JP3330931B2 - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

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JP3330931B2 JP31984690A JP31984690A JP3330931B2 JP 3330931 B2 JP3330931 B2 JP 3330931B2 JP 31984690 A JP31984690 A JP 31984690A JP 31984690 A JP31984690 A JP 31984690A JP 3330931 B2 JP3330931 B2 JP 3330931B2
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浩 岩切
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孝尚 岩原
浩二 野田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は接着剤組成物に関し、さらに詳しくは、
(A)分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有す
る、エーテル結合、エステル結合、炭化水素結合、カー
ボネート結合のいずれかを含む特定の化合物、(B)分
子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有する化合
物、(C)ヒドロシリル化触媒、及び、更にこれら
(A)〜(C)と(D)シランカップリング剤を必須成
分とする接着剤組成物に関する。
〔従来技術と課題〕
自動車、電子産業、あるいは、医療、建築などの様々
な広い分野において、二つの物体を接着させる場合、接
着剤が使用される。近年、成形材料として使用される硬
化性組成物も、その硬化体がプラスチックに接着され
る。こうした硬化性組成物として、ケイ素原子に結合し
た水酸基または加水分解性基を有し、シロキサン結合を
形成することにより架橋しうるケイ素含有基を有する有
機重合体を含有してなる接着剤組成物が知られている。
しかし、この組成物は硬化時に湿分を必要とし、硬化に
長時間を要するという問題がある。この問題を解決する
ために、分子中に平均2個またはそれ以上のビニル基を
もつポリオルガノシロキサンを、ケイ素原子に結合する
水素原子を1分子中に2個以上有するポリオルガノハイ
ドロジェンシロキサンで架橋するものが開発され、その
優れた耐候性、耐水性、耐熱性を利用して、接着剤組成
物として使用される。しかし、この系はコストが高い、
接着性が悪い、カビが発生し易い等の点からその用途に
制限を受けている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はかかる実情に鑑み鋭意研究の結果、これらの
問題を解決して、即硬化性であり、且つ、接着性の高い
接着剤組成物を提供するものである。
即ち、本発明は下記の成分(A)〜(C)を含有する
接着剤組成物; (A)下記式(II)、(III)、(IV)及び(V)から
選ばれる、分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有
する化合物(オルガノポリシロキサンを除く)、 式(II) (R1は水素またはメチル基、R2は炭素数1〜20の2価の
炭化水素基で1個以上のエーテル結合が含有されていて
もよい。R3は脂肪族または芳香族の有機基、aは正の整
数。)で表されるエーテル結合を有する化合物、 式(III) (R1は水素またはメチル基、R2は炭素数1〜20の2価の
炭化水素基で1個以上のエーテル結合が含有されていて
もよい。R4は脂肪族または芳香族の有機基、aは正の整
数。)で表されるエステル結合を有する化合物、 式(IV) (R1は水素またはメチル基、R5は脂肪族または芳香族の
有機基、aは正の整数。)で示される化合物、 式(V) (R1は水素またはメチル基、R2は炭素数1〜20の2価の
炭化水素基で1個以上のエーテル結合が含有されていて
もよい。R6は脂肪族または芳香族の有機基、aは正の整
数。)で表されるカーボネート結合を有する化合物、 (B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有す
る化合物、 (C)ヒドロシリル化触媒 を内容とするものである。
本発明の(A)成分である、分子中に少なくとも1個
のアルケニル基を有する化合物としては、低分子化合物
から、有機重合体に至る、各種のものを用いることがで
きる。アルケニル基としては特に制限はないが、式
(I) (R1は水素またはメチル基) で示されるアルケニル基が好適である。
(A)成分を具体的に記述すると、まず、式(II) (R1は水素またはメチル基、R2は炭素数1〜20の2価の
炭化水素基で1個以上のエーテル結合が含有されていて
もよい。R3は脂肪族または芳香族の有機基、aは正の整
数。)で表されるエーテル結合を有する化合物が挙げら
れる。
式(II)中、R2は炭素数1〜20の2価の炭化水素基を
表わすが、R2の中には、1個以上のエーテル結合が含有
されていても構わない。具体的には、 −CH2−,−CH2CH2−,−CH2CH2CH2−, −CH2CH2OCH2CH2−,−CH2CH2OCH2CH2CH2− 等が挙げられる。合成上の容易さから−CH2−が好まし
い。
式(II)中、R3は芳香族または脂肪族系の有機基であ
る。具体的に示すならば、 CH3−,CH3CH2−,CH3CH2CH2−, (nは2〜10の整数) などが挙げられる。これらのうちで、下記のものが好ま
しい。
R3は有機重合体であってもよく、各種のものを用いる
ことができる。
まず、ポリエーテル系重合体としては、例えば、ポリ
オキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリオキシテ
トラメチレン、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピ
レン共重合体等が好適に使用される。その他の主鎖骨格
をもつ重合体としては、アジピン酸等の2塩基酸とグリ
コールとの縮合または、ラクトン類の開環重合でえられ
るポリエステル系重合体、エチレン−プロピレン系共重
合体、ポリイソブチレン、イソブチレンとイソプレン等
との共重合体、ポリクロロプレン、ポリイソプレン、イ
ソプレンとブタジエン、アクリロニトリル、スチレン等
との共重合体、ポリブタジエン、ブタジエンとスチレ
ン、アクリロニトリル等との共重合体、ポリイソプレ
ン、ポリブタジエン、イソプレンあるいはブタジエンと
アクリロニトリル、スチレン等との共重合体を水素添加
して得られるポリオレフィン系重合体、エチルアクリレ
ート、ブチルアクリレート等のモノマーをラジカル重合
して得られるポリアクリル酸エステル、エチルアクリレ
ート、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステルと、
酢酸ビニル、アクリロニトリル、メチルメタクリレー
ト、スチレン等とのアクリル酸エステル系共重合体、前
記有機重合体中でビニルモノマーを重合して得られるグ
ラフト重合体、ポリサルファィド系重合体、ε−カプロ
ラクタムの開環重合によるナイロン6、ヘキサメチレン
ジアミンとアジピン酸の縮重合によるナイロン66、ヘキ
サメチレンジアミンとセバシン酸の縮重合によるナイロ
ン610、ε−アミノウンデカン酸の縮重合によるナイロ
ン11、ε−アミノラウロラクタムの開環重合によるナイ
ロン12、上記のナイロンのうち2成分以上の成分を有す
る共重合ナイロン等のポリアミド系重合体、例えばビス
フェノールAと塩化カルボニルより縮重合して製造され
たポリカーボネート系重合体、ジアリルフタレート系重
合体等が例示される。
これらのうち、非常に高い剪断接着強度が得られると
いう点で、平均分子量が500〜50000のポリエステル系重
合体が好ましく、中でもポリカプロラクトンが特に好ま
しい。
次に、一般式(III) (R1は水素またはメチル基、R2は炭素数1〜20の2価の
炭化水素基で1個以上のエーテル結合を含有していても
よい。R4は脂肪族または芳香族の有機基、aは正の整
数。)で表されるエステル結合を有する化合物が挙げら
れる。式(III)中、R2は式(II)におけるR2と同一で
ある。また、R4は、芳香族系または脂肪族系の1〜4価
の有機基である。具体的に示すならば、 CH3−,CH3CH2−,CH3CH2CH2−,−CH2CH2−, −(CH2−,−(CH2−,−(CH2−,−
(CH2−, −(CH2−,−(CH2−, などが挙げられる。これらのうちで下記のものが好まし
い。
−(CH2−,−(CH2−,−(CH2−, R4は有機重合体であってもよく、式(II)のエーテル
系化合物で例示した有機重合体をすべて好適に用いるこ
とができる。それらのうち、非常にたしい剪断接着力が
得られるという点で、ポリエステル系重合体が好まし
く、特にポリカプロラクトンが好ましい。
次に、一般式(IV) (R1は水素またはメチル基、R5は脂肪族または芳香族の
有機基、aは正の整数)で示される化合物が挙げられ
る。
式(IV)中、R5は脂肪族または芳香族の有機基を表す
が、具体的には、 などが挙げられる。
これらのうちで、−(CH2−(n=1〜10), が好ましい。さらに、−(CH2−(n=1〜10)が
特に好ましい。
R5は有機重合体であってもよく、式(II)の説明で例
示した有機重合体をすべて好適に用いることができる。
それらのうち、ポリエステル系重合体が好ましく、特に
ポリカプロラクトンが好ましい。
(A)成分の具体例としては、さらに一般式(V) (R1は水素またはメチル基、R2は炭素数1〜20の2価の
炭化水素基で1個以上のエーテル結合を含有していても
よい。R6は脂肪族または芳香族の有機基、aは正の整
数)で表されるカーボネート結合を有する化合物が挙げ
られる。
式中、R2は、(II)中のR2に同じである。また、R6
しては、 CH3−,CH3CH2−,CH3CH2CH2−, −(CH2CH2O)nCH2CH2−(nは1〜5の整数) −(CH2CH2CH2O)nCH2CH2CH2−(nは1〜5の整数) −(CH2CH2CH2CH2O)nCH2CH2CH2CH2−(nは1〜5の
整数) 等が挙げられる。これらのうち、下記のものが特に好ま
しい。
−CH2CH2OCH2CH2−, −CH2CH2OCH2CH2OCH2CH2−, R6は有機重合体であってもよく、式(II)の説明で例
示した有機重合体をすべて好適に用いることができる。
これらのうちポリエステル系の重合体が好ましく、ポリ
カプロラクトンが特に好ましい。
(A)成分として、有機重合体を使用する場合、アル
ケニル基を重合体に導入する方法としては、種々提案さ
れているものを用いることができるが、重合後に導入す
る方法と重合中に導入する方法ち大別することができ
る。
重合後にアルケニル基を導入する方法としては、例え
ば末端、主鎖あるいは側鎖に水酸基、アルコキシド基等
の官能基を有する有機重合体に、上記官能基に対して反
応性を示す活性基、及び、アルケニル基を有する有機化
合物を反応させることにより、アルケニル基を末端、主
鎖あるいは側鎖に導入することができる。上記官能基に
対して反応性を示す活性基及びアルケニル基を有する有
機化合物の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、ビ
ニル酢酸、アクリル酸クロライド、アクリル酸ブロマイ
ド等のC3−C20の不飽和脂肪酸、酸ハライド、酸無水物
等やアリルクロロホルメート、アリルブロモホルメート
等のC3−C20の不飽和脂肪酸置換炭酸ハライド、アリル
クロライド、アリルブロマイド、ビニル(クロロメチ
ル)ベンゼン、アリル(クロロメチル)ベンゼン、アリ
ル(ブロモメチル)ベンゼン、アリル(クロロメチル)
エーテル、アリル(クロロメトキシ)ベンゼン、1−ブ
テニル(クロロメチル)エーテル、1−ヘキセニル(ク
ロロメトキシ)ベンゼン、アリルオキシ(クロロメチ
ル)ベンゼン等が挙げられる。
重合中にアルケニル基を導入する方法としては、例え
ば、ラジカル重合法で製造する場合に、アリルメタクリ
レート、アリルアクリレート等の分子中にラジカル反応
性の低いアルケニル基を有するビニルモノマー、アリル
メルカプタン等のラジカル連鎖移動剤を用いることによ
り、重合体の主鎖、または、末端にアルケニル基を導入
することができる。
アルケニル基含有有機重合体は、線状でも枝分かれ状
でもよく、分子量は、500〜50000の任意のものが好適に
使用できるが、1000〜20000のものが特に好ましい。ア
ルケニル基は分子末端にあっても分子中にあっても良い
が、本発明の組成物を用いてゴム状硬化物を作成する場
合には、分子末端にある方が有効網目鎖長が長くなるの
で好ましい。
本発明の(B)成分である、分子中に少なくとも2個
のヒドロシリル基を有する有機化合物としては、特に制
限はないが、ヒドロシリル基を含む具体的に例示するな
らば、 −Si(H)(CH33-n,−Si(H)(C2H53-n, −Si(H)(C6H53-n(n=1〜3), −SiH2(C6H13)などのケイ素原子を1個有するヒド
ロシリル基、 −Si(CH32Si(CH32H, −Si(CH32CH2CH2Si(CH32H, −Si(CH32SiCH3H2, −Si(CH32NHSi(CH32H, −Si(CH32N[Si(CH32H]2, などのケイ素原子を2個含む基、 (式中、Rは、H,OSi(CH3および、炭素数が1〜10
の有機基より選ばれる基であり各々のRは同じでも異な
っていてもよい。m,nは、正の整数で、かつ、2≦m+
n≦50) (R,m,nは上記に同じ) (式中、Rは上記に同じ、mは正の整、n,p,qは0又は
正の整数で、且つ1≦m+n+p+q≦50) (式中、Rは上記に同じ、mは正の数、nは0又は正の
整数で、且つ2<m+n<50) などで示される鎖状、枝分かれ状、環状の各種の多価ハ
イドロジェンポリシロキサンより誘導された基等が挙げ
られる。
上記の各種のヒドロシリル基のうち、本発明のヒドロ
シリル基含有の有機化合物の、有機重合体に対する相溶
性を損なう可能性が少ないという点から、ヒドロシリル
基を構成する基の部分の分子量は500以下が望ましく、
さらにヒドロシリル基の反応性も考慮すれば、下記のも
のが好ましい。
(式中、pは正の整数、qは0又は正の整数であり、か
つ2≦p+q≦4) 同一分子中にヒドロシリル基含有が2個以上存在する
場合には、それらは互いに同一でも異なっても構わな
い。(B)成分中に含まれるトータルのヒドロシリル基
の個数については、少なくとも、1分子中に2個あれば
良いが、2〜15個が好ましく、3〜12個が特に好まし
い。本発明のヒドロシリル基含有化合物を、ヒドロシリ
ル化触媒存在下に、アルケニル基を含有する化合物
((A)成分)と混合してヒドロシリル化反応により硬
化させる場合には、該ヒドロシリル基の個数が2より少
ないと硬化不良を起こす場合が多い。また、該ヒドロシ
リル基の数が15より多くなると、(B)成分の安定性が
悪くなり、そのうえ、硬化後も多量のヒドロシリル基が
硬化物中に残存し、ボイドやクラックの原因となる。
(B)成分のヒドロシリル基含有化合物としては特に
制限はないが、低分子量のものから重合体にいたる各種
の化合物を用いることができる。具体的に例示すると、
式(VI) (式中、Xは上記の、ヒドロシリル基を1個以上有する
基、R1,R2,R3は、式(II)における、R1,R2,R3とそれぞ
れ同じものを用いることができる。)で表されるエーテ
ル結合を有する化合物、 式(VII) (式中、Xは上記の、ヒドロシリル基を1個以上有する
基、R1,R2,R4は、式(III)における、R1,R2,R4とそれ
ぞれ同じものを用いることができる。)で表されるエス
テル結合を有する化合物、 式(VIII) (式中、Xは上記の、ヒドロシリル基を1個以上有する
基、R1,R5は、式(IV)における、R1,R5とそれぞれ同じ
ものを用いることができる。)で表される炭化水素系の
化合物、 さらに、式(IX) (式中、Xは上記の、ヒドロシリル基を1個以上有する
基、R1,R2,R6は、式(V)における、R1,R2,R6とそれぞ
れ同じものを用いることができる。)で表されるカーボ
ネート結合を有する化合物を挙げることができる。
(B)成分として、有機重合体を用いる場合、重合体
は線状でも、枝分かれ状でもよく、分子量は500〜50000
の任意のものが好適に使用できるが、500〜20000のもの
が、特に好ましい。(B)成分のヒドロシリル基は、分
子末端にあっても分子中にあっても良いが、本発明の組
成物を用いてゴム状硬化物を作成する場合には、分子末
端にある方が有効網目鎖長が長くなるので好ましい。
(B)成分の製造方法としては特に制限はなく、任意
の方法を用いれば良い。例えば、(i)分子内にSi−Cl
基をもつ有機化合物をLiAlH4,NaBH4などの還元剤を処理
してがょ化合物中のSi−Cl基をSi−H基に還元する方
法、(ii)分子内にある官能基Xを持つ有機化合物と分
子内に上記官能基と反応する官能基Yおよびヒドロシリ
ル基を同時に持つ化合物とを反応させる方法、(iii)
アルケニル基を持つ有機化合物に対して少なくとも2個
のヒドロシリル基を持つポリヒドロシラン化合物を選択
ヒドロシリル化することにより、反応後もヒドロシリル
基を該化合物の分子中に残存させる方法などが考えられ
る。これらのうち、(iii)の方法が特に好ましい。
(A)成分と(B)成分の組合せとしては、任意にも
のを組み合わせることができるが、(A)成分と(B)
成分のいずれか一方または両方が有機重合体であること
が好ましく、そのなかでも、ポリエステル系重合体が好
ましい。(A)成分と(B)成分の両方が、低分子量化
合物であると、組成物の粘度が低くなりすぎ、接着剤組
成物としては好ましくない。
本発明の(C)成分であるヒドロシリル化触媒として
は、白金の単体、アルミナ、シリカ、カーボンブラック
等の単体に固体白金を担持させたもの、塩化白金酸、塩
化白金酸とアルコール、アルデヒド、ケトン等との錯
体、白金−オレフィン錯体{例えば、Pt(CH2=CH2
(PPh32Pt(CH2=CH22Cl2};白金−ビニルシロキ
サン錯体{例えば、Ptn(ViMe2SiOSiMe2Vi)、Pt
〔(MeViSiO)};白金−ホスフィン錯体{例え
ば、Pt(PPh3、Pt(PBu3};白金−ホスファイ
ト錯体{例えば、Pt〔P(OPh3、Pt〔P(OB
u)}(式中、Meはメチル基、Buはブチル基、Vi
はビニル基、Phはフェニル基を表し、n、mは整数を表
す)、ジカルボニルジクロロ白金、また、アシュビー
(Ashby)の米国特許第3159601及び3159662号明細書中
に記載された白金−炭化水素複合体、並びにラモロー
(Lamoreaux)の米国特許第3220972号明細書中に記載さ
れた白金アルコラート触媒も挙げられる。更にモディッ
ク(Modic)の米国特許第3516946号明細書中に記載され
た塩化白金−オレフィン複合体も本発明において有用で
ある。
また、白金化合物以外の触媒の例としては、RhCl(PP
h33,RhCl3,RhlAl2O3,RuCl3,IrCl3,FeCl3,AlCl3,PdCl2
・2H2O,NiCl2,TiCl4等が挙げられる。これらの触媒は単
独で使用してもよく、2種以上併用してもかまわない。
触媒活性の点から塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、
白金−ビニルシロキサン錯体等が好ましい。
触媒量としては特に制限はないが、(A)成分中のア
ルケニル基1molに対して10-1〜10-8molの範囲で用いる
のがよい。好ましくは10-3〜10-6molの範囲で用いるの
がよい。10-8molより少ないと硬化が十分に進行しな
い。また、ヒドロシリル化触媒は一般に高価で腐植性で
あり、また、水素ガスが大量に発生して、硬化物が発泡
してしまう場合があるので10-1mol以上用いない方がよ
い。
本発明においては、接着剤組成物が、貴金属触媒を用
いた、アルケニル基に対するSi−H基の付加反応によっ
て硬化するので、硬化速度が非常に速い。
(B)成分であるヒドロシリル基含有化合物を上記の
選択ヒドロシリル化により製造する場合、反応後にも
(B)成分中にヒドロシリル化触媒が含まれているの
で、一般にその安定性が良好でなく、長時間放置した
り、湿分が混入したりすると、Si−H基のSiOH基への転
化が起こり、粘度増大やゲル化等の現象がみられる。従
って、(B)成分の中に貯蔵安定性改良剤を含有させる
ことが好ましい。このような化合物としては、脂肪族不
飽和結合を含有する化合物、有機リン化合物、有機硫黄
化合物、窒素含有化合物、スズ系化合物、有機過酸化物
などを好適に用いることができる。貯蔵安定性改良剤の
使用量は(A)成分及び(B)成分に均一に分散する限
りにおいてほぼ任意に選ぶことができるが、(B)成分
のSi−H基含有化合物1molに対し、10-6〜10-1molの範
囲で用いることが好ましい。これは、10-6mol以下だと
(B)成分の貯蔵安定性が十分改良されず、10-1mol以
上であると硬化を阻害するからである。貯蔵安定性改良
剤は単独で用いても、また、2種以上を混合して用いて
もよい。
本発明においては、更に自己接着性を向上させる目的
で、アクリル(メタクリル)官能性シランカップリング
剤、エポキシ官能性シランカップリング剤、アミノ(イ
ミノ)官能性シランカップリング剤等のシランカップリ
ング剤が成分(D)として組成物中に配合される。
アクリル(メタクリル)官能性シランカップリング剤
の具体例としては、3−メタクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキ
シシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラ
ン、3−アクリロキシプロピルエトキシシラン、メタク
リロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメ
チルトリエトキシシラン、アクリロキシメチルトリメト
キシシラン、アクリロキシメチルトリエトキシシランが
例示される。
エポキシ官能性シランカップリング剤の具体例として
は、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリ
エトキシシランが例示される。
アミノ(イミノ)官能性シランカップリング剤の具体
例としては、 H2NCH2CH2CH2Si(OCH33, H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OCH33, H2NCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(CH3)(OCH32, (C2H5O)3SiCH2CH2CH2NHCH2CH2NHCH2CH2CH2Si(OC2H53, 等のアミノ基および(または)イミノ基含有アルコキシ
シラン、前記アミノ基および(または)イミノ基含有ア
ルコキシシランと、 のようなエポキシシラン化合物との反応生成物、前記ア
ミノ基および(または)イミノ基含有アルコキシシラン
と CH2=C(CH3)COOCH2CH2CH2Si(OCH33, CH2=C(CH3)COOCH2CH2CH2Si(OCH2CH2OCH33, のようなメタクリルオキシシラン化合物との反応生成物
などが挙げられる。
シランカップリング剤の使用量は(A)成分と(B)
の合計量100重量部に対して0.01〜10重量部が好まし
く、0.1〜5重量部がさらに好ましい。
本発明の組成物には、さらに必要に応じて可塑剤、充
填剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、金属不活性化剤、オ
ゾン劣化防止剤、光安定剤、滑剤、顔料、発泡剤等の各
種添加剤を適宜添加し、用途に応じた接着剤にすること
ができる。
〔実施例〕
以下、実施例に基づき本発明を更に詳細に説明する
が、本発明はこれらにより何ら制限を受けるものではな
い。
合成例1 特開昭53−134095に開示された方法に従って、末端に
アリル型オレフィン基を有するポリオキシプロピレンを
合成した。
平均分子量3000であるポリオキシプロピレングリコー
ルと粉末苛性ソーダを60℃で撹拌し、ブロモクロロメタ
ンを加えて、反応を行い、分子量を増大させた。次に、
アリルクロライドを加えて、110℃で末端をアリルエー
テル化した。これをケイ酸アルミニウムにより処理し
て、精製末端アリルエーテル化ポリオキシプロピレンを
合成した。
このポリエーテルの平均分子量は7960であり、ヨウ素
価から末端の92%がオレフィン基であった。E型粘度系
による粘度は130ポイズ(40℃)であった。
合成例2 撹拌棒、滴下ロート、温度計、3方コック、冷却管を
備え付けた14つ口フラスコを準備した。次に窒素雰
囲気下で環状ポリシロキサン (信越化学(株)製、LS 8600)41.7g(0.173mol)をフ
ラスコ内に仕込んだ。合成例1で合成した分子末端の92
%がアリル基であるポリプロピレンオキシド300g(アリ
ル基のモル数0.069mol)、トルエン230m、及び塩化白
金酸触媒溶媒(H2PtCl6・6H2O1.0gをエタノール/1,2−
ジメトキシエタン(1/9 V/V)9Gに溶解したもの)83μ
からなるトルエン溶液を滴下ロートへ仕込んだ。フラ
スコを70℃に加熱し、該トルエン溶液を1分間に約2m
の割合で5時間かけて滴下した。その後反応温度を80℃
に上げ、約6時間撹拌した時点で、反応溶液中の残存ア
リル基をIRスペクトル分析法により定量したところ、16
45cm-1の炭素−炭素2重結合が消失していることが確認
された。反応混合物にジメチルアセチレンカルボキシレ
ート(118μ、0.83mmol)を添加した後、反応系中の
トルエン及び未反応の過剰の環状ポリシロキサンを除去
するために減圧脱気を80℃で3時間行い、ヒドロシリル
基を有するポリプロピレンオキシド約315gが、淡黄色、
粘稠な液体として得られた。E型粘度計による粘度は31
0ポイズ(40℃)であった。該ポリプロピレンオキシド
中のヒドロシリル基はIRスペクトルで2150cm-1の強い吸
収として確認された。300MHzのNMRスペクトルを分析
し、Si−CH3とSi−CH2−とを合わせたピークの強度とSi
−Hのピークの強度を比較することにより、該環状ポリ
シロキサン1分子当たり平均1.31個のヒドロシリル基が
反応したことがわかった。即ち、該重合体は環状ハイド
ロジェンポリシロキサンにより1部分子量が増大した、
次式の分子末端を有するポリプロピレンオキシドであ
る。
合成例3 300g(0.1モル)の末端水酸基ポリカプロラクトン
(数平均分子量3000)、24.0gのピリジン、300mのTHF
を攪拌棒、温度計、滴下ロート、窒素吹き込み管、冷却
管を付設した丸底フラスコに仕込み、室温下、滴下ロー
トより32gのクロルギ酸アリルを徐々に滴下し、その後5
0℃に加熱し3時間攪拌した。生成した塩を濾過で除い
た後150mのトルエンを添加し、200mの塩酸水溶液で
洗浄、中和、濃縮することによりアリル末端ポリカプロ
ラクトンを得た。得られたオリゴマーのVPO測定から数
平均分子量は3200であった。300MHzのNMRのオレフィン
部分のスペクトルよりアリル基の導入が確認できた。ま
たヨウ素価滴定によるオレフィンの定量から1分子中に
平均2.0個のアリル型不飽和基が導入されていることを
確認した。
合成例4 撹拌棒、滴下ロート、温度計、3方コック、冷却管を
備え付けた300mの4つ口フラスコを準備した。次に窒
素雰囲気下で環状ポリシロキサン (信越化学(株)製、LS 8600)34.55g(0.1435mol)を
フラスコ内に仕込んだ。合成例3で合成した1分子中に
平均2.0個のアリル基を有するポリカプロラクトン100g
(オレフィンのモル数0.0575mol)、トルエン100m、
及び塩化白金酸触媒溶媒(H2PtCl6・6H2O1gをエタノー
ル1m、1,2−ジメトキシエタン9mに溶解させた溶
液)60μからなるトルエン溶液を滴下ロート内へ仕込
んだ。フラスコを70℃に加熱し、該トルエン溶液を約2
時間かけて滴下した。滴下終了後、80℃で約5時間撹拌
した時点で、反応溶液中の残存アリル基をIRスペクトル
分析法により定量したところ、1645cm-1の炭素−炭素二
重結合が消失していることが確認された。次に反応系中
に残存している触媒を除去するために、シリカゲル(和
光純薬(株)製、ワコーゲルC−200)10gを室温で加
え、2時間攪拌してフラッシュ・カラムを用いて濾過し
た。トルエン及び過剰の環状ポリシロキサンを除去する
ために、濾液をエバポレートし、更に減圧脱揮を80℃で
3時間行い、無色透明の粘稠な液体を得た。該ポリカプ
ロラクトン中のヒドロシリル基はIRスペクトルで2150cm
-1の強い吸収として確認された。また300MHzのNMRスプ
クトルでSi−HのピークとSi−CH3及びSi−CH2−とを合
わせたピークの強度を比較することにより、該環状ポリ
シロキサン1分子当たり平均1.05個のヒドロシリル基が
反応したことがわかった。即ち、該重合体は環状ハイド
ロジェンポリシロキサンにより一部分子量が増大した、
次式の分子末端を有するポリカプロラクトンである。
合成例5 両末端ヒドロシリル基を有する水素添加ポリイソプレ
ン(出光石油化学(株)製、商品名エポール)300gにト
ルエン50mを加え共沸脱気により脱水した。t−BuOK4
8gをTHF200mに溶解したものを注入した。50℃で1時
間反応させた後、アリルクロライド47mを約30分間か
けて滴下した。滴下終了後、生成した塩を吸着させるた
めに反応溶液にケイ酸アルミ30gを加え、30分間室温で
攪拌した。濾過生成により約250gのアリル末端水添ポリ
イソプレンを粘稠な液体として得た。300MHz 1H NMR分
析により末端の92%にアリル基が導入されていることが
確認された。ヨウ素価より求めたオレフィンのモル数は
0.1072mol/100gであった。またE型粘度計による粘度は
302ポイズ(32℃)であった。
*エポールの代表的な物性値(技術試料より) 水酸基含有量(meq/g) 0.90 粘度(poise/30℃) 700 平均分子量〔VPO測定〕 2500 合成例6 撹拌棒、滴下ロート、温度計、3方コック、冷却管を
備え付けた300mの4つ口フラスコを準備した。次に窒
素雰囲気下で環状ポリシロキサン (信越化学(株)製、LS 8600)31.5g(0.131mol)をフ
ラスコ内に仕込んだ。合成例5で合成した、分子末端の
92%がアリル基である水添ポリイソプレン50g(オレフ
ィンのモル数0.0536mol)、トルエン50m、及び塩化白
金酸触媒溶媒(H2PtCl6・6H2O1gをエタノール1m、1,2
−ジメトキシエタン9mに溶解させた溶液)60μから
なるトルエン溶液を滴下ロート内へ仕込んだ。フラスコ
を70℃に加熱し、該トルエン溶液を約2時間かけて滴下
した。滴下終了後、80℃で約5時間撹拌した時点で、反
応溶液中の残存アリル基をIRスペクトル分析法により定
量したところ、1645cm-1の炭素−炭素二重結合が消失し
ていることが確認された。次に反応系中に残存している
触媒を除去するために、シリカゲル(和光純薬(株)
製、ワコーゲルC−200)5gを室温で加え、2時間攪拌
してフラッシュ・カラムを用いて濾過した。トルエン及
び過剰の環状ポリシロキサンを除去するために、濾液を
エバポレートし、更に減圧脱気を80℃で3時間行い、無
色透明の粘稠な液体を得た。E型粘度計による粘度は51
4ポイズ(23℃)であった。該水添ポリイソプレン中の
ヒドロシリル基はIRスペクトルで2150cm-1の強い吸収と
して確認された。また300MHzのNMRスペクトルでSi−H
のピークとSi−CH3及びSi−CH2−とを合わせたピークの
強度を比較することにより、該環状ポリシロキサン1分
子当たり平均1.2個のヒドロシリル基が反応したことが
わかった。即ち、該重合体は環状ハイドロジェンポリシ
ロキサンにより一部分子量が増大した、次式の分子末端
を有する水添ポリイソプレンである。
合成例7 攪拌棒、滴下ロート、温度計、3方コック、冷却管を
備えつけた1の4つ口フラスコを準備した。次に窒素
雰囲気下でトルエン20mを仕込んだ。n−ブチルアク
リレート2.56g、アリルメタクリレート2.52g、n−ドデ
シルメルカプタン0.81g、アゾビスイソブチロニトリル
1.0g、トルエン100mよりなるモノマーのトルエン溶液
を、トルエン還流下に、滴下ロートより約1時間かけて
滴下した。滴下終了後、さらに2時間反応させた。該ト
ルエン溶液をケイ酸アルミと処理した後、濾過助剤(珪
藻土)を用いて吸引濾過することにより、ほぼ透明な溶
液を得た。この溶液をエバポレートし、更に80℃で3時
間減圧乾燥することにより、淡黄色の粘稠な液状オリゴ
マー約26gを得た。ヨウ素価滴定による重合体中のアリ
ル基のモル数は0.154mol/100g、VPOによる分子量は3900
であった。分子量及びヨウ素価滴定によるアリル基のモ
ル数より、重合体1分子中に平均して約6.0個のアリル
基が導入されたことがわかった。
合成例8 撹拌棒、滴下ロート、温度計、3方コック、冷却管を
備え付けた200mの4つ口フラスコを準備した。次に窒
素雰囲気下で環状ポリシロキサン (信越化学(株)製、LS 8600)9.26g(38.5mmol)及び
トルエン20mをフラスコ内に仕込んだ。合成例7で合
成したアリル基含有アクリル酸エステル重合体10g、塩
化白金酸触媒溶媒(H2PtCl6・6H2O1gをエタノール1m
、1,2−ジメトキシエタン9mに溶解させた溶液)16
μをトルエン30mに溶解したトルエン溶液を滴下ロ
ート内へ仕込んだ。フラスコを70℃に加熱し、該トルエ
ン溶液を1分間かけてフラスコ内に滴下した。滴下終了
後、80℃で更に2時間反応させた。この時点で、反応溶
液中の残存アリル基をIRスペクトル分析法により定量し
たところ、1645cm-1の炭素−炭素二重結合が消失してい
ることが確認された。次に、反応系中に残存している触
媒を除去するためにシリカゲル(和光純薬(株)製ワコ
ーゲルC−200)2gを加え室温で約30分攪拌した後、フ
ラッシュカラムを用いて濾過した。トルエン及び過剰の
環状ポリシロキサンを除去するために、濾液をエバポレ
ートし、更に減圧脱気を80℃で3時間行い、無色透明の
粘稠な液体を得た。該アクリル酸エステル系重合体中の
ヒドロシリル基はIRスペクトルで2150cm-1の強い吸収と
して確認された。また300MHzのNMRスペクトルでSi−H
のピークとSi−CH3及びSi−CH2とを合わせたピークとの
強度を比較することにより、該環状ポリシ ロキサン1分子当たり平均約1.2個のヒドロシリル基が
反応したことがわかった。即ち、該重合体は環状ハイド
ロジェンポリシロキサンにより一部分子量が増大した次
式のような構造をもつヒドロシリル基含有のアクリル酸
エステル系重合体である。
実施例1〜8 合成例1〜8の重合体、塩化白金酸触媒、シランカッ
プリング剤を用いて第1表の配合にしたがって接着剤用
組成物を作成した。得られた組成物の接着剤としての評
価を次のようにして行った。結果を第1表に示した。
(1)引張り剪断強度及び剥離接着強度の測定 引っ張り剪断強度測定用に、JIS K−6850に基づ
き、JIS H−4000のアルミニウム板A−1050P(100×2
5×2mmの試験片)を用い、第1表の組成物をヘラで塗布
してから張り合わせ、手で圧着して試験サンプルを作成
した。
剥離接着強度は、JIS K−6854に基づき、T形剥離
試験にて評価した。JIS H−4000のアルミニウム板A
−1050P(200×25×0.1mmの試験片)を用いて上記そせ
張り合わせ、5kgのハンドローラーを用いて長さ方向に
往復しないように5回圧着して試験サンプルを作成し
た。
これらの試験サンプルを100℃で10分間加熱硬化さ
せ、引っ張り試験に供した。ただし、引っ張り速度は、
剪断試験の場合は50mm/min、T形剥離試験の場合は200m
m/min、に設定した。
(2)硬化性試験 接着剤用組成物の1部をゲル化試験器の上に取り、所
定温度でスナップアップタイム(ゴム弾性体になるまで
の時間)を測定した。
比較例1 両末端がジメトキシシリル基で封鎖されたポリプロピ
レンオキシド(分子量8000)、スズ系硬化触媒(日東化
成(株)製U−220)、および3−アミノプロピルトリ
メトキシシランを第1表に示す割合で配合し、実施例1
〜8と同様にしてT型剥離強度、剪断強度を測定した。
結果を第1表に示した。
第1表より、本発明の接着剤用組成物は、高温速硬化
性であることがわかった。
〔発明の効果〕 本発明によれば、即硬化性であるとともに接着性に優
れた接着剤組成物が提供される。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C09J 183/05 C09J 183/05 183/10 183/10 (72)発明者 野田 浩二 兵庫県神戸市垂水区小束山6丁目11―21 (72)発明者 米沢 和弥 兵庫県神戸市垂水区つつじが丘5―12― 11 合議体 審判長 花田 吉秋 審判官 井上 彌一 審判官 鈴木 紀子 (56)参考文献 特開 平1−165681(JP,A) 特開 昭62−240361(JP,A) 特開 昭63−6041(JP,A) 特開 平2−28280(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 4/00 - 4/06 C09J 101/00 - 201/10 C08F 299/00 - 299/08 C08G 77/00 - 77/62

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の成分(A)〜(C)を含有する接着
    剤組成物; (A)下記式(II)、(III)、(IV)及び(V)から
    選ばれる、分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有
    する化合物(オルガノポリシロキサンを除く)、 式(II) (R1は水素またはメチル基、R2は炭素数1〜20の2価の
    炭化水素基で1個以上のエーテル結合が含有されていて
    もよい。R3は脂肪族または芳香族の有機基、aは正の整
    数。)で表されるエーテル結合を有する化合物、 式(III) (R1は水素またはメチル基、R2は炭素数1〜20の2価の
    炭化水素基で1個以上のエーテル結合が含有されていて
    もよい。R4は脂肪族または芳香族の有機基、aは正の整
    数。)で表されるエステル結合を有する化合物、 式(IV) (R1は水素またはメチル基、R5は脂肪族または芳香族の
    有機基、aは正の整数。)で示される化合物、 式(V) (R1は水素またはメチル基、R2は炭素数1〜20の2価の
    炭化水素基で1個以上のエーテル結合が含有されていて
    もよい。R6は脂肪族または芳香族の有機基、aは正の整
    数。)で表されるカーボネート結合を有する化合物、 (B)分子中に少なくとも2個のヒドロシリル基を有す
    る化合物、 (C)ヒドロシリル化触媒。
  2. 【請求項2】更にシランカップリング剤を含んでなる請
    求項1記載の接着剤組成物。
  3. 【請求項3】成分(A)が平均分子量500〜50000のアル
    ケニル基含有ポリエステルである請求項1又は2記載の
    接着剤組成物。
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