JP2962769B2 - 光学機器用遮光部材 - Google Patents
光学機器用遮光部材Info
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- JP2962769B2 JP2962769B2 JP11259590A JP11259590A JP2962769B2 JP 2962769 B2 JP2962769 B2 JP 2962769B2 JP 11259590 A JP11259590 A JP 11259590A JP 11259590 A JP11259590 A JP 11259590A JP 2962769 B2 JP2962769 B2 JP 2962769B2
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- film
- shielding
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Description
【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は一般のカメラやビデオカメラなどの光学機
器のシャッター、絞り部材、絞り部材等の遮光部材に関
する。
器のシャッター、絞り部材、絞り部材等の遮光部材に関
する。
［従来の技術］ 従来より、カメラ等光学機器の絞りとしては、金属フ
ィルムに黒色塗料を塗布したものが用いられてきたが、
最近では駆動が容易であることから軽量なプラスチック
フイルムが用いられるようになっている。このようなプ
ラスチックフィルム素材の絞りとしては、黒色顔料を含
有するポリエステルフィルムに熱硬化型のつや消し塗料
をコーティングし、その上に帯電防止剤を付着したもの
（特開昭57−118226号）、高濃度にカーボンブラックを
混入したプラスチックフィルムをサンドブラストによっ
て粗面化し、その上に電子導電型の導電剤を塗布したも
の（特開平１−12503号）等が知られている。
ィルムに黒色塗料を塗布したものが用いられてきたが、
最近では駆動が容易であることから軽量なプラスチック
フイルムが用いられるようになっている。このようなプ
ラスチックフィルム素材の絞りとしては、黒色顔料を含
有するポリエステルフィルムに熱硬化型のつや消し塗料
をコーティングし、その上に帯電防止剤を付着したもの
（特開昭57−118226号）、高濃度にカーボンブラックを
混入したプラスチックフィルムをサンドブラストによっ
て粗面化し、その上に電子導電型の導電剤を塗布したも
の（特開平１−12503号）等が知られている。
［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、上記従来の素材のうち、前者はつや消
し剤の塗布と帯電防止剤の塗布と二度の塗布工程を必要
とし、しかも二重の皮膜になっているので基材のフィル
ムとの密着性が悪く、絞りとして使用している間にこれ
ら皮膜が脱落しやすいという難点がある。
し剤の塗布と帯電防止剤の塗布と二度の塗布工程を必要
とし、しかも二重の皮膜になっているので基材のフィル
ムとの密着性が悪く、絞りとして使用している間にこれ
ら皮膜が脱落しやすいという難点がある。
又、つや消し塗料により滑り性が不十分で、絞り羽根
等に用いた場合、その駆動のために余計な電力を要し、
カメラに内蔵される電池の消耗が速いという難点があ
る。
等に用いた場合、その駆動のために余計な電力を要し、
カメラに内蔵される電池の消耗が速いという難点があ
る。
一方、後者はサンドブラストによって基材に微細凹凸
を形成しているため、マット形状が部材どうしの摺り合
わせ時につぶれやすく、長期使用後、光沢がでてくると
いう難点がある。又、前者同様、動摩擦が大きいため、
絞り駆動に電力を要するという難点がある。
を形成しているため、マット形状が部材どうしの摺り合
わせ時につぶれやすく、長期使用後、光沢がでてくると
いう難点がある。又、前者同様、動摩擦が大きいため、
絞り駆動に電力を要するという難点がある。
更に、これら従来の素材はいずれも基材であるポリエ
ステルフィルム自体に絞りとして必要とされる遮光性を
もたせるため、基材中に混入限界までカーボンブラック
を混入せしめているため、基材フィルムの物性が変化す
る、コストが高くなるなどの難点がある。
ステルフィルム自体に絞りとして必要とされる遮光性を
もたせるため、基材中に混入限界までカーボンブラック
を混入せしめているため、基材フィルムの物性が変化す
る、コストが高くなるなどの難点がある。
［発明の目的］ 本発明はこのような従来技術の難点を解決するために
なされたもので、光学機器の遮光部材として充分な遮光
性と滑り性を有し、しかもプラスチックフィルムの特性
（軽量、低コスト）を維持した光学機器用遮光部材を提
供することを目的とする。
なされたもので、光学機器の遮光部材として充分な遮光
性と滑り性を有し、しかもプラスチックフィルムの特性
（軽量、低コスト）を維持した光学機器用遮光部材を提
供することを目的とする。
［課題を解決するための手段］ 以上の目的を達成する本発明の光学機器用遮光部材
は、合成樹脂フィルムから成る基材と、前記基材の両面
に形成された遮光膜とから成り、前記遮光膜は熱硬化型
樹脂又は常温硬化型樹脂中にカーボンブラック及び滑剤
を含有するものである。
は、合成樹脂フィルムから成る基材と、前記基材の両面
に形成された遮光膜とから成り、前記遮光膜は熱硬化型
樹脂又は常温硬化型樹脂中にカーボンブラック及び滑剤
を含有するものである。
ここで、基材としてはポリエステルフィルム、ポリイ
ミドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネー
トフィルム等の合成樹脂フィルムが用いられるが、特に
ポリエステルフィルムが好適である。但し、遮光部材と
して使用する際に、部材端部の合成樹脂フィルム部分に
おいてレンズ等で集光された光が反射し悪影響を及ぼす
場合には、カーボンブラック等の黒色系顔料を含有させ
た合成樹脂フィルムを使用することが望ましい。この場
合、黒色系顔料はフィルムが目で見て黒色に見える程
度、光学濃度３程度となるように含有されていればよ
い。フィルムの厚さは、用途により異なるが一般カメラ
の遮光部材の場合、50μ〜125μとする。
ミドフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネー
トフィルム等の合成樹脂フィルムが用いられるが、特に
ポリエステルフィルムが好適である。但し、遮光部材と
して使用する際に、部材端部の合成樹脂フィルム部分に
おいてレンズ等で集光された光が反射し悪影響を及ぼす
場合には、カーボンブラック等の黒色系顔料を含有させ
た合成樹脂フィルムを使用することが望ましい。この場
合、黒色系顔料はフィルムが目で見て黒色に見える程
度、光学濃度３程度となるように含有されていればよ
い。フィルムの厚さは、用途により異なるが一般カメラ
の遮光部材の場合、50μ〜125μとする。
遮光膜を形成するベース樹脂としてはアルキド樹脂、
フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化型
樹脂又はアクリルポリオールとイソシアネートから成る
常温硬化型樹脂で基材との密着性のよいものが用いられ
る。
フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化型
樹脂又はアクリルポリオールとイソシアネートから成る
常温硬化型樹脂で基材との密着性のよいものが用いられ
る。
滑剤としては、有機系、無機系いずれのものも用いら
れ、例えばポリエチレン、パラフィン、ワックス等の炭
化水素系滑剤、ステアリン酸等の脂肪族系滑剤、ステア
リン酸アミド等の脂肪族アミド系滑剤、ステアリン酸ブ
チル等のエステル系滑剤、アルコール系滑剤、金属石
鹸、滑石、二硫化モリブデン等の固体潤滑剤、シリコー
ン樹脂粒子、フッ素樹脂粒子、架橋ポリメチルメタクリ
レート粒子、架橋ポリスチレン粒子等が挙げられ、これ
ら１種又は２種以上を混合して用いることができる。
れ、例えばポリエチレン、パラフィン、ワックス等の炭
化水素系滑剤、ステアリン酸等の脂肪族系滑剤、ステア
リン酸アミド等の脂肪族アミド系滑剤、ステアリン酸ブ
チル等のエステル系滑剤、アルコール系滑剤、金属石
鹸、滑石、二硫化モリブデン等の固体潤滑剤、シリコー
ン樹脂粒子、フッ素樹脂粒子、架橋ポリメチルメタクリ
レート粒子、架橋ポリスチレン粒子等が挙げられ、これ
ら１種又は２種以上を混合して用いることができる。
尚、固体滑剤の場合、粒系は10μ〜数μ、好ましくは
３μ〜５μ程度のものが用いられる。
３μ〜５μ程度のものが用いられる。
これら滑剤の含有量はベース樹脂に対し、５％〜50％
程度とし、カーボンブラックと共に樹脂中に混練りす
る。
程度とし、カーボンブラックと共に樹脂中に混練りす
る。
尚、遮光膜は滑剤とカーボンブラックの他、つや消し
剤としてSiO2等、導電剤としてSnO2等を含有していても
よい。
剤としてSiO2等、導電剤としてSnO2等を含有していても
よい。
このように滑剤及びカーボンブラックを混合してなる
ベース樹脂を基材フィルムの両面にコーティングするこ
とにより、本発明の遮光部材を得ることができる。
ベース樹脂を基材フィルムの両面にコーティングするこ
とにより、本発明の遮光部材を得ることができる。
遮光膜の厚さは、遮光膜中に含有されるカーボンブラ
ックの量、用途によって異なるが一般カメラの絞りとし
て用いる場合、４μ〜15μ程度である。
ックの量、用途によって異なるが一般カメラの絞りとし
て用いる場合、４μ〜15μ程度である。
［作用］ 遮光膜に含有されるカーボンブラックは、遮光膜に遮
光性を付与すると共に、導電性を付与し、遮光部材の帯
電を防止する。又、滑材はマット材としてつや消し効果
を有すると共に、絞りとしての滑り性を与え、駆動が容
易で且つ摩耗による凹凸変化、つや変化がない。
光性を付与すると共に、導電性を付与し、遮光部材の帯
電を防止する。又、滑材はマット材としてつや消し効果
を有すると共に、絞りとしての滑り性を与え、駆動が容
易で且つ摩耗による凹凸変化、つや変化がない。
基材両面に遮光膜を設けた三重構造とすることによ
り、遮光部材は充分な遮光性を有し、しかも軽量で基材
自体の特性を損うことなく、低コストである。
り、遮光部材は充分な遮光性を有し、しかも軽量で基材
自体の特性を損うことなく、低コストである。
［実施例］ 基材として厚さ50μのカーボンブラックを混練したポ
リエステルフィルムを用い、このフィルムの両面に下記
処方の遮光膜用塗液を塗工し、厚さ10μの遮光膜を形成
した。
リエステルフィルムを用い、このフィルムの両面に下記
処方の遮光膜用塗液を塗工し、厚さ10μの遮光膜を形成
した。
アクリルポリオール（アクリディックA801−Ｐ、大日
本インキ（株）製） 50重量部 イソシアネート（タケネート、D110N、武田薬品工業
（株）製） 12.5重量部 カーボンブラック（バルカンXC−72、キャボット社
製） 25重量部 滑剤（セリダスト、3620（ヘキスト製） 12.5重量部 この遮光部材は絞りとして実用可能な遮光性（マクベ
ス透過濃度計で上限）を示し、その表面抵抗値は104Ω
であり、絞り羽根の駆動時に静電気の影響を受けず、ス
ムーズに作動した。又、遮光部材として所定の形に打ち
抜く作業時にも良好な作業性を示した。
本インキ（株）製） 50重量部 イソシアネート（タケネート、D110N、武田薬品工業
（株）製） 12.5重量部 カーボンブラック（バルカンXC−72、キャボット社
製） 25重量部 滑剤（セリダスト、3620（ヘキスト製） 12.5重量部 この遮光部材は絞りとして実用可能な遮光性（マクベ
ス透過濃度計で上限）を示し、その表面抵抗値は104Ω
であり、絞り羽根の駆動時に静電気の影響を受けず、ス
ムーズに作動した。又、遮光部材として所定の形に打ち
抜く作業時にも良好な作業性を示した。
又、この遮光性部材により作成したカメラ用絞りの耐
久性を試験したところ、100万回使用後でも表面のつや
の変化がなく、機械的強度も充分であることが確認され
た。
久性を試験したところ、100万回使用後でも表面のつや
の変化がなく、機械的強度も充分であることが確認され
た。
［発明の効果］ 以上の実施例からも明らかなように本発明の光学機器
用遮光部材によれば、基材の両面に遮光膜を設けた三重
構造であるので、カーボンブラックの使用を極力低減す
ることができ、基材である合成樹脂フィルムの物性を維
持したまま、低コスト化を図ることができる。
用遮光部材によれば、基材の両面に遮光膜を設けた三重
構造であるので、カーボンブラックの使用を極力低減す
ることができ、基材である合成樹脂フィルムの物性を維
持したまま、低コスト化を図ることができる。
又、遮光膜のカーボンブラック量、厚さ等を調整する
ことにより、要求される遮光性の度合が異なる多種の光
学機器に対応できる遮光部材を得ることができる。
ことにより、要求される遮光性の度合が異なる多種の光
学機器に対応できる遮光部材を得ることができる。
更に、本発明の光学機器用遮光部材によれば、遮光膜
に滑剤を含有させることにより、絞りとしての滑り性が
極めて良好で、駆動電力が少なく、又摩耗がなく耐久性
のある遮光部材を得ることができる。
に滑剤を含有させることにより、絞りとしての滑り性が
極めて良好で、駆動電力が少なく、又摩耗がなく耐久性
のある遮光部材を得ることができる。
Claims (1)
- 【請求項１】合成樹脂フィルムから成る基材と、前記基
材の両面に形成された遮光膜とから成り、前記遮光膜は
熱硬化型樹脂又は常温硬化型樹脂中にカーボンブラック
及び滑剤を含有することを特徴とする光学機器用遮光部
材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11259590A JP2962769B2 (ja) | 1990-04-27 | 1990-04-27 | 光学機器用遮光部材 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11259590A JP2962769B2 (ja) | 1990-04-27 | 1990-04-27 | 光学機器用遮光部材 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH049802A JPH049802A (ja) | 1992-01-14 |
| JP2962769B2 true JP2962769B2 (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=14590672
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11259590A Expired - Lifetime JP2962769B2 (ja) | 1990-04-27 | 1990-04-27 | 光学機器用遮光部材 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2962769B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3719811B2 (ja) * | 1997-03-27 | 2005-11-24 | ソマール株式会社 | 反射防止フィルム |
| JP5114995B2 (ja) | 2006-11-30 | 2013-01-09 | 住友金属鉱山株式会社 | 耐熱遮光フィルムとその製造方法、及びそれを用いた絞り又は光量調整装置 |
| JP5026133B2 (ja) * | 2007-03-30 | 2012-09-12 | ニッポン高度紙工業株式会社 | フレキシブルプリント基板 |
| JP5689320B2 (ja) | 2008-12-16 | 2015-03-25 | 昭和電工株式会社 | 硬化性組成物及びその硬化物 |
| JP5614218B2 (ja) | 2009-11-20 | 2014-10-29 | 東洋紡株式会社 | 黒色耐熱遮光フィルムとその製造方法、および、それを用いた絞り、光量調整モジュール並びに耐熱遮光テープ |
| JP6650686B2 (ja) | 2015-05-21 | 2020-02-19 | 株式会社きもと | 遮光部材 |
| JP6730006B2 (ja) | 2015-05-21 | 2020-07-29 | 株式会社きもと | 光学機器用遮光部材、及びその製造方法 |
| CN109791229B (zh) * | 2016-09-16 | 2020-07-28 | 索马龙株式会社 | 光学设备用遮光部件 |
-
1990
- 1990-04-27 JP JP11259590A patent/JP2962769B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH049802A (ja) | 1992-01-14 |
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Legal Events
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