JP2992351B2 - 円周方向磁化非接触式トルク・動力検出装置及びそれを用いたトルク及び動力測定方法 - Google Patents

円周方向磁化非接触式トルク・動力検出装置及びそれを用いたトルク及び動力測定方法

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Description

【発明の詳細な説明】 関連出願の参照 本出願は1991年7月29日に出願された米国特許出願07
/736299号(米国特許5351555号)の一部継続出願であ
る、1994年6月2日出願の米国特許出願08/253022号の
一部継続出願である。
発明の分野 本発明はトルク・動力検出装置、特に、回転シャフト
に付与されたトルク及び動力を測定する非接触式磁気弾
性トルク・動力変換器に関する。
発明の背景 現代の機械操作において基本となるのは、回転シャフ
トを用いて機械エネルギーをその発生源からその使用地
点まで伝達することにある。一般的な機械では、エネル
ギーがエンジン、タービン、モータ等の原動機内の化学
的、熱的、電気的、動的動力源から変換された後に回転
シャフトに最初に付与される。機械は、動力源を負荷に
十分に一致させたりエネルギーを多数の負荷に分配する
ために、カップリング、ベルト、ギヤ、その他関連する
装置により回転運動が相互に接続されたシャフト系統を
備えていることが一般的である。シャフト間に設けられ
たクラッチはそれらシャフト間の回転運動の連結を何ら
かの目的で解除することを可能にする。原動機の出力シ
ャフトに付与された機械エネルギーは車両の推進、液体
の圧縮、製造部品の形成または機械加工、発電等、特定
の機械の機能を特徴づける形態や場所での有益な仕事を
実現するために最終的に使用される。機械エネルギーの
伝達や分配用に回転シャフトの利用が偏在することは以
下の表1に簡単にまとめてリストアップしたように容易
に示すことができる。
仕事が実行される「度合い」は「動力」という言葉で
表現される。「動力」はエネルギーを動かしたり変換す
る時間的割合とも定義される。仕事を実行する機械エネ
ルギーが回転シャフトにより伝達される際、「動力」は
そのシャフトに沿った方向のエネルギーの流れの割合を
意味する。このように、伝達された動力が回転シャフト
の機能性を評価する手段であることは明らかである。こ
の点から、「出力」が機械的動力源及び電気的動力源の
両方を評価するために使用する主要な量的要素であるこ
との理由が明らかになる。さらに、ポンプ及び圧縮機等
非常に多くの軸駆動機械や、旋盤、フライス盤及び研削
盤上のスピンドル並びにその他機械器具だけでなく、バ
キュームクリーナー、生ゴミ処理機等の生活用機械まで
もがその動力の許容量によって頻繁に規格化されたり比
較されたりする理由も理解できる。機械のキーシャフト
に沿って伝達されている瞬間の動力をオンライン測定す
るならば、機械の性能を定量化することにより、機械の
より精密な制御と調整が可能になるとともに安全で効率
的な動作を確保することにも役立つ。測定結果が正常に
生成され利用された動力から著しく逸脱する場合は障害
の進行を早期に知らせる機能も果たすことができる。
作動中の機械の回転シャフト上の動力をオンライン測
定することは、より標準的なあるいはより標準的でない
測定方法や測定装置の開発に伴い、その重要性が認識さ
れるようになってから久しい。いかなるタイプのシャフ
トでもその断面を通して伝達される動力はその瞬間的な
角速度と断面を横切って伝達されるトルクとの積である
ので、この動力の測定結果は上記2個のより基本的な量
の別々の測定結果に分けられる。いかなる技術及びいか
なるタイプの回転速度・トルク測定装置が採用された場
合でも、動力を求めるには上記別々の測定量を積算する
ことが必要である。従来の動力測定器はそれ故、その測
定装置全体では、速度及びトルクの測定手段以外にこれ
ら2個の別々の信号をオンラインで積算する演算回路を
備えている。
速度測定 回転するシャフトの角速度を測定するために非常に多
種類の方法と装置が存在する。それらの多くは古典的な
ものであり、半世紀以上にわたって使用されてきたもの
である。速度測定装置は2種類の一般的なタイプに分類
される。すなわち、個々の回転現象の計数及び計時に基
づくタイプと速度に比例する測定可能な物理量、例えば
力や電圧を展開するタイプである。計数及び計時原理を
採用している現代の装置は、通常、非接触式の磁気的あ
るいは光学的手段を用いて、測定対象のシャフトととも
に回転する「符号器(encoder)」としてのホイール上
に存在する突出形状の通過を検出するものである。最近
では、通常、磁気符号器はシャフト支持用のボールベア
リングに直接組み入れられている。そのような装置を用
いて回転速度を求めるには時計状のもの(最近では、速
度情報の処理と利用に関連するデジタルコンピュータに
普通は内蔵されている)かあるいは周波数−電圧変換電
子回路(ダイオードポンプ等)が必要である。一方、回
転速度を直接アナログデータ表示するために様々な技術
が利用されている。その中で最も一般的な技術は渦電流
に依存する速度と関連する力を基準とするドラグカップ
装置である。このタイプの装置を使用するには、展開さ
れた力を比例する電気信号に更に変換する必要がある。
回転速度と正比例する直流(または交流)電圧を展開す
るには、小さな永久磁石状の電気タコメータ発電機が多
く使用される。このタイプの装置は、通常、測定対象の
回転シャフトに直付けされるのではなく、回転シャフト
によって(あるいはそれと同期して)駆動されるように
配置される。米国特許5367257号に開示するような別の
タイプの非接触式タコメータ装置では、永久磁石と磁界
センサの静止状態の組合せのみを利用して導電性対象物
の、すなわち、測定対象シャフトに取り付けられたアル
ミニウム製円板の速度に比例する信号を展開するように
なっている。このように、回転シャフトで伝達される動
力をオンラインで測定するのに必要な回転速度信号を展
開するには、様々な適用技術と選択範囲の広い適用装置
がある。
トルク測定 認識可能な非回転フレームを有する機械に対して出入
するすべての回転シャフトから受ける正味の、すなわち
合成されたトルクは上記フレームの回転を防止している
反力を測定することで簡単に求めることができる。エン
ジンやモータ等の出力シャフトのトルクはこのようにし
て測定されることが多く、その場合、直接マウント部分
で力を測定する(米国特許3978718号)かあるいは揺り
かご状吸収型ダイナモメータのトルク均衡化アーム上で
力を測定する。このダイナモメータの内部では、伝達さ
れたエネルギーは直接熱に変換されるか、あるいはまず
電気に変換された後に熱に変換される。トルクを加速度
の測定結果から推測する方法(米国特許3729989号)や
レシプロエンジンに適用してシリンダ圧の動的な測定結
果から推測する方法(米国特許4064748号)もある。し
かしながら、これらの方法はその固有の特質によって適
用性に限界があることは明らかである。
回転シャフトに伝達されている瞬間のトルクの測定
は、通常、シャフト自体のあるいはシャフトの局所に取
り付けられた特定目的の材料の弾性的あるいは磁気弾性
的特性に依拠している。個々のトルク測定装置が作動時
に依拠する原理がいかなるものであろうと、動力のオン
ライン測定は、トルクの測定値を電気信号の形で表現す
ることにより容易になる。このタイプの測定装置はトル
ク変換器として分類される。
シャフトの弾性に依拠するトルク変換器は、実際に
は、その径のほぼ10倍以上の長さを有するシャフトの特
定部位の角度のひずみからあるいは通常径の数分の一の
長さにすぎない計測点の単位表面のひずみからねじりに
よるひずみを測定する。回転シャフトの角度のひずみ
は、シャフト上に最初から(周方向に)配置され軸方向
に離れた2個の特徴物(例えば、ギヤの歯部、刻み目、
反射マーク)が通過する時間差を検出する磁気的な方法
(米国特許3273386号)や同じく光学的な方法を利用し
て測定されることが多い。最近開発されたトルク変換器
の多く(特にパワーステアリングへの適用を目的とする
もの)は、高コンプライアンスを有するトーションバー
の両端近傍に効果的に取り付けられた一対の歯車状強磁
性円板のねじれに左右される歯または切欠きを位置合わ
せするとともにそれにより発生する可変パーミアンスを
利用する(米国特許4876899号)。自動車用回転シャフ
トの角度のねじれを検出する微分静電容量方法の動作も
報告されている。大部分の市販のトルク変換器の動作
は、回転シャフトに接合されたひずみゲージの電気抵抗
の変化によって変換器表面の剪断ひずみを検出すること
に依っている。上記ひずみゲージに電力を供給するため
そしてトルクを表す電気信号を取り出すために様々な方
法が採用されている。しかしながら、ブラシやスリップ
リングを用いる従来の方法に代わって非接触式の方法を
用いる方が信頼性の面で有利であるので、回転式変圧器
や赤外線エネルギーを用いたり無線周波数によって遠隔
測定する等の選択可能ないくつかの装置設計の開発を促
進してきた。弾性式のトルク変換器は、その固有の特質
により、長い計測長と高いコンプライアンスを必要とす
るかあるいは相当な数の電気部品をシャフトに取り付け
ることを必要とする。このような必要条件はサイズ、厳
しい環境での信頼性及び/またはコストが非常に考慮さ
れるようないかなる場所へも変換器の適用を躊躇させる
結果を招いていた。
磁気弾性トルク変換器は、大部分の強磁性材料に見ら
れるような、一般に弾性特性か磁気特性かで分類される
特定の測定可能な物理量間の基本的な相互作用に依拠し
ている。このタイプの変換器の従来の構造は、シャフト
表面かあるいはシャフトに取り付けられた材料(優れた
磁気弾性特性のゆえに特別に選択された)の局所に専用
に設けられた部分の透磁率のトルクによる変化に依存し
ている。このような構造は、フレミング(Fleming)の
「磁気ひずみトルク検出装置−分岐型タイプ、交差型タ
イプ、ソレノイド型タイプの比較」(全米自動車エンジ
ニア協会(SAE)会報900264号、1990)に詳細に記述、
分析、比較されている。磁気弾性トルク変換器はひずみ
ではなくねじり応力を検出するので、一般に同種の弾性
式のものよりねじりに対して高い剛性を有する。このこ
とは変換器を包む入れ物の寸法を縮小させるとともに機
械的な強靭性をもたらすことができる。さらに、この種
の装置は他に類を見ない本質的に非接触式の磁気的検出
モードで作動するので、回転シャフトのトルク測定によ
り適していると思われる。しかしながら、この従来のタ
イプの磁気弾性トルク変換器の性能は励磁変数や材料変
化に依るところが大きく、それらの要因は温度の補正や
計測の安定性を困難にしている(例えば、米国特許4920
809号や動5307690号を参照)。その結果、低コストで大
量生産可能な装置を設計することが難しくなっている。
米国特許5351555号には別のタイプの磁気弾性トルク
変換器技術が開示されており、このものは、磁気弾性活
性材料からなり円周方向に極性付与されたリングが、リ
ングが取り付けられたシャフトにより伝達されたトルク
に関して極性及び強さの点でほぼ完全な線形の相似体で
ある磁界を生成するという点において特徴的である。こ
の変換器は励磁力を利用せず、完成品を作り上げるのに
上記リングと磁界センサしか必要としない。第2世代の
変換器は、対称位置に配置された磁界センサ及び互いに
異なる極性に磁化された2個のリングあるいは互いに異
なる環状の分極から成る隣接領域を有する1個のリング
とを使用しており、この変換器もまた周辺磁界の曖昧な
影響を効果的に回避することが可能である(ガーシェリ
ス(Garshelis)他著「互いに逆方向に極性化された2
個のリングを用いたトルク変換器」電気電子技術者協会
会報、磁気学、Vol.30,No.6,1994年度,4629−4631頁を
参照)。さらに、多くの適用例では、この基本的に単純
で、低コストの、容易に適応可能な構成からもたらされ
るべき利点が、経済的に互換可能な磁界センサが限定さ
れているが故にそのすべてを実現することができなかっ
た。このように、集積回路シリコンホール効果センサは
小さく規格化された形で入手可能であり電気的に単純で
ありコストの面で廉価であるが、その最も容易に入手可
能な装置でさえ、トルク応答出力信号と大きさが等しい
温度上昇に伴う出力ドリフトを発生させる。この問題を
克服するための補正技術、例えば、突き合わせ状態の対
の形で使用する等の技術は、この装置の経済的魅力を弱
めるに十分なコストの増大を招くことになる。フラック
スゲート(可飽和鉄心)を用いる方法等他の磁界検出技
術用のシャフト外部品が利用不可能であることにより、
新たに考え出された各トルク変換器のために特別な磁界
センサを設計することが必要となっていた。
動力測定 シャフト動力測定器具の大部分は速度信号及びトルク
信号を展開する明らかに別個の装置を使用している(例
えば、米国特許3978718号、4064748号、4100794号、410
6334号、4306462号、4406168号、4479390号参照)。速
度とトルクが2個の関連する時間間隔の測定結果から求
められる場合もあれば、(米国特許3729989号、3273386
号、519282号参照)、2個の測定結果を求めるために異
なる検出技術を採用しつつ同じケーシング内で両方のセ
ンサを組み合わせた装置もある(米国特許5323659号参
照)。それにもかかわらず、そのような装置すべてにお
いて、回転シャフトにより伝達される動力を求めるには
2個の測定値を乗算する必要がある。1つの注目すべき
例外として、米国特許2365073号の測定装置がある。こ
の装置は1個の信号でトルクと速度の両方の情報を供給
することの価値を認識している。しかしながら、初期の
装置では偶発的に存在するトルク変化の固定パターンか
ら速度を求めていた。従って、このような装置ではその
適用が非常に限定されていたであろう。
発明の概要 したがって、本発明の目的は、低コストのソリッドス
テート磁界センサにとって有利であるにもかかわらず上
記センサの特徴である静止時出力信号の望ましくないド
リフトの結果によって影響されない回転シャフトととも
に使用する非接触式磁気弾性トルク変換器を提供するこ
とである。
本発明の別の目的は、容易に分離可能なシャフトのト
ルクと速度に関する情報を含んだ1個の出力信号を供給
するとともに動力を1個の変換器から求め得る非接触式
磁気弾性トルク変換器を提供することである。
本発明の更に別の目的は、伝達された動力に比例する
出力信号を供給する非接触式磁気弾性動力変換器を提供
することである。
本発明の更に別の目的は、上記出力信号がシャフトの
回転によって生成される非接触式磁気弾性動力変換器を
提供することである。
本発明の更に別の目的は、ソリッドステート磁界ベク
トルセンサを用いた場合にトルクに比例する出力信号を
供給し磁界ベクトルセンサとしてコイルを用いた場合に
動力に比例する出力信号を供給する極性付与されたリン
グ状の非接触式磁気弾性変換器を提供することである。
本発明の更に別の目的は、磁気弾性的に活性のリング
と磁界変調器を利用して、いかなる角度位置でもリング
を取り付けたシャフトにより伝達されるトルクに関して
極性及び強さの点でほぼ完全な線形の相似体である周方
向に変調された磁界を生成する非接触式磁気弾性トルク
検出装置を提供することである。
本発明の更に別の目的は、測定されるトルクが0のと
き本質的に0である量を検出するよう作動するととも
に、測定されるトルクに応じてその方向と大きさとを変
える磁気弾性トルク・動力変換器を提供することであ
る。
本発明の更に別の目的は、励磁磁界を必要としない磁
気弾性トルク・動力変換器を提供することである。
本発明の更に別の目的は、円周方向を容易軸(easy a
xis)とする事実上の1軸磁気異方性が付与されかつほ
ぼ円周方向に磁気極性が与えられた磁気弾性的に活性の
部分を備えた磁気弾性トルク・動力変換器を提供するこ
とである。
本発明の更に別の目的は、軸方向に区分され磁気的に
は連続するが逆向きに極性付与された2以上の円周領域
を有する磁気弾性的に活性の部分を備えた磁気弾性トル
ク変換器を提供することである。
本発明の更に別の目的は、周辺の磁界に起因する検出
磁界の変化を避けるためのシールド構造の必要性を最低
限に抑えるかまたはなくす磁気弾性トルク・動力変換器
を提供することである。
本発明の更に別の目的は、例えば周辺磁界のような外
部磁界源は変質的に検出されない磁気弾性トルク・動力
変換器を提供することである。
本発明の更に別の目的は、事実上の1軸磁気異方性が
付与されかつ円周方向に磁気極性極性が付与されている
とともに加えられたトルクに応じて変化する磁界を生成
する円周方向変換器を回転するトルク部材に対して取り
付ける工程と、上記トルクによって生成された磁界をシ
ャフトの回転速度を表す周期で変調させる工程と、回転
するトルク部材上のトルクまたはそのトルク部材により
伝達される動力の指標として変換器の磁界出力成分を検
出する工程を備え、回転するシャフトに付与されたトル
クまたはシャフトより伝達された動力を測定する非接触
式方法を提供することである。
本発明の更に別の目的は、軸方向で区分され磁気的に
は連続するが逆向きに極性付与された2以上の円周領域
を有する磁気弾性的に活性のトルク・動力変換器を製造
する方法を提供することである。
上記の諸目的を達成するため、本発明の回転シャフト
用トルク・動力検出装置は、シャフトに加えられたトル
クを表す磁界を生成する磁気弾性活性要素と、シャフト
の回転速度を表す周期で磁界を変調する磁界変調手段
と、磁気弾性的に活性の部分の磁界に反応するホール効
果センサやコイル等の磁気センサとを備える。好ましい
実施の形態では、磁気弾性的に活性の部分は、円周方向
を容易軸とする事実上の1軸磁気異方性が付与されかつ
ほぼ円周方向に磁気極性が付与された材料のリングから
なる。このリングは、例えば回転シャフトのようなトル
ク部材に取り付けられ、そのシャフトに加えられるトル
クは上記リングに伝達される。同様に、磁界変調手段は
リングと磁気的に連続するリング上の位置あるいはシャ
フト上の位置に取り付けられる。リング上のトルクは、
リングの円周方向の磁気方向性を偏向させ、円周方向及
び軸方向の両成分を有する螺旋状の磁気方向性を発生さ
せる。上記リングと対向する所定の位置には、磁界ベク
トルセンサが設けられており、リング内部の磁化の軸方
向成分から発生する変調された磁界に対応するように方
向付けられている。この磁界ベクトルセンサは磁束収束
器に取り付けられてもよい。センサの出力は、シャフト
に加えられてリングに伝達されたトルクにより発生する
リング内の磁化の向きの変化に比例し、センサがコイル
である場合にはシャフトの回転速度に比例する。
本発明の他の実施形態では、磁気弾性的に活性の部分
が、軸方向で区分され磁気的には連続するが逆向きに極
性付与された2以上の円周領域を有するトルク検出装置
によって上記の諸目的が達成される。その各領域は物理
的に別個のリングで構成されてもよく、1つのリングに
複数の領域が形成されてもよい。
図面の簡単な説明 図1は本発明の検出装置を示す組立図である。
図2は本発明の磁界変調器として透磁性の薄片を使用
した場合を示す図である。
図3(a)及び図3(b)は歯付ホイール磁界変調リ
ングを使用した場合と使用しない場合の本発明の検出装
置を示す図である。
図3(c)及び図3(d)は歯付ホイール磁界変調リ
ングの平面図であり、このリングと磁界ベクトルセンサ
との実効空隙を示す。
図4(a)ないし図4(c)は本発明の検出装置で検
出された磁界の強さに対するホモジェナイザと変調リン
グの影響を示すグラフである。
図5はシャフト上に取り付けられた変換器リングの概
略図であり、磁界ベクトルセンサの様々な取付可能位置
を示す。
図6は本発明の検出装置により生成された変動性(交
流)成分の周期的な波形を示すグラフである。
図7は互いに逆向きに極性付与された2つの変換器リ
ングを利用した本亜hつめいの検出装置を示す組立図で
ある。
図8は1つのリングに交互に逆向きに極性付与された
複数の連続する円周領域を生成する装置とその方法の最
初の工程を示す。
図9は図8の方法の次の工程を示す。
図10は図8の方法の更に次の工程を示す。
図11は図8の方法の最終工程を示す。
図12は図8ないし図11の方法によって製造されたリン
グを示す。
図13は図9の方法及び装置において閉じた電流とリン
グに沿った位置との関係を示すグラフである。
図14は変換器リング上の複数の領域に対して同時に極
性付与する方法及び装置を示す。
図15は変換器リング上の複数の領域に対して同時に極
性付与する別の方法及び装置を示す。
図16は変換器リング上の複数の領域に対して同時に極
性付与するさらに別の方法及び装置を示す。
図17はホールセンサの出力信号からトルクと速度の情
報を導出し表示する典型的な電気回路を示す図である。
図18は付17の差動増幅器の出力端子を通して現れる典
型的な信号のオシログラムである。
図19はホールセンサが急速冷却される場合の出力信号
の一時的な変化を記録した図である。
図20は回転速度の関数としてトルクの3つの固定値に
おける出力信号の誤差規範(rms)値を示すグラフであ
る。
図21は3つの回転速度値に関して加えられたトルクと
出力信号の関係を示すグラフである。
図22はコイルセンサの出力信号からの動力情報を表示
する測定回路を示す。
図23は典型的な動力の出力信号のオシログラムであ
る。
図24は出力された動力の3つの固定レベルに関してシ
ャフトの回転速度と動力の出力信号との関係を示すグラ
フである。
図25はシャフト回転速度が一定の場合の伝達された動
力と動力の出力信号との関係を示すグラフである。
好ましい実施の形態の詳細な説明 まず図1において、2は本発明にかかるトルク・動力
検出装置の第1の実施の形態を示す。このトルク・動力
検出装置2は変換器4と磁界ベクトルセンサ6を備えて
いる。トルク検出装置2は、機械(図示せず)の一部で
あり長さ方向の中心軸10回りに回転するシャフト8上に
取り付けられている。トルク12がシャフト8の一部に加
わると、シャフトの他の部分にも伝達され、そこではト
ルク12に起因するシャフト8の動きが何らかの有用な働
きを行うようになっている。トルク12は図のシャフト8
の一端側で時計方向に表現されているが、シャフト8を
内蔵する機械の性質次第で時計回り反時計回りのいずれ
か一方向にも両方向にもシャフト8を回転させるよう付
与され得ることは言うまでもない。
変換器4は後に詳述する多くの方法の一つによりシャ
フト8に固設されており、シャフト8上に軸方向または
径方向に識別可能な磁気弾性活性領域を発生させる手段
として作用する。実際には、変換器4は通常端面18,2
0、内周面22および外周面24を有する円筒状スリーブま
たはリングの形状をなし、シャフト8のねじり応力を受
ける領域内の適宜の位置に軸線10に沿って適切に取り付
けられることが好ましい。変換器4には、前処理により
あるいはシャフト8への取付手段に付随する効果とし
て、円周方向を容易軸とする事実上の1軸の磁気異方性
が付与されている。加えて、変換器4は、後にいくつか
例示されている何らかの効果的な方法により1円周方向
あるいはその逆の円周方向に磁気極性が付与されるよう
になっている。要するに、変換器4は、トルク12が存在
しない状態(静止状態)では、少なくとも軸線10の方向
にも径方向にも正味の磁化成分が全く存在しない程度ま
でほぼ純粋な円周方向14に磁極付与されている。それに
より、本来的に逆円周方向の磁化成分を有していた磁区
がほぼない。円周方向の異方性が適切に優位を占めてい
る状態ならば、磁区の磁化方向はすべて最大限±45゜の
範囲内に存在し、リングの小さな量的範囲内に対称的に
配分され、補正されていない外部からのいかなる磁束も
磁界ベクトルセンサ6に感知されないことが保証され
る。変換器4の閉じた円筒形状により完全な回路が実現
され、それにより変換器4の極性化の安定度を高めるこ
とができる。
変換器4の構成及び処理により、シャフト8へひいて
は変換器4へねじり応力が付加されると、変換器4の極
性化された磁化が再度方向付けされる。極性化された磁
化はねじり応力が増大するにつれてますます螺旋状にな
る。変換器4の磁化の螺旋度は伝達されたトルク12の大
きさに依存し、キラリティ(対掌度)は伝達されたトル
クの方向性と変換器4の磁気弾性特性に依存する。変換
器4のねじれに起因する螺旋状の磁化は円周方向14の円
周方向成分と軸線10に沿う軸方向成分の両成分を有して
いる。特に重要なことは、軸方向成分の大きさが変換器
4のねじれに完全に依存していることである。
変換器4の円周方向に正確には極性付与されていない
磁区の磁界の対称性のために、そしてその他の磁区の磁
化が真に円周方向に配向されているために、静止状態で
トルクが存在しない変換器4の外部の空間には検出可能
な磁界はない。実際には、変換器4が実際に極性付与さ
れたことを認識する間接的な外部手段は存在しない。ト
ルクを伝達することに伴って変換器4の材料に固有の磁
気弾性的相互作用によって生ずる2軸方向の主要な応力
は、各磁区の均衡磁化配向に付加的な異方性の影響を与
え、すべての磁区の事実上の容易軸方向をこれに最も近
い主要応力(正の磁気ひずみを有する材料内では引張応
力、負の磁気ひずみを有する材料内では圧縮応力)の方
向に変更する。これにより、磁化の本来の対称性や真円
周方向性がトルクの付与によって破壊され、変換器4の
範囲内の磁化に正味の螺旋性が出現する。この螺旋性は
極性付与の唯一の円周方向と結合し、円周方向成分と軸
方向成分の2つの成分に分解可能な磁化をもたらす。上
記円周方向成分は、上述のように変換器4の外部空間に
おける検出可能な磁界の源ではないが、上記軸方向成分
は容易に検出可能である。変換器4は、トルクを受ける
と、各磁区の螺旋方向の磁化の量的に平均化された軸方
向成分と等しい軸方向の磁化を有する管状の棒磁石の磁
界とは外部からは区別のつかない磁界を発生する。この
ようにして、付加トルクの方向は、(変換器4の材料の
実効磁気ひずみの正負(sign)とともに)等価物である
棒磁石の極性を決定し、トルクの大きさは等価物として
の棒磁石の磁気の強さを決定する。
磁界変調器、例えば図に示すパーマロイあるいはそれ
に類する磁性的に柔らかい材料から成る歯付ホモジェナ
イザリング25は、変換器4の一方のあるいは両方の極性
領域18,20に近接して(図では、端面20に近接して)設
けられ、変換器4のシャフト8への取付に関して後に詳
述する多数の方法のうちの1つによってシャフト8、好
ましくは変換器4に固定される。ただし、磁界変調器25
はトルク伝達部材ではないことを念頭に置く必要があ
る。重要なことは、磁界変調器25が所定の角度位置に固
定されることと、シャフト8と一体的に回転するように
シャフト8または変換器リング4に取り付けられること
である。磁界変調器25は、磁束が最も強い場所である両
磁極領域18,20に配置されることが好ましい。しかしな
がら、信号の強さが最重要な考慮点ではないなら、磁界
変調器25は両磁極端面18,20の間のどの位置にも配置可
能である。歯付リング25の周面には、図1及び図3で示
すギヤ状の歯等の均等間隔で突出する形状が設けられて
いる。これらの歯はシャフトの回転時に磁界ベクトルセ
ンサ6を通過する磁束経路のパーミアンスを変調させ、
その結果、変換器4の近傍の空間の磁界が変換器の周囲
形状を表す円周方向のパターンによって磁界の強さを変
化させることになる。磁界変調器の機能はセンサ6を通
過する磁束経路のパーミアンスを変調させることである
ので、この機能は歯付ホモジェナイザリング25以外の手
段を用いて実現することも可能である。従って、磁界変
調器は、シャフトの角度位置に関係しそれ故シャフトの
回転速度を表示可能な周期で、変換器4周囲のトルクに
より生成された磁界の別方向の円形の統一性を乱す手段
であれば何でもよい。例えば、図2に示すように、磁界
変調器は、変換器4が磁気極性を付与された後に変換器
4の表面に固着され軸方向に向けられたパーマロイ薄片
あるいはそれに類する磁性的に柔らかい材料からなる薄
片27であってもよい。あるいは、磁界変調器は、変換器
4の端面18,20に隣接して位置する表面の周縁領域周り
に均等に配置されたパーマロイ製のドットを有する円周
方向のリングまたはディスクであってもよい。
付加された所定のトルクにより磁気弾性変換器リング
4の磁極領域の所定の範囲で磁界の強さが円周方向に変
化することに対して図3(c)及び図3(d)に示す歯
付ホモジェナイザリング25などの磁界変調器が及ぼす影
響に関して、ホモジェナイザリングを設けない変換器リ
ング(図4a)の磁界の変化及び平滑な表面の(歯を有さ
ない)ホモジェナイザリングを設けた変換器リング(図
3aおよび図4b)の磁界の変化と比較する。図4aと図4bと
の比較により、ホモジェナイザリングが存在する場合は
磁界の円周方向の統一性が確保されることがわかる。歯
付周面を有する磁界変調リング25の影響を図4(c)に
示す、この磁界変調リング25では、磁界センサと変調リ
ングとの間の空隙が図3(c)と図3(d)に示す最大
と最小の範囲で変化する。いかなる円の周囲に沿ったい
かなる特定点における実際の磁界の強さもトルクによっ
て線形に変化することがわかる。それ故、トルクの時計
方向あるいは反時計方向にのみ左右される磁界極性は、
そのようないかなる円の周囲でも一定である。
磁界ベクトルセンサ6は変換器4の相対位置に対向し
て配置された磁界ベクトル検出装置であり、静止状態の
円周方向からより勾配の大きいあるいは小さい螺旋方向
へ極性化された磁化が再度方向付けされるとともに磁界
変調器25によって磁界が変調される結果、変換器4回り
の空間に発生する磁界の大きさと極性を検出するように
なっている。磁界ベクトルセンサ6は回転シャフトに付
与されたトルクの大きさかあるいは回転シャフトにより
伝達された動力に応じた信号出力を発生する。例えば、
磁界ベクトルセンサ6はホール効果センサ等の集積回路
装置であり、その出力はシャフトに付与されたトルクを
表す。この場合、磁界ベクトルセンサ6は配線16により
直流電源に接続されており、配線16は磁界ベクトルセン
サ6の信号出力を、シャフト8を内蔵する機械またはシ
ステムの制御回路やモニター回路等の受信装置(図示せ
ず)に伝達するようになっている。あるいは、磁界ベク
トルセンサ6はコイルであり、好ましくは、磁性的に柔
らかい材料のコアに巻回された導電性ワイヤからなるコ
イルであって、その出力はシャフトに伝達された動力を
表す。
図5に示すように、磁界ベクトルセンサ6は、変換器
4の磁極端面18あるいは磁極端面20の近くに位置するこ
とが好ましい。それは、変換器4が1方向に極性付与さ
れている場合に、変換器4からの磁界の方向付けによ
り、変換器4に近接する他の領域よりも、変換器4の端
面18,20の近傍においてより大きな磁界の強さが存在す
るようなるからである。もちろん、信号の強度が最重要
考慮点でない場合には、センサ6を両磁極端面18,20の
間に配置してもよい。本発明の別の実施の形態では、図
5に示すように、2個の磁気センサ6,6a(後者を仮想線
で示す)が使用される。両磁気センサ6,6aは、それぞれ
変換器4の端面18,20の近くで、変換器4の相対する端
部に配設されている。複数のセンサの使用は装置のコス
トを上昇させることになるが、上記磁気センサ6は、温
度変化、電圧変化及び周辺の磁界の信号に対して共通モ
ードの拒絶作用を行うために差動的に接続させることが
できるので、望ましい。あるいは、周辺の磁界の影響を
少なくするため、磁気センサ6を、極めて低い透磁率を
有する材料からなるシールド(図示せず)によって覆う
ように構成しても良い。そのようなシールドは、変換器
4から磁束を受ける方向以外のすべての方向で磁気セン
サ6を取り囲んでもよい。当然ながら、より多数の磁気
センサが使用されても良い。例えば、図5に示す実施の
形態では、4個の磁気センサ6,6a,6b,6c(6a,6b,6cは仮
想線で示す)が使用されており、2個の磁気センサが、
他の2個に対して変換器4を挟んで径方向に正反対の位
置に配設されている。
好ましい実施の形態では、磁性的に柔らかい(低保磁
力、高透磁率の)材料からなるヨーク(図示せず)が、
1つあるいは複数の磁界センサ6とともに設けられる。
ヨークは磁界ベクトルセンサ6を通過する磁束経路のパ
ーミアンスを高める手段である。ヨークは、特に、ホー
ル効果集積回路とともに使用される。この装置は、周波
数の低下とともに上昇する比較的高いノイズレベルを有
する傾向があるからである。したがって、S/N比を高め
るためには、低い磁界の強さよりはむしろ高い磁界の強
さを使用する上記の装置を操作することが好ましい。米
国特許5351555号には様々なタイプのヨーク及びヨーク
とセンサのレイアウトが開示されており、その開示を参
照することで本明細書に組み込むこととする。
磁気センサ構造 トルク検出装置2を使用するために、磁界ベクトルセ
ンサ6は、ホール効果センサ、磁気抵抗センサ、磁気ト
ランジスタ(「マグニスタ」)センサ、磁気ダイオード
センサ、MAGFET(磁界効果トランジスタセンサ)等のソ
リッドステートセンサ装置を備えている。これら以外の
センサとしては、Hとともに変化する磁気特性を有する
非線形コア、磁力計、フラックスゲート磁力計がある。
ソリッドステートセンサは、小型で低コストであり、
集積されたパッケージ内で、温度補正、信号調整、電圧
調整等の操作機能にとって望ましい電子工学技術を合体
させることができるので、使用に適している。ホール効
果センサは、線形でも極性に敏感でもある理想的な伝達
特性を有しているので、特に適用に好ましい。磁界ベク
トルセンサ6としての使用に適切な集積回路ホール効果
センサには、アナログデバイス(Analog Devices)社製
のModel No.AD22150、アレグロマイクロシステムズ(Al
legro MicroSystems)社製のModel UGN3503UやModel UG
N3506UAなどがある。同様に、潜在的に適用可能な装置
には、マイクロスイッチ(MicroSwitch)社やシーメン
ス(Siemens)社やウォルフコントロールズ(Wolff Con
trols)社で製造されたものがある。
磁界ベクトルセンサ6は、トルクの伝達とともに生じ
る外部の磁界に対して最大限の反応を生み出すように位
置決めされるとともに方向決めされている。トルクを受
けた変換器4の等価物及び軸方向に磁化された棒磁石に
よれば、最も強い磁界は、磁極の近傍、すなわち、変換
器4の両端面18,20の近くに見出される。磁界ベクトル
センサ6は、シャフト8の近くに固設され、回転しない
ようになっている。トルク変換器に最大のトルクを付与
する場合はシャフト8などのトルク部材の回転を必要と
するので、磁界ベクトルセンサ6は、シャフト8の回転
時のシャフト8と物理的な接触を避けるために、シャフ
ト8から径方向に離される必要がある。磁界ベクトルセ
ンサ6の正しい位置及び方向は、その特殊な操作原理、
パッケージの大きさ、磁気の活性領域、及び変換器4の
幾何学的磁気的特性(コーナー部分の鋭さ、径方向の厚
み、軸方向の長さ、直径、磁気的には連続するが逆向き
に極性付与された円周領域の数など)や、必要な径方向
の空間、及びその他構造上の詳細部分に依存している
が、1方向に極性付与された変換器4とともに使用する
に当たって磁界ベクトルセンサ6をほぼ最適に設定する
位置は、普通、径方向の磁束を検出するために方向決め
された、端面18,20の一方から径方向に外側の位置に見
出だされる。
磁界ベクトルは変換器4の回りの空間内で方向を変化
させる。センサ6、例えばホール効果装置が1軸の検出
軸を有していることが認識できれば、その検出装置をシ
ャフト軸に対して有利に方向決めすることが可能にな
る。センサ6が有利に方向決めされると、変換器4から
距離が離れるにつれて減衰する磁界の強さ(H)を、磁
界ベクトルの方向が検出軸の方向により近づく程磁界ベ
クトルに対する磁界センサ6の感度が上昇することによ
って補償することができる。言い換えれば、Θがセンサ
6の唯一の検出軸と磁界ベクトルとの間の角度であり、
センサ6の出力がHcosΘに比例するならば、変換器の端
部から離れるにつれてHが減少するのと同様にΘも減少
する(検出軸と磁界ベクトルの方向が一致するようにな
る)としても、cosΘはHの減少を相殺するように増加
する。従って、変換器4とセンサ6との間の径方向の隙
間を正確に制御する必要が軽減される。
歴史的に、多くの利点を有するにも関わらず、集積回
路シリコンホール効果センサは、トルクに応答する出力
信号と大きさが等しい温度上昇に伴う大きな出力ドリフ
トを発生させるという欠点がある。本発明の長所の1つ
は、シャフトの回転速度に関係する周期で変換器4周囲
に生成された磁界の別方向の円形の統一性を変調させる
ことにより、上記のような磁界センサの静止状態での出
力信号の望ましくないドリフトの発生を避けることがで
きるという点である。従って、本発明によれば、低コス
トの集積回路シリコンホール効果センサをその従来から
の特徴である出力のドリフトを気にすることなく使用す
ることができるので、全ての利点が実現可能な低コスト
で非接触式の極性付与されたリングから成る磁気弾性ト
ルク検出装置を提供することができる。以下に記述する
分析では、本発明の検出装置が熱ドリフトやその他のド
リフトがない理由を説明する。
シャフト上にトルクTが存在するとき、磁界センサが
歯と対向する位置にある場合の磁界センサの磁界の強さ
Htは以下の式から求められる。
Ht=ktT (1) ここで、ktはリングに対向する磁界センサ位置だけで
なくリングの材料と寸法にも依存する係数である。従っ
て、ktは特定の変換器構造に関する定数である。同様
に、図3(d)に示すように、シャフトが回転して磁界
センサが空間上方の中心位置に来る場合には、磁界の強
さHsは以下のようになる。
Hs=ksT (2) ここで、ksはktよりも明らかに小さい値であり、同様
に変換器構造の特徴を反映している。磁界センサの上記
2つの配置の間で、磁界の強さは、正確な歯及び空間形
状と空間内の磁界強さ測定点の両方によって決定される
回転角度のいくつかの関数に従って連続的に変化する。
それにもかかわらず、いかなる回転角度及びいかなる空
隙によっても、磁界は変換リングの伝達関数であるトル
クの線形関数に従う。シャフトが連続回転する場合、磁
界センサにおける磁界の強さはそれぞれトルクの線形関
数であるHtとHsの両極値の間で変化する。いかなる磁界
Hにおける磁界センサからの出力信号Voも通常以下の式
から求められる。
Vo=QVo+SH (3) ここで、QVoは静止時の出力信号(零磁界のオフセッ
ト電圧)、Sはその感度係数である。従って、出力信号
は、磁界センサが歯と対向する位置にある場合の Vot=QVo+SHt (4) と、磁界センサが空間と対向する位置にある場合の Vos=QVo+SHs (5) との間で変化する。シャフトが回転するとき、出力信号
はこれら2つの両極値の間で周期的に変化する。出力信
号の最大変化量ΔVopは、 ΔVop=(QVo+SHt)−(QVo+SHs)=S(Ht−Hs) (6) の関係式においてVotとVosの間の差から求められる。Δ
Vopはトルクの線形関数であり、QVoに従属しない。従っ
て、ΔVopは磁界検出装置に特有のQVoの熱ドリフトもそ
の他のドリフトもない。
シャフトの回転に伴うVoの変化に起因する周期波形の
整形(shape)がいかなる変換器構造に関しても変わら
ないことがわかれば、Vo波形の変動性(交流)成分のい
かなる特徴的な振幅の測定、例えば、最高最低振幅、誤
差規範、絶対値の平均等の測定によってもΔVopと線形
相関関係にある値を得ることができ、従って、トルク測
定の有効な手段となることがわかる。このことは図6に
示されており、この図の上方のグラフは、回転角度の関
数として、図4(c)に示す処理前の出力信号を有する
磁気強さセンサからの信号の変動性(交流)成分を示し
ている。その最大最低振幅はトルクの線形関数である。
下方のグラフは上記変動性(交流)成分の整流化された
波形を示している。図中の破線はいかなる所定の波形整
形についてもΔVopによってまさしく変化する全回転中
にわたる絶対値平均を示している。
上記波形の周波数が回転速度に比例し、リングの歯数
(全ての変換器において定数)を単純に回転速度で乗算
した値であることも明らかである。従って、磁極が付与
されたリングから検出されたトルク反応磁界の検出部分
を空間的に変調させることにより、トルクと速度の両方
の情報を含む1つの信号を磁界検出装置のドリフト特性
に影響された信号成分を含むことなく得ることができ
る。
出力信号(Vo)対時間波形の交流成分、すなわち、Vo
acがその瞬時においては単純なシヌソイド関数により表
現されると仮定するならば、 Voac=KTsin(nωt) (7) であり、ここで、nは磁界強さ変調リングの歯数、ωは
シャフトの角速度である。その時間導関数は以下のよう
になる。
dVoac/dt=knTωcos(nωt) (8) リング構造に関する定数であるkとn以外に、式
(8)で定義される周期関数の振幅は積Tωに比例する
と認められ、この積はシャフトに伝達されている動力で
ある。基本正弦波と高調正弦波の和によってより複雑な
波形が表現されるので、これらの成分の導関数の和も同
様に動力に比例する振幅を有することになる。動力に比
例する信号を展開するために磁界強さセンサからの出力
電圧の時間導関数を計算する必要はない。シャフトが回
転すると、変調器リング近傍の経時変化磁界が近傍のN
回巻きのコイルに周期的な電圧eを発生させ、その電圧
はコイルを通る磁束の瞬時変化率に常に比例する。すな
わち、 e=Ndφ/dt(ファラデーの法則) (9) である。
シャフトが小さな角度dΘで回転している時の磁束変
化dφは、シャフト回転中に周期的に変化しながらも常
にトルクと線形に比例する(磁束密度は磁界の強さに比
例するからである)。したがって、 dφ/dΘ=cT (10) の式が成立する。ここで、cは構造部分の細部と回転角
度の両方によって変化する。角速度はω=dΘ/dtであ
るので、誘導電圧は以下のように表現される。
e=N(dφ/dΘ)(dΘ/dt)=(NTω)c (11) したがって、コイルに誘導された電圧が回転角度によ
って周期的に変化する一方で、その振幅はTω、すなわ
ちシャフトに沿って伝達された動力である。回転速度を
信号の周波数から得るようにしてもよい。注目すべきこ
とは、この単純な構造を使用すれば、信号がシャフトの
回転によって生成されていることから、シャフトによっ
て伝達されている動力に比例する信号を得るのにいかな
る電力源も必要としないという点である。
変換器構造 本発明に使用する効果的な変換器4の構造は、変換器
4の適確な規格化、適確な材料選択、適確な適用及び適
確な磁気配向を必要とする。変換器構造のこれら及びそ
の他の特徴は米国特許5351555号に詳述されており、そ
の開示を参照することで本明細書に組み込むこととす
る。
変換器4は比較的薄い壁厚を有する円筒状あるいはリ
ング状をしていることが好ましい。その材料の選択は入
手可能な材料の特性を変換器への適用の性能要求と一致
させるとともにシャフト8の材料選択とも関連して行う
べきである。最適の実施の形態では、変換器4は、18%
ニッケルマルエージ綱等のニッケルマルエージ綱から構
成されている。それ以外の公知の材料も、適用物の特性
次第で変換器に適用させることができる。選択される材
料は、磁区の存在を確保するために強磁性を有している
必要があり、磁化の配向が付与されるトルクに伴う応力
により変更されるように、磁気ひずみ性を有している必
要がある。
変換器4は、適切な材料製作工程により、選択された
材料から基本的な形状に製造される。変換器4の製作に
続いて、変換器4の材料に所望の円周方向の磁界方向付
けを行うために、2つの工程が実行される。まず、変換
器4は、前処理によりあるいはシャフト8への取付に付
随する効果として、円周方向を容易軸とする事実上の1
軸の磁気異方性が付与される。次に、変換器4は、1円
周方向あるいはその逆円周方向に極性が付与される。
必要な磁界方向付けを設定する第1の工程は、変換器
4の構造に円周方向の静止磁気異方性を付与するもので
ある。磁気異方性は、変換器4の材料の物理的作業(加
工)によって生成される。磁気異方性のいかなる物理的
な発生源も、静止時の磁区に対して所望の配分で磁界方
向付けを行うために、すなわち、異方性が±45度の範囲
内の円周方向であるように、単独であるいは組合せによ
り使用される。磁気異方性の一つの発生源として、磁気
結晶体、すなわち結晶を利用した異方性がある。これ
は、結晶構造を決定する軸と相互に関係する様々な方向
の原子(強磁性原子)の磁気モーメント(スピン)の好
適な方向付けに関することである。磁気異方性の第2の
発生源として、方向上の配列がある。それは、原子部分
の配列、結晶格子欠陥、含有物(除外物)あるいは1方
向(または2方向以上だが全方向ではない)に見い出さ
れる他の化学的または構造的特徴に関することである。
磁気異方性の第3の発生源は、磁気弾性であり、それ
は、自発性磁気モーメント(強磁性磁気ひずみ)と互い
に関連する自発性磁気ひずみを有する材料中の応力の方
向性に関連している。磁気異方性の第4の発生源は、材
料形状であり、それは、材料境界におけるM(軸方向の
磁気成分)の発散に関している。特に、減磁界は、磁化
された本体の極性から生じ、磁極間の間隔が近い場合
に、より甚だしくなる。球形以外の形状は、他よりも磁
化容易な複数の軸を本来的に有している。実際には、変
換器4の好ましい形状であるリング形状はその円周方向
を最も磁化容易な軸としている。
磁気異方性の上記物理的発生源の内のいずれかあるい
はその全てが、変換器4を構成する際に使用され得る。
しかしながら、本発明の好適な実施の形態では、変換器
4が、プレスばめ、圧縮ばめあるいはその他の締まりば
めによってシャフトに組み付けられている。そこでは、
変換器4の内径は、接触面でシャフト外径よりも小さく
形成されている。この構成により、変換器4は円周方向
の引張力(フープ応力と称する)を受ける。変換器4が
正の(positive)磁気ひずみを有する材料からなってい
れば、この引張力は本来的に所望の円状の異方性を備え
ている。この方法は、磁気異方性を機械装置の本来の機
能として発生させ、変換器4に磁気異方性を確保させる
ための前処理工程の必要を省くので、特に有利である。
変換器4への磁気異方性の導入に続いて、変換器4
は、変換器4の円周の時計回りあるいは反時計回りのど
ちらか所望の方向に極性付与される。変換器4(あるい
はより包括的には、活性要素)への極性付与は、所望の
円周方向の十分に広い磁界に、全ての部分をさらすこと
を必要とする。極性を付与する磁界に必要な大きさは、
実際には飽和効果の達成により制限される。より広い磁
界を使用することによって、適切に極性付与された装置
の動作が顕著に変化することはない。変換器4は、磁界
に必要な分極効果を起こすため、渦電流を抑止するた
め、そして磁界が長期間維持された場合でも何事も起こ
らないようにするために、十分な期間磁界にさらされ
る。
好ましい方法では、変換器は、馬蹄形磁石が設けられ
たとき、2つの相反する磁極の近くの磁界で、変換器を
回転させることで極性付与される。変換器4の回転中、
磁石は、変換器4に対して径方向の内側へ接近移動する
(変換器4は、磁石の接近中、連続して回転してい
る)。磁石は、その効果を安定させるため、変換器4が
2,3度回転させられた後、変換器4の磁化に影響を及ぼ
さない程離れた位置へゆっくりと移動させられる。この
方法において磁石により付与された極性は、磁石の両極
の向きに依存し、変換器4の回転方向には依存しない。
円周方向に向かう磁界を発生させる別の方法は、軸方
向の電流を使用することである。例えば、好適な大きな
1方向の電流が、変換器4が組み付けられたシャフト8
に直接に通電されてもよい。あるいは、上記のような電
流が、変換器4のシャフト8への組み付けよりも以前
に、変換器4の中心孔に挿通された同軸の導体を通じて
導入されてもよい。さらに、1方向のみに電流を通過さ
せる導線を変換器4の内側と外側の回りに螺旋状に巻回
して、変換器4の内周面22及び外周面24の各面に近接す
る1列の導線を形成してもよい。変換器4の内側と外側
で相反する軸方向に流れる電流は、同じ円周方向へ付加
的に磁界を発生させる。
シャフト構造 シャフト8の構造は、シャフト8が検出装置2の作動
を妨げないという点で重要である。シャフト構造に関し
ては米国特許5351555に詳細に開示されており、その開
示を参照することで本明細書に組み込むこととする。
トルクから発生している可能なかぎり多くの軸方向の
磁束を導いて磁界変調器25および磁界ベクトルセンサ6
に通すことは、センサの感度のために有利である。シャ
フト8、磁界変調器25及び変換器4は、全ての平行な経
路のパーミアンスを最小限にする一方で、センサ及び磁
界変調器を通過する閉じた磁束経路のパーミアンスを最
大限にするために、ともに働くように設定されている。
従って、変換器4の両端面18,20及び磁界変調器25に軸
方向または径方向に近接して高透磁率の材料を設けない
ようにすることが重要である。一般に、シャフト8の透
磁性を有する材料は、変換器4に磁気経路を作り出させ
ないようになっている。この制限は、いくつかの方法で
実現可能である。図1に示すように、好ましい実施の形
態では、シャフト8は、低透磁率の(すなわち常磁性
の)材料で構成されており、変換器4は、シャフト8に
直接に取り付けられている。別の実施の形態では、シャ
フト8は強磁性であり、低透磁率のスペーサがシャフト
8と変換器4との間に設けられている。さらに別の実施
の形態では、シャフト8は、変換器4の近接位置にある
領域が実質的により小径に形成されており、あるいは、
シャフト8は、その領域内で完全に切りとられている。
このどちらの場合でも、低透磁率の材料からなる接続ス
リーブがシャフト8の切り取りによって形成された隙間
を掛け渡すようにして設けられている。変換器4は、接
続スリーブの上に取り付けられている。
検出装置2を適切に作動させるためには、その構成部
品のいかなる部品境界面間においてもすべり状態でない
ことが必要である。各組立ユニットは、定格トルクの全
てのレンジに亘って一体物として働かねばならない。す
なわち、変換器4は、その部品境界面の表面剪断ひずみ
が、両境界面間で同じになるように、すなわち、滑らな
い状態であるように、トルク部材に取り付けられてい
る。変換器4を含むいかなる断面部分においてもシャフ
ト8内に非弾性ひずみが存在しないことは、幾分目立た
ないが重要な要件である。従って、トルクの伝達に伴う
全てのひずみが、トルクが収まったときには完全に回復
可能でなければならない。たとえいかなる規模であって
もすべりが発生すれば、変換器4内の応力はシャフトに
加えられたトルクを表現しない。
変換器のシャフトへの取付け すでに述べたように、変換器4と下方のシャフトと
は、一つの機械ユニットとして働くようになっている。
変換器4をシャフト8に直接あるいは間接に堅く取り付
けることは、変換器4の正確な作動にとって極めて重要
である。この要件を満たすため、原則的に、変換器4は
その両端部で取り付けられる必要がある。変換器・シャ
フト取り付けの詳細及び適切な取り付けを実現する様々
な方法は米国特許5351555号に詳細に開示されており、
その開示を参照することで本明細書に組み込むこととす
る。
取付方法は、シャフトに沿ったトルク伝達のための力
配分点に従って分類される。力配分点は、突出により配
分される(範囲毎に)かあるいは分散により配分され
る。
突出による力配分は、変換器4の多角形状または楕円
形状の孔と嵌合する非円形のシャフト等、相互に嵌め合
う外形を有する変換器4及びシャフト8に噛合表面を設
けることにより達成される。噛合する内外周面のスプラ
イン、凸部、あるいは歯が、変換器4の内周面22に刻設
され、シャフト8に刻設された同様の構造と噛合するよ
うに構成されてもよい。歯が変換器4の両端面18,20に
刻設され、それと噛合する歯がシャフト8の2か所の部
分の端部にも刻設されているとともに、軸方向突出部が
シャフトの上記部分に設けられて変換器4の中心孔と嵌
合するようになっており、変換器4がシャフト8の上記
2か所の部分に組み付けられる際、シャフト8の歯が変
換器4の歯と噛合してシャフト8と変換器4とを不動の
位置で相対的に回転可能にするように構成されてもよ
い。他の実施の形態では、キー、ピン、止めネジ等が使
用されるが、これらの締結方法は、堅固な構造を要求す
る適用物にはあまり好ましくない。
力の配分による伝達は、シャフト8に対する変換器4
の摩擦あるいは接着結合により行われる。結合部は、伝
達されるのと同じ剪断応力を受ける。この結合は、最大
測定可能トルクを、シャフト8単独であるいは変換器4
単独で扱われるよりは低い量に限定する。しかし、前に
述べたような理由で利点がある。プレスばめあるいは圧
縮ばめが使用され、好ましい円形状異方性を得ることが
できるとともに、実用上の問題としてシャフト8上の予
想されるトルクによって壊れることのない充分に大きな
グリップ力を備えることができる。クリーンでガスぬき
された(そして脱酸化された)表面を有しているので、
有効な摩擦係数がいつまでも発生し得る。また、多少は
溶接のように作用することができる。嫌気性の接着剤を
使用することもできる。この接着剤は、硬化した状態で
微視的な隙間の中まで浸透することにより、堅い嵌合を
さらに堅くすることができるようになっている。温度及
び環境条件が接着剤の使用を妨げない場合は、接着剤
を、変換器4あるいはその結合部のどちらの断面積と比
較しても接着面積が大きくなるような変換器4構成で使
用することも可能である。このことは、変換器4を前述
のような層間接着剤を使用して螺旋状に巻かれた薄片か
ら製作することによって実現される。
変換器リングが締りばめに伴う摩擦によりシャフトに
取り付けられる場合には、リングの端縁まで均一な締結
状態をもたらすことは難しい。すなわち、内周面の面取
りすなわちアール、工具マーク、刻み目等がシャフトか
らリングの端縁における円周上の全ての部分に至るまで
トルクを均一に伝達することを妨げている。上記幾何学
上の不完全性に伴う局部応力や局部応力の勾配は、所定
のトルクにより生成された磁界の円周方向の変化と全く
トルクが付加されていない真のゼロ磁界からの円周方向
に変化可能な逸脱とによって現れる。リング端部を幾何
学的に完全にしようとするよりは、各リング端部に軸方
向に小範囲の非応力区域を設けることによって上記「端
部効果」の問題を回避するほうがより現実的である。こ
れらの区域の軸方向長さを、変換器リングのどちらの端
面に関しても、リングとシャフト間の最初の安定接触点
の円周方向の位置変化に比べて大きくすることにより、
これら非応力区域が局部的な磁界の変化を平均化するの
に役立つ。このことを実現するいくつかの方法として
は、リング端部との接触を避けるためシャフトを削り取
る方法、シャフトとの接触を避けるためリング自体の端
部内面が削る方法、リング端部のトルクに伴う応力を減
衰させるためトルク端部を外側に膨出させる方法、およ
び、高透磁率、低磁気ひずみの(従って応力の影響がな
い)材料をリング端部に付加して端部効果を均一化する
方法がある。
拡散による力の配分は、溶接あるいはブレージングに
より行われる。溶接は、変換器4の両端部に対して、あ
るいは貫通孔を通して行われる。スポット溶接、連続ラ
イン(シーム)溶接、あるいは変換器4領域の一部また
は全部に亘る溶接(鍛接)も使用され得る。変換器4
は、型内でシャフト回りに成形されてもよいし、スプレ
ー溶接(溶融状態)されても良いし、爆発溶接、電気メ
ッキ、イオン注入による接続、あるいはその他のシャフ
ト表面の表面変形などによっても成形可能であり、それ
により、変換器が直接または間接にシャフト表面に取り
付けられ、あるいはシャフト表面の一部を形成する。こ
れらの方法の組み合わせも可能であり、特定の適用にの
み適合可能であってもよい。
従って、本発明は、回転するシャフト上のトルクまた
は動力を検出する改良方法を提供する。本発明の方法の
好ましい一実施の形態の第1工程は、本発明にかかる変
換器4が組み立てられ、前述の方法の1つにより、機械
のシャフト8の周面に取り付けられる。取り付け作業前
か取り付け作業中に、変換器4は、必要な異方性の磁気
特性が付与され、異方性の磁気特性付与前か付与後のい
つでも、極性付与される。歯付リング25等の磁界変調器
が変換器4の周面に取り付けられるかあるいはシャフト
8周面に変換器4と磁気的に連続して取り付けられる。
その後、シャフト8と磁界変調器25と変換器4からなる
ユニットが機械に装着される。本発明にかかる磁界ベク
トルセンサ6は、変換器4に近接して設けられ、変調さ
れ応力が誘発された変換器4の磁界を受け入れるように
方向決めされる。機械の作動時には、磁界ベクトルセン
サ6は、シャフト8上のトルクまたは動力を線形に表示
する信号を発し、その信号は、磁界ベクトルセンサ6に
接続されたフィードバック制御回路や他のモニター回路
によってモニターされるようになっている。磁界ベクト
ルセンサ6がホール効果センサ等のソリッドステート検
出装置である場合は、出力信号はシャフト8上のトルク
を線形に表し、そのような磁界センサの一般的な特徴で
ある静止状態の出力信号のドリフトに依存しない。磁界
ベクトルセンサがコイルである場合は、シャフト8の回
転により生成された出力信号はシャフト8により伝達さ
れる動力を線形に表す。
以上の述べたことからわかるように、円周方向に極性
付与された磁気ひずみ材料の薄いリングにより生成され
た磁界は、リング内のねじり応力のほぼ完全な線形類似
物である。そのようなリングがシャフトに取り付けられ
た場合、シャフトにより伝達されるトルクあるいは動力
を測定するためには、リングに近い空間の磁界を測定す
るだけでよい。容易に入手可能な低コストの磁界検出装
置の特徴である温度上昇に伴う出力ドリフトと無関係で
あるとともに、装置外部に磁化発生源を必要としないの
で、工業用のトルク変換器に対しても自動車用のトルク
変換器に対しても動力変換器に対してもこの簡単な構成
の適用を促進することができる。にもかかわらず、適用
によっては、周辺磁界中にある変換器ユニットの向きを
地上等から変更したり、電気モータや磁化された機械部
品への距離を変更することにより発生する検出磁界の変
化がトルクまたは動力表示の精度を損なう。従って、既
に指摘したように、本発明の変換器の実際の実施形態で
は、全体的にサイズを拡大したシールド構造か、大幅な
複雑化を伴う積極的な補償方法かのどちらかを採用する
必要があるかもしれない。本発明の別の実施の形態で
は、検出磁界に及ぼす外部磁化発生源の影響を削減する
ため、対称性のみに依存する上記基本的な変換器構造の
変形例を開示する。
図5の構成では、径方向の磁界を検出するよう方向決
めされた磁界センサ6が変換器4の一端の近くに配置さ
れているのがわかる。一般的な実用例では、第2の(同
一の)センサがリング他端の径方向反対側位置(センサ
6b)または対称的位置(センサ6a)に配置される。どち
らの場合においても、第2のセンサは第1のセンサ6と
同じ平面上に位置し同様に方向決めされているので、変
換器リング4により生成された磁束はこのセンサと第1
のセンサ6を互いに逆方向に通過する。一方、周囲の磁
界は通常離れた位置の発生源から発生し、従って両磁界
センサ位置間で同じ方向とほぼ等しい強度を有するよう
十分に低い勾配を有している。さらに、外部発生源から
の径方向の磁界が異方性磁界に比べて小さい限りは、径
方向の磁界がリングの磁化の方向や配向を変えることは
ない。従って、既に述べたように、この構成の場合、2
個のセンサ間の出力信号の差は、最大でも、リング自体
により生成された磁界のみによるものである。
径方向の磁界を感知しない一方で、リング内の磁化の
配向は軸方向の磁界(Ha)の影響を受けやすい。トルク
と軸方向の磁界が検出磁界に及ぼす影響自体は認識不可
能であるが、それぞれが円形状の磁界の方向に及ぼす影
響が異なる依存性を示すことにより、それらを分離する
手段がもたらされることがわかった。
図7は検出磁界の軸方向磁界に対するいかなる依存性
も効果的に除去するために2個の互いに逆極性のリング
104,105を利用したトルク・動力検出装置構造100を示
す。この構造では、変換器リング104,105がシャフト108
上に取り付けられており、磁界変調リング107a、107b、
107cが、各変換器リング104,105上の両端面とそれら変
換器の隣接面とに磁界強さが最大になる位置でそれぞれ
取り付けられている。複数の磁界変調リングを使用する
場合は、磁界変調の振幅をできる限り最大にするように
リング上の歯が円周方向に配置されていることが重要で
ある。そのためには、変調リングが互いに滑らないよう
な角度位置で固定される必要がある。磁界変調リング10
7a、107b,107cは非磁性の間隔設定リング(仮想線で図
示)を任意に使用して所定位置に適宜に保持されてもよ
い。中央の変調リング107bの両側で変換器リングの上面
に近接してそれぞれ磁界ベクトルセンサ106が取り付け
られている。特に、磁界センサとしてコイルを使用する
場合は、信号の強さを改善するために、各変調リングの
各歯に一つの検出コイルが近接するとともにシャフトの
軸線に垂直な平面上にコイルを円形に配置することが望
ましい。変換器リング104,105は突き合わせ状態で示さ
れているが、物理的に隣接している必要はない。リング
104,105は個々に発生した磁界が同じ磁界センサによっ
て検出可能な程度に近ければそれで十分である。このよ
うな構造であれば、リングが磁気的に連続していると言
うことができる。
互いに反対の極性が付与されたリングが磁気的に連続
しているこのトルク・動力検出装置100の構造では、上
記リングの隣接面の全検出磁界がシャフトに付与された
トルクにのみ依存し軸方向の磁界に依存しない。さら
に、2個の磁界センサを使用することにより、径方向の
磁界からの変換器の出力信号を独立させることができ
る。外部磁界発生源からの任意の磁界は径方向成分と軸
方向成分の両方を有しているかも知れないので、この2
個のリング構造により、全ての外部からの磁界からほぼ
独立した出力信号を発生させることができる。軸方向に
区分され磁気的には連続するが交互に逆方向に極性付与
された複数の円周領域を有する磁気弾性トルク検出装置
の構造とその構成の仕方は1994年6月2日出願の係属中
の米国特許出願08/253022号にさらに詳しく開示されて
おり、その開示を参照することにより本明細書に組み込
むこととする。
周辺磁界からの独立性は磁界センサの出力信号内の
「磁気ノイズ」を大幅に減少させ、効果でかさばるシー
ルドの必要性を減ずるかあるいはなくすることができ
る。2個のリング構造に伴うS/N比の増加は信号の磁界
が比較的弱い自動車のパワーステアリングへの適用にと
って大きな意味をもつ。磁気ノイズが十分に低ければ、
磁界センサの電気出力信号を電気的に増幅して所望のい
かなる有効感度も実現することができる。これと全く同
じ効果が、両リングの磁気ひずみがそれぞれ逆の極性を
有している場合に両リングを同じ円周方向に極性化する
ことで実現することができる。しかしながら、磁気特性
と機械特性の適切な組合せを有する材料が非常に限られ
ているので、上記の可能性は商業的には実現の見込みは
ない。
2個の互いに逆極性の磁気的に連続するリングによ
り、周辺の磁界が表示トルクに及ぼす影響が低減され得
るだけでなく、その成果を、物理的には離れているが機
能的には協調する円周方向のリングがいかなる数設置さ
れても達成することができる。加えて、2個の分離した
リングの代わりに、交互に逆方向に磁化され軸方向に異
なる2つ以上の円周領域に区分され、各隣り合う対の円
周領域がそれぞれ磁壁で分離されねじり応力を受けた時
近接空間で生成した磁界によって区別される構成の1個
のリングを設けることができることもわかった。それら
領域は突き合わせられていてもよいし、両領域間に別の
非極性化円周領域を置いて軸方向に分離してもよい。両
領域は物理的に異なる領域であってもそうでなくてもよ
い。また、そのそれぞれの軸方向配置や磁化の状態を測
定するために、ねじり応力以外の非破壊的方法が使用さ
れてもよい。
変換器リングが締まりばめによってシャフトに取り付
けられようと、摩擦係数に依存しない堅固な接続を得る
ために、リング両端をシャフトのぎざぎざ面上にスエー
ジングする等の既に述べた方法で取り付けられようと、
ピン、キー等の他の機械的取付手段を用いようと、ある
いは溶接により取り付けられようとも、問題なのは、リ
ングのねじり応力が取付領域で不均一になるという点で
ある。それ故、リングの軸方向の全ての範囲が極性付与
された場合、「磁極」の強さは円周方向で不均一にな
る。
このような厄介な影響は、極性付与されるべき領域
を、取り付けに伴う応力集中を感知しない程度に取付部
から離れた位置のリング部分に限定することで低減され
る。例えば、トルク検出装置がシャフト上に取り付けら
れた1個の変換器リングを備え、この変換器リングが局
部的に配置され軸方向に区分された交互に逆極性の複数
の円周領域と、極性付与されていない端部円周領域とを
備えており、この端部領域になんらかの手段で取付領域
が設けられるよう構成されてもよい。
互いに逆極性の円周領域は必ずしもシャフト上に、例
えば、変換器リングのシャフト表面への取り付けによっ
て、配置される必要はない。その代わりに、シャフト表
面の一部として構成することもできる。この局部極性付
与の考えは、極性付与領域を2つ設定することに限定さ
れるものではなく、2つより多いまたは少ない(例え
ば、1つ、3つ、4つの)極性付与領域を有するトルク
検出装置を構成する場合に利用されてもよい。同様に、
この考えは、個別の片からなる複数のリングにも、多数
の領域が形成される1個のリングにも、シャフト表面上
にあるいはその一部を形成する磁気弾性活性領域を設け
るための既述のいかなる方法にも適用可能である。
この接続形態において、シャフト表面の「上」という
表現は、シャフトのいかなる表面、特に管状シャフトの
内径面も含む。例えば、ニッケル、高ニッケル合金、多
くのフェライト等の負の磁気ひずみ性を有する変換器リ
ングが、管状シャフトの開口内に押入されてシャフト内
径面と締まりばめを形成し、それによりそのような逆構
成から発生するフープ応力がリングに所望の円形異方性
を実現するよう構成されてもよい。その場合、磁界変調
器も同様に取り付けられ、磁界センサは中空リング内で
磁極が形成されるどの場所でも突出するように取り付け
られることになる。このような構成はシャフト端部近傍
に取り付けられたプーリ(あるいはスプロケットやギ
ヤ)に対してあるいはそこから伝達されたトルクの測定
を容易にし、例えば、モータのシャフトの端部で有利に
適用される。
図7に示すように、軸方向に区分され磁気的に連続す
る相互に逆極性の2つの円周領域が設けられる場合、磁
界変調器の好ましい設置個所は磁束が最も強い部分であ
り、従って、1個の変調リングのみが使用される場合
は、2つの逆極性領域間の磁壁かあるいは両領域の隣接
面である。さらには、図7に示すように、3つの変調リ
ングが使用される場合、さらに2つの変調リングを領域
の自由端に配置することがより望ましい。この構成によ
り、変調リングが逆極性領域の自由端と隣接端との間に
より効果的に磁束の塊を生成することができる。自由端
のみに変調リングを配置すれば、自由端では磁束が隣接
端ほど強くなく自由端の磁界が周辺磁界の影響から無関
係ではないので、それほど有利な構成となり得ない。磁
界センサは2つの逆極性領域間の磁壁の両側かあるいは
両領域の隣接面の両側に配置することが好ましい。しか
しながら、多くの場合、磁界センサを正確に配置したり
磁壁の正確な位置を特定することは困難である。適用に
よっては、軸受けの遊びや熱膨張等によりシャフトが軸
方向に移動して、細心の注意を払って位置調整した磁界
センサでさえだめにしてしまうことがある。3つ以上の
極性付与領域を使用すれば、シャフト・リングユニット
および検出装置ユニットの位置調整に必要とされる精度
を低減させ得ることがわかった。
種々の磁区に極性を付与する方法に話を戻せば、別々
の変換器リングが各磁区に使われる場合、各変換器リン
グがシャフト上に組み付けられる前に極性付与されても
よいことがわかる。この「前極性付与」は既に教示され
た方法のいずれを使っても行うことができる。2つ以上
の局所的な極性付与領域が1個のリング(シャフト自体
から独立していようと機能的にそれと等しいシャフト自
体の帯状部であろうと)に導入される場合は、上記すべ
ての方法が実行可能であるとは限らない。極性付与方法
の選択は多くの要因によって決められる。例えば、それ
は、リングがシャフトに既に組み付けられているかどう
か、リングとシャフトの物理的なサイズ、1個のトルク
変換器が作られるのかあるいは多くの変換器が大量生産
されるのか等である。方法の具体的な選択が何であろう
と、いかなる円周領域に極性を付与するにも2つの一般
的なモードがある。すなわち、同時に行うか順番に行う
かである。
同時に円周部分全体を極性化するには、シャフト自体
かあるいはリングに通された同軸の導体を通じて電流を
流すことによって実現される。この方法により多数の逆
極性化された隣接する円周領域がどのようにしてリング
に生成されるかの一例を図8、図9、図10および図11に
示し、さらに以下に説明する。図8に示すように、導電
性容器170がその容器170中の導電性の液体176と導体172
および直流電源174を介して電気接続されている。導体1
72は、最初、導電性の液体176と接触しないように支持
されたリング178を同軸方向に通過させる。直流電源174
の極性が図示の通りに配置されていれば、導体172を通
過する電気の流れに基づいて、リングの軸方向の全長が
(+で示される)最初の方向で極性化される。図9で示
される第2の工程では、リング178が円周位置Aまで導
電性の液体176に浸漬され、直流電源174の極性が反転さ
れ、電流のパルスが導体172と、導電性の液体176とリン
グ178の導電性の液体に浸漬されていない部分の中央を
通って流れるようになっている。このようにして、リン
グ178の電流が流れている部分、すなわち、リング178の
導電性の液体176に浸漬されなかった部分の極性が反転
される(−で図示)。図10に示すように、第3の工程で
は、リング178が円周位置Bまでさらに導電性の液体176
に浸される。直流電源174の極性は再び反転させられ、
再度電流がリングの導電性の液体に浸漬されなかった部
分の中央に流され、(+で表示された)非浸漬部分の極
性を再度反転させる。図11に示すように、最終工程で
は、リング178が円周位置Cまでさらに導電性の液体に
浸漬される。直流電源174の極性は再び反転され、再び
電流がリングの非浸漬部分を通って流れそれら(−で表
示された)部分の極性を反転させる。結果として生じる
極性化されたリング178は、図12に示すように、軸方向
に区別され逆極性化された4つの隣接円周領域を備え、
それらは磁壁A、B、Cで分離されている。
同様にして、所望の数の逆極性化された円周領域をリ
ング178に形成してもよい。いずれかの領域間にあるい
はリング端部に非極性付与帯を設けることが望ましい場
合、これらは、リングの非浸漬部分を「非極成化」する
ため、図8ないし図11のいずれかと同様にリングを位置
決めし減衰された交流電流を導体172に通すことによっ
て形成可能である。
導電性の液体は水銀、溶けたウッド合金等であっても
よいし、必ずしも実際の液体でなくてもよい。どちらか
と言うと、それは、例えば、銅、アルミニウム、黒鉛等
の細かく分けられた導電性の固体の流体化された層であ
ってもよい。シャフトが不都合に長くない場合は、上記
の方法はシャフトにすでに組み付けられたリングに多数
の領域を作るために使用することができる。液体の代わ
りに、リングを取り囲みリングのほぼ全周にわたって良
好な電気接点を形成するばねフィンガーを備えた導電性
の管に浸漬してもよい。この意図は、もちろん、導通さ
れた電流がそれ以上の極性付与が望ましくない部分でリ
ング内に(同軸方向に)流れることを妨げることであ
る。一度電流がリングがもはや最も外側の導体ではない
領域に入ると、電流は径方向に広がり導電性の全区域に
拡散する。リング内のいかなる区域に作用する磁界も閉
ざされた軸方向電流に直接比例している。(H=0.2I/
r、ただし、Hはエールステッドを単位とする磁界、I
はアンペア単位の閉ざされた電流、rはセンチメートル
単位の半径である。)図9に示す条件において閉じた電
流とリングに沿った位置との関係を示す図13のグラフに
ついて考察する。「A」以下の短い距離を有する閉じた
電流に起因する磁界は、リング材料の強制的な力より小
さくなり、それによりリングの(浸漬された)部分の磁
化を反転させることは不可能である。
円周部分全体に順番に極性を付与するにはリングの回
転が必要である。一方、各領域(あるいはその一部)へ
の極性付与は必要な極性を有するローカルな磁界に任せ
られる。領域の1つ、若干数、あるいはすべてに対して
この方法で同時に極性付与することが可能である。図1
4、図15及び図16に示すように、電流あるいは永久磁石
をローカルな磁界の発生源として使用することが可能で
ある。
図14に示すように、リング180はシャフト182上に上述
のいかなる方法でも取り付けられる。導体184は、リン
グ領域BCに隣接した部分に対してリング領域ABおよびCD
に隣接した両部分で電流が逆方向に流れるように、リン
グ180に隣接する任意のヨーク186内に配置される。この
ようにして、リング180とシャフト182が1方向で回転さ
せられると、リング領域BCとは逆極性の磁界がリング領
域ABおよびCDで発生する。数回の回転の後、隣接した領
域は逆方向に極性化される。永久磁石190、192、194が
リング領域AB、BC、CDにそれぞれ隣接して配置された図
15の構成においても同じ結果が達成される。磁石190と1
94の極性が同一で磁石192の極性と逆に設定されている
ので、リング180およびシャフト182が1方向に回転させ
られ磁石が同時に後退させられたとき(あるいは両磁極
を横切ってキーパーが挿通されたとき)、リング領域A
B、CDがリング領域BCと逆極性になる。リング200がシャ
フト202上に取り付けられ磁石204、206がリング領域A
B、BCと隣接するリング200の径方向対向面にそれぞれ配
置された図16の構成においても類似の結果が達成され
る。いかなる数の領域もリングに沿って形成可能である
が、簡単に記述するために、2つの領域のみがリング20
0に関しては表現されている。磁石204と206の極性は同
様に設定される。しかしながら、リング200の対向面の
上にそれらがそれぞれ位置するため、リング200とシャ
フト202が1方向で回転させられ磁石が同時に後退させ
られる(あるいは両磁極を横切るキーパーが挿通され
る)と、両リング領域AB、BCが互いに逆極性になる。
実験結果 本発明のトルク・動力検出装置の長所は実験によって
証明されている。トルク・動力検出装置を構成し、ホー
ル効果センサとコイル型磁界センサの両方を用いてトル
クと回転速度の様々な条件の下でテストした。303ステ
ンレス綱製の203mm長のシャフトと18%ニッケルマルエ
ージ綱製の17.5mm長の変換リングに対してリングの孔内
でシャフトの嵌合面の中央に嵌合テーパ部を設け、調整
された締まりばめを有するユニットの実現を容易にし
た。このとき、リングをステンレス鋼シャフトに手で可
能な限り締めた後に5mmだけ軸方向に押し込んだ。その
結果、境界面の接触厚がリングとシャフトに対して機械
ユニットとして作用するのに十分な摩擦を与えるととも
に、リング内の引張りフープ応力が円周方向に磁気の緩
やかな軸線を形成した。リングは物理的には1片からな
るものであったが、軸方向の各半分に互いに逆円周方向
の極性を付与することによって磁気的に区別される2つ
の領域A,Bに実質的に分割された。これら両領域に対し
て同時に極性を付与することは、互いに逆極性の電磁石
の組立ユニットのそばを通り過ぎて回転させることによ
って行われた。この2領域構成はこの証明実験において
使用した動力計により生成された比較的強い(最大レベ
ルのトルクで10エールステッドを越える)磁界からのや
っかいな影響を避けるために選択された。
図3(c)及び図3(d)に示すように、78パーマロ
イ製で1100℃で1時間水素中で熱処理された3個の変調
器リングを、磁気活性リングの両端に各1個と中央部に
1個軽いプレスばめで固定した。円周方向に位置合わせ
された変調器リングを、変換器リング上に密着するステ
ンレス鋼製の間隔設定リングを用いて精確に位置決めす
るとともにシャフト軸線に対して直角に維持した。組み
立てられた変換器の磁界生成部分を図7に示す。
この図の各領域A,Bは実質的に個別の磁界生成領域を
備えている。変換器リングがトルクが付与された時に互
いに逆極性の2つの領域に分極されるので、端部変調器
リングと中央変調器リングとの間の2つの軸方向空間に
互いに逆向きの磁界が発生する。実験装置のフレームに
取り付けられた2つの磁界センサを図7に示す上記両軸
方向空間に挿通した。これら両空間の差動磁界を検出す
る上記センサを接続して各空間内で同一方向を有する他
の発生源から生成された磁界(例えば、動力計からの磁
界)の影響を排除した。
シャフトを、その伝達される動力が水冷式渦電流動力
計(ボルジ・アンド・サヴリ(Borhgi&Saveri)社のMo
del FA 100/30 SL)に吸収される状態で、定格1.5馬
力、2300rpmの交流分巻モータによって駆動した。動力
計容器に展開された反応トルクを、測定対象のレバーア
ームにかかる重量で目盛り設定したロードセル(インタ
ーフェース(Interface)社のModel SSM 500)で測定し
た。回転速度を、磁気近接センサを通過する歯数60の鋼
製ギアの歯により1秒あたりに生成される電気パルス
(すなわち、ヘルツ)のカウントを表示するデジタル周
波数計を用いて1秒あたり回転数(rpm)の形で直接表
示した。小さな回路板上に搭載された、2個のホール効
果集積回路磁界センサ(アレグロ(Allegro)社の3506
UA タイプ)あるいは後述の2個のコイルを使用して生
成された磁界を検出した。
ホール効果センサの出力信号からトルクと速度の情報
を取り出し別々に表示するために使用する電気回路を図
17に概略的に示す。差動増幅器(DA)の出力端子に現れ
る一般的な信号(図17のVo)の(交流)オシログラムを
図18に示す。この図から、検出磁界の大きさを周期的に
変化させるのに変調器リングが有効であることが明らか
である。1つの歯に対向する検出磁界を示す比較的平坦
で引き延ばされたピーク値は、より細い歯とより広い歯
間空間を有する変調器リングを使用すれば同じトルクで
より大きな最高最低振幅を有する信号が得られることを
示している。
図19に記録したグラフは、固定のトルクと回転速度の
条件下で、最初に1個のホール効果センサが次に他方の
ホール効果センサが液冷媒(クロロヂフオロメタン)を
瞬間的に吹き付けることで急速に冷却された時のVoの過
渡的な変化を示したものである。この記録に見られるVo
の劇的な変化は冷媒を吹き付けられたセンサのQVo値の
熱ドリフトの結果生じたものである。そのような急激な
熱勾配がいかなる実際の適用においても存在することは
好ましくないことではあるが、定格の温度範囲にわたる
1個のホール効果センサのQVoの変化の許容値は定格ト
ルクの下で変換リングにより生成された磁界の強さと同
程度である。他方、各目上の磁界強さの変化(式(3)
ないし(6)のS)が1℃あたり0.02%に設定されてい
るので、Sの個々の変化は予想ではVoに対してはるかに
小さな(必要に応じてより穏やかに補償された)影響し
か及ぼさないと思われる。最も驚くべき点は、図19に示
す記録周期全体を通してピーク値とピーク値との間の信
号(濃い帯状部の上辺と下辺)に目に見える変化がない
ことである。そのことは、熱ドリフト傾向にもかかわら
ず、磁界変調の振幅を単に分けるだけでトルクの信頼で
きる測定手段を実現できるというホール効果センサの利
用可能性を実証している。
図20には、トルクの3つの固定値において出力信号の
誤差規範囲(rms)を測定した結果を回転速度に対して
グラフ化している。説明可能な測定誤差があると仮定し
た上で、出力信号がほぼ一定であることは注目に値する
ことであり、出力信号がシャフトの速度とトルクの広い
範囲にわたってシャフトトルクのほぼ完全な相似体であ
ることを示している。
図21に示されたデータはトルクの増大とともに出力信
号が線状に変化することを示している。零トルク時に存
在すると思われる小さな信号は回路ノイズとドラックト
ルクを両方を示す。説明可能な測定誤差があることを条
件にすれば、このグラフは出力信号がシャフト速度に関
係なくシャフトのトルクを示すことを説明する高精度の
線形相関関係図である。
磁界センサとしてホール効果素子の代わりに2個の小
さなコイルを用いて動力の測定を行った。各コイルのコ
アをパーマロイの粉末とエポキシの混合物とから形成し
た。コイルの巻きをポリナイロンで絶縁された米国ワイ
ヤゲージ40番のワイヤで1000回行った。図22からわかる
ように、測定回路を電圧計と直列接続のコイルとで構成
した。信号がコイルに直接生成されたので、デジタル電
圧計に含まれるもの以外はいかなる電子回路も必要とし
なかった。
図23は一般的な出力信号のオシログラムである。式
(9)の時間導関数から推測されるように、波形整形が
図18を示す(反転された)波形の時間導関数であること
がわかる。図23に示す波の周期は変調器リングの連続す
る歯が通過する間の時間であるので、6つのそのような
周期はシャフトの1回転間の時間を表している。従っ
て、図23はシャフトが18マイクロ秒(ms)間に1回回転
すること、すなわち1秒間に3300回回転することを示し
ている。
図24は3つの固定レベルの伝導動力において広い速度
範囲にわたって出力信号が比較的一定であることを示し
ている。これらのデータ群の平坦度が不完全であること
は説明可能な測定誤差を反映したものである。図25にグ
ラフ化されたデータは一定速度での伝達動力の増加に伴
う出力信号の線形の変化を示すものであり、式(11)で
述べたように、シールドされていない実験上の変換器を
使用してもほぼ実現可能であることを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−145820(JP,A) 特開 平7−113701(JP,A) 特開 平6−216426(JP,A) 特開 平5−196517(JP,A) 特開 平4−221094(JP,A) 特表 平9−511832(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01L 3/10

Claims (47)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸方向に延びる軸線回りに回転するトルク
    部材により伝達された動力を示す出力信号を供給する磁
    気弾性動力検出装置であって、 上記トルク部材に加えられたトルクが比例的に伝達され
    るようトルク部材の表面の一部に直接または間接に取り
    付けられたあるいは上記トルク部材の表面の一部を形成
    する強磁性磁気ひずみ性変換手段を有し、円周方向の1
    軸磁気異方性を有するとともに円周方向に磁気極性が付
    与されていることによりトルクが上記部材に加えられた
    ときトルクに伴って変化する磁界を生成する磁気弾性活
    性要素と、 上記トルク部材の回転速度に対応する周期で磁界を変調
    する磁性的に柔らかい材料からなり、上記トルク部材と
    一体に回転するよう支持された磁界変調手段と、 上記磁気弾性活性要素に近接しかつこれに対向する位置
    に設けられ、上記変調された磁界の経時変化率の変化の
    振幅を検出してこの振幅に対応する動力表示出力信号を
    供給する磁界センサ手段とを備えた磁気弾性動力検出装
    置。
  2. 【請求項2】上記磁界変調手段が上記磁気弾性活性要素
    に直接または間接に取り付けられている請求項1記載の
    動力検出装置。
  3. 【請求項3】上記磁界変調手段が上記磁気弾性活性要素
    と磁気的に連続する位置で上記トルク部材に直接または
    間接に取り付けられている請求項1記載の動力検出装
    置。
  4. 【請求項4】上記磁界変調手段が周面に均等間隔で突出
    する形状を有するリングを備えている請求項1記載の動
    力検出装置。
  5. 【請求項5】上記磁界変調手段が軸方向に間隔を置いて
    配置された2つ以上のリングを備え、各リング上の対応
    する突出形状が円周方向に位置合わせされている請求項
    4記載の動力検出装置。
  6. 【請求項6】上記変換手段が、対向する端面を有しこれ
    ら端面間に軸方向に延びる円周部分を有する少なくとも
    1個の管状リングを備えている請求項1記載の動力検出
    装置。
  7. 【請求項7】上記変換手段が、軸方向に区分され磁気的
    に連続するとともに円周方向に交互に逆の極性を付与さ
    れた2以上の円周領域を備えている請求項6記載の動力
    検出装置。
  8. 【請求項8】上記変換手段が上記円周領域のそれぞれに
    設けられたリングである請求項7記載の動力検出装置。
  9. 【請求項9】上記変換手段が上記2以上の円周領域を有
    する1個のリングであり、各隣接する対の領域が磁壁に
    よって分離されている請求項7記載の動力検出装置。
  10. 【請求項10】上記リングが上記トルク部材の表面の周
    囲に上記トルク部材と同軸に取り付けられている請求項
    6記載の動力検出装置。
  11. 【請求項11】上記リングがその内径と上記トルク部材
    の外径との間で締まりばめにより上記トルク部材に取り
    付けられている請求項10記載の動力検出装置。
  12. 【請求項12】上記リングの内径がテーパ状に形成さ
    れ、上記トルク部材の外径が対応するテーパ状に形成さ
    れている請求項11記載の動力検出装置。
  13. 【請求項13】上記部材が低透磁率材料から形成されて
    いる請求項1記載の動力検出装置。
  14. 【請求項14】上記磁気弾性活性要素と上記トルク部材
    との間に間隔を設ける低透磁率の間隔設定手段を備えて
    いる請求項1記載の動力検出装置。
  15. 【請求項15】上記磁界センサ手段がコイルを備え、上
    記出力信号が上記回転する部材から伝達された動力を示
    している請求項1,4,7,11または12に記載の動力検出装
    置。
  16. 【請求項16】軸方向に延びる回転するトルク部材によ
    り伝達された動力を検出する方法であって、 円周方向の1軸磁気異方性が付与されるとともに円周方
    向に磁気極性が付与され、上記トルク部材に加えられた
    トルクが比例的に伝達されるように上記トルク部材の表
    面の一部に直接または間接に取り付けられたあるいは上
    記トルク部材の表面の一部を形成する磁気弾性活性要素
    を提供する工程と、 上記トルク部材にトルクを加えて磁界を発生させる工程
    と、 上記トルク部材の回転速度に対応する周期で上記トルク
    が生成された磁界を変調する工程と、 上記磁気弾性活性要素の近傍位置で、上記トルク部材に
    より伝達された動力の指標として上記変調された磁界の
    経時変化率の変化の振幅を検出する工程とを備えた動力
    検出方法。
  17. 【請求項17】上記磁気弾性活性要素が上記トルク部材
    の周面に取り付けられている請求項16記載の動力検出方
    法。
  18. 【請求項18】上記磁気弾性活性要素が締まりばめによ
    り上記トルク部材に取り付けられている請求項17記載の
    動力検出方法。
  19. 【請求項19】上記締まりばめが上記トルク部材の外周
    面に対して上記トルク部材の外径より小さい内径を有す
    る管状の磁気弾性活性要素を強制的にはめ込むことによ
    り行われる請求項18記載の動力検出方法。
  20. 【請求項20】上記締まりばめが、上記トルク部材の外
    周面をテーパ状に形成し、内径に対応するテーパ面を有
    する管状の磁気弾性活性要素を上記テーパ状のトルク部
    材外周面に強制的にはめ込むことにより行われる請求項
    18記載の動力検出方法。
  21. 【請求項21】上記検出工程が少なくとも部分的に上記
    磁気弾性活性要素に近接しこれと間隔を置いて磁界検出
    装置を配置することにより実行される請求項16記載の動
    力検出方法。
  22. 【請求項22】上記磁気弾性活性要素が、軸方向に区分
    され磁気的に連続するとともに円周方向に交互に逆の極
    性を付与された2以上の円周領域を備えており、上記円
    周領域が各隣接する対の円周領域間の磁壁により分離さ
    れている請求項16記載の動力検出方法。
  23. 【請求項23】上記変調工程が、上記トルク部材と一体
    に回転するよう上記磁気弾性活性要素と磁気的に連続す
    る位置で上記磁気弾性活性要素または上記トルク部材に
    直接または間接に取り付けられた磁性的に柔らかい材料
    からなる磁気変調手段を提供する工程を備えている請求
    項16記載の動力検出方法。
  24. 【請求項24】上記磁気変調手段が周面に均等間隔で突
    出する形状を有する少なくとも1個のリングを備えてい
    る請求項23記載の動力検出方法。
  25. 【請求項25】上記変調工程が、それぞれ円周方向に位
    置合わせされるとともにその周面に対応する突出形状を
    有する2つ以上の磁界変調リングを提供する工程を備え
    ている請求項24記載の動力検出方法。
  26. 【請求項26】上記検出工程が、上記磁気弾性活性要素
    に近接しかつこれと間隔を置いてコイルを配置し、上記
    変調された磁界の経時変化率の変化の振幅を検出するこ
    とにより実行される請求項16,17,20,22,23または24に記
    載の動力検出方法。
  27. 【請求項27】軸方向に延びる軸線回りに回転するトル
    ク部材に加えられたトルクを示す出力信号を供給する磁
    気弾性トルク検出装置であって、 上記トルク部材に加えられたトルクが比例的に伝達され
    るようトルク部材の表面の一部に直接または間接に取り
    付けられたあるいは上記トルク部材の表面の一部を形成
    する強磁性磁気ひずみ性変換手段を有し、円周方向の1
    軸磁気異方性を有するとともに円周方向に磁気極性が付
    与されていることによりトルクが上記部材に加えられた
    ときトルクに伴って変化する磁界を生成する磁気弾性活
    性要素と、 上記トルク部材の回転速度に対応する周期で磁界を変調
    する磁性的に柔らかい材料からなり、上記トルク部材と
    一体に回転するよう支持された磁界変調手段と、 上記磁気弾性活性要素に近接しかつこれに対向する位置
    に設けられ、上記変調された磁界の振幅を検出してこの
    振幅に対応するトルク表示出力信号を供給する磁界セン
    サ手段とを備えた磁気弾性トルク検出装置。
  28. 【請求項28】上記磁界変調手段が上記磁気弾性活性要
    素に直接または間接に取り付けられている請求項27記載
    のトルク検出装置。
  29. 【請求項29】上記磁界変調手段が上記磁気弾性活性要
    素と磁気的に連続する位置で上記トルク部材に直接また
    は間接に取り付けられている請求項27記載のトルク検出
    装置。
  30. 【請求項30】上記磁界変調手段が周面に均等間隔で突
    出する形状を有するリングを備えている請求項27記載の
    トルク検出装置。
  31. 【請求項31】上記磁界変調手段が軸方向に間隔を置い
    て配置された2つ以上のリングを備え、各リング上の対
    応する突出形状が円周方向に位置合わせされている請求
    項30記載のトルク検出装置。
  32. 【請求項32】上記変換手段が、対向する端面を有しこ
    れら端面間に軸方向に延びる円周部分を有する少なくと
    も1個の管状リングを備えている請求項27記載のトルク
    検出装置。
  33. 【請求項33】上記変換手段が、軸方向に区分され磁気
    的に連続するとともに円周方向に交互に逆の極性を付与
    された2以上の円周領域を備えている請求項32記載のト
    ルク検出装置。
  34. 【請求項34】上記センサ手段が上記リングの少なくと
    も一方の端面に近接して配置されている請求項32記載の
    トルク検出装置。
  35. 【請求項35】上記リングがその内径と上記トルク部材
    の外径との間で締まりばめにより上記トルク部材の表面
    の周囲に上記トルク部材と同軸に取り付けられている請
    求項32記載のトルク検出装置。
  36. 【請求項36】上記リングの内径がテーパ状に形成さ
    れ、上記トルク部材の外径が対応するテーパ状に形成さ
    れている請求項35記載のトルク検出装置。
  37. 【請求項37】上記部材が低透磁率材料から形成されて
    いる請求項27記載のトルク検出装置。
  38. 【請求項38】上記磁界センサ手段がソリッドステート
    センサを備え、上記出力信号が上記回転する部材に加え
    られたトルクを示している請求項27,30,32,33または35
    に記載のトルク検出装置。
  39. 【請求項39】上記磁界センサ手段がホール効果センサ
    を備えている請求項27記載のトルク検出装置。
  40. 【請求項40】軸方向に延びる回転するトルク部材に加
    えられたトルクを検出する方法であって、 円周方向の1軸磁気異方性が付与されるとともに円周方
    向に磁気極性が付与され、上記トルク部材に加えられた
    トルクが比例的に伝達されるように上記トルク部材の表
    面の一部に直接または間接に取り付けられたあるいは上
    記トルク部材の表面の一部を形成する磁気弾性活性要素
    を提供する工程と、 上記トルク部材にトルクを加えて磁界を発生させる工程
    と、 上記トルク部材の回転速度に対応する周期で上記トルク
    が生成された磁界を変調する工程と、 上記磁気弾性活性要素の近接位置で、上記トルク部材に
    加えられたトルクの指標として上記変調された磁界の振
    幅を検出する工程とを備えたトルク検出方法。
  41. 【請求項41】上記磁気弾性活性要素が締まりばめによ
    り上記トルク部材の周面に取り付けられている請求項40
    記載のトルク検出方法。
  42. 【請求項42】上記締まりばめが、上記トルク部材の外
    周面をテーパ状に形成し、内径に対応するテーパ面を有
    する管状の磁気弾性活性要素を上記テーパ状のトルク部
    材外周面に強制的にはめ込むことにより行われる請求項
    41記載のトルク検出方法。
  43. 【請求項43】上記検出工程が少なくとも部分的に上記
    磁気弾性活性要素に近接しこれと間隔を置いて磁界検出
    装置を配置することにより実行される請求項40記載のト
    ルク検出方法。
  44. 【請求項44】上記磁気弾性活性要素が、軸方向に区分
    され磁気的に連続するとともに円周方向に交互に逆の極
    性を付与された2以上の円周領域を備えており、上記円
    周領域が各隣接する対の円周領域間の磁壁により分離さ
    れている請求項40記載のトルク検出方法。
  45. 【請求項45】上記変調工程が、上記トルク部材と一体
    に回転するよう上記磁気弾性活性要素と磁気的に連続す
    る位置で上記磁気弾性活性要素または上記トルク部材に
    直接または間接に取り付けられた磁性的に柔らかい材料
    からなる磁気変調手段を提供する工程を備えている請求
    項40記載のトルク検出方法。
  46. 【請求項46】上記磁気変調手段が周面に均等間隔で突
    出する形状を有する少なくとも1個のリングを備えてい
    る請求項45記載のトルク検出方法。
  47. 【請求項47】上記検出工程が、上記磁気弾性活性要素
    に近接しかつこれと間隔を置いてソリッドステートセン
    サを配置し、上記変調された磁界の振幅を検出すること
    により実行される請求項40,41,44または45に記載のトル
    ク検出方法。
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