JP3008821B2 - 薄鋳片の連続鋳造方法および装置 - Google Patents

薄鋳片の連続鋳造方法および装置

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JP3008821B2
JP3008821B2 JP7175885A JP17588595A JP3008821B2 JP 3008821 B2 JP3008821 B2 JP 3008821B2 JP 7175885 A JP7175885 A JP 7175885A JP 17588595 A JP17588595 A JP 17588595A JP 3008821 B2 JP3008821 B2 JP 3008821B2
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広康 清水
敬 金沢
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    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/12Accessories for subsequent treating or working cast stock in situ
    • B22D11/128Accessories for subsequent treating or working cast stock in situ for removing
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
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    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Continuous Casting (AREA)
  • Metal Rolling (AREA)
  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鋳型から引き抜か
れた固液共存相を有する未凝固鋳片を圧下して薄鋳片を
連続鋳造する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造方法において薄鋳片を鋳造する
場合には、溶鋼による浸漬ノズルの浸食およびノズル詰
まり等の問題のために、浸漬ノズルの外径を或る値以上
に細くすることは困難である。そのため、鋳型から最終
ロールまでの鋳片の凝固収縮分のみを考慮した鋳片厚さ
がほぼ一定の一般的な連続鋳造装置では、上記のような
浸漬ノズル外径の制約から、鋳型の短辺長さ、すなわち
鋳片厚さを薄くすることに限界があり、薄鋳片を製造す
ることは困難である。
【0003】薄鋳片を製造する連続鋳造方法としては、
鋳片の内部に固液共存相が存在する間にロールによる圧
下を行い、鋳片を薄くする方法が既に公知の技術となっ
ている。
【0004】例えば、特開平2−20650号公報に示
されている連続鋳造圧延方法のように、凝固区間内での
鋳片厚さ寸法に対する総圧下率を規定したものがある。
これは、鋳片の凝固区間内での鋳片厚さを少なくとも1
0%ないし70%低減するというものである。しかし、
この方法の問題は、圧下ロールに適正な圧下量を与えな
いと、鋳片の品質の悪化、特に鋳片の内部割れにつなが
ると考えられることである。
【0005】鋳片の内部割れに対しては、鋳片に加わる
引張歪(以下、単に歪みという)が大きな影響を与え
る。この歪みには、バルジング圧下歪、曲げ歪、矯正
歪、ミスアラインメント歪、熱歪および未凝固圧下歪が
あり、これらは「内部歪」と総称される。
【0006】本発明者らは、特開平3−174962号
公報で開示した鋼の連続鋳造方法において、鋳片の内部
割れは、上記未凝固圧下歪を除く各歪みの履歴を考慮し
た蓄積歪の最大値がその鋼種の限界歪を超えた時に発生
すること、この各歪みの履歴(蓄積)区間は、鋳片の凝
固過程において鋳片に応力が加わって歪みが生じ始める
最高温度である抗張力出現温度(ZST)と延性出現温
度(ZDT)との間の温度域であること、抗張力出現温
度(ZST)は固相率0.8に、延性出現温度(ZD
T)は固相率0.99に、それぞれほぼ一致することを
明らかにした。
【0007】湾曲部を有する連続鋳造装置で未凝固圧下
を施す方法には、(a) 単一ロール方式、(b) 個別ロール
方式、(c) 連結セグメントフレーム方式および(d) 単独
セグメントフレーム方式などが知られている。
【0008】(a)単一ロール方式 これは、鋳型直下または鋳片矯正後の水平部に一対の圧
下ロール(圧延機)または鍛圧機を設置するものである
(例えば、特開昭63−60051号公報、特開平3−
124352号公報参照)。
【0009】しかし、この方法で圧下量を大きくとる場
合、圧下速度(圧下勾配)を固定すれば、圧下ロール
径、鍛圧金型および圧下力の増大を招き、圧下設備が過
大となる。一方、ロール径および鍛圧金型のサイズを或
る程度規定すれば圧下速度が増大し、鋳片の内部割れが
発生する可能性が高まる。さらに、この方法は、凝固最
終位置近傍での軽圧下により鋳片内部品質の向上させる
ことを主な目的とするものである。
【0010】(b)個別ロール方式 これは、上記の問題を解決するため、湾曲部の各ロール
対に油圧シリンダを設け、これらを個別に昇降させるこ
とにより圧下を施すとともに、圧下ゾーンを長くとるも
のである(例えば、特開平2ー52159号公報参
照)。
【0011】この方法により、連続鋳造開始時〜圧下時
にかけて鋳片厚さの連続的な変化に対応して各圧下ロー
ルを昇降させることで、圧下パターンおよび圧下ゾーン
の変化にも適正に対応でき、しかも圧下開始位置を鋳片
凝固厚さの薄い湾曲部とすることで圧下力の低減も可能
となった。
【0012】しかし、この方法は非常に多数のロール対
を必要とし、その鋳片厚さ方向のロール圧下量の制御が
複雑であり、設備的にも過大となるという問題がある。
【0013】(c)連結セグメントフレーム方式 上記の問題を回避する方式として、上部セグメントフレ
ームを複数個連結し、昇降させるものがある。
【0014】図20は連結セグメントフレーム方式の例
を示す側面図である。図示するように、この場合では、
上部セグメントフレーム121 の圧下開始点側はフレー
ム13に固定ピン14で回動可能に連結され、さらに上
部セグメントフレーム121とその下流の上部セグメン
トフレーム122 とは連結ピン16で回動可能に連結さ
れている。符号18は下圧下ロール5′を備えた下部セ
グメントフレーム、1a は未凝固鋳片、10は薄鋳片で
ある。
【0015】連結ピン16による連結部を圧下用昇降装
置(圧下シリンダーまたは圧下ウォームジャッキ)15
で下降させ、上下圧下ロール5、5′群で未凝固鋳片1
a を圧下する。このとき、固定ピン14部を回転中心と
して上部セグメントフレーム121 を回転運動させるこ
とによって、下部セグメントフレーム18に設けた下圧
下ロール5′群との間で圧下パスラインの設定を行う。
この方法により、圧下用昇降装置15の個数が大幅に削
減され、制御も簡素化される。
【0016】しかし、この連結セグメントフレーム方式
は、各セグメント間に発生する圧下段差の解消には有効
であるが、圧下量が大きくなると連結構造であるために
次のような問題を有する。
【0017】圧下を行わない状態、すなわち鋳型から連
続鋳造機エンドまで鋳片の厚さが一定のパスラインにお
いて、上下の圧下ロールを正対させて配置した場合に
は、最終圧下を行う上部セグメントフレーム内の最後端
部の上圧下ロールとすぐ下流のロールとの間隔が離れす
ぎる。
【0018】図21は、この状況例を説明する側面方向
縦断面の概略図である。図示するように、圧下前のパス
ライン39の正対配置条件で油圧シリンダ4および上部
セグメントフレーム12とにより未凝固鋳片1a を圧下
すると、最終圧下を行う上部セグメントフレーム123
内の最後端部の上圧下ロール5とすぐ下流のロール17
との間隔L1が、L2に拡大する。
【0019】逆に、圧下時のパスラインにおいて、上下
の圧下ロールを正対させて配置した場合、最終圧下を行
う上部セグメントフレーム内の最後端部の上圧下ロール
とすぐ下流のロールとが干渉する。
【0020】図22は、この状況例を説明する側面方向
縦断面の概略図である。図示するすように、圧下時のパ
スライン40の正対配置条件では、最終圧下を行う上部
セグメントフレーム123 内の最後端部の上圧下ロール
5とすぐ下流のロール17とが干渉し、L2を確保するに
必要な間隔L1を採ることができない。上流側の上部セグ
メントフレームが下降するためには、隣接する下流側の
上部セグメントフレームも同時に下降しなければならな
い。このため圧下は、最下流側の上部セグメントフレー
ム123 が圧下を開始できる程度に薄い凝固殻の鋳片が
最下流側の上部セグメントフレーム123 の後端、すな
わち圧下ゾーン全体を通過するまで開始することができ
ず、したがって非定常部が長くなり、歩留りが悪化す
る。圧下開始時は圧下ゾーン全体にわたって鋳片が柔ら
かいため、各上部セグメントフレーム12が一気に圧下
時のパスラインまで下降し、それによる溶鋼の吐出によ
り鋳型上部から漏鋼する危険性がある。
【0021】連続鋳造装置においては、バルジング防止
の観点から、圧下ロールの間隔がさほど離れていないの
で、最上流側のセグメントフレーム121 の固定ピン1
4の位置は、最上流側の上部セグメントフレーム121
内の最初の上圧下ロール5よりも下流側に配置されるこ
とが多い。この場合の最上流側の上部セグメントフレー
ム121 による圧下では、固定ピン14よりも上流側の
上圧下ロール5は上部セグメントフレーム121 の回転
運動とともに浮き上がる(図21および図22の符号4
1参照)。
【0022】このように圧下開始位置が固定され、また
各上部セグメントフレーム12は連結されているため、
或る一つの圧下量および圧下パターンに対して上下圧下
ロール5、5′群の位置が予め決定されており、圧下量
および圧下パターンの変更時には鋳造装置全体を停機し
て上下圧下ロール5、5′群の位置を変更しなければな
らない。さらに、鋳型替えによる鋳片厚さの変更に対し
ても、上部セグメントフレーム12と向かい合う下部セ
グメントフレーム18との間の距離をその都度変更する
必要がある。
【0023】(d)単独セグメントフレーム方式 これは、単独セグメントでテーパー状の圧下パスライン
得る方法である(例えば、実開昭64−15467号公
報、実開昭64−49350号公報参照)。
【0024】これらは、鋳片内部品質の向上を目的とし
て発展した技術であり、主に凝固末期において0.5〜
2.0mm/m程度の軽度の圧下を行うものである。し
たがって、この方法には、大きい圧下を行う場合に次の
ような種々の問題点がある。
【0025】実開昭64−15467号公報の圧下装置
においては、圧下時の鋳片パスライン制御は各セグメン
トフレーム毎に備えた4個(入り側、出側で各2個)の
圧下シリンダの位置を制御することによりなされてお
り、鋳片温度および鋳片凝固厚さの変化による圧下反力
の変動に伴ってパスラインが変動し、製品厚さがばらつ
く。さらに、シリンダ位置検出器の精度が製品厚さのば
らつきの要因となる。
【0026】上記の圧下シリンダに付随するピストンロ
ッド連結部、トラニオン部のガタおよび摩耗が圧下ロー
ルのミスアラインメントをもたらすため、同上部に高い
製作精度および耐摩耗性が要求される。
【0027】実開昭64−49350号公報の圧下装置
においては、上部セグメントフレームの回転中心がコラ
ムスペーサー上端球面座部および鋳込み方向ガイドの球
面ブッシュ部の中心である必要があり、それらがずれた
場合には上記の球面座部およびブッシュ部が異常に摩耗
し、圧下時のパスラインを狂わせる可能性がある。
【0028】圧下量が大きい場合には、コラムスペーサ
ー〜上部セグメントフレーム間、圧下クランプシリンダ
連結部およびシリンダ支柱の上部セグメント貫通部に大
きな隙間が必要となるため、設備が大型化してしまう。
【0029】定常鋳込み時および圧下時のいずれにおい
ても、スクリュースペーサーがパスラインを規定するた
め、圧下開始時にまず同スペーサーを下降させてからシ
リンダ押し付け力を変更する必要があり、圧下パスライ
ンへの移行に時間がかかる。
【0030】そのため、目標とする鋳片厚さまで圧下す
る移行期間の鋳片長さが長くなり、テーパー形状の厚さ
が一様でない鋳片が発生し、歩留りが悪化する。
【0031】上記のように、各方式による圧下設備は、
凝固末期水平部でのテーパー圧下には適しているが、湾
曲部で未凝固鋳片に大きい圧下を加えることによる鋳片
サイジングには適していない。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】前記の特開平3−17
4962号公報の方法は、鋳片の未凝固圧下時の内部割
れを防止することができる方法については言及していな
い。すなわち、ロールによる未凝固圧下を与えて薄鋳片
を連続的に鋳造する場合において、抗張力出現温度(Z
ST)と延性出現温度(ZDT)と間の蓄積歪の最大値
を限界歪以下とするための具体的な手段は、未だ明らか
ではない。
【0033】生産性の効率化を図るために、鋳造速度の
高速(2. 5〜6m/min)化が望まれている。厚さ
70〜150mmの薄鋳片連続鋳造機の場合、鋳造速度
が大きくなるとロール間バルジングが大きくなり、ロー
ルによるバルジング圧下歪(以下、バルジング歪とい
う)が未凝固圧下歪に加算され、 内部割れ発生の危険性
が増す。
【0034】このように未凝固圧下歪が加算される場合
には、各種の歪みの総和の最大値が大きくなって限界値
を超えやすくなるから、一層内部割れの恐れが増大する
のである。従って、高速鋳造しながら未凝固圧下して薄
鋳片を製造する際には、未凝固圧下歪の低減に加えてバ
ルジング歪の抑制も重要課題である。
【0035】本発明の目的は、鋼の未凝固鋳片にロール
による圧下を加えて薄鋳片を連続的に鋳造する際に、圧
下ロールに適切な圧下量を与え、または更に圧下ロール
を連続鋳造装置内の適切な位置に配置し、もしくは更に
鋳片の冷却条件を適切にすることで、内部割れのない薄
鋳片を連続鋳造する方法および圧下条件などの変更にも
柔軟に対応可能で、しかも安価な装置を提供することに
ある。
【0036】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、次の
(1)〜(6) の薄鋳片の連続鋳造方法または装置にある。
【0037】(1)鋳型から引き抜かれた固液共存相を有
する未凝固鋳片をサポートロール支持によって連続的に
引き抜きながら圧下ロールで圧下する連続鋳造方法であ
って、鋳型直下から完全凝固に至るまでの間に配置され
た、ロール対単位毎の圧下が可能な複数対の圧下ロール
を用いて、圧下ロール1対当たりの下記で定義される
圧下量をPk (kは圧下ロール対の番号)とした場合、未
凝固圧下歪を抑制するために、上流側の圧下ロールの圧
下量を下流側の圧下ロールの圧下量以上とするように、 P1 ≧P2 ≧P3 ≧・・・≧Pk (但し、全てが等しく
なる場合を除く) とすることを特徴とする薄鋳片の連続鋳造方法。
【0038】圧下量:前段圧下ロールからの押し込み
量(mm) 以下、本発明の第1方法という。
【0039】(2)鋳型から引き抜かれた固液共存相を有
する未凝固鋳片をサポートロール支持によって連続的に
引き抜きながら圧下ロールで圧下する連続鋳造方法であ
って、鋳型直下から完全凝固に至るまでの間に配置さ
れ、複数対の圧下ロールを備えた、ブロック対単位毎の
圧下が可能な複数対の圧下ブロックを用いて、圧下ブロ
ック対数をi、圧下ブロック内の圧下ロール対数をj
(i)とし、圧下ブロック内の圧下ロール1対当たりの
下記で定義される圧下量をPi,j(i)とした場合、未凝
固圧下歪を抑制するために、同一圧下ブロック内の圧下
ロール対には同一圧下量を与え、かつ上流側の圧下ブロ
ックの圧下ロール1対当たりの圧下量は下流側ブロック
の圧下量以上とし、さらに下記式(1) により得られる各
圧下ブロック間の平均圧下勾配の差(Ri −Ri+1)を低
減するように、 第1ブロック:P1,1(1)=P1,2(1)=・・・=P1,j-1(1)=P1,j(1) 第2ブロック:P2,1(2)=P2,2(2)=・・・=P2,j-1(2)=P2,j(2) : : : : : 第iブロック:Pi,1(i)=Pi,2(i)=・・・=Pi,j-1(i)=Pi,j(i) で、かつ、 P1,1(1)≧P2,1(2)≧・・・≧Pi,1(i)(但し、全てが
等しくなる場合を除く) とすることを特徴とする薄鋳片の連続鋳造方法。
【0040】圧下量:同一圧下ブロック内での前段圧
下ロール対からの押し込み量(mm)
【0041】
【数2】
【0042】以下、本発明の第2方法という。
【0043】(3)固液共存相を有する未凝固鋳片をロー
ル圧下する際、湾曲部を有する連続鋳造装置を用い、さ
らに曲げ歪および/または矯正歪を抑制するために、曲
率半径が一定の円弧内で圧下することを特徴とする上記
(1) または(2) のいずれかの薄鋳片の連続鋳造方法。以
下、本発明の第3方法という。
【0044】(4)薄鋳片が熱延コイル用である場合に、
さらにバルジング歪を抑制するために、鋳型出口での鋳
片厚さを70〜150mm、鋳造速度を2.5〜6m/
min、鋳片サポートロールおよび圧下ロールのロール
ピッチを100〜250mm、二次冷却比水量を1.5
〜4.5リットル/( kg・steel)とすることを特徴とす
る上記(1) 、(2) または(3) のいずれかの薄鋳片の連続
鋳造方法。以下、本発明の第4方法という。
【0045】(5)湾曲部およびこの湾曲部に未凝固鋳片
の圧下ブロックを少なくとも一つ有する連続鋳造装置で
あって、圧下ブロックが、上圧下ロール昇降用の上部セ
グメントフレーム、この上部セグメントフレーム下部に
設けた複数の上圧下ロール、この上部セグメントフレー
ムを昇降させる昇降装置、この昇降装置を設ける門型の
上部固定フレーム、上部セグメントフレームに固定した
上流側ガイド軸および下流側ガイド軸、上部固定フレー
ムに固定した上流側ガイド軸上昇ストッパー、上流側ガ
イド軸下降ストッパーおよび上流側ガイド軸の鋳込み方
向ガイド、ならびに上部固定フレームに固定した下流側
ガイド軸上昇ストッパーおよび下流側ガイド軸回転下限
ストッパーを備え、上部セグメントフレームは、上流側
ガイド軸が鋳込み方向ガイドに沿って昇降すると同時に
湾曲部中心と上部セグメントフレーム中心を結ぶ法線
(以下、湾曲部法線という)方向に昇降可能となるよう
に、かつ、上流側ガイド軸をその下降ストッパーに押し
付けた状態で上流側ガイド軸の中心を回転中心として下
流側ガイド軸上昇ストッパーとその回転下限ストッパー
との間で回動可能となるように、門型の上部固定フレー
ムと連結され、さらに、門型の上部固定フレームの下部
に、複数の下圧下ロールを備えた下部セグメントフレー
ムを配設してなり、ミスアラインメント歪を防止するた
めのものであることを特徴とする薄鋳片の連続鋳造装
置。以下、本発明の第1装置という。
【0046】この装置の特徴は、上部セグメントフレー
ムを下降させて圧下する際、後述する図11に示す湾曲
部法線方向で、かつ鋳片厚さ方向の直進運動に加えて、
上流側ガイド軸を上流側ガイド軸下降ストッパーに押し
当てた状態で、上流側ガイド軸の中心を回転中心として
上部セグメントフレーム下流側の回転運動を可能とする
ことにより、圧下前の鋳片のパスラインを基準とすると
きには圧下後の上圧下ロールの位置と正規の圧下後の鋳
片のパスラインとのずれを微小にし、圧下後の鋳片のパ
スラインを基準とするときには圧下前の上圧下ロールの
位置と正規の圧下後の鋳片のパスラインとのずれを微小
にすることができるように、ガイド、ガイド軸およびス
トッパーを有する圧下ブロックを備えたことにある。
【0047】(6)上記(5) の圧下ブロックがさらに、上
昇、下降および回転下限の各ストッパー位置の可変装置
および可変制御装置を備え、操業中の鋳片の厚さ変更お
よび圧下量などの調整による操業の停止を回避するため
のものであることを特徴とする薄鋳片の連続鋳造装置。
以下、本発明の第2装置という。
【0048】この装置の特徴は、加えてさらに、操業中
の鋳片の厚さ変更、圧下量の調整および圧下パターンの
変更を行うために、上部セグメントフレームの昇降スト
ロークおよび回転角度を操業中に可変にすることができ
るような圧下ブロックを備えたことにある。
【0049】
【発明の実施の形態】連続鋳造中に発生する鋳片の内部
割れの原因は、前述のように鋳片の凝固界面で発生する
内部歪である。この内部歪の主な発生要因としては、溶
湯静圧によりロール間で発生するバルジング、鋳片引き
抜き過程でのロールによる曲げおよび矯正、サポートロ
ール、曲げロールおよび矯正ロールのミスアラインメン
ト、熱応力ならびに未凝固圧下が挙げられる。
【0050】図1は、未凝固圧下歪の抑制を目的とする
本発明の第1方法を適用するための、複数対の圧下ロー
ルを備えた連続鋳造装置の例を示す側面方向縦断面の概
略図である。この例はVB型と称される垂直曲げ型の連
続鋳造装置であるが、S型(湾曲型)または垂直型の連
続鋳造装置であってもよい。
【0051】圧下帯9は、各ロール対単位毎の圧下が可
能となるように油圧シリンダ4を個々に備えた複数対の
圧下ロール51 〜515からなる。この圧下帯9、すなわ
ち圧下ロール5対群の配置位置は、鋳型2の直下から完
全凝固に至るまでの間であれば特に限定しないが、図1
に示すように曲げ帯7と矯正帯8との間とするのが望ま
しい。
【0052】溶鋼1は鋳型2に注入された後、二次冷却
帯9′内に設けた二次冷却スプレー群(図示せず)等の
冷却により徐々に凝固しながら未凝固鋳片1a となり、
サポートロール3の支持を受けて連続的に引き抜かれ
る。
【0053】図1に示すような装置を用いて薄鋳片10
を製造しようとして、固液共存相を有する未凝固鋳片1
aを油圧シリンダ4により昇降移動が可能な圧下ロール
5群によってただ単に圧下すると、前記の未凝固圧下歪
以外の内部歪の発生要因に加えてさらに、鋳片の凝固界
面での未凝固圧下歪の発生要因を増加させることにな
る。その結果、圧下ロール5群の圧下によって製造され
る薄鋳片10には内部割れが発生する。
【0054】しかし、本発明者らは、ロール圧下の際に
薄鋳片に発生する未凝固圧下歪を有限要素法(以下、F
EMという)によって求め、連続鋳造装置内で発生する
未凝固圧下歪について抗張力出現温度(ZST)と延性
出現温度(ZDT)との間での歪みの蓄積を考慮するこ
とで、薄鋳片の内部割れ発生を防止することができると
いう新知見を得た。
【0055】まず、本発明の基になった新知見を具体的
に説明する。
【0056】図2は、鋳片の未凝固圧下を行わない従来
の連続鋳造装置内で発生する内部歪とメニスカスからの
距離との関係を、歪みの蓄積を考慮しないで示す図であ
る。
【0057】図2において、Aは鋳造中に発生するバル
ジング歪、Bは曲げ歪、Cは矯正歪であり、それぞれF
EMによって求めた値である。図2に示す内部歪の発生
状況は、連続鋳造装置の曲げおよび矯正の場所ならびに
点数を除けば、連続鋳造装置内で発生する鋳片の内部歪
としては、一般的なものである。
【0058】ところで、前記特開昭3−174962号
公報に示したとおり、鋳片の内部割れは歪みの履歴を考
慮した蓄積歪の最大値がその鋼種の限界歪を超えた時に
発生し、その歪の履歴(蓄積)区間は、鋳片凝固過程に
おいて抗張力出現温度(ZST)〔固相率0.8相当〕
と、延性出現温度(ZDT)〔固相率0.99相当〕と
の間の温度域である。この限界歪は、C含有量が0.2
〜0.3mass%であれば0.9%程度である。
【0059】図3は、鋳片厚みが100mmである場合
の、抗張力出現温度(ZST)〔固相率0.8〕および
延性出現温度(ZDT)〔固相率0.99〕に相当する
凝固殻厚さとメニスカスからの距離との関係の例を示す
図である。図3において、曲線Dは鋳片の固相率fs が
0.8の凝固殻厚さを示す曲線であり、曲線Eは鋳片の
固相率fs が0.99の凝固殻厚さを示す曲線である。
この場合の機長Lは、13mである。
【0060】図3のような凝固状態の場合では、鋳片内
部に歪みが蓄積される区間(以下、歪蓄積区間という)
は、上記二つの凝固殻厚さ曲線間の距離となる。図示す
るように、装置内の鋳片のメニスカスからの或る距離、
例えばF1 、F2 までにおける歪蓄積区間は、G1 、G
2 で示される範囲である。
【0061】まず歪蓄積区間Gに着目すると、鋳片の凝
固末期を除いてメニスカスからの距離Fが短い上流側か
ら下流側に行くに従って、歪蓄積区間Gが長くなってい
ること明らかである。
【0062】図4は、内部歪に起因する蓄積歪とメニス
カスからの距離との関係を示す図である。この蓄積歪
は、鋳片の未凝固圧下を行わない従来の鋳造装置内で発
生する、図2に示す内部歪が蓄積されたものである。図
4において、Aa はバルジング蓄積歪、Ba は曲げ蓄積
歪、Ca は矯正蓄積歪を示す。蓄積歪とは、このような
歪蓄積区間Gの間で発生する各内部歪の総和(積分)で
ある。
【0063】ここで、図2においてほぼ均一に発生して
いるバルジング歪Aに注目すると、歪みの蓄積を考慮し
た場合、歪蓄積区間Gが下流側に行くにしたがい長くな
るため、バルジング歪Aの蓄積回数が増えることにな
る。このため、バルジング蓄積歪Aa は下流側へ行くに
したがい大きくなって行くことが確認できる。
【0064】図3および図4に示すような、内部歪の蓄
積が生ずる凝固進行過程において、さらに未凝固圧下を
加えるとした場合を考えると、鋳片が受ける未凝固圧下
歪の蓄積回数は、下流側に行くほど多くなることにな
る。
【0065】次に、鋳片内部に固液共存相を有する未凝
固鋳片をロール圧下した時に発生する内部歪および総蓄
積歪を、図5に基づいて説明する。
【0066】図5は、未凝固圧下歪を含む内部歪および
その総蓄積歪とメニスカスからの距離との関係を示す図
である。この内部歪は、鋳片内部に固液共存相を有する
未凝固鋳片をロール圧下した時に連続鋳造装置内で発生
した歪みである。そして、図5においてHは、図1に示
す15対の圧下ロール5群(51 〜515) に一定割合で
増加する圧下量を与えた場合の未凝固圧下歪を示してお
り、他のバルジング歪A、曲げ歪Bおよび矯正歪Cと同
様にFEMによって算出したものである。
【0067】図1に示す装置の場合に未凝固鋳片1a の
凝固殻の曲がり挙動を考えると、凝固殻1b が、第1段
の圧下ロール51 のすぐ上流の曲げ帯7のサポートロー
ル3と最終段の圧下ロール515とにおいては、他の圧下
ロール51 〜514と比較して、大きく折れ曲がることに
なる。
【0068】すなわち、第1段の圧下ロール51 のすぐ
上流の曲げ帯7のサポートロール3においては、図5に
示すように、鋳片凝固界面では圧縮歪が発生して大きな
未凝固圧下歪は発生しないが、最終段の圧下ロールル5
15ではかなり大きな未凝固圧下歪が発生する。また、こ
れら除く他の圧下ロール51 〜514では、ほぼ均一な未
凝固圧下歪が発生する。そして、これらの内部歪につい
て前述の歪蓄積区間Gを考慮すると、図5に示すような
総蓄積歪分布となる。
【0069】次に、本発明の第1方法を説明する。
【0070】前述の図3に示す歪蓄積区間Gの長さと図
5に示す未凝固圧下歪の発生状況および総蓄積歪分布状
況とを併せて考えると、鋳型直下から完全凝固に至るま
での間に配置された、1対のロール単位毎の圧下が可能
な複数対の圧下ロール51 〜5k (図1参照)を用い
て、圧下ロール1対当たりの下記で定義される圧下量
をPk (k は圧下ロール対の番号)とした場合、歪蓄積
区間Gの短い連続鋳造装置の最も上流側の圧下ロール5
1 には大きな圧下量P1 を与え、歪蓄積区間Gの長さの
増加に伴って圧下ロール5k の圧下量Pk を次第に減少
させる、即ち、 P1 ≧P2 ≧P3 ≧・・・≧Pk 但し、圧下量Pk の全てが等しくなる場合を除く。
【0071】圧下量:前段圧下ロールからの押し込み
量(mm) とする未凝固圧下を行うことで、未凝固圧下によって新
しく加わる未凝固圧下蓄積歪の発生を未凝固圧下実施前
の蓄積歪分布状況に合わせて調整し、かつ総蓄積歪の最
大値を限界歪以下に抑制することが可能となって、内部
割れ防止が達成されるのである。
【0072】この時、各段の圧下ロール51 〜5k の圧
下量については、圧下勾配をRk 〔=(Pk /L bk )
×100(%)〕とした場合、鋼種別の歪蓄積区間Gの
長さと限界歪の違いにもよるが、隣接する圧下ロールの
圧下勾配差を少なくすれば良好な内部割れ防止結果を得
ることができる。望ましい圧下勾配差は炭素鋼の場合で
5%以下である。なお、Pk は k番目の圧下ロール対の
圧下量(mm)、L bk は k番目の圧下ロールのロール
ピッチ(mm)である。
【0073】次に、本発明の第2方法について説明す
る。
【0074】図6は、本発明の第2方法を適用するため
の、ブロック単位毎の圧下が可能な複数対の圧下ブロッ
クを備えた連続鋳造装置の例を示す側面方向縦断面の概
略図である。この例はVB型と称される垂直曲げ型であ
るが、S型または垂直型の連続鋳造装置であってもよ
い。図6の場合、圧下帯9、すなわち3対の圧下ブロッ
ク6a 、6b 、6c は曲げ帯7と矯正帯8との間に配置
されており、このような配置とするのがよい。しかし、
圧下帯9の配置は、鋳型2の直下から、圧下を実施した
後でも最終凝固位置が最終圧下ロールよりも下流側とな
るまでの間であれば、特に限定しない。
【0075】図6の場合、圧下ブロック6a 、6b 、6
c はいずれも、5対ずつの圧下ロール51 〜55 、56
〜510、511〜515からなり、ブロック対単位毎の圧下
を可能とするために、各2個の油圧シリンダ4を備えて
いる。
【0076】図6に示すような、ブロック構造とした圧
下ロールを備えた連続鋳造装置においても、各圧下ブロ
ック6a 、6b 、6c を油圧シリンダ4によって昇降移
動させ、未凝固鋳片1aをロール圧下することにより、
薄鋳片10の製造が可能となる。
【0077】このような圧下ブロック対単位の圧下で
は、本発明の第1方法のようなロール対単位毎の圧下と
比較して、圧下実施前後での鋳片のパスラインを両方と
も正確に合致させることが困難である。しかし、圧下実
施後のパスラインが適切となるように圧下ロールレイア
ウトを決定し、適切な圧下装置または機構(後述する本
発明の第1および第2の装置参照)を用いることによ
り、圧下実施前のパスラインの「ずれ」を極く少量とす
ることができる。但し、圧下ブロック6a 〜6c 内の圧
下ロール51 〜515の対数が少ない等の理由により、圧
下ロール51 〜515毎に適切な圧下量を与えても圧下実
施前後のパスラインを正確に設定することが困難である
場合には、本発明の第1方法を適用すればよい。
【0078】この本発明の第2方法においても、圧下量
については、前述の図3および図5に示す歪蓄積区間G
の長さと未凝固圧下歪の発生状況および総蓄積歪分布状
況との関係から、最も上流側の第1の圧下ブロック6a
に大きな圧下量を与え、下流側の第2および第3の圧下
ブロック6b 、6c へ行くにしたがって圧下量を減少さ
せることが、蓄積歪の増加を避けるための有効な未凝固
圧下方法となる。
【0079】ここで、隣接する圧下ブロック6a と6b
との間、または6b と6c との間での未凝固鋳片1a の
凝固殻1b の曲がり挙動について注目すると、凝固殻1
b が各圧下ブロック6a 〜6c 間での平均圧下勾配の差
によって折り曲げられる。その結果、上流側の圧下ブロ
ック内の最終圧下ロール直下の凝固界面には、未凝固圧
下歪が発生する。
【0080】このため、本発明の第2方法では次のよう
な圧下を施す。
【0081】圧下ブロック対数をi、圧下ブロック内の
圧下ロール対数をj(i)とし、圧下ブロック内の圧下
ロール1対当たりの下記で定義される圧下量をP
i,j(i)とした場合、、各圧下ブロックの圧下量を、 第1ブロック:P1,1(1)=P1,2(1)=・・・=P1,j-1(1)=P1,j(1) 第2ブロック:P2,1(2)=P2,2(2)=・・・=P2,j-1(2)=P2,j(2) : : : : : 第iブロック:Pi,1(i)=Pi,2(i)=・・・=Pi,j-1(i)=Pi,j(i) で、かつ、 P1,1(1)≧P2,1(2)≧・・・≧Pi,1(i) 但し、圧下量をPi,j(i)の全てが等しくなる場合を除
く。
【0082】圧下量:同一圧下ブロック内での前段圧
下ロール対からの押し込み量(mm) とする。
【0083】そして、各圧下ブロックの平均圧下勾配R
i を下記式(1) のように定義すると、各圧下ブロック間
の平均圧下勾配の差(Ri −Ri+1)によって発生する未
凝固圧下歪を抑制するためには、隣接する圧下ブロック
間の平均圧下勾配の差(Ri−Ri+1)を小さくすれば、
圧下ブロック対単位で未凝固鋳片を圧下する連続鋳造装
置においても、新しく加わる未凝固圧下蓄積歪の発生を
未凝固圧下実施前の蓄積歪分布状況に合わせて調整する
とともに、総蓄積歪の最大値を限界歪以下に抑えること
ができ、内部割れ防止が達成される。望ましい平均圧下
勾配差は炭素鋼の場合で5%以下である。
【0084】
【数3】
【0085】以上のとおり、本発明の第1および第2方
法はいずれも、未凝固圧下によって加わる歪みの蓄積を
制御することにより、薄鋳片の内部割れを防止するもの
である。
【0086】次に、本発明の第3方法について説明す
る。
【0087】この方法は、湾曲部を有する連続鋳造装置
を用い、本発明の第1方法または第2方法にしたがって
固液共存相を有する未凝固鋳片をロール圧下する際、曲
率半径が一定の円弧内で圧下することにより、矯正歪ま
たは/および曲げ歪による総蓄積歪の増加を抑制し、同
様に薄鋳片の内部割れを防止するものである。
【0088】曲湾部を有する連続鋳造装置(S型、VB
型)においては、ロール圧下を実施する以前から、S型
では矯正歪、VB型では曲げ歪および矯正歪が発生す
る。図1に示すようなVB型では、歪みの蓄積を考慮し
た場合には、図4に示すように、曲げ帯7および矯正帯
8において大きな曲げ蓄積歪Ba および矯正蓄積歪Ca
が発生する。
【0089】曲湾部を有する連続鋳造装置を用いて未凝
固鋳片1a を圧下するために、圧下帯9の位置を鋳型2
の直下から完全凝固に至るまでの間で、または曲げ帯7
および矯正帯8をも含めたゾーン内で自由に選定する
と、最初から曲げ歪や矯正歪が発生する未凝固鋳片1a
の凝固界面に更に未凝固圧下歪が加算されることになる
ので、薄鋳片10内に内部割れが発生する。また、内部
割れの発生を防ぐために総圧下量を減少しなければなら
なくなる。
【0090】これを回避するには、圧下帯9、すなわち
圧下ロール5群の配置はロール対毎の圧下または圧下ブ
ロック対毎の圧下を問わず、連続鋳造装置内の圧下ロー
ル5対群の配置を曲率半径が一定の円弧内とすることが
できるような、図1および図6に示す一定円弧範囲11
とする必要がある。すなわち、この一定円弧範囲11
は、曲げ帯7よりも下流側で、矯正帯8よりも上流側の
圧下ロール5対群のロール配置状態が一定曲率半径の円
弧となる箇所である。
【0091】上記の圧下ロール5対群の配置により、曲
げ帯7および矯正帯8で発生した蓄積歪の最大値付近に
新たに未凝固圧下歪が加算されることがなくなり、ロー
ル圧下量の調整が容易となる。これは、図5に示されて
いるように、未凝固圧下歪Hが加わる場所と曲げ歪Bお
よび矯正歪Cが加わる場所とが重なることを回避できる
ため、曲げ帯7および矯正帯8で発生した蓄積歪の最大
値付近に新たに未凝固圧下歪Hが加算されることがな
く、総蓄積歪の増加の抑制が可能となるからである。
【0092】したがって、本発明の第3方法は、蓄積歪
の増加の抑制を容易にもたらし、内部割れ防止に対して
有効なものとなる。
【0093】次に、本発明の第4方法を説明する。
【0094】この方法は、鋳片を高速鋳造しながら未凝
固圧下して薄鋳片とする際に、バルジング歪が更に未凝
固圧下歪に加わるのを抑制して限界歪以下とし、内部割
れの発生を防止するものである。
【0095】このため、本発明の第4方法における鋳造
条件を、本発明の第1から第3までの方法のいずれかを
用い、薄鋳片の用途を熱延コイルに限定し、鋳型出口で
の鋳片厚さで70〜150mm、鋳造速度で2.5〜6
m/min、鋳片サポートロールおよび圧下ロールのロ
ールピッチで100〜250mm、二次冷却の比水量で
1.5〜4.5リットル/( kg・steel)とする。
【0096】上記鋳片厚さの範囲70〜150mmは、
熱延コイルの製造に好適なものとして限定したものであ
る。鋳造速度の下限2.5m/minは上記厚さの薄鋳
片を連続鋳造で製造する際に生産性を確保するための下
限値、一方、上限6m/minは薄鋳片表面品質の確保
が可能な上限値である。
【0097】0.2mass%Cの炭素鋼では、後述する実
施例で示すように内部割れ発生限界歪は0.9%であ
る。内部割れ防止のためには、 この内部割れ発生限界歪
を鋼種毎に明らかにしておくことが肝要であるが、熱延
コイル用の鋼種として、C含有量は最高で0.3mass%
と考えられる。C含有量量が0.3mass%の場合の内部
割れ発生限界歪は、本発明者らの調査の結果、 0.2ma
ss%の場合と差がなく、ほぼ0.9%であることが判明
している。
【0098】未凝固圧下で発生する蓄積歪は、前述の本
発明の第1〜第3の方法で低減可能であるが、 これを0
とすることは不可能であり、0.2%程度の歪みの蓄積
は許容せざるを得ない。従って、熱延コイル用鋼種の最
も割れ感受性が高い0.3mass%Cの炭素鋼を対象とし
た時は、限界歪が0.9%であるので、内部割れ発生防
止のためには、未凝固圧下歪以外の歪みを少なくとも
0.7%未満に抑制する必要がある。
【0099】0.3mass%よりもC含有量の低い他の鋼
種については、限界歪はもっと大きくなるので、未凝固
圧下歪以外の歪みを0.7%よりも小さくしておけば、
内部割れの問題はない。
【0100】未凝固圧下歪以外の歪みとしては、前述の
ように曲げ歪、矯正歪およびバルジング歪があり、これ
らも不可避的に発生する。しかし、曲げ歪および矯正歪
につては、本発明の第3方法に示したように、それらの
発生位置が曲げ帯および矯正帯に限定されており、その
影響のない場所で未凝固圧下を実施することで、総蓄積
歪の低減を図ることができる。
【0101】しかし、バルジング歪はすべてのロールで
発生し、かつ鋳造速度の増加により大きくなり、個々の
ロールでの発生歪は大きくなるため、その蓄積歪もかな
り増大することになる。従って、内部割れ防止のために
は、未凝固圧下歪以外の歪として、バルジング歪を0.
7%未満に抑制する必要がある。バルジング歪に影響す
る因子として鋳造速度以外で制御可能なものは、鋳片サ
ポートロールおよび圧下ロールのピッチならびに二次冷
却の比水量である。
【0102】このロールピッチは、後述する実施例で示
すように、必ずしもロール間毎で一定値とは限らず、設
備の都合上,わずかずつ値が違う場合が多い。しかし、
一般的には、ある区間ではほぼ一定値になっており、ロ
ール間でその値を急激に大きく変えることはない。ま
た、通常、連続鋳造機の上流側の圧下帯では小さく、下
流側の圧下帯では大きくとる場合が多い。従って、ここ
でいうロールピッチとはサポートロール部および圧下帯
での平均的な代表値を指すものである。
【0103】未凝固圧下ロールだけでなく、サポートロ
ールのロールピッチを問題にする理由は、歪蓄積範囲が
広い場合、未凝固圧下帯よりも上流側で発生するバルジ
ング歪が未凝固圧下帯にも残存し、かつ、未凝固圧下帯
よりも下流側でも未凝固圧下歪の蓄積が残存し、その部
分のバルジング歪との総蓄積歪が大きくなることがある
ためである。
【0104】ロールピッチが250mmを超え、二次冷
却の比水量が1.5リットル/( kg・steel)未満である
と、ロール1対当たりのバルジング歪が大きくなり、総
蓄積歪も大きくなる。
【0105】図7に基づいて上記の現象を説明する。図
7は、厚さ70〜150mmの薄鋳片のバルジング歪に
起因する蓄積歪(バルジング蓄積歪)の最大値と、二次
冷却の比水量およびロールピッチとの関係を示す図であ
る。鋳造速度は、図7(a) の場合で2.5m/min、
図7(b) の場合で4m/min、図7(c) の場合で6m
/minである。これらのバルジング歪は、薄鋳片のク
リープ変形を考慮したバルジング歪解析により、蓄積歪
として求めたものである。
【0106】図7に示すように、6m/minの鋳造速
度では、ロールピッチが250mmを超え、二次冷却の
比水量が1.5リットル/( kg・steel)未満となると、
バルジング蓄積歪が著しく増大し、限界歪(0.7%)
以上となる。鋳造速度が4m/min以下の場合には、
ロールピッチの臨界値が250mmよりも大きくなり、
比水量の臨界値は1.5リットル/( kg・steel)よりも
小さくなる。
【0107】上記のように、鋳片厚さが70〜150m
m、鋳造速度が2.5〜6m/minの高速時では、鋳
片サポートロールおよび圧下ロールのロールピッチを2
50mm以下、二次冷却の比水量を1.5リットル/(
kg・steel)以上とすれば、バルジング蓄積歪の最大値を
0.7%(前述の許容値)未満とすることができる。
【0108】ロールピッチの下限は、ロール径をいくら
にするかで制限があり、高速鋳造の場合は熱負荷が大き
く、あまり小さくすることはできない。ロール径の現実
的な最小径は100mmであり、従ってロールピッチの下
限も100mmと考えられる。
【0109】一方、二次冷却では、比水量を大きくして
強冷却すると、鋳片温度が著しく低下して矯正反力が増
大し、鋳片引き抜き不能という事態が発生する。これを
防ぐための二次冷却の比水量の上限は4.5リットル/
( kg・steel)である。
【0110】次に、本発明の第1装置を説明する。
【0111】一般に、連続鋳造装置における湾曲部の半
径は約3〜15m程度である。未凝固鋳片に対する大き
い圧下を、この湾曲部に設けた上部セグメントフレーム
の昇降で実施した場合、圧下時の鋳片上部のパスライン
の湾曲半径は、圧下前の鋳造時のパスラインの湾曲半径
から変化する。
【0112】本発明者は、湾曲部半径に比べ鋳片厚さ
(および圧下量)が著しく小さいことから、この湾曲半
径の変化率が極めて小さいことに着目し、この二つ(圧
下前後)の鋳片のパスラインを重ね合わせることができ
れば、圧下の実施の有無にかかわらず、上部セグメント
フレームのロール位置を一義的に決定できると考えた。
【0113】その具体策が、圧下前後における湾曲部半
径の中心の移動に対応して上部セグメントフレームを直
進運動に加えて回転運動させ、近似的に重ね合わせる方
法である。この方法により、ミスアラインメント歪を軽
減させることができる。
【0114】図8および図9に基づいて本発明の第1装
置の構成例を説明する。
【0115】図8は、本発明の第1装置で用いる圧下ブ
ロック1個の構造概念を示す側面方向の縦断面概略図で
ある。図9は、湾曲部およびこの湾曲部に少なくとも一
つの圧下ブロックを有する連続鋳造装置の要部の概念を
示す側面方向の縦断面概略図である。
【0116】図8および図9に示すように、1個の圧下
ブロックは少なくとも、上圧下ロール5群を昇降させる
ための上部セグメントフレーム12、この上部セグメン
トフレーム12の下部に備えた上圧下ロール5群、この
フレーム12に固定して設けた上流側ガイド軸19およ
び下流側ガイド軸20、このフレーム12を昇降させる
昇降装置、例えば油圧シリンダ4、油圧シリンダ4を設
けるための門型の上部固定フレーム25、このフレーム
25に固定して設けた、各ガイド軸19、20の停止位
置を決定するための下降ストッパー21、上昇ストッパ
ー22および回転下限ストッパー23ならびに上流側ガ
イド軸19の昇降移動のための鋳込み方向ガイド26を
備えている。
【0117】さらに、下圧下ロール5′群を支えるため
の下部セグメントフレーム18を備えている。この下部
セグメントフレーム18は、前記の門型の上部固定フレ
ーム25の下部とも連結される。
【0118】油圧シリンダ4は、上部セグメントフレー
ム12の上流側と下流側とに各2個の計4個、もしくは
上流側と下流側との中央部に各1個の計2個を備える。
【0119】鋳込み方向ガイド26の方向は、後述する
図11に示す湾曲部中心Oと上部セグメントフレームの
中心を結ぶ法線(湾曲部法線)42に平行になるように
設けられており、鋳込み方向ガイド26は、上流側ガイ
ド軸19および下流側ガイド軸20を上記の湾曲部法線
方向に直線摺動、すなわち昇降させるためのものであ
る。したがって、上部セグメントフレーム12は、油圧
シリンダー4により上流側ガイド軸19が鋳込み方向ガ
イド26に添うよう昇降すると同時に湾曲部法線方向に
昇降する。
【0120】さらに、油圧シリンダ4のシリンダロッド
28と上部セグメントフレーム12とは、回動可能とな
るようにピン29構造で連結される。油圧シリンダ4も
同様に、固定金具30を介して門型の上部固定フレーム
25とピン29構造で連結される。
【0121】符号27は、上部セグメントフレーム12
を下降させて上流側ガイド軸19を下降ストッパー21
に押し当てて未凝固鋳片1a の圧下を実施するときの位
置における上部セグメントフレーム12の回転中心であ
る。この回転は回転下限ストッパー23により停止され
る。
【0122】図8に示すように、最上流側の圧下ロール
5、5′の鋳込方向位置は、上流側ガイド軸19の回転
中心27よりも必ず上流側になるように、上部セグメン
トフレーム12の上流側ガイド軸19よりも上流側に設
ける。この配置により、前述の図21および図22に示
す浮き上がり41が回避できる。
【0123】複数の圧下ブロックを備える場合、各上部
セグメントフレーム12は連結されない(図6の圧下ブ
ロック6a 、6b および6c 参照)。
【0124】図8および図9の圧下ブロックでは、圧下
は次のように行う。まず、鋳込み開始〜圧下開始まで
は、上部セグメントフレーム12を圧下ロール5、5′
対群が圧下前のパスライン39に添うように上昇させ
る。その所定位置は、上流側ガイド軸19および下流側
ガイド軸20が各々の上昇ストッパー22と当たる位置
を調整することにより定められる。
【0125】圧下開始後は、上部セグメントフレーム1
2を上圧下ロール5群が圧下時のパスライン40に添う
ように下降させる。その際、上流側ガイド軸19は下降
ストッパー21に当たり、その位置で回転中心27を中
心として上部セグメントフレーム12の下流側ガイド軸
20を回転下限ストッパー23に当たる位置まで回転さ
せて圧下を行う。
【0126】上圧下ロール5群は、圧下前のパスライン
39あるいは圧下後のパスライン40に添った時に下圧
下ロール5′群と正対するように配置しておく。
【0127】圧下時は、油圧シリンダー4に変動分を考
慮した圧下反力+バルジング力よりも大きな力をかける
ことにり、所定の圧下パスラインを維持し製品厚さを一
定に保つ。
【0128】すなわち、複数の上圧下ロール5群を有す
る上部セグメントフレーム12を油圧シリンダー4によ
り下降させるとともに、上流側ガイド軸19および下流
側ガイド軸20を下降ストッパー21および回転下限ス
トッパー23により、上部セグメントフレーム12の下
降時の動作が前記の法線方向への直進だけではなく回転
を行うことができるようにするにより、上圧下ロール5
群が圧下時の鋳片パスラインに沿うように降下させるこ
とができる。一方、上部セグメントフレーム12の上昇
時は、上記各ガイド軸19、20の位置を上部固定フレ
ーム25に固定した上昇ストッパー22により規定し、
上圧下ロール5群が鋳造時の圧下前の鋳片パスラインに
沿うように上昇させることができる。
【0129】このような方法によって、鋳造開始〜圧下
時の鋳片厚さの変化に対応することが可能となる。すな
わち、圧下時のパスライン40を各ガイド軸19、20
および各ストッパー21、22、23によって規定する
ことにより、圧下力を過度にかけても未凝固鋳片1a お
よび圧下ロール5、5′群には過大な力がかかることは
なく、しかも圧下力の制御も不要である。圧下時のパス
ラインは、圧下反力+バルジング力よりも大きな圧下力
をかけるだけで決まり、鋳片温度や鋳片凝固厚さが変化
し圧下反力が変動しても、圧下パスラインを維持するこ
とができる。
【0130】図10に基づいて、圧下時の鋳片パスライ
ンに圧下前すなわち鋳造時の鋳片パスラインとを重ね合
わせた場合の、パスラインの「ずれ」を説明する。次い
で、図11に基づいて、前述のように上部セグメントフ
レームに直進に加え回転運動が可能な機構を備えること
が必要な理由について説明する。
【0131】図10は、鋳片の未凝固圧下を説明する側
面方向の縦断面の概念図である。図10の場合は、全圧
下ゾーンを連続鋳造装置の湾曲部の円(半径R)の中心
Oからみて角度θ、圧下量を△tとし、圧下速度を一定
とした例である。
【0132】未凝固鋳片1a の圧下時のパスラインの3
点(始点Pa、中点Pb、終点Pc)を通る円は一義的
に決まる。ここで、その円の半径をR″、中心をO″と
し、この円の2点PaおよびPcを通るように半径R′
(=Ra;圧下前の鋳片パスライン)を重ね合わせる
と、その円の中心O′は点PaおよびPcの中点Mと
O″とを結ぶ直線上に位置する。よって、点Paおよび
点Pcを通る二つの円弧の中点の距離が、パスラインの
「ずれ」の最大値δであるといえる。
【0133】なお、図10に示すパスラインの重ね合わ
せは、Paを中心として点Oを点MとO″を結ぶ直線上
へ回転移動させたことに等しい。
【0134】実機においては、図10のように点Paを
中心として湾曲部中心Oを点PaおよびPcを通る半径
Rの円の中心O′に回転移動させるには、点Paが圧下
ロール5と未凝固鋳片1a との接点であるため、上圧下
ロール5群の最上流ロール自身が回転移動の中心となる
ようにガイドしなくてはならない。しかしながら、上昇
および下降ストッパー22、21や鋳込み方向ガイド2
6の配置が困難であるため、実際には実現しない。すな
わち、実機では各ガイド19、20を上圧下ロール5群
と離れた位置に設置せざるをえない。
【0135】点Oを点O′に移動するには、この回転中
心である上流側ガイド軸19自身が湾曲部法線方向に直
線移動するような機構にし、図10に示す「ずれ」の最
大値δを調整する必要がある。このため、上流側ガイド
軸19自身に湾曲部法線方向に直線運動を与えて、点O
の点O′への移動を可能にしたのである。
【0136】図11により、上記のような湾曲部中心の
移動を行う場合について幾何学的に説明する。
【0137】図11は、上部セグメントフレーム12の
各ガイド軸19、20を上圧下ロール5群よりも上方
で、上流側および下流側に各々配置し、鋳込み方向ガイ
ド26の方向は、湾曲部法線42の方向に平行に配置し
た場合の、未凝固鋳片の圧下を説明する側面方向の縦断
面の概念図である。
【0138】いま、各ガイド軸19、20の上昇位置、
即ち圧下前の位置を基準として、湾曲部中心OがO′に
移動するように、上部セグメントフレーム12の直進量
および回転角度を求める。上流側ガイド軸19を中心と
して湾曲部中心Oを回転させ、O′を通り上部セグメン
トフレーム12の中心線と平行な直線に交叉するまでの
回転角度をθs、その交叉点とO′までの距離をdとす
る。この距離dおよび回転角度θsとが、上部セグメン
トフレーム12の湾曲部法線42方向への直進量および
回転角度である。
【0139】この二つの量は、上流側ガイド軸19の下
降ストッパー21の位置と下流側ガイド軸20の回転下
限ストッパー23の位置によって決まる。
【0140】次に、図12および図13により、本発明
の第2装置を説明する。
【0141】この装置は、上記の下降ストッパー21お
よび回転下限ストッパー23の位置をウオームジャッキ
等の機械装置および電気制御装置で可変にすることによ
り、操業中においても鋳造装置の停機なしに、圧下量の
調整および圧下パターンの変更に対応して、上部セグメ
ントフレーム12の湾曲部法線方向への直進量、および
回転角度の調整を可能とした圧下ブロックを備えたもの
である。更に、各上昇ストッパー22位置も同様に可変
にすることにより鋳造装置の停機なしに、鋳型替えによ
る製造鋳片の厚さ変更にも対応できるようにした圧下ブ
ロックを備えたものである。
【0142】図12は、上記圧下ブロック1個の上流側
および下流側正面の一部縦断面概略図である。図12
(a) は上流側、図12(b) は下流側である。
【0143】図12(a) に示す上流側では、1個の圧下
ブロックは少なくとも、上圧下ロール5群を昇降させる
ための上部セグメントフレーム12、この上部セグメン
トフレーム12の下部に備えた上圧下ロール5群、この
フレーム12に固定して設けた上流側ガイド軸19、こ
のフレーム12を昇降させる昇降装置、例えば油圧シリ
ンダ4、油圧シリンダ4を設けるための門型の上部固定
フレーム25、ガイド軸19の停止位置を決定するため
の下降ストッパー21、上昇ストッパー22およびガイ
ド軸19の昇降移動のための鋳込み方向ガイド26を備
えている。このように、基本的な構成および配置は図8
の場合と同じである。
【0144】図12の場合、上流側ガイド軸19、下降
ストッパー21、上昇ストッパー22および鋳込み方向
ガイド26は門型の上部固定フレーム25に直接連結さ
れない。未凝固鋳片1a の厚さ変更、または圧下量の変
更のために備えたウォームジャッキ24−1、24−3
およびウォーム31によって、上昇ストッパー22、下
降ストッパー21および鋳込み方向ガイド26の上下方
向の位置移動の調整および決定が可能となされている。
【0145】図12(b) に示す下流側では、下流側ガイ
ド軸20、上昇ストッパー22および回転下限ストッパ
ー23を備えているが、鋳込み方向ガイド26は備えて
いない。上流側と同様に、未凝固鋳片1a の厚さ変更、
または圧下量の変更のために備えたウォームジャッキ2
4−2、24−4およびウォーム31によって、上昇ス
トッパー22および回転下限ストッパー23の上下方向
の位置移動の調整および決定が可能となされている。
【0146】上下流側ともに、油圧シリンダ4と固定金
具30とは、油圧シリンダ4が鋳造方向に回動可能とな
るように設けられる。図8に示す機構と同じく、符号2
8はシリンダロッド、29はピンである。
【0147】さらに、下圧下ロール5′群を支えるため
の下部セグメントフレーム18を備えている。この下部
セグメントフレーム18は、門型の上部固定フレーム2
5の下部と連結されて支持される。図12の場合は、ボ
ルト37および上部固定フレーム25と下部セグメント
フレーム18とのずれ防止ガイド38を用いて接続され
ているが、これらを用いず一体構造としてもよい。
【0148】図13は、上記圧下ブロックの側面の一部
縦断面概略図、および制御装置の構成を示す図である。
図示するように鋳片厚さ変更用ウォームジャッキ24−
1、24−2は、1本のウォーム31およびウォーム3
1を回転させる1台の回転数検出器付き油圧サーボモー
ター36−1により駆動させる。圧下量変更用ウォーム
ジャッキ24−3、24−4は、それぞれ単独に回転数
検出器付き油圧サーボモーター36−2、36−3によ
り駆動させる。
【0149】圧下の電気的制御装置は、鋳片厚さおよび
圧下量の設定盤32、鋳片厚さおよび圧下量をモーター
回転数で演算する演算器33、油圧サーボモーター駆動
制御盤34、油圧サーボモーター駆動装置35、鋳片厚
さ変更用ウォームジャッキ24−1、24−2を駆動す
る回転数検出器付き油圧サーボモーター36−1、およ
び圧下量変更用ウォームジャッキ24−3、24−4を
駆動する回転数検出器付き油圧サーボモーター36−
2、36−3から構成される。
【0150】上記の油圧サーボモーターはいずれも、減
速機を備えているものである。油圧サーボモーター駆動
装置35はサーボ油圧装置であり、油圧シリンダ4の駆
動にも使用される。
【0151】圧下量変更の場合、油圧サーボモーター3
6−2、36−3の回転は次のように行う。設定盤32
で圧下量の変更選択を行い、所定の圧下量を入力し、こ
の入力は演算器33で圧下量に相当するモーター回転数
に演算され、油圧サーボモーター駆動制御盤34に出力
指令として信号が送られ、モーター駆動制御盤34から
油圧サーボモーター駆動装置35を作動させる。
【0152】それぞれの油圧サーボモーター36−2、
36−3の回転数は、減速機で減速され、圧下量変更用
ウォームジャッキ24−3、24−4を上昇または下降
させる。次いで、上記モーターの回転は、変更された所
定の圧下量となる位置で停止される。このとき各モータ
ーの回転が正確か否かを、それぞれのモーターに直結さ
れた回転数検出器でフィードバックして指令値と比較す
ることで判断し、所定の圧下量入力値と圧下量(ウォー
ムジャッキにおける実際の実行値)との差を補正する。
【0153】鋳片厚さの変更の場合、設定盤32で厚さ
変更選択を行い、所定の厚さを入力する。この場合の厚
さ変更制御方法は、駆動対象が鋳片厚さ変更用ウォーム
ジャッキ24−1、24−2および回転数検出器付き油
圧サーボモーター36−1となるだけで、上記の圧下量
変更の場合と同じである。
【0154】上記のいずれの変更においても、各モータ
ーの負荷およびモーターの容量を小さくするために、油
圧シリンダ4に移動量検出センサを内蔵させ、各ウォー
ムジャッキの上昇または下降速度で上部セグメントフレ
ームを上昇または下降させる方が経済的である。
【0155】これらの圧下ブロックを備えた装置により
圧下量の変更を操業中に行うことにより、厚さの異なる
鋳片の連続鋳造も実現可能となる。
【0156】図14は、本発明の第1および第2装置を
用いることにより、図21および図22で従来の圧下ブ
ロックの問題点として示した、最終圧下ブロックの最後
端部の圧下ロールとすぐ下流側のロールとの位置関係
が、改善される状況を示す図である。このようなパスラ
インを一致させる方法により未凝固鋳片に圧下時に加わ
るミスアラインメント歪を軽減させることができる。
【0157】
【実施例】
(試験1)表1に示す化学組成の炭素鋼(タンディッシ
ュ内溶鋼過熱度30℃)を対象として図1に示す構成の
湾曲型連続鋳造装置を用い、下記条件で薄鋳片の鋳造を
行った。
【0158】
【表1】
【0159】 鋳型寸法:幅1000mm×厚さ100mm サポートロール:直径110〜190mm、ロールピッ
チ150〜300mm 圧下帯の配置位置:鋳型内溶鋼メニスカスから2800
〜6000mmの間 圧下ロール対数:15 圧下ロールのピッチ:185〜227mm 二次冷却スプレー比水量:4リットル/( kg・steel) 表2に圧下条件を示す。
【0160】
【表2】
【0161】いずれの場合も、厚さ100mmの鋳片が
70mm厚さとなるように、総圧下量は30mm(総圧
下率30%)とした。
【0162】鋳造速度は、いずれの場合も、圧下を実施
した後でも最終凝固位置が最終圧下ロールよりも下流側
となるように、4.0m/minとした。
【0163】表2に示すように、本発明の第1方法に対
応する本発明例1では歪蓄積区間の長さを考慮し、最も
上流側の圧下ロールNo.1に大きな圧下量を与え、下流側
に向かって順次圧下量を低下させた。同じく本発明例2
では、隣接する圧下ロール(圧下ロールNo.6および7)
で同じ圧下量を与えた。一方、比較例1では歪蓄積区間
の長さを考慮せずに、各圧下ロールに一定の圧下量を与
えた。比較例2では本発明例1とは逆に、最も上流側の
圧下ロールNo.1に小さな圧下量を与え、下流側に向かっ
て順次圧下量を増加させた。図15に上記試験結果を示
す。
【0164】図15は、総蓄積歪とメニスカスからの距
離および限界歪との関係を示す図である。ハッチング部
は、未凝固圧下歪以外の図4に示す内部歪の蓄積歪であ
る。
【0165】図15に示すように、本発明例1および2
で発生している未凝固圧下蓄積歪は、蓄積が影響する区
間で均等であり、かつ全体的に低い。一方、比較例1で
は、最大未凝固圧下歪が発生する場所での歪蓄積区間が
長いので多くの歪が蓄積され、限界歪を超える大きい総
蓄積歪が発生していることがわかる。比較例2について
も、比較例1と同様の理由で、限界歪を超える大きい総
蓄積歪が発生している。
【0166】鋳造後の鋳片の断面をサルファプリントし
た結果、本発明例1および2の薄鋳片では内部割れの発
生は見られなかったが、比較例1および2では内部割れ
の発生が確認された。評価を表2に併せて示す。◎印は
内部割れの発生なし、×印は内部割れの発生ありを意味
する。
【0167】さらに、隣接する圧下ロール間の圧下勾配
差と鋼の炭素含有量との関係を調査した結果、薄鋳片の
内部割れ発生を防止するには、上記圧下勾配差を、表1
に示す化学組成と限界歪とを有する炭素鋼では2%以
内、限界歪がさらに高い低炭素鋼および極低炭素鋼では
5%以内とすればよいことがわかった。
【0168】(試験2)表1に示す化学組成の炭素鋼
(タンディッシュ内溶鋼過熱度30℃)を対象として図
6に示す構成の湾曲型連続鋳造装置を用い、下記条件で
薄鋳片の鋳造を行った。
【0169】 鋳型寸法:幅1000mm×厚さ100mm サポートロール:直径110〜190mm、ロールピッ
チ150〜300mm 圧下帯の配置位置:鋳型内溶鋼メニスカスから2800
〜6000mmの間 圧下ブロック対数:3 油圧シリンダ数:各圧下ブロック毎に4本(上流側2
本、下流側2本) 圧下ブロック内の圧下ロール対数:5 圧下ロールのピッチ:185〜227mm 二次冷却スプレー比水量:4リットル/( kg・steel) 薄鋳片厚さ、総圧下量(総圧下率)および鋳造速度:試
験1と同じとした。
【0170】表3に圧下条件を示す。
【0171】
【表3】
【0172】表3に示すように、本発明の第2方法に対
応する本発明例3では上流側の圧下ブロックほど大きな
圧下量を与え、かつ圧下ブロック間または最終圧下ブロ
ックとその下流の矯正帯との間の圧下勾配差を小さくし
た。本発明例4では、隣接する第2および第3圧下ブロ
ックの圧下ロールに同じ圧下量を与えた。本発明例5で
は、第1圧下ブロックと第2圧下ブロックとの間の平均
圧下勾配のみに差を与え、かつ、これらの間の平均圧下
勾配差を大きくした。一方、比較例3では、各圧下ブロ
ックの圧下ロールに一定の圧下量を与えた。図16に上
記試験結果を示す。
【0173】図16は、総蓄積歪とメニスカスからの距
離および限界歪との関係を示す図である。ハッチング部
は、未凝固圧下歪以外の図4に示す内部歪の蓄積歪であ
る。
【0174】図示するように、本発明例3および4で発
生している未凝固圧下蓄積歪は、蓄積が影響する区間で
均等であり、かつ全体的に小さい。本発明例5では大き
い平均圧下勾配差によって鋳片が折り曲げられた状態に
なり、発生する未凝固圧下歪の影響がみられ、総蓄積歪
の最大値が限界歪を若干超えた。一方、比較例3では、
最大未凝固圧下歪が発生する場所での歪蓄積区間が長い
ので、多くの歪みが蓄積され、限界歪を超える大きい蓄
積歪が発生した。
【0175】鋳造後の鋳片の断面をサルファプリントし
た結果、本発明例3および4の薄鋳片では内部割れの発
生はみられなかった。本発明例5では、軽微な内部割れ
が認められた。一方、比較例3では内部割れの発生が確
認された。評価を表3に併せて示す。◎印は内部割れの
発生なし、△印は軽微な内部割れの発生あり、×印は内
部割れの発生ありを意味する。
【0176】さらに、隣接する圧下ブロック間の平均圧
下勾配差と鋼の炭素含有量との関係を調査した結果、薄
鋳片の内部割れ発生を防止するには、上記平均圧下勾配
差を、表1に示す化学組成および限界歪を有する炭素鋼
では2%以内、限界歪量がさらに高い低炭素鋼および極
低炭素鋼では5%以内とすればよいことがわかった。
【0177】(試験3)表1に示す化学組成の炭素鋼
(タンディッシュ内溶鋼過熱度30℃)を対象として、
図1に示す構成の湾曲型連続鋳造装置を用い、さらに圧
下ロールの配置位置が一定曲率半径(R=3.5m)の
円弧内の条件、更に曲げ帯から圧下を開始する条件と
し、下記条件で薄鋳片の鋳造を行った。圧下条件を除く
鋳造条件および総圧下率は試験1と同じである。表4に
圧下条件を示す。
【0178】
【表4】
【0179】表4に示す本発明例6は本発明例1と、本
発明例8は本発明例3と、それぞれ同じ条件である。一
方、本発明例7は本発明例1と、本発明例9は本発明例
3と、それぞれ同様の圧下パターンを採用し、いずれも
更に曲げ帯から圧下を開始する条件である。図17に上
記試験結果を示す。
【0180】図17は、総蓄積歪とメニスカスからの距
離および限界歪との関係を示す図である。ハッチング部
は、未凝固圧下歪以外の図4に示す内部歪の蓄積歪であ
る。
【0181】図示するように、本発明例6および8で
は、未凝固圧下蓄積歪は圧下実施前から最大蓄積歪が発
生していた曲げ歪蓄積部を避けるように加わっている。
更に、未凝固圧下歪が加わった箇所についても圧下実施
前の最大蓄積歪を超えていない。
【0182】本発明例7および9では、圧下開始ロール
が曲げ帯に入っているので、未凝固圧下歪が圧下実施前
から最大蓄積歪が発生していた曲げ歪蓄積部に加わり、
最大蓄積歪が増加している。しかし本発明例7および9
では、ともに本発明例1および3と同様の圧下パターン
を採用しているので、最大蓄積歪は限界歪にまで達して
いない。
【0183】鋳造後の鋳片の断面図をサルファプリント
した結果、本発明例6および8の薄鋳片では、内部割れ
の発生は見られなかった。本発明例7および9では、品
質に影響のない程度の微細な内部割れの発生が若干確認
された。これは、曲げ歪および未凝固圧下歪の蓄積歪は
限界歪以下であるが、若干の不可避的かつ定量化が困難
なミスアラインメント歪が加わって、限界歪をわずかに
超えたことによるものである。評価を表4に併せて示
す。◎印は内部割れの発生なし、○印は品質に影響のな
い程度の微細な内部割れの発生ありを意味する。
【0184】(試験4)鋳造速度、二次冷却スプレーの
配置条件および鋼種を前記試験1の本発明例1および3
と同一とし、比較例4、5、6および7として表5に示
す条件で鋳造した。表5に示すように、比較例4、5で
はロールピッチを、比較例6、7では比水量を、それぞ
れ変更した。表6に鋳造後の結果を示す。
【0185】
【表5】
【0186】
【表6】
【0187】図15から予想されるとおり、ロールピッ
チの増加と比水量の低減はバルジング歪を著しく増大さ
せ、表6に示すように総蓄積歪の最大値が限界歪を超
え、その結果、内部割れの発生が避けられないことが明
かである。
【0188】(試験5)湾曲半径R=3.5mの連続鋳
造装置の湾曲部に図12および図13に示す圧下ブロッ
ク1個を組み込み、下記条件で未凝固圧下を行いながら
薄鋳片の鋳造を実施し、鋳造途中における製品薄鋳片厚
さおよび鋳型厚さの変更可否試験を実施した。
【0189】鋼種:表1の炭素鋼 タンディッシュ内溶鋼過熱度:30℃ 鋳型寸法:幅1000mm×厚さ100mm サポートロール:直径110〜190mm、ロールピッ
チ150〜250mm 圧下ブロック内の圧下ロール対数:5 圧下ロールのピッチ:185〜227mm 二次冷却スプレー比水量:4リットル/( kg・steel) 鋳造速度:3.5m/min 鋳片厚さ:100mm(総圧下量は25mm) 圧下条件:各圧下ブロック内の圧下ロール1対当たりの
圧下量を上記総圧下量の均等割り(5mm) なお、上圧下ロールは、圧下時の鋳片パスラインにおい
て下圧下ロールと正対するように配置した。
【0190】図18は、上記のようにセットした場合に
おける圧下前における鋳片パスラインの「ずれ」を示す
図である。このように、非常に小さなずれであることを
確認した。
【0191】図19は、実施可能な連続鋳造方法の例を
示す図である。図19(a) は従来の鋳造方法で製品厚さ
一定の例、図19(b) は未凝固圧下により製品厚さを薄
くした例(単鋳)、図19(c) は未凝固圧下を伴う鋳造
途中で製品厚さの変更を行った例、図19(d) は連続鋳
造中に鋳型の厚さ替えを行った例を示す。
【0192】
【発明の効果】本発明方法によれば、未凝固圧下歪およ
びバルジング歪を低減させることよって総蓄積歪を小さ
く抑制し、高速鋳造条件下の未凝固圧下においても、内
部割れを防止した薄鋳片を製造することができる。
【0193】本発明装置によれば、ミスアラインメント
歪を抑制するとともに、鋳片の未凝固圧下を容易に行
い、装置を停機することなく鋳片厚さなどの変更を実施
することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1または第3方法を適用するため
の、複数対の圧下ロールを備えた連続鋳造装置の例を示
す側面方向縦断面の概略図である。
【図2】鋳片の未凝固圧下を行わない従来の連続鋳造装
置内で発生する内部歪とメニスカスからの距離との関係
を、歪みの蓄積を考慮しないで示す図である。
【図3】鋳片厚みが100mmである場合の、抗張力出
現温度(ZST)〔固相率0.8〕および延性出現温度
(ZDT)〔固相率0.99〕に相当する凝固殻厚さと
メニスカスからの距離との関係の例を示す図である。
【図4】鋳片の圧下を行わない従来の連続鋳造装置内で
発生する内部歪に起因する蓄積歪とメニスカスからの距
離との関係を示す図である。
【図5】未凝固圧下歪を含む内部歪およびその総蓄積歪
とメニスカスからの距離との関係を示す図である。
【図6】本発明の第2または第3方法を適用するため
の、ブロック単位毎の圧下が可能な複数対の圧下ブロッ
クを備えた連続鋳造装置の例を示す側面方向縦断面の概
略図である。
【図7】薄鋳片のバルジング蓄積歪の最大値と、冷却の
比水量およびロールピッチとの関係を示す図である。
【図8】本発明の第1装置で用いる圧下ブロック1個の
構造概念を示す側面方向の縦断面概略図である。
【図9】湾曲部およびこの湾曲部に少なくとも一つの圧
下ブロックを有する連続鋳造装置の要部の概念を示す側
面方向の縦断面概略図である。
【図10】鋳片の未凝固圧下を説明する側面方向の縦断
面の概念図である。
【図11】上部セグメントフレームの各ガイド軸を上圧
下ロール群よりも上方で,上流側および下流側に各々配
置し、鋳込み方向ガイドの方向は湾曲部法線方向に平行
に配置した場合の、未凝固鋳片の圧下を説明する側面方
向の縦断面の概念図である。
【図12】本発明の第2装置で用いる圧下ブロック1個
の上流側および下流側正面の一部縦断面概略図である。
【図13】本発明の第2装置で用いる圧下ブロック側面
の一部縦断面概略図および制御装置の構成を示す図であ
る。
【図14】本発明の第1および第2装置を用いることに
より、最終圧下ブロックの最後端部の圧下ロールとすぐ
下流側ロールとの位置関係が改善される状況を示す図で
ある。
【図15】実施例試験1における、総蓄積歪とメニスカ
スからの距離および限界歪との関係を示す図である。
【図16】実施例試験2における、総蓄積歪とメニスカ
スからの距離および限界歪との関係を示す図である。
【図17】実施例試験3における、総蓄積歪とメニスカ
スからの距離および限界歪との関係を示す図である。
【図18】実施例試験5で、上圧下ロールを圧下時の鋳
片パスラインにおいて下圧下ロールと正対するように配
置した場合における圧下前における鋳片パスラインの
「ずれ」を示す図である。
【図19】本発明装置を用いて実施可能な連続鋳造方法
の例を示す図である。
【図20】従来の連結セグメントフレーム圧下方式の例
を示す側面図である。
【図21】従来の連結セグメントフレーム圧下方式の、
ロールの「ずれ」の状況例を説明する側面方向縦断面の
概略図である。
【図22】従来の連結セグメントフレーム圧下方式の、
ロールの「ずれ」の他の状況例を説明する側面方向縦断
面の概略図である。
【符号の説明】
1:溶鋼、 1a:未凝固鋳片、
1b:凝固殻、2:鋳型、 3:サポートロー
ル、 4:油圧シリンダ、5:圧下ロール、
6:圧下ブロック、 7:曲げ帯、8:矯正
帯、 9:圧下帯、 9′:二
次冷却帯、10:薄鋳片、 11:一定円弧範囲、
12:上部セグメントフレーム、
13:フレーム、14:固定ピン、 15:圧下用昇降
装置、 16:連結ピン、17:ロール、
18:下部セグメントフレーム、19:上流側ガイド軸、2
0:下流側ガイド軸、 21:下降ストッパー、 2
2:上昇ストッパー、23:回転下限ストッパー、24:鋳
片厚さまたは圧下量の変更用ウォームジャッキ、25:上
部固定フレーム、26:鋳込み方向ガイド、 27:回転
中心、28:シリンダロッド、 29:ピン、
30:固定金具、31:ウォーム、 32:鋳片厚
さおよび圧下量の設定盤、33:演算器、 34:
モーター駆動制御盤、 35:モーター駆動装置、36:油
圧サーボモーター、 37:ボル
ト、38:ずれ防止ガイド、 39:圧下前の鋳片のパスラ
イン、40:圧下後の鋳片のパスライン、
41:浮き上がり、42:湾曲部法線、A:バルジング
歪、 B:曲げ歪、 C:矯正歪、Aa :バル
ジング蓄積歪、Ba :曲げ蓄積歪、Ca :矯正蓄積歪、
D:鋳片の固相率fs が0.8の凝固殻厚さを示す曲
線、E:鋳片の固相率fs が0.99の凝固殻厚さを示
す曲線、G:歪蓄積区間、 H:未凝固圧下歪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B22D 11/128 320 B22D 11/128 320A 350 350A 11/16 11/16 C (72)発明者 清水 広康 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 金沢 敬 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 熊倉 誠治 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 小出 優和 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 村上 敏彦 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 渡部 忠男 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−22550(JP,A) 特開 平5−50201(JP,A) 特開 平4−75754(JP,A) 特開 平6−262324(JP,A) 特開 昭54−97536(JP,A) 特開 昭57−152357(JP,A) 特開 昭61−92766(JP,A) 特開 平1−205861(JP,A) 特開 昭63−252654(JP,A) 特開 平5−8004(JP,A) 特開 昭56−111555(JP,A) 実開 平3−116247(JP,U) 実開 昭64−49350(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 11/20 B22D 11/124 B22D 11/128 B22D 11/128 310 B22D 11/128 320 B22D 11/128 350 B22D 11/16

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋳型から引き抜かれた固液共存相を有する
    未凝固鋳片をサポートロール支持によって連続的に引き
    抜きながら圧下ロールで圧下する連続鋳造方法であっ
    て、鋳型直下から完全凝固に至るまでの間に配置され
    た、ロール対単位毎の圧下が可能な複数対の圧下ロール
    を用いて、圧下ロール1対当たりの下記で定義される
    圧下量をPk (kは圧下ロール対の番号)とした場合、未
    凝固圧下歪を抑制するために、上流側の圧下ロールの圧
    下量を下流側の圧下ロールの圧下量以上とするように、 P1 ≧P2 ≧P3 ≧・・・≧Pk (但し、全てが等しく
    なる場合を除く) とすることを特徴とする薄鋳片の連続鋳造方法。 圧下量:前段圧下ロールからの押し込み量(mm)
  2. 【請求項2】鋳型から引き抜かれた固液共存相を有する
    未凝固鋳片をサポートロール支持によって連続的に引き
    抜きながら圧下ロールで圧下する連続鋳造方法であっ
    て、鋳型直下から完全凝固に至るまでの間に配置され、
    複数対の圧下ロールを備えた、ブロック対単位毎の圧下
    が可能な複数対の圧下ブロックを用いて、圧下ブロック
    対数をi、圧下ブロック内の圧下ロール対数をj(i)
    とし、圧下ブロック内の圧下ロール1対当たりの下記
    で定義される圧下量をPi,j(i)とした場合、未凝固圧下
    歪を抑制するために、同一圧下ブロック内の圧下ロール
    対には同一圧下量を与え、かつ上流側の圧下ブロックの
    圧下ロール1対当たりの圧下量は下流側ブロックの圧下
    量以上とし、さらに下記式(1) により得られる各圧下ブ
    ロック間の平均圧下勾配の差(Ri −Ri+1)を低減する
    ように、 第1ブロック:P1,1(1)=P1,2(1)=・・・=P1,j-1(1)=P1,j(1) 第2ブロック:P2,1(2)=P2,2(2)=・・・=P2,j-1(2)=P2,j(2) : : : : : 第iブロック:Pi,1(i)=Pi,2(i)=・・・=Pi,j-1(i)=Pi,j(i) で、かつ、 P1,1(1)≧P2,1(2)≧・・・≧Pi,1(i)(但し、全てが
    等しくなる場合を除く) とすることを特徴とする薄鋳片の連続鋳造方法。 圧下量:同一圧下ブロック内での前段圧下ロール対か
    らの押し込み量(mm) 【数1】
  3. 【請求項3】固液共存相を有する未凝固鋳片をロール圧
    下する際、湾曲部を有する連続鋳造装置を用い、さらに
    曲げ歪および/または矯正歪を抑制するために、曲率半
    径が一定の円弧内で圧下することを特徴とする請求項1
    または2のいずれかの薄鋳片の連続鋳造方法。
  4. 【請求項4】薄鋳片が熱延コイル用である場合に、さら
    にバルジング圧下歪を抑制するために、鋳型出口での鋳
    片厚さを70〜150mm、鋳造速度を2.5〜6m/
    min、鋳片サポートロールおよび圧下ロールのロール
    ピッチを100〜250mm、二次冷却比水量を1.5
    〜4.5リットル/( kg・steel)とすることを特徴とす
    る請求項1、2または3のいずれかの薄鋳片の連続鋳造
    方法。
  5. 【請求項5】湾曲部およびこの湾曲部に未凝固鋳片の圧
    下ブロックを少なくとも一つ有する連続鋳造装置であっ
    て、圧下ブロックが、上圧下ロール昇降用の上部セグメ
    ントフレーム、この上部セグメントフレーム下部に設け
    た複数の上圧下ロール、この上部セグメントフレームを
    昇降させる昇降装置、この昇降装置を設ける門型の上部
    固定フレーム、上部セグメントフレームに固定した上流
    側ガイド軸および下流側ガイド軸、上部固定フレームに
    固定した上流側ガイド軸上昇ストッパー、上流側ガイド
    軸下降ストッパーおよび上流側ガイド軸の鋳込み方向ガ
    イド、ならびに上部固定フレームに固定した下流側ガイ
    ド軸上昇ストッパーおよび下流側ガイド軸回転下限スト
    ッパーを備え、上部セグメントフレームは、上流側ガイ
    ド軸が鋳込み方向ガイドに沿って昇降すると同時に湾曲
    部中心と上部セグメントフレーム中心を結ぶ法線方向に
    昇降可能となるように、かつ、上流側ガイド軸をその下
    降ストッパーに押し付けた状態で上流側ガイド軸の中心
    を回転中心として下流側ガイド軸上昇ストッパーとその
    回転下限ストッパーとの間で回動可能となるように、門
    型の上部固定フレームと連結され、さらに門型の上部固
    定フレームの下部に、複数の下圧下ロールを備えた下部
    セグメントフレームを配設してなり、ミスアラインメン
    ト歪を防止するためのものであることを特徴とする薄鋳
    片の連続鋳造装置。
  6. 【請求項6】請求項5の圧下ブロックがさらに、上昇、
    下降および回転下限の各ストッパー位置の可変装置およ
    び可変制御装置を備え、操業中の鋳片の厚さ変更および
    圧下量などの調整による操業の停止を回避するためのも
    のであることを特徴とする薄鋳片の連続鋳造装置。
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