JP3053914B2 - Co2回収型ボイラ - Google Patents

Co2回収型ボイラ

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JP3053914B2
JP3053914B2 JP3199813A JP19981391A JP3053914B2 JP 3053914 B2 JP3053914 B2 JP 3053914B2 JP 3199813 A JP3199813 A JP 3199813A JP 19981391 A JP19981391 A JP 19981391A JP 3053914 B2 JP3053914 B2 JP 3053914B2
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浩美 池田
邦夫 沖浦
紀之 大谷津
伸一郎 野村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はボイラ装置に係わり、特
に、酸素により燃料を燃焼させることにより、排気ガス
として高濃度の炭酸ガスを得て、直接液化回収するCO
2 回収型ボイラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の火力発電用ボイラシステムは、酸
化剤として空気を用いる燃焼法であつたが、CO2 の温
室効果による地球規模の気候変化が懸念されるに至り、
先進国を中心としてCO2 排出削減、回収技術の開発が
行われている。
【0003】発電システムにおけるCO2 削減技術とし
ては、原子力発電やCO2 発生量の少ない燃料を用いた
火力発電、あるいは地熱、風力、潮力等の自然エネルギ
ー利用も考えられてはいるが何れも問題があり、現状の
確立した火力発電システムにおいて、CO2 排出の制御
が可能になれば最も望ましい。
【0004】しかし、CO2 は窒素酸化物等の大気汚染
物質とは異なり、排出量が桁違いに多量であるにもかか
わらず直接回収するには濃度が低く、(1)吸収剤や吸
着剤で分離回収する固定化技術を適用するか、(2)酸
素のみを酸化剤として用いることによつて、高濃度のC
2 を得るようにする必要がある。これら二つの方法は
システムとして考えると排気ガス中からCO2 を分離す
る場合と、空気中から酸素を分離する場合とどちらが経
済的であるかということになる。この点については立地
条件他によつて経済性が異なるために断定することはで
きないが、後者の方が効率がよいという報告もある(電
気学論B、110巻2号、平成2年)。
【0005】従来の酸素燃焼ボイラシステムの基本的な
構成を図6に示す。同図において空気はライン5によつ
て例えば深冷分離法等で構成される公知の酸素製造装置
10に供給され、純酸素として分離された後、ボイラ2
0におけるウインドボツクス18に供給される。燃料は
ライン15によつてボイラ20におけるウインドボツク
ス18内に設けられた図示していないバーナに供給さ
れ、酸素により燃焼される。ボイラ火炉および対流熱交
換器23で伝熱を行い排出されたガスは必要に応じて、
ボイラ20への再循環ライン25へ分岐した後、精製部
30へ送られる。この排ガスの大部分は、CO2 と水分
(H2 O)および過剰酸素であり、若干の窒素化合物あ
るいは硫黄化合物を含んでいる。
【0006】精製部30では冷却熱回収、水回収、脱
塵、脱硫、脱硝等必要に応じて排ガスを精製した後、C
2 回収部40へのライン35によつて送られる。再循
環ガスライン25にはボイラにおける圧力損失を補償す
るため、加圧用のブロア22が設置される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、排出
ガス中のCO2 を濃縮し、CO2 回収効率を上げること
で効率よくCO2 回収型ボイラが運用できるが、既存の
ボイラおよび燃焼システムを活用する場合には大きな問
題が生じる。その問題点を列挙すると、 1)酸素による燃焼は理論燃焼温度が高く、バーナ近傍
での焼損が激しい。 2)空気流路は約1/5の流量となり、バーナ部での流
速低下によつて、燃料との混合か不良になるので未燃カ
ーボンが生成しやすく、これを抑制するためには過剰O
2 比率を高くする必要があるが、CO2 回収効率は悪化
する。 3)火炉より流の伝熱管群においては、対流伝熱によ
り熱回収しているが、酸素による燃焼排ガス量は、空気
で燃焼する場合に比べて約1/5になるため、流速の
0.6乗に比例し熱伝達率が減少することから、特に高
温部で熱回収できなくなり、タービンで要求する上記条
件を満足できなくなる(伝熱面積が不足する)。
【0008】またCO2 を回収する以外の目的の下に、
排ガスを再循環させる従来の酸素燃焼の技術の一つとし
て、実開昭58−32207号もあるが、この燃焼では
高濃度のCO2 を得る目的ではないために、過剰酸素に
対する考慮がなされておらず、回収しようとするCO2
の濃度が低くなり、CO2 回収効率に関しては従来法と
変わらない。
【0009】また上述のように、ボイラにおいて酸素燃
焼させたときには高濃度CO2 が回収できる。しかし、
通常のボイラでは、排ガスを再循環するラインとして
は、バーナ部、アフターエアポート部およびボイラ下部
のホツパー部等があるが、これらに空気燃焼の場合と同
様にして、排ガスを再循環すると、酸素燃焼ボイラでは
空気燃焼ボイラに比べて伝熱上の問題等から、多量の排
ガスを再循環しなければならない。
【0010】このため、排ガス中に含まれる窒素酸化物
が問題となり、バーナ部およびホツパー部から供給した
再循環ガス中に含まれる窒素酸化物は、バーナ部の(供
給酸素量)/(燃料が完全燃焼するのに必要な最小の酸
素量)比(以下、酸素比と称す)を1.0以下にすれ
ば、バーナゾーンで還元雰囲気が形成されるために、還
元することができる。
【0011】しかし、アフターエアポートから供給した
再循環ガス中に含まれる窒素酸化物は、還元されること
なくそのまま排出されるため、排ガス中の窒素酸化物の
濃度が高くなつてしまう。このように、窒素酸化物低減
のためには、アフターエアポートからの再循環排ガス量
をできるだけ少なくする方がよい。
【0012】一方、未燃に関しては、アフターエアポ
ートからの排ガス量を少なくすると、上記エアポートか
らの流速や運動量が小さくなり、上流のバーナからの排
気ガスと混合することができなくなり、未燃分が多くな
つてしまうという問題が生じてしまう。
【0013】また上述の如く、ボイラにおいて酸素燃焼
させたときには高濃度CO2 が回収できる。しかし、ボ
イラには、ペントハウス、覗窓、炉内監視TVカメラ、
フレームデテクタ、スートブロア等、 a)大気との気密(シール)用 b)窓曇り防止用、 c)冷却用 の空気流路が多くあるが、これらに空気燃焼の場合と同
様にして純酸素を流すと材料の酸化が生じることと、バ
ーナ部での酸化剤の流量が少なくなるため、燃料との混
合不良が生じて未燃分が多くなるという問題がある。
【0014】また、未燃分を少なくするためには過剰酸
素量を多くする必要があり、CO2の濃度が低下するた
め直接回収の際のエネルギ効率が悪くなる。
【0015】これを防止するため排気ガスを直接各シー
ル部分に回すと、水蒸気分圧が高いため結露して各部の
腐食、窓曇り等を引き起こし、問題である。
【0016】本発明の目的は、上記の問題点を解決する
ことにあり、既存の火力発電システムを大幅に改造する
ことなく、酸素によるボイラ燃焼システムを構成し、排
ガス中のCO2 を効率よく濃縮回収することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、酸素を含むガスを酸化剤としてボイラ火
炉に供給して燃料を燃焼させるボイラと、空気中より酸
素を分離する酸素製造装置と、ボイラ火炉より発生する
燃焼排ガスより炭酸ガスを吸収、分離するCO2回収装
置とを備えたCO2回収型ボイラにおいて、前記酸素製
造装置からの酸素は、前記ボイラのバーナ部とアフター
エアポート部に供給されるとともに、前記ボイラ出口か
ら取り出した燃焼排ガスは、前記バーナ部と前記アフタ
ーエアポート部に循環されて前記酸素製造装置からの酸
素と混合され、且つボイラ下方のホッパー部にも循環供
給されることを特徴とするものである。
【0018】
【0019】前記目的を達成するため、さらに本発明
は、酸素を含むガスを酸化剤としてボイラ火炉に供給し
て燃料を燃焼させるボイラと、空気中より酸素を分離す
る酸素製造装置と、ボイラ火炉より発生する燃焼排ガス
より炭酸ガスを吸収、分離するCO 2 回収装置とを備え
たCO 2 回収型ボイラにおいて、 前記CO 2 回収装置の上
流側に前記ボイラからの燃焼排ガスを精製するガス精製
装置を設け、該精製装置と前記CO 2 回収装置の間から
ボイラのシール部への配管を設けたことを特徴とするも
のである。
【0020】
【作用】燃焼排ガスは適量の酸素と混合した後、酸化剤
としてバーナ部から供給する。この際、燃焼排ガスと酸
素の混合比を、酸素の濃度が空気中の酸素の濃度と同等
なるように、すなわち、15〜25%になるように
ることによつて、理論燃焼温度は空気燃焼の場合と変わ
なくなり、バーナ近傍の著しい焼損のおそれをなく
すことができる。燃料は供給されてくる混合気中の酸素
で燃焼するので、ボイラから排出されるガスの組成は、
一部窒素化合物や硫黄化合物等を含むものの、ほとんど
は二酸化炭素、水分および過剰酸素になる。これらのう
ち過剰酸素は再循環させるので、製造した酸素を全て消
費することになつて無駄がなく、さらに高濃度でCO2
が排出されるために効率よくCO2の液化回収ができ
る。
【0021】また、燃焼排ガス量を十分に確保すること
ができるので、 1)バーナ部で流速が低下することなく、燃料との混合
状態もよくなり、未燃カーボンが生成しにくくなる。 2)熱伝達率も従来通り保つことができるので、火炉よ
流の伝熱管群における対流伝熱による熱回収も従来
通り行うことができ、タービンの要求する蒸気条件を損
なうことがない。また伝熱面積も従来のシステムで運用
することができる。
【0022】ボイラからの排ガスは、好ましくは再加熱
して水蒸気が凝縮しないようにして、バーナ部、アフタ
ーエアポート部およびホツパー部へ流量を調節して供給
される。バーナ部およびアフターエアポート部に供給す
る再循環排ガスは、主にそれぞれのスロートからの流速
および運動量確保のためとバーナ部下流での火炉内上昇
流確保等のために用いられる。一方、ホツパー部からの
排ガスは、通常の空気燃焼ボイラでの作用と同様、主に
伝熱上の問題のために用いられる。
【0023】従つて、バーナ部およびアフターエアポー
ト部に供給する排ガス量は、空気中の窒素ガスに見合つ
た量、すなわち酸素量の約4倍(体積換算)供給しなけ
ればならない。そこで、アフターエアポート部からの排
ガス量は、窒素酸化物低減のためにはアフターエアポー
トから供給する酸素量の4倍以下とし、その減少分をバ
ーナ部あるいはホツパー部に供給しなければならない。
この場合、好ましくは窒素酸化物の還元がバーナゾーン
の高温還元雰囲気中で起こるので、アフターエアポート
部からの排ガス減少分はバーナ部に供給するのが望まし
い。また、アフターエアポート部からの排ガス量の減少
は、炉内におけるアフターエアポート部での混合不完全
を招き、未燃分増加につながる可能性があるので、少な
くとも酸素量と当量(1倍)以上は供給する必要があ
る。
【0024】このようにすることにより、窒素酸化物や
未燃分を増加することなく、従来のボイラ設備を酸素燃
焼ボイラとして運用することができる。
【0025】ボイラ排気ガスは増湿冷却、脱硝、脱硫、
脱塵等ガス精製した後、好ましくは再加熱して水蒸気
が凝縮しないようにして、ボイラ各部のシール部へ送気
される。 a)ボイラペントハウスでは、蒸気熱器、蒸気再
器等のコイル型ヒータが天井壁を貫通して吊下げられて
いるが、天井壁を構成する伝熱管群との温度差が大きい
ため、完全にシール溶接構造にしないで、シール用のガ
スで炉内側より若干高圧に保ち、全ガス量の1〜3%程
度を炉内側に流すようにする
【0026】このように熱器の通気抵抗以上の差圧を
掛けることにより、ペントハウスに燃焼ガスが侵入しな
いので、天井壁における貫通部での熱応力による損傷を
防止できると同時に、熱効率の低下、腐食、未燃分の蓄
積による火災等の問題もなくなる。
【0027】b)重油焚き、石炭焚き等のボイラでは火
炉および対流熱交換部にスートブロアを設置し、蒸気に
より伝熱管に付着したスス、灰等を清掃している。この
装置は、ボイラの外部から水壁を貫通して挿入し、メカ
ニカルシールによつて燃焼ガスあるいは大気がリークし
ないようにしている。しかし、この貫通部にシールボツ
クスを設け、精製ガスを供給することによつて、炉内側
および大気中に対して、より確実にリーク防止すること
ができる。大気の漏れ込みがなくなることによつて排気
ガスのCO2 濃度が高まり、回収時の効率が高くでき
る。
【0028】c)ボイラのバーナ部に設置された火炎検
出器あるいは炉内監視用の各種覗窓、炉内監視用TVカ
メラ等で、スス、灰による曇り防止および冷却用の配管
系に精製されたガスを供給して炉内側に流す。精製ガス
は清浄であり、しかもCO2 リツチであるため所期の目
的を果たすことはもちろん燃焼効率の向上および回収部
における効率向上にも役立つ。
【0029】
【実施例】図1に、本発明の実施例に係るCO2 回収型
ボイラの構造図を示す。同図に示すように、ボイラ20
から排出されたガスのうち再循環ガス配管25に分岐し
てきたものは、ホツパー部への再循環排ガスと、ガス混
合器28に供給されるものとに分ける。
【0030】ガス混合器28に分岐してきた排ガスは、
酸素製造器10で生成された酸素と混合され、混合ガス
配管29を通つてウインドボツクス18から供給する。
このことによりボイラから排出されるガスは、一部窒素
酸化物や硫黄酸化物等を含むものの、ほとんどは二酸化
炭素、水分および過剰酸素になる。望ましくは過剰酸素
を抑制するため供給酸素量を調整し(過剰酸素量3%以
下)、精製部30で水分を除去した後に排出される高濃
度のCO2を、CO2回収40で直接液化回収する。C
2除去後の過剰酸素を含んだ排ガスは、再循環ライン
55を通つて排気ガス再循環フアン22に送られ、燃焼
排ガスと共に再循環される。なお、50はダンパであ
る。
【0031】図には示していないが、ガスタービン排気
をボイラ燃焼用空気としてウインドボツクス18に供給
する排気再燃型コンバインドサイクルプラントにするこ
とも可能である。この場合には、ボイラにガスタービン
を付加し、該ガスタービンの燃焼器に、酸素に燃焼排ガ
スを加えて調整した酸化剤の90%以上と10〜40%
の燃料を供給して燃焼させ、ガスタービン排ガスの酸素
濃度を13〜18%とし、ボイラの燃焼用酸化剤として
60〜90%の燃料を燃焼させて排気再燃式複合発電を
行うように構成する。この排気再燃型コンバインドサイ
クルプラントには次のようなメリツトがある。 1)ガスタービンの設置に多くのスペースを必要としな
い。 2)既設設備を最大限活用できる。 3)環境申請値を現状に抑えつつ電力の供給力の増大が
図れ、加えて、高効率化による省エネルギーと、それに
伴うCO2絶対排出量の削減に大いに寄与できる。 4)比較的短工期で改造できる。上述のメリツトを踏ま
えて、CO2の直接液化回収を効率よく行うことができ
る。
【0032】図2は、本発明の他の実施例を示す図面で
ある。同図に示すように、燃料石炭は石炭ホツパー80
から計量供給器90を通つて石炭ミル100に供給さ
れ、粉砕された後、固気分離器91で搬送空気を取り除
き、微粉炭のみ微粉炭ホツパー92に供給される。微粉
炭計量供給器94で供給量を調整した後、酸素製造装置
10で製造された酸素によつてウインドボツクス18に
搬送される。
【0033】ミル100からの搬送空気を取り除き、酸
素で燃焼器まで搬送することにより、より濃縮された微
粉炭を供給することが可能になり、配管系統も縮小でき
る。また、空気で搬送する場合よりも酸素濃度が高いの
で、着火性がよくなる。場合によつては、再循環ガス配
管25を燃料配管15に繋いで酸素濃度を調整すること
も可能である。なお、図中の7はフアン、9は空気
器、11は酸素配管、21は排ガスダクト、95は給炭
管である。
【0034】図3は、さらに他の実施例を示す図面であ
る。同図に示すように、ボイラ出口から取り出した排ガ
スは、再循環排ガスライン23の流量調整用ダンパ49
を通過した後、排ガス再循環フアン22に供給される。
このフアン22から排出された排ガスの一部はホツパー
部19に、残りはウインドボツクス18内のバーナ部
よびウインドボツクス60内のアフターエアポート部に
分岐される。
【0035】そして、ホツパー部19への供給ライン2
4とウインドボツクス18内のバーナ部およびウインド
ボツクス60内のアフターエアポート部への供給ライン
25とにはそれぞれ流量調整用ダンパ50と51とを設
置する。さらに、供給ライン25ウインドボツクス
内のバーナ部ウインドボツクス60内のアフターエ
アポート部とに分岐され、それぞれの分岐ライン26と
27とにそれぞれ流量調整用ダンパ52と53とを設置
する。なお、ウインドボツクス18と60は仕切板等
によつて完全に仕切られている。このようにして、各部
への再循環排ガス量を独自に調整することができる。な
お、図中の45,46,47はダンパである。
【0036】図4に、窒素酸化物(NOx)と未燃分と
に対するアフターエアポート部からの排ガス/酸素量比
の影響を示す。この図から、排ガス量を増加するに従い
未燃分は減少するものの、NOxは増加してしまう。な
お、この図では、バーナ部およびアフターエアポート部
からの排ガス量のトータルは両者から供給する酸素量の
トータルの4倍(一定)としてまとめたものであり、ア
フターエアポート部からの排ガス量の変化量はバーナ部
からの排ガス量を変化して調整した。また、バーナ部で
の酸素比は0.9(一定)とし、火炉出口O2 濃度は3
%(一定)、燃料は石炭を用いた。
【0037】この結果、NOxおよび未燃分抑制の最適
値は、アフターエアポート部からの排ガス/酸素量比で
1〜3付近にあることが分かる。しかし、NOxに余裕
があり、もつと未燃分を下げたいとの要請があれば、さ
らにアフターエアポート部からの排ガス量を増加するこ
ともできる。また、逆に未燃分に余裕があり、NOxを
さらに下げたいとの要請に対しては、アフターエアポー
トからの排ガス量を極力下げて、強いては排ガス/酸素
量比≒0にすることもできる。
【0038】ここでは、図示していないが、再循環する
排ガスを図3のガス精製設備(脱硝装置等を含む)30
流のライン35から取り出してもよい。この場合に
は、再循環排ガスを昇温するための熱器あるいは熱交
換器が必要である。また、図3において、ホツパー部か
らの排ガス量を0にすることく、あるいはバーナ部
からの排ガス量を0にすることないならば、流量調整
ダンパ50あるいは52は省略することができる。
【0039】図5は、さらに他の実施例を示す図面であ
る。同図に示すように、ボイラ排気ガスを精製設備30
によつて精製し、ライン35によつてCO2回収部40
に送る途中から、ボイラ各シール部へのガス循環ライン
101を取り出す。そしてブロア37によつて昇圧し、
スートブロア200へはライン110、ペントハウス2
8へはライン120、覗窓150へはライン130、フ
レームデテクタ等バーナ回りへはライン140にて各々
供給する。
【0040】図示していないが、排気ガス再循環ライン
101から、各々のシール部へのガス流量、供給圧力の
計測および制御を行なうことや、精製ガスの取り出しに
際してCO2回収部40の加圧系統から取り出すことに
よつてブロア37を省略することもできる。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、高濃度CO2 回収型ボ
イラにおいても排出されるガス流量が一般的なボイラに
比べて大幅に減少するようなことがなく、ガス流量を
分に確保することができるので、新たにCO2回収型ボ
イラシステムを建設するまでもなく、既存のボイラシス
テムに排ガス再循環路、およびCO2回収を追設する
だけで、バーナ近傍での焼損、未燃カーボンの生成、火
炉下流の電熱管群での熱伝達率の減少等の問題を殆ど生
じさせずにCO2回収型ボイラに転換することができ
る。
【0042】また、本発明によれば、酸素燃焼CO2
収型ボイラにおいて、排ガス再循環によるNOxあるい
は未燃分の増加を未然に防ぐことができるので、高効率
に高濃度CO2 ガスを回収することができる。
【0043】さらに本発明によれば、CO2 回収型ボイ
ラにおいて必要な各部のシール個所に対して、燃焼効率
の低下、結露、腐食および窓曇りなくシールができるた
め、高効率に高濃度CO2 ガスを回収することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係るCO2 回収型ボイラの系
統図である。
【図2】本発明の他の実施例に係るCO2 回収型ボイラ
の系統図である。
【図3】本発明のさらに他の実施例に係るCO2 回収型
ボイラの系統図である。
【図4】排ガス/酸素量比とNOx、未燃分との関係を
示す特性図である。
【図5】本発明のさらに他の実施例に係るCO2 回収型
ボイラの系統図である。
【図6】従来のCO2 回収型ボイラの系統図である。
【符号の説明】
5 空気ライン 10 酸素製造装置 15 燃料ライン 18 ウインドボツクス 20 ボイラ本体 22 排気ガス再循環フアン 23 熱交換器 28 ガス混合器 30 ガス精製 40 CO2回収
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 伸一郎 広島県呉市宝町3番36号 バブコツク日 立株式会社呉研究所内 (72)発明者 馬場 彰 広島県呉市宝町3番36号 バブコツク日 立株式会社呉研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−161605(JP,A) 実開 昭58−32207(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23C 9/00 F23C 11/00 310

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素を含むガスを酸化剤としてボイラ火
    炉に供給して燃料を燃焼させるボイラと、空気中より酸
    素を分離する酸素製造装置と、ボイラ火炉より発生する
    燃焼排ガスより炭酸ガスを吸収、分離するCO2回収装
    置とを備えたCO2回収型ボイラにおいて、前記酸素製造装置からの酸素は、前記ボイラのバーナ部
    とアフターエアポート部に供給されるとともに、 前記ボイラ出口から取り出した燃焼排ガスは、前記バー
    ナ部と前記アフターエアポート部に循環されて前記酸素
    製造装置からの酸素と混合され、且つボイラ下方のホッ
    パー部にも循環供給される ことを特徴とするCO2回収
    型ボイラ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のCO2回収型ボイラに
    おいて、 前記バーナ部と前記アフターエアポート部と前記ホッパ
    ー部への前記燃焼排ガスの再循環量を各再循環経路に設
    けた各流量調整ダンパによつてそれぞれ独自に制御でき
    るように 構成したことを特徴としたCO2回収型ボイ
    ラ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のCO2回収型ボイラに
    おいて、 前記燃焼排ガスの再循環経路 に昇温用設備を設けたこと
    を特徴とするCO2回収型ボイラ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のCO2回収型ボイラに
    おいて、 前記アフターエアポート部からの燃焼排ガス/酸素量比
    を4以下にしたことを特徴とするCO2回収型ボイラ。
  5. 【請求項5】 酸素を含むガスを酸化剤としてボイラ火
    炉に供給して燃料を燃焼させるボイラと、空気中より酸
    素を分離する酸素製造装置と、ボイラ火炉より発生する
    燃焼排ガスより炭酸ガスを吸収、分離するCO2回収装
    置を備えたCO2回収型ボイラにおいて、 前記CO2回収装置の上流側に前記ボイラからの燃焼排
    ガスを精製するガス精製装置を設け、 前記精製装置と前記CO2回収装置の間からボイラのシ
    ール部への配管を設けたことを特徴とするCO2回収型
    ボイラ。
  6. 【請求項6】 請求項に記載のCO2回収型ボイラに
    おいて、 前記シール部がボイラペントハウスであつて、精製され
    たガスによつて炉内より高圧の状態にし、ペントハウス
    より炉内側に前記ガスを流すように構成したことを特徴
    とするCO2回収型ボイラ。
  7. 【請求項7】 請求項に記載のCO2回収型ボイラに
    おいて、 前記シール部がボイラ火炉および熱交換器群に設けられ
    たスートブロア装置の挿入部であることを特徴とするC
    O2回収型ボイラ。
  8. 【請求項8】 請求項に記載のCO2回収型ボイラに
    おいて、 前記シール部がボイラ火炎検出器、覗窓であり、前記配
    管がこれらに対する曇り防止および冷却用の配管である
    ことを特徴とするCO2回収型ボイラ。
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