JP3047598B2 - 電動式パワーステアリング装置 - Google Patents

電動式パワーステアリング装置

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JP3047598B2
JP3047598B2 JP4237292A JP4237292A JP3047598B2 JP 3047598 B2 JP3047598 B2 JP 3047598B2 JP 4237292 A JP4237292 A JP 4237292A JP 4237292 A JP4237292 A JP 4237292A JP 3047598 B2 JP3047598 B2 JP 3047598B2
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    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
    • B62D5/0457Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such
    • B62D5/046Controlling the motor
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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両に用いて好適な電
動式パワーステアリング装置に係わり、詳しくはモータ
の回転出力によって操舵力を補助するパワーステアリン
グ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両のパワーステアリング装置と
して油圧式に代えてモータを用いた電動式のものが使用
されており、モータはアクチュエータとして小型、軽量
等の利点から今後とも増加傾向にある。
【0003】従来のパワーステアリング装置では、トル
クセンサによって操舵系の操舵トルクを検出するととも
に、車速センサによって車速を検出し、これらの検出結
果に基づいて操舵系に連結されたモータの駆動を制御
し、パワーアシストを行っている。そして、一般的には
車速感応型であり、低速域では軽く、高速域では重くな
るようにトルクセンサ入力に応じてアシスト力を制御し
ている。
【0004】ところで、上記従来装置では、アシスト用
モータのトルクをギヤで減速してラック軸等に伝達する
構成であるため、アシスト用モータの慣性モーメントが
あたかも大きくなったように作用し、またギヤのフリク
ションが影響して高車速時の収斂性が悪化したり、低車
速時のハンドル戻りが悪化するという不具合があった。
【0005】そのため、かかる不具合を解消するため
に、例えば高車速時については制動用の回路を設け、ハ
ンドルの中立位置近傍においてアシストモータを制動す
る装置が考えられている(例えば、実開昭61ー169
675号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな改良の従来装置にあっては、高車速時の不安定性を
粘性制動によって安定化する構成となっているため、安
定性を改善することはできるものの、特に低車速時のハ
ンドルの戻り速度が不足し、運転者が疲労感や不安感を
覚えるという問題点があった。
【0007】そこで本発明は、低車速時のハンドルの戻
り特性を改善して、運転フィーリングを向上できる電動
式パワーステアリング装置を提供することを目的として
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明による電動式パワーステアリング装置は、操
舵系に連結され、操舵補助トルクを発生するモータと、
操舵系の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
車速を検出する車速検出手段と、前記操舵トルク検出手
段および車速検出手段の出力に基づいて前記モータの駆
動を制御する制御手段と、を備えた電動式パワーステア
リング装置において、前記操舵系の操舵状態を検出する
操舵状態検出手段と、前記操舵トルク、前記車速および
該操舵状態検出手段によって検出された操舵系の操舵状
態のうち少なくとも2つのパラメータに基づいて所定の
ファジールールに従ってファジー推論を行い、ステアリ
ングの戻り状態に応じた操舵トルクの微分補正値を演算
する微分補正演算手段とを設け、前記制御手段は、微分
補正演算手段の演算値に基づいてステアリング戻り時に
おける前記モータの駆動制御値を補正することを特徴と
する。
【0009】
【作用】本発明では、操舵トルク、車速および操舵状態
検出手段によって検出された操舵系の操舵状態のうち少
なくとも2つのパラメータ(例えば、車速、操舵トル
ク、操舵トルクの微分値、操舵角、舵角速度のうちの少
なくとも2つ以上のパラメータ)をファジー入力として
ファジー推論が行われ、ステアリングの戻り状態に応じ
た操舵トルクの微分補正値が演算されるとともに、この
演算値に基づいてステアリング戻り時におけるアシスト
モータの制御値が補正される。
【0010】したがって、非線形できめ細かな制御が可
能となり、低車速時のステアリング戻り時には操舵トル
クの微分ゲインを大きくすることで、ステアリングの戻
り速度が向上し、また残留ハンドル角が小さくなって良
好な戻り特性になる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図面に基づいて説明する。図
1〜図8は本発明に係る電動式パワーステアリング装置
の一実施例を示す図である。図1は本装置の全体を機能
的に示すブロック図である。図2はこのパワーステアリ
ング装置が適用されるステアリング機械系の一例を示す
構成図である。
【0012】まず、図2に示すパワーステアリング機械
系について説明しておく。図2において、操舵ハンドル
1の回転力はハンドル軸を介してピニオンギアを含むス
テアリングギア2に伝達されるとともに、上記ピニオン
ギアによりラック軸3に伝達され、さらにナックルアー
ム等を経て車輪4が転向される。
【0013】また、コントロール装置5により制御駆動
される操舵アシスト(補助)モータ(DCモータ)6の
回転力はピニオンギアを含むステアリングギア7とラッ
ク軸3との噛み合いによりラック軸3に伝達され、ハン
ドル1による操舵を補助することになる。ハンドル1と
モータ6の回転軸はギア2、7およびラック軸3により
機械的に連結されている。
【0014】一方、後述の操舵トルクセンサ11(図1
参照)により、操舵トルク(戻りトルク)が検出され、
車速センサ12(図1参照)より車速が検出される。そ
して、これらの検出トルク、車速等に基づきコントロー
ル装置5によってモータ6が制御される。コントロール
装置5およびモータ6には車両に搭載されたバッテリ8
から、その動作電力が供給される。
【0015】コントロール装置5は電流検出器、電圧検
出器等の検出器、モータ6を駆動する駆動回路、モータ
6の全体的な制御を統括するコンピュータ(CPU、例
えばマイクロプロセッサ)、メモリ、コンピュータと上
記入/出力機器とのインターフェース回路等から構成さ
れている。
【0016】次に、図1はコントロール装置5に内蔵さ
れたコンピュータの各種機能をブロック的に、他の入/
出力機器、各種回路を示すブロックとともに、描いたも
のである。この図において、アシスト指令部10にはト
ルクセンサ(操舵トルク検出手段)11の検出トルクV
Tと車速センサ(車速検出手段)12の検出車速VSとが
与えられる。アシスト指令部10内のアシストトルク値
指示関数部13は検出トルクVTに応じてモータ6によ
って発生すべきアシストトルクを表す指令値を出力す
る。
【0017】また、乗算定数関数部14は検出車速VS
に応じて定数を発生し、この定数が乗算演算部15にお
いて上記アシストトルク指令値に乗じられる。この結
果、乗算演算部15から出力されるアシストトルク値
(又はモータ電流指令値)は図3に示すように、検出ト
ルクVTと検出車速VSによって定められた値となる。
【0018】図3は、操舵トルクVTに応じて、一定範
囲の操舵トルクVTに対してはこれにほぼ比例するモー
タ電流が流れ(アシストトルクが発生し)、上記範囲を
超えると、ある一定のモータ電流が流れる(アシストト
ルクが発生する)ように、また車速VSに応じて、車速
Sが速いときにはモータ電流(アシストトルク)を少
なくし、車速VSが遅いときにはモータ電流(アシスト
トルク)を多くするように、モータ6を制御するための
アシスト指令が発生することを表している。
【0019】検出トルクVTは位相補償部16にも与え
られ、この位相補償部16によって検出トルクVTの微
分値が乗算演算部15の出力に加算されることにより、
アシスト指令部10の出力(基準電流指令値)となって
電流制御部20に供給される。この基準電流指令値には
後述する乗算演算部32からの微分出力値が加算された
後、目標電流指令値として電流制御部20に与えられ
る。なお、電流制御部20はその全部をハードウエアの
回路で構成してもよいし、その一部をコンピュータ・ソ
フトウエアで実現することもできる。
【0020】電流制御部20は、例えば4個のスイッチ
ング素子を含むHブリッジ駆動法に従うPWM(Pulse
Width Modulation)パルスを用いたチョッパ動作によっ
てモータ6を駆動制御するもので、電流フィードバック
制御を行う。すなわち、電機子電流検出部26によって
モータ6の電機子電流iaが検出され、電流偏差演算部
21において与えられた目標電流指令値と検出電流ia
との偏差が演算される。この偏差の絶対値が絶対値変換
部24で得られ、この絶対値に基づきデューティ生成部
25でPWMパルスのデューティ比が決定される。
【0021】一方、上記偏差の極性(正又は負)が正負
判別部22で判別され、生成されたデューティ比と判別
された極性はモータ駆動部23に与えられ、モータ駆動
部23はこれらの値に基づいてHブリッジ型に配線され
た4個のスイッチング素子をオン/オフ制御してモータ
6を駆動する。
【0022】さらに、検出トルクVTはトルク微分部3
1にも与えられ、このトルク微分部31は検出トルクV
Tを微分し、その微分値を乗算演算部32に出力する。
トルク微分部31の出力は乗算演算部32において後述
のファジー推論部40からの戻り時微分ゲインと乗じら
れ、この乗算演算部32の出力は前述した乗算演算部1
5の出力に加算されることにより、アシスト指令部10
の出力(基準電流指令値)となって電流制御部20に供
給される。
【0023】また、トルク微分部31の出力(トルク微
分値)はファジー推論部40に入力されており、ファジ
ー推論部40にはこの他に、車速センサ12の出力、ト
ルクセンサ11の出力、操舵角速度を検出している舵角
速度センサ41(舵角速度検出手段に相当)の出力が与
えられる。上記舵角速度センサ41は操舵状態検出手段
を構成している。なお、舵角速度検出手段は、例えばタ
コジェネレータ、エンコーダのようなものであってもよ
いし、センサの代えて舵角速度を推定するオブザーバを
設けてもよい。このオブザーバは、モータ6の端子電圧
と電機子電流とに基づいて、又はモータ6への電流指令
値と測定した電機子電流とに基づいて舵角速度を推定す
る。
【0024】ファジー推論部(微分補正演算手段に相
当)40は車速、操舵トルク、トルクVTの微分値およ
び舵角速度を入力パラメータとして所定のファジールー
ルに従ってファジー推論を行い、ステアリングの戻り状
態を判定し、戻り時微分ゲインを演算して乗算演算部3
2に出力する。
【0025】乗算演算部32はトルク微分部31の出力
にファジー推論部40からの戻り時微分ゲインを乗算
し、乗算演算部32の出力には前述した乗算演算部15
の出力が加算され、アシスト指令部10の出力となって
電流制御部20に供給される。上記電流制御部20およ
びアシスト指令部10は制御手段50を構成する。
【0026】ここで、戻り時微分ゲイン演算のファジー
ルールについて説明する。図4(a)は戻り時微分ゲイ
ン演算における前件部のメンバーシップ関数で、操舵ト
ルクとトルク微分値を入力パラメータとするものであ
る。また、図4(b)は後件部におけるファジー出力で
あり、シングルトーン位置で表したメンバーシップ関数
で、戻り時微分ゲインを出力値としている。
【0027】なお、各メンバーシップ関数におけるラベ
ルの意味は、次の通りである。 PL:Positive Large(正方向に大きい) PS:Positive Small(正方向に小さい) ZR:ゼロ(中立) NS:Negative Small(負方向に小さい) NL:Negative Large(負方向に大きい)
【0028】ファジィルールは図5のように示され、式
を用いて表すと、次のようになる。ルールはいわゆるI
F、THEN(もし、ならば)の形式で表現される。 R1.IF トルク=PL AND トルク微分値=
NS THEN ファジー出力=PL(正方向に大きい) R2.IF トルク=PS AND トルク微分値=
NS THEN ファジー出力=PS(正方向に小さい)
【0029】ファジィルールR1は、「もし、操舵トル
クが正方向に大きく、かつトルク微分値が負方向に小さ
い場合にはファジー出力は正方向に大きい(すなわち、
戻り時微分ゲインが正方向に大きい)。」という意味で
ある。
【0030】また、ファジィルールR2は、「もし、操
舵トルクが正方向に小さく、かつトルク微分値が負方向
に小さい場合にはファジー出力は正方向に小さい(すな
わち、戻り時微分ゲインが正方向に小さい)。」という
意味である。以下、他のルールも同様の手法で判断され
る。図5に示すファジィルールでは、いずれもハンドル
1の戻り時に戻り時微分ゲインを大きくして、戻りを良
くするようになっている。
【0031】次に、パワーステアリング制御の動作につ
いて説明する。イグニションスイッチがオンすると、ま
ず通常のパワーアシスト処理が実行され、これにより、
車速感応型の制御、すなわち低速域では軽く、高速域で
は重くなるようにトルクセンサ入力に応じてアシスト力
が制御される。
【0032】一方、ハンドル1の戻り時にはファジー推
論によって、戻り状態が判定され、戻り時微分ゲインが
演算されて乗算演算部32に出力される。そして、乗算
演算部32ではトルク微分部31の出力にファジー推論
部40からの戻り時微分ゲインが乗算され、この乗算結
果には前述した乗算演算部15の出力が加算され、アシ
スト指令部10の出力となって電流制御部20に供給さ
れ、最終的にアシスト力が補正制御される。
【0033】具体的には、図4に示したメンバーシップ
関数による評価、すなわち、操舵トルクおよびトルク微
分値を入力パラメータとしてメンバーシップ関数にどの
程度適合するかの評価が行われ、図5に示すファジール
ールに従ってファジー論理演算が実行される。
【0034】ファジィ論理演算過程では、その前件部で
上記入力パラメータが与えられ、ファジィルールの対応
するメンバーシップ関数にどの程度適合するかが求めら
れ、適合度の小さいものが選択されて後件部に与えら
れ、後件部では選択された適合度より出力のメンバーシ
ップ関数に制限をかけて例えば、台形状のメンバーシッ
プ関数を得る。次いで、上記メンバーシップ関数をMA
X合成処理によって重ね合わせて合成出力を生成し、そ
の後、デファジファイヤによってこの合成出力の重心を
確定出力としてハンドル1の戻り状態の判定値に応じた
戻り時微分ゲインが演算され、乗算演算部32に出力さ
れる。
【0035】乗算演算部32では前段のトルク微分部3
1の出力にファジー推論部40からの演算値(戻り時微
分ゲイン)が乗算され、その後、この乗算結果には前述
した乗算演算部15の出力が加算され、アシスト指令部
10の出力となって電流制御部20に出力される。その
後、電流制御部20によりPWMパルスを用いたチョッ
パ動作によってモータ6が駆動制御されて操舵系のアシ
ストが行われる。
【0036】ここで、ハンドル1の戻り時にはアシスト
出力はハンドル1の回転を止める方向に働く。本実施例
では、ハンドル1の戻りを検出すると、上記ファジー推
論による演算補正によりアシスト出力が減少する。
【0037】図6(a)は本実施例の制御を行わない場
合の制御波形であり、ハンドル1手放し時の戻り速度が
不足気味である。これに対して、図6(b)は本実施例
の制御を行った場合の制御波形である。ハンドル1の手
放し時にはトルク微分値はアシスト出力を減らす方向に
働くので、トルク微分ゲインが大きくなる。そのため、
ハンドル手放し戻り時にはトルク微分ゲインを大きく効
かせることができ、ハンドル1の戻りが速くなり、また
残留ハンドル角が減少する。
【0038】このように、本実施例ではハンドル1手放
し時の戻り微分ゲインをファジー推論によって決定して
いるので、非線形できめ細かな制御を行うことができ、
特に低車速時のステアリング戻り時には微分ゲインを大
きくし、微分補償値を大きくすることで、ステアリング
の戻り速度が向上し、また残留ハンドル角が小さくなっ
て良好な戻り特性になるという効果が得られる。
【0039】この場合、ファジー推論を用いることで、
戻り時の判別を精度良く行うことができ、操舵時には微
分ゲインをある程度低くし、いわゆる操舵ハンドル1の
抜け感のないように、また微分出力の過剰による不安定
が生じないようにしつつ、ハンドル戻り時には十分な戻
り特性が得られるように微分出力を大きくすることがで
きる。
【0040】次に、図7はファジー推論部40における
ファジィルールの第1の変形例を示す図である。この第
1の変形例では、操舵トルクと舵角速度を入力パラメー
タとしており、式を用いて表すと、次のようになる。ル
ールはいわゆるIF、THEN(もし、ならば)の形式
で表現される。 R1.IF トルク=PL AND 舵角速度=NS THEN ファジー出力=PL(正方向に大きい) R2.IF トルク=PS AND 舵角速度=NS THEN ファジー出力=PS(正方向に小さい)
【0041】ファジィルールR1は、「もし、操舵トル
クが正方向に大きく、かつ舵角速度が負方向に小さい場
合にはファジー出力は正方向に大きい(すなわち、戻り
微分ゲインが正方向に大きい)。」という意味である。
【0042】また、ファジィルールR2は、「もし、操
舵トルクが正方向に小さく、かつ舵角速度が負方向に小
さい場合にはファジー出力は正方向に小さい(すなわ
ち、戻り微分ゲインが正方向に小さい)。」という意味
である。以下、他のルールも同様の手法で判断される。
図7に示すファジィルールでは、いずれもハンドル1の
戻り時に戻り微分ゲインを大きくして、戻りを良くする
ようになっている。
【0043】この第1の変形例においても、操舵トルク
と舵角速度を操舵状態検出の入力パラメータとしている
ため、上記実施例の場合と同様に非線形できめ細かな制
御を行うことができ、特に低車速時のステアリング戻り
時には微分ゲインを大きくし、微分補償値を大きくする
ことで、ステアリングの戻り速度が向上し、また残留ハ
ンドル角が小さくなって良好な戻り特性になるという効
果が得られる。
【0044】次に、図8はファジー推論部40における
ファジィルールの第2の変形例を示す図である。この第
2の変形例では、舵角と舵角速度を入力パラメータとし
ており、式を用いて表すと、次のようになる。ルールは
いわゆるIF、THEN(もし、ならば)の形式で表現
される。 R1.IF 舵角=PL AND 舵角速度=NS THEN ファジー出力=PL(正方向に大きい) R2.IF 舵角=PS AND 舵角速度=NS THEN ファジー出力=PS(正方向に小さい)
【0045】ファジィルールR1は、「もし、舵角が正
方向に大きく、かつ舵角速度が負方向に小さい場合には
ファジー出力は正方向に大きい(すなわち、戻り微分ゲ
インが正方向に大きい)。」という意味である。
【0046】また、ファジィルールR2は、「もし、舵
角が正方向に小さく、かつ舵角速度が負方向に小さい場
合にはファジー出力は正方向に小さい(すなわち、戻り
微分ゲインが正方向に小さい)。」という意味である。
以下、他のルールも同様の手法で判断される。図8に示
すファジィルールでは、いずれもハンドル1の戻り時に
戻り微分ゲインを大きくして、戻りを良くするようにな
っている。
【0047】この第2の変形例においても、舵角と舵角
速度を操舵状態検出の入力パラメータとしているため、
上記実施例の場合と同様に非線形できめ細かな制御を行
うことができ、特に低車速時のステアリング戻り時には
微分ゲインを大きくし、微分補償値を大きくすること
で、ステアリングの戻り速度が向上し、また残留ハンド
ル角が小さくなって良好な戻り特性になるという効果が
得られる。
【0048】なお、上記実施例ではファジー推論を行う
ファジー推論部40を実際上はマイクロコンピュータを
用いたソフトウエアによって実現しているが、例えばフ
ァジーチップを用いてハード的に実現してもい。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、ハンドル手放し時の戻
りアシストゲインをファジー推論によって決定している
ので、非線形できめ細かな制御を行うことができ、特に
低車速時のステアリング戻り時には微分ゲインを大きく
し、微分補償値を大きくすることで、ステアリングの戻
り速度が向上し、また残留ハンドル角が小さくなって良
好な戻り特性になるという効果が得られる。
【0050】この場合、ファジー推論を用いることで、
戻り時の判別を精度良く行うことができ、操舵時には微
分ゲインをある程度低くし、いわゆる操舵ハンドルの抜
け感のないように、また微分出力の過剰による不安定が
生じないようにしつつ、ハンドル戻り時には十分な戻り
特性が得られるように微分出力を大きくすることがで
き、良好な操舵フィーリングを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動式パワーステアリング装置の
一実施例の機能的ブロック図である。
【図2】同実施例のパワーステアリング機械系の一例を
示す図である。
【図3】同実施例のアシストトルクの特性を示す図であ
る。
【図4】同実施例のファジー推論で用いられるファジー
ルールを示す図である。
【図5】同実施例のファジー推論で用いられるメンバー
シップ関数を示す図である。
【図6】同実施例の制御の波形を示す図である。
【図7】同実施例のファジー推論で用いられるファジー
ルールの第1の変形例を示す図である。
【図8】同実施例のファジー推論で用いられるファジー
ルールの第2の変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 操舵ハンドル 6 モータ 10 アシスト指令部 11 操舵トルクセンサ(操舵トルク検出手段) 12 車速センサ(車速検出手段) 20 電流制御部 40 ファジー演算部(微分補正演算手段) 41 舵角速度センサ(操舵状態検出手段) 50 制御手段
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B62D 117:00 119:00 137:00 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 6/00 B62D 5/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操舵系に連結され、操舵補助トルクを発
    生するモータと、 操舵系の操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、 車速を検出する車速検出手段と、 前記操舵トルク検出手段および車速検出手段の出力に基
    づいて前記モータの駆動を制御する制御手段と、を備え
    た電動式パワーステアリング装置において、 前記操舵系の操舵状態を検出する操舵状態検出手段と、 前記操舵トルク、前記車速および該操舵状態検出手段に
    よって検出された操舵系の操舵状態のうち、操舵状態を
    含む少なくとも2つのパラメータに基づいて所定のファ
    ジールールに従ってファジー推論を行い、ステアリング
    の戻り状態に応じた操舵トルクの微分補正値を演算する
    微分補正演算手段とを設け、 前記制御手段は、微分補正演算手段の演算値に基づいて
    ステアリング戻り時における前記モータの駆動制御値を
    補正することを特徴とする電動式パワーステアリング装
    置。
  2. 【請求項2】 前記操舵状態検出手段は、操舵系の操舵
    角を検出する操舵角検出手段、操舵系の舵角速度を検出
    する舵角速度検出手段のうち少なくとも1つを含み、 前記微分補正演算手段は、前記車速、操舵トルク、操舵
    トルクの微分値、操舵角、舵角速度のうちの少なくとも
    2つ以上のパラメータをファジー入力としてファジー推
    論を行い、ステアリングの戻り状態に応じた操舵トルク
    の微分補正値を演算することを特徴とする請求項1記載
    の電動式パワーステアリング装置。
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