JP3024434B2 - 車輌用操舵装置の故障診断処理装置 - Google Patents

車輌用操舵装置の故障診断処理装置

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JP3024434B2
JP3024434B2 JP13662293A JP13662293A JP3024434B2 JP 3024434 B2 JP3024434 B2 JP 3024434B2 JP 13662293 A JP13662293 A JP 13662293A JP 13662293 A JP13662293 A JP 13662293A JP 3024434 B2 JP3024434 B2 JP 3024434B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車輌の電動
式パワーステアリング装置の如き操舵装置に係り、更に
詳細には操舵装置の故障診断処理装置に係る。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車輌の電動式パワーステアリ
ング装置は、従来より一般に、クラッチ及びステアリン
グギヤボックスを介してラックバーの如きステアリング
リンケージ部材を駆動するモータと、モータの回転を制
御する制御装置とを有し、制御装置はトルクセンサの如
き種々のセンサの検出結果に基づきモータを制御するこ
とにより所要の操舵アシスト力を発生するようになって
いる。
【0003】かかる電動式パワーステアリング装置の一
つとして、例えば特開昭63−175262号公報に記
載されている如く、操舵トルクが所定値以上になるとパ
ワーステアリング装置に異常が発生したと判断しモータ
への電流の供給を停止してパワーアシストを中止するよ
う構成された電動式パワーステアリング装置が従来より
知られている。この種のパワーステアリング装置によれ
ば、トルクセンサ等に異常が発生すると、モータへの通
電が停止されることによりモータが不適切に制御され不
適当なパワーアシストが行われることが確実に防止され
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし電動式パワース
テアリング装置にはトルクンサ以外にも多数の異常発生
の虞れがある箇所が存在するため、トルクセンサの検出
値のみによって全ての異常を検出し判定することはでき
ない。また全ての異常を検出しようとすると異常発生の
虞れがある全ての箇所についての異常検出ロジックを組
む必要があり、また各箇所の異常の程度(故障レベル)
も一つではなく異常の程度によって対処の内容も異なる
ため、異常検出対処ロジックが膨大になり、パワーステ
アリング装置が高価になる。更に異常検出対処ロジック
を如何に周到に作成しても、予期せぬ異常が発生した場
合には異常発生の検出が行われず、パワーステアリング
装置が適切なパワーアシストを行なえない状態が継続し
てしまう。
【0005】上述の如き種々の問題は、電動式パワース
テアリング装置に限らず、後輪を操舵し後輪の操舵角を
前輪の操舵角や車速等に応じて制御する四輪操舵装置に
於ても同様に生じる。
【0006】本発明は、従来の電動式パワーステアリン
グ装置等の操舵装置に於ける上述の如き問題に鑑み、操
舵装置に何らかの故障が発生した場合にはそのことを確
実に検出することができると共に故障のレベルに応じて
操舵装置に対し適切な措置を講じることができるよう改
良された低廉な故障診断処理装置を提供することを目的
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述の如き目的は、本発
明によれば、図1に示されている如く、操舵状態を検出
する複数個の操舵状態検出手段S1と、検出された操舵
状態に応じて補助操舵用のアクチュエータS2を制御す
る制御手段S3とを有する車輌用操舵装置SSの故障診
断処理装置FSにして、前記操舵状態検出手段による検
出値を入力値とするニューラルネットワークの出力値を
故障判定レベル値とし各入力値に異常が発生した場合に
対応する故障レベルに応じて設定された教師信号によっ
て各ニューロン間の結合係数がバックプロパゲーション
法により学習決定された故障診断手段M1と、前記故障
判定レベル値に応じて複数の故障対処モードより所定の
故障対処モードを選択し実行する故障対処手段M2とを
有することを特徴とする車輌用操舵装置の故障診断処理
装置によって達成される。
【0008】
【作用】上述の如き構成によれば、故障診断処理装置F
Sは故障診断手段M1及び故障対処手段M2を有し、故
障診断手段は操舵状態検出手段S1による検出値を入力
値とするニューラルネットワークの出力値を故障判定レ
ベル値とし各入力値に異常が発生した場合に対応する故
障レベルに応じて設定された教師信号によって各ニュー
ロン間の結合係数がバックプロパゲーション法により学
習決定されており、故障対処手段は故障判定レベル値に
応じて複数の故障対処モードより所定の故障対処モード
を選択し実行するよう構成されている。
【0009】従って操舵装置に何らかの故障が生じ関連
する操舵状態検出手段の検出値に異常が生じると、ニュ
ーラルネットワークの出力値、即ち故障診断手段の故障
判定レベル値が故障のレベルに応じて変化し、故障対処
手段により故障判定レベル値に応じて所定の故障対処モ
ードが選択され実行され、これにより操舵装置の故障が
確実に検出されると共に、故障のレベルに応じて確実に
所定の処置が講じられる。
【0010】
【実施例】以下に添付の図を参照しつつ、本発明を実施
例について詳細に説明する。
【0011】図2は電動式パワーステアリング装置に適
用された本発明による故障診断処理装置の第一の実施例
を示す概略構成図、図3は図2に示された補助操舵用電
子制御装置を示すブロック線図である。
【0012】図2に於て、10はステアリングホイール
を示しており、ステアリングホイール10はステアリン
グシヤフト12及びステアリングギヤボックス14を介
してステアリングリンケージ部材としてのラックバー1
6を駆動するようになっている。ステアリングシャフト
12には歯車減速機構18によりパワーユニット20が
駆動接続されている。パワーユニット20はモータ22
と、歯車減速機構18とモータ22とを選択的に駆動接
続する電磁クラッチ24とを有している。
【0013】図示の実施例に於ては、ステアリングシャ
フト12には操舵角θを検出する操舵角センサ26及び
操舵トルクTを検出するトルクセンサ28が設けられて
おり、これらのセンサの出力は補助操舵用電子制御装置
30及び故障診断処理用電子制御装置32へ供給される
ようになっている。また電子制御装置30及び32には
車輪速センサ34、35により検出された左右前輪の回
転速度Vfl、Vfrを示す信号及び回転角センサ36によ
り検出されたモータ22の回転角φを示す信号も入力さ
れるようになっている。
【0014】図3に詳細に示されている如く、電子制御
装置30はマイクロコンピュータ38を含み、マイクロ
コンピュータ38は中央処理ユニット(CPU)40
と、リードオンリメモリ(ROM)42と、ランダムア
クセスメモリ(RAM)44と、入力ポート装置46
と、出力ポート装置48とを有し、これらは双方向性の
コモンバス50により互いに接続されている。
【0015】入力ポート装置46には操舵角センサ26
等により検出された検出値を示す信号が入力されるよう
になっている。入力ポート装置46はそれに入力された
信号を適宜に処理し、ROM42に記憶されている制御
プログラムに基くCPU40の指示に従い、CPU及び
RAM44へ処理された信号を出力するようになってい
る。ROM42は図4に示された種々のマップ及び図5
に示された制御プログラムを記憶している。
【0016】CPU40は図4に示されたシグナルフロ
ー線図及び図5に示された制御プログラムに基き後述の
如く種々の演算及び信号の処理を行うようになってい
る。出力ポート装置48はCPU40の指示に従い駆動
回路52を経てモータ22へ制御信号を出力し、また駆
動回路54を経て電磁クラッチ24へ制御信号を出力
し、更にパワーステアリング装置に何らかの故障が生じ
たときには警報ランプ56を作動するようになってい
る。
【0017】図4に詳細に示されている如く、図示の実
施例の電子制御装置30に於ては、トルクセンサ28に
より検出された操舵トルクTに基きマップ58より基本
アシスト量Tabが演算され、車輪速センサ34、35に
より検出された左右前輪の回転速度Vfl、Vfrより車速
演算器60によりそれらの平均値として車速Vが演算さ
れ、該車速に基きマップ62より車速に基く係数K1 が
演算され、乗算器64により基本アシスト量Tabと係数
K1 との積Tab・K1 が演算される。また微分器66に
より操舵トルクTの微分値Td が演算され、係数器68
により操舵トルクの微分値Td と係数K4 (正の定数)
との積Td ・K4 が演算され、加算器70により積Tab
・K1 と積Td ・T4 との和が演算され、その演算結果
を示す信号は加算器72のプラス端子へ出力される。
【0018】回転角センサ36により検出されたモータ
の回転角φが微分器74によって微分されることにより
操舵角速度φd が演算され、該操舵角速度に基きマップ
76よりダンピング量Tm が演算され、ダンピング量T
m を示す信号は乗算器78へ出力される。また乗算器7
8には車速演算器60により演算された車速Vに基きマ
ップ80より演算された係数K2 を示す信号が入力さ
れ、乗算器78により演算された積φd ・K2 を示す信
号は加算器72のマイナス端子へ出力される。
【0019】また操舵角センサ26により検出された操
舵角θは車速演算器60よりの車速V及びトルクセンサ
28よりの操舵トルクTに基き中立位置検出器82によ
りニュートラル位置が0となるよう補正され、その補正
された操舵角に基きマップ84よりステアリングホイー
ルの戻し量Tr が演算され、戻し量Tr を示す信号は乗
算器86へ出力される。乗算器86には車速演算器60
よりの車速Vに基きマップ88より演算された係数K3
を示す信号も入力され、これにより乗算器86は戻し量
Tr と係数K3 との積Tr ・K3 を演算し、その演算結
果を示す信号は加算器72のマイナス端子へ出力され
る。
【0020】加算器72の出力、即ちアシスト量Ta を
示す信号は乗算器90へ出力され、乗算器90には係数
器92より係数K/Aが入力される。係数K/Aの分子
Kは後述の如く故障診断処理用電子制御装置32よりの
信号に基づき係数器92により増減される。乗算器90
の出力、即ち係数K/Aにて補正された後のアシスト量
Taaを示す信号は加算器94のプラス端子へ出力され
る。加算器94のマイナス端子には駆動回路52よりモ
ータ22へ供給され電流センサ37により検出された駆
動電流を示す信号が入力され、これによりモータ22へ
供給される駆動電流がアシスト量Taaになるようフィー
ドバック制御される。
【0021】次に図5に示されたフローチャートを参照
して図示の実施例に於けるパワーアシスト制御について
説明する。尚電子制御装置30による制御は図2には示
されていないイグニッションスイッチが閉成されること
により開始される。また図5に示されたフローチャート
に於て、フラグFs は後述の故障診断処理用電子制御装
置により設定される故障対処モード指示フラグであり、
1、2、3はそれぞれパワーステアリング装置に影響度
小の故障、影響度中の故障、影響度大の故障が生じてい
ることを示している。
【0022】まずステップ10に於ては駆動回路54を
経て電磁クラッチ24へ制御信号が出力されることによ
りクラッチが接続され、ステップ20に於ては操舵角セ
ンサ26等により検出された検出値を示す信号の読込み
が行われる。ステップ30に於ては図4に示されたシグ
ナルフロー線図に従って上述の如く操舵アシスト量Ta
が演算される。
【0023】ステップ40に於てはフラグFs が0であ
るか否かの判別、即ちパワーステアリング装置が正常で
あるか否かの判別が行われ、Fs =0ではない旨の判別
が行われたときにはステップ60へ進み、Fs =0であ
る旨の判別が行われたときにはステップ50に於てステ
ップ180に於けるアシスト量Ta の補正演算に於ける
係数K/Aの分子KがAに設定された後ステップ180
へ進む。
【0024】ステップ60に於てはフラグFs が1であ
るか否かの判別、即ちパワーステアリング装置に影響度
小の故障が生じているか否かの判別が行われ、Fs =1
ではない旨の判別が行われたときにはステップ110へ
進み、Fs =1である旨の判別が行われたときにはステ
ップ70に於て警報ランプ56へ制御信号が出力され警
報ランプが作動されることにより車輌の運転者に影響度
小の故障が生じている旨の警報が発せられ、ステップ8
0に於ては補正前の操舵アシスト量Ta が正であるか否
かの判別が行われ、Ta >0である旨の判別が行われた
ときにはステップ90に於てアシスト量Ta がTac(正
の定数)に設定されると共に係数K/Aの分子KがAに
設定された後ステップ180へ進み、Ta >0ではない
旨の判別が行われたときにはステップ100に於てアシ
スト量Ta が−Tacに設定されると共に係数の分子Kが
Aに設定された後ステップ180へ進む。
【0025】ステップ110に於てはフラグFs が2で
あるか否かの判別、即ちパワーステアリング装置に影響
度中の故障が生じているか否かの判別が行われ、Fs =
3である旨の判別が行われたときにはステップ160へ
進み、Fs =2である旨の判別が行われたときにはステ
ップ120に於て警報ランプ56が作動されることによ
り車輌の運転者に影響度中の故障が生じている旨の警報
が発せられ、ステップ130に於て係数K/Aの分子K
が1デクリメントされる。
【0026】ステップ140に於ては係数の分子Kが0
であるか否かの判別が行われ、K=0ではない旨の判別
が行われたときにはステップ180へ進み、K=0であ
る旨の判別が行われたときにはステップ150に於て電
磁クラッチ24への制御信号の出力が停止されることに
よってクラッチが開放され、これによりパワーステアリ
ング装置はマニュアルステアリング装置に切換えられ、
しかる後図5に示されたフローチャートによる制御を終
了する。
【0027】ステップ160に於ては警報ランプ56が
作動されることによって車輌の運転者に影響度大の故障
が生じている旨の警報が発せられ、ステップ170に於
てはモータ22への通電が停止されると共に電磁クラッ
チ24への制御信号の出力が停止されることによって該
クラッチが解放され、これによりパワーステアリング装
置はマニュアルステアリング装置に切換えられ、しかる
後図5に示されたフローチャートによる制御を終了す
る。
【0028】ステップ180に於ては下記の数1に従っ
て操舵アシスト量Ta が補正されることにより補正後の
操舵アシスト量Taaが演算され、ステップ190に於て
は補正後のアシスト量Taaに対応する電圧の制御信号が
駆動回路52を経てモータ22へ出力され、これにより
所要のパワーアシストが行われ、しかる後ステップ20
へ戻る。
【数1】Taa=(K/A)・Ta
【0029】図6に詳細に示されている如く、故障診断
処理用電子制御装置32はマイクロコンピュータ98を
含み、マイクロコンピュータ98は補助操舵用電子制御
装置30のマイクロコンピュータ38と同様に構成さ
れ、CPU100と、ROM102と、RAM104
と、入力ポート装置106と、出力ポート装置108と
を有し、これらは双方向性のコモンバス110により互
いに接続されている。
【0030】入力ポート装置96には操舵角センサ26
等により検出された検出値を示す信号が入力されるよう
になっている。入力ポート装置96はそれに入力された
信号を適宜に処理し、ROM92に記憶されている制御
プログラムに基くCPU100の指示に従い、CPU及
びRAM94へ処理された信号を出力するようになって
いる。ROM92は図7に示されたニューラルネットワ
ーク112及び図9、図10に示された制御プログラム
を記憶している。
【0031】CPU100はニューラルネットワーク1
12及び図9、図10に示された制御プログラムに基き
後述の如く種々の演算及び信号の処理を行い、これによ
りニューラルネットワークの故障判定レベル値Ls を演
算すると共に、レベル値Lsに応じて故障対処モード指
示フラグFs を設定するになっている。出力ポート装置
108はCPU90の指示に従い補助操舵用電子制御装
置30のマイクロコンピュータ38へ故障対処モード指
示フラグFs を示す信号を出力するようになっている。
【0032】図7に示されている如く、ニューラルネッ
トワーク112は入力層114と中間層116と出力層
118とを有し、入力層114には操舵角センサ26等
のセンサにより検出された検出値を示す信号及び補助操
舵用電子制御装置30のマイクロコンピュータ38より
駆動回路52へ出力される指令信号が入力されるように
なっている。入力層114及び中間層116は入力層へ
入力される信号の数と同数のニューロンを有し、出力層
118は一つのニューロンを有している。
【0033】次にそれぞれ図9及び図10に示されたフ
ローチャートを参照して図示の第一の実施例に於ける故
障レベルの判定ルーチン及び故障対処モードの選択ルー
チンについて説明する。
【0034】図9に示されたフローチャートのステップ
210に於ては操舵角センサ26により検出された操舵
角θを示す信号等の読込みが行われ、ステップ220に
於ては操舵角センサ26により検出された操舵角θをI
s1とし、トルクセンサ28により検出された操舵トルク
TをIs2とし、車輪速センサ34及び35により検出さ
れた回転速度Vfl及びVfrをそれぞれIs3及びIs4と
し、回転角センサ36により検出されたモータ22の回
転角φをIs5とし、電流センサ37により検出されたモ
ータ22に対する駆動電流Im をIs6とし、電子制御装
置30の出力ポート装置48より駆動回路52へ出力さ
れる指令電流IscをIs7とし、Msoi 及びNsoi ( i=
1,2…6,7)をそれぞれ上記入力信号に対する重み
係数及びしきい値として下記の数2に従ってニューラル
ネットワーク112の入力層114の出力値Xsi( i=
1,2…6,7)が演算される。
【数2】Xsi=f(Msoi ・Isi−Nsoi )
【0035】ステップ230に於ては下記の数3に従っ
て中間層116の出力値Ysj( j=1,2…6,7)が
演算され、ステップ240に於ては下記の数4に従って
故障判定レベル値Ls が演算される。
【数3】 Ysj=f(ΣMspij・Xsi−Nspj ) (i=1,2…6,7)
【数4】 Ls =f(ΣMsqj ・Ysj−Nsq) (j=1,2…6,7)
【0036】尚数2〜数4に於て重み係数Msoi 、Msp
ij、Msqj 、即ち各ニューロン間の結合係数及びしきい
値Nsoi 、Nspj 、Nsqは、図8に示されている如く、
自動車の出荷前にオフラインにて出力層118のニュー
ロンに下記の表1に示された教師信号が与えられること
によりバックプロパゲーション法による学習によって決
定されており、関数fはステップ状関数、ジグモイド関
数等の関数である。
【0037】
【表1】 装置の状態 入力信号の状態 教師信号 正常な状態 全ての入力信号が正常な 0 状態 影響度小の故障 車輪速センサの異常、 0.3 操舵角センサの異常など 影響度中の故障 トルクセンサのオフセット、 0.6 駆動回路の出力低下など 影響度大の故障 トルクセンサの断線、 1.0 補助操舵用電子制御装置の 暴走など
【0038】図10に示されたフローチャートのステッ
プ310に於ては故障判定レベル値Ls が0.1未満で
あるか否かの判別が行われ、Ls <0.1である旨の判
別が行われたときにはステップ320に於てフラグFs
が0にセットされ、Ls <0.1ではない旨の判別が行
われたときにはステップ330に於てLs <0.4であ
るか否かの判別が行われ、Ls <0.4である旨の判別
が行われときにはステップ340に於てフラグFs が1
にセットされる。
【0039】ステップ350に於ては故障判定レベル値
Ls が0.7未満であるか否かの判別が行われ、Ls <
0.7である旨の判別が行われたときにはステップ36
0に於てフラグFs が2にセットされ、Ls <0.7で
はない旨の判別が行われたときにはステップ370に於
てフラグFs が3にセットされる。ステップ380に於
てはステップ320、340、360又は370に於て
セットされたフラグFs を示す信号が補助操舵用電子制
御装置30のマイクロコンピュータ38へ出力され、し
かる後ステップ310へ戻る。
【0040】かくして図示の第一の実施例によれば、パ
ワーステアリング装置の各部が正常に作動している場合
には、ニューラルネットワーク112の出力、即ち図9
に示されたフローチャートのステップ240に於て演算
される故障判定レベル値Lsは0.1未満の値になり、
図10に示されたフローチャートのステップ320に於
てフラグFs は0にセットされるので、図5に示された
フローチャートのステップ40に於てイエスの判別が行
われ、アシスト量TaaがTa に設定され、これにより通
常のパワーアシストが行われる。
【0041】また車輪速センサ34又は35の異常の如
くパワーステアリング装置に影響度小の故障が生じる
と、故障判定レベル値Ls が0.1以上且0.4未満の
値になり、フラグFs が1にセットされるので、ステッ
プ60に於てイエスの判別が行われ、車輌の運転者に影
響度小の故障が生じている旨の警報が発せられると共に
一定のアシスト力によるパワーアシストが行われる。
【0042】またトルクセンサ28のオフセットの如く
パワーステアリング装置に影響度中の故障が生じると、
故障判定レベル値Ls が0.4以上且0.7未満の値に
なり、フラグFs が2にセットされるので、ステップ1
10に於てイエスの判別が行われ、これにより車輌の運
転者に影響度中の故障が生じている旨の警報が発せられ
ると共にアシスト力が漸次低減され、最終的にはパワー
ステアリング装置がマニュアルステアリング装置に切換
えられる。
【0043】更にトルクセンサの断線の如くパワーステ
アリング装置に影響度大の故障が生じると、故障判定レ
ベル値Ls が0.7以上の値になり、フラグFs が3に
セットされるので、ステップ110に於てノーの判別が
行われ、これにより車輌の運転者に影響度大の故障が生
じている旨の警報が発せられると共にパワーステアリン
グ装置が即座にマニュアルステアリング装置に切換えら
れる。
【0044】従ってこの第一の実施例によれば、パワー
ステアリング装置に何等かの故障が生じると、そのこと
が故障判定レベル値Ls の変化として確実に検出され、
また故障判定レベル値Ls の値に応じて、即ち故障の影
響度に応じてパワーステアリング装置に確実に適切な措
置が講じられる。
【0045】図11は四輪操舵装置に適用された本発明
による故障診断処理装置の第二の実施例を示す概略構成
図、図12は図11に示された後輪操舵用電子制御装置
により達成される後輪操舵制御ルーチンを示すフローチ
ャートである。
【0046】図11に示されている如く、左右の前輪1
30fl及び130frはステアリングホイール10の回転
に応動するステアリング装置132により操舵されるよ
うになっており、左右の後輪130rl及び130rrはモ
ータ134により駆動される後輪用操舵装置136によ
り操舵されるようになっている。前輪の操舵角θ及び後
輪の操舵角θr はそれぞれ操舵角センサ26及び138
により検出されるようになっており、操舵角θ及びθr
を示す信号は後輪操舵用電子制御装置140及び故障診
断処理用電子制御装置142へ供給されるようになって
いる。図11には示されていないが電子制御装置140
及び142はそれぞれ第一の実施例に於ける電子制御装
置30及び32と同様に構成されている。
【0047】また電子制御装置140及び142には図
11に示されている如く、車速センサ144により検出
された車速Vを示す信号、ヨーレートセンサ146によ
り検出された車輌のヨーレートδを示す信号、ブレーキ
スイッチ(BKSW)148がオン状態にあるか否かを
示す信号が入力されるようになっている。特に電子制御
装置140には電子制御装置142より後述の故障対処
モード指示フラグFwを示す信号が入力されるようにな
っており、電子制御装置142には電子制御装置140
よりモータ134を駆動するための駆動回路へ出力され
る指令信号が入力されるようになっている。
【0048】図には詳細には示されていないが、電子制
御装置140のマイクロコンピュータのROMは図12
に示されたプログラム及び図13、図14に示されたグ
ラフに対応するマップを記憶している。またこのマイク
ロコンピュータのCPUは図12に示された制御プログ
ラムに基き後述の如く種々の演算及び信号の処理を行
い、これにより電子制御装置140は後述の如く操舵角
センサ26により検出された操舵角θ等に基づき必要に
応じてモータ134を制御し、後輪132fl及び132
frを操舵し、特に四輪操舵装置に何らかの故障が生じた
ときには警報ランプ150を作動するようになってい
る。
【0049】一方電子制御装置142のマイクロコンピ
ュータのROMは図15に示されたニューラルネットワ
ーク152及び図16、図17に示された制御プログラ
ムを記憶している。またこのマイクロコンピュータのC
PUはニューラルネットワーク152及び図16、図1
7に示された制御プログラムに基き後述の如く種々の演
算及び信号の処理を行い、これによりニューラルネット
ワークの故障判定レベル値Lw を演算すると共に、レベ
ル値Lw に応じて故障対処モード指示フラグFw を設定
し、後輪操舵用電子制御装置140のマイクロコンピュ
ータへ故障対処モード指示フラグFw を示す信号を出力
するようになっている。
【0050】図15に示されている如く、ニューラルネ
ットワーク152は第一の実施例に於けるニューラルネ
ットワーク112と同様に構成され、入力層154と中
間層156と出力層158とを有し、入力層154には
操舵角センサ26等のセンサにより検出された検出値を
示す信号及び後輪操舵用電子制御装置140のマイクロ
コンピュータよりモータ134を駆動するための駆動回
路へ出力される指令信号が入力されるようになってい
る。入力層154及び中間層156は入力層へ入力され
る信号の数と同数のニューロンを有し、出力層158は
一つのニューロンを有している。
【0051】次に図12に示されたフローチャートを参
照して図示の実施例に於ける後輪操舵制御について説明
する。尚電子制御装置140による制御は図11には示
されていないイグニッションスイッチが閉成されること
により開始される。また図12に示されたフローチャー
トに於ける故障対処モード指示フラグFw の1、2、3
はそれぞれ四輪操舵装置に影響度小の故障、影響度中の
故障、影響度大の故障が生じていることを示している。
【0052】まずステップ410に於てはフラグFw が
3であるか否かの判別、即ち四輪操舵装置に影響度大の
故障が生じているか否かの判別が行われ、Fw =3では
ない旨の判別が行われたときにはステップ430へ進
み、Fw =3である旨の判別が行われたときにはステッ
プ420に於て警報ランプ150へ制御信号が出力され
ることによって警報ランプが作動されることにより車輌
の運転者に影響度大の故障が生じている旨の警報が発せ
られる。
【0053】ステップ430に於てはフラグFw が2で
あるか否かの判別、即ち四輪操舵装置に影響度中の故障
が生じているか否かの判別が行われ、Fw =2ではない
旨の判別が行われたときにはステップ450へ進み、F
w =2である旨の判別が行われたときにはステップ44
0に於て後輪の目標操舵角θrtが0に設定され、しかる
後ステップ580へ進む。
【0054】ステップ450に於てはフラグFw が1で
あるか否かの判別、即ち四輪操舵装置に影響度小の故障
が生じているか否かの判別が行われ、Fw =1である旨
の判別が行われたときにはステップ560へ進み、Fw
=1ではない旨の判別が行われたときにはステップ46
0に於て操舵角センサ26により検出された前輪の操舵
角θを示す信号等の読込みが行われ、ステップ470に
於て車速Vに基き図13に示されたグラフに対応するマ
ップより前後輪の舵角比Rが演算される。
【0055】ステップ480に於ては下記の数5に従っ
て後輪の目標操舵角θrtが演算され、ステップ490に
於ては後輪の操舵角の偏差Eが下記の数6に従って演算
される。尚数5に於ける係数Kr は正の定数である。
【数5】θrt=R・θ+Kr ・δ
【数6】E=θrt−θr
【0056】ステップ500に於てはブレーキスイッチ
148がオン状態にあるか否かの判別が行われ、ブレー
キスイッチがオン状態にある旨の判別が行われたときに
はステップ530へ進み、ブレーキスイッチがオフの状
態にある旨の判別が行われたときにはステップ510に
於てフラグFが0にリセットされ、ステップ520に於
て偏差Eに対応する制御信号が図には示されていない駆
動回路を経てモータ134へ出力され、しかる後ステッ
プ410へ戻る。
【0057】ステップ530に於てはフラグFが1であ
るか否かの判別が行われ、F=1である旨の判別が行わ
れたときにはそのままステップ550へ進み、F=1で
はない旨の判別が行われたときにはステップ540に於
てフラグFが1にセットされると共に後輪の操舵角の偏
差Ec がステップ490に於て演算された偏差Eに設定
される。ステップ550に於ては偏差Ec に対応する制
御信号が図には示されていない駆動回路を経てモータ1
34へ出力され、しかる後ステップ410へ戻る。
【0058】ステップ560に於ては操舵角センサ26
により検出された前輪の操舵角θの読込みが行われ、ス
テップ570に於ては前輪の操舵角θに基き図14に示
されたグラフに対応するマップより後輪の目標操舵角θ
rtが演算される。ステップ580に於ては操舵角センサ
138により検出された後輪の操舵角θr の読込みが行
われ、ステップ590に於ては後輪の操舵角の偏差Eが
下記の数7に従って演算され、ステップ60に於ては偏
差Eに対応する制御信号が図には示されていない駆動回
路を経てモータ134へ出力され、しかる後410へ戻
る。
【数7】E=θrt−θr
【0059】次にそれぞれ図16及び図17に示された
フローチャートを参照して第二の実施例に於ける故障レ
ベルの判定ルーチン及び故障対処モードの選択ルーチン
について説明する。
【0060】図16に示されたフローチャートのステッ
プ610に於ては操舵角センサ26により検出された前
輪の操舵角θを示す信号等の読込みが行われ、ステップ
620に於ては操舵角センサ26により検出された前輪
の操舵角θをIw1とし、操舵角センサ138により検出
された後輪の操舵角θr をIw2とし、車速センサ144
より検出された車速VをIw3とし、ヨーレートセンサ1
46により検出された車輌のヨーレートδをIw4とし、
ブレーキスイッチ148よりの信号をIw5とし、電子制
御装置140の出力ポート装置よりモータ駆動用の駆動
回路へ出力される指令電流IwcをIw7とし、Mwoi 及び
Nwoi ( i=1,2…5,6)をそれぞれ上記各入力信
号に対する重み係数及びしきい値として下記の数8に従
ってニューラルネットワーク152の入力層154の出
力値Xwi( i=1,2…5,6)が演算される。
【数8】Xwi=f(Mwoi ・Iwi−Nwoi )
【0061】ステップ630に於ては下記の数9に従っ
て中間層156の出力値Ywj( j=1,2…5,6)が
演算され、ステップ640に於ては下記の数10に従っ
て故障判定レベル値Lw が演算される。
【数9】 Ywj=f(ΣMwpij・Xwi−Nwpj ) (i=1,2……5,6)
【数10】 Lw =f(ΣMwqj ・Ywj−Nwq) (j=1,2……5,6)
【0062】尚数8〜数10に於て重み係数Mwoi 、M
wpij、Mwqj 、即ち各ニューロン間の結合係数及びしき
い値Nwoi 、Nwpj 、Nwqは、上述の第一の実施例の場
合と同様、自動車の出荷前にオフラインにて出力層15
8のニューロンに下記の表2に示された教師信号が与え
られることによりバックプロパゲーション法による学習
によって決定されており、関数fはステップ状関数、ジ
グモイド関数等の関数である。
【0063】
【表2】 装置の状態 入力信号の状態 教師信号 正常な状態 全ての入力信号が正常な 0 状態 影響度小の故障 車速センサの異常、 0.3 ブレーキスイッチの異常、 ヨーレートセンサの異常、 など 影響度中の故障 前輪操舵角センサの異常、 0.6 駆動回路の出力低下など 影響度大の故障 後輪操舵角センサの異常、 1.0 後輪操舵用電子制御装置の 暴走など
【0064】図17に示されたフローチャートのステッ
プ710に於ては故障判定レベル値Lw が0.1未満で
あるか否かの判別が行われ、Lw <0.1である旨の判
別が行われたときにはステップ720に於てフラグFw
が0にセットされ、Lw <0.1ではない旨の判別が行
われたときにはステップ730に於てLw <0.4であ
るか否かの判別が行われ、Lw <0.4である旨の判別
が行われときにはステップ740に於てフラグFw が1
にセットされる。
【0065】ステップ750に於ては故障判定レベル値
Lw が0.7未満であるか否かの判別が行われ、Lw <
0.7である旨の判別が行われたときにはステップ76
0に於てフラグFw が2にセットされ、Lw <0.7で
はない旨の判別が行われたときにはステップ770に於
てフラグFw が3にセットされる。ステップ780に於
てはステップ720、740、760又は770に於て
セットされたフラグFw を示す信号が四輪操舵装置14
0のマイクロコンピュータへ出力され、しかる後ステッ
プ710へ戻る。
【0066】かくして図示の第二の実施例によれば、四
輪操舵装置の各部が正常に作動している場合には、ニュ
ーラルネットワーク152の出力、即ち図16に示され
たフローチャートのステップ640に於て演算される故
障判定レベル値Lw は0.1未満の値になり、図17に
示されたフローチャートのステップ720に於てフラグ
Fw は0にセットされるので、図12に示されたフロー
チャートのステップ410〜450に於てノーの判別が
行われ、これにより後輪の操舵角θr が前輪の操舵角
θ、車速V、ヨーレートδに応じて制御されることによ
り通常の後輪操舵制御が行われる。
【0067】また車速センサ144の異常の如く四輪操
舵装置に影響度小の故障が生じると、故障判定レベル値
Lw が0.1以上且0.4未満の値になり、フラグFw
が1にセットされるので、ステップ450に於てイエス
の判別が行われ、車輌の運転者に影響度小の故障が生じ
ている旨の警報が発せられると共に後輪の操舵角θrが
前輪の操舵角θのみに応じて制御される。
【0068】また前輪の操舵角センサ26の異常の如く
四輪操舵装置に影響度中の故障が生じると、故障判定レ
ベル値Lw が0.4以上且0.7未満の値になり、フラ
グFw が2にセットされるので、ステップ430に於て
イエスの判別が行われ、これにより車輌の運転者に影響
度中の故障が生じている旨の警報が発せられると共に後
輪の操舵角θr が0に制御されることにより後輪の操舵
が中止される。
【0069】更に後輪の操舵角センサ138の異常の如
く四輪操舵装置に影響度大の故障が生じると、故障判定
レベル値Lw が0.7以上の値になり、フラグFw が3
にセットされるので、ステップ410に於てイエスの判
別が行われ、これにより車輌の運転者に影響度大の故障
が生じている旨の警報が発せられると共に四輪操舵装置
による後輪の操舵が即座に中止される。
【0070】従ってこの第二の実施例によれば、四輪操
舵装置に何等かの故障が生じると、そのことが第一の実
施例の場合と同様故障判定レベル値Lw の変化として確
実に検出され、また故障判定レベル値Lw の値に応じ
て、即ち故障の影響度に応じて四輪操舵装置に確実に適
切な措置が講じられる。
【0071】以上に於ては本発明を特定の実施例につい
て詳細に説明したが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施
例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【0072】例えば上述の第一及び第二の実施例に於て
は本発明による車輌用操舵装置の故障診断処理装置がそ
れぞれ電動式パワーステアリング装置及び四輪操舵装置
に個別に適用されているが、本発明の故障診断処理装置
は電動式パワーステアリング装置及び四輪操舵装置を備
えた車輌に於てそれら二つの装置の故障を総合的に検出
し故障に対処するよう構成されてもよい。
【0073】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明によれば、故障診断処理装置FSは故障診断手段M1
及び故障対処手段M2を有し、故障診断手段は操舵状態
検出手段S1による検出値を入力値とするニューラルネ
ットワークの出力値を故障判定レベル値とし各入力値に
異常が発生した場合に対応する故障レベルに応じて設定
された教師信号によって各ニューロン間の結合係数がバ
ックプロパゲーション法により学習決定されており、故
障対処手段は故障判定レベル値に応じて複数の故障対処
モードより所定の故障対処モードを選択し実行するよう
構成されているので、操舵装置に何らかの故障が生じ関
連する操舵状態検出手段の検出値に異常が生じると、ニ
ューラルネットワークの出力値、即ち故障診断手段の故
障判定レベル値が故障のレベルに応じて変化し、故障対
処手段により故障判定レベル値に応じて所定の故障対処
モードが選択され実行され、従って操舵装置の故障を確
実に検出することができると共に、故障のレベルに応じ
て確実に所定の処置を講じることができる。
【0074】また本発明によれば、車輌用操舵装置の異
常発生の虞れがある全ての箇所について個別に異常検出
ロジックを組む必要がなく、また各箇所について異常に
対する対処ロジックを組む必要がないので、従来に比し
て故障診断処理装置を低廉に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車輌用操舵装置の故障診断処理装
置の構成を特許請求の範囲の記載に対応させて示す説明
図である。
【図2】電動式パワーステアリング装置に適用された本
発明による故障診断処理装置の第一の実施例を示す概略
構成図である。
【図3】図2に示された補助操舵用電子制御装置を示す
ブロック線図である。
【図4】図2及び図3に示された補助操舵用電子制御装
置に於けるシグナルフローを示すシグナルフロー線図で
ある。
【図5】図2及び図3に示された補助操舵用電子制御装
置により達成されるパワーアシスト制御ルーチンを示す
フローチャートである。
【図6】図2に示された第一の実施例の故障診断処理用
電子制御装置を示すブロック線図である。
【図7】図2及び図6に示された故障診断処理用電子制
御装置に記憶されたニューラルネットワークを示す説明
図である。
【図8】図7に示されたニューラルネットワークに対す
るバックプロパゲーション法による学習の要領を示す説
明図である。
【図9】図2及び図6に示された故障診断処理用電子制
御装置により達成される故障判定ルーチンを示すフロー
チャートである。
【図10】図2及び図6に示された故障診断処理用電子
制御装置により達成される故障対処モード選択ルーチン
を示すフローチャートである。
【図11】四輪操舵装置に適用された本発明による故障
診断処理装置の第二の実施例を示す概略構成図である。
【図12】図11に示された後輪操舵用電子制御装置に
より達成される後輪操舵制御ルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図13】車速Vと舵角比Rとの間の関係を示すグラフ
である。
【図14】前輪の操舵角θと後輪の操舵角θr との間の
関係を示すグラフである。
【図15】図11に示された故障診断処理用電子制御装
置に記憶されたニューラルネットワークを示す説明図で
ある。
【図16】図11に示された故障診断処理用電子制御装
置により達成される故障判定ルーチンを示すフローチャ
ートである。
【図17】図11に示された故障診断処理用電子制御装
置により達成される故障対処モード選択ルーチンを示す
フローチャートである。
【符号の説明】
10…ステアリングホイール 20…パワーユニット 26…操舵角センサ 28…トルクセンサ 30…補助操舵用電子制御装置 32…故障診断処理用電子制御装置 38…マイクロコンピュータ 112…ニューラルネットワーク 132…ステアリング装置 134…モータ 136…後輪用操舵装置 140…後輪操舵用電子制御装置 142…故障診断処理用電子制御装置 144…車速センサ 146…ヨーレートセンサ 148…ブレーキスイッチ 152…ニューラルネットワーク
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B62D 137:00 (72)発明者 坪井 正昭 愛知県豊田市トヨタ町1番地トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 渡辺 智之 愛知県豊田市トヨタ町1番地トヨタ自動 車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−286874(JP,A) 特開 平4−31171(JP,A) 特開 昭63−175262(JP,A) 特開 平6−305439(JP,A) 実公 平3−21331(JP,Y2) 特許2501030(JP,C1) 特許2619665(JP,C1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 6/00 B62D 5/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操舵状態を検出する複数個の操舵状態検出
    手段と、検出された操舵状態に応じて補助操舵用のアク
    チュエータを制御する制御手段とを有する車輌用操舵装
    置の故障診断処理装置にして、前記操舵状態検出手段に
    よる検出値を入力値とするニューラルネットワークの出
    力値を故障判定レベル値とし各入力値に異常が発生した
    場合に対応する故障レベルに応じて設定された教師信号
    によって各ニューロン間の結合係数がバックプロパゲー
    ション法により学習決定された故障診断手段と、前記故
    障判定レベル値に応じて複数の故障対処モードより所定
    の故障対処モードを選択し実行する故障対処手段とを有
    することを特徴とする車輌用操舵装置の故障診断処理装
    置。
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