JP3030666B2 - 低蛋白パン用穀粉組成物及び低蛋白パンの製造法 - Google Patents
低蛋白パン用穀粉組成物及び低蛋白パンの製造法Info
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Description
他の低蛋白パンを目的とした低蛋白パン用穀粉組成物お
よび低蛋白パンの製造法に関する。
使用されるパン用小麦粉は、蛋白含量が11.5〜1
2.5%であり、この小麦粉を原料として製造したパン
の蛋白含量は8.0〜9.0%になる(副原料、水など
が加わるために蛋白含量が少なくなる。)。
食として扱われるパンの基本的な配合は表1の通りであ
る。
麦粉の量を100%(重量)とし、他の原料の量を小麦
粉に対する比率で表す。
合のように小麦粉と水の一部にイースト及びイースト・
フードの全量を中種生地として使用し、残りの原料を本
捏の段階で使用する。
は可能な限り蛋白質とナトリウムの摂取を控えるのが望
ましいとされており、このため腎臓病患者用のパンも低
蛋白、低ナトリウムのものが望まれる。例えば、パンを
通常の摂取量とした場合には、蛋白含有量6.0%以
下、ナトリウム含有量300mg/100g 以下が好ましい。
原料として使用すると、パンのボリュームが低下し、内
層が荒れ、大きな穴が生じる。また、外層が荒れ、表面
に肌切れを生じる。また、生地の機械耐性が低下し、通
常の製パンと同様の大量生産した場合、分割、丸め、成
型の段階でトラブルが生じ、生産不能となるなどの問題
点があり、前記問題点を加水量調整で回避することは困
難であった。
く、食感がぱさつく問題点があった。次に、食塩の添加
量を下げると、生地がだれて、製パン時の作業性が悪化
し、製品の風味(味、香り)が不足する問題点があっ
た。
小麦粉(強力粉)に澱粉を配合し、含有蛋白量を6.5
〜7.5%(重量)とし、添加する食塩の量を0.7〜
1.3%(重量)とし、且つ、1/2を限度として食塩
に代えて塩化カリを添加することを特徴とした低蛋白パ
ン用穀粉組成物を得ることに成功した。また、この低蛋
白パン用穀粉組成物を用いて製パンすることにより、前
記従来の問題点を解決したのである。更に、食塩の大幅
削減による生地のだれの問題点については、塩化カリを
併用することによって解決する。又、食塩の削減と高蛋
白である脱脂粉乳(蛋白含量34%程度)の無使用によ
る味、香りの低下に対しては、殆ど蛋白を含まない無塩
バターの添加によって解決したのである。
合し、含有蛋白量を6.5〜7.5%(重量)とし、添
加する食塩の量を0.7〜1.3%(重量)とし、且
つ、1/2を限度として食塩に代えて塩化カリを添加す
ることを特徴とした低蛋白パン用穀粉組成物である。
薯澱粉の単独又は混合物としたものである。
を配合し、その含有蛋白量を6.5〜7.5%(重量)
とし、添加する食塩の量を0.7〜1.3%(重量)と
し、且つ、添加する食塩の量を1/2を限度として食塩
に代えて塩化カリを添加した低蛋白パン用穀粉組成物を
主原料とし、該穀粉組成物100%(重量)に対し、7
〜10%(重量)の砂糖を使用して製パンすることを特
徴とする低蛋白パンの製造法である。
有蛋白量を6.5〜7.5%(重量)とし、添加する食
塩の量を0.7〜1.3%(重量)とし、且つ、添加す
る食塩の量を1/2を限度として食塩に代えて塩化カリ
を添加した低蛋白パン用穀粉組成物を主原料とし、中種
法でパンを製造するに際し、該穀粉組成物100%(重
量)に対し7〜10%(重量)の砂糖を使用し、かつ総
砂糖使用量の10〜25%(重量)を中種生地配合して
製パンすることを特徴とする低蛋白パンの製造法であ
る。
としたのは、1/2 より多くすると、苦味が出てくるので
好ましくないからである。
どの主食、準主食として食用に供されるパンである。
尚、この発明の穀粉組成物の蛋白含有量は6.5〜7.
5%であっても、製パン時に、砂糖、その他の副原料、
水を多量に用いるので、結果的に製品の蛋白含有量は6
%以下、すなわち通常の食パンの70%程度の値とな
り、添加する食塩の量を0.7〜1.3%(重量)と
し、且つ、添加する食塩の量を1/2を限度として食塩
に代えて塩化カリを添加したので、腎臓病患者等の食品
として好ましいものとなる。従って、腎臓病患者用でな
くとも、低蛋白パンを必要とする場合には、この発明の
穀粉組成物を用いて製パンすれば目的を達成できる。
る製品の蛋白量と、作業性の低下及び品質低下を可及的
に少なくする点を考慮して定めるが、通常、澱粉量は穀
粉総量の45%以下が望ましい。
用した製パンと、これと同一蛋白含有量の小麦粉を使用
した製パンとを比較すると、前者が品質、ボリューム共
に優れていることが確認された。特に、機械製パンに際
し、前者はパン用小麦粉を全量使用した場合と相違が殆
んど見られないのに対し、後者は生産ラインへのせるこ
とができなかった。即ち、後者は手動的には出来るが、
自動多量生産は不向きと認められた。
馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉など、通常
の食品原料として使用される澱粉が利用できるが、なか
でも小麦澱粉又は小麦澱粉に他の澱粉を一部配合したも
のが望ましい。
を0.7〜1.3%(重量)とし、且つ、添加する食塩
の量を1/2を限度として食塩に代えて塩化カリを添加
したことによって、従来のパン用小麦粉とほぼ等しいボ
リューム、外層・内層、機械耐性を有する低蛋白のパン
用穀粉組成物及び低蛋白パンができる。
の 1/2以下の塩化カリを用い、かつ無塩バターを添加す
ることにより、通常量の食塩を用いた場合とほぼ同様の
品質と風味を付与することができる。
えて均一に混合し、、添加する食塩の量を0.7〜1.
3%(重量)とし、且つ、添加する食塩の量を1/2を
限度として食塩に代えて塩化カリを添加した所、蛋白含
有量6.7%の低蛋白のパン用穀粉組成物ができた。
0%(重量)と馬鈴薯澱粉10%(重量)を加えて均一
に混合し、、添加する食塩の量を0.7〜1.3%(重
量)とし、且つ、添加する食塩の量を1/2を限度とし
て食塩に代えて塩化カリを添加した所、蛋白含有量7.
4%の低蛋白のパン用穀粉組成物ができた。
いて説明する。
である。穀粉(蛋白含有量7.3%)は、小麦粉(蛋白
含有量12.2%)60%、小麦澱粉40%であって、
全量を100部とし、中種配合に70部を用いる。
(重量)を中種に入れる(普通の製パン時には入れな
い)。水は通常45重量%であるが、この発明では水の
添加量を抑えて品質低下を最少限に止めた。
分、中速2分混練した。このときのこね上げ温度は24
℃であった。得られた中種生地を27℃、湿度75%で
3時間発酵させた。さらに、前記中種生地と表3(ショ
ートニングと無塩バターを除く)の材料をミキサーに投
入し、低速2分、中速2分混練し、ショートニング、無
塩バターを加えて更に低速1分、中速3分混練した。
240gに分割し、ついで丸めを行い、25分のベンチ
タイムの後、成型、型詰めし、38℃、湿度85%でお
よそ50分のホイロをとり、200℃、30分の焼成を
行い、低蛋白パン(プルマン)を得た。
力小麦粉を使用して製造したプルマン(比較例)との諸
性質を比較した所、表4の結果を得た。
結果を得た。
てパン用小麦粉と澱粉の配合物を用い、蛋白含有量を
6.5〜7.5%の穀粉を用い、添加する食塩の量を
0.7〜1.3%(重量)とし、且つ、添加する食塩の
量を1/2を限度として食塩に代えて塩化カリを添加し
たので、製パン時の蛋白含有量を6.0%以下の低蛋白
パン用穀粉組成物及びパンを得ることができる。
え、水分量を可及的に少なくしたので、蛋白含有量低下
による各種問題点を解決し、パン用小麦粉のみを用いて
製造したパンと、外観、品質共に劣らない製パンが期待
できる効果がある。
の量を減少させると共に、添加食塩量の 1/2以下の塩化
カリを添加して、総食塩量を更に減少させることができ
る効果がある。また、製パンに通常使用されている脱脂
粉乳に代えて、殆ど蛋白質を含まない無塩バターを用い
ることにより風味の低下を未然に防止し、且つ焼成した
パンの蛋白質含有量を全体として減少させる効果もあ
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 パン用小麦粉と澱粉とを配合し、含有蛋
白量を6.5〜7.5%(重量)とし、添加する食塩の
量を0.7〜1.3%(重量)とし、且つ、1/2を限
度として食塩に代えて塩化カリを添加することを特徴と
した低蛋白パン用穀粉組成物。 - 【請求項2】 澱粉を小麦粉澱粉、馬鈴薯澱粉の単独又
は混合物とした請求項1記載の低蛋白パン用穀粉組成
物。 - 【請求項3】 パン用小麦粉と澱粉とを配合し、その含
有蛋白量を6.5〜7.5%(重量)とし、添加する食
塩の量を0.7〜1.3%(重量)とし、且つ、添加す
る食塩の量を1/2を限度として食塩に代えて塩化カリ
を添加した低蛋白パン用穀粉組成物を主原料とし、該穀
粉組成物100%(重量)に対し、7〜10%(重量)
の砂糖を使用して製パンすることを特徴とする低蛋白パ
ンの製造法。 - 【請求項4】 パン用小麦粉と澱粉とを配合し、その含
有蛋白量を6.5〜7.5%(重量)とし、添加する食
塩の量を0.7〜1.3%(重量)とし、且つ、添加す
る食塩の量を1/2を限度として食塩に代えて塩化カリ
を添加した低蛋白パン用穀粉組成物を主原料とし、中種
法でパンを製造するに際し、該穀粉組成物100%(重
量)に対し7〜10%(重量)の砂糖を使用し、かつ総
砂糖使用量の10〜25%(重量)を中種生地配合して
製パンすることを特徴とする低蛋白パンの製造法。 - 【請求項5】 添加する食塩の量を0.7〜1.3%
(重量)とし、脱脂粉乳に代えて無塩バターを添加する
ことを特徴とする請求項4記載の低蛋白パンの製造法。
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JP3183748A JP3030666B2 (ja) | 1991-06-28 | 1991-06-28 | 低蛋白パン用穀粉組成物及び低蛋白パンの製造法 |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH057448A JPH057448A (ja) | 1993-01-19 |
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JP6071369B2 (ja) * | 2012-09-20 | 2017-02-01 | 株式会社光和 | 低蛋白・高カロリーパン用穀粉組成物及び低蛋白・高カロリーパンの製造法 |
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- 1991-06-28 JP JP3183748A patent/JP3030666B2/ja not_active Expired - Fee Related
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