸入された連帳用紙
は、このペーパガイド４３の回動より、排出経路を、ス
タッカ３５の上方側と下方側との何れかに選択できるよ
うにされている。

【００１５】次に図３はプリンタ前部より吸入される連
帳用紙及び単票用紙の搬送経路を構成する、フィードロ
ーラ１２，前部トラクタ１５，フィードローラ３０，及
びフィードローラ３２の駆動系の構成を表す構成図であ
る。図に示す如くフィードローラ３０，３２は、前部駆
動モータ５０によりタイミングベルト５１を介して駆動
され、単票吸入用のフィードローラ１２は、フィードロ
ーラ３０の回転軸３０ａに設けられた駆動ギヤ３０ｂ，
アイドルギヤ５２，及びフィードローラ１２の回転軸１
２ａに設けられた駆動ギヤ１２ｂを介して、前部駆動モ
ータ５０により駆動され、前部トラクタ１５は、フィー
ドローラ１２の回転軸１２ａに設けられた駆動ギヤ１２
ｂ，アイドルギヤ５３，及び前部トラクタ１５の駆動軸
（角軸）１５ａに設けられた駆動ギヤ１５ｂを介して、
前部駆動モータ５０により駆動される。尚アイドルギヤ
５３は図示しない駆動モータとカムによって紙面に垂直
な方向に移動できるようになっており、駆動ギヤ１２ｂ
と前部トラクタ１５に設けられた駆動ギヤ１５ｂとの連
結を切断して、単票用紙吸入時に連帳用紙の吸入を停止
できるようにされている。

【００１６】次に図４はプリンタ後部より吸入される連
帳用紙の搬送経路を構成する、後部トラクタ１７，フィ
ードローラ３６及びフィードローラ３８の駆動系の構成
を表す構成図である。尚図４は、上記図２及び図３とは
異なり、プリンタの右側面から見た状態を表しており、
図における右側が用紙の排出方向となっている。

【００１７】図に示す如く後部トラクタ１７は、後部駆
動モータ５７の回転軸５７ａに噛合されたアイドルギヤ
５８，後部トラクタ１７の駆動軸（角軸）１７ａに設け
られた駆動ギヤ１７ｂを介して、後部駆動モータ５７に
より駆動され、フィードローラ３６及びフィードローラ
３８は、アイドルギヤ５８，アイドルギヤ５９，及び各
ローラ３６，３８の回転軸３６ａ，３８ａに設けられた
駆動ギヤ３６ｂ，３８ｂを介して、後部駆動モータ５７
により駆動される。

【００１８】このように本実施例のプリンタにおいて
は、前部駆動モータ５０の回転により、プリンタ前部か
ら単票又は連帳用紙を吸入してプリンタ後部のスタッカ
３５上に排出でき、後部駆動モータ５７の回転により、
プリンタ後部から連帳用紙を吸入してプリンタ後部のス
タッカ３５より下方に排出でき、更に前部駆動モータ５
０及び後部駆動モータ５７の回転により、プリンタ後部
から連帳用紙を吸入してプリンタ後部のスタッカ３５上
に排出できるようにされているのであるが、次に本発明
にかかわる主要部である単票用紙吸入時に単票用紙の先
端を揃えるための単票給紙機構について、図１，図５及
び図６に基づき説明する。尚図１は単票給紙機構及びそ
の駆動系を表す拡大断面図、図５は単票給紙機構の構成
を表す分解斜視図、図６は単票給紙機構の動作を説明す
る動作説明図である。

【００１９】図１に示す如く、単票用紙をプリンタ内に
吸入する用紙搬送部を構成しているフィードローラ１２
とピンチローラ１３との接触点を挟む位置には、ペーパ
ガイド６１，６２が配置され、テーブル８より挿入され
た単票用紙を吸紙方向に案内している。またフィードロ
ーラ１２の回転軸１２ａの左右両端には、図５に示す軸
受６４によりペーパストッパ６３が回動自在に取り付け
られている。

【００２０】次に図５に示す如く、ペーパストッパ６３
の上部には用紙突き当て部６３ａが複数個立設されてお
り、テーブル８より挿入された用紙の先端を一旦ここに
突き当てて停止できるようにされている。またペーパス
トッパ６３の左端には係止部６３ｂが形成され、右端に
はペーパストッパ６３を上方に付勢する引きバネ６５が
取り付けられた固定部６３ｃ（図６に示す）が形成され
ており、ペーパストッパ６３は、常には、引きバネ６５
の作用によって、図６（ａ）に示す如く係止部６３ｂが
ペーパガイド６２に当接した位置で停止している。

【００２１】またペーパストッパ６３の左端には、揺動
リンク６６の当接部６６ａと係合して、ペーパストッパ
６３を下方に回動させるための突起部６３ｄが形成され
ており、この突起部６３ｄと揺動リンク６６の当接部６
６ａとが接触した後、揺動リンク６６が更に下降するこ
とにより、図６（ｂ）に示す如く、ペーパストッパ６３
が回転軸１２ａを中心に下方に回動するようにされてい
る。

【００２２】一方図５に示す如く、ピンチローラ１３の
回転軸１３ａの左右両端は軸受６７に嵌合され、軸受６
７は図６に示す左右フレーム６８に形成された長孔６８
ａに嵌入されている。このためピンチローラ１３はフィ
ードローラ１２に対して接離方向に移動できる。またピ
ンチローラ１３の回転軸１３ａは、軸受６９を介して板
バネ７０によりフィードローラ１２に対して圧接する方
向に付勢されている。

【００２３】次に揺動リンク６６は、図１に示す如く、
プリンタ内に角軸７２を中心に回動自在に設けられてお
り、上記当接部６６ａとは反対側端部には、ピン７３を
介して従節ローラ７４が回転可能に取り付けられてい
る。また揺動リンク６６の角軸７２より当接部６６ａ側
には、従節ローラ７４がカム７５のカム面に当接する方
向に付勢する引きバネ７６が設けられている。

【００２４】またこの揺動リンク６６の上記当接部６６
ａより先端には、揺動リンク６６の揺動によりピンチロ
ーラ１３の軸受６７と当接して、ピンチローラ１３を上
下に変位させる当接部６６ｂが設けられており、揺動リ
ンク３１のフィードローラ１２側端部が上昇すると、図
６（ａ）に示す如く、ピンチローラ１３の軸受６７が上
昇して、ピンチローラ１３がフィードローラ１２から離
間し、揺動リンク３１のフィードローラ１２側端部が下
降すると、図６（ｂ）に示す如く、ピンチローラ１３の
軸受６７が板ばね７０により下降して、ピンチローラ１
３がフィードローラ１２に当接する。

【００２５】またカム７５は、駆動ギヤ７８と一体に形
成されており、駆動ギヤ７８はカム駆動モータ７９の回
転軸７９ａに設けられたモータギヤ７９ｂに噛合されて
いる。この結果カム駆動モータ７９を図１に矢印Ｘ−Ｙ
方向に回転させることにより、揺動リンク６６を揺動さ
せて、ペーパストッパ６３及びピンチローラ１３の位置
を調整することができるようになる。

【００２６】尚本実施例では、前部駆動モータ５０が前
述の回転駆動手段に、板ばね７０が前述の付勢手段に、
ペーパストッパ６３が前述の係止部材に、揺動リンク６
６，引きバネ６５，引きバネ７６，カム７５，及びカム
駆動モータ７９が前述の離間手段及び位置変更手段に、
夫々相当する。

【００２７】次に図７は本実施例のプリンタを駆動制御
する制御装置の構成を表すブロック図である。図に示す
如く、制御装置は、印字ヘッド４，前部駆動モータ５
０，後部駆動モータ５７，及びカム駆動モータ７９を夫
々駆動するための駆動回路８１，８２，８３，及び８４
と、コントロールパネル８６と、コントロールパネル８
６からの入力信号、プリンタ内に設けられた図示しない
各種センサからの検出信号、及び外部装置から入力され
る印字データに応じて、上記各駆動回路８１〜８４に駆
動信号を出力し、印字ヘッド４や駆動モータを駆動させ
る制御回路９０とから構成されている。

【００２８】また制御回路９０は、ＣＰＵ９０ａ，ＲＯ
Ｍ９０ｂ，ＲＡＭ９０ｃを中心とするマイクロコンピュ
ータにより構成されており、入力インタフェース９０ｄ
を介して上記各種信号を入力し、出力インタフェース９
０ｅを介して駆動信号を出力する。

【００２９】上記コントロールパネル８６には、プリン
タ内に吸入させる用紙を選択するための用紙選択スイッ
チや印字開始指令等を入力する各種指令スイッチが設け
られており、上記カム駆動モータ７９は、コントロール
パネル８６に設けられた手差し単票選択スイッチ８６ａ
の操作によって印字用紙として単票用紙が選択され、用
紙吸入スイッチ８６ｂの操作によって単票用紙の吸入指
令が入力されることにより、駆動される。以下、制御回
路９０にて実行されるカム駆動モータ７９の制御につい
て、図８に示すフローチャートに沿って説明する。尚こ
の処理により、前述の搬送制御手段が実現されている。

【００３０】図８に示す如く、この処理はコントロール
パネル８６に設けられた手差し単票選択スイッチ８６ａ
が操作されたときに実行される処理であり、処理が開始
されると、まずカム駆動モータ７９を所定量だけＸ方向
に回転させる（Ｓ１，Ｓ２）ことにより、ピンチローラ
１３及びペーパストッパ６３が図６（ａ）の状態となる
まで揺動リンク６６のフィードローラ１２側先端部を上
昇させ、カム駆動モータ７９が所定量回転すると、カム
駆動モータ７９の駆動を停止する（Ｓ３）。

【００３１】次にコントロールパネル８６に設けられた
用紙吸入スイッチ８６ｂがＯＮ状態となったか否かを判
断する（Ｓ４）ことにより、使用者により用紙吸入スイ
ッチ８６ｂが操作されるのを待ち、用紙吸入スイッチ８
６ｂがＯＮ状態となると、カム駆動モータ７９を所定量
だけＹ方向に回転させる（Ｓ５，Ｓ６）ことにより、ピ
ンチローラ１３及びペーパストッパ６３が図６（ｂ）の
状態となるまで揺動リンク６６のフィードローラ１２側
先端部を下降させる。

【００３２】そして上記Ｓ５，Ｓ６の処理により、カム
駆動モータ７９がＹ方向に所定量回転すると、Ｓ７に移
行して、カム駆動モータ７９の駆動を停止して前部駆動
モータ５０を駆動することにより単票用紙の吸入を開始
する（Ｓ７）。即ち、本実施例のプリンタにおいては、
手差し単票選択スイッチ８６ａを操作すると、ピンチロ
ーラ１３がフィードローラ１２から離間されると共に、
ペーパストッパ６３の用紙突き当て部６３ａにより単票
用紙の搬送経路が塞がれる。この段階で使用者が単票用
紙をその先端がペーパストッパ６３の用紙突き当て部６
３ａに当接するまで挿入する。その後用紙吸入スイッチ
８６ｂを操作すると、板ばね７０によりピンチローラ１
３がフィードローラ１２側に圧接されて、その直後にペ
ーパストッパ６３の用紙付き当て部６３ａが単票用紙の
搬送経路から退避される。この後にフィードローラ１２
が回転する。

【００３３】このため本実施例のプリンタによれば、手
差し単票選択スイッチ８６ａを操作して単票用紙を挿入
すれば、単票用紙の先端が用紙突き当て部６３ａに当接
して、単票用紙の先端が用紙突き当て部６３ａにより揃
えられ、その後用紙吸入スイッチ８６ｂを操作すれば、
挿入した単票用紙が、ピンチローラ１３とフィードロー
ラ１２との間に挟まれ、フィードローラ１２の回転によ
ってプリンタ内に吸入されることとなり、単票用紙吸入
時に、フィードローラ１２と単票用紙とが滑ることな
く、単票用紙の真直に搬送することが可能となる。

【００３４】尚上記実施例では、単票用紙を手差し挿入
する場合について説明したが、本発明は、単票用紙をプ
リンタ内に自動挿入する自動給紙装置を備えた装置であ
っても、その用紙の斜行矯正部に適用できる。またプリ
ンタ以外にも、複写機やファクシミリ装置等にも適用で
きる。

【００３５】また本実施例においては、フィードローラ
を圧接した後にフィードローラを回転させているが、フ
ィードローラとピンチローラの圧接・離隔に拘らず、常
時回転させる構成としてもよい。またペーパストッパの
用紙突き当て部の出没位置近傍の給紙口側に用紙センサ
を設けて、その用紙センサが用紙を検出した後に、瞬時
遅れて給紙を開始するようにしてもよい。更にこのよう
に用紙センサを設けた場合、用紙センサが用紙を検出し
ていない状態では、用紙吸入スイッチの操作を無効化す
る構成としてもよく、そのとき同時に用紙給紙準備が整
っていないことを使用者に知らしめる警報器或は表示装
置を備えてもよい。

【図面の簡単な説明】

【図１】 実施例の単票給紙機構及びその駆動系を表す
拡大断面図である。

【図２】 実施例のプリンタ内部の用紙の搬送経路を表
す断面図である。

【図３】 プリンタ前部より給紙される単票及び連帳用
紙を搬送するための駆動系の構成を表す構成図である。

【図４】 プリンタ後部より給紙される連帳用紙を搬送
するための駆動系の構成を表す構成図である。

【図５】 単票給紙機構の構成を表す分解斜視図であ
る。

【図６】 単票給紙機構の動作を説明する動作説明図で
ある。

【図７】 プリンタを駆動制御する制御装置の構成を表
すブロック図である。

【図８】 制御回路にて単票用紙の吸入時に実行される
処理を表すフローチャートである。

【符号の説明】

１２…フィードローラ １３…ピンチローラ ５０
…前部駆動モータ ６１，６２…ペーパガイド ６３…ペーパストッパ ６３ａ…用紙突き当て部 ６３ｂ…係止部 ６３ｃ
…固定部 ６３ｄ…突起部 ６４，６７，６９…軸受 ６５，
７６…引きバネ ６６…揺動リンク ６６ａ，６６ｂ…当接部 ７０
…板バネ ７２…角軸 ７３…ピン ７４…従節ローラ ７
５…カム ７６…引きバネ ７８…駆動ギヤ ７９…カム駆動
モータ ８６…コントロールパネル ８６ａ…手差し単票選択
スイッチ ８６ｂ…用紙吸入スイッチ ９０…制御回路

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 互いに対向して配設された紙送りローラ
   とピンチローラとからなる用紙搬送部と、 上記ピンチローラを上記紙送りローラに押圧付勢する付
   勢手段と、 上記紙送りローラを回転駆動する回転駆動手段と、 を備え、上記紙送りローラの回転により、外部から送給
   されてきた単票用紙を上記紙送りローラとピンチローラ
   との間に挟んで搬送する、単票用紙の搬送装置であっ
   て、 上記用紙搬送部を通過してくる単票用紙の搬送経路に退
   避可能に設けられ、該搬送経路上にて上記単票用紙の先
   端を係止する係止部材と、常には上記ピンチローラから作動的に分離して配設さ
   れ、作用時に上記ピンチローラに作動的に連結し、 上記
   付勢手段の付勢力に抗して上記ピンチローラを上記紙送
   りローラから離間させる離間手段と、 該離間手段と連動し、該離間手段が上記ピンチローラを
   上記紙送りローラから離間させているときに上記係止部
   材を上記単票用紙の搬送経路上に配設し、上記離間手段
   が上記ピンチローラを上記送りローラから離間させてい
   ない時には上記係止部材を上記単票用紙の搬送経路から
   退避させる位置変更手段と、 上記単票用紙が外部から送給されるまでの間は、上記離
   間手段により上記ピンチローラを上記紙送りローラから
   離間させ、単票用紙が送給されると、上記離間手段によ
   り上記ピンチローラを上記紙送りローラに当接させ、上
   記回転駆動手段により上記紙送りローラを回転させる搬
   送制御手段と、を備えると共に、 上記ピンチローラを上記紙送りローラに対して接離可能
   に支持する支持手段として、上記付勢手段による上記ピ
   ンチローラの付勢方向に沿って細長く形成された一対の
   長孔を、当該装置のフレームに形成することにより、該
   一対の長孔にて上記ピンチローラの回転軸の両端を夫々
   支持するように構成し、 更に、上記付勢手段を、上記ピンチローラの回転軸に対
   してその軸方向に沿っ た複数箇所で当接することにより
   上記ピンチローラを付勢するよう構成したことを特徴と
   する 単票用紙の搬送装置。