JP2947496B2 - 車両用データ伝送システム - Google Patents

車両用データ伝送システム

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JP2947496B2
JP2947496B2 JP5084079A JP8407993A JP2947496B2 JP 2947496 B2 JP2947496 B2 JP 2947496B2 JP 5084079 A JP5084079 A JP 5084079A JP 8407993 A JP8407993 A JP 8407993A JP 2947496 B2 JP2947496 B2 JP 2947496B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車等の車両に搭載
される複数の電子制御装置、および、これら電子制御装
置を相互に接続する共通の通信線から成る車両用データ
伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】複数の電子制御装置(以下「ECU」と
いう)を共通の通信線(以下「ネットワークバス」とい
う)で接続し、相互にデータの伝送を行うに当たり、各
ECUにより送信された送信データの衝突を回避する方
式として、従来、各ECU間に所定の順序で送信権を循
環させ、送信権を得たECUのみがネットワークバスに
データを送出可能とする方式(トークンパッシング方
式)が知られている。
【0003】このようなトークンパッシング方式のデー
タ伝送システムでのシステム起動時の最初の送信権の付
与(発生)方式しては、次のような方式が知られてい
る。すなわち、 予め定めた特定のECUに固定的に
最初の送信権を発生させる固定方式、 各ECUが最
初の送信権を付与されたものと仮定して送信を開始し、
衝突が起きた場合には、送信を一旦停止し、各ECU毎
に設定された互いに異なる待ち時間だけ待って再度送信
を開始するという処理を衝突が起きなくなるまで繰り返
すとにより、いずれか1つのECUに送信権を収束させ
る待ち方式が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、固定方式で
は、最初の送信権を発生させる特定のECUが故障した
場合には、送信権が永久に発生せずシステムが機能しな
くなるという問題があった。
【0005】また、待ち方式では、最初の送信権が発生
するまでに時間がかかり、ネットワークとして機能し得
るようになるまでに無駄な時間が発生してしまうという
問題があった。
【0006】本発明は、上述した点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、最初の送信権を迅速に発生させ
てデータ伝送効率を向上させ得る車両用データ伝送シス
テムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、車両に搭載される複数の制御装
置間をネットワークバスにて接続し、送信権を前記複数
の制御装置間で循環させてメッセージの伝送を行う車両
用データ伝送システムにおいて、前記複数の制御装置は
それぞれ、データの送受信を行う送受信手段と、前記送
受信手段により送信される送信データの衝突を検出する
衝突検出手段と、前記衝突検出手段により検出された衝
突に係る送信データについて衝突を回避すべく調停を行
って前記送受信手段に対してデータ送信の継続/停止を
指示する調停手段と、送信権の管理を行う管理手段と、
前記管理手段により送信権の未発生、または消失が検出
された際、前記送受信手段によりデータの送信を開始さ
せ、前記衝突検出手段により送信データの衝突が検出さ
れなかったとき、または前記調停手段によりデータ送信
の継続を指示されたときは当該制御装置が勝ち残り、送
信権が維持されているものとして前記送受信手段による
データの送信を続行させる制御手段と、前記制御手段の
制御により送信が続行されたデータの送信が終了したと
きは、所定の規則に従って次の制御装置に送信権を委譲
する委譲手段とを備え、前記調停手段は、データの一方
の論理レベルを優性、他方の論理レベルを劣性とする送
信データの論理に基づいて、前記送受信手段により送信
された送信データと前記ネットワークバスから受信した
データとを1ビット単位で比較し、両データが異なる場
合はデータ送信を停止させることを特徴とする。
【0008】また、前記委譲手段は、予め定められた各
制御装置を表す宛て先アドレスを1つインクリメントす
ることにより、次の制御装置への送信権の委譲を行うよ
うにしてもよい。
【0009】
【作用】本発明の複数の制御装置における各制御手段
は、まず、管理手段により送信権の未発生、または消失
が検出された際、送受信手段によりデータの送信を開始
させる。その結果、衝突検出手段により送信データの衝
突が検出されなかったとき、または調停手段によりデー
タ送信の継続を指示されたときは、当該制御装置が勝ち
残り、送信権が維持されているものとして送受信手段に
よるデータの送信を続行させる。
【0010】この際、調停手段は、データの一方の論理
レベル(例えば“H”レベル)を優性、他方の論理レベ
ル(例えば“L”レベル)を劣性とする送信データの論
理に基づいて、送受信手段により送信された送信データ
とネットワークバスから受信したデータとを1ビット単
位で比較し、両データが異なる場合はデータ送信を停止
させ、両データが一致している場合はデータ送信を継続
させる。
【0011】すなわち、システム立ち上げ時に送信権が
未発生が検出されたり、或いは送信権を獲得した制御装
置が故障して送信権の消失が検出されたりした場合、各
制御装置は、自己が送信権を獲得したものと仮定して直
ちにデータ送信を開始し、その結果、衝突が発生しない
ときは、送信権の未発生、消失が検出された後の最初の
送信権を現実に獲得したものとしてデータ送信を続け
る。一方、衝突が発生したときは、上記の例では、送信
権の未発生、消失が検出された後の最初の送信権につい
ては、“H”レベルのビットデータを送信した方の制御
装置が送信権獲得競争に勝ち残って、最初の送信権を獲
得する。従って、衝突が発生しなかったときは、データ
送信を開始した制御装置が当初からデータ送信を継続す
ることができることになり、当初から当該制御装置に送
信権が発生したのと同じことになる。一方、衝突が発生
した場合に送信権獲得競争に勝ち残った制御装置は、同
様に当初からデータ送信を継続することができることに
なり、当初から当該勝ち残った制御装置に送信権が発生
したのと同じことになる。すなわち、送信権未発生、ま
たは送信権消失が検出された当初からデータ送信を継続
することができる制御装置が1つ存在することになるか
ら、送信権発生の遅れ時間を排除することができる。よ
って、衝突発生時に送信を一律に一旦停止する従来の手
法に比し、上記最初の送信権が迅速に発生することとな
り、ネットワークとして機能し得るようになるまでの無
駄な時間が無くなる。また、データの一方の論理レベル
を優性、他方の論理レベルを劣性とする送信データの論
理に基づいて、送受信手段により送信された送信データ
とネットワークバスから受信したデータとを1ビット単
位で比較し、両データが異なる場合はデータ送信を停止
させ、両データが一致している場合はデータ送信を継続
させるので、複数の制御装置間で競合が起こっても、最
終的には必ず1つの制御装置が送信権の獲得競争に勝ち
残ることになる。
【0012】さらに、上記最初の送信権を獲得した制御
装置の委譲手段は、制御手段の制御により送信が続行さ
れたデータの送信が終了したとき、すなわち、当該獲得
した送信権に基づくデータ送信が終了したときは、所定
の規則に従って、例えば各制御装置を表す宛て先アドレ
スを1つインクリメントすることにより、次の制御装置
への送信権の委譲を行う。
【0013】すなわち、システム立ち上げ時、または送
信権を獲得した制御装置が故障した後の最初の送信権
は、競合方式により迅速に発生させ、その後の送信権
は、競合方式ではなくトークンパッシング方式で各制御
装置間を循環させることにより、各制御装置に平等に送
信権を獲得させるようにしている。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照しなが
ら説明する。
【0015】図1は、本発明の一実施例に係る車両用制
御システムの概略構成を示すブロック図であり、電子制
御装置(以下「ECU」という)1〜5は、ネットワー
クバス6を介して相互に接続されている。ENG制御E
CU1は、車両の運転者のアクセルペダル操作等に応じ
てエンジンの作動を制御するECU、MISS制御EC
U2は、車両の運転状態に応じて自動変速機の制御を行
うECU、TCS制御ECU3は、車両の駆動輪のスリ
ップ状態を検出し、エンジンの出力トルクの制御を行う
ECU、サスペンション制御ECU4は、車両の運転状
態に応じてサスペンション(アクティブサスペンショ
ン)の制御を行うECU、ブレーキ制御ECU5は、車
輪のロック状態を検出してブレーキ制御を行うECUで
ある。これらのECU1〜5は、制御パラメータやセン
サによって検出される運転パラメータを相互にモニタす
る必要があるため、ネットワークバス6を介して接続さ
れ、相互に必要なデータの送受信を行う。
【0016】図2は、ENG制御ECU1の構成を示す
ブロック図であり、中央処理装置(以下「CPU」とい
う)101は、入出力インターフェイス104を介して
複数のセンサ11、および燃料噴射弁等のアクチュエー
タ12に接続されている。CPU101は、バスライン
107を介してRAM(Random Access
Memory)102、ROM(Read Only
Memory)103、および通信制御IC(Inte
grated Circuit)105に接続されてい
る。通信制御IC105は、バスインターフェイス10
6を介してネットワークバス6に接続されている。
【0017】CPU101は、ROM103に格納され
たプログラムに従って、センサ11の検出値に基づいて
制御パラメータを決定し、アクチュエータ12を駆動す
る。RAM102は、演算中のデータの一時的な記憶等
に使用される。また通信制御ICは、ネットワークバス
へのメッセージの送信及びネットワークバスからのメッ
セージの受信の制御を行う。
【0018】図3は、バスインターフェイス106、お
よびネットワークバス6の具体的な構成を示す図であ
り、ネットワークバス6は、終端抵抗6aで終端された
ツイストペア線6b,6cから成る。
【0019】通信制御IC105の第1送信端子は、抵
抗115を介してトランジスタ119のベースに接続さ
れている。トランジスタ119のエミッタは電源ライン
VSUPに接続され、コレクタは抵抗116を介してコ
ンパレータ111の反転入力、および一方のツイストペ
ア線6bに接続されている。
【0020】通信制御IC105の第2送信端子は、抵
抗117を介してトランジスタ120のベースに接続さ
れている。トランジスタ120のエミッタはアースに接
続され、コレクタは抵抗118を介してコンパレータ1
11の非反転入力、および他方のツイストペア線6cに
接続されている。
【0021】コンパレータ111の非反転入力は、抵抗
112を介して電源ラインVSUPに接続されるととも
に、抵抗113を介してコンパレータ111の反転入力
にも接続されている。コンパレータ111の反転入力
は、抵抗114を介してアースに接続され、コンパレー
タ111の出力は通信制御IC105の受信端子に接続
されている。
【0022】図3の回路において、抵抗116及び11
8は30Ω程度、抵抗112及び114は2kΩ程度、
抵抗113は200Ω程度、終端抵抗6aは100Ω程
度である。
【0023】通信制御ICの第1及び第2送信端子に
は、位相が互いに逆相のパルス信号を出力され、第1送
信端子が低レベル(ロー、L、または0ともいう)で第
2送信端子が高レベル(ハイ、Hまたは1ともいう)、
のとき、トランジスタ119及び120がともにオン
し、一方のツイストペア線6bがハイ、他方のツイスト
ペア線6cがローとなる。第1送信端子がハイで第2送
信端子がローのときには、トランジスタ119及び12
0がともにオフし、一方のツイストペア線6bがロー、
他方のツイストペア線6cがハイとなる。このようにし
て、ネットワークバス6上に信号が送出される。
【0024】一方のツイストペア線6bのハイ/ローに
対応して、コンパレータ111の出力はロー/ハイに変
化し、ネットワークバス6上の信号が受信される。
【0025】ECU2〜5も基本的にはECU1と同様
に構成されている。したがって、一のECUが一方のツ
イストペア線6bがローとなる(6cがハイとなる)信
号を送出しても、他のECUがハイとなる信号を送出す
ると、ツイストペア線6b上の信号はハイとなるので、
本実施例ではツイストペア線6bがハイとなる(6cが
ローとなる)状態がドミナント(優位)であり、逆の状
態がレセシブ(劣位)である。
【0026】次に、各ECU間のデータ伝送の方式につ
いて説明する。本実施例では、原則としてトークンパッ
シング方式を採用している。この方式は調停可能なCS
MA/CD(Carrier Sense Multi
ple Access Collision Dete
ction)方式に比べ、バス上における電気的な遅延
に対して有利であり、また最大のメッセージ遅延時間が
簡単に求められるため、ネットワークシステムの設計が
容易である点を考慮したものである。
【0027】ただし、システム立ち上げ時に送信権(以
下、トークンという)が未発生が検出されたり、或いは
トークンを獲得した制御装置が故障して送信権の消失が
検出されたりした場合は、その検出後の最初のトークン
は、所定の競合方式により発生させるよう構成されてい
る。この所定の競合方式については後で詳述する。
【0028】図4は、本実施例においてデータ伝送に使
用されるメッセージのフォーマットを示す図であり、図
4(a)は、トークン及びデータを送信するためのデー
タメッセージのフォーマットを示し、図4(b)は、ト
ークンのみを送信するためのトークンメッセージのフォ
ーマットを示す。なお、以下の説明においては、ネット
ワークシステムを構成するECU1〜5をノードと呼
ぶ。
【0029】図4(a)において、フィールドF1(S
OM)はメッセージの開始を示すフィールドであり、1
ビットのドミナントビットから成る。ネットワークシス
テムを構成する全てのノードが同期をとるために使用さ
れる。
【0030】フィールドF2(TA)は、トークンの宛
先のノードのアドレス(トークンアドレス)を示す4ビ
ットのフィールドである。ノードアドレスは、例えばE
CU1〜5に対応して値0〜4が設定される。
【0031】フィールドF3(CTL)は、メッセージ
の種類(トークンメッセージ又はデータメッセージ)を
示すフィールドである。
【0032】フィールドF4(DATA UNIT)
は、データユニットであり、メッセージを受信すべきノ
ードのアドレスを示すDN(Destination
Node)フィールド、DATAフィールドのバイト長
を表わすDLC(Data Length)フィール
ド、データの識別子を構成するID(Identifi
er)フィールド、および伝送すべき情報を有するDA
TAフィールドから成る。なお、DATAフィールド
は、上記の説明から推測できるように可変長となってお
り、データユニット全体としては、32〜96バイトの
範囲で可変長となっている。
【0033】フィールドF5(FCS)は、次式(1)
を生成多項式として用いることにより得られる16ビッ
トの誤り検出用文字列(CRC文字列)から成るCRC
(Cyclic Redundancy Check)
フィールドである。フィールドF5とF6との間には、
1ビットのレセシブビットのデリミッタ(区切り文字)
が挿入されている。
【0034】生成多項式=X16+X12+X5 ……(1) フィールドF6(DACK)は、データを正常に受信し
たノードが受信確認応答(肯定応答)するためのフィー
ルドであり、2ビットのアクノリッジスロットから成
る。送信ノードは、アクノリッジスロットをレセシブビ
ットとして送信し、受信すべきノードとして指定され、
正常にデータを受信したノードの全ては、2ビットのド
ミナントビットを上書きすることにより、受信確認応答
を行う。フィールドF6とF7との間には、2ビットの
レセシブビットのデリミッタが挿入されている。
【0035】フィールドF7(TACK)は、トークン
を正常に受信したノードが受信確認応答するためのフィ
ールドであり、フィールドF6と同様に2ビットのアク
ノリッジスロットから成る。送信ノードは、アクノリッ
ジスロットをレセシブビットとして送信し、トークンを
受信したノードは、2ビットのドミナントビットを上書
きすることにより、受信確認応答を行う。フィールドF
7とF8との間には、2ビットのレセシブビットのデリ
ミッタが挿入されている。
【0036】フィールドF8(EOM)は、メッセージ
の終了を示すフィールドであり、6ビットのレセシブビ
ットから成る。
【0037】図4(b)に示すトークンメッセージは、
データメッセージのフィールドF4〜F6を削除し、フ
ィールドF3とF7との間にデリミッタを挿入した構成
としている。
【0038】次にトークンの循環方法について説明す
る。
【0039】トークンを獲得したノードは、送信データ
を有する場合には送信データと共に、また送信データが
ない場合にはトークンのみを、次ノードに委譲しなけれ
ばならない。トークンの委譲を受けるノードは、メッセ
ージのフィールドF2(TA)に示されたトークンアド
レスに対応するノードである。トークンアドレスは通
常、自ノードのアドレスに値1を加算したアドレスを最
初に設定し、アクノリッジ応答が得られるまで、トーク
ンアドレスを増してメッセージの送信を行う。ただし、
本実施例では自ノードのアドレスが値15のときには、
トークンアドレスは0とする。
【0040】トークンアドレスに対応するノードは、ト
ークンを受け取ると、フィールドF7(TACK)のア
クノリッジスロットに2ビットのドミナントビットを上
書きすることにより、確認応答する。確認応答が上書き
され、そのメッセージが正常にフィールドF8(EO
M)まで終了した時点でトークンを送出したノードはト
ークン委譲を完了し、受信したノードがトークンを獲得
する。
【0041】次に、送信の失敗の検出手法について説明
する。
【0042】大別すると、伝送中のエラーはなかったが
フィールドF6(DACK)のアクノリッジスロットに
確認応答が上書きされなかった場合と、伝送途中でエラ
ーが検出された場合とがあり、確認応答無しの場合はそ
の失敗は送信ノードで検出される。
【0043】一方、伝送途中のエラー検出としては、モ
ニタリングによる検出、CRCによる検出、ビットスタ
ッフエラーの検出及びメッセージフォーマットチェック
による検出がある。
【0044】モニタリングによる検出は、送信ノードが
送信しているデータとバス上のデータとが一致しない場
合にエラーとするものである。ただし、フィールドF
6,F7のアクノリッジスロット、およびそれに続く1
ビットのレセシブビットについてはモニタリングが禁止
される。
【0045】CRCによる検出は、フィールドF5(F
CS)のCRC文字により誤りが検出された場合エラー
とするものであり、送信ノード以外のノードによって行
われる。
【0046】ビットスタッフエラーは、5ビットを越え
て連続して同じ論理が検出された場合にエラーとするも
のであり、送信ノード以外のノードによって検出され
る。ただし、フィールドF6(DACK)、F7(TA
CK)、F8(EOM)及びデリミッタは検出対象から
除かれる。
【0047】メッセージフォーマットチェックによる検
出は、固定ビットのフィールド(F3,F8,デリミッ
タ)で違法な論理が発生した場合にエラーとするもので
あり、送信ノード以外のノードによって検出される。
【0048】上述した伝送途中のエラーが検出されたと
きには、検出したノードからエラーメッセージ(6ビッ
トのドミナントビット)が直ちに送出される。従って、
送信ノード以外のノードでエラーが検出された場合も送
信ノードでそのエラーの発生を認識することができる。
【0049】次に、トークン未発生、または消失が検出
された場合の最初のトークン発生動作を、図5のフロー
チャート、および図6のタイムチャートに基づいて説明
する。
【0050】各ECU1〜5(ノード)の通信制御IC
105は、まず、ネットワークバス6がアイドル状態で
あるか否かを判別することにより、システム立ち上げ時
のトークン未発生、またはトークン獲得に係るノードの
故障によるトークン消失の状態であるか否かを判別する
(図5のステップS1)。その結果、アイドル状態では
なく、つまり他のECUが送信状態であれば、本フロー
を終了する。
【0051】一方、ネットワークバス6がアイドル状態
であり、つまり他のECUが送信状態でなければ、自ノ
ードがトークンを獲得したものと仮定して、通信制御I
C105、バスインターフェース106を介してデータ
送信を開始させる(ステップS2)。そして、送信デー
タとネットワークバス6上とのデータを1ビット単位で
比較し、両データが一致するか否かを判別する(ステッ
プS3)。その結果、送信データとネットワークバス6
上とのデータが一致しておれば、他のノードから送信さ
れたデータとの競合が起こっていないか、或いは後述す
るように競合が起こっていても自ノードがトークン獲得
競争に勝ち残ったことを意味するので、未だトークンを
喪失していないものとしてデータ送信を継続する。すな
わち、送信中の一連のデータを送信し終えたか否かを判
別し(ステップS4)、送信中の一連のデータを送信し
終えていなければ、ステップS3に戻って、次の送信に
係るビットデータについて同様の処理を行う。
【0052】なお、上記のようにして同様の処理を行っ
た際に競合が起こり、今度はトークン獲得競争に負けて
データ送信を停止する場合もあることは言うまでもな
い。また、ステップS3での送信データとネットワーク
バス6上とのデータの一致判別方式としては、モニタリ
ングによるエラー検出でエラーが検出された場合に一致
しないと判別する方式を採用している。この場合、具体
的には、送信データとネットワークバス6からの受信デ
ータとの排他的論理和を取ることにより一致性を判別し
ている。
【0053】一方、送信データとネットワークバス6上
とのデータが異なっておれば、他のノードから送信され
たデータとの競合が起こり、しかも自ノードがトークン
獲得競争に負けたことを意味するので、送信を停止して
(ステップS5)、本フローを終了する。
【0054】ステップS4にて、送信中の一連のデータ
を送信し終えたと判別されたとき、すなわち、トークン
獲得競争に最後まで勝ち残った場合は、トークンの委譲
が完了したか否かの判別をアクノリッジにより行い(ス
テップS6)、委譲が完了していない場合は、トークン
アドレスを“1”加算してトークンメッセージをネット
ワークバス6に送出し(ステップS7)、トークンの委
譲が完了するまでステップS6、ステップS7の処理を
実行し、トークンの委譲が完了した時点で、本フローを
終了する。
【0055】なお、競合を判定する場合に、ノイズ等に
より正しく判定できなくなるのを防止するため、実際に
は、同一ビットのデータを複数回送信するようにしてい
る。
【0056】次に、上記ステップS3〜S5の競合判定
処理の具体例を、図6のタイムチャートに基づいて説明
する。
【0057】今、図6に示したように、ノード1と、ノ
ード2から図示したようにデータが送信されたとする。
なお、段落[0026]で述べたように、論理レベル
“1”の方が優性ビット、論理レベル“0”の方が劣性
ビットであり、論理レベル“1”と“0”のビットで衝
突が起こった場合には、ネットワークバス6上の論理レ
ベルは“1”となる。
【0058】図6の場合、1ビット〜4ビット目までは
ノード1,2共に同じ論理レベルのデータを送信してお
り、ノード1,2共に送信データとネットワークバス6
上のデータの論理レベルが一致するので、ノード1,2
は、双方とも1ビット〜4ビット目まではデータ送信を
継続する。
【0059】ところが、5ビット目では、ノード1の論
理レベルは“1”、ノード2の論理レベルは“0”とな
っている。この5ビット目では、ネットワークバス6上
の論理レベルは優性ビットの“1”となる。そして、論
理レベル“1”の優性ビットを送信したノード1は、ト
ークンを喪失しなかったものとして送信を継続し、論理
レベル“0”の劣性ビットを送信したノード2は、トー
クンを喪失したものとして送信を停止する。
【0060】なお、図6には、2つのノード間での競合
の例を示したが、実際には、3つ以上のノード間で競合
が起こる場合もある。しかし、これらノードが全く同一
のデータを送信し続けることは有り得ないので、最終的
には必ず1つのノードがトークン獲得競争に勝ち残るこ
ととなり、何等不具合は生じない。
【0061】以上の説明から明らかなように、本実施例
によれば、システム立ち上げ時や、トークン獲得に係る
ノードが故障した場合には、その後の最初のトークンは
競合方式で発生させ、その後はトークンを循環させるよ
うにしている。これにより、トークンを迅速に発生さ
せ、かつ、全てのノードが平等にトークンを獲得できる
ようになり、システムを効率良く機能させることが可能
となる。
【0062】なお、本発明は、上記の実施例に限定され
ることなく、例えば、データの衝突が起こった場合の調
停の仕方としては、論理レベル“0”を優性、論理レベ
ル“1”を劣性として調停することも可能である。ま
た、最初のトークンを競合方式で発生させた後、トーク
ンを循環させる場合の最初のトークン委譲先のノード
は、競合方式で最初のトークンを獲得したノードの次の
ノードアドレスのノードとすることなく、例えばノード
アドレスの最も若いノード等の所定のノードに委譲し、
この後は一定の循環サイクルでノードを循環させるよう
にしてもよい。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る車両
用データ伝送システムによれば、システム立ち上げ時
や、トークン獲得に係るノードが故障した場合のよう
に、送信権未発生、または送信権消失が検出された場合
には、当初からデータ送信を継続することができる制御
装置が1つ存在することになるから、送信権発生の遅れ
時間を排除することができる。よって、衝突発生時に送
信を一律に一旦停止する従来の手法に比し、上記最初の
送信権が迅速に発生することとなり、ネットワークとし
て機能し得るようになるまでの無駄な時間が無くなる。
しかも、その後の最初のトークンは競合方式で発生さ
せ、その後はトークンを循環させるようにしている。よ
って、トークンを迅速に発生させ、かつ、全てのノード
が平等にトークンを獲得できるようになり、システムを
効率良く機能させることが可能となる。また、複数の制
御装置間で競合が起こっても、最終的には必ず1つの制
御装置が送信権の獲得競争に勝ち残るようにすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る車両用制御システムの
概略構成を示すシステム構成図である。
【図2】図1における電子制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【図3】図2におけるバスインターフェイスの具体的な
構成を示す図である。
【図4】電子制御装置間で送受信されるメッセージの構
成を示す図である。
【図5】トークン未発生、または消失が検出された場合
の最初のトークン発生動作を示すフローチャートであ
る。
【図6】競合が起こった場合の調停の仕方を説明するた
めのタイムチャートである。
【符号の説明】
1:エンジン制御電子制御装置 6:ネットワークバス 101:中央処理装置(CPU) 105:通信制御IC 106:バスインターフェイス

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載される複数の制御装置間をネ
    ットワークバスにて接続し、送信権を前記複数の制御装
    置間で循環させてメッセージの伝送を行う車両用データ
    伝送システムにおいて、前記複数の制御装置はそれぞ
    れ、 データの送受信を行う送受信手段と、 前記送受信手段により送信される送信データの衝突を検
    出する衝突検出手段と、 前記衝突検出手段により検出された衝突に係る送信デー
    タについて衝突を回避すべく調停を行って前記送受信手
    段に対してデータ送信の継続/停止を指示する調停手段
    と、 送信権の管理を行う管理手段と、 前記管理手段により送信権の未発生、または消失が検出
    された際、前記送受信手段によりデータの送信を開始さ
    せ、前記衝突検出手段により送信データの衝突が検出さ
    れなかったとき、または前記調停手段によりデータ送信
    の継続を指示されたときは当該制御装置が勝ち残り、送
    信権が維持されているものとして前記送受信手段による
    データの送信を続行させる制御手段と、 前記制御手段の制御により送信が続行されたデータの送
    信が終了したときは、所定の規則に従って次の制御装置
    に送信権を委譲する委譲手段とを備え、 前記調停手段は、データの一方の論理レベルを優性、他
    方の論理レベルを劣性とする送信データの論理に基づい
    て、前記送受信手段により送信された送信データと前記
    ネットワークバスから受信したデータとを1ビット単位
    で比較し、両データが異なる場合はデータ送信を停止さ
    せる ことを特徴とする車両用データ送信システム。
  2. 【請求項2】 前記委譲手段は、予め定められた各制御
    装置を表す宛て先アドレスを1つインクリメントするこ
    とにより、次の制御装置への送信権の委譲を行うことを
    特徴とする請求項1記載の車両用データ送信システム。
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