JP2994263B2

JP2994263B2 - 自転車駐車装置

Info

Publication number: JP2994263B2
Application number: JP8182655A
Authority: JP
Inventors: 北村　　精男; 良夫都築
Original assignee: GIKEN LTD.
Current assignee: GIKEN LTD.
Priority date: 1996-06-07
Filing date: 1996-06-07
Publication date: 1999-12-27
Anticipated expiration: 2016-06-07
Also published as: JPH09328923A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、省スペースで構成
の簡易な自転車駐車装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】自転車を受け渡しするためのゲート部
と、自転車を格納するための複数の格納部と、これらゲ
ート部と格納部との間で自転車を搬送する搬送台とを備
えて立体的に自転車を格納するように構成した自転車駐
車装置が知られている。

【０００３】この種の自転車駐車装置は、クランプを備
えた搬送パレットに自転車を固定した上で、搬送台によ
って自転車格納用の棚に運び、また、搬送パレットとと
もに棚から取り出すことにより、自転車の大きさや種別
にかかわらず、共通的な格納取扱いを可能としたもので
ある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記自転車駐
車装置は、格納取扱の目的物である自転車の他に搬送パ
レットを全格納棚について個別に必要とすることから、
装置構成が複雑化してコスト上の不利が避けられず、か
つ、自転車の収容および取出しの際は搬送パレットの処
理が必ず伴うことから、自転車の取扱いの時間の他に、
搬送パレットの取扱いの時間を必要とし、サイクルタイ
ム上の問題となっていた。また、取り扱い得る大きさと
種別が搬送パレットによって制約されるという問題もあ
る。

【０００５】本発明の目的は、搬送パレットを用いるこ
となく自転車を取扱うことにより、装置構成の簡易化を
図り、かつ、自転車の収容および取出しの際の取扱いの
時間を短縮することが可能な自転車駐車装置を提供する
ことにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、自転車を受け渡しするためのゲート部と、自転車の
留置手段を備えた複数の格納部と、これらゲート部と格
納部との間で自転車を搬送する搬送台とを備えてなる自
転車駐車装置において、前記搬送台には、自転車を走行
させて移動させるべくその前輪を拘束支持して進退走行
しうるクランプでなる走行クランプを設け、この走行ク
ランプの走行路と自転車の後輪の走行路を搬送台と格納
部とに設け、それぞれの走行路は、搬送台上の自転車載
置位置から格納部の自転車留置位置までの範囲の走行の
ために搬送台とその取扱いに係る格納部との間で上記両
走行路を各別に接続するべく形成することにより、自転
車駐車装置を構成した。

【０００７】上記自転車駐車装置は、自転車の前輪を拘
束支持して走行移動させる走行クランプを搬送台に設け
たことから、取扱いに係る自転車が走行クランプの走行
に伴って走行移動され、この走行クランプの走行路と自
転車の後輪の走行路とを搬送台と格納部にそれぞれ設
け、搬送台上の自転車の載置位置から格納部の留置位置
までの範囲で、搬送台とその取扱いに係る格納部との間
で上記両走行路を各別に接続するべく形成したことか
ら、自転車は走行クランプの走行に伴って搬送台と格納
部の間で走行移動される。

【０００８】したがって、搬送台と格納部との間で自転
車を直接的に取扱うことが可能となることから、自転車
を搬送するための専用パレット等を要しないので、自転
車駐車装置の構成が簡易化され、かつ、自転車の収容ま
たは取出しの前後に付帯する専用パレット処理を要しな
いことから、取扱いの迅速化が可能となる。

【０００９】前記自転車後輪の走行路は車輪案内用の溝
型レールにより形成し、かつ、前記走行クランプの走行
路は同クランプの自立走行を可能とするガイドレールに
より形成し、このガイドレールを上記溝型レールの下部
に一体的に形成して自転車駐車装置を構成した場合は、
両走行路が交錯することなく上下に分離されるので、相
互の干渉による制約を受けることなく各別に専用の走行
路を形成することができ、したがって、ガイドレールに
よって走行クランプの走行が確保され、また、溝型レー
ルの走行路によって自転車の後輪の走行が確保されるこ
とにより、専用パレットを要することなく、取扱いに係
る自転車の安定移動が確保される。

【００１０】前記ゲート部には、自転車の前輪を拘束支
持して自転車を走行させて移動させるべく進退走行しう
るクランプでなる走行クランプを設け、この走行クラン
プの走行路と自転車の後輪の走行路とを搬送台とゲート
部に設け、それぞれの走行路は、搬送台上の自転車の載
置位置からゲート部の受け渡し位置までの範囲の走行の
ために、搬送台とその取扱いに係るゲート部との間で上
記両走行路を各別に接続するべく形成して自転車駐車装
置を構成した場合は、取扱いに係る自転車が走行クラン
プの走行に伴ってゲート部の自転車の受け渡し位置から
搬送台上の自転車の載置位置までの範囲で走行移動され
る。

【００１１】前記自転車後輪の走行路は車輪案内用の溝
型レールにより形成し、かつ、前記走行クランプの走行
路は同クランプの自立走行用のガイドレールによってゲ
ート部の自転車の上方に形成するとともに、同走行クラ
ンプには、自転車の走行位置に応じてゲート部の路面か
ら自転車の前輪を浮かせるための前輪リフト手段を設け
て自転車駐車装置を構成した場合は、自転車はその前輪
がゲート部の路面から離間して走行移動され、また、両
走行路が交錯することなく上下に分離されるので、相互
の干渉による制約を受けることなく各別に専用の走行路
を形成することができ、したがって、ガイドレールによ
って走行クランプの走行が確保され、また、溝型レール
の走行路によって自転車の後輪の走行が確保されること
により、専用パレットを要することなく、取扱いに係る
自転車の安定移動が確保される。

【００１２】前記搬送台の周囲に複数の格納部を放射状
に形成し、かつ、各格納部と搬送台を接続すべく搬送台
の向きを変える旋回機構を同搬送台に設けた場合は、旋
回機構によって搬送台の向きを合わせることにより、放
射状に配列した各格納部との間で自転車の取扱いが可能
となる。

【００１３】前記搬送台の前方に複数の格納部を段積み
状に形成し、かつ、各格納部と搬送台を接続すべく搬送
台の高さ位置を変える昇降機構を同搬送台に設けた場合
は、昇降機構によって搬送台の高さ位置を変えることに
より、段積み状に配列した各格納部との間で自転車の取
扱いが可能となる。

【００１４】

【発明の実施の形態】図１は本発明の自転車駐車装置の
構成例を示す縦断面図であり、図２は図１のＩＩ−ＩＩ
線断面図である。

【００１５】自転車駐車装置１は、地上１ａに設けたゲ
ート部２と、地下に形成した周壁１ｂ内に設けた複数の
自転車の格納部３…と、これらゲート部２と格納部３…
との間で自転車４を搬送する搬送台５とからなる。

【００１６】ゲート部２には、自転車の前輪を拘束支持
し、自転車を受け渡しするために走行移動させるべく進
退走行しうる走行クランプ６と、搬送台５の上方に及ぶ
走行路７を備える。搬送台５は、ゲート部２の下方で旋
回自在に自転車を昇降搬送するために、昇降レール８に
よる昇降機構と、その上下端の軸受部９，１０でなる旋
回機構を備える。格納部３…の配列は、縦方向に段積み
状に、かつ、図２の如く、搬送台５を中心として横方向
に放射状をなす。

【００１７】図３はゲート部の側面図である。ゲート部
２の上方の走行路７は、走行クランプ６を下垂し、自転
車の受け渡し位置Ａから搬送台５の上方まで走行クラン
プ６の走行を案内する。また、上記受け渡し位置Ａの路
面に溝型レールによる走行路１２を設ける。

【００１８】この走行路１２は、収容自転車の前輪１３
を走行クランプ６まで案内し、かつ、走行移動する収容
自転車の後輪１４を搬送台５まで案内し、さらに、ゲー
ト部２に待機する後述の搬送台５上の走行路と接続する
ことにより、ゲート部２の受け渡し位置Ａから搬送台５
上の自転車の載置位置Ｂまでの範囲で自転車を安定して
走行移動させることができる。

【００１９】上記両走行路７，１２は、交錯することな
く上下に分離されるので、相互の干渉による制約を受け
ることなく各別に専用の走行路を形成することができ
る。したがって、走行クランプ６の自立走行用の走行路
７と、溝型レールの自転車の後輪の案内走行用の走行路
１２とを確保することができ、専用パレットを要するこ
となく、取扱いに係る自転車の安定移動が可能となる。

【００２０】図４は図３の要部拡大図である。上記走行
路７は水平に設けた固定梁７ａにガイドレールを取付け
て構成し、かつ、リフトレール１５を平行して備える。
リフトレール１５は、自転車の受け渡し位置Ａ側に下が
る傾斜部１５ａを備える。

【００２１】走行クランプ６は、走行路７と係合する走
行部１６と、その下方に延びる下垂部１７と、この下垂
部１７の下端にピン結合するクランプ部１８と、このク
ランプ部１８の端部に連結するカムフォロア部１９とか
らなり、このカムフォロア部１９を上記リフトレール１
５に係合する。また、走行路７と平行して駆動チェーン
２０を設ける。

【００２２】走行部１６は駆動チェーン２０に連結し、
走行路７に沿って進退走行する。クランプ部１８は、自
転車４の前輪１３の前側をクランプする開閉可能なクラ
ンプ機構２１を備える。カムフォロア部１９は、リフト
レール１５と係合するローラ１９ａと復帰ばね１９ｂを
備える。カムフォロア部１９は、そのローラ１９ａによ
ってリフトレール１５の傾斜部１５ａに沿って上下さ
れ、走行クランプ６の走行位置に応じてゲート部２の路
面からその前輪１３を浮かせるための前輪リフト手段を
なす。

【００２３】上記前輪リフト手段により、走行クランプ
６がゲート部２の受け渡し位置Ａで自転車４の前輪１３
を拘束支持した後、走行路１２上にある前輪１３を上昇
させつつ移動され、搬送台５までの走行移動行程におい
て前輪と路面との離間距離を確保することができる。

【００２４】図５は図４のＶ矢視図である。固定梁７ａ
の下部にＩ字状断面のガイドレールによる走行路７とリ
フトレール１５を取り付け、走行路７に走行クランプ６
の走行部１６を係合し、この走行部１６の側方にカムフ
ォロア部１９のローラ１９ａを突設し、このローラ１９
ａをリフトレール１５と係合させる。上記走行部１６
は、カムフォロア部１９のローラ１９ａを支える屈曲軸
１９ｃを上下動可能に支持し、この屈曲軸１９ｃをクラ
ンプ部１８に連結する。

【００２５】図６は図４のＶＩ−ＶＩ線断面図である。
クランプ部１８のクランプ機構２１は、回動可能な２つ
のアーム２２，２２をギヤ２２ａ，２２ａによって連結
し、一方のアーム２２に回動用のシリンダ２３を連結す
る。２つのアーム２２，２２の先端に、ガイド部材２４
と緩衝ばね２４ａを介してクランプ片２５を弾性支持す
る。いずれかのアーム２２に、緩衝ばね２４ａの撓みを
検出する図示せぬセンサを備え、その信号に基づいてシ
リンダ２３を制御することにより、適切なクランプ力に
よって自転車の車輪１３を拘束する。

【００２６】２つのクランプ片２５，２５の間には、車
輪の進入位置を規制するストッパ２６と図示せぬセンサ
を設ける。このストッパ２６のセンサによってタイヤ先
端部を検出した時に上記シリンダ２３を動作させて車輪
を拘束する。

【００２７】図７は図４のクランプ部の別構成例を示す
図である。同図（ａ）のクランプ部の側面図において、
クランプ部１８は、下垂部１７の下部に縦方向のスライ
ド機構２７を介して上下動作可能にフレーム１８ａを結
合する。

【００２８】この場合は、走行クランプ６の走行移動に
ともない、カムフォロア部１９の動作によってフレーム
１８ａが上下動作され、前記リフトレール１５の形状に
準じた軌跡Ｌに沿って自転車前輪１３の下端がリフトさ
れる。このスライド機構２７は、例えば、（ａ）のＢ−
Ｂ線断面図を示す同図（ｂ）のごとく、互いに嵌合する
凹凸形状をなすガイドレールによって形成する。

【００２９】図８は搬送台の側面図である。搬送台５
は、自転車４を走行させて移動させるべくその前輪１３
を拘束支持して進退走行しうる走行クランプ３１をその
内部に備える。走行クランプ３１は、搬送台５の長手方
向に沿う長尺フレーム３２と、この長尺フレーム３２の
後端に連結するチェーン３３による進退駆動部とを備え
る。

【００３０】搬送台５の上部に自転車４の後輪１４の走
行路３４を備え、搬送台５の内部に上記走行クランプ３
１の走行路３５を備える。後輪１４の走行路３４は、後
方のゲート部２、および、前方の格納部３に対して接続
可能に近接して設け、また、走行クランプ３１の走行路
３５は、前方の格納部３に対して接続可能に近接して設
ける。

【００３１】図９は図８のＶＩＩＩ−ＶＩＩＩ線断面図
である。後輪用走行路３４を車輪案内用の溝型レールに
より形成し、かつ、前記走行クランプ３１の走行路３５
を上記溝型レールの下部に一体的に形成する。クランプ
用走行路３５は逆Ｔ字状断面のガイドレールをなし、そ
の両下辺３５ａ，３５ａを上下から挟む支持ローラ３６
ａ，３６ｂと、起立辺３５ｂを左右から挟むガイドロー
ラ３７、３７を走行クランプ３１の長尺フレーム３２に
設ける。

【００３２】上記両走行路３４，３５は、交錯すること
なく上下に分離していることから、相互の干渉による制
約を受けることなく各別に専用の走行路を形成すること
ができる。したがって、自転車の後輪の走行用の溝型レ
ールの走行路３４と、走行クランプ３１の自立走行用の
ガイドレールの走行路３５とが確保されることにより、
専用パレットを要することなく、取扱いに係る自転車の
安定移動を確保することができる。

【００３３】図１０は図８のＩＸ視図である。走行クラ
ンプ３１のクランプ部４１は、前記走行クランプ６と同
様に、回動可能な２つのアーム４２，４２をそれぞれの
ギヤ４３，４３によって連結し、一方のアーム４２にシ
リンダ４４を連結する。２つのアーム４２，４２の先端
に、それぞれ、ガイド部材４５と緩衝ばね４６を介して
クランプ片４７を弾性支持する。アーム４２，４２は、
緩衝ばね４６の撓みを検出する図示せぬセンサの信号に
基づいてシリンダを制御することにより、適切なクラン
プ力によって自転車４の前輪１３の下側を拘束する。

【００３４】このクランプ部４１は、前記走行クランプ
６、または、後述の格納台部クランプと協調して図示せ
ぬ制御部により制御され、互いの間で自転車の前輪の受
け渡しを行う。

【００３５】図１１は格納部の側面図である。各格納部
３は、周壁１ｂから突出して片持ち支持した上下の走行
路５１，５２と、この走行路５１，５２の周壁１ｂ側に
設けた格納部クランプ５３とからなる。上側の走行路５
１は、搬送台５の走行路３５と同様の溝型レールによっ
て形成し、その下部に一体的に形成した逆Ｔ字状断面の
ガイドレールによって下側の走行路５２を形成する。

【００３６】格納部３の両走行路５１，５２は、搬送台
５との間で自転車を取扱う際に、搬送台５側の走行路３
４，３５に対して各別に近接して接続され、それぞれ、
自転車の後輪１４を連続的に案内し、また、走行クラン
プ３１を連続的に案内することが可能となる。

【００３７】格納部クランプ５３は、図示せぬシリンダ
により開閉動作する２つのクランプ片５４，５４を備
え、その開閉機構は前記走行クランプ６のクランプ機構
２１と同様である。

【００３８】この格納部クランプ５３は、自転車の前輪
１３の前側を拘束支持して自転車を格納部３の留置位置
Ｄに保持する留置手段をなす。また、走行クランプ３１
が上記留置位置Ｄに到達したことを検出する図示せぬセ
ンサを介して協調動作することにより、または、走行ク
ランプ３１の開閉動作と走行動作とにより、格納部クラ
ンプ５３と走行クランプ３１との間で留置位置Ｄにある
自転車の前輪の受け渡しを行う。

【００３９】図１２はばね式クランプを備える格納部の
側面図である。この格納部クランプ５３は、シリンダに
代えてばねによって構成したものであり、自転車の前輪
を挟み付けるクランプ片５４を支持軸５５によって開閉
可能に支持し、この支持軸５５に一定範囲の弾発力でク
ランプ片５４を閉鎖するばね５６とこのばね作用に抗し
て強制的に開放動作させるためのレバー５７を備える。

【００４０】また、走行クランプ３１は、長尺フレーム
３２の先端にシリンダ５８を備え、そのロッド端５８ａ
には上記レバー５７に対して作用するローラ５９を設け
る。その他、格納部３のガイドレール５２に案内される
支持ローラ３６ａ，３６ｂ、クランプ片４７を開閉する
クランプ部４１等については前記同様である。

【００４１】上記シリンダ５８は、自転車留置位置に達
した走行クランプ３１上でローラ５９を進退することに
より、レバー５７を介して格納部クランプ５３を開閉
し、走行クランプ３１のクランプ部４１との間で自転車
前輪の持替え動作をするほか、この持替え動作の前後の
一定範囲、すなわち、格納部クランプ５３を閉じる前、
および、開いた後の一定範囲でローラ５９を進出位置に
保つことにより、閉方向に付勢されている格納部クラン
プ５３を開いて同格納部クランプ５３に対する自転車前
輪の進退動作を確保する。

【００４２】このようなシリンダ５８の動作は、走行ク
ランプ３１が自転車留置位置に達し、また、その近傍の
格納部クランプ５３を開放保持するべき上記範囲に達し
たことを検出する各ストロークセンサの信号に基づいて
制御する。

【００４３】例えば、自転車を格納する場合は、クラン
プ部４１に前輪を保持した自転車を走行クランプ３１が
格納部３に向かって走行移動させ、留置位置に近付くと
シリンダ５８の動作によってローラ５９を進出させ、格
納部クランプ５３を開いて自転車前輪を受入れ可能と
し、留置位置に達した時にローラ５９を後退させて格納
部クランプ５３を閉じ、続いてクランプ部４１を開いて
持替え動作し、走行クランプ３１を搬送台５に後退させ
る。

【００４４】この場合は、格納部クランプ５３側に駆動
部を要しないことから機器構成が簡易化され、また、駆
動部相互の協調制御の必要もないので、制御系を簡易に
構成することができる。

【００４５】上述のように構成される自転車駐車装置の
動作を以下に説明する。図１３は本発明の自転車駐車装
置の動作説明図である。ゲート部２の受け渡し位置Ａに
自転車４ａが持込まれると、自転車４ａの前輪１３ａが
走行クランプ６のクランプ機構２１に進入したことを検
知するセンサの信号によって同クランプ部１８が閉じ、
受け渡し位置Ａで前輪１３ａを拘束支持する。

【００４６】ゲート部２に搬送台５を待機させた上で、
走行クランプ６が搬送台５側に走行することによって自
転車４ａは前輪１３が吊り上げられつつ搬送台５の奥側
に走行移動される。この時、自転車４ａの後輪１４ａ
は、ゲート部２の後輪走行路１２と接続する搬送台５の
後輪走行路３４により、搬送台上に安定して移動され
る。

【００４７】搬送台５の前端の待機位置Ｂまで自転車４
が走行移動されると、待機位置Ｂに待機する走行クラン
プ３１のクランプ部４１が閉じ、代って走行クランプ６
のクランプ機構２１が開くことにより、自転車４ｂがゲ
ート部２から搬送台５に受け渡しされ、搬送台５はその
クランプ４１によって自転車４ｂを待機位置Ｂに保持す
る。

【００４８】昇降機構８によって搬送台５を目的の格納
部３の階層まで下降し、この下降動作とともに旋回機構
９，１０によって目的の格納部３の方向に旋回すること
により、その格納部３についての載置位置Ｃに自転車４
ｃを移動する。この時、自転車４ｃの後輪１４ｃの走行
路３４および走行クランプ３１の走行路３５が、格納部
３の走行路５１，５２と、各別に接続される。

【００４９】走行クランプ３１が走行することにより、
自転車４ｃの前輪１３ｃを拘束支持したまま格納部３に
進入し、自転車４ｃは格納部３の方向に走行移動され
る。この時、自転車４ｃの後輪１３ｃは、搬送台３の走
行路３４から接続する格納部３の後輪走行路５１を介し
て格納部３の先端の留置位置Ｄまで安定して移動され
る。

【００５０】格納部３の前端の留置位置Ｄまで自転車４
ｄが走行移動されると、格納部３の留置手段をなすクラ
ンプ５３が閉じ、代って走行クランプ３１のクランプ部
４１が開くことにより、自転車が搬送台５側から格納部
３に受け渡しされ、走行クランプ３１を搬送台５の内部
に後退する。

【００５１】このように、ゲート部２、搬送台５、格納
部３の各機器の一連の動作により、持込み自転車を格納
することができる。一方、逆の手順で上記各機器を動作
させることにより、格納自転車の取出しが可能となる。
この時、自転車は、後輪用走行路によって後退方向に安
定して走行移動され、格納部３の留置位置Ｄからゲート
部２の受け渡し位置Ａまで移動される。

【００５２】以上に説明したとおり、本発明の自転車駐
車装置は、その走行クランプが、搬送台上で自転車の前
輪を拘束支持しつつ走行しうることから、取扱いに係る
自転車は走行クランプの走行に伴って走行移動され、こ
の走行クランプの走行路と自転車の後輪の走行路とを搬
送台上の自転車の載置位置から格納部の留置位置までの
範囲で搬送台と格納部にそれぞれ設け、搬送台とその取
扱いに係る格納部との間で上記両走行路を各別に接続す
るように形成したことから、自転車は走行クランプの走
行に伴って搬送台と格納部の間で走行移動される。

【００５３】したがって、搬送台と格納部との間で自転
車を直接的に取扱うことが可能となることから、自転車
を搬送するための専用パレット等を要しないので、自転
車駐車装置の構成が簡易化され、かつ、自転車の収容ま
たは取出しの前後に付帯する専用パレット処理を要しな
いことから、取扱いの迅速化が可能となる。

【００５４】

【発明の効果】本発明による自転車駐車装置は、自転車
の前輪を拘束支持して走行移動させる走行クランプを搬
送台に設けたことから、取扱いに係る自転車が走行クラ
ンプの走行に伴って走行移動され、この走行クランプの
走行路と自転車の後輪の走行路とを搬送台と格納部にそ
れぞれ設け、搬送台上の自転車の載置位置から格納部の
留置位置までの範囲で、搬送台とその取扱いに係る格納
部との間で上記両走行路を各別に接続するべく形成した
ことから、自転車は走行クランプの走行に伴って搬送台
と格納部の間で走行移動される。

【００５５】したがって、搬送台と格納部との間で自転
車を直接的に取扱うことが可能となることから、自転車
を搬送するための専用パレット等を要しないので、自転
車駐車装置の構成が簡易化され、かつ、自転車の収容ま
たは取出しの前後に付帯する専用パレット処理を要しな
いことから、取扱いの迅速化が可能となる。

【００５６】前記自転車後輪の走行路は車輪案内用の溝
型レールにより形成し、かつ、前記走行クランプの走行
路は同クランプの自立走行を可能とするガイドレールに
より形成し、このガイドレールを上記溝型レールの下部
に一体的に形成して自転車駐車装置を構成した場合は、
両走行路が交錯することなく上下に分離されるので、相
互の干渉による制約を受けることなく各別に専用の走行
路を形成することができ、したがって、ガイドレールに
よって走行クランプの走行が確保され、また、溝型レー
ルの走行路によって自転車の後輪の走行が確保されるこ
とにより、専用パレットを要することなく、取扱いに係
る自転車の安定移動が確保される。

【００５７】前記ゲート部には、自転車の前輪を拘束支
持して自転車を走行させて移動させるべく進退走行しう
るクランプでなる走行クランプを設け、この走行クラン
プの走行路と自転車の後輪の走行路とを搬送台とゲート
部に設け、それぞれの走行路は、搬送台上の自転車の載
置位置からゲート部の受け渡し位置までの範囲の走行の
ために、搬送台とその取扱いに係るゲート部との間で上
記両走行路を各別に接続するべく形成して自転車駐車装
置を構成した場合は、取扱いに係る自転車が走行クラン
プの走行に伴ってゲート部の自転車の受け渡し位置から
搬送台上の自転車の載置位置までの範囲で走行移動され
る。

【００５８】前記自転車後輪の走行路は車輪案内用の溝
型レールにより形成し、かつ、前記走行クランプの走行
路は同クランプの自立走行用のガイドレールによってゲ
ート部の自転車の上方に形成するとともに、同走行クラ
ンプには、自転車の走行位置に応じてゲート部の路面か
ら自転車の前輪を浮かせるための前輪リフト手段を設け
て自転車駐車装置を構成した場合は、自転車はその前輪
がゲート部の路面から離間して走行移動され、また、両
走行路が交錯することなく上下に分離されるので、相互
の干渉による制約を受けることなく各別に専用の走行路
を形成することができ、したがって、ガイドレールによ
って走行クランプの走行が確保され、また、溝型レール
の走行路によって自転車の後輪の走行が確保されること
により、専用パレットを要することなく、取扱いに係る
自転車の安定移動が確保される。

【００５９】前記搬送台の周囲に複数の格納部を放射状
に形成し、かつ、各格納部と搬送台を接続すべく搬送台
の向きを変える旋回機構を同搬送台に設けた場合は、旋
回機構によって搬送台の向きを合わせることにより、放
射状に配列した各格納部との間で自転車の取扱いが可能
となる。

【００６０】前記搬送台の前方に複数の格納部を段積み
状に形成し、かつ、各格納部と搬送台を接続すべく搬送
台の高さ位置を変える昇降機構を同搬送台に設けた場合
は、昇降機構によって搬送台の高さ位置を変えることに
より、段積み状に配列した各格納部との間で自転車の取
扱いが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の自転車駐車装置の構成例を示す縦断面
図

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ線断面図

【図３】ゲート部の側面図

【図４】図３の要部拡大図

【図５】図４のＶ矢視図

【図６】図４のＶＩ−ＶＩ線断面図

【図７】図４のクランプ部の別構成例を示す図

【図８】搬送台の側面図

【図９】図７のＶＩＩＩ−ＶＩＩＩ線断面図

【図１０】図７のＩＸ矢視図

【図１１】格納部の側面図

【図１２】ばね式クランプを備える格納部の側面図

【図１３】本発明の自転車駐車装置の動作説明図

【符号の説明】

１自転車駐車装置１ａ地上１ｂ周壁２ゲート部３格納部４，４ａ，４ｂ，４ｃ，４ｄ自転車５搬送台６走行クランプ７走行路（ガイドレール）８昇降レール（昇降機構）９，１０軸受部（旋回機構）１２走行路（溝型レール）１３，１３ａ，１３ｂ，１３ｃ，１３ｄ前輪１４，１４ａ，１４ｂ，１４ｃ，１４ｄ後輪１５リフトレール１５ａ傾斜部１６走行部１７下垂部１８クランプ部１９カムフォロア部（前輪リフト手段）１９ａローラ２０駆動チェーン２１クランプ機構２６ストッパ２７スライド機構３１走行クランプ３２長尺フレーム３４走行路（溝型レール）３５走行路（ガイドレール）３５ａ下辺３５ｂ起立辺３６ａ，３６ｂ支持ローラ３７ガイドローラ４１クランプ部５１走行路（溝型レール）５２走行路（ガイドレール）５３格納部クランプ（留置手段）５４クランプ片５５支持軸５６ばね５７レバー５８シリンダ５９ローラＡ受け渡し位置Ｂ載置位置Ｃ載置位置Ｄ留置位置

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】自転車を受け渡しするためのゲート部
と、自転車の留置手段を備えた複数の格納部と、これら
ゲート部と格納部との間で自転車を搬送する搬送台とを
備えてなる自転車駐車装置において、前記搬送台には、
自転車を走行させて移動させるべくその前輪を拘束支持
して進退走行しうるクランプでなる走行クランプを設
け、この走行クランプの走行路と自転車の後輪の走行路
を搬送台と格納部とに設け、それぞれの走行路は、搬送
台上の自転車載置位置から格納部の自転車留置位置まで
の範囲の走行のために搬送台とその取扱いに係る格納部
との間で上記両走行路を各別に接続するべく形成するこ
とを特徴とする自転車駐車装置。
【請求項２】前記自転車後輪の走行路は車輪案内用の
溝型レールにより形成し、かつ、前記走行クランプの走
行路は同クランプの自立走行を可能とするガイドレール
により形成し、このガイドレールを上記溝型レールの下
部に一体的に形成してなることを特徴とする請求項１記
載の自転車駐車装置。
【請求項３】前記ゲート部には、自転車の前輪を拘束
支持して自転車を走行させて移動させるべく進退走行し
うるクランプでなる走行クランプを設け、この走行クラ
ンプの走行路と自転車の後輪の走行路とを搬送台とゲー
ト部に設け、それぞれの走行路は、搬送台上の自転車の
載置位置からゲート部の受け渡し位置までの範囲の走行
のために、搬送台とその取扱いに係るゲート部との間で
上記両走行路を各別に接続するべく形成することを特徴
とする請求項１記載の自転車駐車装置。
【請求項４】前記自転車後輪の走行路は車輪案内用の
溝型レールにより形成し、かつ、前記走行クランプの走
行路は同クランプの自立走行用のガイドレールによって
ゲート部の自転車の上方に形成するとともに、同走行ク
ランプには、自転車の走行位置に応じてゲート部の路面
から自転車の前輪を浮かせるための前輪リフト手段を設
けたことを特徴とする請求項３記載の自転車駐車装置。
【請求項５】前記搬送台の周囲に複数の格納部を放射
状に形成し、かつ、各格納部と搬送台を接続すべく搬送
台の向きを変える旋回機構を同搬送台に設けたことを特
徴とする請求項１記載の自転車駐車装置。
【請求項６】前記搬送台の前方に複数の格納部を段積
み状に形成し、かつ、各格納部と搬送台を接続すべく搬
送台の高さ位置を変える昇降機構を同搬送台に設けたこ
とを特徴とする請求項１記載の自転車駐車装置。