JP3034544B2 - 自動二輪車のキックペダル装置 - Google Patents

自動二輪車のキックペダル装置

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JP3034544B2
JP3034544B2 JP2022856A JP2285690A JP3034544B2 JP 3034544 B2 JP3034544 B2 JP 3034544B2 JP 2022856 A JP2022856 A JP 2022856A JP 2285690 A JP2285690 A JP 2285690A JP 3034544 B2 JP3034544 B2 JP 3034544B2
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rear arm
kick
kick pedal
power transmission
wheel
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正俊 中島
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、自動二輪車の始動装置であるキックペダ
ル装置に関する。
(従来の技術) 上記キックペダル装置には、従来、実開昭63−30293
号公報により示されるものがある。
上記公報のものによれば、車体フレームが、ヘッドパ
イプから後下方に向って延出する主フレームと、この主
フレームの後端から下方に向って延出しその下部にリヤ
アームを枢支する縦長のリヤアームブラケットと、これ
ら左右リヤアームブラケットを互いに連結させるクロス
メンバとを備えている。
また、上記リヤアームブラケットの前方にエンジンの
クランクケースが配設されると共に、上記リヤアームブ
ラケットの前方近傍に、上記クランクケースの後部に連
なる動力伝達ケースが配設され、この動力伝達ケースに
軸心が車体幅方向に延びるキック軸がその軸心回りに回
動自在となるよう支承させられ、一端部の基部が上記キ
ック軸に支持され他端部が上記基部から上方に向って延
出して収納姿勢とされるキックペダルが設けられ、この
キックペダルが上記キック軸の軸心回りで後下方に向っ
て回動可能にさせられている。
そして、上記キックペダルの上端に足を置き、このキ
ックペダルを勢いよく踏み込んで、このキックペダルを
後下方に向って回動させれば、クランキングが行われて
エンジンが始動されるようになっている。
ところで、上記従来構成において、リヤアームを枢支
させるリヤアームブラケットの強度を向上させようとし
て、このリヤアームブラケットの前後寸法をより幅広に
形成すると、このリヤアームブラケットの下部の前部が
上記枢支軸に支持されたキックペダルの基部に前後方向
で接近することとなり、このため、上記キックペダルを
回動させたときのその基部の回動軌跡が、上記リヤアー
ムブラケットの下部の前部と、車体側面視で重なり合う
こととなり、もって、上記基部が上記リヤアームブラケ
ットの下部の前部に接触するおそれを生じる。
そこで、上記基部を支持しているキック軸の軸端を車
体幅方向外方に突出させ、これにより、上記基部をリヤ
アームブラケットの下部の最外側面よりも車体外側方に
位置させることによって、上記基部がリヤアームブラケ
ットの下部に接触しないようにすることが考えられる。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、上記したようにキックペダルの基部を
上記リヤアームブラケットの下部の最外側面よりも車体
幅方向で外方に位置させると、上記基部を含むキックペ
ダルが上記した外方に大きく突出して、走行中のライダ
ーの動作を阻害するおそれを生じ、これは、正確で、か
つ、敏捷な動作を要求されるトライアル車の場合におい
て、特に、好ましくない。
(発明の目的) この発明は、上記のような事情に注目してなされたも
ので、リヤアームブラケットの強度を向上させようとす
る場合でも、キックペダルが車体幅方向の外方に突出す
ることを抑制して、走行中のライダーの円滑な動作が確
保されるようにすることを目的とする。
(発明の構成) 上記目的を達成するためのこの発明の特徴とするとこ
ろは、車体フレーム2が、ヘッドパイプ3から後下方に
向って延出する主フレーム4と、この主フレーム4の後
端から下方に向って延出しその下部にリヤアーム12を上
下に揺動自在となるよう枢支する縦長の左右一対のリヤ
アームブラケット7,7と、これら左右リヤアームブラケ
ット7,7を互いに連結させるクロスメンバ8とを備え、
上記リヤアーム12の揺動端に後輪18を支承させる一方、
上記左右リヤアームブラケット7,7の前方にエンジン25
のクランクケース26を配設すると共に、上記左右リヤア
ームブラケット7,7の前方近傍に、上記クランクケース2
6の後部に連なる動力伝達ケース48を配設し、車体幅方
向における左右両側方のうちの一側方に向う上記動力伝
達ケース48の外側方に配置されてこの動力伝達ケース48
に支承される駆動鎖車33と、上記一側方に向う上記後輪
18の外側方に配置されてこの後輪18に取り付けられる従
動鎖車34と、これら駆動鎖車33と従動鎖車34とに巻き掛
けられる伝動チェーン35とを設け、上記動力伝達ケース
48に軸心が車体幅方向に延びるキック軸49をその軸心回
りに回動自在となるよう支承させ、上記一側方とは反対
の他側方に向う上記動力伝達ケース48の外側方に配置さ
れて一端部の基部51が上記キック軸49に支持され他端部
が上記基部51から上方に向って延出して収納姿勢とされ
るキックペダル50を設け、このキックペダル50を上記キ
ック軸49の軸心回りで後下方に向って回動可能にさせた
自動二輪車のキックペダル装置において、 1)車体正面視で、上記他側方がわの主フレーム4の外
面とクランクケース26の外面とを結ぶ仮想面71よりも車
体幅方向の内方に上記収納姿勢のキックペダル50を位置
させ、かつ、車体幅方向で、上記キックペダル50の少な
くとも一部を上記主フレーム4の外面とクランクケース
26の外面との間に位置させ、 2)上記左右両リヤアームブラケット7,7のうちの上記
他側方がわのリヤアームブラケット7における下部の前
部外側縁に凹所55を形成し、上記キックペダル50を回動
させたときのその基部51の回動軌跡が上記凹所55内を通
るようにし、 3)車体側面視で、上記凹所55の近傍に上記クロスメン
バ8を位置させた点にある。
(作 用) 上記構成による作用は次の如くである。
車体幅方向における左右両側方のうちの一側方に向う
動力伝達ケース48の外側方に、エンジン25から後輪18に
動力を伝達する伝動チェーン35を配設した場合におい
て、 1)車体正面視で、上記一側方とは反対の他側方がわの
主フレーム4の外面とクランクケース26の外面とを結ぶ
仮想面71よりも車体幅方向の内方に収納姿勢のキックペ
ダル50を位置させてある。
このため、走行中のライダーの脚が上記主フレーム4
とクランクケース26の各外面に跨るようにその外方から
接近する場合、上記脚が上記キックペダル50に接触する
ことは防止される。
しかも、車体幅方向で、上記キックペダル50の少なく
とも一部を上記主フレーム4の外面とクランクケース26
の外面との間に位置させてある。
このため、上記キックペダル50があまりにも車体幅方
向の内方に入り込み過ぎるということが防止される。
よって、上記したように、走行中のライダーの脚がキ
ックペダル50に接触することを防止したものでありなが
ら、車体幅方向の外方から操作されるキックペダル50へ
の操作性は、良好に保たれる。
2)上記左右両リヤアームブラケット7,7のうちの上記
他側方がわのリヤアームブラケット7における下部の前
部外側縁に凹所55を形成し、上記キックペダル50を回動
させたときのその基部51の回動軌跡が上記凹所55内を通
るようにしてある。
このため、リヤアームブラケット7の強度を向上させ
ようとして、これの前後寸法をより幅広にすることによ
り、その下部の前部が上記キックペダル50の基部51の回
動軌跡に車体側面視で重なり合うことになるとしても、
上記キックペダル50の回動時に、その基部51の回動軌跡
が凹所55内を通る分だけ、この基部51を含むキックペダ
ル50を車体幅方向の内方側に位置させることができる。
よって、上記したように、リヤアームブラケット7の
強度を向上させようとする場合でも、走行中のライダー
の脚が上記キックペダル50に接触することが抑制され
る。
ところで、上記したようにリヤアームブラケット7に
凹所55を形成すると、このリヤアームブラケット7の強
度が減少すると考えられる。
また、その一方、前記したように、一側方に向う動力
伝達ケース48の外側方に、エンジン25から後輪18に動力
を伝達する伝動チェーン35を配設した場合には、左右両
リヤアームブラケット7,7のうちの上記一側方がわのリ
ヤアームブラケット7は、他側方がわのリヤアームブラ
ケット7に比べて上記した動力伝達の伝動チェーン35が
わから、より大きい負荷を受けると考えられる。
そこで、上記一側方がわのリヤアームブラケット7に
比べて伝動チェーン35がわから、より大きい負荷は受け
ないと考えられる他側方がわのリヤアームブラケット7
に上記凹所55を形成している。
よって、上記凹所55は、リヤアームブラケット7の強
度を減少させるものではあるが、伝動チェーン35がわか
らの負荷に対し、強度的に支障なく設けられる。
3)車体側面視で、上記凹所55の近傍に左右リヤアーム
ブラケット7,7を互いに連結させるクロスメンバ8を位
置させてある。
このため、上記したようにリヤアームブラケット7に
凹所55を形成すると、この凹所55周りでのリヤアームブ
ラケット7の強度が減少すると考えられるが、上記クロ
スメンバ8の利用により、上記凹所55を形成したことに
よる強度低下が抑制される。
よって、上記したように車体幅方向での外方へのキッ
クペダル50の突出を抑制するため、凹所55を形成したも
のでありながら、クロスメンバ8の利用という簡単な構
成で、上記リヤアームブラケット7に所定の強度を確保
させることができる。
(実施例) 以下、この発明の実施例を図面により説明する。
第1図から第3図において、1はトライアル車たる自
動二輪車で、2はその車体フレームである。なお、各図
中矢印Frは自動二輪車1の前方を示している。また、下
記する左右とは上記前方に向っての車体幅方向に向う方
向をいうものとする。
上記車体フレーム2はその前端部を構成するヘッドパ
イプ3と、このヘッドパイプ3から後下方に向って延出
する左右主フレーム4,4とを備え、これら各主フレーム
4は断面縦長の箱形で板金製であり、上記ヘッドパイプ
3から側、平面視で、ほぼ直線的に延出している。
また、上記各主フレーム4の後端から、それぞれ下方
に向って縦向きにリヤアームブラケット7が延出し、こ
の各リヤアームブラケット7は前後幅広とされている。
また、これら左右リヤアームブラケット7,7の上部同士
と、下部同士とはそれぞれチューブ形状の上、下クロス
メンバ8,9で互いに強固に連結されている。そして、上
下方向におけるこれら上、下クロスメンバ8,9間で、左
右リヤアームブラケット7,7の下部に枢支軸11が架設さ
れ、この枢支軸11にリヤアーム12が上下に揺動自在とな
るように枢支されている。
また、上記主フレーム4,4の下方で、これら各主フレ
ーム4の前端から、後下方に向ってそれぞれダウンチュ
ーブ13が延設されている。
前記ヘッドパイプ3にはフロントフォーク15の操向自
在に枢支されている。そして、このフロントフォーク15
の下端には前輪16が支承され、同上フロントフォーク15
の上端にはハンドル17が取り付けられている。
一方、前記リヤアーム12の揺動端には後輪18が支承さ
れている。19は緩衝器で、この緩衝器19は上記後輪18か
らリヤアーム12を介して車体フレーム2側に伝わろうと
する衝撃を吸収する。
上記左右主フレーム4,4の下方にはエンジン25が設け
られている。このエンジン25は2サイクル単気筒エンジ
ンで、そのクランクケース26の後部には動力伝達装置27
が連設され、同上クランクケース26の上面から前上方に
向ってシリンダ28が突設されている。
また、上記動力伝達装置27に駆動鎖車33が支承される
一方、前記後輪18に従動鎖車34が取り付けられ、これら
両鎖車33,34に伝動チェーン35が巻き掛けられている。
前記左右主フレーム4,4の後端から後上方に向ってシ
ートレール37が突設され、このシートレール37は左右一
対のバックステー38によりリヤアームブラケット7に強
固に支持されている。
一方、前記シリンダ28の後面に形成される吸気ポート
には気化器40が連設され、上記気化器40に燃料を供給す
る燃料タンク42が設けられる。上記燃料タンク42とシー
トレール37とを覆うカバー体43が設けられ、上記シート
レール37で支持されているカバー体43の部分の上面がシ
ート44となっている。45は排気管である。
第1図において、前記エンジン25のクランクケース26
は左右リヤアームブラケット7,7の前方に配設され、前
記動力伝達装置27は上記クランクケース26の後部に連な
る動力伝達ケース48を有し、この動力伝達ケース48は上
記左右リヤアームブラケット7,7の前方近傍に配設され
ている。
図2において、車体幅方向における左右両側方のうち
の一側方(車体前方に向って左側方)に向う上記動力伝
達ケース48の外側方に、上記駆動鎖車33が配置されて上
記動力伝達ケース48に支承されている。また、上記一側
方に向う上記後輪18の外側方に、上記従動鎖車34が配置
されて上記後輪18に取り付けられている。また、上記構
成により、上記駆動鎖車33と従動鎖車34に巻き掛けられ
る伝動チェーン35は、上記動力伝達ケース48と後輪18の
各一側方に配置さている。
上記動力伝達ケース48の後部に、軸心が車体幅方向に
延びるキック軸49がその軸心回りに回転自在となるよう
支承されている。上記一側方とは反対の他側方(車体前
方に向って右側方)に向う上記動力伝達ケース48の外側
方にキックペダル50が配置され、上記動力伝達ケース48
から右側方に突出したキック軸49の軸端に上記キックペ
ダル50が収納姿勢とされて取り付けられている。
上記収納姿勢とされたキックペダル50の一端部である
基部51は、上記キック軸49の軸端に取り付けられたボス
部52に枢支軸53により枢支され、他端部は上記基部51か
ら前上方に向って延出してその延出端が踏動部54となっ
ている。そして、自動二輪車1の走行中など、キックペ
ダル50の不使用時には、このキックペダル50は、第1図
中実線で示すように、上記した収納姿勢とされ、主フレ
ーム4の下方で車体外面に沿うように収納可能となって
いる。
上記キックペダル50は、上記枢支軸53の軸心回りで、
車体外側方に向って回動可能とされ、また、上記キック
軸49の軸心回りで後下方に向って回動(第1図中矢印
A)自在とされている。
上記キックペダル50を使用するときには、まず、同上
第1図中二点鎖線で示すように、キックペダル50を枢支
軸53回りに車体外側方に向って回動させ、踏動部54を車
体外側方に突出させる。
上記状態から、踏動部54に足を置き、この踏動部54を
図中矢印Aの方向に勢いよく踏み込んで、上記キックペ
ダル50を後下方に回動させれば、キックペダル50が同上
図中一点鎖線で示すようにキック軸49と共に回動し、ク
ランキングが行われてエンジン25が始動されることとな
る。
第1図と第4図において、上記左右7,7のうちの上記
他側方(右側方)がわのリヤアームブラケット7、つま
り、前後方向でキックペダル50の基部51に対応するリヤ
アームブラケット7における下部の前部外側縁の一部が
面取りされて、凹所55が形成されている。そして、第1
図中一点鎖線と、第4図中実線とで示すように、キック
ペダル50を回動させたときの基部51の軌跡が上記凹所55
内を通ることとされている。このため、上記基部51が凹
所55に入り込むこととなっており、その分だけ、キック
軸49の軸端や基部51が車体幅方向の内方側に位置させら
れている。
上記の場合、車体側面視で、上記凹所55の近傍に上記
クロスメンバ8が位置させられている。
第1図と第4図において、前記エンジン25、動力伝達
装置27、およびキックペダル50につき、より詳しく説明
する。
上記エンジン25はクランク軸57や連接棒58を有してい
る。一方、動力伝達装置27は動力伝達ケース48に支承さ
れるメイン軸59やカウンタ軸60を有し、メイン軸59には
湿式多板クラッチ61の従動側が取り付けられ、クランク
軸57に取り付けられた小歯車64と、上記クラッチ61の駆
動側たる大歯車63とが噛合している。また、上記メイン
軸59とカウンタ軸60との間には歯車式の変速手段66が設
けられており、上記クラッチ61が接続させられたときに
は、エンジン25の動力がクランク軸57から小歯車64、大
歯車63、クラッチ61、および変速手段66を通して、前記
駆動鎖車33に伝達されるようになっている。
また、前記キックペダル50にはクランク軸57が次のよ
うに連動している。即ち、キック軸49には駆動歯車67が
軸方向にのみ摺動自在に取り付けられ、カウンタ軸60に
は中間歯車68が遊転自在に支承されている。また、この
中間歯車68に噛合する従動歯車69がクラッチ61の駆動側
に取り付けられている。
上記キックペダル50の不使用時には、このキックペダ
ル50が上方に回動するようばね70により付勢されてい
る。そして、この状態から、上記ばね70に抗し、前記し
たように踏動部54を踏み込めば、このときのみ、駆動歯
車67が軸方向に摺動して、中間歯車68に噛合するように
なっており、その動力が従動歯車69、大歯車63、小歯車
64を介しクランク軸57に伝えられて、クランキングが行
われる。
第1図と第3図において、上記キックペダル50の不使
用時に、これを主フレーム4の下方で、車体外面に沿う
ように収納させて収納姿勢にさせたとき、このキックペ
ダル50は、第3図で示すように、前記他側方(右側方)
がわの主フレーム4の外面とクランクケース26の外面と
を結ぶ仮想面71よりも車体幅方向の内方に位置させられ
ている。つまり、キックペダル50が車体幅方向の外方に
大きく突出することが全体的に防止され、走行中のライ
ダーが、キックペダル50に邪魔されることなく、円滑に
動作できるようになっている。
第4図から第6図において、上記クランク軸57にはフ
ライホイール72が取り付けられ、このフライホイール72
はクランク軸57にキー74により結合される鋼製の円板75
を有している。この円板75は遠心力に十分耐えられるだ
けの強度を有し、この円板75には周方向等間隔に開口76
が形成され、これら各開口76には比重の重い鉛製の重り
77がそれぞれ嵌入されている。また、各重り77が開口76
から抜け落ちないよう、円板75の両面を挟む板金製押え
板79が設けられ、これはリベット80により互いに連結さ
れている。
(発明の効果) この発明によれば、車体フレームが、ヘッドパイプか
ら後下方に向って延出する主フレームと、この主フレー
ムの後端から下方に向って延出しその下部にリヤアーム
を上下に揺動自在となるよう枢支する縦長の左右一対の
リヤアームブラケットと、これら左右リヤアームブラケ
ットを互いに連結させるクロスメンバとを備え、上記リ
ヤアームの揺動端に後輪を支承させる一方、上記左右リ
ヤアームブラケットの前方にエンジンのクランクケース
を配設すると共に、上記左右リヤアームブラケットの前
方近傍に、上記クランクケースの後部に連なる動力伝達
ケースを配設し、車体幅方向における左右両側方のうち
の一側方に向う上記動力伝達ケースの外側方に配置され
てこの動力伝達ケースに支承される駆動鎖車と、上記一
側方に向う上記後輪の外側方に配置されてこの後輪に取
り付けられる従動鎖車と、これら駆動鎖車と従動鎖車と
に巻き掛けられる伝動チェーンとを設け、上記動力伝達
ケースに軸心が車体幅方向に延びるキック軸をその軸心
回りに回動自在となるよう支承させ、上記一側方とは反
対の他側方に向う上記動力伝達ケース48の外側方に配置
されて一端部の基部が上記キック軸に支持され他端部が
上記基部から上方に向って延出して収納姿勢とされるキ
ックペダルを設け、このキックペダルを上記キック軸の
軸心回りで後下方に向って回動可能にさせた自動二輪車
のキックペダル装置において、 1)車体正面視で、上記他側方がわの主フレームの外面
とクランクケースの外面とを結ぶ仮想面よりも車体幅方
向の内方に上記収納姿勢のキックペダルを位置させてあ
る。
このため、走行中のライダーの脚が上記主フレームと
クランクケースの各外面に跨るようにその外方から接近
する場合、上記脚が上記キックペダルに接触することは
防止される。
よって、走行中のライダーの円滑な動作が確保され、
自動二輪車がトライアル車である場合に、特に有益であ
るという効果が生じる。
しかも、車体幅方向で、上記キックペダルの少なくと
も一部を上記主フレームの外面とクランクケースの外面
との間に位置させてある。
このため、上記キックペダルがあまりにも車体幅方向
の内方に入り込み過ぎるということが防止される。
よって、上記したように、走行中のライダーの脚がキ
ックペダルに接触することを防止したものでありなが
ら、車体幅方向の外方から操作されるキックペダルへの
操作性は、良好に保たれる。
2)上記左右両リヤアームブラケットのうちの上記他側
方がわのリヤアームブラケットにおける下部の前部外側
縁に凹所を形成し、上記キックペダルを回動させたとき
のその基部の回動軌跡が上記凹所内を通るようにしてあ
る。
このため、リヤアームブラケットの強度を向上させよ
うとして、これの前後寸法をより幅広にすることによ
り、その下部の前部が上記キックペダルの基部の回動軌
跡に車体側面視で重なり合うことになるとしても、上記
キックペダルの回動時に、その基部の回動軌跡が凹所内
を通る分だけ、この基部を含むキックペダルを車体幅方
向の内方側に位置させることができる。
よって、上記したようにリヤアームブラケットの強度
を向上させようとする場合でも、走行中のライダーの脚
が上記キックペダルに接触することが抑制されて、前記
効果が更に顕著となる。
ところで、上記したようにリヤアームブラケットに凹
所を形成すると、このリヤアームブラケットの強度が減
少すると考えられる。
また、その一方、前記したように、一側方に向う動力
伝達ケースの外側方に、エンジンから後輪に動力を伝達
する駆動鎖車や伝動チェーンを配設した場合には、左右
両リヤアームブラケットのうちの上記一側方がわのリヤ
アームブラケットは、他側方がわのリヤアームブラケッ
トに比べて上記した動力伝達の伝動チェーンがわから、
より大きい負荷を受けると考えられる。
そこで、上記一側方がわのリヤアームブラケットに比
べて伝動チェーンがわから、より大きい負荷は受けない
と考えられる他側方がわのリヤアームブラケットは上記
凹所を形成している。
よって、上記凹所は、リヤアームブラケット7の強度
を減少させるものではあるが、伝動チェーンがわからの
負荷に対し、強度的に支障なく設けられる。
3)車体側面視で、上記凹所の近傍に上記クロスメンバ
を位置させてある。
このため、上記したようにリヤアームブラケットの下
部の前部に凹所を形成すると、この凹所周りでのリヤア
ームブラケットの強度が減少すると考えられるが、上記
クロスメンバの利用により、上記凹所を形成したことに
よる強度低下が抑制される。
よって、上記したように車体幅方向での外方へのキッ
クペダルの突出を抑制するため、凹所を形成したもので
ありながら、クロスメンバの利用という簡単な構成で、
上記リヤアームブラケットに所定の強度を確保させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
図はこの発明の実施例を示し、第1図は自動二輪車の部
分右側面図、第2図は自動二輪車の全体左側面図、第3
図は第2図のIII−III線矢視断面図、第4図は第1図の
IV−IV線矢視断面図、第5図は第4図の部分拡大図、第
6図は第5図のVI−VI線矢視図である。 1……自動二輪車、2……車体フレーム、4……主フレ
ーム、7……リヤアームブラケット、8……クロスメン
バ、12……リヤアーム、18……後輪、25……エンジン、
26……クランクケース、33……駆動鎖車、34……従動鎖
車、35……伝動チェーン、48……動力伝達ケース、49…
…キック軸、50……キックペダル、51……基部、55……
凹所。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62K 11/00 - 11/14 B62K 19/28 B62M 3/08 F02N 3/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体フレームが、ヘッドパイプから後下方
    に向って延出する主フレームと、この主フレームの後端
    から下方に向って延出しその下部にリヤアームを上下に
    揺動自在となるよう枢支する縦長の左右一対のリヤアー
    ムブラケットと、これら左右リヤアームブラケットを互
    いに連結させるクロスメンバとを備え、上記リヤアーム
    の揺動端に後輪を支承させる一方、上記左右リヤアーム
    ブラケットの前方にエンジンのクランクケースを配設す
    ると共に、上記左右リヤアームブラケットの前方近傍
    に、上記クランクケースの後部に連なる動力伝達ケース
    を配設し、車体幅方向における左右両側方のうちの一側
    方に向う上記動力伝達ケースの外側方に配置されてこの
    動力伝達ケースに支承される駆動鎖車と、上記一側方に
    向う上記後輪の外側方に配置されてこの後輪に取り付け
    られる従動鎖車と、これら駆動鎖車と従動鎖車とに巻き
    掛けられる伝動チェーンとを設け、上記動力伝達ケース
    に軸心が車体幅方向に延びるキック軸をその軸心回りに
    回動自在となるよう支承させ、上記一側方とは反対の他
    側方に向う上記動力伝達ケースの外側方に配置されて一
    端部の基部が上記キック軸に支持され他端部が上記基部
    から上方に向って延出して収納姿勢とされるキックペダ
    ルを設け、このキックペダルを上記キック軸の軸心回り
    で後下方に向って回動可能にさせた自動二輪車のキック
    ペダル装置において、 1)車体正面視で、上記他側方がわの主フレームの外面
    とクランクケースの外面とを結ぶ仮想面よりも車体幅方
    向の内方に上記収納姿勢のキックペダルを位置させ、か
    つ、車体幅方向で、上記キックペダルの少なくとも一部
    を上記主フレームの外面とクランクケースの外面との間
    に位置させ、 2)上記左右両リヤアームブラケットのうちの上記他側
    方がわのリヤアームブラケットにおける下部の前部外側
    縁に凹所を形成し、上記キックペダルを回動させたとき
    のその基部の回動軌跡が上記凹所内を通るようにし、 3)車体側面視で、上記凹所の近傍に上記クロスメンバ
    を位置させた自動二輪車のキックペダル装置。
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