JP2927892B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JP2927892B2 JP16228590A JP16228590A JP2927892B2 JP 2927892 B2 JP2927892 B2 JP 2927892B2 JP 16228590 A JP16228590 A JP 16228590A JP 16228590 A JP16228590 A JP 16228590A JP 2927892 B2 JP2927892 B2 JP 2927892B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は硬化性組成物に関し、更に詳しくは、(A)
分子中に少なくとも1個のアルケニル基を含有するアク
リル酸エステル系重合体又はポリエステル系重合体、
(B)珪素原子に結合している水素原子を分子中に少な
くとも2個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサ
ン、及び(C)ヒドリシリル化触媒を必須成分とする硬
化性組成物に関する。
〔従来技術と問題点〕
従来、硬化してゴム状物質を生成する硬化性液状組成
物としては、各種のものが開発されている。中でも、深
部硬化性に優れた硬化系として、末端もしくは分子鎖中
に、1分子中に平均2個又はそれ以上のビニル基をもつ
ポリオルガノシロキサンを、珪素原子に結合する水素原
子を1分子中に2個以上有するポリオルガノハイドロジ
ェンシロキサンで架橋するものが開発され、その優れた
耐候性、耐水性、耐熱性を利用して、シーリング剤、ポ
ッティング剤として使用されている。しかし、この系は
コストが高い、接着性が悪い、カビが発生しやすい等の
点からその用途に制限を受けている。更に、上記のポリ
オルガノシロキサンは、一般に有機系重合体に対する相
溶性が悪く、ポリオルガノハイドロジェンシロキサンと
アルケニル基を含有する有機重合体とを硬化させようと
しても、相分離によりポリオルガノハイドロジェンシロ
キサンの加水分解及び脱水素縮合反応が助長され、ボイ
ドの為に充分な機械特性が得られないという問題があっ
た。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明はかかる実情に鑑み鋭意研究の結果、これらの
問題を解決して、速硬化性であり、且つ深部硬化性に優
れるとともに十分な機械的特性を有する硬化性組成物を
提供するものである。即ち、特定のポリオルガノハイド
ロジェンシロキサンを用いれば、アルケニル基を含有す
る有機重合体に対する相溶性が良好である。そこで、ヒ
ドロシリル化触媒を用いて上記両成分を硬化させれば均
一で、且つ速硬化、深部硬化性に優れ、硬化物が十分な
引張特性等の機械特性を有する硬化性組成物が得られる
ことを見出し本発明に到達した。
即ち、本発明は、下記の成分(A)、(B)及び
(C)を必須成分としてなる硬化性組成物; (A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を含有す
るアクリル酸エステル系重合体又はポリエステル系重合
体、 (B)珪素原子に結合している水素原子を分子中に少な
くとも2個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサ
ン、 (C)ヒドロシリル化触媒、 を内容とするものである。
本発明の(A)成分のアクリル酸エステル系重合体及
びポリエステル系重合体は特に(B)成分との相溶性が
良好である点で好適である。
アクリル酸エステル系重合体を構成する単量体成分と
しては、各種のアクリル酸エステル系モノマー及びその
他のビニル系モノマーを用いることができる。メチルア
クリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリ
レート、i−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリ
レート、i−ブチルアクリレート、sec.−ブチルアクリ
レート、t−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシル
アクリレート、ラウリルアクリレート、トリデシルアク
リレート、ステアリルアクリレート、シクロヘキシルア
クリレート、ベンジルアクリレート、テトラヒドロフル
フリルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−メトキ
シエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレー
ト、2−ブトキシエチルアクリレート、2−フェノキシ
エチルアクリレート、エチルカルビトールアクリレー
ト、アリルアクリレート、グリシジルアクリレート、ジ
メチルアミノエチルアクリレート、アクリル酸、アクリ
ル酸ソーダ、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサ
ンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ
アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート
等のアクリル酸及びアクリル酸エステルモノマー、メチ
ルメタクリレート、エチルメタクリレート、ブチルメタ
クリレート、イソブチルメタクリレート、t−ブチルメ
タクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ラ
ウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、ス
テアリルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレー
ト、プロピルメタクリレート、ベンジルメタクリレー
ト、イソプロピルメタクリレート、sec.−ブチルメタク
リレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−
ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジメチルアミノエ
チルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレ
ート、グリシジルメタクリレート、テトラヒドロフルフ
リルメタクリレート、アリルメタクリレート、エチレン
グリコールメタクリレート、トリエチレングリコールメ
タクリレート、テトラエチレングリコールメタクリレー
ト、1,3−ブチレングリコールメタクリレート、トリメ
チロールプロパンメタクリレート、2−エトキシエチル
メタクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、
ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩メタクリレー
ト、メタクリル酸、メタクリル酸ソーダ等のメタクリル
酸及びメタクリル酸エステルモノマーを挙げることがで
きる。更に該(メタ)アクリル酸エステル系モノマーに
加えて、アクリルアミド、アクリロニトリル、酢酸ビニ
ル、スチレン、エチレン、プロピレン、イソブチレン、
ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等のビニルモノ
マーを共重合体成分として用いることができる。
上記単量体成分を1種又は2種以上併用してラジカル
重合法、イオン重合法、Du Pont社より提案されているG
TP法(Group Transfer Polymerization)等の方法によ
り、種々のアクリル酸エステル系重合体を得ることがで
きる。該重合体は線状でも枝分かれ状でもよい。
また、ポリエステル系重合体を構成する主鎖骨格は多
塩基酸及び多価アルコールを、直接エステル化法、エス
テル交換法等の方法により重縮合することによって製造
される。具体的には以下に挙げるような成分を重縮合す
ればよいが、これらのものに制限されるものではない。
〔2価のアルコール〕 エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタン
ジオール、ヘキサメチレングリコール、水素化ビスフェ
ノールA、ネオペンチルグリコール、ポリブタジエンジ
オール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール 〔3価以上の多価アルコール〕 グリセリン、トリメチロールメタン、トリメチロール
プロパン、ペンタエリスリトール 〔2価カルボン酸〕 フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒド
ロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラクロルフタ
ル酸、ポリブタジエンジカルボン酸、蓚酸、マロン酸、
コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、シクロペンタンジカルボン酸 〔3価以上の多価カルボン酸〕 トリメリット酸、ブタントリカルボン酸、ピロメリッ
ト酸 更に上記カルボン酸の無水物、アシルハライド等も多
価カルボン酸と同様に用いることができる。
また該重合体の主鎖骨格は、ラクトンの開環重合によ
っても製造することができる。ラクトンとしては、例え
ばβ−プロピオラクトン、ビバロラクトン、α−メチル
−β−プロピオラクトン、δ−バレロラクトン、メチル
−δ−バレロラクトン、ジメチル−δ−バレロラクト
ン、ε−カプロラクトン、δ−メチル−ε−カプロラク
トン、ジメチル−ε−カプロラクトン等が挙げられる。
上記ポリエステル系重合体は、線状でも枝分かれ状で
もよい。
(A)成分のアルケニル基としては特に制限されない
が、式(I) 〔R1は、式−R2−、−R3−O−R4−、 (式中、R2、R3、R4は炭素数1〜20の2価の炭化水素
基)で示される2価の有機基から選ばれる基。R5は水素
又はメチル基、aは0又は1の整数。
で示されるアルケニル基が好適である。
(A)成分の分子量については、硬化物の特性及び
(B)成分との相溶性等を考慮して500〜50000が好まし
く、500〜20000が特に好ましい。アルケニル基の個数に
ついては、1分子中に平均1〜10個存在するのが好まし
く、2〜5個存在するのが特に好ましい。また本発明の
(A)、(B)及び(C)成分よりゴム状硬化物を作製
する場合には、(A)成分のアルケニル基は分子末端に
ある方が硬化物の有効網目鎖長が長くなるので好まし
い。
アルケニル基を(A)成分のアクリル酸エステル系重
合体又はポリエステル系重合体に導入する方法について
は、種々提案されているものを用いることができるが、
重合後にアルケニル基を導入する方法と重合中にアルケ
ニル基を導入する方法に大別することができる。
重合後にアルケニル基を導入する方法としては、例え
ば末端、主鎖あるいは側鎖に水酸基、アルコキシド基、
カルボキシル基等の官能基を有するアクリル酸エステル
系重合体又はポリエステル系重合体に、上記官能基に対
して反応性を示す活性基及びアルケニル基を有する有機
化合物を反応させることによりアルケニル基を末端、主
鎖あるいは側鎖に導入することができる。上記官能基に
対して反応性を示す活性基及びアルケニル基を有する有
機化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、ビ
ニル酢酸、アクリル酸クロライド、アクリル酸ブロマイ
ド等のC3−C20の不飽和脂肪酸、酸ハライド、酸無水物
等やアリルクロロホルメート(CH2=CHCH2OCOCl)、ア
リルブロモホルメート(CH2=CHCH2OCOBr)等のC3−C20
の不飽和脂肪酸置換炭酸ハライド、アリルクロライド、
アリルブロマイド、ビニル(クロロメチル)ベンゼン、
アリル(クロロメチル)ベンゼン、アリル(ブロモメチ
ル)ベンゼン、アリル(クロロメチル)エーテル、アリ
ル(クロロメトキシ)ベンゼン、1−ブテニル(クロロ
メチル)エーテル、1−ヘキセニル(クロロメトキシ)
ベンゼン、アリルオキシ(クロロメチル)ベンゼン等が
挙げられる。
重合中にアルケニル基を導入する方法としては、例え
ばラジカル重合法で(A)成分のアクリル酸エステル系
重合体又はポリエステル系重合体を製造する場合に、ア
リルメタクリレート、アリルアクリレート等の分子中に
ラジカル反応性の低いアルケニル基を有するビニルモノ
マー、アリルメルカプタン等のラジカル反応性の低いア
ルケニル基を有するラジカル連鎖移動剤を用いることに
より、重合体の主鎖又は末端にアルケニル基を導入する
ことができる。
本発明の(B)成分であるポリオルガノハイドロジェ
ンシロキサンは、(A)成分である分子中にアルケニル
基を含有するアクリル酸エステル系重合体又はポリエス
テル系重合体の架橋剤として作用する。硬化物が3次元
架橋構造を持つためには、珪素原子に結合した水素原子
を1分子当り少なくとも2個有することが必要である。
かかるポリオルガノハイドロジェンシロキサンは、通常
市販されているものを広く用いることができるが、特に
(A)成分に対し相溶性の良いものを用いることによ
り、速硬化し、深部硬化性に優れた均一な硬化物を得る
ことが可能となる。また、(B)成分1分子中の珪素原
子の数は、3〜20、好ましくは4〜10の範囲である。珪
素原子の数が3未満の場合、硬化物の耐熱・耐候性が悪
くなり、逆に珪素原子の数が増大するにつれて(A)成
分であるアルケニル基含有のアクリル酸エステル系重合
体又はポリエステル系重合体に対する相溶性が著しく悪
くなり、均一な硬化物を得ることができなくなる。ま
た、ポリオルガノハイドロジェンシロキサンにおける骨
格は直鎖状、環状のものが相溶性が良いので好ましい。
以上の条件を満たす(B)成分の具体例としては、以
下の化合物が例示される。
a次式: (p,qは整数、2≦p+q≦18、2≦p≦18、0≦q≦1
6) で表わされる直鎖状ポリオルガノハイドロジェンシロキ
サン b:次式 (p,qは整数、1≦p+q≦18、0≦p≦17、1≦q≦1
8) で表わされる直鎖状ポリオルガノハイドロジェンシロキ
サン c次式: (p,qは整数、3≦p+q≦20、2≦p≦19、1≦q≦1
8) で表わされる環状ポリオルガノハイドロジェンシロキサ
ン 上記のa,b,cで示した構造のポリオルガノハイドロジ
ェンシロキサンの中でも特に、次式 (Pは2〜5の整数) で示される直鎖状ポリオルガノハイドロジェンシロキサ
ンや次式 (p,qは整数、3≦p+q≦5、3≦p≦5、0≦q≦
2) で示される環状ポリオルガノハイドロジェンシロキサン
が、(A)成分であるアルケニル基を有するアクリル酸
エステル系重合体又はポリエステル系重合体への相溶性
が優れているという点で好ましい。
本発明の(C)成分であるヒドロシリル化触媒につい
ては、特に制限はなく、任意のものが使用できる。
具体的に例示すれば、白金の単体、アルミナ、シリ
カ、カーボンブラック等の担体に固体白金を担持させた
もの、塩化白金酸、塩化白金酸とアルコール、アルデヒ
ド、ケトン等との錯体、白金−オレフィン錯体{例え
ば、Pt(CH2=CH2(PPh32Pt(CH2=CH22C
l2};白金−ビニルシロキサン錯体{例えば、Ptn(ViM
e2SiOSiMe2Vi)、Pt〔(MeViSiO)};白金−
ホスフィン錯体{例えば、Pt(PPh3、Pt(PB
u3};白金−ホスファイト錯体{例えば、Pt〔P
(OPh3、Pt〔P(OBu)}(式中、Meはメチ
ル基、Buはブチル基、Viはビニル基、Phはフェニル基を
表し、n、mは整数を表す)、ジカルボニルジクロロ白
金、また、アシュビー(Ashby)の米国特許第3159601及
び3159662号明細書中に記載された白金−炭化水素複合
体、並びにラモロー(Lamoreaux)の米国特許第3220972
号明細書中に記載された白金アルコラート触媒も挙げら
れる。更にモディック(Modic)の米国特許第3516946号
明細書中に記載された塩化白金−オレフィン複合体も本
発明において有用である。
また、白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PP
h33,RhCl3,Rh/Al2O3,RuCl3,IrCl3,FeCl3,AlCl3,PdCl2
・2H2O,NiCl2,TiCl4等が挙げられる。これらの触媒は単
独で使用してもよく、2種以上併用してもかまわない。
触媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、
白金−ビニルシロキサン錯体等が好ましい。
(A)成分及び(B)成分のヒドロシリル基とアルケ
ニル基との比率はモル比で0.2〜5.0が好ましく、更に0.
4〜2.5が特に好ましい。モル比が0.2より小さくなる
と、硬化が不充分でベトツキのある強度の小さい硬化物
しか得られず、またモル比が5.0より大きくなると硬化
後も硬化物中に活性なヒドロシリル基が多量に残存する
ので、クラック、ボイドが発生し、均一で強度のある硬
化物が得られない。
(C)成分の量としては特に制限はないが、(B)成
分中のアルケニル基1molに対して10-1〜10-8molの範囲
で用いるのがよい。好ましくは10-3〜10-6molの範囲で
用いるのがよい。
本発明の(A)、(B)及び(C)成分を混合し硬化
させれば、発泡等の現象を伴うことなく深部硬化性に優
れた均一な硬化物が得られる。硬化条件については特に
制限はないが、一般に0〜200℃、好ましくは30〜150℃
で10秒〜4時間硬化するのがよい。特に80〜150℃での
高温では10秒〜1時間程度の短時間で硬化するものも得
られる。硬化物の性状は用いる(A)及び(B)成分の
分子構造、重合体の主鎖骨格や分子量等に依存するが、
ゴム状のものから樹脂状のものまで作製することができ
る。
硬化物を作製する際には、(A)、(B)及び(C)
の必須3成分の他に、その使用目的に応じて溶剤、接着
性改良剤、物性調整剤、保存安定性改良剤、可塑剤、充
填剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、金属不活性化剤、オ
ゾン劣化防止剤、光安定剤、アミン系ラジカル連鎖禁止
剤、リン系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤等の各
種添加剤を適宜添加できる。
〔実施例〕
以下、実施例に基づき本発明を更に詳細に説明する
が、本発明はこれらにより何ら制限を受けるものではな
い。
合成例1 n−ブチルアクリレート115.72g、メチルメタクリレ
ート60.00g、アリルメタクリレート20.16g、n−ドデシ
ルメルカプタン6.46g、アゾビスイソブチロニトリル2.0
g、トルエン400mlよりなるアルカリ酸エステルモノマー
のトルエン溶液を、50mlのトルエンを還流させたフラス
コ内へ窒素雰囲気下で滴下ロートより約2時間かけて滴
下した。滴下終了後、さらに2時間反応させた。該反応
溶液をエバポレートし、更に80℃で3時間減圧乾燥する
ことにより、淡黄色の粘稠な液状オリゴマー約195gを得
た。ヨウ素価滴定によるアリル基のモル数は0.0818mol/
100g、VPOによる分子量は2950で1分子当たり平均2.4個
のアリル基が導入されたことがわかった。
合成例2 300g(0.1モル)の末端水酸基ポリカプロラクトン
(数平均分子量3000、水酸基当量1500)、24.0gのピリ
ジン、300mlのTHFを攪拌棒、温度計、滴下ロート、窒素
吹き込み管、冷却管を付設した丸底フラスコに仕込み、
室温下、滴下ロートより32gのクロルギ酸アリルを徐々
に滴下した。その後50℃に加熱し3時間攪拌した。生成
した塩を濾過で除いた後150mlのトルエンを添加し、200
mlの塩酸水溶液で洗浄、中和、濃縮することによりアリ
ル末端ポリカプロラクトンを得た。得られたオリゴマー
のVPO測定から数平均分子量は3200であった。300MHzのN
MRのオレフィン部分のスペクトルよりアリル基の導入が
確認できた。またヨウ素価滴定によるオレフィンの定量
から1分子中に平均1.83個のアリル型不飽和基(0.0573
mol/100g)が導入されていることを確認した。
実施例1 合成例1で製造したアリル基含有のアクリル酸エステ
ル系重合体と、各種のポリオルガノハイドロジェンシロ
キサンとの相溶性を調べるために、第1表に示すような
組合せで、該有機重合体所定量と該シロキサン0.1gをよ
く混合し、遠心脱泡後混合状態を観察した。結果を第1
表に示したが、わずかに白濁するものもあるが、概ね透
明で均一であった。該シロキサンは該有機重合体に対し
て良好な相溶性を有していることが明らかになった。
次に硬化性を調べるために上記の各混合物に塩化白金
酸触媒溶液(H2PtCl6・6H2O 1.0gをC2H5OH 1ml、ジメト
キシエタン99mlに溶かした溶液)を所定量加えよく混合
した。該混合物の一部をゲル化試験器(日新科学(株)
製)の上に採り、所定温度でスナップアップタイム(ゴ
ム弾性になるまでの時間)を測定した。結果を第1表に
示したが、該組成物は高温速硬化性であることがわかっ
た。
実施例2 合成例1で製造したアクリル酸エステル系重合体の代
わりに合成例2で製造したポリエステル系重合体を用い
た以外は実施例1と同様にして、相溶性及び硬化性を調
べた。その結果を第2表に示す。実施例1の場合と同
様、該シロキサンは該有機重合体に対し、良好な相溶性
を有していることが明らかになった。
実施例3 合成例2で製造したアクリル基含有のポリエステル系
重合体の所定量、各種ポリオルガノハイドロジェンシロ
キサンの所定量及び実施例1で用いた塩化白金酸触媒溶
液を第3表に示す割合でよく攪拌混合した。該混合物を
遠心分離により脱泡してポリエチレン製の型枠に流し込
んだ。室温減圧下で再度脱泡を行った後100℃で1時間
硬化させることにより、厚さ約3mmの均一なゴム状硬化
物が得られた。該硬化物のシートからJIS K 6301に準拠
した3号ダンベルを打抜き、引張強度200mm/minで引張
試験を行った。結果を第3表に示す。
第3表から、本発明の組成物は短時間で硬化して均一
なゴム状硬化物を製造することが可能であることがわか
った。
比較例1 実施例で用いたポリオルガノハイドロジェンシロキサ
ンの代わりに、次式 で表される分子量の大きなポリメチルハイドロ−ジメチ
ルシロキサンコポリマー(平均分子量約2000〜2100、チ
ッソ(株)製PS 123)の所定量(各有機重合体中のアリ
ル基とPS 123のヒドロシリル基のモル比が1になるよう
にした。)を用いた以外は実施例と同じ方法で硬化物の
作製を試みた。アリル基を含有する各有機重合体と該ポ
リシロキサンは相溶性が悪く、混合時に白濁した。長時
間放置すると分離するものもあった。減圧脱泡後も多く
の発泡があり、多数の泡が混入した機械特性の悪い硬化
物しか得られなかった。
〔作用・効果〕
本発明の組成物は、機械的特性が良好で、速硬化性で
あり、且つ深部硬化性にも優れた均一な硬化物を提供す
ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米沢 和弥 兵庫県神戸市垂水区つつじが丘5―12― 11 (56)参考文献 特開 平2−45566(JP,A) 特開 平1−221457(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 1/00 - 101/14

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の成分(A)、(B)及び(C)を必
    須成分としてなる硬化性組成物; (A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を含有す
    るアクリル酸エステル系重合体又はポリエステル系重合
    体、 (B)珪素原子に結合している水素原子を分子中に少な
    くとも2個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサ
    ン、 (C)ヒドロシリル化触媒。
  2. 【請求項2】(A)成分のアクリル酸エステル系重合体
    又はポリエステル系重合体が式(I) 〔R1は、式−R2−、−R3−O−R4−、 (式中、R2、R3、R4は炭素数1〜20の2価の炭化水素
    基)で示される2価の有機基から選ばれる基。R5は水素
    又はメチル基、aは0又は1の整数。〕 で示されるアルケニル基を少なくとも1個有し、分子量
    が500〜50000である請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】(A)成分のアルケニル基含有のアクリル
    酸エステル系重合体又はポリエステル系重合体と(B)
    成分との相溶性が良好である請求項1又は2記載の組成
    物。
  4. 【請求項4】(B)成分のポリオルガノハイドロジェン
    シロキサン化合物が下記化合物から選ばれる少なくとも
    1種である請求項1又は2記載の組成物。 (p,qは整数、2≦p+q≦18、2≦p≦18、0≦q≦1
    6) (p,qは整数、1≦p+q≦18、0≦p≦17、1≦q≦1
    8) (p,qは整数、3≦p+q≦20、2≦p≦19、1≦q≦1
    8)
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