JP3022046B2 - ステアリングコラムの衝撃吸収装置 - Google Patents

ステアリングコラムの衝撃吸収装置

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JP3022046B2
JP3022046B2 JP5093820A JP9382093A JP3022046B2 JP 3022046 B2 JP3022046 B2 JP 3022046B2 JP 5093820 A JP5093820 A JP 5093820A JP 9382093 A JP9382093 A JP 9382093A JP 3022046 B2 JP3022046 B2 JP 3022046B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、衝突時において運転者
がステアリングホィールにぶつかった場合に衝撃を緩和
するもので、その初期衝撃の強弱を種々に設定すること
ができ、且つ簡易な構造にて、確実に作動するステアリ
ングコラムの衝撃吸収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より車両の衝突時の衝撃から運転者
を保護するために、衝撃を吸収するものとしてカーリン
グタイプのものが多く使用されているが、そのステアリ
ング装置における衝撃緩衝構造は、極めて複雑であり、
高価なものとなるのみならず、構造が複雑であると、故
障の可能性も高くなり信頼性にも係わるものである。
【0003】ところで、出願人は既に特願平4−231
557において、上記従来技術の欠点を略解決してお
り、その内容を簡易に説明すると、その構成は主に衝突
時において、その衝撃を受けてステアリングコラムとと
もに移動可能で、且つ圧壊貫通部を設けたステアリング
コラム支持用のブラケットと、前記ブラケットの圧壊貫
通部にて潰すことが可能な被圧壊膨出条を有するエネル
ギー吸収体とから構成されたものである。
【0004】そのエネルギー吸収体は、前記ブラケット
の圧壊貫通部に貫通し、車内の所定個所に、移動不能に
取り付けるとともに、常時はブラケットの圧壊貫通部が
エネルギー吸収体の被圧壊膨出条端部に係止した状態と
しておき、車両の衝突時等の非常事態にのみ、ブラケッ
トが移動するときに被圧壊膨出条が圧壊貫通部に潰さ
れ、衝突時の衝撃エネルギーを吸収する構造としたもの
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
技術の欠点は特願平4−231557にて解決している
が、衝突時の衝撃発生瞬間における衝撃吸収部材が受け
る衝撃荷重は各国の諸条件によりそれぞれ異なるもので
あり、初動時の変形荷重を小さくすることも望まれる。
【0006】さらに、車体の大きさに合わせて、衝撃吸
収構造の基本構造も大幅に変更するとなく、荷重特性の
バリエーションを拡大させることが望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで発明者は、前記課
題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、本発明を、
ステアリングコラムとともに移動するブラケットに圧壊
部を形成し、該圧壊部により圧壊される被圧壊膨出条
と,この幅方向両側に連続する平坦板状部と,前記被圧
壊膨出条の長手方向の端で前記平坦板状部に連続する固
定部とからなるエネルギー吸収体の前記被圧壊膨出条に
おいて他の部分よりも容易に潰れるように前記被圧壊膨
出条の始端箇所に脆弱部を形成し、前記エネルギー吸収
体の固定部を車体に移動不能に取り付け、前記エネルギ
ー吸収体の被圧壊膨出条を前記車体前方側に向けて前記
圧壊部から外部に突出して設け、常時は前記被圧壊膨出
条の始端部と前記圧壊部とが係止してなるステアリング
コラムの衝撃吸収装置等としたことにより、極めて簡単
なる構造にて、衝突時の衝撃吸収の衝撃荷重を適宜に設
定することができ、各国の諸条件に適応することができ
るものである。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
すると、図1に示すように、軸方向端部にステアリング
ホィールWを設けたステアリングシャフト1がステアリ
ングコラム2に内装され、該ステアリングコラム2がブ
ラケットAによって支持されている。
【0009】そのブラケットAは、図1(a)及び
(b),図2に示すように、ステアリングコラム2を支
持するものとして構成され、チルト動作時におけるステ
アリングコラム2を昇降させるための昇降用ブラケット
3とステアリングコラム2を所定位置に固定する固定ブ
ラケットA1 から構成され、昇降用ブラケット3が固定
ブラケットA1 に対して昇降し、ステアリングシャフト
1を適宜の位置に設定し、それぞれの運転者の適正位置
にステアリングホィールWを位置合わせするものであ
る。
【0010】そのブラケットAの固定ブラケットA1
は、支持側部4,4の上端から外方に向かって取付固定
部5,5が形成され、両取付固定部5,5は、左右対称
の同一形状をなしており、それぞれの取付固定部5,5
には、図1(a)に示すように、端縁個所が斜面5aと
なっている。
【0011】その斜面5a個所には、図2に示すよう
に、圧壊部A2 が形成されており、該圧壊部A2 は圧壊
端縁6と下部支持縁7と圧壊貫通孔8からなり、具体的
には、該圧壊貫通孔8の上方が圧壊端縁6となってお
り、圧壊貫通孔8の下端が下部支持縁7として形成され
る。
【0012】その圧壊部A2 は、後述するエネルギー吸
収体Bの被圧壊膨出条B2 を圧壊するものであり、その
被圧壊膨出条B2 の圧壊過程において衝突時のエネルギ
ーを吸収するものである。
【0013】その圧壊貫通孔8は、略長方形等の方形状
に形成されており、図4に示すように、前記取付固定部
5の斜面5aの適宜の個所が筋状に切り抜かれ、該切抜
き部分が外方に折り曲げられることによって形成された
貫通孔が圧壊貫通孔8として使用され、またそのときに
外方に切り起こされた折曲片が圧壊端縁6となる。
【0014】また、圧壊端縁6の先端個所と下部支持縁
7とは、図12に示すように、ブラケットAを側面的に
見たときに、略同一位置となるように形成されていた
り、或いは図6等に示すように、圧壊端縁6の先端個所
は、前記下部支持縁7よりも前輪側に近い位置になるよ
うに形成された実施例も存在する。後者実施例を具体的
に示すと、図1に示すように、下部支持縁7が圧壊端縁
6よりもステアリングホィールW側に近い位置に存在す
るものである。
【0015】その圧壊端縁6の先端個所、即ち圧壊先端
縁6aと下部支持縁7との間に所定間隔を有することが
できるために、図4等に示すように、圧壊端縁6の形状
が凸形状となるように切抜きを設け、この切抜き個所を
ブラケットAの前輪側外方(図1の左側)に起こすこと
で、圧壊端縁6の圧壊先端縁6aが下部支持縁7よりも
前輪側に近くなるように、突出した位置構成とすること
ができる。
【0016】その圧壊端縁6が凸形状に形成されること
で、下部支持縁7は中央個所に、図2,図4に示すよう
に、圧壊先端縁6a個所の切抜き跡が形成され、それ故
に下部支持縁7は中央に切欠き状部分を有するものとな
るが、下部支持縁7の切欠き状部分の両側個所によって
エネルギー吸収体Bの下面を支持することができる。
【0017】そのエネルギー吸収体Bは、図3,図5等
に示すように、平坦板状部B1 と被圧壊膨出条B2 とか
ら構成されたものであって、まず金属帯板材により形成
され、さらに金属帯板材から略長方形状の平坦板状部B
1 が形成され、該平坦板状部B1 の長手方向に沿って、
被圧壊膨出条B2 が形成されている。
【0018】その平坦板状部B1 は、長方形状の平坦支
持板9上に、その長手方向に沿って被圧壊膨出条B2 が
形成され、平坦状板部分に断面三角形或いは円弧状の山
形状として形成されたものであって、平坦板状部B1 上
にプレス加工等にて形成されたものであり、且つ被圧壊
膨出条B2 の前端は平坦板状部B1 の前端より後方に位
置している。
【0019】即ち、図3,図5等に示すように、被圧壊
膨出条B2 の幅方向周囲に平坦支持板9が形成されるこ
ととなり、さらに平坦支持板9の長手方向前方箇所には
固定部10が形成され、該固定部10には、ボルト等の
固着具が貫通する固定孔10aが形成され、その固着具
にてエネルギー吸収体Bが移動不能な状態となるように
して車体に取付ができるものとなっている。
【0020】そのエネルギー吸収体Bの被圧壊膨出条B
2 の膨出条部11の前方端部(始端箇所)には脆弱部1
2が設けられており、その脆弱部12は被圧壊膨出条B
2 において他の部分よりも極めて容易に潰れるようにな
っており、車両衝突事故等の衝撃発生時において、脆弱
部12に衝撃荷重が集中的に作用するもので、衝撃荷重
がかかると、まずその脆弱部12から潰れ始めるように
なっている。
【0021】上記脆弱部12の実施例を示すと、図3乃
至図5等に示すように、貫通孔状に形成されたものであ
り、被圧壊用貫通孔12aが前記膨出条部11の前方端
部(始端箇所)において、幅方向両側に形成され、さら
に具体的には長孔状に形成され、該長孔状に形成した実
施例では、その長孔方向と膨出条部11の長手方向とが
一致している。
【0022】また、被圧壊用貫通孔12aの形状として
は、円形状或いは正方形状の貫通孔として形成されるこ
ともあり、その他潰れやすい形状であれば、上記実施例
には限定されることはない。
【0023】次に、脆弱部12の別の実施例では、図9
に示すように、膨出条部11の適宜の箇所を薄肉部12
bとしたものであって、膨出条部11の他の箇所より肉
厚を薄くしたものであって、前記被圧壊用貫通孔12a
とした脆弱部12の実施例と同様に潰れやすい構造とな
っている。
【0024】その脆弱部12を薄肉部12bとした実施
例において、図9(a)に示すように、被圧壊膨出条B
2 の表面側に形成した実施例と、図9(b)に示すよう
に、裏面側に形成した実施例とが存在し、また、薄肉部
12bとした実施例の脆弱部12の形状としては、長方
形状,楕円状等の形状に形成されたものである。
【0025】次に、前記平坦支持板9の長手方向の適宜
の箇所には、図3に示すように、前方側より後方側に向
かって次第に幅が広くなるように平坦支持板9の幅方向
両側に被圧壊用傾斜状側縁9a,9aが形成されてい
る。すなわち、前記平坦板状部B1 には長手方向の適宜
の箇所に前記固定部10より離れるに従って幅が広がる
ように幅方向両側に被圧壊用傾斜状側縁9a,9aが形
成されている。その被圧壊用傾斜状側縁9a,9aの傾
斜は極めて緩やかに形成されており、平坦支持板9の長
手方向に対して略10度程度が好適である。
【0026】上記エネルギー吸収体Bでは脆弱部12の
みを設けた実施例(図8参照)と、被圧壊用傾斜状側縁
9a,9aのみを設けた実施例(図10参照)が存在す
る。
【0027】そのエネルギー吸収体Bは、固定部10個
所が前記ブラケットAに形成した圧壊部A2 の圧壊貫通
孔8に貫通し、且つ平坦板状部B1 が取付固定部5の頂
面の裏面側に、また被圧壊膨出条B2 が圧壊貫通孔8を
介して取付固定部5の前輪側外方に突出するように構成
され、且つ図6乃至図8等に示すように、固定部10が
後述するスライディングプレート13を介して車内の所
定位置に移動不能に固定されている。
【0028】そのエネルギー吸収体Bの被圧壊膨出条B
2 は、図6に示すように、圧壊端縁6先端個所の圧壊先
端縁6aが当接しており、またエネルギー吸収体Bの下
面は下部支持縁7にて支持されている。
【0029】そのステアリングコラム2は、ブラケット
Aの昇降用ブラケット3により操作レバー杆14を適宜
に操作することにより運転者にとって適正な位置に設定
することができる。
【0030】本発明において、衝撃吸収時の動作状態に
ついては、まず車体が衝突したときに、ステアリングホ
ィールWに運転者がぶつかりステアリングホィールWを
介してステアリングシャフト1及びステアリングコラム
2に衝撃が伝わると、図2に示すように、ブラケットA
が車体前方にずれて移動する。
【0031】このとき、スライディングプレート13及
びエネルギー吸収体Bは車体に対して移動不能な取付状
態としたもので、ステアリングコラム2とともにブラケ
ットAが移動しても、エネルギー吸収体Bは動かないこ
ととなり、まず衝撃発生前においては、図6に示すよう
に、圧壊部A2 の圧壊端縁6先端(圧壊先端縁6aの端
部個所)がエネルギー吸収体Bの被圧壊膨出条B2 の前
端部(平坦支持板9側)に当接係止した状態となってお
り、衝撃発生時においてブラケットAが車体前方に移動
する。
【0032】そして、ブラケットAが前輪側に移動する
と、エネルギー吸収体Bに対して被圧壊膨出条B2 への
圧壊作業が開始されることとなる。
【0033】そして、該被圧壊膨出条B2 が、図7
(a)及び(b)に示すように、圧壊部A2 の圧壊端縁
6先端(圧壊先端縁6a)により圧壊されつつ、ブラケ
ットAが前輪側に移動を行うに従い、被圧壊膨出条B2
の圧壊が連続して行われ、ステアリングホィールWを介
してブラケットAが受けた衝撃エネルギーを滑らかに吸
収し、運転者がステアリングホィールWにぶつかったと
きの衝撃を良好に和らげることができる。
【0034】
【発明の効果】請求項1においては、ステアリングコラ
ム2とともに移動するブラケットAに圧壊部A2 を形成
し、該圧壊部A2 により圧壊される被圧壊膨出条B2
と,この幅方向両側に連続する平坦板状部B1 と,前記
被圧壊膨出条B2 の長手方向の端で前記平坦板状部B1
に連続する固定部10とからなるエネルギー吸収体Bの
前記被圧壊膨出条B2 において他の部分よりも容易に潰
れるように前記被圧壊膨出条B2 の始端箇所に脆弱部1
2を形成し、前記エネルギー吸収体Bの固定部10を車
体に移動不能に取り付け、前記エネルギー吸収体Bの被
圧壊膨出条B2 を前記車体前方側に向けて前記圧壊部A
2 から外部に突出して設け、常時は前記被圧壊膨出条B
2 の始端部と前記圧壊部A2 とが係止してなるステアリ
ングコラムの衝撃吸収装置としたことにより、先ず第1
に衝突時のエネルギー吸収状態を適宜に選択することが
できるし、第2に構造を極めて簡単なものにすることが
できる等の種々の効果を奏する。
【0035】上記効果を詳述すると、圧壊可能な被圧壊
膨出条B2 を形成したエネルギー吸収体Bの固定部10
を車体の所定個所に移動不能に取り付けてあり、圧壊貫
通孔8の下方に下部支持縁7を、上方に圧壊端縁6を形
成した圧壊部A2 の圧壊貫通孔8にエネルギー吸収体B
を貫通させることで、エネルギー吸収体Bは圧壊端縁6
及び下部支持縁7に接触しており、衝撃時にブラケット
Aが前輪側に移動すると圧壊端縁6はエネルギー吸収体
Bの被圧壊膨出条B2 を圧壊開始端縁より圧壊を開始す
るものであり、そのときに先ず最初に、図7(a)に示
すように、脆弱部12箇所を中心に極めて滑らかに圧壊
作用が生じることとなる。
【0036】それゆえに、被圧壊膨出条B2 の脆弱部1
2を適宜の形状にして、その潰れが生じるときの荷重を
所望の大きさに選択することができ、被圧壊膨出条B2
が圧壊部A2 にて潰れ始める衝撃荷重の大きさを決定す
ることができるものである。
【0037】上記の脆弱部12を被圧壊膨出条B2 に形
成することで、被圧壊膨出条B2 が圧壊部A2 により圧
壊するときに、まず脆弱部12が衝撃エネルギーを大き
く吸収し、さらに被圧壊膨出条B2 の他の部分が徐々に
潰れて行くために、衝撃吸収が良好に行われるものであ
り、さらに脆弱部12の強さにより、初期衝撃吸収状態
を種々の状態に選択することができる。
【0038】次に、請求項2においては、ステアリング
コラム2とともに移動するブラケットAに圧壊部A2 を
形成し、該圧壊部A2 により圧壊される被圧壊膨出条B
2 と,この幅方向両側に連続する平坦板状部B1 と,前
記被圧壊膨出条B2 の長手方向の端で前記平坦板状部B
1 に連続する固定部10とからなるエネルギー吸収体B
の前記圧壊部A2 により圧壊される平坦板状部B1 には
長手方向の適宜の箇所に前記固定部10より離れるに従
って幅が広がるように幅方向両側に被圧壊用傾斜状側縁
9a,9aを形成し、前記エネルギー吸収体Bの固定部
10を車体に移動不能に取り付け、前記エネルギー吸収
体Bの被圧壊膨出条B2 を前記車体前方側に向けて前記
圧壊部A2 から外部に突出して設け、常時は前記被圧壊
膨出条B2 の始端部と前記圧壊部A2 とが係止してなる
ステアリングコラムの衝撃吸収装置としたことにより、
エネルギー吸収体Bの板厚等を大幅に変更することな
く、大きな変形荷重を得ることができる。
【0039】上記効果を詳述すると、エネルギー吸収体
Bの平坦板状部B1 には長手方向の適宜の箇所に前記固
定部10より離れるに従って幅が広がるように幅方向両
側に被圧壊用傾斜状側縁9a,9aを形成したものであ
り、そのエネルギー吸収体Bを圧壊部A2 に貫通して移
動不能に取り付けたことによって、衝撃発生時に被圧壊
用傾斜状側縁9a,9aが圧壊部A2 に当接し、且つ図
11に示すように、圧壊部A2 がその被圧壊用傾斜状側
縁9a,9aを押圧、且つ圧壊することによりエネルギ
ーの吸収が行われるものであり、該被圧壊用傾斜状側縁
9a,9aと被圧壊膨出条B2 とが圧壊部A2 の圧壊作
用に対抗することで、衝撃発生瞬間時に比較的大きな荷
重にて圧壊することとなり、大きな衝撃の設定値を得る
ことができる。
【0040】次に請求項3においては、ステアリングコ
ラム2とともに移動するブラケットAに圧壊部A2 を形
成し、該圧壊部A2 により圧壊される被圧壊膨出条B2
と,この幅方向両側に連続する平坦板状部B1 と,前記
被圧壊膨出条B2 の長手方向の端で前記平坦板状部B1
に連続する固定部10とからなるエネルギー吸収体Bの
前記被圧壊膨出条B2 において他の部分よりも容易に潰
れるように前記被圧壊膨出条B2 の始端箇所に脆弱部1
2を形成するとともに、前記圧壊部A2 により圧壊され
る前記平坦板状部B1 には長手方向の適宜の箇所に前記
固定部10より離れるに従って幅が広がるように幅方向
両側に被圧壊用傾斜条側縁9a,9aを形成し、前記エ
ネルギー吸収体Bの固定部10を車体に移動不能に取り
付け、前記エネルギー吸収体Bの被圧壊膨出条B2 を前
記車体前方側に向けて前記圧壊部A2 から外部に突出し
て設け、常時は前記被圧壊膨出条B2 の始端部と前記圧
壊部A2 とが係止してなるステアリングコラムの衝撃吸
収装置としたことにより、衝撃発生時の衝撃荷重を極め
て精緻に設定することができる。
【0041】上記効果を詳述すると、エネルギー吸収体
Bは被圧壊膨出条B2 には脆弱部12を形成するととも
に、その平坦板状部B1 には長手方向の適宜の箇所に前
記固定部10より離れるに従って幅が広がるように幅方
向両側に被圧壊用傾斜状側縁9a,9aを形成したもの
であり、被圧壊膨出条B2 において他の部分よりも容易
に潰れるように前記被圧壊膨出条B2 の始端箇所に形成
した脆弱部12によって被圧壊膨出条B2 が圧壊部A2
より圧壊される衝撃荷重を小さなものとし、さらに平坦
板状部B1 に形成した被圧壊用傾斜状側縁9a,9aに
より圧壊部A2より比較的大きな荷重により圧壊するこ
とで、脆弱部12による圧壊荷重を被圧壊用傾斜状側縁
9a,9aにより調整したり、また逆に被圧壊用傾斜状
側縁9a,9aの圧壊荷重を脆弱部12により調整する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明を使用したステアリング装置の
側面図 (b)は本発明を使用したステアリング装置の一部省略
した正面図
【図2】本発明の要部平面図
【図3】圧壊部及びエネルギー吸収体の組立状態を示す
一部断面にした要部平面図
【図4】本発明の要部斜視図
【図5】(a)はエネルギー吸収体の要部斜視図 (b)はエネルギー吸収体のV−V矢視断面図
【図6】本発明の要部縦断側面図
【図7】(a)はエネルギー吸収体が圧壊部にて圧壊さ
れた状態を示す要部縦断側面図 (b)はエネルギー吸収体が圧壊部にて圧壊した縦断正
面図
【図8】脆弱部のみを設けたエネルギー吸収体の平面図
【図9】(a)は表面に薄肉部とした脆弱部を有するエ
ネルギー吸収体の縦断正面図 (b)は裏面に薄肉部とした脆弱部を有するエネルギー
吸収体の縦断正面図
【図10】エネルギー吸収体に被圧壊用傾斜状側縁のみ
を形成した実施例の平面図
【図11】被圧壊用傾斜状側縁が圧壊部にて圧壊する状
態を示す拡大略示図
【図12】別の実施例の圧壊部にエネルギー吸収体を設
けた実施例の縦断側面図
【符号の説明】
2…ステアリングコラム A…ブラケット A2 …圧壊部 B…エネルギー吸収体 B1 …平坦板状部 B2 …被圧壊膨出条 9a…被圧壊用傾斜状側縁 10…固定部 12…脆弱部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−132624(JP,A) 実開 昭58−157767(JP,U) 実開 昭58−69(JP,U) 実開 昭52−14645(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 1/04 - 1/20 F16F 7/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングコラムとともに移動するブ
    ラケットに圧壊部を形成し、該圧壊部により圧壊される
    被圧壊膨出条と,この幅方向両側に連続する平坦板状部
    ,前記被圧壊膨出条の長手方向の端で前記平坦板状部
    に連続する固定部とからなるエネルギー吸収体の前記被
    圧壊膨出条において他の部分よりも容易に潰れるように
    前記被圧壊膨出条の始端箇所に脆弱部を形成し、前記エ
    ネルギー吸収体の固定部を車体に移動不能に取り付け、
    前記エネルギー吸収体の被圧壊膨出条を前記車体前方側
    に向けて前記圧壊部から外部に突出して設け、常時は前
    記被圧壊膨出条の始端部と前記圧壊部とが係止してなる
    ことを特徴としたステアリングコラムの衝撃吸収装置。
  2. 【請求項2】 ステアリングコラムとともに移動するブ
    ラケットに圧壊部を形成し、該圧壊部により圧壊される
    被圧壊膨出条と,この幅方向両側に連続する平坦板状部
    ,前記被圧壊膨出条の長手方向の端で前記平坦板状部
    に連続する固定部とからなるエネルギー吸収体の前記圧
    壊部により圧壊される平坦板状部には長手方向の適宜の
    箇所に前記固定部より離れるに従って幅が広がるように
    幅方向両側に被圧壊用傾斜状側縁を形成し、前記エネル
    ギー吸収体のと固定部を車体に移動不能に取り付け、前
    記エネルギー吸収体の被圧壊膨出条を前記車体前方側に
    向けて前記圧壊部から外部に突出して設け、常時は前記
    被圧壊膨出条の始端部と前記圧壊部とが係止してなるこ
    とを特徴としたステアリングコラムの衝撃吸収装置。
  3. 【請求項3】 ステアリングコラムとともに移動するブ
    ラケットに圧壊部を形成し、該圧壊部により圧壊される
    被圧壊膨出条と,この幅方向両側に連続する平坦板状部
    ,前記被圧壊膨出条の長手方向の端で前記平坦板状部
    に連続する固定部とからなるエネルギー吸収体の前記被
    圧壊膨出条において他の部分よりも容易に潰れるように
    前記被圧壊膨出条の始端箇所に脆弱部を形成するととも
    に、前記圧壊部により圧壊される前記平坦板状部には長
    手方向の適宜の箇所に前記固定部より離れるに従って
    が広がるように幅方向両側に被圧壊用傾斜状側縁を形成
    し、前記エネルギー吸収体のと固定部を車体に移動不能
    に取り付け、前記エネルギー吸収体の被圧壊膨出条を前
    記車体前方側に向けて前記圧壊部から外部に突出して設
    け、常時は前記被圧壊膨出条の始端部と前記圧壊部とが
    係止してなることを特徴としたステアリングコラムの衝
    撃吸収装置。
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