JP3077602B2 - 真空冷却装置 - Google Patents

真空冷却装置

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JP3077602B2
JP3077602B2 JP08275890A JP27589096A JP3077602B2 JP 3077602 B2 JP3077602 B2 JP 3077602B2 JP 08275890 A JP08275890 A JP 08275890A JP 27589096 A JP27589096 A JP 27589096A JP 3077602 B2 JP3077602 B2 JP 3077602B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、被冷却物の水分
を減圧下で蒸発させ、その際の気化潜熱を利用して冷却
する真空冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、真空冷却装置は、被冷却
物を収容した冷却槽を真空吸引し、減圧することによっ
て、飽和蒸気温度を低下させ、被冷却物内の水分を蒸発
させることにより、その際の気化潜熱を利用して被冷却
物を冷却するものである。この真空冷却装置は、例えば
食品業界において、加熱調理された食品を容器詰めして
発送する工程で使用されている。即ち、食品衛生の見地
から、冷風や扇風機で食品の表面から長時間をかけて冷
やすのではなく、食品の中心部まで急速に冷却すること
が必要である。
【0003】このような、真空冷却装置における冷却能
力は、冷却槽内をいかに短時間で減圧するかによって決
まるため、この減圧(真空吸引)を行なうための種々の
装置が提案され、実用に供されてきた。例えば、真空ポ
ンプによって冷却槽内の空気及び蒸発した水蒸気を吸引
するもの(常温用)や、熱交換器と真空ポンプを併用し
て水蒸気の大部分を凝縮させ、真空ポンプによって空気
と蒸気の一部を吸引するもの(低温用)等である。ま
た、蒸気エゼクタを用いたものでは、この蒸気エゼクタ
と復水器を多段に使用したり、蒸気エゼクタの下流に水
エゼクタを設け、水エゼクタが復水器と蒸気エゼクタの
二役をする場合などがあり、まれには単独で用いられ
る。
【0004】ところで、規模が大きくて冷却能力の高い
(低温まで冷却可能な)真空冷却装置においては、一般
に、冷却槽に蒸気エゼクタを接続し、更にこの下流に水
エゼクタを接続した構成となっている。この構成による
と、蒸気エゼクタ,水エゼクタのそれぞれに供給する蒸
気,水とも膨大な量が必要である。更に、前記水エゼク
タを用いたものでは、作動流体である水を水タンクを介
して循環させて使用量の低減化を図っているが、水エゼ
クタから排出される水と気体が水タンク内に高速で流入
するため、水タンクの容量は大きなものが必要であり、
またその騒音が大きなものとなっている。また、水エゼ
クタを用いて、水を循環させる方式のものでは、真空吸
引時に冷却槽から吸引された食物の破片や微粒片等が水
の循環ライン中に混入し、これらは水タンク内に滞留
し、汚染されていく。そして、タンク内の水温は雑菌の
繁殖しやすい温度帯にあるため、菌繁殖の格好の土壌と
もなっている。このような水の循環ラインや水タンク
は、食品を冷却する冷却槽の間近に配置されているた
め、本来清潔でなければならない作業環境において、こ
の汚水による匂いの問題や衛生上の問題が生じる。これ
を解消するためには、このような水タンクを含めて循環
ラインの清掃をこまめに行なう必要があるが、水タンク
は大容量であることもあって、清掃作業は多くの手間を
要する。更に、前記水エゼクタ,蒸気エゼクタともにポ
ンプ効率が低いため、所定の排気能力を得ようとする
と、大きなものとならざるをえず、この点において、前
記水タンクと同様に、冷却槽自体に比べてその設置スペ
ースは大きくなってしまい、真空冷却装置の小型化の障
害となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、この発明が解
決しようとする課題は、冷却能力の高い、小型化可能な
真空冷却装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記課題を
解決するためになされたものであって、請求項1に記載
の発明は、被冷却物を収容する冷却槽に蒸気エゼクタを
接続し、この蒸気エゼクタの排出側に、熱交換器を介し
て容積型真空ポンプを接続したことを特徴としており、
また請求項2に記載の発明は、前記蒸気エゼクタに供給
する蒸気量を調節する制御手段を設けたことを特徴と
し、更に請求項3に記載の発明は、容積型真空ポンプが
液封式真空ポンプであることを特徴としている。
【0007】
【発明の実施の形態】この発明は、真空冷却装置の冷却
槽の排気ラインに、蒸気エゼクタの吸入端を接続し、こ
の蒸気エゼクタの吐出側に熱交換器を介して容積型真空
ポンプを接続した構成により実現されるものである。前
記蒸気エゼクタは、蒸気の供給を受けて、膨張する蒸気
の運動エネルギーにより冷却槽内の空気を吸引し、圧縮
して排出する。前記蒸気エゼクタから排出される流体
は、冷却槽内の空気及び冷却槽内の被冷却物から蒸発し
た蒸気と、前記蒸気エゼクタに導入した蒸気とが、混合
して加圧された流体で、この後、この混合流体は、熱交
換器内に流入する。この熱交換器は、流通する流体中の
加圧蒸気を凝縮させるもので、その飽和蒸気温度は冷却
水よりもかなり高いから、これにより、流体中の蒸気の
分圧が減少し、その分、空気の分圧が増加する。そし
て、熱交換器によって空気が主要部分を占めるようにな
った混合流体を前記容積型真空ポンプで吸引排気する。
従って、冷却槽内が低温でごく低い圧力となっても、冷
却槽内は蒸気エゼクタによって真空吸引することがで
き、更に蒸気エゼクタによって圧縮され昇圧した混合流
体のうち、蒸気を熱交換器によって凝縮させ、残った空
気を前記容積型真空ポンプで吸引排気するため、冷却槽
内の真空到達圧力は低下し、またこの真空到達圧力まで
の時間も大幅に短縮される。
【0008】また、前記蒸気エゼクタに供給する蒸気量
を調節する制御手段を設け、前記冷却槽内の温度または
圧力に基づいて供給する蒸気量を調節する構成としてい
る。更に、前記容積型真空ポンプを液封式真空ポンプと
することにより、前記冷却槽内の空気と被冷却物,蒸気
エゼクタからの蒸気及びその凝縮水との混合流体を一括
して処理することができる。
【0009】
【実施例】以下、この発明の具体的実施例を図面に基づ
いて詳細に説明する。図1は、この発明に係る真空冷却
装置の第一実施例の概略構成を説明するための図面であ
る。
【0010】図1において、真空冷却装置の基本的構成
を先ず説明すると、この真空冷却装置は、被冷却物を気
密に収容する冷却槽1と、この冷却槽1を減圧する真空
吸引ライン2と、真空冷却後に冷却槽1内を大気圧に復
圧するための外気導入ライン3とを備えている。前記冷
却槽1は、被冷却物の出し入れ等の作業用の開閉扉(図
示省略)を備えており、この開閉扉は密閉可能な構成の
ものである。前記真空吸引ライン2には、前記冷却槽1
側から、蒸気エゼクタ4,熱交換器5,容積型真空ポン
プ6をそれぞれ接続している。前記冷却槽1と前記蒸気
エゼクタ4との間には、減圧状態を維持するための逆止
弁7を接続している。前記外気導入ライン3には、その
上流端にフィルタ8が接続してあり、このフィルタ8と
前記冷却槽1との間には、外気導入弁9を接続してい
る。
【0011】前記蒸気エゼクタ4は、その吸引側端部4
aを前記冷却槽1に接続し、その排気側端部4bを前記
熱交換器5に接続し、更に蒸気導入部4cを蒸気供給装
置(図示省略)から延びる蒸気供給ライン10に接続し
ている。この蒸気エゼクタ4は、前記蒸気供給ライン1
0から蒸気の供給を受け、この蒸気の膨張による運動エ
ネルギーによって前記吸引側端部4a側の流体を吸引
し、圧縮して前記排気側端部4bに排出するものであ
る。この吸引側端部4a側の流体とは、前記冷却槽1内
の空気及び前記冷却槽1内に収容した被冷却物から蒸発
する蒸気である。そして、この蒸気エゼクタ4は、前記
吸引側端部4a側から流入する流体の圧力を、2〜20
倍,好ましくは4〜10倍程度に圧縮して前記排気側端
部4bに排出するものである。この値は、前記容積型真
空ポンプ6の吸引可能な吸込圧力とその時の排気速度に
よって決定するが、一般的な市販の真空ポンプでは、上
述の範囲内から選択する。尚、蒸気供給ライン10に
は、前記蒸気エゼクタ4への蒸気の供給を継断する蒸気
制御弁11を接続している。
【0012】前記熱交換器5は、前記蒸気エゼクタ4か
らの流体を冷却し、その流体中の蒸気を凝縮するもので
ある。この凝縮のための冷却液は、前記熱交換器5と冷
却液循環ライン12を介して接続した冷却器13におい
て冷却された後、前記熱交換器5に送られる。この冷却
液循環ライン12内には、冷却液を循環させるための循
環ポンプ14を接続している。
【0013】前記容積型真空ポンプ6は、前記熱交換器
5を通過した流体を吸引排除するもので、負圧吸引によ
る前記冷却槽1内の空気の排除と、前記熱交換器5で凝
縮しきれなかった蒸気の排出とを行なうもので、この実
施例では、前記容積型真空ポンプ6として、液封式真空
ポンプを用いている。そのため、この液封式真空ポンプ
6(以下、「真空ポンプ6」と云う)には、封水を供給
するための封水ライン15を接続している。
【0014】前記外気導入ライン3におけるフィルタ8
は、前記冷却槽1内に導入する外気中のほこりや雑菌等
を除去し、被冷却物への付着を防止するものである。ま
た、前記外気導入弁9は、前記外気導入ライン3を介し
て前記冷却槽1内に流入する空気流量を調整することに
より、復圧の速度を調整するものである。この外気導入
弁9は、この実施例においては空気導入量(通気抵抗)
を連続的或は数段階に変えられる電動弁を使用してい
る。
【0015】更に、この真空冷却装置には、制御装置2
0が設けられており、この制御装置20には、前記蒸気
エゼクタ4へ蒸気の供給を継断する蒸気制御弁11及び
前記真空ポンプ6並びに前記外気導入弁9が信号線17
を介してそれぞれ接続されている。そして、前記冷却槽
1には、温度検出器21並びに圧力検出器22が設けて
あって、これらも前記制御装置20に信号線17を介し
てそれぞれ接続されている。従って、以下の説明は、こ
の制御装置20の機能説明を含めて、この発明の真空冷
却装置の動作を説明する。
【0016】以上の構成において、先ず、冷却槽1内に
被冷却物を収容し、作業用の開閉扉(図示省略)を閉鎖
する。このとき、制御装置20は、外気導入弁9並びに
蒸気制御弁11を閉鎖状態としている。次に、循環ポン
プ14を起動して熱交換器5を作動させるとともに、真
空ポンプ6を起動させる。この真空ポンプ6の起動によ
り、冷却槽1内の空気は、真空吸引ライン2を介して真
空吸引される。そして、冷却槽1内の圧力が低下するに
つれて、飽和蒸気温度が低下するため、冷却槽1内の被
冷却物の水分が活発に蒸発し、この蒸気は、前記空気と
ともに真空吸引ライン2によって吸引される。そして、
被冷却物中の水分の蒸発に伴う気化潜熱により、この被
冷却物は冷却される。この際、冷却槽1から真空吸引ラ
イン2に流入する気体に注目すると、空気量に比べて、
被冷却物から蒸発する蒸気量が著しく多くなっている。
尚、被冷却物が加熱調理後の食品である場合などでは、
被冷却物の水分が湯気となって蒸発しており、この時点
での蒸気の発生量は膨大なものとなっている。
【0017】前記冷却槽1からの空気並びに蒸気の混合
流体は、前記熱交換器5内に流入すると、この熱交換器
5によって冷却され、蒸気が凝縮する。従って、空気の
分圧は急激に増加し、前記真空ポンプ6で排気処理が必
要な気体は空気が殆どであるため、前記真空ポンプ6に
よる真空吸引は短時間で行なわれる。前記真空ポンプ6
によって排出される流体は、単位時間当たり一定の体積
であるため、前記冷却槽1内の圧力がごく低圧となった
場合には、排出される質量の流れは僅かになって圧力は
下がり難くなる。そこで、前記冷却槽1内が所定の圧力
(或は、所定の温度)となった時点で、蒸気エゼクタ4
を作動させる。具体的には、前記冷却槽1に取り付けた
温度検出器21或は圧力検出器22により、前記冷却槽
1内の状態を監視し所定の圧力(或は、所定の温度)と
なった時点で、制御装置20により、蒸気供給ライン1
0中の蒸気制御弁11を開放し、前記蒸気エゼクタ4を
作動させる。前記蒸気エゼクタ4の作動を開始する圧力
は、例えば30torr付近であって、この圧力での飽和蒸
気温度は29℃であるが、実際には、若干の冷却遅れが
発生するため、35℃程度である。
【0018】前記蒸気制御弁11の開放により、前記蒸
気エゼクタ4の蒸気導入部4cには前記蒸気供給ライン
10からの蒸気が流入し、この蒸気の流体力によって前
記冷却槽1内の空気及び被冷却物からの蒸気が吸引側端
部4aから吸引され、前記蒸気供給ライン10からの蒸
気とともに排気側端部4bから排出される。この蒸気エ
ゼクタ4は、上述のように蒸気の流体力によって真空吸
引を行なうものであるから、真空に近い低圧用の圧縮機
として機能し、低圧となった前記冷却槽1内から空気と
蒸気を排出することができる。
【0019】そして、この蒸気エゼクタ4によって前記
排気側端部4bから排出される空気と蒸気の混合流体
は、前述と同様に前記熱交換器5において冷却され、そ
のうちの蒸気が急速に凝縮する。この熱交換器5におい
ては、その入口と出口において、前記混合流体の圧力は
略同一であるから、出口においては混合流体のうちの蒸
気の分圧が急激に減少する一方、空気の分圧は急激に増
加する。従って、この熱交換器5を通過した混合流体
は、大部分が空気となっており、前記冷却槽1内の圧力
がごく低いにもかかわらず、前記真空ポンプ6の上流側
(蒸気エゼクタ4の下流側)では、混合流体の圧力が増
加して飽和蒸気温度が高まるため、前記熱交換器5の能
力は高まり、出口の空気分圧が高くなって、前記真空ポ
ンプ6による真空吸引は短時間で効率良く行なわれる。
以上により、前記冷却槽1内における到達圧力は低下す
るため、それによる冷却温度も低下する。即ち、前記蒸
気エゼクタ4は、前記冷却槽1から吸引する空気及び蒸
気を加圧するものであるから、前記熱交換器5内に流入
する混合流体の飽和蒸気温度が上昇するため、前記熱交
換器5に供給する冷却液の温度が高くても、効果的に蒸
気を凝縮することができる。
【0020】以上のようにして、前記冷却槽1内の圧力
が低下し、所定の温度まで低下したことを、前記温度検
出器21或は圧力検出器22によって検出すると、前記
制御装置20は、前記蒸気制御弁11を閉鎖して前記蒸
気エゼクタ4への蒸気の供給を停止するとともに、前記
真空ポンプ6を停止する。そして、前記制御装置20
は、前記外気導入弁9を開放し、前記外気導入ライン3
から前記冷却槽1内に空気を導入して大気圧に戻す。こ
こで、冷却後に前記冷却槽1を元の圧力に復帰させる際
に、前記冷却槽1内の圧力を徐々に復圧する速度を設定
して圧力を復帰させることにより、被冷却物の品質の低
下を防止する。
【0021】ここで、前記外気導入弁9は冷却後に開放
するようにしているが、真空吸引中に適宜開放すること
により、減圧速度を調整するように制御することができ
る。即ち、前記制御装置20により、前記外気導入弁9
における流量が大きくなるように制御することにより、
前記真空吸引ライン2による真空排気量に対して外気の
導入量が大きくなり、前記冷却槽1内の減圧速度が減少
するため、冷却速度を低下させることができる。
【0022】つぎに、この発明の真空冷却装置につい
て、他の実施例である第二実施例を図2に基づいて説明
する。尚、前記第一実施例と同一部材には同一符号を付
し、重複する説明は省略する。
【0023】図2に図示した第二実施例は、前記蒸気エ
ゼクタ4に供給する蒸気量を調節する制御手段16を設
けたものである。即ち、前記第一実施例で説明した前記
蒸気供給ライン10の途中に前記制御手段16としての
並列回路10a,10bを設け、この各並列回路10
a,10bにそれぞれ蒸気制御弁11a,11bを挿入
し、この蒸気制御弁11a,11bを信号線17を介し
て制御装置20に接続した構成としている。尚、上記以
外の構成は、前記第一実施例と同様であるので、説明を
省略する。
【0024】前記構成の第二実施例によれば、先ず、冷
却槽1内に被冷却物を収容し、開閉扉(図示省略)を閉
鎖する。このとき、制御装置20は、外気導入弁9及び
蒸気制御弁11a,11bを閉鎖状態としている。次
に、循環ポンプ14を起動して熱交換器5を作動させる
とともに、真空ポンプ6を起動させる。この真空ポンプ
6の起動により、前記冷却槽1内の温度は急激に低下す
る。即ち、図3に示すように、例えば炊きあげた米飯を
冷却する場合、前記冷却槽1に収容時の米飯温度は約8
0℃であり、この米飯を約15分間で約10℃(従来の
真空冷却装置では約15℃)まで冷却して1バッチが終
了する真空冷却装置においては、前記真空ポンプ6の起
動後約7分間で前記米飯温度は約30℃まで低下する。
この発明の第二実施例では、ここで前記蒸気エゼクタ4
を作動させる。即ち、温度検出器21が所定温度(30
℃)を検出し、信号線17を介して前記制御装置20へ
通報する。通報を受けた制御装置20は、前記蒸気制御
弁11aを開弁し、全供給量の約50%の蒸気を前記蒸
気エゼクタ4に供給する。そして、更に4分経過後(米
飯温度は約15℃まで低下)、前記蒸気制御弁11bを
開弁して全供給量の蒸気を前記蒸気エゼクタ4に供給す
る。そして、更に4分経過後に前記米飯温度は約10℃
まで低下し(前記冷却槽1に付設の温度検出器21が検
出)、冷却を終了する。終了後の動作は、前記第一実施
例と同様であるので説明を省略する。
【0025】以上のように、前記第二実施例によれば、
前記蒸気エゼクタ4に供給する蒸気量を、前記冷却槽1
内の温度または圧力に基づき調節して供給するようにし
たので、蒸気供給量を節約するとともに、前記熱交換器
5に接続した冷却器13の負荷を減少させることができ
る。従って、前記冷却器13の容量を小さくできる。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、この発明に係る真
空冷却装置によれば、冷却槽内がごく低い圧力となって
も、冷却槽内は蒸気エゼクタによって真空吸引すること
ができ、更に蒸気エゼクタによって圧縮され昇圧した混
合流体のうち、熱交換器によって蒸気を凝縮させること
によって、残った空気を圧縮し、それを容積型真空ポン
プで吸引排気するため、冷却槽内の真空到達圧力は低下
し、またこの真空到達圧力までの時間も大幅に短縮でき
る。更に、水エゼクタを用いた従来装置のように、水エ
ゼクタを作動させる水の循環ラインや水タンクが不要と
なり、水を高圧で循環させるための循環ポンプも不要と
なるため、省スペース化と動力の節減化を達成できる。
更に、この発明においては、水エゼクタ用の水の循環ラ
インや水タンクが不要となるため、真空吸引時に冷却槽
から吸引された食物の破片や微粒片等が混入するような
水の循環ラインや水タンクが存在せず、従って従来問題
となっていた循環水の汚染による匂いの問題や、衛生上
の問題が防止できる上、清掃の手間も省けるという効果
も有する。更に、この発明の真空冷却装置によれば、蒸
気エゼクタ,熱交換器及び容積型真空ポンプを真空吸引
のための構成としているため、従来の水エゼクタを使用
したものに比べて、低騒音である。更に、この発明の真
空冷却装置によれば、蒸気エゼクタは低圧領域で使用す
るものであり、圧力上昇の大部分は容積型真空ポンプに
よって効率良く排気処理されるから、複数の蒸気エゼク
タを直列に使用する方式に比べて著しく消費蒸気量が少
なくて済む。また、この蒸気エゼクタは、冷却槽からの
蒸気を加圧するから、熱交換器内に流入する飽和蒸気温
度を上昇させるため、熱交換器の冷却液温度が高くても
効果的に蒸気を凝縮することができ、熱交換器の能力を
相対的に向上させる効果も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る真空冷却装置の第一実施例の概
略構成を示す説明図面である。
【図2】この発明の第二実施例の概略構成を示す説明図
である。
【図3】第二実施例における米飯冷却時の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 冷却槽 2 真空吸引ライン 4 蒸気エゼクタ 4a 吸引側端部 4b 排気側端部 4c 蒸気導入部 5 熱交換器 6 容積型真空ポンプ(液封式真空ポンプ) 16 制御手段 20 制御装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松矢 久美 愛媛県松山市堀江町7番地 三浦工業株 式会社 内 (72)発明者 立石 清也 愛媛県松山市堀江町7番地 三浦工業株 式会社 内 (72)発明者 板橋 明吉 愛媛県松山市堀江町7番地 株式会社三 浦研究所 内 審査官 上原 徹 (56)参考文献 特開 昭53−71359(JP,A) 特開 平4−338232(JP,A) 特開 平7−139860(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25D 7/00 A23L 3/36 B01J 19/00 301

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被冷却物を収容する冷却槽1に蒸気エゼ
    クタ4を接続し、この蒸気エゼクタ4の排気側に、熱交
    換器5を介して容積型真空ポンプ6を接続したことを特
    徴とする真空冷却装置。
  2. 【請求項2】 前記蒸気エゼクタ4に供給する蒸気量を
    調節する制御手段16を設けたことを特徴とする請求項
    1に記載の真空冷却装置。
  3. 【請求項3】 前記容積型真空ポンプ6が液封式真空ポ
    ンプであることを特徴とする請求項1または請求項2に
    記載の真空冷却装置。
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