JP2961585B2 - 中軽質油の深度脱硫方法 - Google Patents

中軽質油の深度脱硫方法

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JP2961585B2
JP2961585B2 JP5045154A JP4515493A JP2961585B2 JP 2961585 B2 JP2961585 B2 JP 2961585B2 JP 5045154 A JP5045154 A JP 5045154A JP 4515493 A JP4515493 A JP 4515493A JP 2961585 B2 JP2961585 B2 JP 2961585B2
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  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はナフサ、灯油等を中心と
する中軽質油の深度脱硫方法に関し、特に、これら中軽
質油の水蒸気改質により水素を発生させる際の前処理工
程として行われる原料である中軽質油の深度脱硫方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】工業用又は燃料電池システム等にて用い
る水素を、ナフサ、灯油等の中軽質油の水蒸気改質にて
得る場合には、水蒸気改質触媒を保護する目的でこれら
中軽質油からなる原料油中の全硫黄分を予め0.5wtpp
m 以下、好ましくは0.2wtppm 以下までに脱硫してお
く必要がある。従来、上記原料の水蒸気改質に先だって
行われている代表的な脱硫法は、Ni−Mo系又はCo
−Mo系触媒の存在下、水素気流中、約300〜400
℃、圧力約15〜40kg/cm2Gにて原料中の有機硫黄
を水添分解した後、生成するH2SをZnOにて吸着さ
せて除去する水添脱硫方法〔以下、脱硫法(1)とい
う〕である。また、この他に灯油を原料として用い、大
量のNiを担持させた比表面積50m2/g以上の触媒を
用いて吸着脱硫する方法が知られている〔特開平1−1
88405号公報,以下、脱硫法(2)という〕。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記脱
硫法(1)において原料中の硫黄分を充分に低減させる
ためには、約95%以上もの高純度の水素ガスを用いる
ことが不可欠であった。これに対し、工業用の水素製造
装置においては、水蒸気改質工程の後、生成ガス中に含
まれるCO、CO2 を除去して水素純度を高めるため、
脱炭酸工程等が設置されており、水素純度を約95%以
上に保持することを可能としている。そして、この目的
物たる高純度の水素ガスの一部を循環して原料の脱硫工
程に供給することにより、硫黄分濃度約0.5wtppm 以
下までの脱硫を達成している。
【0004】ところで、前述の燃料電池システム等にお
いては、ナフサ、灯油等の中軽質油を原料として水素を
得るためには、装置を小型化し、かつ安全対策上、低圧
下の条件で効率よく得られることが要求される。この要
求に応えて、装置を小型化するには、上記の脱炭酸工程
を不要とし、また10kg/cm2G以下の圧力で、かつ高
純度の水素の代わりに、水蒸気改質後のガスに含まれる
COをCO2 に転化し、このCO2 を含有する水素ガス
を用いて、原料中の硫黄分を約0.5wtppm 以下程度ま
でに脱硫することが考えられる。しかし、前述の脱硫法
(1)では、用いる水素ガス中にCO2 が含まれている
と脱硫効率が低下し、原料油中の硫黄分を所定量までに
低減することが困難であった。
【0005】また、前記脱硫法(2)で用いる触媒はN
i担持量が多いため、この触媒を用いて吸着脱硫を行う
と触媒寿命が短くなり、更にメタネーション反応が生起
し、排ガス中のメタン濃度が上昇し、発熱により温度制
御が困難になるという欠点があった。
【0006】従って、本発明は低圧条件下において、C
2 を含有する水素ガスを用いても、メタネーション反
応を伴わず、触媒寿命を減少させずにナフサ、灯油等の
中軽質油の硫黄分濃度を0.5wtppm 以下にまで低減で
きる深度脱硫方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上記の目的を達成するため鋭意研究した結果、所定量の
ニッケル又は酸化ニッケルを酸化亜鉛に担持させた触媒
を用いれば、低圧条件でCO含有水素ガスを用いても
原料中の有機硫黄の水添分解及び当該反応により発生し
たHS吸着除去の両者を極めて効率よく行うことがで
きること、更にこの触媒の40℃における一酸化窒素吸
着量を特定の範囲とすればメタネーションを防止でき、
かつ触媒寿命が延長されることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0008】すなわち、本発明は中軽質油を脱硫する方
法において、水素を含有するガスの存在下、ニッケル又
は酸化ニッケルを酸化亜鉛に金属換算で40重量%未満
担持し、40℃において触媒表面積の単位面積当たり
0.02cc/m以上の一酸化窒素吸着能を有する触
媒を用いて、温度180〜440℃、LHSV 0.1
〜2h−1、圧力30kg/cmG以下の条件下で脱
硫することを特徴とする中軽質油の深度脱硫方法に係る
ものである。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
使用される触媒は、ニッケル又は酸化ニッケル(以下、
説明の便宜上単にNiと記す)を金属換算で40重量%
未満酸化亜鉛に担持させたものであって、40℃におい
て触媒面積の単位面積当たり0.02cc/m以上の
一酸化窒素吸着能(以下、単にNO吸着能と記す)を有
するものである。また、NiのZnOへの担持量は、1
重量%以上であれば特に制限されないが40重量%未
満、特に2〜30重量%とするのが好ましい。1重量%
未満では、Niによる脱硫効果が充分でなく、40重量
%以上になると脱硫効果が飽和し、メタネーション反応
が生起し、発熱し、反応温度の制御が困難になる。
【0010】触媒のNO吸着能が0.02cc/m
満の場合には、脱硫活性が低く、目標とする硫黄分を得
ることが困難となる。触媒のNO吸着能は、活性金属の
担体への分散性を示すものと位置付けられるが、本発明
においては活性金属の脱硫活性とNO吸着能との間に相
関性があることが見出された。従って、NO吸着量が大
きければ活性金属の脱硫能力も大きいので、用いる活性
金属がNO吸着能を最大に発揮する条件で反応を行うの
が好ましい。活性金属が最大NO吸着量を示す条件は、
担体と反応温度の両者が関係し、担体として酸化亜鉛を
用いる本発明においては、約300℃以上の高温域で最
大NO吸着能が得られる。
【0011】尚、ここでNO吸着量は、NiをZnOに
担持した触媒をその触媒の使用温度域まで上昇させた
後、約1〜3時間程度、水素気流中で還元処理し、40
℃まで降温させた後にヘリウム気流中で一定量のNOを
放出し、平衡に達するまで触媒にNOを吸着させ、吸着
前後のNO量の差から測定することができる。
【0012】本発明に用いられる触媒の場合、その比表
面積は特に制限されないが、約2m 2/g以上の比表面
積があれば充分に高い反応速度が得られる。一方、比表
面積があまり大きい場合は、単位触媒床容積あたりの触
媒充填量が減少し、単位触媒床容積あたりのH2S吸着
量が減少することにより触媒寿命が減少することがあ
る。従って、触媒の好ましい比表面積は約2〜150m
2/gであり、より好ましくは約3〜110m2/gであ
る。
【0013】本発明に使用される担体としての酸化亜鉛
は、ホウ酸亜鉛、塩基性炭酸亜鉛、硝酸亜鉛等の無機亜
鉛塩又は安息香酸亜鉛、乳酸亜鉛、クエン酸亜鉛、酢酸
亜鉛等の有機亜鉛を加熱分解するか、あるいは金属亜鉛
を空気中で焼成することにより製造することができる。
また、Ni源の塩としては、例えば硝酸塩、酢酸塩、塩
化物等の種々のものを挙げることができる。
【0014】また、本発明の触媒には、担体としてのH
S吸着能を有する酸化亜鉛以外に酸化鉄、酸化銅等の
金属酸化物が含まれていてもよい。更に、活性金属とし
てのニッケル、酸化ニッケル以外に、マグネシウム、カ
ルシウム、バリウム、アルミニウム、チタン、ジルコニ
ウム、バナジウム、ニオブ、クロム、モリブデン、タン
グステン、マンガン、銅、コバルト、その他の金属成分
及びこれらの複合体が含まれていてもよい。
【0015】上記のZnOにNiを担持する方法は、含
浸法、共沈澱法等の公知の方法を用いることができる。
具体的に一例を挙げると、次のような方法により、Zn
OにNiを担持することができる。
【0016】
【0017】含浸法では、まず、所定量の酸化亜鉛を秤
量し、攪拌しながら水を徐々に滴下することにより、酸
化亜鉛の内部に吸水させる。この吸水は、酸化亜鉛の内
部において飽和されるまで行うのが好ましく、この飽和
吸水量と既知の酸化亜鉛から、必要なNi量を算出す
る。次に、このNi量に基づいて適宜の濃度に調整した
上記Ni塩の水溶液を、水の場合と同様に、秤量した所
定量の酸化亜鉛に攪拌しながら徐々に滴下して飽和吸水
させ、乾燥、焼成すればよい。また共沈澱法では、亜鉛
の酢酸塩、硝酸塩等の水溶液と、Niの硝酸塩、酢酸塩
等の水溶液との混合物に、アルカリ水溶液を加えて沈澱
を作り、この沈澱を濾過、洗浄後、乾燥、焼成すればよ
い。上記の含浸法において、Niの担持量を増加させた
い場合は、上記の含浸操作を繰り返せばよい。
【0018】以上のNiを酸化亜鉛に担持させた触媒
は、本発明において、水素存在下で用いられるが、より
活性を発揮させるためには事前に還元しておくことが好
ましい。
【0019】また、本発明で脱硫法に用いることができ
る原料は、硫黄分を約1〜150wtppm 程度含有するナ
フサ、灯油等の中軽質油である。
【0020】更に、本発明の脱硫方法においては、水蒸
気改質炉出口ガスあるいは、その後のCO変成工程を経
たガス、より具体的には、CO2 を含有し水素純度が約
75%程度のガスであっても、原料脱硫工程の循環ガス
として用いることができ、所定の条件で反応させること
により、原料中の硫黄分を約0.5wtppm 以下、必要に
応じては約0.2wtppm 以下までに脱硫することができ
る。
【0021】本発明においては、前述した触媒を固定床
反応塔に充填し、温度180〜440℃、好ましくは約
280〜440℃、LHSV約0.1〜2h-1、好まし
くは約0.2〜1.5h-1、圧力30kg/cm2G以下、
好ましくは1〜10kg/cm2Gとすることにより、水素
純度が75%程度でCO2 を含有するガスを用いること
によっても、原料中の硫黄分を約0.5wtppm 程度まで
脱硫することができる。反応温度が約180℃未満の場
合、LHSVが約2h-1より速い場合は原料中の硫黄分
濃度を約0.5wtppm 以下にすることができず、また反
応温度が約440℃より高い場合は、触媒寿命の点で好
ましくない。
【0022】
【作用】本発明では、ニッケル又は酸化ニッケルを酸化
亜鉛に担持させた触媒が特定の温度、LHSV、圧力条
件において、水素を含有するガスの存在下で、中軽質油
を、硫黄分約0.5wtppm、あるいは約0.2wt
ppmまで、深度脱硫するとともに、発生するHSを
吸着除去する作用をなす。また、この深度脱硫方法は、
市販のNi系触媒ではCO含有水素ガスの存在下で脱
硫を行うとメタネーション反応が激しく起き、触媒寿命
も著しく短いのに対し、メタネーション反応が起きず、
かつ触媒寿命が長いのが特徴である。
【0023】
【実施例】次に、本発明を実施例により、更に具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0024】実施例1 (使用する触媒の調製)酸化ニッケルを酸化亜鉛に対し
て9.2wt%担持した触媒を調製した。調製方法は次の
手順によった。所定量の酸化亜鉛に、攪拌しながらビュ
レットを用いて、水をゆっくり滴下し、酸化亜鉛の飽和
含水量を事前に測定したところ0.33ml/g−酸化亜
鉛であった。この値を基に、Ni(NO32・6H2
を12.3g、10mlの水に溶解したニッケル含有水溶
液を作り、上記と同様の操作を行い、所定量の酸化亜鉛
にニッケル含有水溶液を含浸させた。含浸後、120℃
で12時間乾燥、200℃、300℃、400℃で各々
1時間、510℃で14時間焼成を行い、1回目の担持
を終了した。次に、1回目のニッケル担持操作終了した
酸化亜鉛に、上記と同様の操作により2回目の担持を行
い、最終的に酸化ニッケルとして酸化亜鉛に対して9.
2wt%担持した触媒を得た。
【0025】次に、上記で得られた触媒のNO吸着量を
以下の手順に従い測定した。酸化ニッケルを酸化亜鉛に
担持した触媒をヘリウム気流中で30分間で390℃ま
で昇温し、この温度を維持しながらヘリウムを水素に換
え、120分間触媒を還元した。この後、水素を再びヘ
リウムに換え、40分間で40℃まで降温し、この温度
下で大気圧にてNOの一定量を流出させ、平衡に達する
まで繰り返しNOを吸着させた。この際、未吸着のNO
量をTCD検出器を備えたガスクロ分析装置で測定し、
吸着前後のNO量から、触媒単位重量当たりのNO吸着
量を算出した。また、触媒の比表面積をBET測定器で
測定し、3m/gを得た。
【0026】そして、(触媒単位重量当たりのNO吸着
量)/(触媒の比表面積)から触媒単位表面積当たりの
吸着NO量を算出した。この結果、上記触媒のNO吸着
量は0.099cc/mであった。
【0027】(脱硫反応1)上記により得られた酸化ニ
ッケルを酸化亜鉛に対して9.2wt%担持した触媒を6
ml取り、所定の反応管に充填し、表1に示す性状の灯油
を原料としてH2、CO2混合ガス(H2:75vol%,C
2:25vol%)の存在下、H2/灯油容量比=30
0、反応圧力5kg/cm2G反応温度320℃、LHSV
1.0h-1の条件で、脱硫反応を行った。上記の反応
管としては、直径9.5mm、内径7.9mm、長さ210
mmのものを使用した。以上の結果、脱硫後の灯油の硫黄
含有量は0.2wtppm であった。また生成ガス中のメタ
ンの濃度は0.7vol%以下であった。
【0028】
【表1】 密度(15℃、g/cm3) 0.7945 硫黄分(wtppm) 49 組成(vol%) 飽和分 82.8 オレフィン分 0.4 芳香族分 16.8 蒸留(JISK2254による) 初留点(℃) 155.5 10%留出点(℃) 173.0 30%留出点(℃) 186.5 50%留出点(℃) 200.5 70%留出点(℃) 217.0 90%留出点(℃) 238.5 終点(℃) 263.0
【0029】(脱硫反応2)H2 、CO2 混合ガスの代
わりに常圧の純水素を用い反応温度380℃、LHSV
=0.5h-1にした以外は(脱硫反応1)と同様に行っ
た。その結果、脱硫灯油中の硫黄分含有量は0.11wt
ppm であった。
【0030】実施例2 実施例1で用いたNi(NO32・6H2O水溶液の代
わりに、Ni(CH3COO)2・4H2Oの10.5g
を10mlの水に溶解した水溶液を用い、実施例1と同様
の操作を行うことにより、酸化ニッケルとして酸化亜鉛
に対して9.3wt%担持した触媒を得た。また触媒のN
O吸着量は0.08cc/m2であった。触媒の比表面積
は3.0m2/gであった。この触媒を用いて、実施例
1と同様の操作を行い脱硫反応を行った結果、脱硫後の
灯油の全硫黄含有量は0.2wtppmであった。また生成
ガス中のメタンの濃度は0.7vol%以下であった。
【0031】実施例3 酢酸亜鉛53gと硝酸ニッケル19gを600mlの水に
溶解し両者の混合溶液を調製し、この溶液に炭酸アンモ
ニウム22gを200mlの水に溶解した炭酸アンモニウ
ム水溶液と15%のアンモニア水を加えて、炭酸亜鉛と
塩基性炭酸ニッケルの沈澱を作り、12時間程放置し
た。この沈澱物を濾過、水洗後、120℃で12時間乾
燥、空気を投入しながら、200℃で1時間、300℃
で2時間、400℃で1時間、510℃で16時間焼成
し、酸化ニッケルの酸化亜鉛への担持量15.4wt%の
触媒を得た。また触媒のNO吸着量は0.348cc/m
2であった。触媒の比表面積は4.7m2/gであった。
この触媒を用いて、実施例1と同様の操作により脱硫反
応を行った結果、脱硫後の灯油の硫黄含有量は0.05
wtppm 以下であった。また排出ガス中のメタン濃度は
0.70vol%以下であった。
【0032】実施例4 酢酸亜鉛94.5gと硝酸ニッケル77.8gを120
0mlの水に溶解し両者の混合溶液を調製し、この溶液に
炭酸アンモニウム22gを200mlの水に溶解した炭酸
アンモニウム水溶液と15%のアンモニア水を加えて、
炭酸亜鉛と塩基性炭酸ニッケルの沈澱を作り、12時間
程放置した。この沈澱物を濾過、水洗後、120℃で1
2時間乾燥、空気を投入しながら、200℃で1時間、
300℃で2時間、400℃で1時間、510℃で16
時間焼成し、酸化ニッケルの酸化亜鉛への担持量29.
1%の触媒を得た。無機のNO吸着量は0.154cc/
2であった。またこの触媒の比表面積は9.0m2/g
であった。なお触媒の嵩比重は1.53g/ccであっ
た。この触媒を用いて、実施例1と同様の反応条件下で
触媒寿命の評価試験を行った。脱硫後の灯油の硫黄含有
量は0.05wtppm であった。また排出ガス中のメタン
濃度は0.70vol%以下であった。
【0033】実施例5 実施例1と同様の操作により、Ni(NO32・6H2
Oの6.6gを10mlの水に溶解した水溶液を用い、酸
化ニッケルとして酸化亜鉛に対して5.3wt%担持した
触媒を得た。また触媒のNO吸着量は0.038cc/m
2であった。触媒の比表面積は4m2/gであった。この
触媒を用いて実施例1と同様の操作により脱硫反応を行
った結果、脱硫後の灯油の硫黄含有量は0.2wtppm で
あった。また排出ガス中のメタン濃度は0.70vol%
以下であった。
【0034】実施例6 実施例1と同様の操作により、Ni(NO32・6H2
Oの23.2gを10mlの水に溶解した水溶液を用い、
酸化ニッケルとして酸化亜鉛に対して21.2wt%担持
した触媒を得た。この場合において、含浸操作は3回行
った。また触媒のNO吸着量は0.090cc/m2であ
った。また、上記触媒を反応管に充填後、圧力9.0kg
/m2G、温度390℃純水素を流速60ml/分で21
時間流して、還元処理を行ってから脱硫反応に供した。
脱硫は実施例1と同様の条件下で行い、その結果、脱硫
後の硫黄含有量は0.1wtppm 以下であった。また排出
ガス中のメタン濃度は0.70vol%であった。
【0035】
【0036】
【0037】実施例7 実施例3で用いた触媒と比較のために市販の触媒とを用
い、実施例1と同様の反応条件下で触媒寿命の評価試験
を行った。なお、市販の触媒はNiO 77.5wt
%、Al 12.0wt%、SiO 9.0wt
%、CaO 1.5wt%の組成、比表面積は165m
/gのものを用いた。以上の結果を表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】表2の結果より、実施例3で用いた触媒は
1000時間後も硫黄分0.15wtppm までの脱硫活性
を有していたが、市販の触媒は110時間ですでに硫黄
分0.2wtppm までの脱硫活性に低下しており、本発明
の触媒は市販の触媒に比べて約10倍の寿命を有するこ
とがわかる。また、実施例3で用いた触媒は排ガス中の
CH4 濃度が極めて低く、メタネーションを起こさない
ことがわかる。
【0040】実施例8 実施例4で得られた触媒を用いて、実施例1と同様の反
応条件下で触媒寿命の評価試験を行った。結果を表3に
示す。
【0041】
【表3】
【0042】実施例9 酢酸亜鉛112.7gと硝酸ニッケル42.8gを10
00mlの水に溶解し両者の混合溶液を調製し、この溶
液に炭酸アンモニウム22gを200mlの水に溶解し
た炭酸アンモニウム水溶液と15%のアンモニア水を加
えて、炭酸亜鉛と塩基性炭酸ニッケルの沈澱を作り、1
2時間程放置した。この沈澱物を濾過、水洗後、120
℃で12時間乾燥、空気を投入しながら、200℃で1
時間、300℃で2時間、400℃で1時間、510℃
で16時間焼成して触媒を調製した。また調製された触
媒に補強材としてAlとして1.6%、CaOと
して0.1%加えた。かくして酸化ニッケルの酸化亜鉛
への担持量7.6%の触媒を得た。触媒のNO吸着量は
0.077cc/mであった。また、この触媒の比表
面積は105.5m/gであった。なお触媒の嵩比重
は0.759g/ccであった。この触媒を用いて、反
応温度以外は実施例1と同様の反応条件下で触媒寿命の
評価試験を行った。その結果を表4に示す。
【0043】
【表4】
【0044】比較例1 酢酸亜鉛27.0gと硝酸ニッケル77.8gを900
mlの水に溶解し両者の混合溶液を調製し、この溶液に炭
酸アンモニウム22gを200mlの水に溶解した炭酸ア
ンモニウム水溶液と15%のアンモニア水を加えて、炭
酸亜鉛と塩基性炭酸ニッケルの沈澱を作り、12時間程
放置した。この沈澱物を濾過、水洗後、120℃で12
時間乾燥、空気を投入しながら、200℃で1時間、3
00℃で2時間、400℃で1時間、510℃で16時
間焼成して触媒調製し、酸化ニッケルの酸化亜鉛への担
持量59.9%の触媒を得た。触媒のNO吸着量は0.
136cc/m2であった。また、この触媒の比表面積は
18.4m2/gであった。なお触媒の嵩比重は1.5
5g/ccであった。この触媒を用いて、実施例1と同様
の反応条件下で触媒寿命の評価試験を行った。その結果
を表5に示す。
【0045】
【表5】
【0046】比較例2 酢酸亜鉛112.5gと硝酸ニッケル38.5gを10
00mlの水に溶解し両者の混合溶液を調製し、この溶液
に炭酸アンモニウム22gを200mlの水に溶解した炭
酸アンモニウム水溶液と15%のアンモニア水を加え
て、炭酸亜鉛と塩基性炭酸ニッケルの沈澱を作り、12
時間程放置した。この沈澱物を濾過、水洗後、120℃
で12時間乾燥、空気を投入しながら、200℃で1時
間、300℃で2時間、400℃で1時間、510℃で
16時間焼成して触媒を調製した。また調製された触媒
に補強材としてAl23として3.8%、CaOとして
2.7%加えた。かくして酸化ニッケルの酸化亜鉛への
担持量7.6%の触媒を得た。触媒のNO吸着量は0.
008cc/m2であった。また、この触媒の比表面積は
14.2m2/gであった。なお触媒の嵩比重は1.2
95g/ccであった。この触媒を用いて、反応温度以外
は実施例1と同様の反応条件下で触媒寿命の評価試験を
行った。その結果を表6に示す。
【0047】
【表6】
【0048】表5の結果より、NO吸着量が高くNi担
持量が40%以上あると触媒寿命があっても、メタネー
ション反応を生起し、排ガス中のCH4 濃度が高くなる
ことがわかる。また、表6の結果より、Ni担持量が4
0重量%以下であってもNO吸着量の低い触媒はメタネ
ーションは起さないが触媒活性がない、ということがわ
かる。
【0049】
【発明の効果】本発明は、燃料システム等で用いる水素
を、取扱い易い灯油等の中軽質油を原料として製造する
場合において、その原料の脱硫工程を、圧力30kg/cm
2G以下で、CO2 を含有する水素ガスの存在下におい
ても、かなりの高深度脱硫で可能とし、メタネーション
反応を抑制でき、触媒寿命も長く、極めて工業的価値の
高いものである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−204301(JP,A) 特開 平2−261540(JP,A) 特開 昭52−54668(JP,A) 特公 昭45−38981(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10G 45/06

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中軽質油を脱硫する方法において、水素
    を含有するガスの存在下、ニッケル又は酸化ニッケルを
    酸化亜鉛に金属換算で40重量%未満担持し、40℃に
    おいて触媒表面積の単位面積当たり、0.02cc/m
    以上の一酸化窒素吸着能を有する触媒を用い、温度1
    80〜440℃、LHSV 0.1〜2h−1、圧力3
    0kg/cmG以下の条件下で脱硫することを特徴と
    する中軽質油の深度脱硫方法。
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