JP3086621B2 - ショーケースの棚装置 - Google Patents

ショーケースの棚装置

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JP3086621B2 JP07097910A JP9791095A JP3086621B2 JP 3086621 B2 JP3086621 B2 JP 3086621B2 JP 07097910 A JP07097910 A JP 07097910A JP 9791095 A JP9791095 A JP 9791095A JP 3086621 B2 JP3086621 B2 JP 3086621B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、貯蔵室内に立設した棚
支柱にブラケットを介して棚板を架設して成るショーケ
ースの棚装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来よりこの種ショーケースはコンビニ
エンスストアやスーパーマーケットなどの店舗内に設置
され、例えば実公平56−37624号公報(A47B
57/04)に示される如く、貯蔵室内に棚支柱(支持
体)が立設され、この棚支柱には係合孔(掛挿孔)が上
下に渡り所定間隔で複数形成されると共に、この係合孔
にブラケットが挿入係合され、このブラケットに商品を
陳列する棚板を支持させていた。
【0003】一方、近年コンビニエンスストアなどでは
ゴンドラと称される非冷棚(冷却を必要としない棚)の
列にこの種ショーケースを配列すると共に、前後から商
品の出し入れが行えるような構造が開発されて来てい
る。係る場合、貯蔵室内に架設される棚板は、従来例え
ば図7及び図8に示すような構造とされていた。
【0004】即ち、従来の係るショーケースの貯蔵室1
00は例えば前後方向に開口しており、この貯蔵室10
0の前後方向における中央部には棚支柱101が立設さ
れている。この棚支柱101は、図8に示す如く平断面
略ロの字を呈した鋼材から成り、この棚支柱101の前
後面101A、101Bの中央部に上下に渡り所定間隔
でスリット状の係合孔102・・が複数穿設されてい
る。
【0005】一方、ブラケット103は厚肉鋼鈑から成
り、その後端部103Aには上下に所定の間隔を存して
鉤状の係合爪104、106が形成されると共に、ブラ
ケット103の上面103BにはL字状の切欠107が
二カ所形成されている。他方、棚板108は矩形状の鋼
鈑の縁部を下側に折曲して成り、その下面左右には前記
ブラケット103に対応する位置に、所定の幅を有した
係合板109、109が溶接固定され、各係合板109
からは下方に突出したL字状の係合突起111が切り起
こし形成されている。
【0006】そして、前記ブラケット103の係合爪1
04、106を棚支柱101の前後面101A、101
Bの係合孔102・・に、前後方向からそれぞれ挿入係
合すると共に、各ブラケット103、103の切欠10
7には棚板108の係合板109の係合突起111を挿
入係合することによって、棚板108、108を棚支柱
101前後の貯蔵室100内にそれぞれ架設するもので
あった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】係る構成によれば、貯
蔵室100の前後方向から各棚板108、108上の商
品を選択して取り出すことが可能となるものであるが、
棚支柱101は断面ロ字状の角材内に芯金を挿入し、そ
の状態で係合孔102、102を抜くか、コ字状の鋼材
を突き合わせて溶接(この場合は平板の段階で係合孔1
02を抜く)する、若しくは、内部にスペーサを挿入し
て突き合わせた状態で前後面(係合孔102の存する
面)からスペーサにネジを螺着することにより構成され
ていたため、生産性が極めて悪いものであった。
【0008】また、棚支柱101の前後面101A、1
01Bの係合孔102、102は、その中央部において
相互に対向する位置にあり、それによって、前後から挿
入されるブラケット103の係合爪104、106は図
8に示す如く前後方向で対向するため、その干渉(衝
突)を防ぐために、棚支柱101の前後方向の厚みを大
きくして各係合爪104、104、106、106相互
間に間隔を設ける必要があった。
【0009】しかしながら、棚支柱101の前後方向の
寸法を厚くすると、前後から商品を選択する顧客の視線
の邪魔となり、陳列効果を損なうと共に、前後の棚板1
08、108の間隔を大きくなってその隙間から商品が
転落してしまう問題もあった。
【0010】本発明は、係る従来の技術的課題を解決す
るために成されたものであり、棚支柱の前後にブラケッ
トを介して棚板を架設する場合の棚支柱の組立作業性を
改善したショーケースの棚装置を提供することを目的と
する。
【0011】本発明のもう一つの目的は、上記に加えて
棚板間の間隔も縮小することができるショーケースの棚
装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のショーケースの
棚装置は、貯蔵室内に棚支柱を立設し、この棚支柱の前
後にブラケットを介して棚板を架設して成るものであっ
て、棚支柱は同一形状を成す断面略コ字状の一対の支柱
部材から成り、各支柱部材は、前記コの字の底辺に上下
方向に渡り所定間隔で複数形成され、ブラケットが挿入
係合される係合孔と、コの字の対向する側辺にそれぞれ
形成されたネジ孔とを備え、両支柱部材の側辺を重合
し、各ネジ孔が対応した状態で螺着結合されているもの
である。
【0013】請求項2の発明のショーケースの棚装置
は、上記に加えて係合孔は、支柱部材の底辺中央より左
右方向に偏位しているものである。
【0014】
【作用】本発明のショーケースの棚装置によれば、断面
略コ字状の支柱部材のコの字の底面に上下方向に渡りブ
ラケットが挿入係合される係合孔を所定間隔で複数形成
し、コの字の対向する側辺にネジ孔をそれぞれ形成する
と共に、係る一対の支柱部材の側辺を重合し、各ネジ孔
が対応した状態で螺着結合することによって棚支柱を構
成したものであるから、支柱部材が平板の状態で係合孔
やネジ孔を穿設することが可能となると共に、同一の支
柱部材を一対準備して重合し、螺着するのみで組み立て
ることができるようになる。従って、棚支柱の組立作業
性を著しく改善し、且つ、部品コストも低減することが
できるようになる。
【0015】また、請求項2の発明のショーケースの棚
装置によれば、上記に加えて係合孔を支柱部材の底辺中
央より左右方向に偏位して形成したので、一対の支柱部
材より棚支柱を組み立てた状態で、前後の係合孔は対向
すること無く、左右方向にずれるため、ブラケットを挿
入しても相互に突き当たることが無くなり、それによっ
て、組み立てた状態の棚支柱の厚さ寸法を縮小すること
が可能となる。従って、棚支柱が商品選択の邪魔になら
なくなり、商品陳列効果を向上できると共に、前後の棚
板間の間隔を縮小して商品転落を未然に防止することが
可能となるものである。
【0016】
【実施例】以下、図面に基づき本発明の実施例を詳述す
る。図1は本発明のショーケースの実施例としての低温
ショーケース1の斜視図、図2は低温ショーケース1の
正面図、図3は低温ショーケース1の縦断側面図であ
る。
【0017】各図において低温ショーケース1は上方に
開放した横長矩形容器状の断熱壁2と、この断熱壁2の
四隅に立設された支柱5・・・と、断熱壁2の左右方向
の一側に取り付けられた側部断熱板3と、それと対向す
る断熱壁2の他側に嵌め込まれた透明ガラス製の側板4
と、これら側部断熱板3及び側板4間に渡って各支柱5
・・・の上端間に架設された天部断熱板6などから構成
され、前記側部断熱板3側をゴンドラ(非冷棚)として
例えばコンビニエンスストアの店舗内におけるゴンドラ
の列に配列されるものである。
【0018】上記側部断熱板3の内側には間隔を存して
側部仕切板7が取り付けられている。この側部仕切板7
の上端は天部断熱板6の下方に間隔を存しており、この
側部仕切板7の上端と側板4間には、天部断熱板6の下
側に間隔を存して天部仕切板8が架設されている。ま
た、側部仕切板7の下端は断熱壁2の開口部の少許下側
に位置しており、この側部仕切板7の下端と側板4間に
は、断熱壁2の底壁2Aと間隔を存して底板9が取り付
けられている。
【0019】そして、断熱壁2上方のこれら底板9、側
部仕切板7、天部仕切板8及び側板4によって囲繞され
る空間が貯蔵室11とされる。従って、貯蔵室11は前
面及び後面にそれぞれ開口12、13を備え、それによ
って、貯蔵室11内の商品は前後から納出することがで
きる。これら前後の開口12、13は透明ガラスから成
る引き戸式の扉18、19によって開閉自在に閉塞され
る。また、上記側部断熱板3と側部仕切板7間の前後面
はカバー16によって閉塞され、それによって、底板9
の下側、側部仕切板7の外側及び天部仕切板8の上側
に、貯蔵室11の下方、側方及び上方に渡る一連のダク
ト17が構成されている。
【0020】更に、天部仕切板8と天部断熱板6の前後
縁間には、貯蔵室11の前後面の開口12、13の上縁
内側に位置して、その略全幅に渡る冷気吐出口21、2
2がそれぞれ形成され、底板9と断熱壁2の前後縁間に
は、やはり貯蔵室11の前後面の開口12、13の下縁
内側に位置して、その略全幅に渡る冷気吸込口23、2
4がそれぞれ形成されている。そして、これら冷気吐出
口21、22及び冷気吸込口23、24は前記ダクト1
7に連通している。また、前記各冷気吐出口21、22
の内方には貯蔵室11内を照明するための蛍光灯28、
28がそれぞれ取り付けられている。
【0021】一方、前記側部仕切板7の外側のダクト1
7内には、冷却装置の冷却器31が縦設されると共に、
底板9下方のダクト17内隅角部には送風機32が配設
されている。他方、断熱壁2の下方には機械室41が構
成され、この機械室41内には前記冷却装置の図示しな
い圧縮機や凝縮器などが設置される。
【0022】そして、前記圧縮機と送風機32が運転さ
れると、冷却器31が冷却作用を発揮すると共に、冷却
器31と熱交換して冷却された冷気は図中矢印で示す如
く側部仕切板7の外側のダクト17内を吹き上げられて
天部仕切板8の上側のダクト17に吐出され、側板4方
向に進むと共に前後に分配される。そして、前後の冷気
吐出口21、22から各冷気吸込口23、24に向け、
各開口12、13に吐出される。
【0023】これら前後面の開口12、13に吐出され
た冷気は、やがて各冷気吸込口23、24に吸い込まれ
るので、これによって各開口12、13には冷気エアー
カーテンが形成される。このエアーカーテンの一部の冷
気は貯蔵室11内にも循環し、それによって、貯蔵室1
1内は所定の温度(冷蔵・冷凍)に冷却される。各冷気
吸込口23、24から吸引された冷気は底板9の下方の
ダクト17に流入し、送風機32によって吸引される。
そして、冷却器31に帰還する循環を行う。
【0024】このように冷却される貯蔵室11内には、
断熱壁2から天部断熱板6に渡ってそれらの前後方向の
中央部であって、側板4から奥に離間した位置に左右一
対の棚支柱26、26が立設されており、各棚支柱2
6、26の前後両側にはブラケット51を介して棚板5
2が複数段架設されている。
【0025】上記棚支柱26は、図4〜図6に示す如く
平断面略コ字状を呈した鋼板から成る同一の支柱部材5
3、53一対から成る。この支柱部材53は前記コの字
の底辺53Aに上下方向に渡り所定間隔で複数形成され
たスリット状の係合孔54・・・と、コの字の対向する
左右側辺53B、53Cにそれぞれ形成されたネジ孔5
6、57とを備えている。尚、各係合孔54及びネジ孔
56、57は支柱部材53が平板の段階で穿設され、支
柱部材53はその後前記コ字状に折曲形成される。
【0026】そして、係る支柱部材53、53のコの字
の開口端を向き合わせ、図6に破線矢印で示す如く各左
側辺53Bの内側に各右側辺53Cを重合し、各ネジ孔
56と57を対応させた状態で皿ネジ(頭部が平なネ
ジ)58、58を螺着し、相互に結合する(図5)。こ
のとき、各支柱部材53、53の係合孔54・・は底辺
53Aの中央より図6に示す如く向かって右方に偏位し
ており、従って、図5の如く両支柱部材53、53より
棚支柱26を組み立てた状態で、前後の係合孔54、5
4は対向すること無く、左右方向にずれる。
【0027】一方、ブラケット51は厚肉鋼鈑から成
り、その後端部51Aには上下に所定の間隔を存して鉤
状の係合爪61、62が形成されると共に、ブラケット
51の上面51BにはL字状の切欠63が二カ所形成さ
れている。他方、棚板52は矩形状の鋼鈑の縁部を下側
に折曲して成り、その下面左右には前記ブラケット51
に対応する位置に、所定の幅を有した係合板66、66
が溶接固定され、各係合板66からは下方に突出したL
字状の係合突起67が切り起こし形成されている。
【0028】そして、前記ブラケット51の係合爪6
1、62を棚支柱26の前後面に位置する係合孔54・
・に、前後方向からそれぞれ挿入係合すると共に、各ブ
ラケット51、51の切欠63には棚板52の係合板6
6の係合突起67を挿入係合することによって、棚板5
2、52を棚支柱26前後の貯蔵室11内にそれぞれ架
設する。尚、係合板66は所定の幅を有しており、係合
突起67も所定の幅を備えているので、係合孔54の偏
位によりブラケット51の位置が多少左右にずれても係
合突起67と切欠63の係合に支障は生じない。
【0029】このとき、棚支柱26を一対の支柱部材5
3、53より組み立てた状態で、前後面の係合孔54、
54は前述の如く対向すること無く、左右方向にずれて
いるため、ブラケット51、51を挿入しても各係合爪
61、61、及び、62、62が相互に突き当たること
が無くなる。即ち、組み立てた状態の棚支柱26の厚さ
寸法を従来より縮小し、図4及び図5に示す如く各係合
爪61、61、及び62、62を左右方向で重複させる
ことが可能となる。従って、棚支柱26が商品選択の邪
魔にならなくなり、商品陳列効果を向上できると共に、
前後の棚板52、52間の間隔も縮小され、それによっ
て、商品転落を未然に防止することが可能となる。
【0030】特に、本発明によれば支柱部材53が平板
の状態で係合孔54やネジ孔56、57を穿設すること
が可能となると共に、同一の支柱部材53を一対準備し
て重合し、螺着するのみで組み立てることができるの
で、棚支柱26の組立作業性を著しく改善し、且つ、部
品コストも低減することができる。
【0031】尚、実施例では貯蔵室11の前後開口1
2、13を扉18、19にて開閉自在に閉塞したが、そ
れに限らず、扉を設けない所謂オープンショーケースに
も本発明は有効である。
【0032】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明によれば、断面
略コ字状の支柱部材のコの字の底面に上下方向に渡りブ
ラケットが挿入係合される係合孔を所定間隔で複数形成
し、コの字の対向する側辺にネジ孔をそれぞれ形成する
と共に、係る一対の支柱部材の側辺を重合し、各ネジ孔
が対応した状態で螺着結合することによって棚支柱を構
成したものであるから、支柱部材が平板の状態で係合孔
やネジ孔を穿設することが可能となると共に、同一の支
柱部材を一対準備して重合し、螺着するのみで組み立て
ることができるようになる。従って、棚支柱の組立作業
性を著しく改善し、且つ、部品コストも低減することが
できるようになるものである。
【0033】また、請求項2の発明によれば、上記に加
えて係合孔を支柱部材の底辺中央より左右方向に偏位し
て形成したので、一対の支柱部材より棚支柱を組み立て
た状態で、前後の係合孔は対向すること無く、左右方向
にずれるため、ブラケットを挿入しても相互に突き当た
ることが無くなり、それによって、組み立てた状態の棚
支柱の厚さ寸法を縮小することが可能となる。従って、
棚支柱が商品選択の邪魔にならなくなり、商品陳列効果
を向上できると共に、前後の棚板間の間隔を縮小して商
品転落を未然に防止することが可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の低温ショーケースの斜視図で
ある。
【図2】本発明の実施例の低温ショーケースの正面図で
ある。
【図3】本発明の実施例の低温ショーケースの縦断側面
図である。
【図4】ブラケットを係合した棚支柱の縦断側面図であ
る。
【図5】ブラケットを係合した棚支柱の平断面図であ
る。
【図6】棚支柱とブラケットの分解斜視図である。
【図7】ブラケットを係合した従来の棚支柱の縦断側面
図である。
【図8】ブラケットを係合した従来の棚支柱の平断面図
である。
【符号の説明】
1 低温ショーケース 11 貯蔵室 26 棚支柱 51 ブラケット 52 棚板 53 支柱部材 53A 底辺 53B、53C 側辺 54 係合孔 56、57 ネジ孔 58 皿ネジ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯蔵室内に棚支柱を立設し、この棚支柱
    の前後にブラケットを介して棚板を架設して成るショー
    ケースの棚装置において、 前記棚支柱は同一形状を成す断面略コ字状の一対の支柱
    部材から成り、各支柱部材は、前記コの字の底辺に上下
    方向に渡り所定間隔で複数形成され、前記ブラケットが
    挿入係合される係合孔と、前記コの字の対向する側辺に
    それぞれ形成されたネジ孔とを備え、両支柱部材の側辺
    を重合し、各ネジ孔が対応した状態で螺着結合されてい
    ることを特徴とするショーケースの棚装置。
  2. 【請求項2】 係合孔は、支柱部材の底辺中央より左右
    方向に偏位していることを特徴とする請求項1のショー
    ケースの棚装置。
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