JP2975055B2 - 自動車外板つや消し塗装仕上げ法 - Google Patents

自動車外板つや消し塗装仕上げ法

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JP2975055B2
JP2975055B2 JP2142230A JP14223090A JP2975055B2 JP 2975055 B2 JP2975055 B2 JP 2975055B2 JP 2142230 A JP2142230 A JP 2142230A JP 14223090 A JP14223090 A JP 14223090A JP 2975055 B2 JP2975055 B2 JP 2975055B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は自動車外板のつや消し塗装仕上げ方法に関
し、さらに詳しくは、ポリッシュしてもつや消し効果が
変らず、しかも耐スリキズ性、汚染性および耐候性など
がすぐれた塗膜に仕上げる方法に関する。
<従来の技術とその課題> 自動車外板(二輪車、バス、トラックなども含む)は
一般に光沢のすぐれたつやあり塗膜に仕上げられている
が、近年、新意匠としてつや消し塗膜に仕上げることが
ある。
つや消し塗膜に仕上げるために、従来、上塗り塗料に
シリカ粉末を配合することが多く行なわれていたが、該
シリカ粉末は塗膜表層部に浮くため、該塗面をポリッシ
ュするとシリカ粉末が離脱してその部分だけつやありと
なって好ましくない。さらに、耐スリキズ性、耐汚染性
や耐候性なども低下するという欠陥も有している。
<課題を解決するための手段> 本発明の目的は上記した欠陥をすべて解消することで
あり、その結果、特定の樹脂組成物およびガラス粉末を
配合したクリヤー塗料を用いることによってその目的が
達成でき、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、 架橋硬化型着色塗料を塗装し、該塗面に架橋硬化型ク
リヤー塗料を塗装する自動車外板塗装工程において、該
クリヤー塗料が、 (A)一般式 [式中、Aは を、R1は水素原子又はメチル基を、R2は炭素数1〜6の
2価の脂肪族飽和炭化水素基を、R3及びR4は同一又は異
なってフェニル基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素
数1〜10のアルコキシ基を、R5は炭素数1〜10のアルキ
ル基をそれぞれ示す。nは1〜100の整数を示す。] で表わされる化合物であるアルコキシシラン基含有ビニ
ル単量体を5〜40重量%、水酸基含有ビニル単量体を5
〜50重量%、及びその他の共重合可能なビニル単量体を
10〜90重量%含有するアクリル系重合体、並びに (B)アミノ樹脂 からなる樹脂組成物に粒径5〜50μのガラス粉末を該樹
脂組成物の固形分100重量部あたり30〜120重量部配合し
てなる塗料を用いることを特徴とする自動車外板つや消
し塗装仕上げ法に関する。
本発明における「つや消し」とは、該塗面の光沢値が
JIS K5400、6.7に基づく60度鏡面反射率が50%以下、
特に30%以下である塗面を言う。本発明では、上記クリ
ヤー塗料の塗面がかかる光沢値を有しており、つや消し
塗膜を形成する。
本発明で用いるクリヤー塗料は、室温もしくは加熱に
よって三次元に架橋反応して架橋硬化する樹脂組成物お
よび上記ガラス粉末を必須成分とするつや消し透明塗膜
形成用塗料である。
上記樹脂組成物は上記(A)アクリル系重合体および
(B)アミノ樹脂からなっている。
(A)成分:一般式、 [式中、Aは を、R1は水素原子又はメチル基を、R2は炭素数1〜6の
2価の脂肪族飽和炭化水素基を、R3及びR4は同一又は異
なってフェニル基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素
数1〜10のアルコキシ基を、R5は炭素数1〜10のアルキ
ル基をそれぞれ示す。nは1〜100の整数を示す。] で表わされる化合物であるアルコキシシラン基含有ビニ
ル単量体を5〜40重量%、水酸基含有ビニル単量体を5
〜50重量%及びその他の共重合可能なビニル単量体を10
〜90重量%含有するアクリル系重合体である。
該A成分における必須単量体である一般式(I)の化
合物において、nは好ましくは1〜10である。
一般式(I)において、R2によって示される炭素数1
〜6の2価の脂肪族飽和炭化水素基としては、直鎖又は
分枝状のアルキレン基例えばメチレン、エチレン、プロ
ピレン、1,2−ブチレン、1,3−ブチレン、2,3−ブチレ
ン、テトラメチレン、エチルエチレン、ペンタメチレ
ン、ヘキサメチレン基等を挙げることができる。R3及び
R4で示される炭素数1〜6のアルキル基としては、直鎖
又は分枝状のアルキル基例えばメチル、エチル、n−プ
ロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec
−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチ
ル、ネオペンチル、n−ヘキシル、イソヘキシル基を挙
げることができ、R5で示される炭素数1〜10のアルキル
基としてはこれらの他に更にn−ヘプチル、1−メチル
ペンチル、2−メチルヘキシル、n−オクチル、n−ノ
ニル、n−デシル等を挙げることができる。R3及びR4
示される炭素数1〜10のアルコキシ基としては、直鎖又
は分枝状のアルコキシ基例えばメトキシ、エトキシ、n
−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブ
トキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、n−ペント
キシ、イソペントキシ、n−ヘキシルオキシ、イソヘキ
シルオキシ、n−オクチルオキシ等を挙げることができ
る。また、一般式(I)において、nが2以上のとき、
R3同志及びR4同志は、同じであっても異なっていても良
い。
一般式(I)の化合物の内、Aが であるものとしては、例えばγ−(メタ)アクリロキシ
エチルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシ
プロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキ
シプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロ
キシプロピルトリプロポキシシラン、γ−(メタ)アク
リロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メ
タ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ
−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジプロポキシシ
ラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルフェニルジメト
キシシラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルフェニル
ジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシブチルフ
ェニルジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシ
プロピルジメチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリ
ロキシプロピルジメチルエトキシシラン、γ−(メタ)
アクリロキシプロピルフェニルメチルメトキシシラン、
γ−(メタ)アクリロキシプロピルフェニルメチルエト
キシシラン、 を挙げることができる。
また、一般式(I)の化合物の内、Aが であるものとしては、例えば、 等を挙げることができる。
これらの一般式(I)の化合物の内、特に、アクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロ
ピルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリ
−n−ブトキシシラン、アクリロキシプロピルメチルジ
メトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメト
キシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジ−n−ブ
トキシシラン等が好適である。
当該(A)成分において、もう一つの必須成分である
水酸基含有ビニル単量体は、例えばアクリル酸2−ヒド
ロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、
(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、ブタンジオー
ルモノアクリレート、「プラクセルFM−1」、「プラク
セルFM−2」、「プラセルFM−3」、「プラクセルFA−
1」、「プラクセルFA−2」、「プラクセルFA−3」
(いずれもダイセル化学(株)製、商品名、カプロラク
トン変性(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル類)
等を挙げることができるが、もちろんこれらに限定され
るものではない。
上記アルコキシシラン基含有ビニル単量体、水酸基含
有ビニル単量体と共重合可能なビニル単量体としては、
アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、メタ
クリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸ブ
チル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2
−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸
ラウリル、アクリル酸ステアリル、メタクリル酸ステア
リル等のアクリル酸もしくはメタクリル酸と炭素数1〜
22の1価アルコールとのエステル;アクリル酸、メタク
リル酸、無水マレイン酸等のカルボキシル基含有ビニル
モノマー、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシ
ジル等のグリシジル基含有ビニルモノマー;アクリルア
ミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミ
ド、N−メチロールメタクリルアミド等のアミド系ビニ
ルモノマー;ジメチルアミノエチルメタクリレート、2
−ジエチルアミノエチルメタクリレート、メタクリル酸
tert−ブチルアミノエチル等のアミン系ビニルモノマ
ー;スチレン、ビニルトルエン、アクリロニトリル、メ
タクリロニトリル、α−メチルスチレン、酢酸ビニル等
のその他のビニルモノマー;等の1分子中に1個の重合
性不飽和結合を有する化合物が挙げられる。
(A)成分において、アルコキシシラン基含有ビニル
単量体の共重合体は5〜40重量%であり、好ましくは5
〜30重量%である。5重量%より少ないと耐スリキズ性
や耐酸性が低下し、40重量%より多いと塗料の貯蔵安定
性が悪くなる等の問題が生じる。また、水酸基含有ビニ
ル単量体の共重合量は5〜50重量%であり、好ましくは
10〜40重量%である。5重量%より少ないとアミノ樹
脂、アルコキシシラン基と水酸基の架橋反応が不充分
で、硬化性、耐酸性等が低下し、50重量%より多くなる
と、耐水性が損なわれる等の問題を生じる。
アルコキシシラン基含有ビニル単量体と水酸基含有ビ
ニル単量体、及びその他のビニル単量体の共重合反応
は、通常のアクリル樹脂もしくはビニル樹脂等の合成方
法と同様にして行なうことができ、例えば、該両成分を
有機溶媒に溶解もしくは分散せしめ、ラジカル重合開始
剤の存在下で、60〜180℃程度の温度で撹拌しながら加
熱することによって実施できる。反応時間は、通常1〜
10時間程度とすればよい。
また、上記有機溶媒としては、ヘプタン、トルエン、
キシレン、オクタン、ミネラルスピッリト等の炭化水素
系溶媒、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチ
ル、メチルセロソルブアセテート、ブチルカルビトール
アセテート等のエステル系溶媒、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン等のケト
ン系溶媒、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノ
ール、sec−ブタノール、イソブタノール等のアルコー
ル系溶媒、n−ブチルエーテル、ジオキサン、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモ
ノエチルエーテル等のエーテル系溶媒等を使用できる。
これらの内、炭化水素系溶媒を用いる場合には、溶解性
の点から他の溶媒を併用することが好ましい。
また、ラジカル開始剤としては、通常用いられている
ものをいずれも用いることができ、その一例として過酸
化ベンゾイル、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキ
サノエート等の過酸化物、アゾイソブチロニトリル、ア
ゾビスジメチルバレロニトリル等のアゾ化合物等を示す
ことができる。
該アクリル系重合体の数平均分子量は、通常3000〜50
0000程度好ましくは5000〜100000程度である。
本発明における(A)成分であるアクリル系重合体
は、アルコキシシラン基及び水酸基が側鎖として結合し
ている。従って、従来のアミノ樹脂硬化系の基体樹脂で
あるアクリル樹脂にくらべ、該(A)成分は、加水分解
を受け難い化学結合である−SiOSi−、−SiOR−を架橋
点に導入できるアルコキシシラン基を有しているため、
アミノ樹脂硬化系の基体樹脂として使用した場合、硬化
塗膜は極めて優れた表面特性(耐酸性、撥水性、耐擦傷
性、耐水性、耐薬品性、耐候性、耐熱性)、中でも特に
優れた耐スリキズ性、耐酸性を与えるものである。
本発明のクリヤー塗料においては、上記(A)成分に
アクリルポリオール、ポリエステルポリオール等の水酸
基含有樹脂及び/又は他のアルコキシシラン基含有樹脂
を併用しても良い。
(B)成分:アミノ樹脂 メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミ
ン、ステログアナミン、スピログアナミン、ジシアンジ
アミド等のアミノ成分とアルデヒドとの反応によって得
られる公知の部分もしくは完全メチロール化アミノ樹脂
があげられる。アルデヒドとしては、ホルムアルデヒ
ド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズ
アルデヒド等がある。また、このメチロール化アミノ樹
脂を適当なアルコールによってエーテル化したものも使
用でき、エーテル化に用いられるアルコールの例として
はメチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピル
アルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアル
コール、i−ブチルアルコール、2−エチルブタノー
ル、2−エチルヘキサノールなどがあげられる。特にヘ
キサメトキシメチルメラミンやそのメトキシ基の一部又
は全部をC4以上のアルコールで置換したエーテル化メラ
ミン樹脂を用いることが好ましい。この場合パラトルエ
ンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸のような通
常の硬化触媒を添加することが好ましい。
(B)成分としは、サイメル303(フルメトキシ化メ
ラミン樹脂、三井サイアナミド社製)、ユーバン20SE−
60(ブチル化メラミン樹脂、三井東圧社製)等の商標名
で市販されているアミノ樹脂を用いることができる。
クリヤー塗料の樹脂組成物は、上記(A)及び(B)
成分からなり、該両成分の配合比率は、目的に応じて任
意に選択できるが、(A)成分と(B)成分との固形分
合計量に基づいて、(A)成分は50〜95重量%、好まし
くは55〜90重量%、更に好ましくは60〜80重量%とし、
(B)成分は5〜50重量%、好ましくは10〜45重量%、
更に好ましくは20〜40重量%程度とする。(B)成分が
5重量%より少ないと、耐水性、耐候性が著しく損われ
ることがあり、50重量%より多いと、機械的性質及び塗
り重ね時の層間付着性が著しく低下するおそれがある。
該樹脂組成物は、溶液型として用いられるが、例え
ば、用いる樹脂溶液をそのまま配合することにより容易
に溶液型の組成物ができる。
該樹脂組成物には、さらに必要に応じてアルコキシシ
ラン基の硬化促進触媒を用いることが好ましい。例え
ば、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸、トリクロル酢酸、燐酸、モノ−n−プロピル燐
酸、モノイソプロピル燐酸、モノ−n−ブチル燐酸、モ
ノイソブチル燐酸、モノ−tert−ブチル燐酸、モノオク
チル燐酸、モノデシル燐酸等のモノアルキル樹脂、ジ−
n−プロピル燐酸、ジイソプロピル燐酸、ジ−n−ブチ
ル燐酸、ジイソブチル燐酸、ジ−tert−ブチル燐酸、ジ
オクチル燐酸、ジデシル燐酸等のジアルキル燐酸、β−
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの燐酸エステ
ル、モノ−n−プロピル亜燐酸、モノイソプロピル亜燐
酸、モノ−n−ブチル亜燐酸、モノイソブチル亜燐酸、
モノ−tert−ブチル亜燐酸、モノオクチル亜燐酸、モノ
デシル亜燐酸等のモノアルキル亜燐酸、ジ−n−プロピ
ル亜燐酸、ジイソプロピル亜燐酸、ジ−n−ブチル亜燐
酸、ジイソブチル亜燐酸、ジ−tert−ブチル亜燐酸、ジ
オクチル亜燐酸、ジデシル亜燐酸等のジアルキル亜燐酸
等の酸性化合物;テトライソプロピルチタネート、テト
ラブチルチタネート、オクチル酸錫、ジブチル錫ジアセ
テート、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウ
レート、ジブチル錫ジマレート等の含錫化合物;ブチル
アミン、tert−ブチルアミン、ジブチルアミン、ヘキシ
ルアミン、エチレンジアミン、トリエチルアミン、イソ
ホロンジアミン、イミダゾール、水酸化リチウム、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート
等の塩基性化合物を挙げることができ、これらの少なく
とも一種を用いる。
この硬化触媒について、特に興味深いことであるが、
(B)のアミノ樹脂としてヘキサメトキシメチルメラミ
ンやそのメトキシ基の1部又は全部をC4以上のアルコー
ルで置換したエーテル化メラミン樹脂を用いる場合、水
酸基との硬化触媒にパラトルエンスルフォン酸、ドデシ
ルベンゼンスルフォン酸等の様な強酸触媒を用いるのが
一般的であり、かつ、その強酸触媒は、トリエチルアミ
ン、ジエタノール、2−アミノ−2−メチルプロパノー
ル等のアミン化合物で中和(ブロック)することによ
り、1液型塗料としての貯蔵安定性を付与させて用いら
れるが、この中和(ブロック)強酸触媒が、アルコキシ
シラン基の硬化触媒にもなるという事である。つまり、
中和(ブロック)強酸触媒が100℃以上の焼付温度にお
いては樹脂の反応とアルコキシシランの反応の共通触媒
になるということである。さらに興味深いことは、この
中和(ブロック)強酸触媒は、常温ではアルコキシシラ
ンの硬化触媒として機能しないために、アルコキシシラ
ン硬化系において一般には不可能であるとされている解
放下における1液貯蔵性をも可能にした。
本発明のクリヤー塗料において、ガラス粉末は、該ク
リヤー塗膜をつや消しにするためのものであって、その
粒径が5〜50μ、好ましくは8〜25μのものを用いる必
要があり、5μより小さくなるとつや消し効果が低下
し、また50μより大きくなると塗面の平滑性や耐汚染性
などが低下するので、いずれも好ましくない。形は球状
が最も好ましいが、それ以外であってもさしつかえな
く、中空状も用いられる。中空状ガラス粉末を多量配合
するとクリヤー塗膜の透明性が低下しやすいので、この
クリヤー塗料は濃色の着色塗膜面に適用することはあま
り好ましくないが、淡色の塗面には問題なく塗装でき
る。ガラス粉末はそれ自体既知の方法で製造することが
でき、組成的にはSiO2、Al2O3、Na2O、K2O、MgOおよびC
aOからなるガラス粉末が適している。粒径8〜25μのガ
ラス粉末を用いるとつや消し効果が特に顕著であった。
また、ガラス粉末の配合量はクリヤー塗料中の樹脂固形
分100重量部あたり、30〜120重量部(好ましくは40〜11
0重量部)であるが、この配合量はつや消し程度によっ
て決まる。60度鏡面反射率で10〜30%では、ガラス粉末
の配合量は50〜100重量部になる。また該ガラス粉末は
未処理のものと処理したものが使用できる。ガラス粉末
の処理はアミノ・シラン、グリシド・シラン、アクリル
・シランなどがある。
本発明で用いるクリヤー塗料は上記の樹脂組成物およ
びガラス粉末を主成分としており、これらを有機溶剤お
よび(又は)水中に溶解又は分散して液状とすることが
好ましく、その形態は有機溶液型、ハイソリッド型、非
水分散液型、水溶液型および水分散型などがあげられ、
それ自体既知の方法で調製できる。粉体型塗料であって
もよい。
該クリヤー塗料には、必要に応じて、着色顔料、メタ
リック顔料、有機系及び/又は無機系のチクソトロピー
性付与剤;非水ポリマーディスパージョン、乳化重合法
等によって得られる有機超粒子;シリコン系等の表面調
整剤;紫外線吸収剤;光安定剤等を含有することができ
る。
着色塗料は上記クリヤー塗料に先立って被塗面に塗装
する塗料であって、室温もしくは加熱によって三次元に
架橋反応して架橋硬化する樹脂組成物および着色顔料を
主成分としている。
該樹脂組成物は原則として基体樹脂および架橋剤を主
成分としており、基体樹脂としては架橋性官能基を有す
るアクリル樹脂、ポリエステル樹脂およびアルキド樹脂
などがあげられ、架橋剤としてはメチロール化及び(又
は)アルキルエーテル化メラミン樹脂や尿素樹脂、さら
にポリイソシアネート化合物(ブロック化物も含む)も
使用できる。また、架橋剤を用いない自己硬化性樹脂も
上記樹脂組成物として使用できる。
さらに、水酸基、アルコキシル基等の遊離の官能基を
2個以上有するポリシロキサン系マクロモノマーとオキ
シラン基含有ビニルモノマーとを単量体成分として含有
するビニル共重合体、又は上記のポリシロキサン系マク
ロモノマーを必須単量体成分とする重合体とオキシラン
基含有ビニル単量体を必須単量体成分とする重合体との
混合物を基体樹脂とし、これに、硬化触媒として、ルイ
ス酸、プロトン酸、金属アルコキシド、有機金属化合物
及びSi−O−Al結合を有する化合物から選ばれた少なく
とも一種を配合した塗料組成物は、単量体成分であるポ
リシロキサン系マクロモノマー中に存在するシラノール
基や該マクロモノマー中のアルコキシル基の加水分解に
よって生じるシラノール基と、他の単量体成分であるオ
キシラン基含有ビニルモノマー中のオキシラン基とが架
橋官能基となり、100℃以下の低温においても、塗膜の
表面と内部で同時に硬化反応が進行し、しかも硬化物の
表面と内部とで硬化の程度の差がなく、チヂミなどの発
生も認められないので着色塗料に好適に用いられる。
着色顔料は、チタン白、カーボンブラックおよびフタ
ロシアニンブルーなどの通常の着色顔料およびメタリッ
ク顔料などから選ばれた1種又は2種以上が使用でき
る。
本発明で用いる着色塗料は上記樹脂組成物および着色
顔料を有機溶剤および/又は水に溶解もしくは分散せし
めることによって得られるものが好適である。その形態
は有機溶液型、ハイソリッ型、非水分散液型、水溶液型
および水分散型などがあげられ、それ自体既知の方法で
調整できる。粉体型塗料であってもよい。
本発明のつや消し塗装仕上げ方法は、被塗物(金属お
よび/又はプラスチック製自動車外板)を必要に応じて
表面処理、プライマー塗装および中塗り塗装を行なった
後、上記着色塗料を塗装する。塗装膜厚は制限されない
が硬化塗膜に基づいて10〜30μが好ましい。該着色塗膜
を常温〜160℃において架橋硬化したのち又は未硬化の
状態で、該塗膜面に上記クリヤー塗料を塗装する。クリ
ヤー塗膜の膜厚は硬化塗膜に基づいて20〜100μの範囲
が適している。クリヤー塗料を塗装後、室温〜160℃で
硬化させることが好ましい。クリヤー塗膜は単一層でよ
いが、必要に応じて2層以上であってもよい。
本発明の方法によって形成されるつや消し塗膜は、光
沢値が60度鏡面反射率で50%以下に容易に調整でき、し
かも、ワックスや研磨剤などでポリッシュしてもつや消
し塗面の光沢値は殆ど変化せず、かつ、耐スリキズ性、
耐候性および耐汚染性なども従来のツヤ消剤を用いたも
のに比べて著しくすぐれており、自動車外板用ツヤ消塗
膜として好適である。
以下、本発明を実施例によって更に具体的に説明す
る。なお、部及び%は重量部及び重量%を示す。
実施例1 リン酸亜鉛処理ダル鋼板にエポキシ系カチオン電着塗
料を電着塗装法で、乾燥膜厚20μとなるように塗装し、
170℃−20分焼付けた。ついで#400サンドペーパーで塗
面を研磨後石油ベンジンをしめたガーゼで塗面を拭き脱
脂する。その後アミノ・アルキド系自動車中塗り塗料を
乾燥膜厚30μとなるように塗装し、140℃−30分焼付け
た。ついで#400サンドペーパーで塗面を水研し、水切
り乾燥し、石油ベンジンで塗面を拭いた。
次いで、この中塗り塗面にマジクロンシルバーエナメ
ル(関西ペイント(株)製、商品名、アルキド樹脂/ア
ミノ樹脂系メタリック塗料)を乾燥塗膜に基づいて15μ
になるように塗装した。該塗膜を硬化させることなく、
該塗面に下記つや消し用クリヤー塗料を硬化塗膜に基づ
いて35μになるように塗装し、室温で10分間放置後、14
0℃で30分焼付けて両塗面を硬化せしめた。
<つや消しクリヤー塗料> アクリル系重合体(A−1)の製造 スチレン 100g n−ブチルアクリレート 450g 2−エチルヘキシルメタクリレート 200g 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 150g γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン100g アゾビスイソブチロニトリル 20g から成る混合物を、該混合物と同量のキシレン中に110
℃で3時間にわたって滴下し、同温度で2時間熟成し
た。得られた透明重合体のGPCによる数平均分子量は200
00、固形分含有率50%であった。
クリヤー塗料 (A−1)溶液 140部 サイメル303(注1) 30部 ガラス粉末(注2) 100部 Nacure5225(注3) 1.5部 表面調整剤 0.1部 (ビッグケミ社製、BYK−300溶液) 紫外吸収剤 1.0部 (チバガイギー社製、チヌビン900) 上記の混合物をスワゾール#1000で希釈し、粘度(フ
ォードカップ#4、20℃)25秒に調整した。
(注1)シメル303:三井サイアナミド社製、フルメトキ
シ化メラミン樹脂 (注2)球形、粒径10μ (注3)Nacure5225:KING INDUSTRIES社製、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸のジメチルオキサゾリジン中和物 サンドミルでツブゲージで10μ以下になるまで分散し
てから、石油系溶剤/キシロール/酢酸ブチル/n−ブタ
ノール/30/20/30/20の混合溶剤で粘度25秒(フォードカ
ップ#4/20℃)に稀釈した。
実施例2 実施例1のクリヤー塗料におけるガラス粉末を粒径20
μ(球形)のものに変更し、かつ、アクリル系重合体と
して下記(A−2)を用いた以外はすべて実施例1と同
様に行なった。
アクリル系重合体(A−2) メチルメタクリレート 150g n−ブチルメタクリレート 500g 1,4−ブタンジオールモノアクリレート 200g γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン150g アゾビスイソブチロニトリル 20g から成る混合物をキシレン500g、n−ブタノール500gの
混合溶剤中に、120℃で3時間にわたって滴下した後、
同温度でさらに2時間熟成させた。得られた透明重合体
の数平均分子量は18000であった。
実施例3 実施例1で調整した中塗り塗装鋼板にネオアミラック
アイボリー(関西ペイント(株)製、商品名、ポリエス
テル樹脂/アミノ樹脂系アイボリー色塗料)を乾燥塗膜
が35μになるように塗装し、140℃で30分焼付けて硬化
してから、該塗面に、実施例1で用いたクリヤー塗料に
おけるガラス粉末を中空状(粒径15μ)で、かつ1/2量
に変更した以外は該クリヤー塗料と同じ組成および条件
で塗装し、140℃で30分焼付けて硬化せしめた。
比較例 マジクロンHK−2クリヤー1000部とシリカ粉末(キャ
ボット社製、商品名“シルネックス”)54部とをディス
パーで10分間分散し、実施例1と同様に稀釈した。
このクリヤー塗料を用いた以外は実施例1と同様に行
なった。
性能試験結果 上記実施例および比較例で得たつや消し塗膜について
の性能試験結果は次のとおりであった。
配合例:クリヤー塗料中の樹脂固形分100重量部あた
りの配合量。
仕上がり外観:目視判定。
耐汚染製:5×5cmの塗板上に、JIS第15種汚染ダスト1g
をのせて、これを刷毛で20回掃くように均一に拡げ、30
℃で24時間静置した。次に、これを清浄な刷毛を用いて
流水中で洗浄し、汚染の程度を調べた。
◎……全く汚れが認められない。
○……僅かに汚れが認められた。
△……かなり汚れが認められる。
×……著しく汚れが認められる。
耐スリキズ性:染色物摩擦堅牢度試験(大栄化学精器
製作所製)を用いた。磨き粉(ダルマ・クレンザー)を
水で固練りして塗面に置き、その上を試験機端子で押え
て、0.5kg過重をかけ、40往復摩擦する。水洗後、スリ
キズの程度を、◎、○、 △、×の5段階で判定した。
耐候性:Qパネル社製促進耐候性試験機を用いたQUV促
進バクロ試験による。
試験条件:紫外線照射 16H/60℃ 水 凝 固 8H/50℃ を1サイクルとして4000時間(125サイクル)試験した
後の塗膜を評価した。
◎…殆んど初期とかわらない光沢を保っている。
○…僅かに光沢低下があるが、ワレや白化等の欠陥が
ない。
×…著しい光沢低下、ヒビワレ、白化(チョーキン
グ)現象が認められ、不合格である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B05D 5/02,7/14,7/24 C09D 183/00 - 183/16

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】架橋硬化型着色塗料を塗装し、該塗面に架
    橋硬化型クリヤー塗料を塗装する自動車外板塗装工程に
    おいて、該クリヤー塗料が、 (A)一般式 [式中、Aは を、R1は水素原子又はメチル基を、R2は炭素数1〜6の
    2価の脂肪族飽和炭化水素基を、R3及びR4は同一又は異
    なってフェニル基、炭素数1〜6のアルキル基又は炭素
    数1〜10のアルコキシ基を、R5は炭素数1〜10のアルキ
    ル基をそれぞれ示す。nは1〜100の整数を示す。] で表わされる化合物であるアルコキシシラン基含有ビニ
    ル単量体を5〜40重量%、水酸基含有ビニル単量体を5
    〜50重量%、及びその他の共重合可能なビニル単量体を
    10〜90重量%含有するアクリル系重合体、並びに (B)アミノ樹脂 からなる樹脂組成物に粒径5〜50μのガラス粉末を該樹
    脂組成物の固形分100重量部あたり30〜120重量部配合し
    てなる塗料を用いることを特徴とする自動車外板つや消
    し塗装仕上げ法。
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