JP3048357U - 車両用簡易リフト装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この考案は、車椅子など比較的重量のあるも
のを自動車に格納する車両用簡易リフトの提供。 【構成】 車両の車室等の床面に支柱を旋回自在に起立
し、この支柱に設けた支軸により扛重杆の基端を枢支
し、この扛重杆の基端よりと支柱の間に上昇スピード制
限用ガスダンパーとバランス用ガスダンパーを差渡して
いる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

この考案は、車椅子など比較的重量のあるものを自動車に格納する車両用簡易 リフト装置に関する。

【０００２】

【考案が解決ようとする課題】

従来、車椅子などは、車両への積み込みまたは車両からの降しには、人が手を 直接に掛けて行うものであった。近年、公的および私的に身障者、老人の介護サ ービスが盛んになっており、車両に車椅子を積載して出掛け、積極的に活用する 時代になっている。

【０００３】 この様な時代の要請に鑑みて、この考案は、車両に対して手軽に車椅子の積み 降ろしができ、また車両の移動中は固定されて、安全である簡易リフト装置を提 案しようとするものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

車両の車室等の床面に支柱を旋回自在に起立し、この支柱に設けた支軸により 扛重杆の基端を枢支し、この扛重杆の基端よりと支柱の間に上昇スピード制限用 ガスダンパーとバランス用ガスダンパーを差渡していることを特徴とする車両用 簡易リフト装置にある。

【０００５】 支柱は、車両の車室等の床面に固定する台座の上面に台筒を立設し、この台筒 に支柱の下端嵌入部を差込み、旋回自在に起立してもよいものである。

【０００６】 扛重杆は、先端にハンドルを取付け、基端を中心に昇降自在に設けると共に、 そのハンドルと基端の中間に車椅子等の荷揚げ物を吊架する吊環を設けてもよい ものである。

【０００７】 扛重杆の基端よりの両側に左ブラケット、右ブラケットを設け、この左ブラケ ットと支柱の基端より左側との間に上昇スピード制限用ガスダンパーを差渡し、 右ブラケットと支柱の基端より右側との間にバランス用ガスダンパーを差渡して もよいものである。

【０００８】 支柱の中間適所に扛重杆と対応して先端に掛合ピンを差渡した中間ブラケット を対面して取付け、前記扛重杆には、この掛合ピンと掛脱するラッチ錠を取付け 、扛重杆を、その基端を中心に降下させたとき、最下位置で自動的にラッチ錠が 掛合ピンに掛合し、扛重杆をその位置に停止するように設けてもよいものである 。

【０００９】 台筒の上端にフランジを一体に取付け、支柱の基端側面に側枠を取付け、その 下部を前記フランジに上下から対面して上方への外止めとすると共に、バネによ り常時下方に付勢するストッパーを配置し、そのストッパーの下端を係合するス トッパー孔を前記フランジに設け、扛重杆を支柱と共に旋回してストッパーとス トッパー孔を係合してその旋回位置に固定してもよいものである。

【００１０】 ストッパーの上端に摘みを設けており、この摘みを持って上方に、バネを圧縮 して引き出すと、ストッパーはストッパー孔から外れ、扛重杆はフリーとなって 車室外に旋回させることができ、終端で、ストッパーをストッパー止に衝突し、 ストップさせてもよいものである。

【００１１】

【考案の実施の形態】

車両の車室等の床面に支柱を旋回自在に起立し、この支柱に設けた支軸により 扛重杆の基端を枢支し、この扛重杆の基端よりと支柱の間に上昇スピード制限用 ガスダンパーとバランス用ガスダンパーを差渡し、扛重杆の先端にハンドルを取 付け、基端を中心に昇降自在に設けると共に、そのハンドルと基端の中間に車椅 子等の荷揚げ物を吊架する吊環を設けてなる車両用簡易リフト装置。

【００１２】

【実施例】

以下、この考案の車両用簡易リフト装置を実施の一例である図面に基いて説明 すると、車両１の車室等の床面２に固定する台座３の上面に台筒４を立設し、こ の台筒４に支柱５の下端嵌入部５ａを差込み、支柱５を旋回自在に起立し、支柱 ５の頂端に横に貫通した支軸６により扛重杆７の基端を枢支し、この扛重杆７の 先端に取付けたハンドル８により昇降自在に設け、そのハンドル８と基端の中間 に車椅子等の荷揚げ物９を吊架する吊環１０を設け、これに連結環１１を介して 吊架バンド１２を装架している。

【００１３】 前記扛重杆７の基端より適所の両側に左ブラケット１３、右ブラケット１４を 設け、この左ブラケット１３と支柱５の基端より左側との間に上昇スピード制限 用ガスダンパー１５を差渡し、右ブラケット１４と支柱５の基端より右側との間 にバランス用ガスダンパー１６を差渡している。

【００１４】 支柱５の中間適所に前記扛重杆７と対応して先端に掛合ピン１７を差渡した中 間ブラケット１８、１９を対面して取り付け、前記扛重杆７には、この掛合ピン １７と掛脱するラッチ錠２０を取付け、扛重杆７を、その基端を中心に降下させ たとき、最下位置で自動的にラッチ錠２０が掛合ピン１７に掛合し、扛重杆７を その位置に停止するように設けている。

【００１５】 前記台筒４の上端にフランジ２１を一体に取付け、支柱５の基端側面に側枠２ ２を取付け、その下部を前記フランジ２１に上下から対面して上方への外止めと すると共に、バネ２３により常時下方に付勢するストッパー２４を配置し、その ストッパー２４の下端を係合するストッパー孔２５前記フランジ２１に設け、扛 重杆７を支柱５と共に旋回して、例えば、車室内に旋回してストッパー２４とス トッパー孔２５を係合してその格納位置に固定する。

【００１６】 ストッパー２４の上端に摘み２７を設けており、この摘み２７を持って上方に 、バネ２３を圧縮して引き出すと、ストッパー２４はストッパー孔２５から外れ 、扛重杆７はフリーとなって車室外に旋回させることができ、その終端で、スト ッパー２４はストッパー止２６に衝突し、扛重杆７は、その位置にストップする 。

【００１７】 この考案は以上のように構成されるから、始めに車室外にある車椅子等の荷揚 物９を格納する場合は、ハンドル８をもって両ガスダンパー１５、１６を圧縮し て扛重杆７を降下位置にセットする必要がある。この操作は、バランス重量に抗 するために、大きな操作力がいる。しかし、その状態で車椅子等の荷揚物９を扛 重杆７にくくりつけると、その後はガスダンパーの作用で軽い力で荷揚物９を上 げ、また荷揚物９の重力作用で自然降下することができる。

【００１８】 降下では、ラッチ錠２０が自動的に掛合ピン１７に掛合し、さらにその掛合位 置を過ぎても降下できるようになっている。そしてこの状態で、荷揚物９のバン ドを外すことができる。そして降下した状態に扛重杆７をセットし、次の扛重に 具えることができるのである。

【００１９】 ガスダンパーは、シリンダー内のガス圧と油により、伸びおよび縮み方向時の 速度を制御しているものであるが、その速度の違う２つのガスダンパーを組み合 わせることにより、適当な速度で安全に少ない力で荷物を持ち上げ得るし、また ゆっくりした速度で荷物を自然降下をさせることができる。また無負荷の時に下 限から上昇させる場合でも急激に上がってしまうようなことはないので安全であ る。

【００２０】

【考案の効果】

この考案は、以上のようになるから、支柱と扛重杆の間に二本のガスダンパー が差渡されて、その一本は、その上昇スピードを制限するようにしているため、 扛重杆が無負荷の状態になったとき、ガスダンパーは負荷を軽減するように上昇 を作用しているため、瞬間に上昇し、扛重杆を跳ね上げて危険である。しかるに 、スピード制限用のガスダンパーを併置することにより、その上昇スピードは安 全なスピードもで降下させることができる。

【００２１】 よって、無負荷時において、扛重杆の上昇スピードを、低コストで安全なもの にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案の車両用簡易リフト装置の側面図であ
る。

【図２】同じく、その平面図である。

【図３】同じく、その要部の拡大斜視図である。

【図４】同じく、その旋回機構および停止機構を示す拡
大部分側面図である。

【図５】同じく、停止機構を示す拡大部分平面図であ
る。

【符号の説明】

１ 車両 ２ 車室等の床面 ３ 台座 ４ 台筒 ５ 支柱 ５ａ 下端嵌入部 ６ 支軸 ７ 扛重杆 ８ ハンドル ９ 荷揚物 １０ 吊環 １１ 連結環 １２ 吊架バンド １３ 左ブラケット １４ 右ブラケット １５ 上昇スピード制限用ガスダンパー １６ バランス用ガスダンパー １７ 掛合ピン １８ 中間ブラケット １９ 中間ブラケット ２０ ラッチ錠 ２１ フランジ ２２ 側枠 ２３ バネ ２４ ストッパー ２５ ストッパー孔 ２６ ストッパー止 ２７ 摘み

Claims (7)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 車両の車室等の床面に支柱を旋回自在に
   起立し、この支柱に設けた支軸により扛重杆の基端を枢
   支し、この扛重杆の基端よりと支柱の間に上昇スピード
   制限用ガスダンパーとバランス用ガスダンパーを差渡し
   ていることを特徴とする車両用簡易リフト装置。
2. 【請求項２】 支柱は、車両の車室等の床面に固定する
   台座の上面に台筒を立設し、この台筒に支柱の下端嵌入
   部を差込み、旋回自在に起立してなることを特徴とする
   請求項１記載の車両用簡易リフト装置。
3. 【請求項３】 扛重杆は、先端にハンドルを取付け、基
   端を中心に昇降自在に設けると共に、そのハンドルと基
   端の中間に車椅子等の荷揚げ物を吊架する吊環を設けて
   いることを特徴とする請求項１または請求項２記載の車
   両用簡易リフト装置。
4. 【請求項４】 扛重杆の基端よりの両側に左ブラケッ
   ト、右ブラケットを設け、この左ブラケットと支柱の基
   端より左側との間に上昇スピード制限用ガスダンパーを
   差渡し、右ブラケットと支柱の基端より右側との間にバ
   ランス用ガスダンパーを差渡していることを特徴とする
   請求項１、請求項２または請求項３記載の車両用簡易リ
   フト装置。
5. 【請求項５】 支柱の中間適所に扛重杆と対応して先端
   に掛合ピンを差渡した中間ブラケットを対面して取付
   け、前記扛重杆には、この掛合ピンと掛脱するラッチ錠
   を取付け、扛重杆を、その基端を中心に降下させたと
   き、最下位置で自動的にラッチ錠が掛合ピンに掛合し、
   扛重杆をその位置に停止するように設けていることを特
   徴とする請求項１、請求項２、請求項３または請求項４
   記載の車両用簡易リフト装置。
6. 【請求項６】 台筒の上端にフランジを一体に取付け、
   支柱の基端側面に側枠を取付け、その下部を前記フラン
   ジに上下から対面して上方への外止めとすると共に、バ
   ネにより常時下方に付勢するストッパーを配置し、その
   ストッパーの下端を係合するストッパー孔を前記フラン
   ジに設け、扛重杆を支柱と共に旋回してストッパーとス
   トッパー孔を係合してその旋回位置に固定することを特
   徴とする請求項１、請求項２、請求項３、請求項４また
   は請求項５記載の車両用簡易リフト装置。
7. 【請求項７】 ストッパーの上端に摘みを設けており、
   この摘みを持って上方に、バネを圧縮して引き出すと、
   ストッパーはストッパー孔から外れ、扛重杆はフリーと
   なって車室外に旋回させることができ、その終端で、ス
   トッパーをストッパー止に衝突し、扛重杆を、車室外扛
   重作業位置にストップすることを特徴とする請求項１、
   請求項２、請求項３、請求項４、請求項５または請求項
   ６記載の車両用簡易リフト装置。