JP3011119U - ボールジョイント - Google Patents

ボールジョイント

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JP3011119U
JP3011119U JP1994014021U JP1402194U JP3011119U JP 3011119 U JP3011119 U JP 3011119U JP 1994014021 U JP1994014021 U JP 1994014021U JP 1402194 U JP1402194 U JP 1402194U JP 3011119 U JP3011119 U JP 3011119U
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雅之 水谷
恵一朗 鈴木
修 疋田
秀郎 数佐
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Somic Ishikawa KK
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Somic Ishikawa KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特性の低下を抑制し耐久性に優れた安価なボ
ールジョイントを提供する。 【構成】 ハウジング2の開口部17の周縁に内方に壁状
に突出し内側側面に規制面12を有した壁部11を形成す
る。ベアリングシート4の挿入孔33の周縁に、壁部11の
規制面12に若干の間隙を介して略平行に対向する当接面
34を有した断面略楔状の規制部35を形成する。球頭部21
の包容の際、ベアリングシート4が変形し、規制部35が
壁部11に向けて伸びる。規制部35が壁部11に当接するま
での範囲内で構成部品の寸法公差を吸収でき、簡便な構
造で容易に製造できる。壁部11の規制面12と規制部35の
当接面34とが略平行で面にて当接するため、ベアリング
シート4に応力が略均一に掛かり、特性変化を少なくで
きる。大荷重や熱負荷が掛かった場合、ベアリングシー
ト4のフローの発生を防止でき、特性の低下を抑制でき
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えば自動車のステアリング機構やサスペンション機構に用いられ るボールジョイントに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のボールジョイントとしては、例えば特公平3−17053号公 報に記載の構造が知られている。
【0003】 この特公平3−17053号公報に記載のボールジョイントは、ハウジングの 内室内にボールスタッドの球頭部を挿入するとともに、内周に設けた複数の突起 にて共回りを防止して弾性合成樹脂製のばね部材を内装した略筒状の弾性および 剛性を有する合成樹脂製のベアリングシートをボールスタッドの軸部が導出する 側と反対側から挿入し、金属製のプラグをハウジングのベアリングシートを挿入 した側から押圧して球頭部およびベアリングシートをハウジングの内室内に圧入 し、ハウジングをかしめてプラグを固着するとともに、ボールスタッドの軸部が 導出する側のハウジングの一端側を球面形状に沿って変形させて球頭部を包容し ている。
【0004】 そして、ばね部材にて適性なプレロードを与えるとともに、ベアリングシート に軸方向に設けた複数条の帯状平面部が、球頭部とハウジングとの間の圧力を受 けて変形し、部品の累積公差を吸収し、球頭部とベアリングシートとの間に形成 されたすき間部に油膜が形成されて円滑な動作が得られるようになっている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の特公平3−17053号公報に記載のボールジョイ ントでは、ボールスタッドに大きな荷重が掛かった場合や摩擦熱およびエンジン などからの熱による熱雰囲気が生じる場合などにより、ベアリングシートが変形 してフローを生じ、ボールジョイントのトルクが低下するなどの特性が損なわれ る。
【0006】 また、大きな荷重や熱負荷などによりフローの発生を生じるおそれがある場合 には、あらかじめボールジョイントのサイズを大きくするなどにより耐荷重性を 向上させているため、小型化および軽量化が図れず、高価となる問題がある。
【0007】 本考案は、上記問題点に鑑みなされたもので、特性の低下を抑制し耐久性に優 れたボールジョイントを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載のボールジョイントは、開口部を有し内室が形成されたハウジン グと、このハウジングの内室内に配置される球頭部およびこの球頭部に連続され 前記開口部から突出される軸部を有するボールスタッドと、前記ハウジングの内 室に収容され前記ボールスタッドの球頭部を摺動可能に包容し前記軸部が挿通さ れる前記開口部に対向した挿入孔を設け弾性および剛性を有した合成樹脂からな るベアリングシートとを備え、前記ハウジングは、前記開口部の周縁に前記ボー ルスタッドに対向して壁状に突出した壁部を設けたものである。
【0009】 請求項2記載のボールジョイントは、軸方向の両端が開口され内室が形成され たハウジングと、このハウジングの内室内に配置される球頭部およびこの球頭部 に連続され前記ハウジングの一端開口から突出される軸部を有するボールスタッ ドと、前記ハウジングの内室に収容され前記ボールスタッドの球頭部を摺動可能 に包容し前記軸部が挿通される前記ハウジングの一端開口に対向した挿入孔を設 け弾性および剛性を有した合成樹脂からなるベアリングシートと、前記ハウジン グの他端開口を閉塞する閉塞部材とを備え、前記ハウジングは、前記軸部が突出 する一端開口側の内面が球面状に形成され周縁に前記ボールスタッドに対向して 壁状に突出した壁部を設けたものである。
【0010】 請求項3記載のボールジョイントは、請求項1または2記載のボールジョイン トにおいて、壁部は、内面にベアリングシートの挿入孔の周縁端面と略平行な規 制面を有するものである。
【0011】 請求項4記載のボールジョイントは、請求項1ないし3いずれか記載のボール ジョイントにおいて、ベアリングシートは、挿入孔の周縁に壁部に間隙を介して 対向して球頭部の外周面に沿って壁状に突出しこのベアリングシートが変形した 際に前記壁部に当接する規制部を有するものである。
【0012】 請求項5記載のボールジョイントは、請求項1ないし4いずれか記載のボール ジョイントにおいて、規制部は、壁部の内面と略平行な当接面を有するものであ る。
【0013】
【作用】
請求項1記載のボールジョイントは、ボールスタッドに大きな荷重が掛かった りあるいは摩擦熱および熱雰囲気が生じ、ベアリングシートが変形した際に、ベ アリングシートの挿入孔の周縁が、ハウジングの開口部の周縁に設けられた壁部 に当接して、ベアリングシートのハウジングからのフローが防止され、簡便な構 成で特性の低下が抑制され、安価で耐久性が向上する。
【0014】 請求項2記載ボールジョイントは、ハウジングの内室内にボールスタッドの球 頭部およびこの球頭部を包容してベアリングシートを挿入した後、閉塞部材をハ ウジングに取り付けるため、ハウジングの壁部が設けられた側をかしめ変形する 必要がなく壁部の形成が容易である。
【0015】 請求項3記載のボールジョイントは、請求項1または2記載のボールジョイン トにおいて、壁部の内面にベアリングシートの挿入孔の周縁端面と略平行な規制 面を設けたため、ボールスタッドに大きな荷重が掛かったり摩擦熱および熱雰囲 気が生じベアリングシートが変形した際に、ベアリングシートの挿入孔の周縁端 部が規制面に面にて当接するため、ベアリングシートに壁部との当接による不均 一な応力が生じることが防止され、特性変化を抑制する。
【0016】 請求項4記載のボールジョイントは、請求項1ないし3いずれか記載のボール ジョイントにおいて、ベアリングシートの挿入孔の周縁に壁部に間隙を介して対 向して球頭部の外周面に沿って壁状に突出する規制部を、ボールスタッドに大き な荷重が掛かったり摩擦熱および熱雰囲気が生じてベアリングシートが変形した 際に、壁部に当接するように形成したため、ベアリングシートのハウジングから のフローが防止され、簡便な構成で特性の低下が抑制され、安価で耐久性が向上 するとともに、壁部と規制部との間隔の設定が容易で、寸法公差の吸収が容易な ベアリングシートが安価に得られる。
【0017】 請求項5記載のボールジョイントは、請求項1ないし4いずれか記載のボール ジョイントにおいて、規制部に壁部の内面と略平行な当接面を設けたため、ボー ルスタッドに大きな荷重が掛かったり摩擦熱および熱雰囲気が生じてベアリング シートが変形した際に、当接面が壁部に面にて当接し、ベアリングシートに壁部 との当接による不均一な応力が生じることが防止され、特性変化を抑制する。
【0018】
【実施例】
以下、本考案のボールジョイントの一実施例を図面を参照して説明する。
【0019】 図1および図2において、1はボールジョイントで、このボールジョイント1 は、金属製のハウジング2と、金属製のボールスタッド3と、硬質合成樹脂製の ベアリングシート4と、弾性合成樹脂製のばね部材5と、金属製の閉塞部材7と から構成され、例えば自動車のステアリング機構やサスペンション機構に用いら れている。
【0020】 そして、ハウジング2は、一端側の内周面が球面状に彎曲形成され、他端近傍 の内周面に閉塞部材7の外周縁が係合される段部8を設け、この段部8の先端側 は変形可能に肉薄にかしめ部9が形成されている。さらに、ハウジング2の一端 近傍の外周面には、周方向に沿って溝状の取付溝部10が形成されている。また、 ハウジング2の一端の内周縁には、内周側に壁状に突出する壁部11が形成されて いる。そして、この壁部11には、胴体部6の他端側の側面である内面に規制面12 が形成され、壁部11は断面略楔状に形成されている。
【0021】 また、ボールスタッド3は、球状の球頭部21に連続して小径部22を介して軸部 23が一体に形成され、この軸部23の先端部の外周には、雄ねじ部24が形成されて いる。
【0022】 さらに、軸部23の小径部22側には、リテーナ26が嵌合固定されている。このリ テーナ26には、弾性を有する例えばゴム製のダストカバー27が取り付けられてい る。そして、このダストカバー27は、略円錐台筒状に形成され、上端の小径の縁 がリテーナ26に着脱自在に取り付けられ、下端の大径の縁がハウジング2の取付 溝部10に係合され、例えばコイル状のクリップ28にて固定されている。
【0023】 一方、ベアリングシート4は、ポリアセタール樹脂などの良好なベアリング特 性を有する耐荷重性の高い剛性および弾性を有した硬質合成樹脂にて成形されて いる。
【0024】 そして、ベアリングシート4は、一端にボールスタッド3の球頭部21が挿入さ れて軸部23が導出される挿入孔33を開口して略円筒状に形成されている。また、 挿入孔33の周縁である一端には、外周側縁がテーパ状に形成されて当接面34を有 し断面略楔状に形成された規制部35が設けられている。
【0025】 さらに、ベアリングシート4の略中間部には、放射状に内方に向けて壁状に突 出する第1の摺動部37が形成され、この第1の摺動部37は、先端がボールスタッ ド3の球頭部21の半径と略同曲率半径の円弧状に形成され、球頭部21を摺動可能 に球頭部21の外周面に当接するように形成されている。
【0026】 また、ベアリングシート4の他端側の内周縁には、内方に向けて断面楔状に突 出する壁状の台座部38が形成されている。
【0027】 一方、ばね部材5は、略中央に円形の丸孔41が設けられた環状で外周側が上方 に彎曲するように略皿状に形成され、上面側にボールスタッド3の球頭部21の外 周面に面にて摺動可能に当接する球頭部21の曲率と略同率に彎曲する第2の摺動 部42が形成されている。また、ばね部材5の上縁の外周側には、周方向に沿って 壁状に外方に向けて突出し先端がベアリングシート4の内周面に当接する第1の 載置面部43が形成されている。さらに、ばね部材5の下縁の外周側には、周方向 に沿って壁状に外方に向けて突出する第2の載置面部44が形成され、ばね部材5 の下面の第1および第2の載置面部43,44の間には、周方向に沿って壁状に外方 に向けて突出する第3の載置面部45が形成されている。
【0028】 一方、閉塞部材7は、略円板状に形成され、略中央には円形状の円板部47が形 成されている。また、閉塞部材7には、円板部47の周囲に円板部47に連続して略 円錐台凹状のテーパ面部48が形成され、このテーパ面部48の周囲には円板部47と 略平行に環状の載置部49が形成されている。なお、円板部47にはばね部材5の第 2の載置面部44の先端が当接され、テーパ面部48にはばね部材5の第3の載置面 部45の先端が当接され、載置部49にはベアリングシート4の台座部38が設けられ た側の端部が当接されるようになっている。
【0029】 そして、ハウジング2の段部8に、円板部47が外方に突出するように閉塞部材 7の外周縁が係合され、かしめ部9がかしめられてハウジング2の一端側の開口 を閉塞してハウジング2に閉塞部材7が取り付けられている。
【0030】 なお、ベアリングシート4の挿入孔33側はあらかじめ球面状に形成されたハウ ジング2の開口部17側の内面形状に沿って変形し、ハウジング2の開口部17の近 傍に設けた壁部11の規制面12とベアリングシート4の挿入孔33の近傍に設けた規 制部35の当接面34とは略平行で、若干の間隔、例えば0.05mm以上0.5mm以 下の間隔を介して対向するようになっている。そして、あらかじめハウジング2 の開口部17側を、内周面が球面状となるように形成し、この開口部17の近傍に壁 部11を設けたため、壁部11を規制面12と当接面34とが略平行で、若干の間隔とな るように形成することが容易にできる。
【0031】 次に、上記実施例の組み立て動作を説明する。
【0032】 まず、ボールスタッド3の球頭部21を、ハウジング2のかしめ部9が設けられ た側から開口部17より軸部23を導出させて内室18内に挿入する。
【0033】 次に、ハウジング2のかしめ部9側の開口から、あらかじめばね部材5を内装 したベアリングシート4を、ばね部材5が第2の摺動部42側を球頭部21に対向す るように、ベアリングシート4を挿入孔33側から球頭部21とハウジング2の内周 面との間に挿入し、ばね部材5の第2の摺動部42を球頭部21に摺動可能に当接さ せるとともに、ベアリングシート4の第1の摺動部37を球頭部21に摺動自在に当 接させ、一端に設けた台座部38の先端をばね部材5の第3の載置面部45の側面に 当接させ、ハウジング2の内室18内にベアリングシート4を組み込む。
【0034】 そして、閉塞部材7の円板部47が外方に突出するように閉塞部材7の外周縁を ハウジング2の段部8に押圧係合させ、かしめ部9をかしめ変形してハウジング 2の一端側の開口を閉塞してハウジング2に閉塞部材7を取り付けて、あらかじ め球面状に形成されたハウジング2の開口部17側にて、ボールスタッド3の球頭 部21をベアリングシート4にて摺動可能に包容してボールジョイント1を形成す る。
【0035】 次に、上記実施例の作用を説明する。
【0036】 ボールジョイント1は、球頭部21を摺動自在に包容した状態において、球頭部 21からベアリングシート4に掛かる応力と、この応力に対して、ベアリングシー ト4から球頭部21にベアリングシート4の弾性による復元力である押圧エネルギ が働いている。
【0037】 このため、ハウジング2、球頭部21、ベアリングシート4およびばね部材5の 各構成部品の寸法公差が、球頭部21の包容の際に、弾性に抗してベアリングシー ト4の挿入孔33側が開口部17に向けて伸びるように変形する。そして、この変形 により、規制部35の当接面34がハウジング2の壁部11の規制面12に当接するまで の移動量の範囲内であれば、球頭部21にベアリングシート4の弾性による復元力 である押圧エネルギが働くため、構成部品の寸法公差を吸収できる。さらに、各 構成部材の寸法精度を低くでき、簡便な構造で製造が容易となり製造性が向上で き、歩留まりの低下による製造コストも低減できる。
【0038】 また、ハウジング2の開口部17の近傍に設けた壁部11の規制面12とベアリング シート4の挿入孔33の近傍に設けた規制部35の当接面34とは、略平行であるため 、壁部11の規制面12と規制部35の当接面34とが当接した場合、面にて当接するの で、ベアリングシート4の挿入孔33の近傍に、応力が略均一に掛かり、トルクな どの特性の変化が少なくできる。
【0039】 なお、壁部11の規制面12と規制部35の当接面34との間隔が0.05mmより狭い と、各構成部品の寸法公差を吸収するために変形して移動する範囲が狭くなり、 寸法公差の吸収率が減少する。また、壁部11の規制面12と規制部35の当接面34と の間隔が0.5mmより広いと、壁部11の規制面12に規制部35の当接面34が当接す るまでに、ベアリングシート4が弾性変形から塑性変形となり損傷するとともに 、球頭部21を包容する割合が少なくなり、良好な特性が得られないため、壁部11 の規制面12と規制部35の当接面34との間隔は、0.05mm以上0.5mm以下に設 定することが好ましい。
【0040】 また、ボールスタッド3に大きな荷重が掛かった場合や球頭部21とベアリング シート4との摩擦熱およびエンジンなどからの熱による熱雰囲気が掛かった場合 、ベアリングシート4は、挿入孔33側が開口部17に向けて伸びるように潰されて 変形する。そして、弾性変形する間にこれら大荷重や熱負荷が解除された場合に は復元し、塑性変形となった状態でさらに大荷重や熱負荷が掛かった場合、ハウ ジング2の開口部17の近傍に設けた壁部11の規制面12とベアリングシート4の挿 入孔33の近傍に設けた規制部35の当接面34とが当接する。
【0041】 このため、従来のようなベアリングシート4のフローの発生を防止でき、大荷 重や熱負荷が解除された場合に、ベアリングシート4の押圧エネルギの低減を少 なくでき、大荷重や熱負荷が掛かってもトルクなどの特性の低下を抑制でき、耐 荷重性および耐用期間を向上できる。さらに、耐荷重性および耐久性が向上する ため、ボールジョイント1を小型化および軽量化でき、また、ベアリングシート 4に耐荷重性を向上させる特別の構造が不要であるため、安価で容易にボールジ ョイント1を形成できる。
【0042】 一方、ベアリングシート4の挿入孔33の周縁に壁部11に若干の間隙を介して対 向して球頭部21の外周面に沿って壁状に突出する規制部35を設け、この規制部35 をボールスタッド3に大きな荷重が掛かった場合や摩擦熱および熱雰囲気が生じ る場合などによりベアリングシート4が変形した際に、壁部11に当接するように 形成したため、壁部11と規制部35との間隔の設定が容易で、寸法公差の吸収が容 易なベアリングシート4を安価に容易に得られる。
【0043】 なお、上記実施例において、ベアリングシート4とばね部材5とから形成した が、一体に形成したものでもできる。これら一体成形品とすることにより、部材 数が減少し、ボールジョイント1の組み立て作業性が簡略化できる。さらに、ベ アリングシート4、ばね部材5の第1および第2の摺動部37,42や第1ないし第 3の載置面部43〜45などの形状は、ボールジョイント1の使用条件などによりい ずれの構造とすることもできる。
【0044】 次に、本考案のボールジョイントの他の実施例を図3を参照して説明する。
【0045】 図3に示す実施例は、図1および図2に示す実施例のベアリングシート4の挿 入孔33の周縁に規制部35を設けず、ハウジング2の開口部17の周縁に設けた壁部 11を、内面側がベアリングシート2の端面に略平行で、かつ、若干の間隙を介し て対向するように内側下方に向けて壁状に突出するように形成したものである。
【0046】 次に、本考案のボールジョイントのさらに他の実施例を図4を参照して説明す る。
【0047】 図4に示す実施例は、図1および図2に示す実施例のハウジング2の開口部17 近傍に、金属や非鉄金属、合成樹脂などにより環状に形成されたリング51を開口 部17を覆うように設け、このリング51の一縁に、ベアリングシート4の挿入孔33 の周縁に設けた規制部35の当接面34と略平行で、かつ、若干の間隙を介して対向 するように規制面12を設けたものである。この構造により、ベアリングシート4 の規制部35の当接面34とハウジング2のリング51の規制面12とを所定の間隔に設 定することが容易で、簡単な構成のハウジング2を容易に形成できる。
【0048】 次に、本考案のボールジョイントのさらに他の実施例を図5を参照して説明す る。
【0049】 図5に示す実施例は、図4に示す実施例のハウジング2の開口部17の周縁に段 部53を設け、この段部53に外面がハウジング2の外面に連続するようにリング51 を設けたものである。この構造により、ボールスタッド3の傾斜角度を大きく設 計することができる。
【0050】 また、図4および図5示すリング51を設けた実施例において、図3に示す実施 例と同様に、ベアリングシート4に規制部35を設けず、リング51の規制面12をベ アリングシート4の端面に若干の間隙を介して略平行となるように形成してもで きる。
【0051】
【考案の効果】
請求項1記載のボールジョイントによれば、ハウジングの開口部の周縁に、ボ ールスタッドに大荷重や熱負荷などが掛かった際にベアリングシートが変形した 場合、ベアリングシートの挿入孔の周縁が当接する壁部を設けたため、ベアリン グシートのハウジングからのフローを防止でき、簡便な構成で特性の低下を抑制 でき、耐久性を向上でき安価に形成できる。
【0052】 請求項2記載のボールジョイントによれば、ハウジングの内室内にボールスタ ッドの球頭部およびこの球頭部を包容してベアリングシートを挿入した後、閉塞 部材をハウジングに取り付けるため、ハウジングの壁部が設けられた側をかしめ 変形する必要がなく壁部を容易に形成できる。
【0053】 請求項3記載のボールジョイントによれば、請求項1または2記載のボールジ ョイントに加え、壁部の内面にベアリングシートの挿入孔の周縁端面と略平行な 規制面を設けたため、ボールスタッドに大荷重や熱負荷などが掛かりベアリング シートが変形した場合に、ベアリングシートの挿入孔の周縁端部が規制面に面に て当接するので、ベアリングシートに壁部との当接による不均一な応力の発生を 防止でき、特性変化を抑制できる。
【0054】 請求項4記載のボールジョイントによれば、請求項1または3いずれか記載の ボールジョイントに加え、ベアリングシートの挿入孔の周縁に壁部に若干の間隙 を介して対向して球頭部の外周面に沿って壁状に突出する規制部を、ボールスタ ッドに大荷重や熱負荷などが掛かりベアリングシートが変形した場合に、壁部に 当接するように形成したため、壁部と規制部との間隔を容易に設定でき、簡単な 構造で容易に寸法公差を吸収できベアリングシートを安価に形成できる。
【0055】 請求項5記載のボールジョイントによれば、請求項1ないし4いずれか記載の ボールジョイントに加え、規制部に壁部の内面と略平行な当接面を設けたため、 ボールスタッドに大荷重や熱負荷などが掛かりベアリングシートが変形した場合 に、当接面が壁部に面にて当接し、ベアリングシートに壁部との当接による不均 一な応力の発生を防止でき、特性変化を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例のボールジョイントを示す一
部を切り欠いた側面図である。
【図2】同上ボールジョイントを示す一部を拡大した側
面図である。
【図3】本考案の他の実施例のボールジョイントを示す
一部を切り欠いた部分拡大側面図である。
【図4】本考案のさらに他の実施例のボールジョイント
を示す一部を切り欠いた部分拡大側面図である。
【図5】本考案のさらに他の実施例のボールジョイント
を示す一部を切り欠いた部分拡大側面図である。
【符号の説明】
1 ボールジョイント 2 ハウジング 3 ボールスタッド 4 ベアリングシート 7 閉塞部材 11 壁部 12 規制面 17 開口部 18 内室 21 球頭部 23 軸部 33 挿入孔 34 当接面 35 規制部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 数佐 秀郎 静岡県浜松市古川町500番地 株式会社ソ ミック石川 浜松工場内

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部を有し内室が形成されたハウジン
    グと、このハウジングの内室内に配置される球頭部およ
    びこの球頭部に連続され前記開口部から突出される軸部
    を有するボールスタッドと、前記ハウジングの内室に収
    容され前記ボールスタッドの球頭部を摺動可能に包容し
    前記軸部が挿通される前記開口部に対向した挿入孔を設
    け弾性および剛性を有した合成樹脂からなるベアリング
    シートとを備え、 前記ハウジングは、 前記開口部の周縁に前記ボールスタッドに対向して壁状
    に突出した壁部を設けたことを特徴としたボールジョイ
    ント。
  2. 【請求項2】 軸方向の両端が開口され内室が形成され
    たハウジングと、このハウジングの内室内に配置される
    球頭部およびこの球頭部に連続され前記ハウジングの一
    端開口から突出される軸部を有するボールスタッドと、
    前記ハウジングの内室に収容され前記ボールスタッドの
    球頭部を摺動可能に包容し前記軸部が挿通される前記ハ
    ウジングの一端開口に対向した挿入孔を設け弾性および
    剛性を有した合成樹脂からなるベアリングシートと、前
    記ハウジングの他端開口を閉塞する閉塞部材とを備え、 前記ハウジングは、 前記軸部が突出する一端開口側の内面が球面状に形成さ
    れ周縁に前記ボールスタッドに対向して壁状に突出した
    壁部を設けたことを特徴としたボールスタッド。
  3. 【請求項3】 壁部は、内面にベアリングシートの挿入
    孔の周縁端面と略平行な規制面を有することを特徴とし
    た請求項1または2記載のボールジョイント。
  4. 【請求項4】 ベアリングシートは、挿入孔の周縁に壁
    部に間隙を介して対向して球頭部の外周面に沿って壁状
    に突出しこのベアリングシートが変形した際に前記壁部
    に当接する規制部を有することを特徴とした請求項1な
    いし3いずれか記載のボールジョイント。
  5. 【請求項5】 規制部は、壁部の内面と略平行な当接面
    を有することを特徴とした請求項1ないし4いずれか記
    載のボールジョイント。
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