JP2939688B2 - フィブリル状ポリエステル繊維及びその製造方法 - Google Patents

フィブリル状ポリエステル繊維及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィブリル状ポリエス
テル繊維及びその製造方法に関する。さらに詳しくは、
連続した筋状溝から成る繊維表面を有し、かつ、繊維内
部に、少くとも一部が繊維表面と連通した不規則な空隙
を有することによって、高い吸水性を有するとともに、
レイヨン調の風合とドライ感を有するフィブリル状ポリ
エステル繊維及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル繊維は多くの優れた特性を
有し、各種衣料用途等に広く用いられている。しかしな
がら、ポリエステル繊維は、溶融紡糸法により製造され
るため、一般に繊維表面が平滑であり、手触りが硬く、
独特のヌメリ感があるという風合い面での欠点を有して
いた。このような欠点を改良したフィブリル状繊維の製
造方法として、ポリエステルとポリエステルに非相溶性
のポリマーをブレンドして溶融紡糸する方法(特開昭5
5−16906号公報など)やポリアミドとポリエステ
ルを複合紡糸して、ポリアミドの膨潤剤で処理する方法
(特公昭61−9427号公報など)が提案されてい
る。
【0003】また、ポリエステル繊維は、綿、絹、羊毛
のような天然繊維、レイヨン、アセテートのような半合
成繊維に比べ、吸水性、吸汗性に劣るという機能面での
欠点も有していた。これらを改良するため、有機スルホ
ン酸金属塩を添加したポリエステルからなる中空繊維を
アルカリ水溶液で処理することにより、一部が中空部ま
で連通している微細孔を有する吸水性ポリエステル繊維
が提案されている(特公昭61−60188号,特公昭
62−44065号公報など)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、単に繊
維表面をフィブリル化する方法では、風合いは改良され
るが吸水性に劣るという欠点を有していた。また、繊維
表面を微多孔化した中空ポリエステル繊維は、吸水性は
改良されるが、風合いの改良はあまり期待できるもので
はなかった。さらに、中空ポリエステルとするために特
殊な紡糸口金を必要とし、製造コストが上昇するという
欠点を有していた。したがって、本発明は、手触りが硬
く、繊維表面に独特のヌメリ感があるといったような、
ポリエステル繊維が従来有していた風合い面における問
題点、及び、吸水性、吸汗性に劣るといった機能面での
問題点を解決しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】すなわち、本発
明の要旨は、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレ
ートであり、下記式(1)で示される有機スルホン酸金
属塩を0.1〜10重量%含有するポリエステル繊維に
おいて、下記(A),(B)条件を満足することを特徴
とするフィブリル状ポリエステル繊維である。
【0006】 R−SO3M ・・・・・ (1) ここで、Rは炭素数3〜30のアルキル基,炭素数7〜
40のアリール基Mはアルカリ金属を示す。 (A):繊維表面が、幅0.1〜3μm、長さ5μm以
上の、繊維軸方向に配向した連続筋状溝を有し、隣接す
る任意の筋状溝の間隔が5μm以下であること。
【0007】(B):繊維軸に垂直な任意の断面おい
て、繊維総断面積に対して空隙断面積が5%以上である
不規則な空隙を繊維内部に有し、該不規則な空隙の一部
が繊維表面と連通していること。
【0008】このような、フィブリル状ポリエステル繊
維は、主たる繰り返し単位がエチレンテレフタレートで
あり、上記式(1)で示される有機スルホン酸金属塩を
0.1〜10重量%含有するポリエステルを溶融紡糸
し、得られた繊維を120℃以上の温度で10秒以上乾
熱処理した後、アルカリ性化合物の水溶液で該繊維重量
の5%以上の減量処理を行うことによって得られる。
【0009】本発明おいて、疎水性であるエチレンテレ
フタレート系ポリエステルは、親水性の有機スルホン酸
金属塩を含有させることによって、吸水性が改善される
とともに、本発明のフィブリル状繊維の製造方法におい
て有機スルホン酸金属塩は、アルカリ減量処理の活性点
となり、フィブリル化を発現させるための必須成分であ
る。また、本発明において、上記(A)の条件は、主に
風合い改良のために必要な条件であり、溝幅が0.1μ
m未満または長さ5μm未満では、本発明の目的とする
手触りの柔らかさ、ヌメリ感の改良が不十分となる。ま
た、溝幅が3μmを越えるとフィブリル状繊維部分が1
本の繊維としての接着性に欠け、取扱い性が悪くなる。
さらに、表面がフィブリル化していることによって、毛
細管現象による吸水性が改良される。
【0010】上記(B)の条件は、吸水性を高めるため
に、必要な条件であり、繊維内部に繊維表面と連通した
空隙を有するため、繊維表面の水分が内部に取り込ま
れ、吸水性が改良される。従来のような中空紡糸口金に
よる真円状中空部の形成では、表面のフィブリル状繊維
部分が1本繊維としての接着性に欠け、取扱い性が悪く
なる。そのため、本発明では、繊維空隙が不規則である
ことが必須条件となる。
【0011】また、有機スルホン酸金属塩を含有させる
ことは、前述したように、吸水性、アルカリ減量処理に
よるフィブリル化の発現のために必要であり、特に本発
明の繊維を製造するためには、有機スルホン酸金属塩を
0.1〜10重量%、好ましくは、0.5〜5重量%含
有させる必要がある。添加量が0.1重量%より少ない
と、最終的に得られるポリエステル繊維がフィブリル状
繊維とならず、また、添加量が10重量%より多いと、
工程通過性が悪化するので好ましくない。
【0012】また、溶融紡糸した後、必要に応じて、延
伸熱処理、仮撚加工を施した後、120℃以上、好まし
くは140℃以上の温度で10秒以上好ましくは20秒
以上、乾熱処理する必要がある。この乾熱処理は、繊維
内部に不規則な空隙部を形成させるために必要であり、
120℃未満または10秒未満の乾熱処理では、本発明
の目的とする繊維内部の不規則な空隙部が得られない。
ここで、延伸熱処理、仮撚加工で、10秒以上の乾熱処
理を行うことは、工程速度的に不利であり、また、工業
的には困難であるので、120℃以上の温度で、10秒
以上の乾熱処理は、織編物にした後、行うのが好まし
い。
【0013】また、アルカリ処理は、フィブリル状にす
るために繊維の一部を除去する処理として必要であり、
フィブリル状の繊維を形成するためには、5重量%以上
好ましくは10重量%以上の減量処理を行う必要があ
る。
【0014】以上のようにして得られた本発明のポリエ
ステル繊維は、図1にその1例を示したように、繊維表
面の全周にわたって、繊維軸方向に配向した連続筋状溝
を有し、フィブリル状ポリエステルとなる。図2示した
ように、連続筋状筋の少くとも一部は、繊維内部の空隙
部と連通している。また、図2,図3にその1例を示し
たように、繊維軸方向に垂直な任意の繊維断面におい
て、ランダムな空隙が繊維内部に存在する。
【0015】このような、フィブリル状ポリエステル繊
維は、連続筋状溝、繊維内部空隙により、従来のポリエ
ステル繊維にはなかった、レイヨン調のドライな風合
と、吸水性能、吸汗性能を発現させる。
【0016】本発明におけるポリエステルは、テレフタ
ル酸またはそのエステル形成性誘導体をジカルボン酸成
分とし、エチレングリコールまたはそのエステル形成性
誘導体をグリコール成分とするポリエステルが代表的な
ものであるが、このジカルボン酸成分の一部を他のジカ
ルボン酸成分で置き換えてもよく、及び/またはグリコ
ール成分の一部を他のグリコール成分で置き換えてもよ
い。
【0017】他のジカルボン酸成分としては、イソフタ
ル酸、5−スルホイソフタル酸のモノアルカリ金属塩、
ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジ
フェニルスルホンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン
酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等のジカルボ
ン酸類またはそのエステル及びp−オキシ安息香酸、p
−β−オキシエトキシ安息香酸等のオキシカルボン酸類
またはそのエステル等があげられる。
【0018】また、他のグリコール成分としては、炭素
数2〜10のアルキレングリコール、1,4−シクロヘ
キサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、1,4
−ビス(β−オキシエトキシ)ベンゼン、ビスフェノー
ルAのビスグリコールエーテル、ポリアルキレングリコ
ール等があげられる。
【0019】更に、ポリエステルが実質的に線状である
範囲で、トリメリット酸、ピロメリット酸等のポリカル
ボン酸、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパ
ン、グリセリン等のポリオール、モノハイドリックポリ
アルキレンオキサイド、フェニル酢酸等の重合停止剤を
用いても差支えない。
【0020】かかるポリエステルは公知の任意の方法で
合成したものでよい。例えばポリエチレンテレフタレー
トについて説明すれば、テレフタル酸とエチレングリコ
ールとを直接エステル化反応させるか、テレフタル酸ジ
メチルの如きテレフタル酸の低級アルキルエステルとエ
チレングリコールとをエステル交換反応させるか、また
はテレフタル酸にエチレンオキサイドを付加反応させる
かして、テレフタル酸のグリコールエステル、および/
またはその低重合体を合成し、次いで該生成物を常法に
より重縮合させる方法が一般的である。
【0021】更に、本発明を実施するポリエステルの合
成にあたっては、公知の触媒、抗酸化剤、着色防止剤、
エーテル結合副生防止剤、難燃剤、その他の添加剤を適
宜用いてもよい。
【0022】本発明に用いる有機スルホン酸金属塩は、
特に制限する必要はないが、好ましい具体例としては、
炭素数3〜30のアルキルスルホン酸のナトリウム塩も
しくはカリウム塩、リチウム塩、または、トルエンスル
ホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸のナトリウム塩、
カリウム塩、リチウム塩、あるいは、これらの混合物等
があげられる。
【0023】かかる有機スルホン酸金属塩は、単一の化
合物である必要はなく、式(1)で示される各種有機ス
ルホン酸金属塩の混合物であってもよい。しかしなが
ら、これら通常市販されている有機スルホン酸金属塩
は、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウムなどの無機塩の不
純物を含んでいる。これら、不純物は、溶融紡糸の安定
性を阻害する。したがって、本発明に用いる有機スルホ
ン酸金属塩に含有される無機塩は少ない方が望ましい。
好ましくは、塩化ナトリウムが0.5重量%(対有機ス
ルホン酸金属塩)以下、硫酸ナトリウムが0.1重量%
以下(対有機スルホン酸金属塩)とすることによって、
溶融紡糸の際の背圧上昇や糸切れを抑制することができ
る。
【0024】有機スルホン酸金属塩の添加時期は、ポリ
エステルの溶融紡糸工程が終了する以前の任意の段階で
よく、例えば、ポリエステルの原料中に添加配合して
も、ポリエステルの合成中に添加しても、また、合成終
了から溶融紡糸するまでの間に添加してもよいが、添加
後に溶融状態で充分に混合されるような添加手段を用い
ることが好ましい。
【0025】有機スルホン酸金属塩配合ポリエステルを
溶融紡糸するにあたっては、格別の方法を用いる必要は
なく、任意のポリエステル繊維の溶融紡糸方法を用いる
ことができる。かかるポリエステル繊維は、変性ポリエ
ステルと未変性ポリエステルとからなり、変性ポリエス
テルを鞘成分とし、未変性ポリエステルを芯成分とする
芯鞘型複合繊維であっても、変性ポリエステルと未変性
ポリエステルとからなる二層またはそれ以上の多層のサ
イド・バイ・サイド型複合繊維であってもよい。
【0026】本発明のアルカリ減量処理に用いるアルカ
リ化合物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム等をあげることができる。
なかでも水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが特に好ま
しい。かかるアルカリ化合物の水溶液の濃度は、アルカ
リ化合物の種類、処理条件等によって異なるが、通常
0.1〜30重量%の範囲が好ましい。処理温度は常温
〜100℃の範囲が好ましく、処理時間は1分〜4時間
の範囲で通常行われる。
【0027】
【実施例】以下、実施例により、本発明を具体的に説明
する。
【0028】尚、実施例中の各特性値は下記の方法によ
り測定したものである。また、実施例中の%は、重量%
を意味し、表中の○、△、×は各々、良好、やや良好、
不良であることを意味する。
【0029】(極限粘度)試料を、フェノール/テトラ
クロルエタン(50/50)混合溶媒に溶解し、ウベロ
ーデ粘度計により25℃において測定した値である。
【0030】(吸水性能)得られた原糸を次の条件の下
に製織した後、 経糸:ポリエステル通常糸(50デニール18フィラメ
ント) 緯糸:本発明の原糸(75デニール36フィラメント) 経糸織密度:40本/cm 緯糸織密度:36.3本/cm 常法に従って精練、プリセットを施し、2%水酸化ナト
リウム水溶液を用いて沸騰温度にて所定時間減量処理を
実施した。
【0031】このようにして得られた布帛を直径15c
mの刺しゅう用丸枠に取り付け、水滴滴下法により布帛
上の水滴消失時間を計測して吸水性能を評価した。
【0032】水滴には蒸留水を用い、ビュレットの先端
と布帛表面との距離を1.0cmとし、布帛上に水滴を
1滴滴下して、その消失時間を測定した。測定は室温下
相対湿度55〜60%の状態で行い、サンプル毎に5〜
7回測定を繰り返し、平均水滴消失時間を求めた。尚、
このときの水滴1滴の平均量は0.039mlであっ
た。
【0033】〔実施例1〕テレフタル酸100部、エチ
レングリコール52部をエステル化槽に仕込み、4kg
/cm2 の加圧下、260℃にてエステル化反応を行っ
た。引き続き、得られた反応生成物に、トリメチルホス
フェイト、三酸化アンチモン、二酸化チタンを、各々生
成ポリマーに対して実質上0.01%,0.04%,
0.5%となるようにエチレングリコール分散液として
加えた。更に、平均の炭素数が15であるアルキルスル
ホン酸ナトリウム(不純物としての塩化ナトリウム、硫
酸ナトリウムの含有量は、それぞれ、0.02%、0.
05%)を生成ポリマーに対して1.0%となるよう
に、やはりエチレングリコール分散液として加え、重合
槽に移した。そして、高真空下285℃にて所定時間重
縮合反応を行ない、極限粘度0.71のポリエステルポ
リマーを得た。
【0034】このポリマーを常法によりチップ化、乾燥
し、孔径0.25mmの円形紡糸孔を36個有する紡糸
口金を通して、285℃にて溶融紡糸した。吐出糸条を
冷却気流で冷却固化した後、油剤を付与し、1800m
/分の巻取速度で巻取った。次いでこの未延伸糸を常法
に従って延伸、熱処理し、75デニール/36フィラメ
ントのマルチフィラメントを得た。
【0035】このようにして得られた繊維の吸水性能評
価結果を表1に示した。また、得られた繊維を常法によ
り製織、減量加工を施して得た布帛は、レーヨン調のド
ライで良好な風合を呈していた。
【0036】〔実施例2〜4、比較例1,2〕アルキル
スルホン酸ナトリウムの添加量を各々表1のごとく変更
した以外は、実施例1と同様に実施した。結果を表1に
示した。
【0037】比較例2は製糸工程通過安定性が悪く、繊
維化困難であった。
【0038】
【表1】
【0039】〔実施例5−18、比較例3−9〕アルキ
ルスルホン酸ナトリウムの添加量を2.0%とする以外
は、実施例1と同様な条件で紡糸、延伸を行い、75デ
ニール/36フィラメントの延伸糸を得た。得られた延
伸糸をメリヤス編地に製編し、表2に示した条件で熱処
理を施した後、アルカリ減量加工を行った。各試料の繊
維内部空隙の形成状態を走査型顕微鏡で観察した結果を
同じく表2に示す。
【0040】
【表2】
【0041】
【発明の効果】最終的に得られるアルカリ処理後の、本
発明のポリエステル繊維は、図1にその一例を示した様
な、連続した筋状溝からなる繊維表面を有し、かつ、図
2,3にその一例を示した様な、少くとも一部が繊維表
面と連通した不規則な空隙を繊維内部に有するフィブリ
ル状ポリエステル繊維であって、該繊維からなる織編物
は高い吸水性を有するとともに、ヌメリ感が改良された
レイヨン調の独特の風合とドライ感を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポリエステル繊維の表面構造の一例を
示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図2】本発明のポリエステル繊維の表面及び断面構造
の一例を示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図3】本発明のポリエステル繊維の断面構造の一例を
示す走査型電子顕微鏡写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D01F 6/62 306 D01F 6/62 306C 306M 6/84 305 6/84 305A // D06M 101:32 (56)参考文献 特開 昭56−20638(JP,A) 特開 昭56−31040(JP,A) 特開 昭56−148939(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D06M 11/00 - 11/84 D06F 6/62 301 - 306

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主たる繰り返し単位がエチレンテレフタ
    レートであり、下記式(1)で示される有機スルホン酸
    金属塩を0.1〜10重量%含有するポリエステル繊維
    において、下記(A),(B)条件を満足することを特
    徴とするフィブリル状ポリエステル繊維。 R−SO3M ・・・・・ (1) ここで、Rは炭素数3〜30のアルキル基,炭素数7〜
    40のアリール基Mはアルカリ金属を示す。 (A):繊維表面が、幅0.1〜3μm、長さ5μm以
    上の、繊維軸方向に配向した連続筋状溝を有し、隣接す
    る任意の筋状溝の間隔が5μm以下であること。 (B):繊維軸に垂直な任意の断面おいて、繊維総断面
    積に対して空隙断面積が5%以上である不規則な空隙を
    繊維内部に有し、該不規則な空隙の一部が繊維表面と連
    通していること。
  2. 【請求項2】 主たる繰り返し単位がエチレンテレフタ
    レートであり、上記式(1)で示される有機スルホン酸
    金属塩を0.1〜10重量%含有するポリエステルを溶
    融紡糸し、得られた繊維を120℃以上の温度で10秒
    以上乾熱処理した後、アルカリ性化合物の水溶液で該繊
    維重量の5%以上の減量処理を行うことを特徴とする請
    求項1記載のフィブリル状ポリエステル繊維の製造方
    法。
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